2010年12月8日水曜日

コンビ、乳酸菌EC-12にインフルエンザに対する有効性を確認

(日経ヘルス 11月5日)

ベビー用品などの開発・販売を行うコンビは、
同社開発の滅菌乳酸菌EC-12に、インフルエンザウイルス感染後の
治癒促進効果を確認。

富山大学大学院医学薬学研究部生薬学研究室の林利光教授との
共同研究で、食品開発展2010で発表。

EC-12は、乳酸菌の一種、フェーカリス菌を殺菌処理したもの。
これまでにヒトを対象とした試験で、整腸作用、免疫賦活による
アトピー性皮膚炎・接触性皮膚炎などの改善作用が確認、
動物試験でリステリア菌や薬剤耐性菌などに対する有効性も報告、
この乳酸菌を配合した食品は、
ロート製薬や久光製薬など数社から販売。

今回の研究は、インフルエンザウイルスに対する有効性を
確認するためのもの。
EC-12を投与したマウスをA型インフルエンザウイルス(H1N1型亜型)に
感染させ、その後の体重の変化、肺や気道のウイルス量、
抗体の産生量などを測定。

マウスは、感染7日前から感染後7日目まで「EC-12を1mg投与した群」、
「EC-12を5mg投与した群」のほか、「何も投与しなかった群」、
「感染後に抗インフルエンザ薬オセルタミビルを投与した群」も観察、
マウスは各10匹ずつ。

その結果、オセルタミビル以外の3群では、感染3日目から
体重減少が見られ、EC-12を投与した2群は非投与群に比べ、
体重減少が少なかった。
非投与群では、その後も体重減少が続いたのに比べ、
EC-12群では4日目から体重回復の傾向。

感染3日後、気道を洗浄してウイルス量を比較、
EC-12投与群では非投与群に比べ、有意にウイルス量が少なかった。

これらの結果から、「EC-12がウイルスの増殖を抑制したと考えられる」と
同社ファンクショナルフーズ事業部営業管理グループ技術担当の
伊地知哲生主任。

感染から14日後、気道中のウイルス中和抗体価を調べたところ、
EC-12を5mg投与群の抗体価は、非投与群やオセルタミビル投与群に比べ、
有意に高い。

EC-12が、ウイルスに対する抗体産生を高めた可能性がある。
ウイルスが体内である程度増殖すると、それに対抗するため、
体内で抗体が作られる。
抗インフルエンザ薬は、感染直後にウイルス増殖を強力に抑制、
抗体価はさほど上がらなかった。
さまざまな感染症を予防するという視点では、
EC-12のような免疫を賦活する食品成分の利用が有効なのでは」
(伊地知主任)と、今後の需要拡大が期待。

http://nhpro.nikkeibp.co.jp/article/nhpro/20101105/109129/

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