2009年6月20日土曜日

東京五輪招致:安定財政アピール…IOC委員へプレゼン

(毎日 6月17日)

16年夏季五輪招致を目指す4都市の国際オリンピック委員会(IOC)
のプレゼンテーションで、東京招致委員会は安定した財政、環境、
選手本位の大会と多角的にアピール。

IOCのロゲ会長は、財政を強調する招致活動にクギを刺し、
改めて決め手の見えない招致活動の難しさが浮き彫りに。

ロゲ会長は、「経済的な側面を決定的な要因にすべきではない。
過去においても、我々は必ずしも財政的に最も豊かな都市を
支持したわけではない」、
「何よりも、アスリートのための大会かどうかだ。
温かい観客の存在も重要だ」とメッセージ。

東京は、国内の支持率などの課題も残っている。
プレゼンでは、東京招致委の電話調査で80.9%の支持率を得たと説明、
IOCの独自調査では60%を下回っている。
都内では、積極的なPR活動を展開しているものの、
海外のライバル都市に比べて見劣り感は否めない。
「アスリートたちのひのき舞台」をコンセプトに掲げて、
「選手を最優先に考える大会を強調した」(河野一郎事務総長)、
引き続き市民の理解という宿題が残っている。

シカゴは4都市で唯一、国家レベルの財政保証がないが、
民間企業とのパートナーシップを強調。
国際的に人気の高いオバマ米大統領を前面に押し出した。

インフラ(社会基盤)整備に多額の予算が計上され、
世界的な金融危機の影響が懸念されるリオデジャネイロは、
南米初の五輪開催を訴えた。

12年ロンドン五輪に続く欧州開催がマイナス材料とされるマドリードは、
IOC委員を多数擁する欧州の全面的バックアップを受け、
市民の支持率の高さも好材料に。

◇石原知事「緻密で完ぺき」

東京のプレゼンは、計画説明と質疑応答の持ち時間1時間半を
使い切らず、15分早く終わった。
石原知事は、「楽しい経験だった。緻密で完ぺきだったと思う」

IOC委員からは、馬術に参加する馬の検疫体制や、
夏の暑さに関する質問も出たというが、
招致委の河野事務総長は、「すべての質問に答えられたと思う」

IOCのペルニラ・ウィバーグ委員(スウェーデン)は、
「東京は、スタジアムにソーラーパネルを設置するという話が
印象的でよかった」と、環境を重視したプレゼンに一定の評価。
リマ・ベロ委員(ポルトガル)は、「何も新しいことはなかったが、
疑問には明確に答えていた」、
他都市との比較については、「比較は(IOC総会の1カ月前に公表される)
評価委の報告書が出てから」と慎重。

http://mainichi.jp/enta/sports/general/news/20090618k0000m050119000c.html

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