2011年7月16日土曜日

タイと日本の病院が提携 人的交流も視野に 「アジアビジネス」

(2011年7月8日 共同通信社)

質の高い医療を低料金で提供し、観光を兼ねた海外からの患者を
呼び込み、「医療観光」を推進するタイ。

中東や米国などの富裕層をターゲットにする病院が多い中、
日本人誘致を目指す「バンコク病院」が、複数の日本の病院と提携し、
相互の患者紹介や診療記録などの情報を共有する取り組みに乗り出した。
「タイの病院では初の試み」(関係者)。

在タイ日本大使館によると、タイに居住する日本人は、
日系企業の駐在員や長期滞在者など4万7千人(昨年10月現在)。

バンコク病院は、同国の主要な私立病院の一つで、
日本人専門クリニックを備え、日本語が話せる医師や通訳らが常駐。
タイだけでなく、周辺国からも1日100人以上の日本人が外来診療に訪れる。

提携先は、山形県新庄市の新庄徳洲会病院や
鹿児島県曽於市の昭南病院など、全国の12医療法人の病院。

バンコク病院の日本人マーケット部の田中耕太郎マネジャーは、
「将来的には100、200の病院とネットワークを構築し、
医師や看護師らの交流も進め、相互の医療技術やサービスの
向上にもつなげたい」

これまで、日本の医療機関との提携がなく、
帰国後も引き続き治療を受ける場合、
「患者は、自分で治療経過などを説明しなければならなかった」

提携先の病院と患者の受け入れや診療の引き継ぎを直接進めることで、
患者側の負担軽減を目指す。

医療を海外に売り込む動きは、日本でも活発化しているが、
国策として医療観光を推進してきたタイやシンガポールなどに比べ、
大幅に出遅れているのが現状。

日本の医療機関にとって、バンコク病院との提携は、
患者を「顧客」ととらえる同病院のホテル並みの設備や通訳サービスなどの
ビジネススタイルを取り込むチャンスともなりそう。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/7/8/139100/

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