2008年12月9日火曜日

大船渡市で3首長会談 「気仙は一つ」会議開催合併の認識に依然隔たり

(東海新報 12月5日)

「気仙は一つ・三首長会議」が、大船渡市民文化会館・リアスホールで開かれた。
大船渡市の甘竹勝郎市長、陸前高田市の中里長門市長、
住田町の多田欣一町長の3首長は、広域連携推進などについて会談、
「気仙は一つ」の考え方を再確認し、
規約をつくり、年4回程度のペースで今後開催することで合意。

合併については、大船渡市長が推進、陸前高田市長と住田町長が
当面単独、自立の姿勢をそれぞれ示し、認識の相違が改めて浮き彫り。
今後の具体的な行動事項、課題としても、
合併に関する協議は盛り込まれなかった。

3首長会議は、気仙地区広域行政推進会議以来の開催で、
甘竹市長の呼びかけに中里市長、多田町長が応えた。
「腹を割った形で、喧々諤々の議論をしたい」(甘竹市長)と非公開で行われ、
約1時間会談を行った。

会議組織の会長に選出された甘竹市長が、
「二市一町の広域連携をさらに進めていこうとの結論に達した」
組織を立ち上げて規約を決め、今後年4回開催していくことなどを明らかに。

会議では、「気仙は一つ」を再確認。
県立病院の医療体制充実に向けた県要望や、
世界遺産登録を目指す平泉との連携の中で、
産金地・気仙の広域的観光を推進する点を、
具体的に行動すべき事項として確認。

連携すべき課題には、
▽大船渡港の多目的ターミナル等の利用促進
▽三陸縦貫自動車道、主要幹線道路の整備促進
▽産業振興、企業誘致と雇用の創出
▽県営津付ダムの建設整備促進
▽県立病院の医療体制の充実
▽県立高校の充実強化
▽産金気仙の広域的観光の推進――の七項目を挙げた。

3首長は、現在における合併への考え方についても明らかに。
甘竹市長は、「気仙地区の発展と住民福祉向上のためには、
より強固な行政基盤が重要で、緊密な広域連携を進め、早期の合併が必要」、
平成22年3月の合併新法期限が近づく中で推進姿勢を強調。

中里市長は、「将来にわたって合併を否定するものではないが、
『当面単独市』を掲げて自助努力をしている。
広域連携は、最重要課題にとらえている」、

住田町長は、「もとより合併を否定していない。
『自立・持続』のまちづくりを進めているが、今後、広域連携を進める中で
最も良い行政の形が合併であれば、その方向に進むこともある」とし、
従来の考え方を改めて示した。
両首長とも、合併新法期限内の実現については「考えていない」。

3首長間における合併への認識には、隔たりがあることが浮き彫り。
具体的な行動項目や課題に、合併協議が盛り込まれなかったことについて、
甘竹市長は、「合併を否定はしないという点では一致しているが、
期限内かどうかにはさまざまな意見がある。
必要に応じて話し合う形になるのでは」
期限内合併実現への難しさについては、
「この問題は生き物であり、推進意見が台頭するかもしれない。
今後の動きを見たい」

陸前高田市長、住田町長はともに、
「気仙を割った形での合併はするべきではない」とし、
将来的な合併の姿は気仙2市1町が望ましいとの考えも強調。

「気仙は一つ」の考え方と、両市町が掲げる単独市、自立姿勢の
整合性について、中里市長は「気仙は長い歴史があり、
即合併ということではなく、気仙発展のために頑張る気持ちで一致した」
多田町長は、「『気仙は一つ』ならば、合併に向かわなければならないとの
認識は違う。連携の延長線に合併はあるかもしれないが、
連携、情報交換をする形が誤っているとは思わない」

この時期に会談を開催した点について、甘竹市長は、
「県地方振興局と3市町の担当部長らで集まった気仙広域行政等研究会、
陸前高田市民有志による気仙両市の合併協設置の動きに
影響を与えないよう考慮した」。

次回は、議会定例会の時期に合わせ、来年2月か3月に開催する予定。

http://www.tohkaishimpo.com/

マウスの肺がん消失 酵素働き抑制、新薬期待

(毎日新聞社 2008年11月25日)

肺がん遺伝子が作る酵素の働きを抑える化合物で、
マウスの肺がんを消失
させることに、自治医科大などの研究チームが成功。
肺がんの新たな治療薬として期待。
米科学アカデミー紀要(電子版)に掲載。

チームは、肺がん患者から、がん化にかかわる遺伝子「EML4-ALK」を発見
肺がん患者の約5%が、この遺伝子を持っていることが分かっている。
この遺伝子が肺がんを起こすことを確かめるため、
肺だけで遺伝子が働くようにしたマウスを作ったところ、
生後1-2週間で両肺にがんができた。

この遺伝子が作る酵素の働きを阻害する化合物を作り、
肺がんマウス10匹に1日1回経口投与。
投与開始から25日で、すべてのマウスのがんが消失。
投与しなかった肺がんマウス10匹は、がんが両肺に広がり、
9匹が1カ月以内に死んだ。

肺がんの治療薬としては「イレッサ」があるが、
副作用がある上、効く患者が限られる。
この化合物は、別のタイプの肺がんへ効果が期待できるといい、
既に複数の製薬会社が治療薬開発に着手。
間野博行・自治医科大教授は、「副作用はみられない」

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=83541

インスリン分泌量3倍に マウスの肝臓機能利用 糖尿病治療に応用も

(毎日新聞社 2008年11月23日)

肥満時に肝臓で作られるたんぱく質の働きを利用し、
血糖値を下げるインスリンの分泌細胞を膵臓で増殖させることに、
東北大学の片桐秀樹教授(代謝学)らのチームがマウス実験で成功。
糖尿病の新たな治療法につながる成果と期待。
米科学誌サイエンスに掲載。

インスリンは、膵臓のベータ細胞から分泌される。
チームは、肥満になるとベータ細胞が増えることに注目。
肥満時に、肝臓で作られるたんぱく質を増やす遺伝子を
正常なマウスに導入したところ、膵臓でベータ細胞が急増。
糖尿病を発症させたマウスでもベータ細胞が増殖。
導入しない糖尿病マウスに比べ、インスリン分泌量が約3倍。

肝臓から脳、膵臓へとつながる神経を切断して同じ実験をすると、
ベータ細胞は増えなかった。
チームは、肝臓が肥満状態を感知するとこのたんぱく質が作られ、
信号が脳を経由して膵臓に伝わり、ベータ細胞を増殖させると考えている。

片桐教授は、「臓器間の神経ネットワークを使うことによって、
ベータ細胞を増殖できた。
将来、インスリン注射や移植が不要になるかもしれない」

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=83474

2008年12月8日月曜日

地域が支える学校(2)運営参加 入学前から

(読売 12月3日)

入学前の子供を持つ保護者の発言が、学校の常識を変えた。

きっかけは雑談だった。
「1年生の給食、始まるのが遅いですよね」
長男を東京都世田谷区立城山小学校に、
次男を地元の幼稚園に通わせる川上一美さん(40)がこんな発言をしたのは、
同小が、区内最初のコミュニティスクールの一つとして指定された
3年前の6月の学校運営委員会の場。

コミュニティスクールは、地域住民らが運営に参画することを
法律に規定した学校。
その協議機関は、法律では学校運営協議会だが、
世田谷区では学校運営委員会と呼ぶ。

川上さんの発言は、「幼稚園では、昼に弁当を食べて午後も園で過ごすのに、
1年生の給食が始まるのは、1週間も2週間もたってからなのはなぜ?」
という素朴な疑問から出発。
入学当初の1年生が、学校生活に慣れていないのは確か。
給食の配膳も手際よくできない。
だから、午前中だけで帰宅させる。これが従来の学校の常識だった。

「ふつうなら聞き流していたかもしれない。
指定を受けて何ができるか、考えていたから」と校長の渡辺克元さん(56)。

翌年2月の入学予定者説明会で、渡辺校長が
「入学式の翌日から、新1年生の給食を始めます」と宣言すると、
保護者から拍手がわいた。
その代わり、1年生が落ち着くまで、保護者にお世話係として来校してほしいと依頼。
その結果、児童70人の保護者の半数以上が、
交代で給食時に学校を訪ねることに。

その後の保護者アンケートには、
「友達と話している子供の様子を見ることができて安心した」、
「親同士がすぐに親しくなれてよかった」、
「帰宅してから給食の話をたくさんしてくれてうれしかった」
といった感謝の言葉が並んだ。

学校にも、授業時間が余分に取れる利点が生まれた。
「以前なら、授業時間が多過ぎるのはよくないと言われたかも…」(渡辺校長)。
入学式の翌日からの給食が、その後も続いていることは言うまでもない。

世田谷区のコミュニティスクールでは小学校なら、
その小学校に入学予定の子供の保護者、
中学校ならその中学校に入学予定の小学生の保護者を、
学校運営協議会の委員に入れる規定がある。

各小学校は、近隣の幼稚園や保育園との関係を密にする必要が出てくる。
長男や長女が小学校に在学していて、園児もいる保護者が声をかけやすい。
ただ、任期の2年間続けてもらうには、
幼稚園や保育園の年少組の段階で依頼する必要があり、
候補者探しは容易ではない。

だが、この取り組みは副産物を生んだ。
委員を通して、学校の正確な情報やいい評判が、幼稚園の保護者に伝わる。
委員から、「もっと園児が学校を訪問する機会を作ってほしい」
といった提案も気軽にできる。

入学前の子供の保護者委員を入れる規定は、
一石二鳥以上の効果をもたらしているようだ。

◆学校運営協議会の委員

地域や保護者の代表、教職員のほか、公募委員が加わる場合も。
世田谷区では、卒業生を入れる規定もある。
佐藤晴雄・日大教授が昨秋に実施した調査では、
回答した185校の委員数は11人~15人が6割と最多。
会長など代表者を務めるのは、7割が地域代表。
開催頻度は年3、4回45%、月1回29%、隔月程度23%。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20081203-OYT8T00244.htm

季節感知の仕組み明らかに 名古屋大、マウスで実験

(共同通信社 2008年11月25日)

夜間にだけ脳内で分泌され睡眠を促す「メラトニン」というホルモンが
哺乳類の季節感知に果たす具体的な仕組みを、
名古屋大大学院生命農学研究科の吉村崇教授らのグループが
マウスの実験で突き止め、米科学アカデミー紀要電子版に発表。

ネズミは人間と同様、1年を通じて生殖活動を行うため季節を
感知できないとされていたが、吉村教授らはメラトニンの血中濃度が、
日照時間の長さの違う季節ごとに変化することに着目。
正常なマウスと遺伝的にメラトニンを作れないマウスで比較実験。

その結果、正常なマウスだけが日照時間の差に応じて
脳下垂体からの甲状腺刺激ホルモンの分泌量に変化が生じ、
視床下部にある「DIO2」という生殖を促す遺伝子の活動に差が出た。

吉村教授らは、春に生殖する鳥類では日の長さの感知に
甲状腺刺激ホルモンが作用し、DIO2が活発化することを
ウズラの実験で解明済みだが、
今回の実験で、哺乳類ではメラトニンが甲状腺刺激ホルモンを介して
季節の情報を伝える仕組みが新たに分かった。
「季節によって症状が変わる人間の冬季うつ病などへの理解が進めば」

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=83510

高度な助産師育成、医師の負担軽減 来年4月から年15回講習 岡山大大学院

(毎日新聞社 2008年12月1日)

産科医療の崩壊を食い止めるため、
岡山大大学院保健学研究科が来年4月、助産師、看護師を対象に
知識・技術向上のための講座を開講。
通常出産での産科医の役割を軽減させ、ハイリスクの妊婦に集中させる。

同研究科の中塚幹也教授によると、
医師と助産師には妊婦健診、超音波検査、分べんなどの共通の仕事がある。
現状では、超音波検査などの技術がある助産師は少ないが、
新生児蘇生技術などを身につければ、リスクの少ない出産で
産科医の負担を減らせる。

講習では、産科以外にも子育てや不妊症について学び、
地域で子育てボランティアを立ち上げられるような人材の育成を目指す。

産科医療の現場では、医師同様に助産師も全国で約6700人不足し、
医療機関の約75%で定員割れが続いている。
助産師は、女性の資格のため、出産を機に職場を離れている女性も多く、
高度な能力を身につけて復帰すれば、産科医療の充実を図れる。

講習は年間15回を予定、うち5回程度は通信教育として受講可能。
定員は約20人。募集期間は15日~来年1月16日。
問い合わせは、同大鹿田キャンパス代表(086・223・7151)。

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=84017

タンパク質が細胞膜を修復 筋ジス発症に関与か

(共同通信社 2008年12月1日)

筋肉の細胞膜が炎症などで損傷した際に、
MG53と呼ばれるタンパク質が膜を修復する役目を担っているのを、
京都大の竹島浩教授らのチームが突き止め、
英科学誌ネイチャー・セル・バイオロジー電子版に発表。

MG53をつくる遺伝子が働かないマウスでは、
筋肉が次第に萎縮する筋ジストロフィーに似た症状が起きた。
竹島教授は、「人の筋ジスにも、この遺伝子が関係している可能性がある。
新たな治療法研究につながるかもしれない」

チームは、筋肉の細胞膜近くにあるMG53に着目。
これをつくる遺伝子を欠損したマウスは正常に生まれるが、
次第に筋肉が貧弱になった。
MG53には損傷した膜を修復する能力があり、
欠損マウスは修復力が落ちていた。

竹島教授は、「今後は原因不明の筋ジス患者の遺伝子を解析し、
MG53との関係を調べたい」

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=83969

腹部脂肪は死亡リスクを倍増させる

(WebMD 11月12日)

腹部脂肪は、心疾患および糖尿病のリスク増大との関連が示されている。
腹部脂肪と早死の関連性を示す重要な研究が発表。

この研究は、世界中で最大規模かつ最も長期にわたる健康調査の
ひとつに参加した、欧州人約360,000例を追跡調査。
その結果、腹部脂肪が最も多い群における早死リスクは、
腹部脂肪が最も少ない群の約2倍。
死亡リスクは、過体重であるか否かにかかわらず、
ウエスト周囲径の増加に伴い上昇。

Tobias Pischonは、この研究は、腹部脂肪と早死の関連性について、
これまでで最も強力なエビデンスを提供するものである。
『The New England Journal of Medicine』11月12日号に掲載。

「体重が正常であっても、腹部脂肪が過剰に蓄積している人では、
健康がリスクにさらされている可能性を示している。
喫煙や飲酒と無関係な個人的特性のなかで、
これほど早死のリスクを高める特性は多くない」

腹部脂肪が過剰な人々、洋ナシ型でなくリンゴ型体型の人々は、
心発作および脳卒中のリスクが相対的に高いことが古くから認識。
最近の研究から、腹部脂肪と一連の他の疾患
(糖尿病、一部の癌や、加齢に伴う認知症など)の関連性も示唆。

しかし、腹部肥満に関連する死亡リスク上昇が、
すでに認識されているリスク因子(全身肥満など)と無関係に生じるか否かに
ついては未だ明らかにされていない。

この研究では、早死における腹部脂肪の役割をさらに理解する試みとして、
2種類の腹部肥満の指標(ウエスト周囲径、ウエスト・ヒップ比)を用いた。
大規模な健康調査European Prospective Investigation into Cancer and Nutrition
(EPIC)に参加している欧州の成人359,387例の、
10年近くにわたる追跡調査データを検討。

追跡調査期間中、参加者14,723例が死亡。
過体重および肥満[体格指数(BMI)により評価]に関する補正後、
ウエスト周囲径とウエスト・ヒップ比は、早死のリスク増大との関連性を示した。
男女とも、ウエスト周囲径が最も太い群(男性100 cm超群、女性87.5 cm超群)では、
ウエスト周囲径が最も細い群(男性85 cm未満群、女性70 cm未満群)と比較し、
早死のリスクがほぼ倍増。
ウエスト周囲径が5 cm増加するごとに、死亡率が男性17%、女性13%近く上昇。
ウエスト・ヒップ比も、死亡率の強い予測能を有していた。

「最も重要な結果は、過体重のみならず体脂肪の分布も、
早死のリスクに影響を及ぼすということ」

University of Michiganの心臓病専門医Daniel Eitzmanは、
この結果を当然のことと受け止めている。
マウスを用いた研究において、腹部脂肪(内臓脂肪)が
他の身体部位に存在する脂肪より炎症を引き起こしやすいことを明らかに。
炎症は、心疾患や多くの慢性疾患に重要な役割を果たす。

同博士は、ウエスト周囲径、ウエスト・ヒップ比の測定は、
炎症に起因する疾患のリスク評価に重要である。
「現時点では、診療現場でルーチンに実施されていない内臓脂肪測定の
重要性に関心を集めることができる」

腹部脂肪が、正常より多いかどうかをどのようにすれば知ることができるか?
ウエスト周囲径は、ウエストの最も細い周囲(へそのすぐ上)に
巻尺を当てて測定する。

一般に、男性100 cm、女性87.5 cm以上の場合に健康リスクが高い。
ウエスト・ヒップ比
は、ウエストの最も細い周囲径とヒップの最も太い周囲径
(臀部の最も広い部分)を測定し、ウエスト測定値をヒップ測定値で除することで算出。
一般に、男性0.9超、女性0.8超の場合にリスクが高い。

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=SPECIALTY&categoryId=580&articleLang=ja&articleId=83578

2008年12月7日日曜日

地域が支える学校(1)自然体験・食育 住民が先導

(読売 12月2日)

「地域が支える学校」が増え続けている。

ススキの穂が目立ち始めた10月下旬。
京都市の野外活動施設「花背山の家」(左京区)の坂道を、
双眼鏡を手にした市立新町小学校の66人の5年生が上っていた。
野鳥観察用のスコープと三脚を持って先頭を歩くのは、
観察歴20年を超す沢島哲郎さん(77)。
校区内に住む日本野鳥の会京都支部長。

観察場所にたどり着くと、子供たちは10ほどのグループに分かれて散った。
それぞれのグループの引率役も、地域住民や保護者らが担った。
「山の家」での宿泊自然体験学習は、週末を挟んだ4泊5日。
昨年より2泊も延びた。

食事の用意を一緒にしたり、夜の「お話し会」の講師をしたり、
やることは山ほどある。
市街地から車で1時間以上かかる施設で、
子供たちと過ごした地域住民や保護者は、5日間で32人に達した。

ここまで地域が学校を支えるのは、新町小が3年前、
コミュニティスクールに指定されたことが大きい。
指定でできた学校運営協議会の藤原信生会長(65)は、
「先生がいかに大変な仕事をしているかを身にしみて感じた」。
そう言いながら、子供たちとの交流が楽しくて仕方がない様子。

学校側も、マンパワーとして頼りにするだけでなく、
「地域の思いを聞ける機会になる」と佐渡規雄教頭(54)。
「山の家」での就寝前の反省会は、大人同士のよもやま話で盛り上がる。
交流が互いの信頼関係を増し、パワーの源に。

京都市は、コミュニティスクールの指定が、128校にもなる。
明治初期に町衆が作った「番組小学校」の伝統があるとは言え、
全国的にも突出した数字。

新町小も、番組小の歴史をひく学校の一つ。
3つの学区を統合する形で、1997年に生まれた新しい学校。
新町小が力を入れている教育の一つに、食育がある。
学校運営協議会傘下で実動部隊になる企画推進委員は144人もいるが、
うち30人までが食育担当(教職員を含む)。

契機は、前校長が3年前、自宅近くに畑を借り受けたこと。
「西賀茂農園」と名前の付いた畑の活用は、
学校運営協議会での議論の最初のテーマ。

食育は、学校教育の根幹。
教科の力、学校だけではつかない生きる力をつけることをめざしている」と
今年から就任した多田彦士校長(54)。

畑に子供たちを引率する際も、農作業そのものも、日常的な畑の管理も、
その広さや学校との距離を考えると、地域住民の協力がないと続かない。

一方で、教職員も交代でたびたび足を運ぶ。
地元の幼稚園の園長も、運営協議会の理事を務めていることから、
畑には幼稚園児が世話をするエリアも出来た。
新町小学校の1年生と、収穫したトウモロコシで、
ポップコーンパーティーを一緒に開くなど、幼小連携の取り組みもある。

京都ならではの取り組みとして、老舗料理店の協力を得て、店も見学し、
京料理の伝統についても教わっている。

こんな学校だから、教員は地域の行事に進んで入っていく。
「地域の人に、子供のために色々やってもらっていると
教員が感じているから」(多田校長)。
地域でも、「よう来てくれた」と歓迎。
教員は、「やっぱり行って良かった」と好循環が生まれる。

藤原会長は、学校を訪ねるたびに
「あんたら、はよ(早く)、帰りなはれ」と教職員に言っている。
「我々の活動も、先生方が地域行事に参加するのも、
ボランティアという点では同じ。
がんばった分、先生たちには、異動時の昇進も含めた処遇で評価をしてほしい」

「学校が困っていると言うだけではだめ。校長も教師も変わらないと」と多田校長。
地域が支える学校では、教職員の意識改革も求められている。

◆コミュニティスクール 指定343校地域に偏り

地域住民らが教育活動を支えてきた公立学校は多いが、
コミュニティスクールは、地域住民らが学校運営に「参画」する学校として、
2004年改正の地方教育行政組織法に規定。
保護者や地域住民が一定の権限と責任を持つことで、
そのニーズを学校運営に迅速かつ的確に反映させる狙い。
地域運営学校とも呼ばれている。

教育委員会がコミュニティスクールを指定、非常勤特別職の公務員となる
学校運営協議会の委員を任命。
協議会は、地域によって「理事会」、「学校運営委員会」などとも呼ばれる。
教育内容や予算など学校運営の基本方針に意見を述べ、承認。
教職員の採用でも、任命権者に意見を述べる。
任命権者は、その意見を尊重。

現在、全国に幼稚園、小中高校、特別支援学校を合わせて
65自治体で計343校が指定。
自治体別では、京都市110校、島根県出雲市49校、
岡山市35校などが目立つ。
京都市や東京都内などでは、その後も増えているが、
東北・北海道では10校に満たないなど、地域的には偏りがある。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20081202-OYT8T00227.htm

宗派超え協力 天台宗が主催、あすまで写真パネル展 ハンセン病

(毎日新聞社 2008年11月23日)

ハンセン病差別による被害が、まだ続いていることを知ってもらおうと、
天台宗の主催する元患者らの写真パネル展が
大津市坂の生源寺で始まった。

天台宗が同問題を取り上げるのは初めてで、宗務庁人権啓発課は、
「元患者が高齢化している今こそ、社会で語り伝えていくことが必要。
今後は宗派として取り組むべき柱の一つにしたい」

ハンセン病差別の問題では、96年の「らい予防法」廃止
約90年続いた元患者らの強制隔離は終わった。
だが本名に替えて番号で呼ばれ、断種・中絶を強制されてきた元患者らには
家族が1人もいない人も多く、今も大半は療養所で生活。

今回の企画を進めてきた人権啓発課の福島亮俊課長(39)は10年前、
療養所を訪れたときのことを強烈に覚えている。
出された茶をどうしても飲めず、後ろめたい気持ちで席を辞した。
「『差別はいけない』と強く分かってはいた。
だが宗教者すら、そうなってしまうのが差別の実態。ショックだった」と振り返る。

隔離当時は、宗教者も「前世の悪行の報い」などと
現世でのあきらめを説いていたことから、
01年に国が謝罪した際には反省を表明する宗派も。

今年、天台宗では10月の宗議会で、
濱中光礼・宗務総長が同問題に取り組んでいく方針を表明。
今回は、これまで同問題に取り組んできた真宗大谷派の東本願寺から、
宗派を超えて資料約50点を借りた。
12月3日には、午後1時半から宗務庁で当事者団体の講演なども開く。

福島課長は、「『なぜ今ごろ』という感想もあるだろうが、
元患者は家族もなく、今も孤独に暮らしている。
未だに本名を名乗れない遺骨もたくさんある。明らかに問題は残っている」

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=83481

米の犯罪発生率、最悪はニューオーリンズと 出版社調査

(CNN 11月25日)

全米の都市で最も犯罪発生率が高いのは、
ルイジアナ州ニューオーリンズだと、米出版社CQプレスが発表。
逆に、最も低かったのはニューヨーク州ラマポ

CQプレスは、米連邦捜査局(FBI)がまとめた2007年の統計結果を基に、
人口7万5000人以上の397都市と、356都市圏について、犯罪発生率を調査。

その結果、人口約25万人のニューオーリンズでは、
209件の殺人を含めて、1万9000を超える犯罪が発生。
殺人事件数は、人口10万人あたり94.7件に達し、
全米平均の5.6件を大きく上回った。

ニューオーリンズは2005年夏、大型ハリケーン「カトリーナ」が直撃して
甚大な被害を受け、人口が減少、犯罪率が上昇。

ニューオーリンズに次いで犯罪発生数が多かった都市は、
ニュージャージー州カムデン。
ミシガン州デトロイト、ミズーリ州セントルイス、カリフォルニア州オークランド。

犯罪発生件数が少なかったニューヨーク州ラマポでは、
人口約11万3000人で、年間犯罪発生数が688件。殺人事件はゼロ。
カリフォルニア州ミッション・ビエホ、ミズーリ州オーファロン、
マサチューセッツ州ニュートン、ニュージャージー州ブリック・タウンシップなど、
大都市の郊外都市で、犯罪発生数が少なかった。

都市圏で見ると、犯罪発生数が最も多かったのは
アーカンソー州パイン・グラフ。テネシー州メンフィス、ニューオーリンズ。
少なかった都市圏は、ユタ州ソルトレークシティの北ローガンで、
ペンシルベニア州ステート・カレッジ、ニューヨーク州イサカ。

http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200811250024.html

分子モーター:配送のしくみ、東大・広川教授ら解明

(毎日 11月30日)

最長1メートルに及ぶ神経細胞の末端まで、
必要な物質を的確に選別して運ぶ仕組みを、
東京大の広川信隆教授(分子生物学)らが解明。

細胞内の運び屋「分子モーター」に、配送票のようなたんぱく質がくっついて
「積み荷」をより分け、目的地に着くと、
このたんぱく質が分解されて積み荷が降ろされる。

広川教授らは、エネルギーを生み出すミトコンドリアなどが
末端に届く仕組みを調べた。

その結果、これに使われる分子モーターは「KIF1A」、「KIF1Bβ」の2種類、
「アダプター」となるたんぱく質「DENN/MADD」がくっつき、
小胞膜のたんぱく質「Rab3」と選択的に結合することで、
積み荷が選ばれることが分かった。
細胞末端に着くと、Rab3が加水分解されて結合が外れる。

広川教授は、「アルツハイマーなどでは、細胞内の輸送が遅くなる。
輸送機構の解明が、神経機能の活性化や治療法開発につながるはず」
英科学誌「ネイチャーセルバイオロジー」電子版で発表。

http://mainichi.jp/select/science/news/20081130ddm016040018000c.html

認知症:予防に頭と体の「運動」が効果 老人総合研など長期追跡調査

(毎日 11月29日)

有酸素運動と知的活動を続けると、お年寄りの脳機能がアップすることが、
「老人総合研究所」の共同研究で確認。
認知症予防のため、国内で初めて長期的な追跡研究。

調査は05~07年度、世田谷区内の高齢者134人(平均年齢72歳)
を対象に実施。研究所が用意した予防プログラムを続けてもらった後、
脳の認知機能を調べる検査をし、
プログラムに参加しなかった高齢者254人と比較。

プログラムは、認知症の原因とされるたんぱく質を
脳内にためないようにすることなどを目的に、
1日30分程度有酸素運動のウオーキングを続ける。

パソコンを使ってミニコミ誌を作ったり、自ら料理メニューを考案して
調理するなどの知的活動を週1回、続けてもらい、
認知症で低下しがちな脳の機能を刺激した。

その結果を3年前と比べたところ、記憶機能はプログラムに参加しなかった
高齢者が13%の改善だったのに対し、参加者は22%も良くなった。
集中力などの注意機能は、非参加者で3%低下、参加者は7%良くなった。
言語機能は、非参加者の9%に対し参加者は16%、
思考機能は0・2%に対し、4%良くなっていた。

非参加でも改善するのは、同じ問題を複数回解くからで、
参加者の向上が大きかった。

同研究所の矢冨直美主任研究員は、
「認知症予防には、知的活動と運動を習慣化し、長期間続けることが必要」
と分析しており、区は今回のプログラムの内容を冊子にまとめ、
地域での認知症予防に役立てる方針。

http://mainichi.jp/select/science/news/20081129dde041040066000c.html

2008年12月6日土曜日

応援グッズに復興の願い 一関学院高が販売

(岩手日報 12月6日)

一関学院高陸上競技部(小岩光宏総監督)と父母会、OB会、OB父母会は
京都市で21日開催される全国高校駅伝競走大会の応援用品を作り、販売。
益金の一部は、震災復興の義援金にする。
応援用品は、チームカラーのマフラータオルと旗。
一関学院の名前のほか、「がんばろう岩手!」、
「復興に祈りを込めて檄走」などと書かれている。
500セット作り、1セット3000円で販売。

同校陸上競技部は毎年、6月の岩手・宮城内陸地震で被災した
須川高原温泉で夏合宿をしていた。
同部の菅原和幸監督は、
「元気な岩手をアピールするとともに、被災者支援の思いも込めて
都大路を力走したい」と選手の気持ちを代弁。
手ぬぐいと4色ボールペンをセットにした記念品(1000円)も販売。
申し込み、問い合わせは、同校(0191・23・4240)。

縄文人も骨折に添え木 太もも固定し治癒 文化財企画「先人たちのカルテ」「癒やしの足跡」

(共同通信社 2008年11月25日)

古代から人々は、数々の病気やけがに苦しめられた。
本格的な西洋医学が導入されるようになったのは、幕末以降とされるが、
それ以前もひたすら痛みに耐えるだけでなく、
少しでも症状を改善させようと治療を試みた。

1964年、岡山県倉敷市の縄文時代後期の涼松貝塚(約4000年前)で、
太ももを骨折した後、添え木を当てるなどして患部を固定し、
治療したと考えられる人骨が見つかった。

"患者"は、身長約160センチの成人男性。
右大腿骨の上部付近に斜めに亀裂が入り、完全に折れていた。
発掘した大阪市立大の島田武男元講師(人類学)は、
「大腿骨の中でもかなり丈夫な部分。
狩りなどの際によほどのアクシデントに見舞われたのだろう」

折れた骨の上側は、太ももを持ち上げるための筋肉とつながっており、
放置すると、下側の骨より前方に引っ張られ、うまく接合しない。
出土した骨を調べてみると、上側と下側の骨折面がくっついたあとがあった。

島田さんは、「添え木や包帯のような物で患部を固定したためだろう。
狩猟などで山野を駆け巡った縄文人は、骨折も多かったはず。
経験上、彼らなりの治療法があり、『縄文の整骨医』がいたのかもしれない

上下の骨がやや重なったため、大腿骨は約4センチ短くなり、
さらに下部の骨がよじれて外側に開いていた。
現代の医療でも、これほどの重傷だと、完治するのに半年はかかるとされる。
出土した時は、接合していた部分が埋葬後の土圧で外れており、
当時は完治が難しかったようだ。

骨の様子から、男性は治癒から数年後に死亡したらしい。
島田さんは、「治療後も脚は不自由で、思うように走ったりできなかったはず。
それでも数年間生きられたのは、当時も仲間を助け合う社会だったからだろう」

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=83507

ガラガラヘビ毒から「強力」鎮痛物質 富山大

(朝日 2008年11月30日)

南米産のガラガラヘビの毒から、モルヒネの数百倍の鎮痛作用がある
物質を抽出して合成することに、富山大和漢医薬学総合研究所の
紺野勝弘准教授らが成功。

ラットの実験では、効果が3日以上持続し、飲み薬の麻酔に使える可能性がある。
共同研究する製薬会社を探し、新薬の開発をめざす。

ブラジルに生息するガラガラヘビは、
運動神経をまひさせる猛毒で知られるが、
かまれても激しい痛みを感じない。
ブラジルでは30年代に、毒を薄めて痛み止め薬として市販。
紺野さんは、世界的な毒蛇の研究機関として知られる
ブラジルのブタンタン研究所や富山大で、ガラガラヘビの毒を分析。
チームで、アミノ酸が14個つながった化合物が鎮痛物質と突き止めた。

鎮痛効果を確かめるため、ラットの脚に重さをかけ、
どれぐらい我慢できるか調べた。
この物質を飲んだ群は飲まない群に比べ、ほぼ倍の重さの痛みに耐える。
その効果は、1回、飲ませただけで3~5日続いた。
モルヒネで同じ効果を出すには、その数百倍の量が必要。

モルヒネは、使う量を増やさないと効き目が悪くなることがある。
一方、このヘビの毒は量を増やさなくても同じ効果が続いた。
紺野さんは、「飲み薬として使えれば、普及する可能性がある。
痛みを抑える仕組みを解明して、薬作りにつなげたい」

老化:新知識得ないと物忘れが進行 理研チームがマウス実験で解明

(毎日 11月30日)

新しい知識や経験を得ない単調な生活を続けると、
老化による物忘れが進む可能性があることを、
理化学研究所のチームがマウスを使った実験で明らかにした。
好奇心旺盛な高齢者は、認知症になりにくいとされるが、裏付けられた形。

老化に伴って記憶が失われる物忘れは、
「タウたんぱく質」と呼ばれる物質が脳の神経細胞に蓄積することが原因。
理研脳科学総合研究センターの木村哲也・専門職研究員らは、
タウたんぱく質の蓄積を促す酵素に着目。

これを持たないマウスを迷路などに挑戦させ、行動を観察。
このマウスは、酵素を持たなくても道順を覚えたが、
何度も試すうちに忘れてしまった。

この酵素は、新しいことを覚えるプロセスでは働かないものの、
いったん固定した記憶を繰り返し使いながら再固定するのに欠かせない。

この酵素が働きすぎると、タウたんぱく質の蓄積が進んでしまうが、
新しい記憶を獲得することで酵素の働きを適度に抑えれば、
記憶を保ったまま脳の老化を防ぐことができる。

木村さんは、「老化がきっかけになるアルツハイマー病の発症も
遅らせられるのでは」
米オンライン科学誌「プロス・ワン」に発表。

http://mainichi.jp/select/science/news/20081130ddm016040012000c.html

2008年12月5日金曜日

岩手「県民で支える地域医療」設立 「住民も医療の担い手」

(毎日新聞社 2008年11月29日)

医師を確保し、地域医療体制づくりを進めようと、
「県民みんなで支える岩手の地域医療推進会議」の設立全体会が開かれた。

会長の達増拓也知事は、「全国に先駆けた取り組み。
住民も、医療の担い手という意識を持つことが重要だ」と設立の趣旨。

全体会では、全国自治体病院協議会県支部長の
菅野千治・県立宮古病院長が医師の勤務状況を報告。
03年度46人だった同病院の医師数は、今年度34人まで減少。
夜間救急が軽症患者の対応に追われるなど、
医師1人の負担が大きいことが背景だとして、
「地域で医師を守る機運が必要だ」と訴えた。

同会議は、県が主体となって県内83団体・企業が参加。
今後約2年半、リーフレット作成など啓発活動を行い、
症状や医療機関の役割分担に応じた受診などを
県民に求めていく方針が確認。

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=83880

正倉院にアジアの輸入薬 庶民にも使用か 文化財企画「先人たちのカルテ」「癒やしの足跡」

(共同通信社 2008年11月26日)

756年、仏教による鎮護国家を目指し大仏を造った聖武天皇が崩御、
光明皇太后は異国情緒あふれる遺品を正倉院に納めた。
その中に、アジア各地で採取された多くの薬も含まれている。

「種々薬帳」と呼ばれる薬の献納品のリストには60種が掲載され、
1994年からの調査で、現在も38種が残っていることが分かった。

調査した大阪大医学史料室の米田該典さんは、
「すべて唐からの輸入薬で、なくなった分は使い果たしたり、紛失したのだろう」

特徴的なのは、現在でもよく用いられる大黄、甘草、臈密、桂心、人参、芫花が
大量に納められていたこと。
米田さんは、「よく使ったため、多めに確保していたのだろう」と推測。

きらびやかな琵琶や鏡などと同様に、薬も国際色豊かだ。
鎮痛、鎮静作用のあるユリ科の鬼臼は、中国の長江以南、
潰瘍の消炎剤の甘草は、内モンゴル自治区東部から吉林省にかけての地域が
原産地と判明。東南アジア、インド産の薬草も。

奈良県明日香村の飛鳥京苑池跡では、中風治療の漢方薬の処方せん
「西州続命湯」と書かれた7世紀後半の木簡が出土。
唐の医学書の引用とみられ、飛鳥時代から大陸の最新医学が導入。

日本薬史学会評議員の鳥越泰義さんは、
「処方せんのような薬を作るには、正倉院の分だけでは種類が足りない。
日本各地から薬草を納めさせ、調合したのだろう」

種々薬帳には、皇太后の願文が記されている。
「もし病気に苦しむ者があれば、国の僧侶の許可を得て使ってもよい」

続日本紀には、皇太后が施薬院、悲田院の救済施設を設け、
飢えや病気に苦しむ庶民を治療、養ったとある。
米田さんは、「正倉院の薬は、一部の皇族や役人だけでなく、
病気の庶民にも用いられたはず。
日本の福祉医療の原点を見る思いだ

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=83604

宇宙政策「開発から利用へ転換を」 宇宙戦略本部

(朝日 2008年11月27日)

政府の宇宙開発戦略本部(本部長・麻生首相)の専門調査会は、
技術開発中心だった宇宙政策を「利用」重視に転換し、
国家戦略として総合的に取り組むべきだとする
宇宙基本計画の骨子を了承。

副本部長の河村官房長官は、「5年間で宇宙予算を倍増したい」
骨子の具体的な柱には、防衛利用の拡大、宇宙技術協力などを活用した
外交の推進、宇宙産業の競争力強化などをあげた。

官民共同開発が難航している中型のGXロケットは、
開発を継続することを了承。
防衛目的衛星の打ち上げを主に担う「安全保障ロケット」との位置づけや
技術的課題などを検討。

来年5月、策定予定の基本計画に先立つ来年度の重点施策として、
(1)次期気象衛星の着実な整備、
(2)計画中の災害監視衛星の利用目的拡大、
(3)宇宙利用を促進する新たなしくみ作り、なども決めた。

http://www.asahi.com/science/update/1127/TKY200811270227.html

2008年12月4日木曜日

関節軟骨の自然修復に成功 北大、再生促す物質を開発

(共同通信社 2008年11月28日)

一度損傷すると、自然には再生しないと考えられてきた関節の軟骨について、
新開発の物質をウサギの関節損傷部に埋め込んで、
自然修復させることに成功したと、
北海道大大学院医学研究科の安田和則教授らのグループが発表。

今後は、ヒトへの応用可能性や安全性を検証し、
スポーツなどによる軟骨の損傷に対する新しい治療法に結び付けたい。

安田教授らは、「ダブルネットワークゲル」と呼ばれる
軟骨と似た新しい化学物質を開発

これを、損傷させたウサギのひざ関節に埋め込むと、軟骨の再生が確認できた。
ゲルが何らかの刺激を与え再生を促すと考えられるが、
仕組みの解明は今後の課題に。

これまで、軟骨損傷の治療で使われてきた人工軟骨は、
摩耗すると手術で取り換える必要が生じる難点があった。
取り出した細胞を培養して、生体に戻す方法も研究されているが、
成功率が低いなどクリアすべき課題はまだ多い。

安田教授らは、生体内で再生させる今回の方法は、
「治療に革新を起こすだろう」と期待。

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=83794

江戸時代の木製入れ歯 女性用、お歯黒の跡も 文化財企画「先人たちのカルテ」「癒やしの足跡」

(共同通信社 2008年11月26日)

四日市市にある江戸時代の代官所跡で1999年、
18世紀末ごろのほぼ全形をとどめた精巧な木製入れ歯が出土。
当時の人々も、現在と同じような方法で老いを乗り越えようとしたようだ。

入れ歯は、焼き物やげたなど生活用品に交じって堀から見つかった。
上あご用で、奥行き5.5センチ、幅6.2センチ、高さ2センチ。
8本の歯が本物そっくりに削り出されている。
上あごに密着する部分は非常に薄く、わずか0.5ミリの所も。

材質は、ツゲ。
彫刻しやすいが割れにくくて肌触りも良く、入れ歯の材料に用いられた。
既婚の女性が塗ったお歯黒のように歯の部分が黒く、女性用とみられる。
一部がすり減っており、実用品だったよう。
科学分析の結果、お歯黒の成分は検出されなかった。

出来栄えは、これまで見つかった入れ歯の中でも「最高水準」。
江戸時代には既に専門の「入れ歯師」がおり、
木製入れ歯の製作技術は世界の最先端だったとされる。

発掘した三重県文化振興室の伊藤裕之主幹は、
「木を焼いて炭化させ、お歯黒の代わりにしたらしい。
木の性質を熟知した仏師がアルバイトで作ったのだろう」

国学者の本居宣長も入れ歯を作った。
その時の喜びを、短歌にして手紙に書き家族に送ったといい、
なかなか庶民の手が届くものではなかったらしい。

四日市市教委の葛山拓也学芸員は、
「持ち主はおしゃれな女性で、人前に出る時だけ使ったのではないか」と推測。
高価な品物なのに、なぜ堀に捨てられたのかは謎。

鑑定した名古屋市の「歯の博物館」前館長で、
歯科医師の山口晴久さんは、「高級武士か、裕福な商人でないと
作ることはできなかった。
捨てたのではなく、堀端でせき込むか、
くしゃみをして落としてしまったのかもしれない」と想像。

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=83605

初の「藤原氏時代」遺構 奥州・前沢の白鳥舘遺跡

(岩手日報 11月29日)

「平泉の文化遺産」を構成する奥州市前沢区の国史跡白鳥舘遺跡から、
奥州市世界遺産登録推進室の発掘調査で
12世紀後半とみられる建物跡などの遺構が見つかった。

同遺跡から、奥州藤原氏と同時期の遺構が見つかったのは初めて。
世界遺産登録候補地に指定される白鳥舘遺跡の藤原氏との
深いかかわりがあらためて証明。

見つかったのは、2棟の建物跡と溝跡など。
建物跡は、ほぼ同規模(南北約4メートル、東西8・5メートル以上)で、
重なるように位置。

片方の建物南側にはひさし(約1・6メートル)があり、
建物跡を東西に横切るように約5・5メートルの溝跡(幅約40センチ)があった。

同推進室は、かわらけなどの出土品から時代を特定。
平泉町で見つかった遺構と同規模で、ひさしがあることなどの特徴が
合致していることから、「当時の平泉と関係していたことは間違いない」

同推進室の及川真紀主任学芸員は、
「藤原氏以前や以後の遺物は多く見つかっていたが、
この時代の遺構はなかなか確認できなかった。
今後、東側に範囲を広げて調査したい」

第7次発掘調査(9-12月)は、同遺跡の丘陵部分から
約300メートル南西の水田約1・8アールで実施。
建物の柱の穴の跡は、計約50個見つかった。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20081129_6

運動不足や他の不健康な行動によってうつ病とCVDとの関連を説明できる

(Medscape 11月25日)

Mary Whooley博士(VAメディカルセンター)らは、
うつ病と心臓血管疾患(CVD)との関連性に着手し、
複雑な生物学的過程ではなく保健行動が、
うつ病患者における心臓事象リスク上昇の主な原因[1]。
特に身体的不活動が、おそらく大部分のリスクの原因。

Heart and Soul Studyでは、1000例を超える安定した
冠動脈性心疾患の患者を約5年間追跡調査し、
ベースライン時の抑うつ症状と、その後の心不全、MI、脳卒中、
一過性脳虚血発作、死亡との関連を評価。

うつ病が、心疾患リスクを上昇させることは以前から知られていたが、
可能性のあるメカニズムはこれまで明らかになっていなかった。
Whooley博士は、「ノルエピネフリンの増加、コルチゾルの増加、
心拍変動の低下、血小板活性化など、うつ病の生理学的影響には
関心が多いが、行動面のメディエーターについては注目されなかった。
生理学的メディエーターでは関連を説明できず、
すべて保健行動に関するもののように思われた」。

うつ病患者は、処方された通りに薬剤を服用する可能性が低く、
運動する可能性が低く、喫煙する可能性が高い。
「保健行動について調整すると、うつ病とCVDとの関連は消失した。
うつ病と心疾患との関連は、主として保健行動によって説明されると結論

他の研究と同様、Whooley博士らの解析でも、
うつ病と心臓血管事象との間には明らかな関連が認められた。
4876例・年の追跡調査期間中に発生した341件の事象のうち、
年齢を調整した事象発生率は、抑うつ症状のある199例の被験者では10%、
抑うつ症状のない818例の被験者では6.7%。

共存症および疾患重症度について調整後、
うつ病の被験者においては心臓血管事象のリスクが31%上昇。

抗うつ薬の使用、心拍数の変動性、セロトニン、ω-3sレベル、
ノルエピネフリン、コルチゾルの24時間排泄のような
生物学的メディエーターを解析に含めた場合、
CV事象に対する抑うつ症状の効果量は実質的に変化しない。

服薬アドヒアランス、喫煙状態、身体活動度のような行動面の因子を
解析に含めると、抑うつ症状と心臓血管事象との関連は有意でなかった。

「これらの因子は修正可能であり、人々に運動や服薬を奨励することに
費用がかからないという点で、これは良いニュースである。
厄介なニュースは、行動を変えることが非常に難しいということ。
ノルエピネフリン、コルチソルを低下させる薬剤を患者に処方するだけでなく、
行動療法を開始する必要があり、それらは周知の通り困難である」

最初に患者が運動不足のためにうつ病になったのか、
それともうつ病になった時に運動を止めたのかは問題ではない。
「おそらくそれは悪循環であり、関連は双方向性である可能性が非常に高い。
運動量を増やせば、心疾患リスクを低下させるという最終結果は同じで、
鶏が先か卵が先かは重要ではない。
うつ病患者について忘れてはならないのは、
物事を行う意欲が非常に低下し、患者に運動量を増やし、服薬させ、
禁煙させるには、特別な努力が必要だ」

Heart and Soul試験の結果は、うつ病の被験者における抗うつ薬の使用によって、
心臓血管アウトカムを改善することが可能かどうかの多数の試験が
成功しなかった理由を説明するのに役立つ。

Understanding Prognostic Benefits of Exercise and
Antidepressant Therapy (UPBEAT)試験では、
心臓血管リスクファクターの改善について、抗うつ薬と運動療法を比較。
「事象を予防できるかどうかを調べるのではなく、
炎症の変化などを調べるもの。
それは正しい方向への次の一歩である」

1.Whooley MA, de Jonge P, Vittinghoff E, et al.
Depressive symptoms, health behaviors, and risk of cardiovascular events in patients with coronary heart disease.
JAMA 2008; 300:2379-2388.

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=SPECIALTY&categoryId=580&articleLang=ja&articleId=83829

2008年12月3日水曜日

「バイアグラ」がドーピング薬物に? WADAが調査中

(CNN 11月27日)

男性の勃起不全治療薬として広く使われている「バイアグラ」が、
スポーツ選手のドーピング薬物になる可能性があるかどうか、
世界反ドーピング機関(WADA)が現在試験中だと、
米紙ニューヨーク・タイムズが伝えた。

バイアグラの成分「クエン酸シルデナフィル」は、
血流量を調節する酵素活性を抑えて血管を拡張させ、
血流量を増やす作用を持つ。
勃起不全のほか、肺高血圧症などの治療にも使われている。

運動選手にとって血流量が増えれば、運動時に必要な酸素を
より多く取り入れることができ、耐久力が高まる結果。
バイアグラが、運動選手の耐久力にどの程度影響を与えるのかを、
確認している。

http://www.cnn.co.jp/sports/CNN200811270009.html

「体育」を見直す(10)「到達目標」指導も充実

(読売 11月29日)

小学校教師の研究会が、種目や学年ごとの到達目標を作り始めた。

周囲の山々の緑が闇に沈むころ、熊本県菊池市立隈府小学校の体育館に、
ジャージー姿の教師が続々と集まってきた。
周辺4市町の教師で作る菊池郡市小学校体育研究会の研修会。
この日は、両脚を開いて跳び箱を跳ぶ「開脚跳び」の補助の仕方を学ぶ。
教師を目指す熊本大生も含めた20人が参加。

講師役は、同市立迫水小学校の冨永泰寛教諭(40)。
冷え込んだ体育館で太鼓を鳴らし、体を温める準備運動から
適正な人数でのグループ分けまで順序立てて説明。

「必要なのは体重移動だけ」と冨永教諭。
跳び箱の脇に立ち、跳び箱にまたがった教諭の上腕を軽く握って、
前方に軽く放り出す。
「これで、ほぼ100%跳べない子を跳ばせる事が出来ます」。
見事な着地に拍手が起こった。

合志市立西合志中央小学校の石田晴香教諭(28)は、
悲鳴まじりで跳び箱に挑戦した。
小学生の時から恐怖心がぬぐいきれず、体が動かなかった。
苦手な児童の気持ちは、痛いほど分かる。
大学の授業では、自分が跳ぶのに精いっぱい。
理論は習ったが、感覚は分からないまま教師になった。
これまでは、上手な子の実技をお手本にするように呼びかけるだけ。

しかし、研修会で補助の仕方がすとんと胸に落ちた。
「まさに『百聞は一見にしかず』。参加して良かった」

研究会の研究部長、菊池北小学校の佐藤政臣教諭(43)は、
「苦手な教師が得意な教師から学ぶだけでなく、
得意な教師は苦手な教師を通して、苦手な児童の気持ちが分かるようになる」

1994年に始まった研究会は、新たな取り組みに挑戦中。
種目ごとに、各学年の標準的目標となる「スタンダード」と、
目標達成のための最低基準の運動技能「ミニマム」作りだ。
2005年から作業を始め、昨年度にまず水泳を定義した。
今年は器械体操を策定しており、来年初めにも郡市内の小学校に配布。

「段階的な指導目標が分かるようになった」。
山鹿市立岩野小学校の上野元嗣教諭(35)は、
「ミニマム」、「スタンダード」作りを歓迎する。
教師になって4年目。
仕事をしながら、大学の通信教育で教員免許を取得したため、
実技指導を受けた経験がない。
「学習指導要領で、あいまいな部分が明確に書いてある。
成績評価にも役立った」

国は、指導要領で到達目標を示してはいないが、
子供たちに目標を示すことは、教師の教え方の充実にもつながる。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20081129-OYT8T00254.htm

スポーツ21世紀:新しい波/285 武道の必修化/3

(毎日 11月29日)

興味深いアンケート結果がある。
「剣道をやってみたい(続けたい)」と思う人の割合は、
部活動での経験者や全くの未経験者に比べ、
授業で剣道を経験した人が一番低い。
剣道の難しさや厳しさを知ったことで、
剣道に対するマイナスイメージを持ったのが理由。

剣道人口の減少に危機感を抱いた全国教育系大学剣道連盟研究部会は
93年、高校生と大学生を対象にした意識調査を行い、
計1万1846人から回答を得た。

剣道部の顧問を務める研究部会のメンバーにとって、
競技への入り口となるはずの授業が、
子どもたちを競技から遠ざけているのは予想外。

大阪教育大の太田順康准教授は、
「武道特有の礼儀や作法を教えるのは大事だが、
『黙って言うことを聞け』という態度では逆効果。
他のスポーツと同じように、体を動かすことの楽しさや喜びも
子どもたちに伝えなければ、道徳の授業と変わらない」

大教大4年の剣道部員、久保充世さん(21)は今秋、
中学校保健体育の教員試験に合格。
必修化を歓迎しながらも、「新しい学習指導要領には、
剣道の専門用語が使われている。
限られた授業時間の中で、自分たちも子どもたちに
しっかり教えることができるだろうか」。

同様の不安は、大阪府内の高校で保健体育を指導している
教員からも寄せられている。

文部科学省によると、武道の指導経験のある教員は
柔道82%、剣道54%、相撲17%。
12年度からの必修化に向け、指導者の養成は、武道場などの施設や、
用具の整備充実とともに急務。

野球やサッカーなどは経験がなくても、
テレビなどを通じて目に触れる機会が多く、イメージがつかみやすい。
それに対し、勝敗を争うだけではない武道は、
魅力が分かるまでに時間がかかる。

競技人口の拡大につながるのか、
武道嫌いの子どもたちを作り出すことになるのか。
必修化は、もろ刃の剣でもある。

http://mainichi.jp/enta/sports/21century/

カテキンの抗がん作用増強 京大、酵素で安定化

(共同通信社 2008年11月27日)

緑茶に含まれるカテキン成分を酵素の力で安定化し、
がん細胞の増殖を抑える作用を強めることに成功したと、
京都大の松村和明特任助教らのチームが発表。

カテキン成分に、抗がんや抗ウイルス作用があるのは知られているが、
化学的に不安定なため体内で分解されやすく、
医薬品としての応用に課題があった。
正常な細胞に対する毒性がほとんどないのも確認。

松村特任助教は、「将来はカテキンを使って、
副作用が少ない抗がん剤ができるかもしれない」

チームは、カテキンの主成分に酵素を使って脂肪酸をくっつけると、
分解されにくく細胞内に取り込まれやすい構造になることを発見。
がん細胞を移植したマウスに、カテキン成分を投与して1カ月間観察すると、
投与しない場合に比べ、がん組織の大きさが
10分の1程度に抑えられるのを確かめた。

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=83692

2008年12月2日火曜日

精神健康度に影響 長時間勤務や少ない休暇

(岩手日報 11月27日)

仕事以外の自由な時間が短い人ほど、精神健康度は低い―。
独立行政法人労働者健康福祉機構、岩手産業保健推進センター(石川育成所長)
が行った約4000人への調査結果で明らかに。

営業職や現場管理職は、他の業種に比べて精神健康度が低い結果も。
過重労働によるストレスが引き起こす自殺などの問題解決には、
職種による特徴を踏まえた、きめ細かい対策が必要。

「仕事にやる気が出ない。もう辞めたい」。
同センターの鈴木満・産業保健相談員(岩手医大神経精神科学講座准教授)は、
県内の30代の専門職男性から相談を受けた。
男性の1カ月の超過勤務時間は、約160時間。土日も休まず働いていた。

食欲がなく眠れない、悲観的に考えるなど、うつ状態がみられたため、
診断書を書いて職場の環境調整を図った。
残業を減らして休日を増やしたところ、男性は徐々に回復し、
約2カ月で元気を取り戻した。
働きすぎて燃え尽きる、この男性のような相談は、後を絶たない。

同センターは、自殺が過重労働と密接な関連があることなどから
実態調査を実施。
異なった事業所でも長時間労働や交代制、仮眠所での睡眠のような
過重労働因子は職種によって共通点があり、
職種によって精神健康度に差が出た。

1カ月の平均超過勤務時間は、45時間未満が73・1%、
40―80時間は17・9%、80時間以上は5・7%。
1カ月の休暇が3日未満は6・1%、3、4日11・1%、5、6日24・6%、
7、8日44・4%、9日以上が12・7%、無回答は1・1%。

超過勤務時間の長い人は精神健康度が低く、休暇の少なさも
精神健康度に悪影響を与える結果となった。
同センターは、「超過勤務時間が増えることで、睡眠時間が短くなることも一因

メンタルヘルス上の問題について、
相談機関利用者が9・0%にすぎないことも判明。
鈴木相談員は、「心の病を原因とする休職は長期間にわたる傾向があり、
企業に与える影響も大きい。
職域による特徴を踏まえ、負担に対してきめ細かい対応をしていくことが必要だ」
と相談体制づくりの重要性を訴える。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20081127_4

気仙連携へ新組織要求 大船渡市議有志

(岩手日報 11月28日)

大船渡市議会(佐藤丈夫議長、26人)の議員有志は、12月定例会に
「新たな気仙の広域連携を考える組織『気仙再生協議会(仮称)』の
立ち上げを求める決議」を、議員発議案で提案。
陸前高田市、住田町の両議会にも、同じ決議の提案を呼び掛けている。

陸前高田市議会の合併協議会設置議案の否決で、
一度は「白紙」に戻った気仙合併だが、
3市町による新組織の設立で、機運を再度盛り上げたいとの思惑も。

決議文では、直接的な合併への言及はなく、
「一つのテーブルで、行政課題や今後の地域づくりの議論を行うことが急務」、
「気仙のグランドデザインを議論する場を早急に設置すべき」などと訴えている。

今回の決議提案は、陸前高田市議会で合併協設置議案を否決した
10月末以降、大船渡市議会の旧三陸町議員で構成する会派、
創造会(4人)が中心となって呼び掛け、他会派も賛同。
提出者と賛成者には、20人以上の議員が名前を連ねる予定。

中心となった平田武副議長は、「このまま議論を終わらせるべきでない。
合併する、しないにかかわらず、3首長を含めた気仙の将来を話し合う場が必要だ」

陸前高田市民有志の直接請求で始まった合併議論は、
住田町を除いたことや、一足飛びで法定協議会を設立することへの反発も。
決議は、3市町の行政や議会、民間団体の代表者らによる緩やかな組織を想定。
話し合い次第で、任意の合併協議会などに移行することも視野に入れる。

大船渡市議会は、12月定例会初日の来月5日に提案する予定。
可決されても法的拘束力はないが、3議会で可決し、行政側に強く求める考え。

同市議会内には、「新法期限内(2010年3月末)の合併をあきらめるべきではない」
との声もあり、遅くとも年度内の早い時期の設立を目指す。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20081128_4

赤穂化成、寒い季節の健康づくりをサポートする清涼飲料水「冬の健康対策水」を新発売

(日経ヘルス 11月19日)

無機ミネラルの総合メーカー赤穂化成は、
健康ドリンク「冬の健康対策水」の発売を開始。

冬の冷えや風邪、感染症予防に効果がある。
同商品は、今夏に同社が販売し、好評を博した
「熱中症対策水」に続くシリーズ第2弾。

成分には、深層水ミネラルの主成分であるマグネシウムを配合し、
冷えや風邪予防に良いとされるかりん果汁、ゆず果汁、しょうがエキス、
深層水ミネラル、ビタミンCをプラス。

同社の研究よると、マグネシウム入り飲料の飲用は
唾液中の免疫抗体「S-IgA」を増加させ、感染症予防に効果があり、
「冬の健康対策水」の飲用により、特に冬場における
インフルエンザなどの感染症予防が期待できる。

「冬の健康対策水」はペットボトル型で、価格は350ml、158円。
全国のスーパー、薬局での取り扱いとなる。

http://nh.nikkeibp.co.jp/article/nhpro/20081118/102886/

黄河の水質汚染が深刻化、3分の1は利用不可

(CNN 11月25日)

中国北部を流れる黄河の水の3分の1は、水質汚染が深刻で、
飲料用にも産業用にも適さないとする調査報告を、黄河水利委員会がまとめた。

黄河は、過去数年で工業廃棄物による汚染が深刻化し、
都市開発に伴って水位の低下も進んでいる。
2007年の調査では、西部の青海省から渤海に至る約1万3500キロで、
黄海の水を採取して調査。

その結果、33.8%が国連環境計画の水質基準で「レベル5」以下に該当し、
飲料用にも工業・農業用水にも適さないことが分かった。

家庭用水として利用可能な「レベル1」、「レベル2」の水質と
認定されたのは16.1%のみ。
前年の調査では、レベル5以下は31%、
汚染が深刻化している状況がうかがえる。

黄河の汚染原因は、工業・製造業の廃棄物などが70%を占め、
家庭からの排水や廃棄物は23%。その他が6.4%。

http://www.cnn.co.jp/science/CNN200811250018.html

清原さんが闘病の子ら激励 ファンの男児、直前に死亡

(共同通信社 2008年11月26日)

今季限りで現役引退した元プロ野球オリックス選手の清原和博さん(41)が、
神戸大病院の子どもセンターを訪れ、入院中の子どもら約30人を激励。

昨年夏、同病院で左ひざの手術を受けた清原さんが
「恩返しをしたい」と申し出て訪問が実現。
しかし、来訪を待ちわびながら願いがかなわず、
2日前に亡くなった男児(11)もいた。

引退試合で着たユニホーム姿の清原さんに声を掛けられた子どもたちは、
満面の笑みを浮かべサイン入りボールを大事そうに握り締めた。

治療で髪を短くしている榎本日向君(6)は、
清原さんから「僕と(髪形が)一緒やね」と頭をなでられた。
母親の圭代さん(35)は、「治療の励みになると思う」と目を細めた。

清原さんは、「僕のユニホームを触ったり着たりして、元気になってくれれば」
ユニホームと帽子を病院に寄贈。

病院によると、清原さんの大ファンだった小学6年の男児は、
白血病の治療で入院中だった。
来訪が決まった3週間ほど前から集中治療室(ICU)で、
「いつ来るの?来たらサインをしてもらう」と心待ちにしていたが、23日に死亡。
兵庫県内の男児の自宅には、病院関係者がサイン入り色紙とボールを届ける。

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=83591

「体育」を見直す(9)発達障害への対応模索

(読売 11月28日)

発達障害や不登校経験のある子供たちの授業や生活改善に模索が続く。

体育館に集まった生徒は13人。3人が欠席。
対する教師は3人。手厚い体制に驚く。
横浜市の私立星槎中学・高校で、高校3年生の体育の準備体操が始まった。

「○○君を起点に広がって」と、教師の1人が手を挙げて指示を出す。
ただ「広がって」でないのは、その方が指示行動を理解しやすいからだ。
この日の授業はバドミントン。
教師が模造紙に書いた図を見せて、打ち方の種類を説明する。
耳で聞くだけでは、認知しにくい生徒への配慮。

同校や、通信制高校と連携した教育施設という位置づけの星槎学園など、
星槎グループは長年、発達障害があったり、不登校を経験したりという
生徒も多数受け入れてきた。
神奈川県大磯町で、星槎大学を含む新キャンパス構想を進めている。

学校には、体育に苦手意識を持ったまま進学してきた生徒が多い。
不用意な言葉一つで、やる気がなえてしまう子も珍しくないだけに、
どうすれば、けがをさせずに体育の時間を楽しく過ごし、
達成感を持たせるかが、以前から重視されてきた。

バスケットボールなら、リングに当たっただけで得点という風に、
ルールに工夫を加え、意識的に、競技人口の少ない新スポーツも取り入れる。
過去に体験した、いやな記憶を思い起こさずに済むから。

2年前からは、旧筑波大学付属聾学校などでの教員歴を持つ
東海大学体育学部の内田匡輔講師(38)が、
星槎大学を含むグループ内の教員と共同研究も始めた。
星槎グループの創設者、宮沢保夫会長(59)が、
「体育を魅力的なものにできれば、子供たちはもっと変わるはず」と
依頼したのがきっかけ。

グループでは元々、体育に限らず、生徒の障害の程度や経歴を把握する
個別指導計画を持っているが、内田さんの提案で、
1回ごとに授業カードを作り、生徒自身が、天気や体調とともに、
授業の感想や授業に対する評価を記している。

教室や廊下を使う実技の授業も試みた。
新聞紙を使うストレッチや、ボックスホッケーと呼ばれるミニホッケーなど、
どれも手軽にできる。
生徒たちの評判は上々だったが、「逆に、教室での体育に満足するということは、
生徒たちには、リハビリの授業が必要だということの裏返し」と内田さん。

授業での様子やアンケートの結果を見るうちに、
内田さんが改めて気づいたのは「体調が悪い」、「疲れた」という答えの多さ。

グループの中の4校の高校生を対象に今年7月、生活実態を調査した結果、
朝食を食べているのは47・9%。
ガムやお菓子で「食べた」とする生徒も含んだ数字。
排便が2日や3日に1度、入浴はシャワーだけという子も目立った。

体育の授業の前に生活を見直す――
生涯をできるだけ健康に過ごすためには、家庭の協力が欠かせない。

◆朝食食べる高校生72%

文部科学省の委託を受けた東海大アクティブライフ委員会が、
全国の小中高校生1万4420人を対象に、
今年6~7月に実施した調査によると、
朝食を食べているのは小学生90%、中学生84%、高校生72%。
成長するに連れて欠食率が高くなる。
調査は、「早寝早起き朝ごはん」国民運動の一環。
同委員会では、生活習慣と体力の関係を分析中。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20081128-OYT8T00179.htm

2008年12月1日月曜日

集客拡大へ連絡協 雫石の3スキー場

(岩手日報 11月27日)

雫石町の岩手高原スノーパークと雫石、網張温泉の3スキー場は、
「雫石スキーリゾートエリア連絡協議会(仮称)」を設立。

エリア全体の集客拡大を目的に、当面はシャトルバス運行や
共通記念グッズなどについて検討を進める。
同町のスキー場入り込み数は、右肩下がりと厳しい状況が続いており、
事業展開に注目が集まる。

3スキー場の各支配人が発起人となり、夏前から協議を重ねた。
設立総会では経過を報告し、役員を選出する。

事業は、合同安全祈願祭の開催や共通エリアマップの作製などを予定。
シャトルバスの運行や記念グッズ製作などについても検討する。
2年前から始まった「共通リフト券」も、事業を引き継ぐ方向で進める。

雫石スキー場は、約4・5キロのロングコースが魅力で、
岩手高原スノーパークは3場で唯一のナイター営業を実施。
十和田八幡平国立公園内にある網張温泉スキー場は、
原生林を抜ける名物コースを楽しめる。
それぞれの特徴を生かし、連携して集客拡大を目指す。

国有林レクリエーション事業として整備された雫石、岩手高原スノーパークの
両スキー場は、協議会組織の設置を義務付けられる。
連絡協議会の設立に合わせて、個々の協議会を解散し、
一元化した新体制で事業に取り組む。

町内スキー場の入り込み数は、1998―99シーズンの約57万人から、
2007―08シーズンには27万人台まで落ち込んだ。
岩手高原スノーパークが4年前から営業を再開したが、
全体的な客離れに歯止めがかからない。

設立発起人代表のプリンスホテルの芝田昭博東北総支配人は、
「町内の観光資源を十分に生かせるよう取り組み、
東北でもナンバーワンのエリアにしたい」と意気込み。

雫石町商工観光課の広瀬武課長は、
「共通の目標を持つというのが一番の目的。
訪れるスキー客への安心にもつながる」

各スキー場のオープンに先立ち、12月1日には3スキー場合同の
安全祈願祭を、雫石スキー場で初めて実施。
12月12日の同スキー場を皮切りに、岩手高原スノーパークで13日、
網張温泉スキー場では19日に今季の営業を始める予定。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20081127_12

オバマ氏が新サイト「チェンジ」開設、新政権の職員も募集

(CNN 11月15日)

米次期大統領に選出されたバラク・オバマ氏が、
政権移行に向けた最新情報を提供する新サイト「change.gov」を開設。

最新ニュースやイベント情報を掲載し、
ユーザーが新政府の職員に応募できる就職コーナーもある。

新サイトのコンテンツはまだやや薄いが、ユーザーが自分の体験や
思いを語るコーナーや、政権移行チームによるブログを設けるなど
ユーザー参加型のつくり。

1月20日の宣誓就任式に向けたカウントダウンも設置し、
就職コーナーではホワイトハウスや政府省庁などで働く職員を募っている。

オバマ氏は、選挙運動期間中もインターネットをフル活用。
米大手ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のマイスペースで作った
「友達」の数は、対立候補ジョン・マケイン氏の約4倍。
もう1つの大手SNSであるフェイスブックでも、300万の支持者を獲得し、
合わせて1000万以上のメールアドレスを集めた。

選挙運動期間中を通じて、大統領候補のネット動静サイト
「TechPresident.com」を運営してきたアンドリュー・ラセイジ氏は、
「毎週土曜のラジオ演説と、時折開く記者会見だけで、
大統領が国民に語りかける時代は終わった。
オバマ氏が毎週(動画投稿サイトの)ユーチューブに登場し、
チャットで国民の質問に答えるようになっても驚かない」。

オバマ氏は、緊急を要しない法案に署名するに当たっては、
ネットで5日間にわたって一般からコメントを募り、
国民に参加してもらえるようにすると表明。
政権の最高技術責任者(CTO)を任命し、
米国全土にブロードバンドを普及させると公約。

http://www.cnn.co.jp/fringe/CNN200811110029.html

スーパー特区にiPS細胞医療応用プロジェクトなど

(サイエンスポータル 2008年11月20日)

「研究資金の統合的かつ効率的な運用」と
「開発段階からの薬事相談、承認審査の迅速化・質の向上」を
推進するための「先端医療開発特区」(スーパー特区)として、
政府は、24件の研究開発課題を採択、公表。

スーパーという名がついているのは、従来の「特区」のように
行政区域を特別扱いするのではなく、重視するのはテーマ、ということ。
先端医療開発という目的から言えば、当然の考え方だろう。

今回の特区選定の考え方や手順については、
「『先端医療開発特区』(スーパー特区)の創設について」の中で説明。
その中で、5つの重点分野が定められている。
「iPS細胞応用」、「再生医療」、「革新的な医療機器の開発」、
「革新的バイオ医薬品の開発」、「その他、国民保健に重要な治療・診断に用いる
医薬品・医療機器の国際的な共同研究開発(がん・循環器疾患・
精神神経疾患・難病等の重大疾病領域、希少疾病領域その他)」

今回スーパー特区として採択された中に、山中伸弥・京都大学教授を
代表者とする「iPS細胞医療応用加速化プロジェクト」が入った。
iPS細胞の特徴を生かした「新薬候補の開発」と、
細胞移植治療の臨床研究システム化を図り、
「臨床研究・治験を実施」という明確な最終目標。

「再生医療」分野で採択された岡野栄之・慶應義塾大学教授を代表者とする
「中枢神経の再生医療のための先端医療開発プロジェクト-脊髄損傷を中心に-」
に対しても、患者をはじめ期待は相当大きい。
交通事故などで脊髄に損傷を受け、下半身あるいは全身麻痺になった患者は多い。
しかし、長年ばく大な研究費を投入してきたといわれる米国なども、
これといった成果は得られていないのが現実。

その他いずれも、国民の健康に直結する研究開発プロジェクトが並んでいる。
なぜ、こうした分野の研究開発を進めるのに、
わざわざ「スーパー特区」といったものを設ける必要があったのか。

政府の文書を読むより、当サイトに掲載された
井村裕夫・先端医療振興財団理事長(元京都大学総長)のインタビューを
見てもらった方が分かりやすい。

臨床試験が、再生医療に限らず薬についても、日本は非常に遅れてしまった」、
「新しい薬についても、他の医療についてみても日本は後進国に」、
「世界でよく使われている薬100のうち、米国で未承認の薬は1つだけ。
欧州では3つくらい。日本は、なんと38の薬が使えない」、
「がん治療で、日本では使えない薬、承認はされているが適応がとれていない
『適応外』の薬が4割ぐらいある。
日本のがん治療は、米国に比べ半分の薬で行われている」、
「がん患者などは、ハワイまで薬を買いに行く、韓国に行くという状況」…。
(3月3日インタビュー【急を要する臨床研究体制の改革】)

「先端医療開発特区」(スーパー特区)は、
日本の医療再生に大きな役割を果たせるだろうか。

http://scienceportal.jp/news/review/0811/0811201.html

「体育」を見直す(8)苦手を減らす新球技

(読売 11月27日)

運動が不得手な児童も、積極的に参加できるチーム球技がある。

静岡市立横内小学校の教室前の廊下には、
数百個のドッジボールが並んでいる。
児童一人ひとりの「マイボール」だ。

そのドッジボールを使う球技「ヨコウチセスト」は、4年生の授業。
アルゼンチン発祥のバスケットボールのような球技「セストボール」を、
同小が約20年前に導入、改良を重ねてきた。

板のないバスケットのゴールが両陣内の中央に一つずつ置かれ、
パスを回してゴールを目指す。

ゴールは360度、どこからでも狙える。
ドリブルは禁止だ。
ゴールは高さ2メートル30、直径70センチで、バスケットより75センチ低く、
25センチ大きいため、シュートが入りやすい。

ドッジボールを使うのは、バスケットボールより軽く、子供が扱い慣れているから。
本来は1チーム5人だが、一人ひとりの役割を増やそうと、
3年前から3人に減らしたり、3対2にしたりと工夫を始めた。

11月初旬の授業は、1チーム3人の男女混合で行われた。
全員がボールを捕ったり、空いているスペースに走り込んだり。
ボールに触れない児童はいない。
勝ったチームは、手をたたいて喜んだ。
「チームワークが一番大切。みんなで作戦を練り、うまくいったら楽しい」と
宮坊昌宗君(10)。

「バスケットだと、上手な子供がドリブルしてゴールを決め、
それだけで勝ててしまう。しかし、セストはパスを回さないと勝てない。
みんながボールに触れる」と授業を指導した高島慎吾教諭(42)が説明。

高島教諭のクラスでは、持久走がいつも最下位で、運動の苦手意識が強い
女児がセストのシュート数がチームで最多になったことがある。
これも、運動能力が向上したというより、自然にボールが回って来た結果。
人数を減らしたゲームを繰り返したことで、5人の試合でも、
一人ひとりの動きが格段に良くなるという効果も出た。

同小では、ほかの集団競技でも、運動の不得意な児童もゲームに
参加できるようルールを変えている。
例えば、サッカーではゴールが四つ。
運動能力の高い児童がドリブルでゴールに前進しても、
もう一つのゴール前の空いたスペースにチームメートを見つけるとパスを選択。
誰にでもボールが行き渡る仕組みだ。

こうした数々の新スポーツを生み出すのが、40年前からの同小の伝統。
球技だけでも、学年ごとに3種目程度、開発したスポーツがあり、
その変形を合わせると100種類近い球技を実践。

現在、中心的に教材開発している金森寛教諭(41)が、
「既存のスポーツは、難しすぎて小学生に合わない場合も多い。
成長に沿った授業をするには、自分たちで新種目を作らないと」と訴える。

10月末の同小の公開授業には、全国から130人以上が訪れた。
先進校の取り組みが広がりを見せようとしている。

◆体育好きの小学生増

ベネッセ教育研究開発センターの調査では、小学5年生約2500人のうち
「体育が好き」と答えたのは、1990年79.4%、96年80.9%、
2001年81.6%、06年84.9%と、年々増加。
「指導の重点が、技能を身につけさせることから、
楽しさを感じさせることに移っているからではないか」

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20081127-OYT8T00188.htm

もっと知りたいエコロジー:“緑の線路”を実現した、鹿児島市の路面電車

(毎日 11月28日)

緑の芝生の上を低床の路面電車が走る。
まるでヨーロッパのようなこの風景は、鹿児島市で撮ったもの。
国内では、初の本格的な緑化軌道。
軌道敷緑化整備事業を担当する鹿児島市公園緑化課に話をうかがった。
緑化軌道が誕生したきっかけは、
2004年に九州新幹線が一部開業したこと。
鹿児島中央駅との乗り継ぎを向上させるため、
市電を駅前広場に引き込むことに。
駅前広場の植栽との一体感が得られるよう、
約140メートルの区間を緑化。
面積にすると、わずか220平方メートルに過ぎなかったが、
施工後の市民意識調査できわめて高い評価を受けた。
緑化した軌道敷は、車道と比べて11.5度も路面温度が低かった。
景観的にも、ヒートアイランド現象の緩和にも効果があることが認められ、
鹿児島中央駅~鹿児島駅までの施工へと話が膨らんだ。

軌道敷の緑化は、そう簡単なものではなかった。
緊急車両などが軌道敷内に侵入する場合もあり、
車に踏まれて芝生が擦り切れたり、緑化面がへこんだりしない必要がある。
日当たりのいいところがほとんどなので、保水性のある地盤にする必要も。

問題の解決に貢献したのが、鹿児島県の工業技術センターと民間が
共同開発した「シラス緑化基盤」。
鹿児島県に多く堆積しているシラス(火山噴出物)とセメントを
混ぜ合わせて成形した厚さ8センチ×30センチ角のブロックで、
保水性と通気性を兼ね備えている。
緊急車両などに踏まれても、ビクともしない。
新素材が生まれ、軌道敷緑化整備事業は06年度から本格的にスタート。
現在は、「シラス緑化基盤」を敷き詰め、地域の土と特殊な土壌改良材を
ブレンドした「軌道敷緑化専用客土」を入れ、その上に芝生を張る。
芝生は高麗芝を品種改良し、温暖な気候も相まって、冬でも緑を保つ。

道路延長約3400メートル、面積約12500平方メートルの緑化が完了。
年間に7回ほどの芝刈りや、雨が少ない時期の水まき、肥料の散布、
除草などの作業が必要だが、軌道敷を緑化した効果は多大。

表面温度の低下が挙げられる。
施工前後にほぼ同一条件下で、起軌道敷内と中央分離帯の表面温度を
比較した結果、緑化後には軌道敷内で17~18度、
中央分離帯で24度も温度が低下した。
騒音の低減でも顕著な効果が認められている。
軌道緑化と同時に、レールを交換したり、枕木を木からコンクリートに
変更したりするなど、軌道改良を行った地点では、
電車が通過する際の最大騒音レベルが、施工前よりも9デシベル下がった。
軌道から約20メートル離れていた地点で聞こえていた音が、
3メートルまで近づかないと聞こえなくなったことに相当。

ヒートアイランド現象の緩和や、騒音の低減に加え、
緑化された軌道敷は目に優しく美しい。
緑化軌道を見慣れた後に未施工区間を見たら、
まるで違う時代、違う都市のように思えたほど。
鹿児島市では、2012年度までに道路と併用している残りの区間、
約5・5キロを整備する計画。
全線完成後には、約8・9キロの “緑の線路”が誕生。
線路敷を緑地に変えた鹿児島市の取り組みは、
各地でわき上がっている路面電車の復活案を、

2008年11月30日日曜日

10年連続参加たたえる 笹川財団のチャレンジデー

(東海新報 11月23日)

毎年5月末の「チャレンジデー」に取り組んでいる陸前高田市は、
国内での主催団体である笹川スポーツ財団(小野清子会長)から
10年連続参加の表彰を受けた。

表彰式は市役所で行われ、同財団の渡邉一利常務理事と
佐藤紫朗業務部長の二人が訪問。
伊藤壽教育長と菊池満夫教育次長が同席する中、
中里長門市長がトロフィーと記念のネクタイを受け取った。

渡邉常務が、「チャレンジデーの取り組みは、毎年継続することに
意義があると思っています。今後も回数を重ね、20年連続参加を目指してください」
中里市長は、「市民の健康づくりのためにも頑張りたい」

今年の多度津町(香川県)との対戦で、同市が75・3%の参加率で
通算4回目の勝利を収めたことも話題となり、
渡邉常務は「この参加率は全国でもトップクラス」とたたえた。

佐藤部長からは、「来年は『高田同士』ということで、
大分県の豊後高田市との対戦はいかがですか」と勧められた
中里市長と伊藤教育長は、「対戦相手を指定して申請できるなら、
ぜひ検討してみたい」と乗り気の様子。

チャレンジデーは、毎年5月の最終水曜日に世界各国で行われているイベント。
ルールは、参加自治体や地域が午前零時から午後9時まで、
15分以上続けて運動した住民の割合を競い合う。
運動することで健康に対する意識を高め、
生涯スポーツの普及振興を図ろうというもの。

16回目を迎えた今年は、世界20カ国で実施。
国内では、109カ所(23市28町6村52地域)で、
国内総人口の1%にあたる121万2450人が参加。
陸前高田市は、平成11年から毎年参加。

http://www.tohkaishimpo.com/

県栽培漁業協会 タイヤチップボイラー導入燃費削減に“救世主”

(東海新報 11月22日)

大船渡市末崎町の県栽培漁業協会(大井誠治会長)は、
飼育施設用ボイラーの重油使用量抑制を目的に、
漁業用としては全国でも珍しいチップ状のタイヤを使った
ボイラー二基を導入することを決めた。

同協会は、アワビ稚貝やヒラメ、サケなどの稚魚を育成し、各漁協などに出荷。
現在は、重油ボイラーが魚類に3基、アワビに4基備えられ、
冬場を中心に加温して水槽内の海水温を上昇。
アワビの場合、親貝の採卵のため12月ごろから加温し、
最高で20度程度まで水温を高める。

ボイラー用には、年間で800~1100キロリットルの重油使用を見込む。
海水温が高かった19年度の使用量は800リットルを切り、
重油購入費も前年以下の5300万円に抑えたが、
それでも5年前の2倍以上の費用。

今年はさらに重油価格が急騰、4年前のほぼ2倍。
海水温が例年より1~2度低く推移し、冬期の重油使用量増が見込み。

かさむ燃料費が経営を圧迫する事態に、
「高騰分を出荷価格に上乗せして、漁協に負担してもらうわけにもいかない。
なんとかしなければとの思い」(川畑浩平総務部長)と、
約6100万円を投じて、タイヤチップを使ったボイラーの導入を決めた。

同ボイラーと重油式ボイラーを現在の燃料価格で比較した場合、
タイヤチップの燃焼効率を重油の8割として試算しても、
1基当たりの燃料費は年間約1200万円安くなる。

今回は、アワビと魚類用に各1基ずつの導入で、
12月中旬ごろから本格稼働できる見通し。
重油ボイラーの稼働を抑える補完用としてだが、燃料費削減へ期待は大きい。

ボイラーを販売した(株)工藤(八戸市)の工藤博常務は、
「タイヤをあぶり、出したガスを二次燃焼するので燃焼効率がいい。
ガスに最適な空気を混ぜて燃やす技術を取り入れ、黒煙なども出ず、
環境に優しい燃焼を行える」

タイヤチップを利用したボイラーは、県内でも老人福祉施設の入浴設備や
野菜のハウス栽培などに用いられ、漁業育成用では初。
全国でも珍しい導入例として注目を集めそう。

http://www.tohkaishimpo.com/

「体育」を見直す(7)痛くないバレーボール

(読売 11月26日)

軟らかい運動器具を使った痛くないスポーツが人気だ。

円周は約80センチ、重さは約100グラム。
普通のバレーボールよりもひと回り大きく、重さは半分以下。
東京都江戸川区立南葛西第三小学校で、
3年生のソフトバレーボールの授業は、歓声の連続だった。

担任の浅野一也教諭(48)の呼びかけで、6~7人ずつ6チームに
分かれた児童は、3面のバドミントンコートを使って一斉に試合を始める。
両手ですくいあげるようにして投げられたボールは、
ふわりと相手コートに運ばれる。

「ワンバウンドまではセーフ、何回で返しても大丈夫」という独自ルールもあり、
相手チームの児童はワンバウンドを待ち、
手のひらを使ってボールを上にあげる。
アタックに挑戦する児童もいるが、ボールは空気抵抗を受けながら
ゆっくりと相手コートに届く。
ラリーが続いた末に点が入ると、児童は「イェーイ」と叫んで万歳をした。

元々、地域のスポーツ少年団でもバレーボールを指導している浅野教諭。
「バレーボールのすそ野を広げたい」と、
現行の学習指導要領では中学校から扱うことになるバレーボールの前段として、
3年生でも楽しめるソフトバレーボールを授業に取り入れている。

新学習指導要領では、小学校3、4年生で取り組む「ネット型ゲーム」の
例として、ソフトバレーボールが挙がっており、
浅野教諭の取り組みは新指導要領を先取りした形にもなる。

「中学でいきなりバレーボールをやっても、上手な生徒だけが活躍したり、
ラリーが続かずに終わったりして、
『つまらない、バレーボールなんてやりたくない』と思わせてしまう」と浅野教諭。
それならば、小学校から「バレーボールは楽しい」と思わせることが大切。

楽しませるには、「怖くなく痛くないことが大原則」。
その点、ソフトバレーボールは軟らかいため、突き指をする心配もないし、
ボールに当たっても痛くない。

子供たちの感想も、「普通のバレーボールは顔に当たると怖そうだけど、
ソフトバレーボールは軟らかいから怖くない。眼鏡をかけていても大丈夫」と好評。

バレーボールのほかにも、「痛くない」運動用具は人気。
同小では、低学年クラスに軟らかいドッジボールが置かれている。
「硬いボールだった時は、好きな子だけが休み時間、運動場で遊んでいたが、
今は男女とも競ってボールを持っていく」と浅野教諭。

鉄棒には、鉄棒カバーを巻き付けている。
体が鉄棒に当たっても、痛くないように作られたもの。

同小では最近、階段を2段飛び降りただけで骨折した子供もいた。
「良い悪いではなく、今の子供は、
けがをしやすいということを理解してやっていくしかない」

子供に嫌な思いをさせないだけでなく、現実的な安全の確保という面でも、
軟らかい用具は重要な要素になっている。

◆ボールゲームの分類

小学校の現行の学習指導要領では、ボールゲームを
「バスケットボール型」、「サッカー型」、「ベースボール型」に分類、
新指導要領は「ゴール型」、「ネット型」、「ベースボール型」とした。
固有の種目ではなくゲームの型を学ぶことで、
将来、様々な競技に応用できる力を身につけさせるのが狙い。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20081126-OYT8T00273.htm

岩手県立病院・診療センター、6カ所で無床化 来年度、計画案

(毎日 2008年11月18日)

県は、県立病院や06-08年に診療所化した地域診療センター6カ所で、
入院施設を廃止する無床化を柱にした「新しい経営計画」案を明らかに。
年間病床利用率が70%を割り込むなど、経営が厳しい施設で機能を
縮小・集約化し経営改善を図る。
併せて、市町村立病院に無床化などの検討を求める
公立病院改革推進指針案も公表。

これまで、公立病院等改革検討委員会(委員長・斎藤俊明県立大教授)などで
検討してきたが、いずれも議論は非公開。

突然の縮小案に、地元の反発は必至だ。
県医療局、保健福祉部が、県議会に明らかにした。
パブリックコメントを行った後、来年1-2月に新経営計画や指針を策定。
来年度からの実施を予定。

計画案によると、沼宮内病院は10年に、
紫波、大迫、花泉、住田、九戸の各地域診療センターは09年に無床化。
空き病床が多い基幹病院などでも、病床を削減。
県内全体で396床を減らし、5155床にする。

県議からは、「診療所化に際し、医師3人体制を守ると約束したはず」
といった批判が相次いだ。
達増拓也知事は、「診療所の夜勤が勤務医の負担になっている。
集約化で負担を減らせる」と説明。
「岩手の医療は危機的状況だ」と理解を求めた。

県立病院を巡っては、患者数の減少や診療報酬引き下げの影響で
06、07年度に10億円前後の赤字を計上。
07年度は経常収支比率98・8%、病床利用率79・1%まで減少。
医療局は、新計画によって13年度には、経常収支比率は101・6%、
病床利用率は84・1%まで回復すると試算。

指針では、病床利用率が低いなどとして、
国保西根(八幡平市)、国保沢内(西和賀町)、国保種市(洋野町)の
3病院で病床削減を検討するよう求めたほか、
累積欠損金が増大している奥州市総合水沢病院についても
「過剰となっている機能の見直し」などが必要。
……………………………………………………………………………
◇病床を削減する県立病院・地域診療センター◇
        現在 削減数 削減後
沼宮内※    60  60   0
紫波※     19  19   0
中部(仮称) 452  18 434
遠野     221  29 192
大迫※     19  19   0
千厩     194  40 154
花泉※     19  19   0
大船渡    489  30 459
高田      70  13  57
住田※     19  19   0
宮古     387  53 334
久慈     342  42 300
二戸     300  16 284
九戸※     19  19   0
 ※は無床診療所化される施設

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=83119

2008年11月29日土曜日

「体育」を見直す(6)楽しく踊って体力作り

(読売 11月25日)

生徒が親しみやすい音楽で、楽しく体力作りを進める学校がある。

「レッツ・ゴー(いくぞ)」、「ザッツ・グー(いいぞ、その調子だ)」。
ビートの効いた音楽に合わせた英語のかけ声が、矢継ぎ早に、
体育館のスピーカーから流れてきた。
生徒たちは歓声を上げ、スクリーンの映像を見ながら、
キック、パンチ、スクワットと基本動作をこなしていく。

北海道教育大付属釧路中学校3年の体育は、
日本に一大ブームを巻き起こした米国の軍隊式エクササイズ
「ビリーズブートキャンプ」で始まった。10分間の基礎体力作りの時間。

次に、ヒップホップ系の音楽が流れ、6、7人ずつに分かれたダンス。
生徒たちは、1か月半でマスターした基本ステップを組み合わせ、
「こうやると格好良いよ」、「動きが合ってないよ」と、
見栄えのするフォーメーションを話し合っては試す。

「大きく踊るのがコツだぞ」と、生徒に声をかけた佐藤毅主幹教諭(45)は、
ヒップホップダンス入門の市販DVDを購入して、独学で学んだ。
ダンスは元々、苦手だという。

佐藤教諭が、体育に「ビリー」を取り入れたのは昨年4月。
持久力や柔軟性を身に着けながら、筋力強化も図れる。
中学校の新学習指導要領で必修になるダンスの方は、先月から始めた。
話題性のある「ビリー」と、若者に人気のヒップホップ音楽なら、
生徒もなじみやすい。
ダンスも相当な運動量になるが、仲間と一つのものを作る達成感が
厳しさを補ってくれる。

同校の生徒は、7年前から体力低下が目立ち始めた。
4年前の文部科学省の体力・運動能力調査では、
全8種目中7種目が全国平均以下に。
特に男子の1500メートル走など、持久力の落ち込みが激しい。

生徒は市全域から集まる。
7割の生徒が、保護者の車かバスで通学。
2年前の調査で、同校生徒が1日に歩く歩数は、
東京の中学生の半分の6000、7000歩だったという数字も。

「都会の子に比べて歩かない。どうしても運動不足になるようだ」と
室山俊美副校長(50)。
このことへの危機感が、体育を見直す契機に。
「体育科の体力作りといえば、腕立て伏せや腹筋などの『個人競技』。
これでは面白くないし、続かない。
楽しんで体力を高める授業を目指している」と佐藤教諭。

「みんなと工夫して、踊ることの楽しさを強く感じた」(3年男子)、
「1人では苦労するけど、みんなと一緒にやればとても効率がいい」(3年女子)。
授業に対する生徒たちの反応は上々。

卒業後もスポーツで自身の生活改善、健康維持が図れるような生徒を
育てるのも目標の一つ。
「心拍数120~130で最低20分間の運動をすると、
皮下脂肪が初めて燃焼し始める」といった知識を授ける座学の時間も設ける。

「生涯にわたって、運動に親しむ能力を育てる」。
そんな新指導要領の考え方に沿った取り組みが、ひと足先に進められている。

◆ダンスに3類型

中学校の指導要領では、ダンスを
〈1〉動きに変化をつけて即興的に表現する「創作ダンス」、
〈2〉音楽に合わせて特徴的なステップで踊る「フォークダンス」、
〈3〉変化のある動きを組み合わせて、全身で踊る「現代的なリズムのダンス
に分けている。
地域や学校の実態に応じて、その他のダンスを履修させることもできる。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20081125-OYT8T00217.htm

体験型教育旅行が好調 県内受け入れ前年度比31%増

(岩手日報 11月23日)

小中高生らが、農作物の収穫や農家民泊などを行う
体験型教育旅行の受け入れが増えている。

2007年度は、前年度比31%増で4万人を突破。
受け入れ先の農林漁家も700戸を超え、すそ野が広がってきた。
政府は、本年度から「子ども農山漁村交流プロジェクト」を実施、
全国の受け入れ地域を拡大する方針。

今後は競争激化も予想され、岩手ならではの魅力あるプログラムや
教育的効果が求められる。

県農業振興課によると、本県の07年度の
体験型教育旅行受け入れ数は、4万1019人。
データを取り始めた04年度(1万3317人)から2万7702人増。

昨年度は、全国から405校(前年度比23・9%増)が農家民泊などを実施。
都道府県別でみると、北海道が最も多く148校。
宮城県50校、東京都47校などと続く。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20081123_3

北限のミカンたわわ 大船渡で700個大豊作

(岩手日報 11月26日)

大船渡市大船渡町の佐藤初子さん(79)方の庭先で、
鮮やかに色づいたミカンがたわわに実を付け、家族の目を楽しませている。
県内でも温暖な同市では、庭先などでミカンの木を育てる家もあり、
「北限のミカン」として有名。

佐藤さん方のミカンも約40年前に植え、ほぼ1年置きに豊作と不作を
繰り返しながら、小ぶりの実を付けている。

今年は、約700個の実を付ける大豊作。
間もなく収穫時期を迎える。
酸味が強いため、ジュースにしたり生け花用として知人に配る。
収穫後は、毎年わらで冬囲いをしてミカンを大切に守り育てている佐藤さん。
ひ孫の永遠君(6)と一緒にめでながら、
「いつまでも元気に実を付けてほしい」と願っている。

ユニリーバ・ジャパン、紅茶が集中力を高めることを確認

(日経ヘルス 10月30日)

紅茶ブランド、リプトンを展開するユニリーバ・ジャパンは、
「第4回 リプトン ひらめきIST AWARD」を開催
紅茶に関する新たな研究結果を発表。

紅茶に含まれるL-テアニンが、脳のリラックス及び覚醒効果のほか、
集中力を高める働きがあることを、複数の研究者が明かした。

静岡県立大学栄養科学研究室の横越英彦教授は、
紅茶に含まれるアミノ酸の一種、L-テアニン(以下テアニン)が、
脳内神経伝達物質の一つであるグルタミン酸と類似していることから、
脳神経への生理作用を持つと推測、実験を紹介した。

マウスでは、神経伝達物質の中でも特に各種の行動や情動の制御に関与する
ドーパミンの放出を顕著に増加させることから、
「血圧や記憶学習機能にも好影響を与える」

人でもテアニンを摂取すると、休息時や集中時に発生する脳波・α波が
増加することから、「紅茶が人にリラクゼーションと覚醒を与える効果がある。
月経前症候群のイライラに関しても、改善効果がある」

横越教授らの研究結果をさらに発展させ、人への試験を発表したのは、
同社のリプトン紅茶研究所研究員ソレーヌ・ナビオスさん
実際に人に紅茶を飲用してもらい、テアニンが集中力に与える効果を実験。

紅茶を2~3杯摂取(50mg)すると、集中力を要する各種テストの正解率が上がった。
被験者の自己診断においても、「集中力が増した」との回答が得られた。
ソレーヌさんは、「紅茶がα波に作用し、脳の集中力を改善する働きがある

http://nh.nikkeibp.co.jp/article/nhpro/20081030/102806/

2008年11月28日金曜日

「体育」を見直す(5)武道必修 手薄な環境

(読売 11月22日)

中学校での武道必修化の狙いと課題は何か。

「着座! 黙想!」
山梨大学付属中学校の格技場に、飯塚誠吾教諭(35)の声が響いた。
柔道着姿の3年生男子19人と女子12人が、正座して目を閉じる。
飯塚教諭の「やめ、礼」の合図で、一同がお辞儀をし、授業が始まった。

同中では、男女とも1、2年で柔道が必修、2年ではダンスも必修。
3年では、秋から柔道かダンスを選ぶ。
柔道を選ぶ女子も、ダンスを選ぶ男子も少なくない。

得意技は大腰という石井瑛里香さん(14)は、
「1、2年の授業で初めて柔道をやってはまった。
試合で一本が決まった時の喜びが何とも言えない。闘志が燃える」と笑顔を見せる。
一方、体育館で行われたダンスの授業では、男子20人、女子28人が
班ごとに分かれ、ポップ、ロック、テクノ音楽などにあわせて、振りを確認。

学習指導要領の改定で、中学生は2012年度から、
1年か2年で武道とダンスを必ず学ぶことに。
器械運動、陸上競技、水泳、球技は以前から必修だが、
現行の指導要領は武道とダンスはどちらかの選択。
以前、男女が別々に学んでいた名残がある。

同中が必修化したのは、16年前。
「大人になって、趣味として楽しめるスポーツを選ばせる時、
経験したことがないスポーツは選びづらい。
学校ではさまざまな種目を経験させ、基礎を固めさせたい」と飯塚教諭。
指導要領改定の狙いも同様。

武道必修化に向けた課題の一つが、指導者養成。
和歌山県教育委員会は、必修化の指導要領が3月に告示されてから初めて、
剣道の実技指導者養成講習会を開いた。
これまで剣道を教えたことのない教師らに、最低限の基礎を教えるため。
10人が講師から剣道の心得を聞いた後、足の運び方や竹刀の使い方、
防具をつける練習をし、1日目の午後には打ち込みを始めた。

県教委は、今年度の講習会を柔剣道で各1回開催するにあたり、
県内の中学校約150校、高校約60校に参加を呼びかけた。
参加者は柔道も25人だけだったが、
県教委健康体育課の坂口雅紀指導主事(39)は、
「今回講習に参加した教師は意欲的で、不案内な武道の習得も早かった」と
安心した様子を見せる。

体育教師は、大学の教職課程で一通りの武道は学んでいる。
現在でも、県内公立中学で男子42%、女子29%に武道の授業を実施。
しかし、必修化までに、礼儀作法、防具の着装から、技の教育、
安全性の確保まで含めた習得が間に合うか。2日程度の講習で十分なのか。
来年度以降の計画は、まだ手探り状態。
剣道の場合、授業に必要な防具や竹刀の数も圧倒的に不足。

武道場の整備状況は、和歌山県内の公立中学校で昨年、14%と全国最低。
柔道の授業をしようとすると、体育館で授業のたびに畳を敷く学校が多数出てしまう。

子供に様々なスポーツを経験させるには、環境の整備が欠かせない。

◆武道場を持つ公立中47%

文部科学省の調査では、2007年5月現在、全国の公立中学校に
武道場(柔道場、剣道場、柔剣道場、弓道場、相撲場、なぎなた場)の
いずれかがあるのは47%。
文科省は09年度予算の概算要求で、公立中学校に武道場整備の補助として
約48億円(215校分の半額)を計上。
13年度には、整備率を70%にするのが目標。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20081122-OYT8T00221.htm

大船渡港・新ふ頭24年頃完成へ 臨港道路も同時整備

(東海新報 11月21日)

港湾整備が進む大船渡市の永浜・山口地区で、
水深13メートル岸壁背後に広がるふ頭用地の埋め立て工事が始まった。
県による事業で、埋め立て終了は22年度、
土砂の沈下促進や舗装作業を経た最終的な完成時期は24年度。
今年度は、臨港道路整備に向けた用地補償も進め、同時期の完了を目指す。
工業用地は、部分供用のメドはあるものの、企業誘致との関係も残されている。

4万トン級の大型船舶が接岸できる水深13メートル岸壁は、全長260メートル。
地元負担のない「国直轄事業」として、国土交通省東北地方整備局
釜石港湾事務所が整備を進め、今年度末までに完成。

ふ頭用地はその岸壁に隣接し、港湾荷役に欠かせない場所。
現在は海水が入っている状態で、“陸続き”になっていないが、
県による土取運搬埋立工事が先月末から本格化。
事業費は約1億6000万円、(株)佐賀組が請け負っている。

土砂は、立根町の総合公園予定地からトラックで運搬。
盛町内の国道45号から佐野橋を経由、主要地方道・大船渡綾里三陸線を通って
埋め立て地まで運んでいる。
工事は、3月まで日中の時間帯に行われ、地元住民らへの説明機会も。

ふ頭埋め立て面積は、3・4ヘクタール。
34万立方メートルの土砂が必要で、今年度は約9万立方メートルを予定。
県道側から岸壁側に向かって土砂を投入。
埋め立て作業は、22年度の完了を目指す。
水抜きや沈下を待ち、舗装作業を経た工事完了は24年度ごろ。

県では、約1億5000万円を投入し、港湾から県道に接続する
臨港道路の用地補償を進める。
完了時期は、ふ頭整備と同じ24年度ごろ。

水深13メートル岸壁北側で、県が整備している同7・5メートル岸壁の
今年度予算規模は少なく、ふ頭用地を含めた整備完了には
今後10年程度はかかる見通し。
県は、同じく北側にある船揚場は21年度までに整備し、
漁業者の利便性に応える姿勢も示している。

新ふ頭の整備によって、大船渡港の大型船受け入れ態勢が拡大。
世界的な資源価格高騰が予想される中、大型船による効率的な運搬を
求める声は地元内外の企業・事業所から強まっている。

岸壁とふ頭用地の背後に整備される工業用地は、面積11・7ヘクタール。
弁天山に近い南側の約5・2ヘクタールについては、
盛り土が行われ造成にメドがつき、縦貫道整備によって出た土砂を
受け入れて安定化を促している段階。

赤崎中に近い北側約6・5ヘクタールは、浚渫ヘドロもあるため、
地盤が安定していない状態。

県大船渡地方振興局土木部の小野寺徳雄部長は、
工業用地全体の完成について、「造成した土地への企業進出をみながら判断。
具体的交渉には至っていないが、市に対し税の優遇措置照会は来ていると聞く。
新ふ頭にも大型船舶が入れる状況を整え、港湾活性化を図りたい」

ふ頭と臨港道路の完了目標年度が明らかになることで、
岸壁、工業用地ともに活用の見通しが広がってくる。
さらなる工業用地整備には、企業進出と予算措置が連動する形になっているため、
今後は県や市、地元産業界が一丸となった戦略的な企業誘致も求められている。

http://www.tohkaishimpo.com/

本県の人材育成に貢献 昨年施行の企業立地法

(岩手日報 11月24日)

昨年6月施行の企業立地促進法に基づく産業集積戦略が、
全国的に展開されている。
本県では、6地域が基本計画をつくり産業力を強化。
特に、ものづくり人材育成に貢献。

世界経済低迷で沈滞ムードの産業界だが、本県関係者は、
「付加価値の高い研究開発・技術者などの人材育成は、
将来的な企業立地、産業集積の大きな力になる」と将来に備える。

同法は、自治体や経済団体などで構成する組織が、
誘致目標を掲げた基本計画を策定。
国の同意後、都道府県が企業の立地計画を認めれば、
進出企業は設備投資減税などの対象。

本県では、6地域が計画を策定し、それぞれ集積業種を重点化。
北上川流域が自動車や半導体など、盛岡広域は組込みソフトと情報技術(IT)関連
気仙は食品、木材、港湾関連釜石・大槌は産業用機械・金属、食品関連
宮古・下閉伊がコネクター、自動車、木材関連
県北が食、港湾関連輸送機器、電子部品関連と設定。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20081124_3

みんなのスポーツ「チャレンジデー」日本に上陸

(sfen.jp 08.11.19)

「チャレンジデー」は、1983年(昭和50年)に
住民総参加型スポーツイベントとしてカナダで誕生。
日本では、1993年(平成5年)からSSF笹川スポーツ財団の
コーディネーターにより普及・活動が始まりました。

このスポーツイベントを簡単に紹介すると、
『毎年5月の最終水曜日に、人口規模がほぼ同じ市区町村・地域間で、
午前0時から午後9時までの間に15分間以上継続して運動やスポーツ等の
身体活動を行った住民の参加率を競い合い、
敗れた場合は対戦相手の自治体(地域)の旗を、
庁舎のメインポールに1週間掲揚する』というもの。
このイベントは、真剣に取り組めば取り組むほど、
スポーツを通じて地域住民に夢や希望、感謝を与え、
地域環境づくりや健康づくりに貢献するイベントに成長。

地域住民がひとつの目標に向かい、一丸となってスポーツ活動を通じて
地域づくりを行うというイベントは、スポーツ・文化活動などで
企画・運営されることはあっても、各自治体・団体単位と規模は小さく、
一部の関係者や団体に片寄りがちの傾向に。

しかし、「チャレンジデー」の規模は世界・全国規模であり、
世界で一斎開催であるため、夢がふくらむイベント。
地域住民が同じ目標に向かい、特別な技術や体力などにこだわることなく、
多世代の老若男女、誰もが気軽に参加できる活動。
競技感覚で、「競う」というよりも「楽しさ」を主とし、
「出会いと交流の場」としての要素を含めたうえで参加率を競うという
ユニークな企画で実施され、実際に体験してみると実に新鮮なスポーツイベント。

「チャレンジデー」は、海外で人気があり、取り組みやすい事業のように
思われますが、実はお祭り好きの日本人の性格にはピッタリなイベント。

「チャレンジデー」を実際に企画・運営して強く感じるのは、
各自治体、職場、団体の組織力はまちがいなく強化され、
さらに連帯感が深まる。
昨今多様化、複雑化する現代社会において最も必要とされる要素で、
地域コミュ二テイづくりには計り知れない効果が生まれるのでは。

対戦相手の自治体とは、お互いのまちの情報交換が頻繁に行われ、
特産物の交換や関係団体間の交流が生まれる。
最近対戦した沖縄県と秋田県の自治体間では、
中学生の修学旅行の企画が行われるなど、友好的に発展した例が数多くみられ、
自治体間や地域間のPR、交流のきっかけに。

21世紀生涯スポーツの中核的事業として展開されている
「総合型地域スポーツクラブ」設立に向けて、
地域住民のスポーツに対する関心度を高め、理解を深めるきっかけづくりにも。

参加していない自治体に対して、チャレンジデーの説明をすると、
事業効果が「まちづくり」等に大きく貢献することは、
検討の段階では認めるものの、いざ本格的な取り組みの段階になると、
諸般の事情により実現できなくなる自治体・地域が見受けられる。

最たる理由のひとつは、一部関係者がチャレンジデーのスケールの大きさに
飲み込まれて、「挑戦しない(やらない)理由」を探し、前に進まないこと。
何事にも言えますが、「できるか出来ないではなく、やるかやらないか
視点をどこに置くかが、大きく将来的を左右するのではないか。

「チャレンジデー」は、真剣に取り組めば取り組むほどすばらしさが実感でき、
見る夢より実る夢が実現できるイベントである。

平成20年度は、「インターナショナルチャレンジデー」に
20ヵ国45自治体・地域が参加。日本からも3自治体から参加。
国内では、109ヵ所(23市28町6村52地域)が参加し、
総参加者数1,212,450人(19年度:871,816人)と年々参加人数も増えている。

今年度実施していない12都府県へのアプローチなどの課題もあるが、
「チャレンジデー」は生涯スポーツ社会実現のためのイベントに成長し、
市民参加型のスポーツイベントの旗手として、今後一層の期待が高まる。

◆田中忠夫氏

財団法人秋田県体育協会、総合型地域スポーツクラブ育成担当、
財団法人日本体育協会、クラブ育成アドバイザー、SSF笹川スポーツ財団、
チャレンジデー普及推進員

http://sfen.jp/opinion/citizen/03.html

協賛金集まらずスキー世界選手権ピンチ 福島で来年開催

(朝日 2008年11月25日)

来年3月2日開幕の国際スキー連盟(FIS)フリースタイルスキー
世界選手権大会で、予算上は2億6243万円集める必要がある協賛金などが、
数千万円しか集まっていないことが分かった。

大会組織委員会は、中小企業1600社に1口1万円の小口協賛を求めるなどの
対策を打つ方針だが、大手企業の経営担当者からは
「景気が良い時ですら、主催者が億単位のカネを集めるのは厳しい」との声も。

世界選手権大会の予算は、福島県や猪苗代町などからの
補助金計1億6250万円や、入場券などによる雑収入5500万円など、
計5億1282万円を予定
そのほぼ半分を占めるのが、企業から募る協賛金。

だが世界的な景気悪化で、協賛金を出す側の企業心理は悪化。
ある大手企業の経営担当者は、「1億円でも、100万円を100社から
集める必要がある。景気悪化で、右から左に100万円はなかなか出せない」

関係者によると、現在、協賛金を得られる見通しの企業は数社。
県の担当者も、「景気悪化は想定外。本当に厳しい」と頭を抱える。

事前大会となるワールドカップ(W杯)猪苗代大会が開かれた
昨年度の予算は、2億5331万円
協賛金は9830万円を見込んでいたが、実際に集まったのは2100万円。
大会運営費を約4200万円も節約するなど、
経費削減で約3700万円の黒字を出した。

しかし、世界選手権大会は経費削減だけで乗り切るのは難しく、
「大会の規模が違うので、切り詰めるのは限界がある」と県の担当者は話す。
大会組織委員会は、1口3千円で一般市民の「大会応援隊」を募るなど、
広く支援を求める態勢づくりも進めている。

内堀雅雄副知事は、「大会は必ず成功させる。
これを失敗させたら、県の存在感はなくなる」と危機感を募らせている。

http://www.asahi.com/sports/spo/TKY200811220271.html

2008年11月27日木曜日

「体育」を見直す(4)フォーム撮影 すぐ確認

(読売 11月21日)

コツを教える教師の創意工夫を、映像ソフトの進化が支える。

そろいのジャージー姿の女子生徒たちが、くすくすと笑い声を漏らしながら、
興味深そうにパソコン画面をのぞき込む。
盛岡市立下小路中学校の体育館で、3年生の授業。
10月から週3回、12回続けてきたマット運動は、この日が最後。
生徒たちが見ているのは、次々と登場する自分たちの姿。
マットの上で逆立ちをして背中から倒れ、
くるっとでんぐり返しをする「倒立前転」の映像。

「腕や足、『6時10分』はどうなっているかな、よく見てね」。
岡田幸一教諭(39)は、各生徒の“食いつき”を確認するように声をかける。
「6時10分」は、倒立から次の動作に移る前の体のフォームを、
時計の針の位置で示している。
ちなみに、倒立を始める最初の動作は「グリコのポーズ」と呼ばれ、
体育の教師の間でよく使われる。
両手を上に伸ばし、片方の足をひざから曲げる姿を、
菓子のキャラクターからとっている。

岡田教諭は、運動に意欲的な子とそうでない子の二極化を心配してきた。
できない子は、できる子の身体感覚を容易には理解できず、どんどん差が開く。
特に、地味で、失敗した時の格好悪さが目立つマット運動は、
苦手な子に人気がない。
「限られた50分間の授業で、できない子に、
頭でできるコツをわかってもらうのが近道」だと、
視覚に訴える掲示物や人形、ビデオなどを使って説明してきた。

そんな岡田教諭の工夫を支える最新装置が、映像ソフトの「スポーツミラー」。
同中に赴任した今年から取り入れた。

撮影した映像を、巻き戻しなしですぐ見られるだけでなく、分解写真にもでき、
自分の体のフォームを確認するのに便利。
この日も、個々の生徒の分解写真を一人ひとりに配った。
近くの子と見比べながら「まじキレイやねー」、「猿みたい」、「どれどれ」と大騒ぎ。

「足の伸びや、足を上げる時の勢いなど、
ここを直せば次にやれるってわかる気がする」と生徒の一人、千葉花穂さん(15)。
このクラスでは、千葉さんを含め、16人中3人は全く倒立ができなかったが、
生徒同士の支え合いもあって、全員ができるように。

「生徒が『自分はできない』と思い込んでいても、教師は評価していたり、
逆に生徒が『演技は完璧』と自信満々でも、教師から見ると問題点が多かったりと、
演技の評価が分かれることがよくある。
このソフトで、画像をすぐ確認するとそうした食い違いがなく、
生徒にも理解しやすく、コツを覚えやすい」
ソフトの開発に協力した小沢治夫・東海大体育学部教授(59)が力説。

生徒が自分の動きを客観的にとらえることができる映像が、
「次」への自信につながる。

◆スポーツミラー

マット運動、体操、跳び箱、柔道、ゴルフなどのスポーツで、
連続した動きを場面ごとにチェックできるソフト。
開発したのは、筑波大生が起業した株式会社ニューフォレスター(つくば市)。
2005年11月の発売開始以降、小中高校を中心に約400本売れている。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20081121-OYT8T00373.htm

スペシャルオリンピックス:派遣費の寄付呼びかけ

(毎日 11月26日)

知的障害や発達障害のある人たちが日ごろのスポーツの成果を競う、
第9回スペシャルオリンピックス冬季世界大会が
来年2月7~13日、米国アイダホ州で開かれる。

NPO法人・スペシャルオリンピックス日本の有森裕子理事長が、
選手団の派遣をまかなう寄付を呼びかけている。

スペシャルオリンピックスは、知的障害や発達障害のある人たちが
スポーツを通じて社会参加や生きがいを目指す運動。
1962年、ケネディ米大統領の妹が、知的障害のある姉のために始めた。
以来、世界各地で開かれている。

有森さんは、「スポーツの感動はみな同じ」と、
6年前から競技大会でサポーターを務めてきたが、
今年4月、理事長に就任。

来年の冬季大会には、61人の選手と26人の役員・コーチを派遣。
スポンサー探しに奔走する有森さんは、
「選手たちはスポーツで見違えるように変わる」と協力を訴えている。

カレンダーやマグネットの購入のほか、パソコンのクリック募金などで寄付できる。
事務局(03・3501・4680)、ホームページ(http://www.son.or.jp

http://mainichi.jp/life/health/fukushi/news/20081126ddm013100177000c.html

「北京と張り合う必要はない」 ロンドン五輪にIOC会長

(朝日 2008年11月26日)

国際オリンピック委員会(IOC)のロゲ会長は、
2012年夏季五輪の舞台となるロンドンで講演し、
「ロンドンはロンドンであればいい。
五輪はそれぞれが異なり、一番や最高は存在しない」と述べ、
国家的な大事業だった北京五輪と張り合う必要はないと強調。

講演は、この日から本格的に始まった五輪引き継ぎ会議に際して開かれ、
同会長は、「閉会式で五輪旗を渡された次回開催都市は、
五輪史に新たなページを書き始めるが、
同時に将来の五輪がさらに発展するための遺産を残すことが求められる」と説明。

27日まで開かれる会議には、北京五輪組織委員会から約80人が参加。
輸送、宿泊、アクレディテーション(資格認定)などのテーマごとに、
大会開催で得た知識や経験を伝達する。

16年夏季五輪の招致を目指す東京、シカゴ、マドリード、リオデジャネイロの
関係者もオブザーバーとして参加しており、
東京の河野一郎・招致委員会事務総長は、
「細部にわたる実質的なやりとりがあり非常に役に立つ。
(来年2月に提出する)開催計画書に反映させたい」

http://www.asahi.com/sports/spo/KYD200811260008.html

プロ棋士の直感、脳中心に源? 理研などのチーム

(朝日 2008年11月22日)

将棋のプロの脳活動の解明を目指している理化学研究所などの研究で、
詰将棋を瞬間的に「判断」するとき、
脳の真ん中部分に活発化する領域があることがわかった。

「判断」の手前の、盤面を「認識」する、という実験では
後頭部が活発になることがわかっており、
脳にプロ独特の「直観回路」ができているのではないかという。

日本将棋連盟や富士通と進めている研究で、
活発化した脳の一部が大きくなるという仮説「脳ダコ」がわかるかも知れないと期待。

理研脳科学総合研究センターは、
プロ棋士が見れば、瞬間的に解けるような詰将棋を用意。
盤面を1秒間見せて、それを解くときの脳の働きを
機能的磁気共鳴断層撮影(fMRI)装置で調べた。
すると、大脳の真ん中にある基底核という部分が活発化。
駒を並べた盤面で「金」がどこにあるのかを探すような、
単純な問題では活発になっていなかった。

この部分は、自宅から駅まで道順を意識せずに歩くとき、
曲がる角を判断するような場合に活発になる領域。
棋士は、詰将棋の判断が日常のレベルになっているようだ。

同センターの山口陽子チームリーダーは、
「いろんな実験で、プロとアマの差が非常に明確にでている。
直観思考を解明する道筋が見えてきた」

2008年11月26日水曜日

「体育」を見直す(3)休まず動き体力アップ

(読売 11月20日)

体を動かすことを最大限、心がける授業がある。

授業開始を告げるチャイムが鳴る前に、29人の児童全員が縄跳びを始めた。
愛知県知多市立旭南小学校の体育館。5時限目の4年生の授業。

次はかけ声とともに走り、軽快な音楽に乗ってスキップ。
体を反らせてブリッジ。ここまで約8分。
「サーキット」と呼ばれる準備運動の中身は、同小オリジナル。
児童は動きっぱなしで、1分あたりの心拍数が120回まで上がる。
始業のチャイムが鳴った時には、児童は汗だくだった。

担任の中野香菜教諭(24)が、「はい、マットを出して」と言って笛を吹くと、
児童は一斉に駆けだし、6グループに分かれて30秒とたたないうちにマットが敷かれた。
事前に説明を受けており、前転や側転の練習も、指示がないまま始まる。
体育館の壁には、それぞれの運動の方法を示した紙も張ってあり、児童が参考に。

45分の授業で、児童が中野教諭の周りに集まったのは、
始業から20分後と最後の2回だけだった。
どうしたら児童が立ち止まらないかを、第一に考えている」と中野教諭。

子供たちが動き回る体育の立役者は、知多市教委の鰐部忠夫指導員(61)。
同市立新知小学校で校長を務めていた5年前、
「体育の授業で、体を動かす時間が短すぎる。これでは体力づくりができない」
体育座りをして教師の指示を聞き、技のお手本を見る時間が長い。
調べてみると、授業1コマの間に、一人ひとりが動いているのは5~10分だけ。

鰐部さんは教師たちに、話す時間を減らすよう指示。
ストップウオッチで動いた時間を測定させるようにし、歩数計も導入。
グラウンドを使う種目だと、ジャングルジムや鉄棒、ハードルを使って
準備運動代わりにした。
こうした取り組みで、3年目の2005年度には、
学年別・男女別の体力測定結果96項目のうち、全国平均を上回る項目が69に。

06年度からは、市内の全小学校10校で「体育での動く時間増加」運動が広がり、
教師の間で「運動量の確保」が合言葉となった。
児童が動く時間は、45分の授業時間のうち25分に。

市全体でも、効果は数字に表れた。
学年別・男女別に50メートル走や立ち幅跳び、反復横跳びなど
60項目の成績をみると、愛知県平均を上回った項目が、
04年の28項目から07年には53項目に増えた。

「動き回ることが、体力増加につながったのは間違いない」と
知多市の授業に助言してきた中京女子大の時安和行准教授(体育学)が太鼓判。
「ただ、体力に重点が置かれると、技能の習得がおろそかになりがちだ。
技やフォームを子供同士で互いに指摘し合うといった工夫が必要に」

基礎となる体力がついたからこそ、その先の目標が見えてきたようだ。

◆子供の体力

文部科学省の体力・運動能力調査で、1985年度が小中高校生の体力のピーク。
その後低下したが、この10年間、中高生で若干の回復傾向に。
13歳男子の50メートル走は、85年度が7秒90、98年度が8秒00、
2007年度が7秒94。
文科省では、「練習すれば上がるものは上がってきているが、
ピーク時とは大きな隔たりがある」

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20081120-OYT8T00233.htm

スポーツ21世紀:新しい波/284 武道の必修化/2

(毎日 11月22日)

東京体育館の会議室に、「スポーツ9条の会」のメンバーが集まった。
この日の学習会のテーマは、「中学校体育の武道必修化について考える」。
議論は3時間近くに及んだ。

憲法改正に反対する護憲派知識人が組織した「九条の会」に連動し、
スポーツを通じた平和運動を推進しようと、
大学教授や元選手らが4年前に設立したのが「スポーツ9条の会」。

参加者に配布された資料には、昨年2月に日本武道協議会が
安倍晋三首相(当時)に提出した「嘆願書」があった。
武道関係10団体が加盟する協議会の会長名は、塩川正十郎・元衆院議員(同)。
中学、高校の武道必修化を求める内容。

「倫理道徳の退廃が著しく、自他の尊厳や義務感の欠如等、
人として歩むべき『道』の規範意識低下は、民族の存立基軸すら危うくしつつある」、
「武道は、国民精神の根源、武士道精神の神髄を基調に、人間陶冶、
世界平和を希求し、日本人としての自覚と使命感に立つ有為の人材を育成する道」

戦前の旧制中学校では、1931年に武道が必修化され、
戦時中の国民学校でも「体錬科武道」が必修科目。
当時の資料には、教育関係者が「日本人に日本人としての魂を植え付ける」と
語った記述もある。
武道が、民族意識の高揚や「忠君愛国」の精神と結びつけられた
過去は否定できない。

体育史を研究する武蔵野美術大の青沼裕之教授は、
「戦前、武道の必修化は他のスポーツにも影響を与え、
たとえば野球も武道的に扱われた。
それが国家統制につながり、戦争に突入していった歴史は
重大視しなければならない」

スポーツ9条の会が、武道必修化にすべて反対しているわけではない。
若者の価値観が、多様化する現代で武道の教育効果に期待する声も強い。
思いやりの心や相手を敬う精神。参加者からこんな声が飛んだ。

「武道を利用しようとする政治的意図と、文化としての武道との間には
ギャップがあるのではないか」。
その溝をどう埋めるか?
武道教育の大きな課題だ。

http://mainichi.jp/enta/sports/21century/

16年五輪招致:自民の調査会、国会決議の採択働きかけへ

(毎日 11月26日)

自民党のスポーツ立国調査会が、東京・永田町の党本部で開かれ、
東京都が立候補している2016年の五輪招致に向け、
国会決議の採択を働きかけていくことを決めた。

首相就任に伴って退任した麻生太郎会長の後任を、
保利耕輔・党政調会長とすることを了承。

五輪招致に向けては、共産、社民両党を除く超党派の
「2016オリンピック日本招致推進議員連盟」設立を各党と調整中で、
会長には森喜朗元首相が内定済み。
12月中にも発足させ、衆参両院で五輪招致を決議し、
これを来年2月に国際オリンピック委員会(IOC)に提出する
立候補ファイルにも明記。

調査会の遠藤利明事務局長は、
「(五輪開催に対し)政府保証が得られることを前提に国会で決議したい」

http://mainichi.jp/enta/sports/general/news/20081127k0000m050017000c.html

ホッケーの町を研究 岩手町で慶大大学院生ら

(岩手日報 11月25日)

岩手町一方井地区で、慶応大大学院生ら3人がスポーツ振興について研究。
Jリーグなどプロや企業が参画せずに地域に競技が根付いた「成功例」として、
同町の「ホッケーの町」づくりの源流を探る。

児童から60歳以上まで、一緒のグラウンドで汗を流す様子に、
「うらやましい環境」と評価を高めている。

研究しているのは、慶応大大学院政策・メディア研究科博士課程の
松橋崇史さん(26)と同修士課程の植野準太さん(25)、
同大3年の伊藤彩香さん(21)の3人。

23日は、同地区恒例のスティック納めを取材。
1年の締めくくりとして世代を問わず試合する行事で、
一方井小や一方井中の児童生徒と父母、地区民ら約100人が参加。

3人も、飛び入りで試合に出場。
試合後の会食で地域の結束を実感し、同町のホッケーの草創期を知る
60歳代や中学生から座談会形式で、競技に対する思いを聞き取った。

3人は、人口規模が少ない地域でのスポーツ振興の現状を研究しようと情報収集。
岩手町の話題を各方面で聞いて興味を持ち、県内の第一人者の
西田範次・富士大教授から一方井地区を紹介。

10月、町民ホッケー大会小・中学生の部を視察。
植野さんは、大会の盛り上がりに驚き、1週間後の一般の部も
深夜バスで駆け付けるほどのめり込んだ。
今後、それぞれの論文などで成果を発表する。

松橋さんは、「子どもから大人まで、元全日本選手も交じって触れ合う様子に驚いた。
うらやましい環境だ」、伊藤さんは「ここまで熱心とは思わなかった」と評価。

同地区で、スポーツ少年団を指導する町ホッケー協会の田村政雄会長は、
「関心を持ってもらいうれしい。
慶応大の合宿を誘致するなど、さらなる交流につなげたい」

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20081125_11

肺がん:マウスのがん消失 酵素働き抑制、新薬期待--自治医大など

(毎日 11月25日)

肺がん遺伝子が作る酵素の働きを抑える化合物で、
マウスの肺がんを消失させることに、自治医科大などの研究チームが成功。
肺がんの新たな治療薬として期待。
米科学アカデミー紀要(電子版)に掲載。

昨年、肺がん患者から、がん化にかかわる遺伝子「EML4-ALK」を発見
肺がん患者の約5%が、この遺伝子を持っていることが分かっている。
この遺伝子が肺がんを起こすことを確かめるため、
肺だけで遺伝子が働くようにしたマウスを作ったところ、
生後1~2週間で両肺にがんができた。

この遺伝子が作る酵素の働きを阻害する化合物を作り、
肺がんマウス10匹に1日1回経口投与。
投与開始から25日ですべてのマウスのがんが消失。
投与しなかった肺がんマウス10匹は、がんが両肺に広がり、
9匹が1カ月以内に死んだ。

肺がんの治療薬としては「イレッサ」があるが、
副作用がある上、効く患者が限られる。
この化合物は別のタイプの肺がんへの効果が期待できるといい、
既に複数の製薬会社が治療薬開発に着手。
間野博行・自治医科大教授は、「副作用はみられない」。

http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2008/11/25/20081125dde041040039000c.html

2008年11月25日火曜日

「体育」を見直す(2)実技サポーターが手本

(読売 11月19日)

実技が得意な体育の補助役を、全小学校に派遣する自治体がある。

「今日は江原先生がいるから、チャンスですよ」
さいたま市立与野南小学校の校庭の鉄棒の前で、
教師歴10年の伊藤希教諭が3年生に語りかけた。
紹介された江原俊さん(22)は、埼玉大学教育学部の4年生。
昨年度から、さいたま市の「小学校体育授業サポーター」として週に1度、
同小で体育の授業の補助。

江原さんは、逆上がりの練習を始めた子供たちに、
「もっとおなかを鉄棒にくっつけて」、「おへそを見て」と声をかける。
寄り添って児童のひざや腰を下から支えもする。

伊藤教諭に促されて、足かけ前回りを2回、3回と連続して披露。
その姿に、驚きのまなざしを送る児童たちのそばで、
伊藤教諭が「江原先生の腕、伸びてますね」と解説。

江原さんに逆上がりを手伝ってもらった児童は、
「もうちょっとでできそうになって、うれしかった」と笑顔を見せる。
江原さんも、「子供たちが笑顔で運動しているとうれしくなる」と楽しそう。

さいたま市が、「体育サポーター」を導入したのは昨年度から。
101の市立小全校に、ボランティアの大学生や、派遣会社を通して採用した
体育系大学出身者などを週1~2度派遣。
昨年6月から10校で試行し、9月からは全校に派遣。
今年度予算は約4600万円を計上。

市教育委員会の藤田昌一主任指導主事は、
「よい手本を見せてくれる、はつらつとした体育の先生に教わることで、
子供たちは運動にあこがれを持って意欲的に取り組んでくれるはず」と期待。

サポーターをどう活用するかは学校に任せているため、
必ずしも「体育が苦手だから」、「年配だから」という理由で
サポーターが入るわけではないようだ。
全校導入の背景には、小学校教員の高齢化がある。
さいたま市の教師の年齢構成は2007年度で、50代が4割、40代以上で6割超、
20代は2割にすぎない。

「ベテランの先生は授業は上手だが、自分で見本を見せるのが難しくなってくる。
子供の補助がつらいという声も聞こえる。
サポーターに目の前で実技をやってもらうと、子供の意欲も違ってくる」と藤田さん。

教師がけがで跳び箱の見本を見せられないというような場合も。
20年前に足のじん帯を痛めた別の小学校の女性教諭(55)は、
「子供が技のイメージを持つには、ビデオで見せるよりも
実際に目の前で見せる方がわかりやすい。
サポーターに演技をしてもらいながら、ポイントを説明することもできる」と利点を強調。

市教委には、休み時間にもサポーターに教わりに来る児童がいるなど、
子供が意欲を喚起されているという報告も。
いずれは、体力向上という数字になって表れるだろう。

◆50代が倍増

文部科学省の学校教員統計調査(3年ごとに実施)によると、
全国の国公私立小学校教員のうち、50代は2007年度で34.2%。
1998年度の18.3%から2倍近く増。
公立小の都道府県別では、50代の割合が最多なのは奈良県の47.8%。
和歌山県(47.5%)、埼玉県(46.8%)は3番目に多い。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20081119-OYT8T00182.htm

インタビュー・環境戦略を語る:野村ホールディングス・渡辺真一郎常務

(毎日 11月24日)

証券最大手の野村証券を傘下に持つ野村ホールディングス(HD)は、
環境関連企業への自己資金投資や、環境に役立つ技術を持つ
企業の上場支援などに力を入れている。
証券業界が、環境をキーワードに企業や投資家との結び付きを強める中、
金融の枠組みを使い、どのように環境問題の解決を目指していくのか。
渡辺真一郎常務に聞いた。

-環境関連企業とのかかわりを教えてください。

本業の金融業を生かして環境に貢献できないか、を考えている。
04年ごろから、環境関連企業の資金調達や上場支援に力を入れ、
地球環境関連企業は、00年~今年4月、東京証券取引所などに11社が新規上場。
汚染土壌調査や浄化処理までを行うダイセキ環境ソリューションなど
3社の主幹事を、野村証券が務めた。

-環境関連投資はブームで終わるとの指摘も。

◆(野村HDの)100%子会社、野村リサーチ・アンド・アドバイザリー(NR&A)が、
成長性がある企業を発掘し、環境関連企業は高い技術を持つ企業が多く、
ブームでは終わらない。
NR&Aでは、創業から早い時期で資本を入れるなどの支援を行い、
環境関連企業12社に対して、計約11億円を出資。

-海外企業にも出資している。

◆インドの太陽電池メーカーのモーザー・ベア・ソーラー社に約30億円を出資。
資金は、太陽電池製造能力の増強に活用。
経済成長が著しいアジアでは、公害や産業廃棄物などの問題が起き、
解決するには金融面での支援も重要。
ウイン・ウイン(共に勝者となる)の関係になることも大事。

-社内の環境対策は?

◆書類のペーパーレス化を進めている。
野村証券には約430万口座があり、投資家に送付する取引残高報告書(A4判)
の年間使用量は4800万枚。
用紙のレイアウトを変えるなどの工夫で、紙使用量を25%削減、1200万枚減。
紙を積み上げると、東京タワー四つ分の高さになる量。
電子メールでの目論見書の交付を始め、約21万口座のお客様の了解を得られ、
紙削減に。今後も電子メールでの交付を増やす。

-社内運動も行っている。

◆社内で出たペットボトルのキャップをリサイクル業者に売却した代金を、
途上国の子供のワクチン購入費に充てる「エコキャップ運動」。
07年度末で、グループでワクチン301個相当を提供。
地道な活動ですが、今後も広げたい。
==============
◇わたなべ・しんいちろう

九州大経済学部卒。82年野村証券入社。
04年4月に野村証券執行役、07年4月に取締役に就き、
08年10月から野村ホールディングス常務。大分県出身。49歳。

http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2008/11/24/20081124ddm008020030000c.html

特集:広がるMOTTAINAI 64企業がブランド活動に参加

(毎日 11月22日)

横浜、宇都宮、富士山ろく、フランス・ストラスブール--
MOTTAINAIは、子どもから大人まで、多くの企業の応援で国内外に広がった。
MOTTAINAIブランドで環境問題に取り組む企業は、64社に上る。

ノーベル平和賞受賞者でキャンペーン名誉会長、ワンガリ・マータイさんは、
米国のバラク・オバマ次期大統領一家と2年前に植樹した
ケニア・ナイロビのウフル公園で新たな木を植え、
プレートに歴史的な瞬間を刻んだ。

「もったいない」の心を世界に発信する
「第2回もったいない全国大会inうつのみや」が宇都宮市で開催。
ワンガリ・マータイさんが出席、約2100人の聴衆が熱心に耳を傾けた。

マータイさんは、第4回アフリカ開発会議などに合わせて来日。
宇都宮市立中央小(高田実校長、203人)で、ハナモモの木を記念植樹。
マータイさんは、「一人一人、『もったいない』のために何ができるか考えてください」
とあいさつ、来場者から拍手を浴びた。

全国大会で、マータイさんは地球温暖化の危機的な現状に触れ、
「炭素を吸い、酸素を吐き出す森は地球の肺だ。森林を守ることが極めて重要」、
MOTTAINAI運動を世界に広げるよう訴えた。
パネルディスカッションではマータイさんのほか、小池百合子元環境相らが
環境保護をテーマに議論を展開。
「この素晴らしい『MOTTAINAI』を、この大会から全国へ、世界へ広げていく」
との宣言文が読み上げられた。

マータイさんは今月6日、オバマ次期米大統領の勝利を祝い、
英高級紙「ガーディアン」に寄稿(http://www.guardian.co.uk/)。
マータイさんは、「米国は真に克服した。世界はこの潮流に加わりつつある」と題し、
ケニア国民が同国にルーツを持つオバマ氏の勝利を祝っている。

寄稿文の書き出しは、
「今朝、私はナイロビのウフル公園に植樹に行くつもりです。
記念プレートには、『バラク・オバマ氏が米国大統領に選ばれた日を記念して
この木は植えられました』と刻まれています。
この木に並んで、オバマ氏が一昨年ケニアを訪問した際に植えた木が
すくすくと育っています。
この木の成長は、米国と世界にとってすばらしいこの歴史的な瞬間の証しとなる」

マータイさんは06年8月、ケニアを妻子とともに訪問したオバマ氏を招いて、
ナイロビ近郊のウフル公園で記念植樹を開催、
オバマ氏と妻ミシェルさんとともに木を植えている。
アフリカの大地に植えられた木の成長を、オバマ氏の飛躍に重ね合わせ、
歴史のダイナミズムを表現。

「ケニア中が、この国の息子が米国大統領になったことを祝福。
多くの国民は夜を明かしました。
この日が国民の休日になったことも、オバマ氏と深くつながっているという
心情によるものでしょう」とし、
オバマ氏の勝利を喜ぶケニア国内の様子を伝えた。

「もし、私がオバマ氏に個人的に望めることが一つだけあるとするならば、
それは環境問題に取り組んでほしい。
オバマ氏がアフリカ諸国に森林を守り、気候変動に適応するように働きかけてほしい。
ポスト京都議定書の枠組みでも、森林は重要な解決手段の一つ、
米国がこの取り組みを支持することを期待」。

「MOTTAINAI(もったいない)フリーマーケット2008」が、
パシフィコ横浜で開かれ、家族連れなど約6万3000人が来場。
一般市民のほか、フリマ愛好家や雑貨商など計320店が出店。

一般向けのフリーマーケットに加え、出店者も客も小学生以下という
「キッズフリーマーケット」も開催。
「ポケットモンスター」や「ムシキング」などのキャラクターを描いた
トレーディングカードやアクセサリーを売り買いする子どもで熱気に包まれた。

キッズフリマは、リサイクル精神や金銭感覚を養ってもらおうと昨年開始。
横浜市教委をはじめ、東京都の文京区や品川区の教委と協力し、月1回開催。

MOTTAINAIフリマは、おおむね毎週末開催。
出店料のうち、7円(苗木1本分)と「MOTTAINAIステーション」で回収した古着や
DVDの販売利益が、マータイさんの植林活動「グリーンベルト運動」に寄付。
今回は古着2600キロ、古本やビデオ274点、天ぷら油10リットルを回収。

フランス・ストラスブール市と群馬県板倉町の小学生をインターネットで結び、
暮らしの中の「MOTTAINAI」について話し合う第2回テレビ討論会が開かれた。
両国の子どもたちが、「環境保全、交通、観光とまち」をキーワードに、
お互いの国の習慣や取り組みを紹介し、社会に向けた提言をまとめた。

東洋大の地域活性化研究所(板倉町)の呼びかけに、
町立東小とストラスブール市立サンジャン小が応じて実現。
両校の5年生がウェブカメラを使いながら意見交換した。

今回は、1日目の小学生による議論を受け、
2日目には東洋大生と専門家を招き具体的に議論を深めた。

MOTTAINAIキャンペーンに協賛する企業が、自ら環境保全に取り組むイベント
「第3回企業対抗ゴミ拾い大会」が、富士山ろく・青木ケ原樹海で行われ、
29社240人が汗を流した。

アルピニストでNPO富士山クラブ「もりの学校」校長、野口健さんが指導、
東京・新宿からバスを運行し、現地で約2時間の清掃活動を行った。

企業対抗は、キャンペーン事務局と「MOTTAINAI」のブランドビジネスを手がける
パートナー、伊藤忠商事がライセンシー企業に呼びかけ、一昨年から始まった。
ライセンシー・協賛企業は64社、この1年で26社増えた。

業種も多岐にわたり、肥料、陶器、繊維、文具、学生服、エコバッグ、風呂敷、
マイ箸、銀行、クレジットカード、ポータルサイト、スーパーマーケットなどさまざま。
NHKみんなのうたで、「MOTTAINAI」を歌った人気タレント、ルー大柴さんも
特別参加し、独特のトークで参加者をなごませた。

http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2008/11/22/20081122ddm010040132000c.html

医師定着へ歴史や文化に興味を 福島県立医大、来年度から福島学を必修科目に

(毎日新聞社 2008年11月20日)

県立医大は、福島の歴史や文化を学ぶ「福島学」(仮称)を、
医学部の必修科目として来年度から開設することを決めた。
県外からの入学者が6割を占める中、福島への理解を深め、
県内への医師定着を図る狙い。
同大は、「まずは福島に興味を抱き、1人でも多くの医師に福島に残ってほしい」

福島学は、一般教養に当たる「総合教育科目」とし、医学部1年生の必修とする。
来年度の後期日程から導入し、週1回15コマの講義を予定。
福島の歴史文化、産業、観光などの分野で活躍する学外の講師を複数招いていく。

「会津の赤べこや土湯こけしなどの伝統工芸師や、二本松のちょうちん祭り、
須賀川の松明あかしなど伝統行事の関係者、会津学など
地域文化の学識者らをイメージしている」

地元学を巡っては、弘前大が06年度に「津軽学」を開設し、
ねぷた絵師や津軽三味線師らを講師に招いており、
県立医大は、「弘前大を参考にカリキュラムを考えたい」。
医科大学が、地元学を導入するのは「全国初ではないか」

同大の卒業生のうち、約4割は県外に就職し、県内では医師不足が深刻化。
同大は、06年に県内各地で臨床実習する「ホームステイ型教育研修」
導入するなど、医師定着に取り組んでいる。

同大学生課は、「医大生は学業で忙しく、福島を知る機会が少ない。
県内の学生にも、福島を体系的に学ぶ絶好の機会になるだろう。
中身の濃い講義にしたい」

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=83297

2008年11月24日月曜日

日本生まれの癒やしロボ「パロ」、デンマークで活躍へ

(読売 11月21日)

産業技術総合研究所(産総研)が開発したアザラシ型の癒やしロボット「パロ」が、
デンマークの高齢者福祉施設約40か所で導入
デンマーク技術研究所(DTI)が発表。

日本のハイテク技術を使った「ロボットセラピー」が、
海外で本格的に実施されるのは初めて。
DTIは、「年内に約40か所、2010年までに500か所での導入を目指す」。

パロは、05年に製造・販売がスタート。
これまで約1000体が生産され、日本では個人がペット代わりに購入したり、
老人ホームで導入されたりしてきた。

欧米では、認知症のお年寄りのケアにペットを活用する
「アニマル・セラピー」が盛んで、DTIは昨年からパロでも
同様の効果があるかどうかを確認する実験を続けてきた。

その結果、認知症の患者がパロと接することで気持ちが落ち着いたり、
表情が豊かになったりする効果が確認されたため、導入を決めた。

今後、DTIと産総研は共同で、お年寄りのケアに役立てながらデータを集め、
パロのセラピー効果を高める研究を進める予定。

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20081121-OYT1T00403.htm

スポーツ21世紀:新しい波/283 武道の必修化/1

(毎日 11月15日)

「一本を目指す」。
日本の柔道家がよく口にする言葉だ。
しかし、今夏の北京五輪ではその伝統に反旗を翻した選手がいる。
男子100キロ超級で金メダルを獲得した、石井慧(国士大)。
石井は「どんな形であれ、勝たなければ意味はない」と公言。

「1ポイントでも上回れば勝ち、と石井選手は考えている。
しかし、武道を学んだ多くの人はそうは思わない。
『結果がすべて』という価値観とは異なる」。
武道研究家として知られる福島大の中村民雄教授はそう語る。

中村教授は昨年、「今、なぜ武道か」という本を出版。
「一本」を求める価値観に、日本武道の思想が流れている。
柔道でも剣道でも、技を仕掛け、完了するまでの一連の動作を評価して
「一本」と判定する。礼法にも、相手を敬う意味がある。
しかし、西欧生まれの近代スポーツは、数値化した結果に最大の価値を置く。

武道は過程を重視し、近代スポーツは結果による強さを追求。
文化と文化のぶつかるところ。
石井選手のように違った考えを持つ日本人も現れてきた」。
国際的発展によって、柔道は変質を余儀なくされ、
競技者の意識も変わってきた。
社会にも、成果主義の風潮が広がっている。

武道は戦後の一時期、連合国軍総司令部(GHQ)の指導によって禁止。
学校体育でも、86年までは「武道」とは呼ばず「格技」の名称が使われてきた。
軍国主義的な思想教育への懸念があったため。
ナショナリズムとの関係を指摘する声は今も根強く、
政治家の動きも見え隠れする。

中村教授は、「対人運動である武道は、『自然体』を基本に相手と向き合う。
その距離感が大切で、対人関係や国際関係を考える上で教育的価値がある。
しかし、愛国心は自然発生的なものであり、武道で教育はできない」

12年から中学1、2年生の授業で武道が必修化。
日本人の価値観の変容。
国際化の中での日本の位置。
武道が現代にもたらす意味を考える。

http://mainichi.jp/enta/sports/21century/

「体育」を見直す(1)外遊び経験不足…「多様な動き」学ぶ

(読売 11月18日)

遊びの中で培われてきた運動を、体育で取り入れる動きがある。

1年生の児童30人が、体育館でケンケンを始めた。
川崎市立宮前小学校で行われた体育の授業。
担任の佐藤映子教諭(32)のタンバリンに合わせ、体育館を端から端まで移動。
途中、両足で跳んでしまう子もいて、佐藤教諭からストップがかかった。

ケンケンの後は、「うさぎ」、「くま」、「あざらし」と次々に指示が出る。
ウサギ跳びをしたり、四つんばいで歩いたり、腹ばいになって
腕の力だけで前進したり、子供たちは大忙し。

後半は、体育館内の五つのコーナーを巡った。
マット上でロープや筒を引っ張り合ったり、フラフープを回したり、
缶で作ったぽっくりで跳び箱の踏み切り板の坂を歩いたり。
子供たちの歓声が体育館に響き続けた。
こうした授業を、「多様な動きをつくる運動遊び」と呼ぶ。

今年3月告示の新学習指導要領で、小学1、2年の内容として新たに示された。
バランス遊び、体を移動する遊び、用具を操作する遊び、力試しの遊びの4種類
「今までの子供が、遊びや生活の中で身につけてきた動きを経験させる」
(文部科学省企画・体育課の白旗和也教科調査官)のが狙い。
同小では秋から試行。

同小の児童も、外遊びの経験は乏しい。
佐藤教諭が、クラスの子供たちに、帰宅後の遊びを聞いてみた。
結果は、半数近くがゲーム。外で遊ぶ子は2割足らず。

佐藤教諭は、「ゲームの要素も取り入れ、楽しめるようにして、
帰宅してからもできる内容にしたい」と「運動遊び」の広がりを期待。

千葉市立北貝塚小学校では、6年生が一風変わった跳び箱に取り組んでいた。
跳び箱に向かって助走しながら、自分で宙に放り投げた
バスケットボールをつかむ。
跳び箱に跳び乗り、下りる時には再び上にボールを投げ、
ジャンプしてボールを高い位置でつかむ。この時、体は90度ひねる。

「ボールをキャッチすることで、ボールとの距離感をつかむことができる。
体をひねるのは、これまでの動きと違う動きをスムーズに続ける能力を養うため」
と担任の佐藤一教諭(46)。
それぞれの能力が、踏み切り板に向かう際の距離感の把握や、
助走から踏み切りへの切り替えなど、跳び箱そのものをする際に役立つ。

こうした動きは、コーディネーション運動と呼ばれる。
身のこなしをよくしたり、運動神経を高めたりする効果があり、
「運動遊び」にも通じる。
旧東ドイツで開発されたのは約40年前だが、
東京都足立区が昨年度から教員研修で取り入れるなど、
近年、日本の学校に広がろうとしている。

「何もないところで、子供同士がぶつかったり、
子供がドアや机にぶつかったりする。距離感をつかめなくなっている」
先日も、休み時間に教室から廊下に出ようとして、
友人の机に脚を引っかけて転んだ6年生の男児がいた。
今まで普通の生活をする中で培われた運動能力だが、
今はそういう生活ではなくなってきている。
意図的な運動をすることで、能力を引き出していきたい

日常生活で多様な動きが経験できない現代社会が、
学校の「体育」を変えようとしている。

◆多様な動きをつくる運動遊び

新学習指導要領では、小学校低学年で実施。
体を動かす楽しさや心地よさを味わう内容だと強調するため、
「遊び」の名前がついている。
中学年では、「多様な動きをつくる運動」になる。
高学年は、「体力を高める運動」で、その前段と位置づけ、
体の基本的な動きを身につけさせるのが目的。

◆「楽しさ」「喜び」体感 重視

今年3月に告示された小中学校の新学習指導要領では、
芸術、技術系教科の時間が変わらない中、
前回(1998年)の改定で週2・6コマまで減っていた体育の授業時間数を、
小学5、6年を除いて週3コマに増やした。
正式な実施は、小学校が2011年度、中学校が12年度だが、
小学1、2年は来年度から時間数が増える。

背景にあるのは、子供の体力低下への懸念。
文部科学省が06年度に改定したスポーツ振興基本計画でも、
低下傾向に歯止めをかけ、上昇傾向に転ずることを目標。

この基本計画などを受け、文科省では今年、市町村ごとや学校ごとの
体力の現状を把握し、改善に役立ててもらう全国体力テストを初めて実施
小学5年と中学2年の全児童生徒が対象で、約7割の学校が参加。
結果は12月に公表。

新指導要領で強調されているのが、生涯スポーツの重要性。
これまでも小中学校では、運動に親しむ基礎を育むよううたってきたが、
今回の改定で、将来学校を卒業した後もスポーツに親しむ素養を培うことを強調。
体育の授業では、運動の楽しさや喜びを経験させることを重視。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20081118-OYT8T00261.htm

ぜんそく引き起こす「悪玉細胞」、理研がマウスで発見

(読売 11月18日)

アレルギー性のぜんそくを引き起こす「悪玉」の細胞を、
理化学研究所の渡会浩志上級研究員らが、マウスの肺で見つけた。

免疫を高める役目の「ナチュラルキラーT(NKT)細胞」の一部が、
気道に炎症を起こす物質を作り出していた。
この細胞の働きを止める物質を作り、マウスのぜんそくを抑えることにも成功。
米科学誌電子版に発表。

渡会研究員は、「人間も同じ仕組みを持つとみられる。
人間での研究を進め、ぜんそく治療薬の開発につなげたい」

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20081118-OYT1T00092.htm

2008年11月23日日曜日

2010年冬季バンクーバー 競技施設ほぼ完成

(朝日 2008年11月18日)

10年2月の冬季五輪を来季に控えた、カナダ西部のバンクーバーを訪れた。
既存施設利用を推進した競技施設はほぼ完成し、
プレシーズンでテスト大会が本格的に始まったが、まだ開幕まで約1年3カ月。
五輪ムードは漂っておらず、静かに「その時」を待っている印象。

10月24日から3日間、バンクーバー市内の「パシフィックコロシアム」で
スピードスケート・ショートトラックのW杯が開かれた。
今季初の五輪のテスト大会。
関係者やボランティアら総勢250人が運営にかかわった。

バンクーバー五輪組織委員会(VANOC)スポーツ担当副会長の
ティム・ゲーダさんは、「選手からの評判は良かった。
最適な競技場を選手に用意することが使命。
一人ひとりが与えられた仕事をきちんとこなせた。
本番に向けて調整していきたい」と胸をなで下ろした。
テスト大会は、あと16大会残っている。

◆建設費半減

VANOCは、既存施設の有効利用を掲げる。
パシフィックコロシアムは、アイスホッケーの20歳以下のジュニアリーグが使う
専用リンクで、五輪ではフィギュアスケート会場にもなる。

開、閉会式は、カナディアンフットボールリーグ・BCライオンズの本拠BCプレイス。
アルペンやアイスホッケーなど、9会場あるうちの4会場は既存施設を使う。

ジャンプ、そり競技、スピードスケート、カーリングなどの会場は新設するが、
ゲーダさんは、「どの五輪でも、施設のその後が問題となっている。
新しく造るスピードスケート会場は、地域のスポーツ施設となる」と強調。

五輪関係の総建設費は、06年トリノ五輪は約936億円だったが、
バンクーバーは半分の約452億円。
「予算をオーバーせず、地域に本当に必要なものだけを提供する。
持続可能が我々のテーマだ」

競技施設の準備はほぼ終わったが、市街地と空港を結ぶ鉄道新設工事や、
山岳地域のウィスラーと結ぶ片側1車線道路の拡幅工事は残る。
7月に、崩落事故で通行止めになったこの道路は、
ウィスラーにつながる唯一のルート。
完成が急がれるが、地元ブリティッシュコロンビア州の担当者は、
「危険なので、以前から予定されていた工事。
五輪とは関係ない。でも来年の秋には間に合う予定」

◆前売り好調

バンクーバー市内で五輪プレシーズンを示すのは、
オフィス街の公園に設けられたカウントダウン時計くらい。
だが、11月7日まで販売されたカナダ国内向けチケットの
第1期販売の売り上げは、9週間で約59億円を売り上げた
前々回02年ソルトレーク大会の約4.5倍、269億円。

VANOC営業販売担当のカレー・デントンさんは、
「我々カナダ人は、とても興奮している。
世界中の人々を歓迎できるのはもちろん、
生で五輪の感動を目撃したいと思っているんだ」

〈バンクーバー冬季五輪〉

2010年2月12~28日。
バンクーバーの人口は約210万人。カナダ西海岸の玄関口。
海と山の豊かな自然に囲まれ、「世界で最も暮らしやすい街」と言われている。
カナダでの五輪開催は、88年カルガリー大会以来22年ぶり。
パラリンピックは3月12~21日に開かれる。

http://www.asahi.com/sports/spo/TKY200811180136.html

沿岸観光巻き返し 陸中海岸魚彩王国

(岩手日報 11月20日)

陸中海岸魚彩王国実行委員会(会長・沢田克司宮古観光協会長)は
12月7日、宮古市臨港通の市魚市場で「大漁祭」を開催。

地震の風評被害で夏季が振るわなかった中、冬季の誘客を図ろうと初めて企画。
海産物特売など冬の味覚をPRするイベントを繰り広げる。
来年3月まで月1回、イベントを開催する予定で、冬の沿岸観光を盛り上げる。
大漁祭は、午前10時から午後2時半まで。

サケ、イクラなど海産物の即売のほか、大鍋やサケのチャンチャン焼きの振る舞い、
体験競り市などイベントを繰り広げる。

大食いタレントの三宅智子さんが、すしの大食いに挑戦。
周辺市町村の郷土芸能も上演する。
同実行委などは、集客に向けて同祭に合わせた宿泊パックのツアーや企画を
JR東日本を中心としたエージェントに依頼。

宮古市によると、県内で今年2回起きた大地震の風評被害で、
市内8施設の予約キャンセル数は6月15日から8月末までで、4487人。
市全体の宿泊施設では、さらに影響は広がる見通し。

沿岸部の自治体や観光協会など、25団体で構成する同実行委は、
来年1月にも市魚菜市場でイベントを実施。
2月には、宮古観光協会とタイアップした宮古毛ガニまつりを開催。
3月は、宮古駅前広場で催しを企画。
沢田会長は、「沿岸の冬の魅力をアピールして、誘客につなげたい」と抱負を語る。

http://www.iwate-np.co.jp/kanko/f2008/f0811/f200811201.htm

市民参加型イベントこそ、スポーツ界の主役だ [第2回] 参加型スポーツイベントの可能性

(sfen.jp 08.10.08)

今年7月、「武蔵野スポーツ新聞」という月刊紙を創刊。
武蔵野市の話題だけを取りあげる、地域限定のローカル新聞。
武蔵野市には、今季からトップリーグに昇格したラグビーの横河電機がある。
昇格を機に、企業チームから地域チームへの脱皮をはかり、
名前を『横河武蔵野アトラスターズ』と変えた。
その心意気に、自分たちのできる形で応えたいという気持ちも。

サッカーのJFLで上位を走る『横河武蔵野FC』もある。
市民のチームがラグビー、サッカーふたつもあるのに、あまり認知が高くない。
練習試合などは、ふらりと入って行ける市内のグラウンドでやっている。
だが、自宅から徒歩や自転車で行け、無料で観戦できる贅沢を楽しんでいる
市民はまだ少ない。そうした情報を伝える新聞の存在意義があると思った。

武蔵野スポーツ新聞創刊の目的は、それら「見るスポーツ」の報道だけではない。
市民が主役の「するスポーツ」を応援したい、テレビにも全国紙にも載らない
地域のスポーツの話題を発信し、草の根のスポーツ選手にエールを送りたい、
との強い思いがある。

スポーツなら、政治信条も宗教信仰も越え、初対面の人とも親しく熱く交流できる。
スポーツ新聞を通じて、いままで他人行儀にすれ違っていた人たちと挨拶を交わし、
会話を交わすきっかけが作れるのではないか。
それがいちばんの願い。

その背景には、ここ数年の切実な体験と実感があった。
ひとつは、小学生が登下校の途中で、変質者に襲われる事件が都内で頻発。
小学生の子どもを持つ親として、それは不安な出来事だった。
学校と親がいくら努力をしても、カバーしきれない場面がある。
子どもを取り巻く「地域の目」が、こうした犯罪を防ぐ大事なベースになると痛感。
武蔵野市のような小さな市でさえ、隣り近所との付き合いが浅く、
自宅外の出来事に無関心な空気が強い。
顔見知りをもっと増やしたい、何気ない会話や挨拶を交し合う
コミュニティーにしたいと切実に思った。

新聞やテレビが取りあげるスポーツの話題は、
大半が世界一、日本一につながる競技のニュース。
ときにジュニアや若い選手、あるいはシニアの選手の話題もあるが、
その視線は勝利者に向いているものが多い。
スポーツの楽しさは、他人との競争(勝った負けた)ばかりではない。
自己との戦いもあり、競技をする喜びがあり、技を極めたり深めたり、
仲間ができる楽しみもある。

マスメディア主導でスポーツが語られる世相の中で、
スポーツの魅力が一部しか語られていないところが、実は大きな社会的問題、
スポーツを矮小化し、知らず知らず偏ったスポーツ観を広める要因に。

オリンピックで勝つことが最高の価値で、小さな大会の勝利には
大した意味がないような錯覚も与えかねない。
スポーツの感動は、小学校のグラウンドにもある、
家族で楽しむ公園の遊びの中にもある。
個人の感動、親子の感動は、ある意味でオリンピックの勝利より
遥かに価値がある場合も少なくない。

商業化が進み、グローバリゼーションの発想の中、
ささやかな感動の価値が低いような誤解をメディアは日々与え続けている観。

私たちが応援すべきは、世界にはばたく選手以上に、
毎日スポーツに取り組むひとりひとりのスポーツ愛好者たちだ。
それこそが、スポーツの効用を実感する基盤、
スポーツが社会にもたらす活力の源泉だと信じて、
僕はあえてローカルなスポーツ新聞を創刊した。

ささやかな感動に自信を与えたい。
マスメディアで紹介されないからといって、その感動や興奮の価値が低いのではない。
その人、その家族にとっては、五輪選手の金メダルよりずっと大切で貴い勝利や
挑戦があるという実感を、子どもたち、大人たちにも再認識してもらいたい。
武蔵野スポーツを創刊した心意気の底には、そうした情熱がある。

笹川スポーツ財団が推進している『チャレンジデー』プロジェクトなども、
同じ目的を果たす貴重な取り組み。
第一の目的は、住民たちのスポーツ振興とスポーツを
日常的に取り組むことで得られる心身の健康増進。
その成果は、個人にとどまらず、市町村がチーム一丸で戦うことを
通じて得られる一体感、チャレンジデーの話題を折に触れて
語り合うことで生まれるコミュニケーションの深まりにもある。

国民のスポーツ参加を活発にすると、国の医療費負担が大幅に減る、
だから医療費の予算をむしろ予防のためのスポーツ予算に充てたほうが賢明だ
といった数字を提示する人たちもいる。
それも大事な論拠だろうが、参加型スポーツの重要性は、
数字に表すことのできない、人々の心の交流、社会の親密度の復活にこそある。

参加型のスポーツが活発に行われたら、失われつつある近所づきあいが復活し、
社会の根幹を成す地域のコミュニケーション
(地域を越えた人と人とのコミュニケーション)を
日本社会が再び取り戻す可能性を秘めている。
生きがいを持ち、身体を動かす喜びを持ち、仲間と出会い交流する喜びを
日常的に感じていたら、いま社会を不安に陥れている異常な犯罪を
引き起こすような温床は淘汰されるのでは。
参加型スポーツイベントが生み出す喜びや感動が、
ひとりひとりの心を満たすことによって、社会に無限のエネルギーがみなぎるだろう。

東京の公共施設に行くと、2016年の東京五輪招致を促す横断幕や
ポスターが掲げてある。
「日本だから、できる 新しいオリンピック」とある。
具体的なプランはいま公募中で、まだ漠然としているようだが、
筆者は、一部エリートが集うだけの競技会はもうその役割を終えていると
訴え続けている。
「いまできる 新しいオリンピック」とは、誰もが参加できる、国際大会ではないか。

昨年2月から始まった東京マラソンは、その大きなヒント。
今年は北京五輪の代表権を競って、エリートランナーたちも一緒に走った。
だが、主役は3万人の市民ランナー。海外からの参加者もいた。

2016年の東京五輪では、そのプレイベントとして
東京マラソンのような参加型イベントをたくさん開催してほしい。
オープンウォータースイミング、トライアスロン、
老若男女がこぞって参加できる世代別のバレーボール大会、
卓球大会、バスケットボール大会、バドミントン大会などがあったら、
世界中から愛好者が日本を目指して訪れるのではないか。

その年は一年中、東京で参加型の各種大会を行う。
東京はその年、世界のスポーツ愛好者たちが
「一度は行かなければならない都市」になる。

一部のエリートのために施設を作り、観客のために交通網を整備するのでなく、
主役である市民が安全に競技でき、移動でき、楽しく過ごせる街づくりは、
日常の充実につながる施策ではないだろうか。
かれこれ30年以上、参加型のスポーツイベントに関わり続けている僕は
そんな夢を描いている。

http://sfen.jp/opinion/citizen/02.html