(朝日 2008年6月7日)
さまざまな細胞や組織になりうる万能細胞の一つ、
胚性幹細胞(ES細胞)から心筋の細胞をつくる効率を
最大20倍に高めるたんぱく質を、
千葉大学医学部の小室一成教授らの研究グループが
マウス実験で見つけた。
心臓病の再生医療の開発につながる。
新型の万能細胞である人工多能性幹細胞(iPS細胞)でも試す。
英科学誌ネイチャー(電子版)に発表。
研究グループは、骨髄系の細胞を培養した液を使うと
万能細胞から心筋細胞への分化が促されることに着目。
この培養液中にある「IGFBP―4」というたんぱくが
心筋をつくる効率を上げる働きがあることをつかんだ。
ES細胞から心筋細胞になるのは、これまではよくて全体の1%程度、
マウスのES細胞にふりかけて培養したところ、10~20倍もできた。
再生治療に使うためには、万能細胞を心筋細胞にして移植するか、
このたんぱく質を含んだ薬剤を注射し、
心臓内にある幹細胞を心筋に変身させる方法。
http://www.asahi.com/science/update/0606/TKY200806060038.html
0 件のコメント:
コメントを投稿