(毎日 6月29日)
両手足の動きをイメージしただけで電動車いすを動かすことに、
理化学研究所とトヨタ自動車などの研究チームが成功。
文部科学省の庁舎内で、8の字を描きスムーズに走る様子を披露。
脳波の変化を、頭にかぶった装置の電極5個で検知し、
0・1秒で分析して車いすのモーターに伝える仕組み。
「右手を上げる」と想像すると、左脳が発する脳波が小さくなり右に進む。
左手を上げようと考えると右脳、足を動かそうと考えると
中央部が発する脳波が小さくなり、左に進んだり、前進したりする。
ほおを膨らませると、筋肉の動きをセンサーがとらえ、
緊急停止する安全策も組み込んでいる。
1日3時間、1週間の訓練で操作できるようになる。
熟達には個人差があるといい、同研究所の山田整客員研究員は、
「個人差が出ないような脳波の解析能力と、
安全性を高めるセンサー機能を持たせれば、実用化に近づく」
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20090629-OYT1T00887.htm
2009年7月8日水曜日
効果ある政府の研究投資とは?
(サイエンスポータル 2009年6月25日)
科学技術政策研究所が、科学技術基本計画をフォローアップした
調査研究報告書「政府投資が生み出した成果」を公表。
iPS細胞研究など、政府の支援が功を奏した代表的な成果
「政府投資が支えた近年の科学技術成果事例集」として、12の例。
どのような種類の支援が効果的だったか、
それぞれ当該研究機関からの回答を基に付記。
一つの政策だけで成果が実現できた事例は存在せず、
複数の政府支援の相乗効果が大きいことを強調。
有効な支援策は、「研究開発への資金投資」と
「最先端の連携拠点の形成・活用・維持」。
その他の支援策の効果はどうだったのか?
「人材の育成・確保・創造」と「社会制度の策定・整備(法規制、社会基盤)」
を、有効な政府支援策として挙げている成功事例が少ない。
「この支援がなければ、成果は達成しなかった」として、
「人材の育成・確保・創造」を挙げた成功事例は、
12のうち「次世代画像表示技術(有機EL)」のみ。
「脳科学の展開」、「動脈硬化予防・治療法(高脂血症治療薬)」が
「この支援がなければ成果の達成が遅れたであろう」というものに、
「人材の育成・確保・創造」を挙げているだけ。
資金や研究拠点整備といった支援に比べ、
人材の育成は一朝一夕にいかない。
人材の育成と確保は、第3期科学技術基本計画の大きな柱。
効果があったとされる例が少ないもう一つの支援策、
「社会制度の策定・整備(法規制、社会基盤)」も、
イノベーションという観点から気になる。
「基礎研究の成果、開発研究の成果、発明、技術革新などだけでは
『イノベーション』とは言わない」、
「研究者が論文を書いて喜ぶだけでなく、その先の新たなコンセプトを
出すように科学技術政策を変え、社会システムの変更や
国民全体の意識の変更、市場構造の変更へと政策誘導していくのが
本当の意味でのイノベーション政策」
こうした声が、早くからイノベーションの必要を唱える
指導的な人々から出ている。
科学技術政策研究所が成功事例とした12の成果のうち、
こうした高い目標を掲げる人々を満足させるようなものは
果たしてどれほどあるのだろうか?
http://www.scienceportal.jp/news/review/0906/0906251.html
科学技術政策研究所が、科学技術基本計画をフォローアップした
調査研究報告書「政府投資が生み出した成果」を公表。
iPS細胞研究など、政府の支援が功を奏した代表的な成果
「政府投資が支えた近年の科学技術成果事例集」として、12の例。
どのような種類の支援が効果的だったか、
それぞれ当該研究機関からの回答を基に付記。
一つの政策だけで成果が実現できた事例は存在せず、
複数の政府支援の相乗効果が大きいことを強調。
有効な支援策は、「研究開発への資金投資」と
「最先端の連携拠点の形成・活用・維持」。
その他の支援策の効果はどうだったのか?
「人材の育成・確保・創造」と「社会制度の策定・整備(法規制、社会基盤)」
を、有効な政府支援策として挙げている成功事例が少ない。
「この支援がなければ、成果は達成しなかった」として、
「人材の育成・確保・創造」を挙げた成功事例は、
12のうち「次世代画像表示技術(有機EL)」のみ。
「脳科学の展開」、「動脈硬化予防・治療法(高脂血症治療薬)」が
「この支援がなければ成果の達成が遅れたであろう」というものに、
「人材の育成・確保・創造」を挙げているだけ。
資金や研究拠点整備といった支援に比べ、
人材の育成は一朝一夕にいかない。
人材の育成と確保は、第3期科学技術基本計画の大きな柱。
効果があったとされる例が少ないもう一つの支援策、
「社会制度の策定・整備(法規制、社会基盤)」も、
イノベーションという観点から気になる。
「基礎研究の成果、開発研究の成果、発明、技術革新などだけでは
『イノベーション』とは言わない」、
「研究者が論文を書いて喜ぶだけでなく、その先の新たなコンセプトを
出すように科学技術政策を変え、社会システムの変更や
国民全体の意識の変更、市場構造の変更へと政策誘導していくのが
本当の意味でのイノベーション政策」
こうした声が、早くからイノベーションの必要を唱える
指導的な人々から出ている。
科学技術政策研究所が成功事例とした12の成果のうち、
こうした高い目標を掲げる人々を満足させるようなものは
果たしてどれほどあるのだろうか?
http://www.scienceportal.jp/news/review/0906/0906251.html
特集:後藤新平の真髄 11 医者から政界に関心
(岩手日日 2009年4月2日~)
岩倉具視が亡くなる約6か月前に会い、
板垣退助が暴漢に襲われて、その治療に急行する
後藤新平をみて思うことがある。
明治政府が、米欧使節団を明治4年に差遣した時の全権大使、
右大臣その人であり、帰国後、征韓論を主張した
西郷隆盛、板垣退助らが敗れ、征韓反対派の岩倉具視、
大久保利通らが政治の主流になるが、
両派に、新平は存在感を印象付けた。
安場保和は岩倉、大久保に気脈を通ずる官僚。
新平は、安場の二女和子と結婚、医療行政官僚として前途も開かれる。
行政官として北里柴三郎と机を並べ、
北里が新平の給料が高いと上司に文句を言う。
◆新渡戸の後藤夫人回想録
新平の生涯にとって、安場和子と結婚したことは最も誇れる出来事。
新渡戸稲造は、台湾総督府時代の和子夫人の回想録を、
偉人群像「後藤伯に対する和子夫人の内助」と題して書き、
その人柄を高く評価。
「後藤伯について語るものは、和子夫人の功を見逃してはならぬ。
和子夫人は明治初期の官界に、その名を轟かした安場男爵の息女。
後藤伯が少年時代、安場男爵が彼を見込んで、その娘を娶らした。
彼女は、頗る厳格な古武士的家庭に教育を受けた。
折々わが輩も親しく話を聞いたが、衣食に関する心掛け、
身のたしなみ、言葉遣ひ、一部始終両親の直接監督の下に鍛へられ、
あの喧しい後藤伯の夫人となっても、何の不足もなかった。
彼女の耐忍の力の偉大なることは、わが輩しばしば目撃。
日々の修養に心掛けられるは、誰人も夫人に会った人の気がついたこと。
わが輩、初めてこの夫人に紹介を得たのは、台湾赴任当時。
台北に着して数日ならず、時の長官々邸に晩餐に招かれ、
初めてこの人を知り得たが、その後一、二週間を経て、
夫人が草花を非常に愛翫さるる由を聞いて、
一日植物園に御夫婦を招いた。
伯は、例の通り大ざっぱな話のみで時を移したが、
夫人は細かに熱帯植物の名やら、性質、使用法について質された。
その質問が、單に好奇心のみでなく、真面目にして、
且実用の考へより出ることが明らかで、
わが輩は彼女の頭脳の細やかなることに注意を惹かされた。
この時、わが輩が彼女に如何なる印象を与えたかは、
その後数年を経て、彼女の口から聞くことが出来た」
和子夫人に対する新渡戸の聡明談は、なお続く。
「私は台湾に参りまして、別に友達もなく、他に慰みも、稽古をすることも
なかったものですから、草木が好きなため、それを幸ひ
熱帯植物の名だの用途等を知りたいと思ひ、色んな方に伺ひましたが、
御存じの方が少ないのに困ってをりました。
ある時、このことを主人に話しましたら、主人の申しますのに、
もう少し待ってをれば、新渡戸といふ農学博士が来るやうになってゐるから、
さうすれば何でも解るといって慰めて呉れましたので、
私は貴方の御赴任を待ってをりました…(以下略)」
新渡戸と和子夫人との出会いと、その感想記は面白い。
新平の歩みと関連して、今後も引用することにして、
板垣についてもう少し説明しておこう。
◆明治維新の指導者を知る
板垣退助は、天保8(1837)年4月17日、高知生まれ、
明治維新では土佐藩革命派を代表して軍事、政治の両面で、
重要な役割を演じた。
維新後は、自由民権運動の最高責任者として、
議会政治の確立のために東奔西走し、近代日本の民主化に貢献。
1881年、自由党を創設、総理となる。
翌年、岐阜に遊説の際に刺客に刺され、
「板垣死すとも自由は死せず」
新平は、板垣を知ることによって、
明治維新の指導者を理解する機会を得た。
慶応3(1867)年、薩摩、長州、土佐藩が討幕の密約を
結んだことが契機となり、維新の動乱は成功に。
板垣は、維新の功績によって、朝廷から永世禄1000石を下賜され、
土佐藩は家老に昇格、780石に加増、陸軍総督とした。
明治3(1870)年大参事に任命、権大参事福岡孝弟と協力して
藩政改革を試み、特に「土民平均の理」を掲げて、
個人の平等を改革の核とした。
3年後、高知に設立された立志社を中心に、
自由民権運動が板垣の志として引き継がれる。
明治10(1877)年2月、西南戦争が起こると、
高知の立志社にも風雲に乗じようとする運動が激化。
立志社の幹部は、ことごとく逮捕。
板垣は、愛国社の再興をはかって、遊説員を各地に派遣、同志を集め、
明治11(1878)年9月、第一回会議を大阪で開いた。
愛国社は、明治13(1880)年3月、国会期成同盟と改称。
4月、片岡、河野広中を代表とし、政府に国会開設要望書を提出。
政府はこれを拒否、時勢の推移と世論の激化に抗しきれず、
翌年10月12日、10年後を期して国会を開設する旨の詔勅。
10月15日、国会期成同盟を母体とする自由党が組織。
板垣は、その総理に就任、各地を遊説中、
明治15(1882)年4月5日、岐阜で暴漢に襲われた。
負傷で窮地を脱したが、新平は、傷の手当てに尽くし、
板垣の人となりを知り、医者から政治に開眼する機会。
http://www.iwanichi.co.jp/feature/gotou/item_12858.html
岩倉具視が亡くなる約6か月前に会い、
板垣退助が暴漢に襲われて、その治療に急行する
後藤新平をみて思うことがある。
明治政府が、米欧使節団を明治4年に差遣した時の全権大使、
右大臣その人であり、帰国後、征韓論を主張した
西郷隆盛、板垣退助らが敗れ、征韓反対派の岩倉具視、
大久保利通らが政治の主流になるが、
両派に、新平は存在感を印象付けた。
安場保和は岩倉、大久保に気脈を通ずる官僚。
新平は、安場の二女和子と結婚、医療行政官僚として前途も開かれる。
行政官として北里柴三郎と机を並べ、
北里が新平の給料が高いと上司に文句を言う。
◆新渡戸の後藤夫人回想録
新平の生涯にとって、安場和子と結婚したことは最も誇れる出来事。
新渡戸稲造は、台湾総督府時代の和子夫人の回想録を、
偉人群像「後藤伯に対する和子夫人の内助」と題して書き、
その人柄を高く評価。
「後藤伯について語るものは、和子夫人の功を見逃してはならぬ。
和子夫人は明治初期の官界に、その名を轟かした安場男爵の息女。
後藤伯が少年時代、安場男爵が彼を見込んで、その娘を娶らした。
彼女は、頗る厳格な古武士的家庭に教育を受けた。
折々わが輩も親しく話を聞いたが、衣食に関する心掛け、
身のたしなみ、言葉遣ひ、一部始終両親の直接監督の下に鍛へられ、
あの喧しい後藤伯の夫人となっても、何の不足もなかった。
彼女の耐忍の力の偉大なることは、わが輩しばしば目撃。
日々の修養に心掛けられるは、誰人も夫人に会った人の気がついたこと。
わが輩、初めてこの夫人に紹介を得たのは、台湾赴任当時。
台北に着して数日ならず、時の長官々邸に晩餐に招かれ、
初めてこの人を知り得たが、その後一、二週間を経て、
夫人が草花を非常に愛翫さるる由を聞いて、
一日植物園に御夫婦を招いた。
伯は、例の通り大ざっぱな話のみで時を移したが、
夫人は細かに熱帯植物の名やら、性質、使用法について質された。
その質問が、單に好奇心のみでなく、真面目にして、
且実用の考へより出ることが明らかで、
わが輩は彼女の頭脳の細やかなることに注意を惹かされた。
この時、わが輩が彼女に如何なる印象を与えたかは、
その後数年を経て、彼女の口から聞くことが出来た」
和子夫人に対する新渡戸の聡明談は、なお続く。
「私は台湾に参りまして、別に友達もなく、他に慰みも、稽古をすることも
なかったものですから、草木が好きなため、それを幸ひ
熱帯植物の名だの用途等を知りたいと思ひ、色んな方に伺ひましたが、
御存じの方が少ないのに困ってをりました。
ある時、このことを主人に話しましたら、主人の申しますのに、
もう少し待ってをれば、新渡戸といふ農学博士が来るやうになってゐるから、
さうすれば何でも解るといって慰めて呉れましたので、
私は貴方の御赴任を待ってをりました…(以下略)」
新渡戸と和子夫人との出会いと、その感想記は面白い。
新平の歩みと関連して、今後も引用することにして、
板垣についてもう少し説明しておこう。
◆明治維新の指導者を知る
板垣退助は、天保8(1837)年4月17日、高知生まれ、
明治維新では土佐藩革命派を代表して軍事、政治の両面で、
重要な役割を演じた。
維新後は、自由民権運動の最高責任者として、
議会政治の確立のために東奔西走し、近代日本の民主化に貢献。
1881年、自由党を創設、総理となる。
翌年、岐阜に遊説の際に刺客に刺され、
「板垣死すとも自由は死せず」
新平は、板垣を知ることによって、
明治維新の指導者を理解する機会を得た。
慶応3(1867)年、薩摩、長州、土佐藩が討幕の密約を
結んだことが契機となり、維新の動乱は成功に。
板垣は、維新の功績によって、朝廷から永世禄1000石を下賜され、
土佐藩は家老に昇格、780石に加増、陸軍総督とした。
明治3(1870)年大参事に任命、権大参事福岡孝弟と協力して
藩政改革を試み、特に「土民平均の理」を掲げて、
個人の平等を改革の核とした。
3年後、高知に設立された立志社を中心に、
自由民権運動が板垣の志として引き継がれる。
明治10(1877)年2月、西南戦争が起こると、
高知の立志社にも風雲に乗じようとする運動が激化。
立志社の幹部は、ことごとく逮捕。
板垣は、愛国社の再興をはかって、遊説員を各地に派遣、同志を集め、
明治11(1878)年9月、第一回会議を大阪で開いた。
愛国社は、明治13(1880)年3月、国会期成同盟と改称。
4月、片岡、河野広中を代表とし、政府に国会開設要望書を提出。
政府はこれを拒否、時勢の推移と世論の激化に抗しきれず、
翌年10月12日、10年後を期して国会を開設する旨の詔勅。
10月15日、国会期成同盟を母体とする自由党が組織。
板垣は、その総理に就任、各地を遊説中、
明治15(1882)年4月5日、岐阜で暴漢に襲われた。
負傷で窮地を脱したが、新平は、傷の手当てに尽くし、
板垣の人となりを知り、医者から政治に開眼する機会。
http://www.iwanichi.co.jp/feature/gotou/item_12858.html
スマートグリッドでもガラパゴス?
(日経 2009-06-22)
ITを使って電力供給を制御し、CO2排出量削減にも有効、
という次世代送電網「スマートグリッド」。
米国では、GEやIBM、グーグルなどの企業が参入を表明、
開発熱が高まってきた。
日本の電力会社は、どちらかというと冷ややか。
停電が少ない日本の電力会社は、世界的に優等生であるうえ、
スマートグリッドの中身があやふやなのも確かだが、
技術革新の動きにアンテナを高くしておかないと、
“ガラパゴス化”する恐れがある。
「日本の電力技術は、米国のはるか先を行っている」
大手電力の役員は、スマートグリッドにそっけない。
設備の更新もあまりせず、停電が発生しても場所の特定さえ手間取る
米国の電力会社に比べ、日本の電力会社の品質管理は一段高いレベル。
戦後、10電力体制の規制の下、大規模電源の開発と大容量送電網を
セットにした系統整備を、全国規模で進めたことが大きい。
しかし、これからは電力需要の伸びが期待できないうえ、
低炭素化社会への対応で、太陽光や風力など
分散型電源の受け入れを格段に増やす必要。
出力の不安定な太陽光や風力を、より取り込みやすい
スマートグリッド関連の技術開発は、日本の電力会社にとって重要。
世界の電力事情に目を向けると、
日本を上回る速度で、分散型電源が広がっている。
欧米では、大規模な風力発電所の建設ラッシュ。
中東では、砂漠に大規模太陽光発電所を建設する構想が浮上。
注目すべきは、インドなど新興国。
経済成長のスピードに、大規模電源の開発が間に合わないインドでは、
電気が通っていない農村部を中心に、家庭用太陽電池が急速に普及。
ニカラグアなど中南米でも、何年もの「送電待ち」に耐えかねた
農村の顧客が、太陽光発電設備を自費で導入、灌漑用ポンプなど
農業生産にも利用する動きが広がっている。
こうした国でも、いずれ大規模電源の建設が追いついてくる。
原発や火力発電所に、太陽光などの分散型電源を組み入れた
送電網を運用には、ITによる制御技術と関連機器が欠かせない。
米大手が競って、スマートグリッド市場に参入するのは、
世界で需要が急拡大するとの読み。
「発展途上国で、再生可能エネルギーを使った分散型電源が
普及すれば、米国にとって技術輸出の好機」
米電力技術研究所は10年前、すでにこんな指摘。
米国企業は、世界市場攻略を念頭に、スタンダードをつくるのがうまい。
日本勢が手をこまぬいているうちに、GEやIBM、グーグルが
スマートグリッドで業界標準をつくり、電力会社などと組んで
新興国市場に攻めたら、日本企業が食い込む余地はどれほどあるか。
マイクロソフト、インテルの「ウィンテル連合」に、
付加価値の大半を奪われた、パソコンの世界にどこか重なる。
電力会社の技術開発にかける意気込みが、
以前に比べて衰えていないだろうか?
CO2排出量削減に有効な電気自動車(EV)。
電力消費増になり、夜間に充電すれば電力の負荷平準化にもプラス。
電力会社では、推進機運が高まっていると思いきや、「ほどほどでいい」
「あまりにEVが普及すると、ガソリン税収が減り、
代わりに電力に余分な税金がかけられるかもしれない」との心配。
気になるのは、関連メーカーなどと組み、新産業を興そうという
気概が電力会社からあまり伝わってこない。
低炭素社会対応や原油高を背景に、再生可能エネルギーの急拡大や
原発回帰など、世界のエネルギー市場は大きな転換点。
仏電力公社(EDF)が英ブリティッシュ・エナジー、
ベルギーのSPEと欧州の電力会社を相次ぎ買収するなど、
欧州電力の勢力図は急速に塗り替わり、
新興国では分散型電源ベンチャーが次々に登場。
エネルギー市場の変革は、日本の電力会社にとって
ビジネスチャンスが増えていることを意味するうえ、
公益企業として新産業創造の役割を演じる好機。
電力会社の攻めの経営を期待したい。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/tanso/tan090618.html
ITを使って電力供給を制御し、CO2排出量削減にも有効、
という次世代送電網「スマートグリッド」。
米国では、GEやIBM、グーグルなどの企業が参入を表明、
開発熱が高まってきた。
日本の電力会社は、どちらかというと冷ややか。
停電が少ない日本の電力会社は、世界的に優等生であるうえ、
スマートグリッドの中身があやふやなのも確かだが、
技術革新の動きにアンテナを高くしておかないと、
“ガラパゴス化”する恐れがある。
「日本の電力技術は、米国のはるか先を行っている」
大手電力の役員は、スマートグリッドにそっけない。
設備の更新もあまりせず、停電が発生しても場所の特定さえ手間取る
米国の電力会社に比べ、日本の電力会社の品質管理は一段高いレベル。
戦後、10電力体制の規制の下、大規模電源の開発と大容量送電網を
セットにした系統整備を、全国規模で進めたことが大きい。
しかし、これからは電力需要の伸びが期待できないうえ、
低炭素化社会への対応で、太陽光や風力など
分散型電源の受け入れを格段に増やす必要。
出力の不安定な太陽光や風力を、より取り込みやすい
スマートグリッド関連の技術開発は、日本の電力会社にとって重要。
世界の電力事情に目を向けると、
日本を上回る速度で、分散型電源が広がっている。
欧米では、大規模な風力発電所の建設ラッシュ。
中東では、砂漠に大規模太陽光発電所を建設する構想が浮上。
注目すべきは、インドなど新興国。
経済成長のスピードに、大規模電源の開発が間に合わないインドでは、
電気が通っていない農村部を中心に、家庭用太陽電池が急速に普及。
ニカラグアなど中南米でも、何年もの「送電待ち」に耐えかねた
農村の顧客が、太陽光発電設備を自費で導入、灌漑用ポンプなど
農業生産にも利用する動きが広がっている。
こうした国でも、いずれ大規模電源の建設が追いついてくる。
原発や火力発電所に、太陽光などの分散型電源を組み入れた
送電網を運用には、ITによる制御技術と関連機器が欠かせない。
米大手が競って、スマートグリッド市場に参入するのは、
世界で需要が急拡大するとの読み。
「発展途上国で、再生可能エネルギーを使った分散型電源が
普及すれば、米国にとって技術輸出の好機」
米電力技術研究所は10年前、すでにこんな指摘。
米国企業は、世界市場攻略を念頭に、スタンダードをつくるのがうまい。
日本勢が手をこまぬいているうちに、GEやIBM、グーグルが
スマートグリッドで業界標準をつくり、電力会社などと組んで
新興国市場に攻めたら、日本企業が食い込む余地はどれほどあるか。
マイクロソフト、インテルの「ウィンテル連合」に、
付加価値の大半を奪われた、パソコンの世界にどこか重なる。
電力会社の技術開発にかける意気込みが、
以前に比べて衰えていないだろうか?
CO2排出量削減に有効な電気自動車(EV)。
電力消費増になり、夜間に充電すれば電力の負荷平準化にもプラス。
電力会社では、推進機運が高まっていると思いきや、「ほどほどでいい」
「あまりにEVが普及すると、ガソリン税収が減り、
代わりに電力に余分な税金がかけられるかもしれない」との心配。
気になるのは、関連メーカーなどと組み、新産業を興そうという
気概が電力会社からあまり伝わってこない。
低炭素社会対応や原油高を背景に、再生可能エネルギーの急拡大や
原発回帰など、世界のエネルギー市場は大きな転換点。
仏電力公社(EDF)が英ブリティッシュ・エナジー、
ベルギーのSPEと欧州の電力会社を相次ぎ買収するなど、
欧州電力の勢力図は急速に塗り替わり、
新興国では分散型電源ベンチャーが次々に登場。
エネルギー市場の変革は、日本の電力会社にとって
ビジネスチャンスが増えていることを意味するうえ、
公益企業として新産業創造の役割を演じる好機。
電力会社の攻めの経営を期待したい。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/tanso/tan090618.html
高校再生(3)「体験」や「選択」で人気校
(読売 6月25日)
ユニークな授業改革により、2年で人気校になった。
兵庫県立神崎高校の1年生80人が少人数に分かれ、
地元の保育園など13か所を訪問。
体験学習「コミュニケーション授業」
同町内の神崎保育園には10人が訪れ、園長から
「お父さんお母さんの気持ちで接して下さいね」と助言を受け、園庭へ。
早速子どもたちに囲まれ、「手をつないで」、「遊ぼう」などとせがまれた。
隣町の鶴居保育所を訪れた祖浦拳也君(15)は、
「ほかの高校では、できない貴重な体験ができた」と喜んだ。
1977年、分校から独立して誕生した神崎高は、
山あいの小さな町にできた牧歌的な高校。
98年、JRが電化し、都市部の生徒が増えた頃から、
茶髪で制服を着ずに登校する姿が目立つ。
通学路では、水田の水を抜くような悪質ないたずらが繰り返され、
評判が悪化した。
2000年、定員割れが始まった。
1年は4学級あったのが、01年度は3学級、03年度には2学級、
定員80人。入学者はたった45人。もう後がなかった。
同年度に赴任した増尾禮二校長(59)(当時)は、
生徒指導だけでなく、「魅力作りが必要だ」と考え、
教員らと一気にカリキュラムを練った。
興味が持てる授業には、何が必要なのか?
目玉の一つが、増尾校長の着任以前から模索していた
コミュニケーション授業。
当初は、けがをさせたらという懸念の声もあったが、
問題を繰り返す生徒にも、幼児は抱っこをせがみ、
去り際には「帰ったらあかん」と泣いた。
担当した斎藤勝主幹教諭(46)は、
「頼られ、役に立つことで、素直な気持ちが出てきた」
東京都立高校で実績を上げた「30分授業」にも、目を付けた。
他の教員たちも、「座学の50分は持たない」と
集中力に課題を感じていた。
午前中の授業を20分短縮し、基礎学力の定着を目指した。
午後は、体験学習と選択授業の時間に。
農林業の町で、高齢者も多いことから、選択科目に「福祉教養」、
「木工クラフト」、「健康スポーツ」、「インターンシップ」を新設。
自分の興味や進路から、選べるようにした。
改革は、積極的にアピールした。
選択4科目は、ディスカバリーアワーと名付けられ、
スペースシャトルにちなんだ宣伝文句が考案。
PRには、地元ケーブルテレビなども活用。
この結果、04年度には早くも定員割れを解消。
05年度は、個性が重視される特色選抜で、募集8人に33人が志願、
県立高トップの倍率。3年前から、就職率100%を実現。
人気校になったことで、生徒のタイプが変わり、
08年度からは30分授業を廃止。
内海芳樹教頭(53)は、「夢を発見し、その夢が実現できる学校という
改革の精神を引き継ぎながら、常にカリキュラムを見直し、
地域から期待される学校であり続けたい」
◆コミュニケーション授業
幼児や高齢者と継続的に交流することにより、
人とのかかわり方や自尊感情を養う授業。
鳥取県立赤碕高校(現・鳥取中央育英高校)が実践、全国から注目。
神崎高校では現在、1年生全員が隔週、4時間連続で
地元の幼稚園や保育園を訪問。
毎回、記録ノートに目標や活動内容、「子どものつぶやき」を記し、
保育士らもコメントを残していく。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090625-OYT8T00275.htm
ユニークな授業改革により、2年で人気校になった。
兵庫県立神崎高校の1年生80人が少人数に分かれ、
地元の保育園など13か所を訪問。
体験学習「コミュニケーション授業」
同町内の神崎保育園には10人が訪れ、園長から
「お父さんお母さんの気持ちで接して下さいね」と助言を受け、園庭へ。
早速子どもたちに囲まれ、「手をつないで」、「遊ぼう」などとせがまれた。
隣町の鶴居保育所を訪れた祖浦拳也君(15)は、
「ほかの高校では、できない貴重な体験ができた」と喜んだ。
1977年、分校から独立して誕生した神崎高は、
山あいの小さな町にできた牧歌的な高校。
98年、JRが電化し、都市部の生徒が増えた頃から、
茶髪で制服を着ずに登校する姿が目立つ。
通学路では、水田の水を抜くような悪質ないたずらが繰り返され、
評判が悪化した。
2000年、定員割れが始まった。
1年は4学級あったのが、01年度は3学級、03年度には2学級、
定員80人。入学者はたった45人。もう後がなかった。
同年度に赴任した増尾禮二校長(59)(当時)は、
生徒指導だけでなく、「魅力作りが必要だ」と考え、
教員らと一気にカリキュラムを練った。
興味が持てる授業には、何が必要なのか?
目玉の一つが、増尾校長の着任以前から模索していた
コミュニケーション授業。
当初は、けがをさせたらという懸念の声もあったが、
問題を繰り返す生徒にも、幼児は抱っこをせがみ、
去り際には「帰ったらあかん」と泣いた。
担当した斎藤勝主幹教諭(46)は、
「頼られ、役に立つことで、素直な気持ちが出てきた」
東京都立高校で実績を上げた「30分授業」にも、目を付けた。
他の教員たちも、「座学の50分は持たない」と
集中力に課題を感じていた。
午前中の授業を20分短縮し、基礎学力の定着を目指した。
午後は、体験学習と選択授業の時間に。
農林業の町で、高齢者も多いことから、選択科目に「福祉教養」、
「木工クラフト」、「健康スポーツ」、「インターンシップ」を新設。
自分の興味や進路から、選べるようにした。
改革は、積極的にアピールした。
選択4科目は、ディスカバリーアワーと名付けられ、
スペースシャトルにちなんだ宣伝文句が考案。
PRには、地元ケーブルテレビなども活用。
この結果、04年度には早くも定員割れを解消。
05年度は、個性が重視される特色選抜で、募集8人に33人が志願、
県立高トップの倍率。3年前から、就職率100%を実現。
人気校になったことで、生徒のタイプが変わり、
08年度からは30分授業を廃止。
内海芳樹教頭(53)は、「夢を発見し、その夢が実現できる学校という
改革の精神を引き継ぎながら、常にカリキュラムを見直し、
地域から期待される学校であり続けたい」
◆コミュニケーション授業
幼児や高齢者と継続的に交流することにより、
人とのかかわり方や自尊感情を養う授業。
鳥取県立赤碕高校(現・鳥取中央育英高校)が実践、全国から注目。
神崎高校では現在、1年生全員が隔週、4時間連続で
地元の幼稚園や保育園を訪問。
毎回、記録ノートに目標や活動内容、「子どものつぶやき」を記し、
保育士らもコメントを残していく。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090625-OYT8T00275.htm
2009年7月7日火曜日
インタビュー・環境戦略を語る:INAX・川本隆一社長
(毎日 6月22日)
バス、トイレ、キッチン、タイルなど身近な住宅設備の
大手メーカー、INAX。
製品を「つくる」、「つかう」、「もどす」という3つの場面で、
先進的な環境活動を展開。
08年、「環境宣言」では、2050年にCO2総排出量を、
90年比で80%削減するという高い目標を掲げた。
川本隆一社長に取り組みを聞いた。
--環境についての基本的な考え方は?
◆会社は、社会の公器だというのが、1924年創業以来の企業理念。
経済活動が大きな環境負荷を与えている、企業も行動しなければ、
ということで、92年から6回の環境宣言。
INAXは、たくさんの窯を持っているが、産業活動を続けながら
CO2排出量を減らすことが重要な課題。
昨年の宣言では、2050年、先進国が目指すべきだという議論がある
「80%削減」を目標。
--「つくる」過程でのCO2削減をどう進めてるか?
◆既に窯の燃料を、石油から天然ガスに替えることで、
CO2排出量を大きく減らし、窯の熱効率を上げる技術に取り組んでいる。
10年から、知多事業所に風力発電機を建設する予定。
伊勢湾に面し、北西風がよく吹く場所。
テストケースだが、これを足場に大規模な投資を考えている。
--消費者が「つかう」場面での省エネには、どんな工夫を?
◆社内の基準をクリアした「エコ推奨商品」を、売上高の90%が目標。
4月から、INAX製品を使った時、90年比でCO2排出量を
どれだけ減らせるか、カタログやホームページ、ショールームでの
表示を始めました。
冷暖房のエネルギー削減では、湿度を安定させる「エコカラット」という
建材があり、エアコンの使用を減らす。
給湯エネルギーの削減では、シャワーの流量を減らしても、
同じ爽快感を得られるよう、お湯の出方を工夫。
--製品を、資源に「もどす」取り組みもしている。
◆製品には寿命があるので、廃棄される時にいかに環境に
負荷を与えないかが重要。
07年、本社がある愛知県常滑市に「エコセンター」をつくり、
我々自身でリサイクルを始めた。
リフォームでお風呂を壊すと、INAXが作ったものではない
木材やセメントも一緒に出て、それらを全部エコセンターで引き取る。
徹底的に分別・分解し、新たな資源としてまた社会に還元。
現在は1カ所だけ、全国的な展開も考えている。
==============
◇かわもと・りゅういち
早稲田大理工卒。76年伊奈製陶(現INAX)入社。
住空間事業本部設備事業部長、取締役専務執行役員などを経て、
07年6月から社長。愛知県出身。56歳。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/06/22/20090622ddm008020020000c.html
バス、トイレ、キッチン、タイルなど身近な住宅設備の
大手メーカー、INAX。
製品を「つくる」、「つかう」、「もどす」という3つの場面で、
先進的な環境活動を展開。
08年、「環境宣言」では、2050年にCO2総排出量を、
90年比で80%削減するという高い目標を掲げた。
川本隆一社長に取り組みを聞いた。
--環境についての基本的な考え方は?
◆会社は、社会の公器だというのが、1924年創業以来の企業理念。
経済活動が大きな環境負荷を与えている、企業も行動しなければ、
ということで、92年から6回の環境宣言。
INAXは、たくさんの窯を持っているが、産業活動を続けながら
CO2排出量を減らすことが重要な課題。
昨年の宣言では、2050年、先進国が目指すべきだという議論がある
「80%削減」を目標。
--「つくる」過程でのCO2削減をどう進めてるか?
◆既に窯の燃料を、石油から天然ガスに替えることで、
CO2排出量を大きく減らし、窯の熱効率を上げる技術に取り組んでいる。
10年から、知多事業所に風力発電機を建設する予定。
伊勢湾に面し、北西風がよく吹く場所。
テストケースだが、これを足場に大規模な投資を考えている。
--消費者が「つかう」場面での省エネには、どんな工夫を?
◆社内の基準をクリアした「エコ推奨商品」を、売上高の90%が目標。
4月から、INAX製品を使った時、90年比でCO2排出量を
どれだけ減らせるか、カタログやホームページ、ショールームでの
表示を始めました。
冷暖房のエネルギー削減では、湿度を安定させる「エコカラット」という
建材があり、エアコンの使用を減らす。
給湯エネルギーの削減では、シャワーの流量を減らしても、
同じ爽快感を得られるよう、お湯の出方を工夫。
--製品を、資源に「もどす」取り組みもしている。
◆製品には寿命があるので、廃棄される時にいかに環境に
負荷を与えないかが重要。
07年、本社がある愛知県常滑市に「エコセンター」をつくり、
我々自身でリサイクルを始めた。
リフォームでお風呂を壊すと、INAXが作ったものではない
木材やセメントも一緒に出て、それらを全部エコセンターで引き取る。
徹底的に分別・分解し、新たな資源としてまた社会に還元。
現在は1カ所だけ、全国的な展開も考えている。
==============
◇かわもと・りゅういち
早稲田大理工卒。76年伊奈製陶(現INAX)入社。
住空間事業本部設備事業部長、取締役専務執行役員などを経て、
07年6月から社長。愛知県出身。56歳。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/06/22/20090622ddm008020020000c.html
産学官共同研究拠点費695億円を生かすには
(サイエンスポータル 2009年6月22日)
総額2,700億円の研究支援基金とともに、補正予算で大きな関心を
集めている695億円の地域産学官共同研究拠点整備事業費を、
どのように地域発イノベーション創出に生かすか?
事業推進方策を検討する
「産学官イノベーション創出拠点推進委員会」の初会合。
新たに始まる「地域産学官拠点整備事業」の基本方針のほか、
最大で都道府県各1カ所ずつ新たに設けられる、
産学官イノベーション創出拠点の公募要領を、
7月末までにまとめる役目。
有馬朗人委員長をはじめ25人の委員会メンバーは、
知事、地方の大学の現・前学長、企業経営者、
地方に多くの出先機関を持つ独立行政法人役員、ブロック・地方紙幹部など。
広範囲の意見を取り入れたいという事業実施機関、
科学技術振興機構の思惑とともに、地方の関心の深さを示す。
委員から出された意見、質問はさまざま。
産学官イノベーション創出拠点各地域の活性化に、
予算をいかに効果的に使うかは、明確な構想を持ち得ていない。
機構は、建物・研究設備の建設・製作を担い、建物の所有者となる。
地域は、拠点整備事業の構想・計画の立案、
土地の提供と拠点の運用責任を持つ。
「既存の施設がいろいろある。これらを統合する形は可能か?」
「施設については増築も可能」との答え。
既存の施設の活用も、事業の目的、条件を満たせば認められる。
「地域活性化は、多様な価値観を取り入れてほしい」との要望。
地元にこれぞという企業がなく、地域の産学連携が進んでいない事情。
施設・設備をつくるだけでなく、その後の負担も支援してほしいと要望。
「運用経費に地域の負担。
建物・設備を作ってから何をするかは、地域に任せている」
北澤宏一・科学技術振興機構理事長は、
「地域からの提案によっては、機構として応援も考える」
運用費負担の問題は、この先も地方から強い要望として出されそう。
運用費に加え、地域には人がいないという発言。
産学官をとりまとめる人材の育成や確保という課題が、
拠点の運用費確保とともに、この事業を機にあらためて大きな問題。
科学技術振興機構が示した拠点整備のスケジュール案によると、
今年度に各県1件、数億円から最大30億円の提案を公募、審査を経て、
年内に設計を完了、来年度遅くても再来年度までに拠点を建設、
2011年度以降に運営開始。
http://www.scienceportal.jp/news/review/0906/0906221.html
総額2,700億円の研究支援基金とともに、補正予算で大きな関心を
集めている695億円の地域産学官共同研究拠点整備事業費を、
どのように地域発イノベーション創出に生かすか?
事業推進方策を検討する
「産学官イノベーション創出拠点推進委員会」の初会合。
新たに始まる「地域産学官拠点整備事業」の基本方針のほか、
最大で都道府県各1カ所ずつ新たに設けられる、
産学官イノベーション創出拠点の公募要領を、
7月末までにまとめる役目。
有馬朗人委員長をはじめ25人の委員会メンバーは、
知事、地方の大学の現・前学長、企業経営者、
地方に多くの出先機関を持つ独立行政法人役員、ブロック・地方紙幹部など。
広範囲の意見を取り入れたいという事業実施機関、
科学技術振興機構の思惑とともに、地方の関心の深さを示す。
委員から出された意見、質問はさまざま。
産学官イノベーション創出拠点各地域の活性化に、
予算をいかに効果的に使うかは、明確な構想を持ち得ていない。
機構は、建物・研究設備の建設・製作を担い、建物の所有者となる。
地域は、拠点整備事業の構想・計画の立案、
土地の提供と拠点の運用責任を持つ。
「既存の施設がいろいろある。これらを統合する形は可能か?」
「施設については増築も可能」との答え。
既存の施設の活用も、事業の目的、条件を満たせば認められる。
「地域活性化は、多様な価値観を取り入れてほしい」との要望。
地元にこれぞという企業がなく、地域の産学連携が進んでいない事情。
施設・設備をつくるだけでなく、その後の負担も支援してほしいと要望。
「運用経費に地域の負担。
建物・設備を作ってから何をするかは、地域に任せている」
北澤宏一・科学技術振興機構理事長は、
「地域からの提案によっては、機構として応援も考える」
運用費負担の問題は、この先も地方から強い要望として出されそう。
運用費に加え、地域には人がいないという発言。
産学官をとりまとめる人材の育成や確保という課題が、
拠点の運用費確保とともに、この事業を機にあらためて大きな問題。
科学技術振興機構が示した拠点整備のスケジュール案によると、
今年度に各県1件、数億円から最大30億円の提案を公募、審査を経て、
年内に設計を完了、来年度遅くても再来年度までに拠点を建設、
2011年度以降に運営開始。
http://www.scienceportal.jp/news/review/0906/0906221.html
特集:後藤新平の真髄 10 北里柴三郎の抗議
(岩手日日 2009年4月2日~)
新平は、明治16(1883)年1月25日、内務省御用掛を拝命。
当時、内務省衛生局は、大学生の秀才を採用。
内務省衛生局には、大学出の医者は暁の空の星ともいえるように
少なかった。その中に、新平の姿は目立つ存在。
同じころ、内務省衛生局に入ったのは、新進の学士北里柴三郎。
新平は、月給100円。北里は、70円と少ない。
見比べて、北里は長与専斎衛生局長に抗議。
「私は、仮にも最高学府を出ています。後藤君は、福島あたりの、
あやしげな医学校の速成課程を修了したにすぎない。
私は、どうしてそういう男の下風に立たねばならないのか」
北里は、嘉永5(1852)年12月20日、肥後に生まれ。
東京医学校(現東京大学医学部)卒業後、1885年から91年まで
ドイツに留学、R・コッホの下で細菌学を学んだ。
1889年、破傷風菌の純粋培養に成功し、毒素を抽出、
これを兎に注射して血清に抗毒素をつくらせ、
この血清を人に注射することによって破傷風を予防、治療するという
破傷風の血清療法を、90年12月3日に発表。
これは、世界の学界を驚嘆させた。
帰国後、92年に設立された伝染病所長に就任、
香港に出張し、腺ペスト菌を発見したが、評価されて1908年、
イギリス王立教会の名誉会員に選ばれた。
14年、政府は伝染病研究所を内務省所轄から文部省に移し、
東京大学付属を決定、これに反対し所長を辞め、北里研究所を創立。
24年男爵、慶応義塾大学に医学部を創設、医学教育に当たった。
日本結核予防協会理事長として、結核撲滅に努めるなど、
日本の社会衛生の発展に力を尽くした(1931年6月13日没)
須賀川医学校に学んだ新平であるが、内務省衛生局の職員から、
北里のように不満を持つ者も。
内務省衛生局長長与専斎はどう答えたか?
◆学歴超えた、新平の報酬
長与は、天保9(1838)年8月28日、長崎生まれ。肥前大村藩士。
安政1(1854)年大阪に出て、日本洋医学の先駆者緒方洪庵の門に。
蘭学、医学を修め、長崎でオランダ医師M・ポンぺ、C・マンスフェルトから
蘭医学を学び、長崎医学校学頭となる。
明治4年、東京に出て内務省に入り、欧米を回って医学教育、
医事行政を視察、帰国後、種痘法を制定、牛痘腫継所を設置。
東京医学校長、元老院議官、晩年は貴族院議員となる。
北里は、後にドイツ留学で新平とは留学仲間となる。
出会い当初の内務省衛生局では、後藤の月給は上で、
北里とは格段の差が。
北里は、これに不満の声をあげて長与にかみついた。
北里の抗議に、長与は相手が納得できるような回答ができなかった。
「後藤君は、前任地の俸給が80円。新しく招聘するには、
これまでより高い額で来てもらうのが慣例で、100円に。
後藤君は、名古屋では月給以外の収入が2~300円。
内務省に入る際、本務に専念、自宅開業のようなことは一切しない覚悟。
彼にとっては大変な減収に。そういうことも、考えてやる必要があろう」
「それはわかったが、私の月給70円というのはわからない」と北里。
長与は、「初任給は、官制で決まっている。みだりに変更はできない。
実力があって、勤務に精励する人は昇給するから、
もし君が真に大学出にふさわしい実績をあげるなら、不均衡は是正される」
長与は北里をなだめ、不満はあろうがと、納得してもらった。
新平は、須賀川医学校の正則コースではなく、「変則」という名の
速成コースを2年間の修業、教育を受けたにすぎない。
それなのに、就職してからの評判はよかった。
速成コースだが、天性的な素質を持っていた。
実力は、外科医としては抜群。
◆衛生局長代理を務め
このころから新平は、すっきりした美男の本領に帰って、
当世風の紳士に変容。
学者という空気を、身辺に漂わせていた。
北里の件が収まり、長与局長から新平が呼ばれた。
「突然だが、熱海にいる岩倉具視右大臣閣下から、
何かおたずねがあるとのことで、すぐ来るようにとのこと。
私は用があるので、私の代理を務めてくれないか」
長与は、人物を見出して連れてきたという思いがあった。
新平を試してみようと考えて、代理派遣という手を使った。
新平は人に認められ、抜擢されてやって来たことを顧みて、
置かれた立場を理解。
長与命令では、宮内省御用掛の肥田浜五郎の同行を求めていた。
肥田は来ていなかった。
新平は一人、岩倉公の泊まっている相模屋へ行き、面会を求めた。
女中が襖を開けると、地味な色合いの寝巻きかドテラだか、
ありったけ着込んで、それでも寒そうにしている小柄な風采の
あがらない老人がいた。
明治4年、米欧視察団の団長岩倉具視その人。
随行員として参加し、サンフランシスコで一行から離脱して
途中帰国したのは、安場保和。
長与は、視察団に随行することを嘆願して加わった経緯が。
岩倉は、新平と会って6カ月後の明治16(1883)年7月20日死去。
享年59歳。
http://www.iwanichi.co.jp/feature/gotou/item_12716.html
新平は、明治16(1883)年1月25日、内務省御用掛を拝命。
当時、内務省衛生局は、大学生の秀才を採用。
内務省衛生局には、大学出の医者は暁の空の星ともいえるように
少なかった。その中に、新平の姿は目立つ存在。
同じころ、内務省衛生局に入ったのは、新進の学士北里柴三郎。
新平は、月給100円。北里は、70円と少ない。
見比べて、北里は長与専斎衛生局長に抗議。
「私は、仮にも最高学府を出ています。後藤君は、福島あたりの、
あやしげな医学校の速成課程を修了したにすぎない。
私は、どうしてそういう男の下風に立たねばならないのか」
北里は、嘉永5(1852)年12月20日、肥後に生まれ。
東京医学校(現東京大学医学部)卒業後、1885年から91年まで
ドイツに留学、R・コッホの下で細菌学を学んだ。
1889年、破傷風菌の純粋培養に成功し、毒素を抽出、
これを兎に注射して血清に抗毒素をつくらせ、
この血清を人に注射することによって破傷風を予防、治療するという
破傷風の血清療法を、90年12月3日に発表。
これは、世界の学界を驚嘆させた。
帰国後、92年に設立された伝染病所長に就任、
香港に出張し、腺ペスト菌を発見したが、評価されて1908年、
イギリス王立教会の名誉会員に選ばれた。
14年、政府は伝染病研究所を内務省所轄から文部省に移し、
東京大学付属を決定、これに反対し所長を辞め、北里研究所を創立。
24年男爵、慶応義塾大学に医学部を創設、医学教育に当たった。
日本結核予防協会理事長として、結核撲滅に努めるなど、
日本の社会衛生の発展に力を尽くした(1931年6月13日没)
須賀川医学校に学んだ新平であるが、内務省衛生局の職員から、
北里のように不満を持つ者も。
内務省衛生局長長与専斎はどう答えたか?
◆学歴超えた、新平の報酬
長与は、天保9(1838)年8月28日、長崎生まれ。肥前大村藩士。
安政1(1854)年大阪に出て、日本洋医学の先駆者緒方洪庵の門に。
蘭学、医学を修め、長崎でオランダ医師M・ポンぺ、C・マンスフェルトから
蘭医学を学び、長崎医学校学頭となる。
明治4年、東京に出て内務省に入り、欧米を回って医学教育、
医事行政を視察、帰国後、種痘法を制定、牛痘腫継所を設置。
東京医学校長、元老院議官、晩年は貴族院議員となる。
北里は、後にドイツ留学で新平とは留学仲間となる。
出会い当初の内務省衛生局では、後藤の月給は上で、
北里とは格段の差が。
北里は、これに不満の声をあげて長与にかみついた。
北里の抗議に、長与は相手が納得できるような回答ができなかった。
「後藤君は、前任地の俸給が80円。新しく招聘するには、
これまでより高い額で来てもらうのが慣例で、100円に。
後藤君は、名古屋では月給以外の収入が2~300円。
内務省に入る際、本務に専念、自宅開業のようなことは一切しない覚悟。
彼にとっては大変な減収に。そういうことも、考えてやる必要があろう」
「それはわかったが、私の月給70円というのはわからない」と北里。
長与は、「初任給は、官制で決まっている。みだりに変更はできない。
実力があって、勤務に精励する人は昇給するから、
もし君が真に大学出にふさわしい実績をあげるなら、不均衡は是正される」
長与は北里をなだめ、不満はあろうがと、納得してもらった。
新平は、須賀川医学校の正則コースではなく、「変則」という名の
速成コースを2年間の修業、教育を受けたにすぎない。
それなのに、就職してからの評判はよかった。
速成コースだが、天性的な素質を持っていた。
実力は、外科医としては抜群。
◆衛生局長代理を務め
このころから新平は、すっきりした美男の本領に帰って、
当世風の紳士に変容。
学者という空気を、身辺に漂わせていた。
北里の件が収まり、長与局長から新平が呼ばれた。
「突然だが、熱海にいる岩倉具視右大臣閣下から、
何かおたずねがあるとのことで、すぐ来るようにとのこと。
私は用があるので、私の代理を務めてくれないか」
長与は、人物を見出して連れてきたという思いがあった。
新平を試してみようと考えて、代理派遣という手を使った。
新平は人に認められ、抜擢されてやって来たことを顧みて、
置かれた立場を理解。
長与命令では、宮内省御用掛の肥田浜五郎の同行を求めていた。
肥田は来ていなかった。
新平は一人、岩倉公の泊まっている相模屋へ行き、面会を求めた。
女中が襖を開けると、地味な色合いの寝巻きかドテラだか、
ありったけ着込んで、それでも寒そうにしている小柄な風采の
あがらない老人がいた。
明治4年、米欧視察団の団長岩倉具視その人。
随行員として参加し、サンフランシスコで一行から離脱して
途中帰国したのは、安場保和。
長与は、視察団に随行することを嘆願して加わった経緯が。
岩倉は、新平と会って6カ月後の明治16(1883)年7月20日死去。
享年59歳。
http://www.iwanichi.co.jp/feature/gotou/item_12716.html
21世紀の「愉快ナル理想工場」
(日経 2009-06-30)
「白木屋」と聞いて、ピンと来る人はもう少ないかも。
東京・日本橋にあった百貨店で、買収され、東急百貨店日本橋店と
屋号が変わり、1999年に東急も撤退。
現在は、複合商業ビル「コレド日本橋」。
1946年5月、ソニーの前身、「東京通信工業」が
産声を上げたのは、白木屋の一角。
3階の粗末な1室を間借りしての船出。
創業の地は、1年もたたないうちに「ダンスホールの開設」を理由に移転。
次が、北品川の御殿山。
日本気化器製作所(東証2部上場ニッキの前身)が、社員食堂や
倉庫として使っていた300平方メートルほどのバラック建ての建物。
「床はデコボコ。雨漏りがするので、傘をさして仕事をした」と
創業メンバーの1人が回顧。
御殿山への移転から3年後の50年、国産初のテープレコーダー出荷、
5年後にはトランジスタラジオ「TR—55」が世に出た。
55年、使用を開始した「SONY」ブランドは、
瞬く間に世界に広がって市場を席巻。
62年、訪仏した池田勇人首相がドゴール大統領から、
「トランジスタラジオのセールスマンが来た」と皮肉られた話は有名。
300平方メートルのバラック工場で滑り出した御殿山の「ソニー村」は、
40年後に4万4000平方メートルに拡大。
井深大氏、盛田昭夫氏ら創業者たちのサクセス・ストーリーは、
繰り返すまでもない(ソニー本社は、2007年品川駅東口港南に移転)。
2000年代、画期的な新製品が生まれず、
高コスト体質も指摘され、「ソニー神話」が色あせてきた。
ソニーの挫折は、そのまま日本のエレクトロニクス産業、
製造業全体の先行きを視界不良にしている。
だが、悲観に暮れるのは時期尚早。
日本のものづくり産業を支える新興企業は、決して少なくない。
太陽電池製造装置メーカーのエヌ・ピー・シー(NPC)も、その1社。
東京の下町、荒川区南千住にNPCの本社工場。
前身は、食品メーカー向けの機械を製造していた日本ポリセロ工業。
隣良郎・現NPC社長が入社した92年当時、
日本ポリセロは社員十数人、売上高4億円ほどの零細企業。
技術力では定評があり、主力製品の「柏木式真空包装機」は
食品業界で名が通っていた。
当時の社長が、融通手形を乱発して債務超過に陥り、
92年末、日本ポリセロは清算。
巨額損失事件で、経営の屋台骨が揺らいでいたイトマン
(93年に住金物産に吸収合併)を見切り、
商社マンから転身してきたばかりだった隣氏は、
「『柏木式』の暖簾を何とか残してほしい」と周囲に拝み倒されて、
事業の継承を決意、新会社NPCを設立。
十数人の社員と柏木式真空包装機の営業権、
1億2000万円の負債を引き継いだNPCは、
わずか2年で債務を完済、関係者を驚かせた。
発足間もないころ、南千住の本社工場の賃貸契約が期間満了となり、
土地と建物が競売にかけられ、一時は退去の危機に瀕したが、
主力銀行の大和銀行(現りそな銀行)の融資によって、居抜きで落札。
隣氏の経営手腕に対する評価の証し。
飛躍のきっかけは、債務をスピード完済したころ。
取引のなかった大手電機メーカーから、
「おたくの真空包装機を改造した小型の装置が欲しい」との注文。
それも2社から。
当初はクビをかしげたものの、そのうち使い途が判明。
それは、太陽電池の製造工程の1つ。
NPCが納品した機械は、真空状態で加熱・加圧したセル(発電素子)や
ガラス、保護シートをパネルに仕上げる「真空ラミネーター」という装置に。
柏木式で培ってきた真空技術が花開いた。
太陽電池製造装置への参入は、94年。
2年後、米国進出、5年後、太陽電池製造の後工程
(セルの出力検査、自動配線、真空ラミネーター、モジュールの
出力検査の4工程)の機械を一貫生産する体制を整えた。
NPCの強みは、この一貫生産体制。
欧州などのライバルメーカーは、専ら単体装置の製造を手がけている。
アフターサービスなどサポート部門を外注せず、
世界中24時間いつでも自前でトラブルなどに対応できる体制。
顧客の「かゆいところまで手が届く」サービスの提供。
2007年6月、東証マザーズ上場。
08年8月期の連結売上高は93億7300万円、09年8月期は55%増の
145億円を見込んでいる。
営業利益率24%(09年2月中間期)と、収益力の高さも際立つ。
現在、太陽電池製造の後工程に当たるモジュール化装置で、
4割強の世界シェアを6割強にまで高めることを目指している。
市場の成長性を見抜き、一貫生産や自前のサポートなど
独自の体制構築を早急にやり遂げた。
NPCの成功は、柏木式以来の技術力だけでなく、
巧みな経営戦略に負うところも大きい。
6人の取締役のうち、隣氏をはじめ5人がイトマン(関連会社を含む)OB。
取締役会での決定は、「全員一致が原則」。
経営陣に共通する、生き馬の目を抜く商社での数々のビジネス経験が、
世界を相手にした次世代エネルギーの事業で実を結んでいる。
NPCには社長室はなく、隣氏は社員たちと席を並べて仕事。
日本ポリセロが破綻した際、事業継続を引き受けたのは、
自分が断れば「工場の職人さんたちが路頭に迷うことになる」との考え。
その職人技術への信頼が、NPC設立の決断を後押しした。
「真面目ナル技術者ノ技能ヲ、最高度ニ発揮セシムベキ
自由豁達ニシテ愉快ナル理想工場ノ建設」
日本橋の白木屋の3階で創業する4カ月前、井深大氏は自ら起草した
「東京通信工業株式会社設立趣意書」の冒頭にこう書き記している。
終戦の混乱のさなかに立ち上がった、井深氏や盛田氏らの弾む
息遣いが聞こえるようだ。
下町の工場から、世界の太陽電池製造装置メーカーへと飛躍してきたNPC。
往年のソニーに通じるものづくりの理念が、
この会社にも脈打っているような気がする。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/mono/mon090629.html
「白木屋」と聞いて、ピンと来る人はもう少ないかも。
東京・日本橋にあった百貨店で、買収され、東急百貨店日本橋店と
屋号が変わり、1999年に東急も撤退。
現在は、複合商業ビル「コレド日本橋」。
1946年5月、ソニーの前身、「東京通信工業」が
産声を上げたのは、白木屋の一角。
3階の粗末な1室を間借りしての船出。
創業の地は、1年もたたないうちに「ダンスホールの開設」を理由に移転。
次が、北品川の御殿山。
日本気化器製作所(東証2部上場ニッキの前身)が、社員食堂や
倉庫として使っていた300平方メートルほどのバラック建ての建物。
「床はデコボコ。雨漏りがするので、傘をさして仕事をした」と
創業メンバーの1人が回顧。
御殿山への移転から3年後の50年、国産初のテープレコーダー出荷、
5年後にはトランジスタラジオ「TR—55」が世に出た。
55年、使用を開始した「SONY」ブランドは、
瞬く間に世界に広がって市場を席巻。
62年、訪仏した池田勇人首相がドゴール大統領から、
「トランジスタラジオのセールスマンが来た」と皮肉られた話は有名。
300平方メートルのバラック工場で滑り出した御殿山の「ソニー村」は、
40年後に4万4000平方メートルに拡大。
井深大氏、盛田昭夫氏ら創業者たちのサクセス・ストーリーは、
繰り返すまでもない(ソニー本社は、2007年品川駅東口港南に移転)。
2000年代、画期的な新製品が生まれず、
高コスト体質も指摘され、「ソニー神話」が色あせてきた。
ソニーの挫折は、そのまま日本のエレクトロニクス産業、
製造業全体の先行きを視界不良にしている。
だが、悲観に暮れるのは時期尚早。
日本のものづくり産業を支える新興企業は、決して少なくない。
太陽電池製造装置メーカーのエヌ・ピー・シー(NPC)も、その1社。
東京の下町、荒川区南千住にNPCの本社工場。
前身は、食品メーカー向けの機械を製造していた日本ポリセロ工業。
隣良郎・現NPC社長が入社した92年当時、
日本ポリセロは社員十数人、売上高4億円ほどの零細企業。
技術力では定評があり、主力製品の「柏木式真空包装機」は
食品業界で名が通っていた。
当時の社長が、融通手形を乱発して債務超過に陥り、
92年末、日本ポリセロは清算。
巨額損失事件で、経営の屋台骨が揺らいでいたイトマン
(93年に住金物産に吸収合併)を見切り、
商社マンから転身してきたばかりだった隣氏は、
「『柏木式』の暖簾を何とか残してほしい」と周囲に拝み倒されて、
事業の継承を決意、新会社NPCを設立。
十数人の社員と柏木式真空包装機の営業権、
1億2000万円の負債を引き継いだNPCは、
わずか2年で債務を完済、関係者を驚かせた。
発足間もないころ、南千住の本社工場の賃貸契約が期間満了となり、
土地と建物が競売にかけられ、一時は退去の危機に瀕したが、
主力銀行の大和銀行(現りそな銀行)の融資によって、居抜きで落札。
隣氏の経営手腕に対する評価の証し。
飛躍のきっかけは、債務をスピード完済したころ。
取引のなかった大手電機メーカーから、
「おたくの真空包装機を改造した小型の装置が欲しい」との注文。
それも2社から。
当初はクビをかしげたものの、そのうち使い途が判明。
それは、太陽電池の製造工程の1つ。
NPCが納品した機械は、真空状態で加熱・加圧したセル(発電素子)や
ガラス、保護シートをパネルに仕上げる「真空ラミネーター」という装置に。
柏木式で培ってきた真空技術が花開いた。
太陽電池製造装置への参入は、94年。
2年後、米国進出、5年後、太陽電池製造の後工程
(セルの出力検査、自動配線、真空ラミネーター、モジュールの
出力検査の4工程)の機械を一貫生産する体制を整えた。
NPCの強みは、この一貫生産体制。
欧州などのライバルメーカーは、専ら単体装置の製造を手がけている。
アフターサービスなどサポート部門を外注せず、
世界中24時間いつでも自前でトラブルなどに対応できる体制。
顧客の「かゆいところまで手が届く」サービスの提供。
2007年6月、東証マザーズ上場。
08年8月期の連結売上高は93億7300万円、09年8月期は55%増の
145億円を見込んでいる。
営業利益率24%(09年2月中間期)と、収益力の高さも際立つ。
現在、太陽電池製造の後工程に当たるモジュール化装置で、
4割強の世界シェアを6割強にまで高めることを目指している。
市場の成長性を見抜き、一貫生産や自前のサポートなど
独自の体制構築を早急にやり遂げた。
NPCの成功は、柏木式以来の技術力だけでなく、
巧みな経営戦略に負うところも大きい。
6人の取締役のうち、隣氏をはじめ5人がイトマン(関連会社を含む)OB。
取締役会での決定は、「全員一致が原則」。
経営陣に共通する、生き馬の目を抜く商社での数々のビジネス経験が、
世界を相手にした次世代エネルギーの事業で実を結んでいる。
NPCには社長室はなく、隣氏は社員たちと席を並べて仕事。
日本ポリセロが破綻した際、事業継続を引き受けたのは、
自分が断れば「工場の職人さんたちが路頭に迷うことになる」との考え。
その職人技術への信頼が、NPC設立の決断を後押しした。
「真面目ナル技術者ノ技能ヲ、最高度ニ発揮セシムベキ
自由豁達ニシテ愉快ナル理想工場ノ建設」
日本橋の白木屋の3階で創業する4カ月前、井深大氏は自ら起草した
「東京通信工業株式会社設立趣意書」の冒頭にこう書き記している。
終戦の混乱のさなかに立ち上がった、井深氏や盛田氏らの弾む
息遣いが聞こえるようだ。
下町の工場から、世界の太陽電池製造装置メーカーへと飛躍してきたNPC。
往年のソニーに通じるものづくりの理念が、
この会社にも脈打っているような気がする。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/mono/mon090629.html
高校再生(2)校長の熱意 生徒変える
(読売 6月24日)
元女性校長らの奮闘を土台に、生徒同士が支え合う学校へと変わった。
教室には私語もなく、意欲的に問題に取り組む生徒らの姿。
広島県立安西高校での日本史の授業。
三堂和生教諭(57)の問いかけに、生徒は4人1組になって
意見を出し合い、教科書を参考に答えを出した。
まじめな生徒の姿に、三堂教諭は「全く別の学校になったよう」
「こんな学校は見たことがなかった」
2001年から教頭や校長を務めた山広康子元校長(60)。
生徒は、化粧やアクセサリーなどで格好は乱れ、
授業中でも自由に教室を出入りした。
赴任の翌月、6件の暴力事件が連続して起こった。
たまり場だった玄関付近には、菓子袋や、
げた箱からこぼれ落ちた教科書が散乱。
それ以上に驚いたのが、教師のあきらめムード。
「1学期が過ぎれば静かになりますから」
課題ある生徒は入学当初に辞めることが多く、
教師からそんな言葉が漏れるほど。
01年度の中退率は、14・8%(86人)。
生徒指導担当の教頭だった山広さんは、
やればできるとお経のように唱えていた。
中断していた遅刻指導を始め、校内を巡回しては生徒を注意し、
ごみを拾って美化に努めた。
「時には問題を起こした生徒と一緒にご飯を食べたり、自宅に行ったり。
その子の気持ちをくもうと思った」
その年の年末、NPO団体と校内のトイレ掃除を行った時のこと。
「やってみて気持ち良かったので、またやりたい」
必死で掃除する大人の姿に感化されたのか、
暴力事件を起こした生徒らがそんな言葉を口に。
当番制だった校内の掃除を全員でやるようにしようと、
教師の方から提案が出るようになってきた。
「当たり前のことを当たり前にできるようにと思った。
こちらが本気の姿勢を示せば、生徒に伝わる」
「生徒は落ち着きを取り戻し始めていたが、意欲の面では今一つ」
3年前に着任した才木裕久前校長(55)は、そう感じていた。
学校に対する生徒の意欲をかき立てることが、次の課題。
「学びの共同体」を参考に、2年前からすべての授業で始めたのが
グループ学習だった。
1人では難しい問題を、4人1組で協力して解く。解ければ自信になる。
「仲間が待っていると感じられれば学校への意欲は高まる。
支え合う、認め合う仕組みが必要だった」
昨年6月の文化祭。
各クラスが出店するテントで、多くの生徒が一緒に活動する姿。
以前は当番の生徒しかおらず、校内で所在なげに、
たむろしていた生徒が見られた風景はそこになかった。
昨年度の中退率は3・7%(20人)まで下がり、入試の倍率も上がった。
「今度は、社会人として必要な力をつけさせたい」と、
奥山雅大校長(55)は考えている。
◆学びの共同体
生徒同士の顔が見えるように、机を「コ」の字形に並べ、
時に男女4人1組のグループで学習。
提唱する東大大学院の佐藤学教授によると、
授業レベルは高く設定するが、低い学力の生徒の疑問を
グループ内で解消することで、すべての生徒の学ぶ権利を保障できる。
10年前から各地で始まり、現在は全国約3100の小中高校で実践。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090624-OYT8T00294.htm
元女性校長らの奮闘を土台に、生徒同士が支え合う学校へと変わった。
教室には私語もなく、意欲的に問題に取り組む生徒らの姿。
広島県立安西高校での日本史の授業。
三堂和生教諭(57)の問いかけに、生徒は4人1組になって
意見を出し合い、教科書を参考に答えを出した。
まじめな生徒の姿に、三堂教諭は「全く別の学校になったよう」
「こんな学校は見たことがなかった」
2001年から教頭や校長を務めた山広康子元校長(60)。
生徒は、化粧やアクセサリーなどで格好は乱れ、
授業中でも自由に教室を出入りした。
赴任の翌月、6件の暴力事件が連続して起こった。
たまり場だった玄関付近には、菓子袋や、
げた箱からこぼれ落ちた教科書が散乱。
それ以上に驚いたのが、教師のあきらめムード。
「1学期が過ぎれば静かになりますから」
課題ある生徒は入学当初に辞めることが多く、
教師からそんな言葉が漏れるほど。
01年度の中退率は、14・8%(86人)。
生徒指導担当の教頭だった山広さんは、
やればできるとお経のように唱えていた。
中断していた遅刻指導を始め、校内を巡回しては生徒を注意し、
ごみを拾って美化に努めた。
「時には問題を起こした生徒と一緒にご飯を食べたり、自宅に行ったり。
その子の気持ちをくもうと思った」
その年の年末、NPO団体と校内のトイレ掃除を行った時のこと。
「やってみて気持ち良かったので、またやりたい」
必死で掃除する大人の姿に感化されたのか、
暴力事件を起こした生徒らがそんな言葉を口に。
当番制だった校内の掃除を全員でやるようにしようと、
教師の方から提案が出るようになってきた。
「当たり前のことを当たり前にできるようにと思った。
こちらが本気の姿勢を示せば、生徒に伝わる」
「生徒は落ち着きを取り戻し始めていたが、意欲の面では今一つ」
3年前に着任した才木裕久前校長(55)は、そう感じていた。
学校に対する生徒の意欲をかき立てることが、次の課題。
「学びの共同体」を参考に、2年前からすべての授業で始めたのが
グループ学習だった。
1人では難しい問題を、4人1組で協力して解く。解ければ自信になる。
「仲間が待っていると感じられれば学校への意欲は高まる。
支え合う、認め合う仕組みが必要だった」
昨年6月の文化祭。
各クラスが出店するテントで、多くの生徒が一緒に活動する姿。
以前は当番の生徒しかおらず、校内で所在なげに、
たむろしていた生徒が見られた風景はそこになかった。
昨年度の中退率は3・7%(20人)まで下がり、入試の倍率も上がった。
「今度は、社会人として必要な力をつけさせたい」と、
奥山雅大校長(55)は考えている。
◆学びの共同体
生徒同士の顔が見えるように、机を「コ」の字形に並べ、
時に男女4人1組のグループで学習。
提唱する東大大学院の佐藤学教授によると、
授業レベルは高く設定するが、低い学力の生徒の疑問を
グループ内で解消することで、すべての生徒の学ぶ権利を保障できる。
10年前から各地で始まり、現在は全国約3100の小中高校で実践。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090624-OYT8T00294.htm
2009年7月6日月曜日
スポーツ21世紀:新しい波/307 toto好調の波紋/6止
(毎日 6月20日)
国は、スポーツ振興の新たな指針づくりへ動き始めた。
議論の舞台は、文部科学省
「中央教育審議会スポーツ振興に関する特別委員会」。
スポーツ界出身者や大学教授らをメンバーに、
2011年度からの新スポーツ振興基本計画策定を視野。
関係団体へのヒアリングでは、売上額が急増した
スポーツ振興くじ(toto)への期待の大きさも伝わった。
全国高校体育連盟の梅村和伸専務理事は、
「totoの財源が増えたので、広く積極的に活用できるように
条件を整備してほしい。スポーツ庁の設置も急務」
1961年制定のスポーツ振興法に基づき、
現行のスポーツ振興基本計画が策定されたのは00年9月。
法制定から約40年後。
スポーツ予算の乏しい時代が長く続いたが、
98年、toto関連の法律ができ、01年から全国発売。
その収益は、計画を推進する財源と期待。
totoの売り上げ急増は、スポーツ行政の在り方に影響を及ぼす可能性。
現在、自民党を中心に、与党はスポーツ振興法を全面改正する形で、
スポーツ基本法制定を目指す。
遠藤利明衆院議員(自民)は、
「浮き沈みのあるtotoに過大な期待はしない」、
財源が膨らめば、計画の実効性を担保し、後押しする材料に。
懸念もある。
スポーツ振興法では、「スポーツを国民に強制しない」など、
国民の「自主性」を重視。
与党のスポーツ基本法案は、自主性を踏まえつつ、
競技力向上を念頭に「国家戦略」の位置づけを打ち出し、
「スポーツ立国を実現することは、我が国の発展のために
不可欠な重要課題。
国家戦略として、スポーツに関する施策を総合的かつ計画的に推進する」
10月、16年東京五輪招致に答えが出る。
スポーツ振興への関心は高まるが、国策化により政治の関与が
強まる懸念もぬぐえない。
慎重な議論が求められる。
http://mainichi.jp/enta/sports/21century/
国は、スポーツ振興の新たな指針づくりへ動き始めた。
議論の舞台は、文部科学省
「中央教育審議会スポーツ振興に関する特別委員会」。
スポーツ界出身者や大学教授らをメンバーに、
2011年度からの新スポーツ振興基本計画策定を視野。
関係団体へのヒアリングでは、売上額が急増した
スポーツ振興くじ(toto)への期待の大きさも伝わった。
全国高校体育連盟の梅村和伸専務理事は、
「totoの財源が増えたので、広く積極的に活用できるように
条件を整備してほしい。スポーツ庁の設置も急務」
1961年制定のスポーツ振興法に基づき、
現行のスポーツ振興基本計画が策定されたのは00年9月。
法制定から約40年後。
スポーツ予算の乏しい時代が長く続いたが、
98年、toto関連の法律ができ、01年から全国発売。
その収益は、計画を推進する財源と期待。
totoの売り上げ急増は、スポーツ行政の在り方に影響を及ぼす可能性。
現在、自民党を中心に、与党はスポーツ振興法を全面改正する形で、
スポーツ基本法制定を目指す。
遠藤利明衆院議員(自民)は、
「浮き沈みのあるtotoに過大な期待はしない」、
財源が膨らめば、計画の実効性を担保し、後押しする材料に。
懸念もある。
スポーツ振興法では、「スポーツを国民に強制しない」など、
国民の「自主性」を重視。
与党のスポーツ基本法案は、自主性を踏まえつつ、
競技力向上を念頭に「国家戦略」の位置づけを打ち出し、
「スポーツ立国を実現することは、我が国の発展のために
不可欠な重要課題。
国家戦略として、スポーツに関する施策を総合的かつ計画的に推進する」
10月、16年東京五輪招致に答えが出る。
スポーツ振興への関心は高まるが、国策化により政治の関与が
強まる懸念もぬぐえない。
慎重な議論が求められる。
http://mainichi.jp/enta/sports/21century/
ユリ:強い香り、抑制 レストラン飾りやすく--花き研究所が方法開発
(毎日 6月25日)
「ユリの女王」と異名をとるカサブランカの香りを弱める方法を、
農業・食品産業技術総合研究機構花き研究所(つくば市)が開発。
花瓶の水に、市販の薬品を混ぜるだけで済む。
強過ぎる香りで、敬遠されがちだったレストランなどに飾りやすくなる。
カサブランカは、白い大輪の花をつけ、甘く濃厚な香りで知られる。
10畳の部屋に数本の花を置くだけで、
むせ返るような香りがするのが課題。
研究所の大久保直美主任研究員らは、香りの成分を分析。
強い香りをもたらす物質は、主にクレゾールなどの
「芳香族化合物」と特定。
花が芳香族化合物を作るのを妨げる薬品で、
生け花の延命に使われる「アミノオキシ酢酸ヘミ塩酸塩」を、
花がつぼみのうちに、花瓶の水1リットルあたり約0・01グラム
(耳かき1杯分)加えて実験。
その結果、24時間後には開いた花が放つ香り物質が、
通常の約8分の1に減り、大幅に香りが弱まる。
「イエローウィン」など、他の香りの強いユリにも有効で、
薬品の量に応じて香りの強さを調整。
花1本あたりの薬品代は、約0・8円。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/06/25/20090625ddm012040028000c.html
「ユリの女王」と異名をとるカサブランカの香りを弱める方法を、
農業・食品産業技術総合研究機構花き研究所(つくば市)が開発。
花瓶の水に、市販の薬品を混ぜるだけで済む。
強過ぎる香りで、敬遠されがちだったレストランなどに飾りやすくなる。
カサブランカは、白い大輪の花をつけ、甘く濃厚な香りで知られる。
10畳の部屋に数本の花を置くだけで、
むせ返るような香りがするのが課題。
研究所の大久保直美主任研究員らは、香りの成分を分析。
強い香りをもたらす物質は、主にクレゾールなどの
「芳香族化合物」と特定。
花が芳香族化合物を作るのを妨げる薬品で、
生け花の延命に使われる「アミノオキシ酢酸ヘミ塩酸塩」を、
花がつぼみのうちに、花瓶の水1リットルあたり約0・01グラム
(耳かき1杯分)加えて実験。
その結果、24時間後には開いた花が放つ香り物質が、
通常の約8分の1に減り、大幅に香りが弱まる。
「イエローウィン」など、他の香りの強いユリにも有効で、
薬品の量に応じて香りの強さを調整。
花1本あたりの薬品代は、約0・8円。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/06/25/20090625ddm012040028000c.html
座談会「環境と経済の発展をめざして」 地球守る新機軸
(毎日 6月28日)
環境省は、今年度から「環境経済の政策研究」を始めた。
新たな段階に入った環境と経済との関係について、
西尾哲茂環境事務次官、植田和弘京都大教授、
牧野正志パナソニック環境担当取締役の3氏に話し。
--環境と経済との関係はどのように変化?
植田 オバマ米大統領は、10年間で1500億ドルを
クリーンエネルギーに投資、500万人の雇用を生む。
世界同時不況を克服する、地球温暖化防止のため、
低炭素社会をつくるという課題を同時に解決できる、
環境と経済との関係を再編成。
温暖化問題では、スターン・レビューは大きなインパクトを与え、
重要なメッセージの一つは、温暖化防止に取り組まなかった場合の
コストが大変大きい。
経済行為そのものを、環境配慮型に変えていく。
文明史的転換と言ってよい。
--企業はどうとらえているか?
牧野 環境に関する企業への社会的な要請が変化。
以前はコスト要因として考えられていたが、
企業にとっては競争力の源泉であり、
環境経営なしには企業経営はありえない。
当社は、「企業は社会の公器である」を経営理念、
「地球環境との共存」を掲げ、環境経営を積極推進。
01年、中長期環境行動計画「グリーンプラン2010」を策定、
07年、「エコアイディア宣言」を発信、事業成長と環境負荷削減を両立。
環境経営には、「3つのエコアイディア」。
一つは、「商品のエコアイディア」。
省エネの徹底的追求による省エネ性能ナンバーワン商品の倍増と、
性能の低い商品を減らす。
CO2排出量実質ゼロのくらしが体験できる
「エコアイディアハウス」を東京都江東区に開設。
二つ目は、「モノづくりのエコアイディア」、
世界中の製造拠点から排出されるCO2を、3年間で30万トン削減。
生産量を伸ばしつつ、CO2排出量削減を目指す。
品質や歩留まり低下への懸念から、生産プロセスの省エネや、
工場のCO2排出量を月度で集計する仕組みの構築、
CO2排出削減の経営指標への組み込みにより、目標は達成。
もう一つは、「ひろげるエコアイディア」。
従業員の環境意識を高めるため、地域・世界へと啓発を広めていく活動。
--「緑の経済と社会の変革」(日本版グリーン・ニューディール)が公表。
西尾 世界が始めたから日本も、ということではなく、
環境に対する投資で経済にプラス影響を及ぼすこと。
経済危機の中、環境投資を経済のけん引車にすることを目指す。
現在、環境産業の規模は70兆円、これを20年までに120兆円に。
140万人の雇用を、280万人に広げる計画。
72年、国連人間環境会議で、経済成長すると環境破壊が起こりうるから、
環境配慮が必要。
92年、地球サミットで「持続可能な開発」が打ち出された。
今は、環境対策が経済を引っ張っていく時代。
環境と経済の関係が転換期に入った。
パラダイム転換しないと、温暖化対策と経済危機の両方を解決できない。
植田 パラダイム転換は重要な点。
イノベーションの源が、環境とかかわることが多くなってきた。
新しいパラダイムを体現した新しい産業が出てくるし、
今ある産業も物質循環を基準にするとか、
ライフサイクルを考えてものづくりをする。
企業にとって、どのように志向するかが競争力の源になる。
牧野 環境が、イノベーションの源泉になる。
家電メーカーが技術開発をし、省エネ商品を市場に出すことが、
消費者の環境意識を高め、技術イノベーションの加速に。
商品の企画、開発設計、製造、アフターサービス、リサイクルまでの
トータルライフサイクルを考えている。
省エネ家電や照明の省エネ化といった単品の環境技術だが、
今後は、ホームエネルギー・マネジメントシステムと呼ばれる
家丸ごと、ビル丸ごと、地域全体のエネルギー管理技術が重要。
環境が経済をけん引し、地球環境保全につながる。
植田 現在のシステムやビジネスモデルを変える、
環境への取り組みがイノベーションの源であることが共通認識。
イノベーションは、オーストリアの経済学者シュムペーターが使い、
「技術革新」としたのは日本の造語で、本来の訳は「新機軸」。
生産方法や販売の仕方を含め、作り変えることがイノベーション。
あらゆる領域に広がった、まさにイノベーションが今、必要。
--グリーン・ニューディールの一環、家電のエコポイント制度が実施。
西尾 自動車は、70年代の日本版マスキー規制(排ガス規制)に始まり、
自動車税のグリーン化などを進めてきた。
家電は種類が多く、自動車のような戦略が立てにくい。
消費者から見て、分かりやすい形で方針を出せないかと。
私が仕掛け人になって、3年前にポイント制度を発案。
1年間、環境省がモデルづくりをし、経済産業省や総務省が乗り、
3省で計3000億円の新事業、エコポイント制度ができた。
ニューディールには、2つのメッセージ。
一つは、できるだけ少ない物質、エネルギーで生活する、
出たものは再利用する低炭素社会をつくること。
もう一つは、経済社会を変えるには、政策で最初の加速を
しなければならないこと。
はずみ車のように、最初はすごく重い。
システムがなく、コストが高いから。
最初が回れば、ビジネスチャンスができ、多くの人が参加。
揺るぎない政策意思を示すこと、軌道に乗るまで思い切った
インセンティブ(奨励策)を与えることが重要。
エコポイント制度は、小売店や商店街の人たちから
還元商品などのいろいろな工夫が出ている。
牧野 エコポイント制度は、実施後に販売増加もみられ、効果が。
緊急経済対策として出され、継続を願う。
植田 政策は明確に方針を指し示し、揺るがないことが基本。
温暖化問題が典型的で、長期の見通しが大事。
2050年、世界で温室効果ガスの60~80%削減という方向が、
日本やEUから打ち出され、投資の確実性に。
--環境経済の政策研究の狙いは?
西尾 研究の動機は3つ。
一つは、日本の超スターン・レビューがあってもよい。
国立環境研究所など、温暖化問題の研究に取り組み、
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の報告書に取り上げられ、
成果を上げてきたが、循環型社会なども含め、
地球レベルから都市や地域の問題まで厚みのある検討が必要。
来年10月、生物多様性条約の第10回締約国会議(COP10)が
名古屋市であり、生物多様性と経済との研究も大事。
第2に、環境から見た経済見通しがあってもよい。
第3に、日銀短観のように、短期の経済指標の環境版があってもよい。
昨年は、ガソリンの価格が急激に変動し、消費量も変化。
ガソリン消費量に、価格弾力性(需要が価格に従って増減)が
あるのかが論争、こうした分析は重要。
事業費は約4億円。
経済と環境の分析の上に立って、政策を機動的に実施。
地球環境問題は、シェアリングの問題。
同じ世代間の水平のシェアリングは交渉できるが、
将来世代との垂直のシェアリングは交渉しようがない。
次世代に何を残し、私たちは何を変えればよいのかが見えるような
研究をしていきたい。
==============
<1>スターン・レビュー
英国の経済学者ニコラス・スターン卿の報告書、06年に発表。
表題は「気候変動の経済学」。
「気候変動を無視すれば、世界大戦や1929年からの世界恐慌に
匹敵する経済的リスク。
気温5~6度の温暖化の場合、世界の国内総生産(GDP)の
5~10%相当の損失が発生」などと指摘、
早期の強力な温暖化防止政策の実施を求めている。
温暖化防止の重要性を、経済学的に明らかにし、
各国の政策に影響を与えている。
<2>グリーン・ニューディール
08年7月、英国の経済学者などのグループが報告書
「グリーン・ニューディール」を発表。
すべてのビルを発電所にするマイクロ発電、
グリーンジョブ(環境分野での雇用)の創出などを提言。
国連環境計画が、「グローバル・グリーン・ニューディール」を発表、
米国や日本もこの政策を打ち出し、世界に広がった。
==============
◇西尾哲茂(にしお・てつしげ)
1972年東京大法学部卒、環境庁入庁。
自然環境局長、環境管理局長、大臣官房長、
総合環境政策局長などを経て、08年から現職。
◇植田和弘(うえだ・かずひろ)
1975年京都大工学部卒、大阪大大学院博士課程修了。
京都大助教授、ロンドン大客員研究員などを経て、
94年京都大経済学部教授。中央環境審議会臨時委員。
◇牧野正志(まきの・まさし)
1973年松下電器産業(現パナソニック)入社。
生産技術研究所長、生産革新本部長などを経て、03年役員。
09年6月から現職。
http://mainichi.jp/select/science/news/20090628ddm010020014000c.html
環境省は、今年度から「環境経済の政策研究」を始めた。
新たな段階に入った環境と経済との関係について、
西尾哲茂環境事務次官、植田和弘京都大教授、
牧野正志パナソニック環境担当取締役の3氏に話し。
--環境と経済との関係はどのように変化?
植田 オバマ米大統領は、10年間で1500億ドルを
クリーンエネルギーに投資、500万人の雇用を生む。
世界同時不況を克服する、地球温暖化防止のため、
低炭素社会をつくるという課題を同時に解決できる、
環境と経済との関係を再編成。
温暖化問題では、スターン・レビューは大きなインパクトを与え、
重要なメッセージの一つは、温暖化防止に取り組まなかった場合の
コストが大変大きい。
経済行為そのものを、環境配慮型に変えていく。
文明史的転換と言ってよい。
--企業はどうとらえているか?
牧野 環境に関する企業への社会的な要請が変化。
以前はコスト要因として考えられていたが、
企業にとっては競争力の源泉であり、
環境経営なしには企業経営はありえない。
当社は、「企業は社会の公器である」を経営理念、
「地球環境との共存」を掲げ、環境経営を積極推進。
01年、中長期環境行動計画「グリーンプラン2010」を策定、
07年、「エコアイディア宣言」を発信、事業成長と環境負荷削減を両立。
環境経営には、「3つのエコアイディア」。
一つは、「商品のエコアイディア」。
省エネの徹底的追求による省エネ性能ナンバーワン商品の倍増と、
性能の低い商品を減らす。
CO2排出量実質ゼロのくらしが体験できる
「エコアイディアハウス」を東京都江東区に開設。
二つ目は、「モノづくりのエコアイディア」、
世界中の製造拠点から排出されるCO2を、3年間で30万トン削減。
生産量を伸ばしつつ、CO2排出量削減を目指す。
品質や歩留まり低下への懸念から、生産プロセスの省エネや、
工場のCO2排出量を月度で集計する仕組みの構築、
CO2排出削減の経営指標への組み込みにより、目標は達成。
もう一つは、「ひろげるエコアイディア」。
従業員の環境意識を高めるため、地域・世界へと啓発を広めていく活動。
--「緑の経済と社会の変革」(日本版グリーン・ニューディール)が公表。
西尾 世界が始めたから日本も、ということではなく、
環境に対する投資で経済にプラス影響を及ぼすこと。
経済危機の中、環境投資を経済のけん引車にすることを目指す。
現在、環境産業の規模は70兆円、これを20年までに120兆円に。
140万人の雇用を、280万人に広げる計画。
72年、国連人間環境会議で、経済成長すると環境破壊が起こりうるから、
環境配慮が必要。
92年、地球サミットで「持続可能な開発」が打ち出された。
今は、環境対策が経済を引っ張っていく時代。
環境と経済の関係が転換期に入った。
パラダイム転換しないと、温暖化対策と経済危機の両方を解決できない。
植田 パラダイム転換は重要な点。
イノベーションの源が、環境とかかわることが多くなってきた。
新しいパラダイムを体現した新しい産業が出てくるし、
今ある産業も物質循環を基準にするとか、
ライフサイクルを考えてものづくりをする。
企業にとって、どのように志向するかが競争力の源になる。
牧野 環境が、イノベーションの源泉になる。
家電メーカーが技術開発をし、省エネ商品を市場に出すことが、
消費者の環境意識を高め、技術イノベーションの加速に。
商品の企画、開発設計、製造、アフターサービス、リサイクルまでの
トータルライフサイクルを考えている。
省エネ家電や照明の省エネ化といった単品の環境技術だが、
今後は、ホームエネルギー・マネジメントシステムと呼ばれる
家丸ごと、ビル丸ごと、地域全体のエネルギー管理技術が重要。
環境が経済をけん引し、地球環境保全につながる。
植田 現在のシステムやビジネスモデルを変える、
環境への取り組みがイノベーションの源であることが共通認識。
イノベーションは、オーストリアの経済学者シュムペーターが使い、
「技術革新」としたのは日本の造語で、本来の訳は「新機軸」。
生産方法や販売の仕方を含め、作り変えることがイノベーション。
あらゆる領域に広がった、まさにイノベーションが今、必要。
--グリーン・ニューディールの一環、家電のエコポイント制度が実施。
西尾 自動車は、70年代の日本版マスキー規制(排ガス規制)に始まり、
自動車税のグリーン化などを進めてきた。
家電は種類が多く、自動車のような戦略が立てにくい。
消費者から見て、分かりやすい形で方針を出せないかと。
私が仕掛け人になって、3年前にポイント制度を発案。
1年間、環境省がモデルづくりをし、経済産業省や総務省が乗り、
3省で計3000億円の新事業、エコポイント制度ができた。
ニューディールには、2つのメッセージ。
一つは、できるだけ少ない物質、エネルギーで生活する、
出たものは再利用する低炭素社会をつくること。
もう一つは、経済社会を変えるには、政策で最初の加速を
しなければならないこと。
はずみ車のように、最初はすごく重い。
システムがなく、コストが高いから。
最初が回れば、ビジネスチャンスができ、多くの人が参加。
揺るぎない政策意思を示すこと、軌道に乗るまで思い切った
インセンティブ(奨励策)を与えることが重要。
エコポイント制度は、小売店や商店街の人たちから
還元商品などのいろいろな工夫が出ている。
牧野 エコポイント制度は、実施後に販売増加もみられ、効果が。
緊急経済対策として出され、継続を願う。
植田 政策は明確に方針を指し示し、揺るがないことが基本。
温暖化問題が典型的で、長期の見通しが大事。
2050年、世界で温室効果ガスの60~80%削減という方向が、
日本やEUから打ち出され、投資の確実性に。
--環境経済の政策研究の狙いは?
西尾 研究の動機は3つ。
一つは、日本の超スターン・レビューがあってもよい。
国立環境研究所など、温暖化問題の研究に取り組み、
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の報告書に取り上げられ、
成果を上げてきたが、循環型社会なども含め、
地球レベルから都市や地域の問題まで厚みのある検討が必要。
来年10月、生物多様性条約の第10回締約国会議(COP10)が
名古屋市であり、生物多様性と経済との研究も大事。
第2に、環境から見た経済見通しがあってもよい。
第3に、日銀短観のように、短期の経済指標の環境版があってもよい。
昨年は、ガソリンの価格が急激に変動し、消費量も変化。
ガソリン消費量に、価格弾力性(需要が価格に従って増減)が
あるのかが論争、こうした分析は重要。
事業費は約4億円。
経済と環境の分析の上に立って、政策を機動的に実施。
地球環境問題は、シェアリングの問題。
同じ世代間の水平のシェアリングは交渉できるが、
将来世代との垂直のシェアリングは交渉しようがない。
次世代に何を残し、私たちは何を変えればよいのかが見えるような
研究をしていきたい。
==============
<1>スターン・レビュー
英国の経済学者ニコラス・スターン卿の報告書、06年に発表。
表題は「気候変動の経済学」。
「気候変動を無視すれば、世界大戦や1929年からの世界恐慌に
匹敵する経済的リスク。
気温5~6度の温暖化の場合、世界の国内総生産(GDP)の
5~10%相当の損失が発生」などと指摘、
早期の強力な温暖化防止政策の実施を求めている。
温暖化防止の重要性を、経済学的に明らかにし、
各国の政策に影響を与えている。
<2>グリーン・ニューディール
08年7月、英国の経済学者などのグループが報告書
「グリーン・ニューディール」を発表。
すべてのビルを発電所にするマイクロ発電、
グリーンジョブ(環境分野での雇用)の創出などを提言。
国連環境計画が、「グローバル・グリーン・ニューディール」を発表、
米国や日本もこの政策を打ち出し、世界に広がった。
==============
◇西尾哲茂(にしお・てつしげ)
1972年東京大法学部卒、環境庁入庁。
自然環境局長、環境管理局長、大臣官房長、
総合環境政策局長などを経て、08年から現職。
◇植田和弘(うえだ・かずひろ)
1975年京都大工学部卒、大阪大大学院博士課程修了。
京都大助教授、ロンドン大客員研究員などを経て、
94年京都大経済学部教授。中央環境審議会臨時委員。
◇牧野正志(まきの・まさし)
1973年松下電器産業(現パナソニック)入社。
生産技術研究所長、生産革新本部長などを経て、03年役員。
09年6月から現職。
http://mainichi.jp/select/science/news/20090628ddm010020014000c.html
iPS細胞臨床応用へのロードマップ策定
(サイエンスポータル 2009年6月25日)
文部科学省は、今後のiPS細胞研究について
具体的な目標を示したロードマップを策定。
山中伸弥・京都大学教授らが樹立したiPS細胞は、
再生医療だけでなく、生命の仕組みの解明から疾患研究や創薬など、
基礎研究から臨床研究、産業応用まで幅広く活用されることが期待。
ロードマップでは、研究分野を4つに大別し、
約10年後の到達目標を設定。
初期化メカニズムの解明では、5年以内にiPS細胞の初期化の
分子メカニズムの解明を進め、iPS細胞とは異なる新たな
多能性幹細胞の樹立を目指す。
標準iPS細胞の作製と供給(標準化)では、
1年以内にiPS細胞の性質を明らかにするための評価項目を策定、
2年以内に、高品質でリスクの少ないiPS細胞の作製方法の確立と
その最適化、高品質でリスクの少ないiPS細胞の評価方法の確立、
iPS細胞の体系的な評価結果に関する情報を蓄積・解析する体制を構築。
3年後以降、高品質でリスクの少ないiPS細胞を国内外に
安価かつ同条件で配布できる。
疾患研究・創薬のための患者由来のiPS細胞の作製・評価、
バンクの構築では、2年以内に、疾患研究用iPS細胞の
作製方法の確立とその最適化、評価方法の確立、
疾患特異的iPS細胞バンクを整備し、2年後以降、
疾患特異的iPS細胞の国内外研究者への配布を開始。
5-10年後の目標として、遺伝病等の先天的疾患の患者の細胞から
作製されたiPS細胞を用いた病態の再現と解明、
後天性疾患の患者の細胞から作製されたiPS細胞を用いた
病態の再現と解明を掲げた。
再生医療については、iPS細胞バンクを5年以内に構築し、
4年後以降に前臨床研究用として再生医療用iPS細胞の分配を始める。
各部位別に目標を掲げ、中枢神経系は、2-4年で神経細胞への
分化誘導技術を確立し、3-5年程度で霊長類への前臨床研究を、
7年後以降にヒトへの臨床研究を開始する。
角膜については、5年以内にはモデル動物への前臨床研究、
7年以内にヒトへの臨床研究を開始。
網膜色素上皮細胞は、モデル動物への前臨床研究は2年以内に、
5年以内にヒトへの臨床研究を、
視細胞については、3-4年で前臨床研究を進め、
7年以内にヒトへの臨床研究を開始する。
血小板と赤血球については、血小板で5-8年程度、
赤血球では10年後以降、造血幹細胞は7年後以降、心筋は5-7年程度、
骨・軟骨、骨格筋は、10年後以降、肝臓細胞や膵ベータ細胞、
腎臓細胞などの内胚様系細胞についても10年後以降と、
ヒトへの臨床試験開始目標年を設定、
臨床試験開始に至るまでのiPS細胞からの分化誘導技術の確立や、
モデル動物への前臨床研究開始の目標時期も示している。
文部科学省は、今回のロードマップについて、
すでに多額の予算が投じられ、iPS細胞研究ネットワークや
ライフサイエンス委員会の意見を踏まえ、
国民への説明責任を果たす意味で策定した。
塩谷立・文部科学相は、
「iPS細胞研究の成果が少しでも早く臨床応用され、
難病に苦しむ世界中の患者の福音となるよう、
研究者に一層の主体性を持って研究に取り組んでもらうとともに、
文部科学省も必要な施策の実施に努める」
http://www.scienceportal.jp/news/daily/0906/0906251.html
文部科学省は、今後のiPS細胞研究について
具体的な目標を示したロードマップを策定。
山中伸弥・京都大学教授らが樹立したiPS細胞は、
再生医療だけでなく、生命の仕組みの解明から疾患研究や創薬など、
基礎研究から臨床研究、産業応用まで幅広く活用されることが期待。
ロードマップでは、研究分野を4つに大別し、
約10年後の到達目標を設定。
初期化メカニズムの解明では、5年以内にiPS細胞の初期化の
分子メカニズムの解明を進め、iPS細胞とは異なる新たな
多能性幹細胞の樹立を目指す。
標準iPS細胞の作製と供給(標準化)では、
1年以内にiPS細胞の性質を明らかにするための評価項目を策定、
2年以内に、高品質でリスクの少ないiPS細胞の作製方法の確立と
その最適化、高品質でリスクの少ないiPS細胞の評価方法の確立、
iPS細胞の体系的な評価結果に関する情報を蓄積・解析する体制を構築。
3年後以降、高品質でリスクの少ないiPS細胞を国内外に
安価かつ同条件で配布できる。
疾患研究・創薬のための患者由来のiPS細胞の作製・評価、
バンクの構築では、2年以内に、疾患研究用iPS細胞の
作製方法の確立とその最適化、評価方法の確立、
疾患特異的iPS細胞バンクを整備し、2年後以降、
疾患特異的iPS細胞の国内外研究者への配布を開始。
5-10年後の目標として、遺伝病等の先天的疾患の患者の細胞から
作製されたiPS細胞を用いた病態の再現と解明、
後天性疾患の患者の細胞から作製されたiPS細胞を用いた
病態の再現と解明を掲げた。
再生医療については、iPS細胞バンクを5年以内に構築し、
4年後以降に前臨床研究用として再生医療用iPS細胞の分配を始める。
各部位別に目標を掲げ、中枢神経系は、2-4年で神経細胞への
分化誘導技術を確立し、3-5年程度で霊長類への前臨床研究を、
7年後以降にヒトへの臨床研究を開始する。
角膜については、5年以内にはモデル動物への前臨床研究、
7年以内にヒトへの臨床研究を開始。
網膜色素上皮細胞は、モデル動物への前臨床研究は2年以内に、
5年以内にヒトへの臨床研究を、
視細胞については、3-4年で前臨床研究を進め、
7年以内にヒトへの臨床研究を開始する。
血小板と赤血球については、血小板で5-8年程度、
赤血球では10年後以降、造血幹細胞は7年後以降、心筋は5-7年程度、
骨・軟骨、骨格筋は、10年後以降、肝臓細胞や膵ベータ細胞、
腎臓細胞などの内胚様系細胞についても10年後以降と、
ヒトへの臨床試験開始目標年を設定、
臨床試験開始に至るまでのiPS細胞からの分化誘導技術の確立や、
モデル動物への前臨床研究開始の目標時期も示している。
文部科学省は、今回のロードマップについて、
すでに多額の予算が投じられ、iPS細胞研究ネットワークや
ライフサイエンス委員会の意見を踏まえ、
国民への説明責任を果たす意味で策定した。
塩谷立・文部科学相は、
「iPS細胞研究の成果が少しでも早く臨床応用され、
難病に苦しむ世界中の患者の福音となるよう、
研究者に一層の主体性を持って研究に取り組んでもらうとともに、
文部科学省も必要な施策の実施に努める」
http://www.scienceportal.jp/news/daily/0906/0906251.html
高校再生(1)「活躍できる」気づけば成長
(読売 6月23日)
生徒と信頼関係を築き、活躍の場を広げる学校がある。
大阪市の舞洲アリーナ。
“軽音楽の甲子園”と呼ばれる大会「スニーカーエイジ」に
初出場した大阪府立北淀高校フォークソング部の11人は、
とにかく笑顔だった。
149校の中で、準グランプリ。
ギター、ボーカルの3年中村得夢君(18)は、
「やればできるやんと感じた。学校がめっちゃ好き。
次はもっと頑張ろうと思える、こんな学校はない」と声を弾ませた。
北淀高は、1963年に開校、かつては進学校として知られた。
合格発表ミスなどがあり、評判が徐々に悪化。
80年代、学校崩壊を経験。
校内が破壊され、授業は成立せず、生徒は競って規則や秩序を破り、
自由に校内外を動き回った。
先生への不信感をむき出しにした――
退学者数は、79年からの8年間で10倍。
千数百人もの生徒がいたとはいえ、87年度100人以上が退学。
生徒の素行不良などを理由に、住民からは廃校運動の声。
87年、府教育委員会の支援を得て再建がスタート。
学年フロアの真ん中に、「担任室」が設置。
教員が朝は校門、休み時間はトイレ前に立ち、
終業まで校門前に常駐する仕組みもできた。
生徒の目線で考え、教職員はチームとなって取り組み、
トラブルが起きた時も、まずは生徒の言い分をじっくり聞いた。
こうした努力の結果、徐々に授業ができるように。
山崎睦也教頭(54)は、赴任した95年当時、
「力で押さえつけるのではなく、生徒と信頼関係を築く姿勢ができていた」
新入生は教師不信が強く、授業中、大声で雑談する生徒も
一部にはいたが、「2年生になる頃には心を開いてくるようになった」
だが、何かが足りなかった。
99年から4年間、同校に勤務した伊井直比呂教諭(50)は、
赴任当時、生徒の「どうせ」という人生へのあきらめの空気に驚いた。
学力面だけで判断され続け、学校不信や教師不信に陥っていた。
「自尊感情を高めることが求められているのではないか」と
伊井教諭は考え、同僚の教諭らと、国際理解教育を企画。
先入観のない海外からの研修員や留学生が相手なら、
素直な部分が出せるのではないか。
「君たちの印象が、日本の高校生の印象になる」と励ますと、
自己紹介の英語を学ぶなど意欲的に取り組むように。
本番では、苦手な英語で堂々と留学生たちと交流し、
「北淀に来てよかった」と感想を寄せた。
「認められ、活躍できると感じることができれば、成長できる」
伊井教諭はそんな感触を得た。
こうした中、部活動が活発になってきた。
2005年、休部状態だったフォークソング部が再開。
最初は、ギター2本とマラカスだけだったが、
「夏休みが過ぎても、部員が辞めないようになり、
バンドとして形になるなど、一つひとつできることが増えてきた」、
06年から顧問を務める狭間弘美教諭(44)。
ボーカルの3年宮城泰希君(17)には、忘れられない経験が。
1年の冬、人間関係のいら立ちから、ゴミ箱やいすをけって暴れた時。
先生が駆け付け、「どうしてん。落ち着け」と声をかけて
言葉を引き出し、ギターを鳴らしながら昔話もしてくれた。
「本気で聞いてくれたことがうれしくて、大泣きしてしまった。
先生というより、人と向き合う感じ。こういうのは初めてだった」
大会当日の応援席には、野球、サッカー部員ら100人近い応援団。
「のびのびとやんちゃな北淀高校が、そのまま応援席に引っ越してきた。
奇跡のような一日だった」と狭間教諭。
大会では応援も審査され、部員と応援席が一体となって
勝ち取った準グランプリだった。
会場に響いた演奏は、学校が取り戻した〈一体感〉で輝いていた。
◆担任室
1~3年の各フロアの中心に設けられ、担任団が常駐するミニ職員室。
トラブル時の指導や相談、話し合いの場所として、
仕切られたスペースが設けられている。
何かあるとまず、担任室に連絡が入る。
情報を担任室に集約することで、学年全体で生徒の事情を共有し、
素早い対応ができる。
◆「義務教育化」の現状
高校進学率97.8%、中退者数7万2854人――。
高校を巡る最新の数字から、義務教育のような存在でありながら、
多様な生徒に応じられていない現状。
女子美術大学短期大学部の山田朋子准教授(43)(教育制度学)が、
様々な課題が集中する高校を100校以上調査、
〈1〉九九や漢字などの基礎学力が不足している生徒がいる
〈2〉荒れて授業が成立しない。地域で存在を煙たがられ、学校が孤立
〈3〉家庭が経済的困難を抱えている――などの傾向。
こうした状態を改善するには、学校一丸となった努力に加え、
地域や家族などによる様々な協力や支援が欠かせない。
山田准教授は、「生徒は自己否定感を強め、
将来に希望を見いだせずにいる。
そのまま社会に出れば、次世代に拡大された形で現れてくる。
悪循環を断ち切るためにも、義務教育の〈やり直しの場〉としての
役割が重要だが、現場は限界を超えている。
教員を増やすなどの支援を充実させるべきだ」
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090623-OYT8T00321.htm
生徒と信頼関係を築き、活躍の場を広げる学校がある。
大阪市の舞洲アリーナ。
“軽音楽の甲子園”と呼ばれる大会「スニーカーエイジ」に
初出場した大阪府立北淀高校フォークソング部の11人は、
とにかく笑顔だった。
149校の中で、準グランプリ。
ギター、ボーカルの3年中村得夢君(18)は、
「やればできるやんと感じた。学校がめっちゃ好き。
次はもっと頑張ろうと思える、こんな学校はない」と声を弾ませた。
北淀高は、1963年に開校、かつては進学校として知られた。
合格発表ミスなどがあり、評判が徐々に悪化。
80年代、学校崩壊を経験。
校内が破壊され、授業は成立せず、生徒は競って規則や秩序を破り、
自由に校内外を動き回った。
先生への不信感をむき出しにした――
退学者数は、79年からの8年間で10倍。
千数百人もの生徒がいたとはいえ、87年度100人以上が退学。
生徒の素行不良などを理由に、住民からは廃校運動の声。
87年、府教育委員会の支援を得て再建がスタート。
学年フロアの真ん中に、「担任室」が設置。
教員が朝は校門、休み時間はトイレ前に立ち、
終業まで校門前に常駐する仕組みもできた。
生徒の目線で考え、教職員はチームとなって取り組み、
トラブルが起きた時も、まずは生徒の言い分をじっくり聞いた。
こうした努力の結果、徐々に授業ができるように。
山崎睦也教頭(54)は、赴任した95年当時、
「力で押さえつけるのではなく、生徒と信頼関係を築く姿勢ができていた」
新入生は教師不信が強く、授業中、大声で雑談する生徒も
一部にはいたが、「2年生になる頃には心を開いてくるようになった」
だが、何かが足りなかった。
99年から4年間、同校に勤務した伊井直比呂教諭(50)は、
赴任当時、生徒の「どうせ」という人生へのあきらめの空気に驚いた。
学力面だけで判断され続け、学校不信や教師不信に陥っていた。
「自尊感情を高めることが求められているのではないか」と
伊井教諭は考え、同僚の教諭らと、国際理解教育を企画。
先入観のない海外からの研修員や留学生が相手なら、
素直な部分が出せるのではないか。
「君たちの印象が、日本の高校生の印象になる」と励ますと、
自己紹介の英語を学ぶなど意欲的に取り組むように。
本番では、苦手な英語で堂々と留学生たちと交流し、
「北淀に来てよかった」と感想を寄せた。
「認められ、活躍できると感じることができれば、成長できる」
伊井教諭はそんな感触を得た。
こうした中、部活動が活発になってきた。
2005年、休部状態だったフォークソング部が再開。
最初は、ギター2本とマラカスだけだったが、
「夏休みが過ぎても、部員が辞めないようになり、
バンドとして形になるなど、一つひとつできることが増えてきた」、
06年から顧問を務める狭間弘美教諭(44)。
ボーカルの3年宮城泰希君(17)には、忘れられない経験が。
1年の冬、人間関係のいら立ちから、ゴミ箱やいすをけって暴れた時。
先生が駆け付け、「どうしてん。落ち着け」と声をかけて
言葉を引き出し、ギターを鳴らしながら昔話もしてくれた。
「本気で聞いてくれたことがうれしくて、大泣きしてしまった。
先生というより、人と向き合う感じ。こういうのは初めてだった」
大会当日の応援席には、野球、サッカー部員ら100人近い応援団。
「のびのびとやんちゃな北淀高校が、そのまま応援席に引っ越してきた。
奇跡のような一日だった」と狭間教諭。
大会では応援も審査され、部員と応援席が一体となって
勝ち取った準グランプリだった。
会場に響いた演奏は、学校が取り戻した〈一体感〉で輝いていた。
◆担任室
1~3年の各フロアの中心に設けられ、担任団が常駐するミニ職員室。
トラブル時の指導や相談、話し合いの場所として、
仕切られたスペースが設けられている。
何かあるとまず、担任室に連絡が入る。
情報を担任室に集約することで、学年全体で生徒の事情を共有し、
素早い対応ができる。
◆「義務教育化」の現状
高校進学率97.8%、中退者数7万2854人――。
高校を巡る最新の数字から、義務教育のような存在でありながら、
多様な生徒に応じられていない現状。
女子美術大学短期大学部の山田朋子准教授(43)(教育制度学)が、
様々な課題が集中する高校を100校以上調査、
〈1〉九九や漢字などの基礎学力が不足している生徒がいる
〈2〉荒れて授業が成立しない。地域で存在を煙たがられ、学校が孤立
〈3〉家庭が経済的困難を抱えている――などの傾向。
こうした状態を改善するには、学校一丸となった努力に加え、
地域や家族などによる様々な協力や支援が欠かせない。
山田准教授は、「生徒は自己否定感を強め、
将来に希望を見いだせずにいる。
そのまま社会に出れば、次世代に拡大された形で現れてくる。
悪循環を断ち切るためにも、義務教育の〈やり直しの場〉としての
役割が重要だが、現場は限界を超えている。
教員を増やすなどの支援を充実させるべきだ」
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090623-OYT8T00321.htm
2009年7月5日日曜日
星空に学ぶ(8)「不思議」宇宙への引力
(読売 6月20日)
宇宙飛行士の向井千秋さん(57)、毛利衛さん(61)が
宇宙の魅力を語る。
「宇宙から地球に戻って一番驚いたのは、一枚の紙の重さを
ずっしりと感じたこと。地球には重力がある。
これは不思議なことだなぁって」
1994年と98年、米スペースシャトルで宇宙に向かった向井さん。
2度の宇宙体験を、そう振り返った。
ボールは、坂道の高い方から低い方に転がる。物には重さがある。
すべて地球に重力があるからにほかならない。
重力は、あまりに当たり前の存在だから、
日常生活で気にとめることはない。
「青い色眼鏡をかけると青い鳥が見えないように、
私たちは生まれてからずっと『重力』という色眼鏡を通して、
世界を見ている。
私は無重力環境に放り込まれ、重力の色眼鏡をいやおうなく外された。
重力の存在を強く意識できた。
重力がある地球こそ、『特殊な存在』であることも」
-------------------------------------------------
宇宙では、メダカを使った生物実験や材料実験など、
重要な科学研究に忙殺。
そうした中で、ネジを回そうと思うと自分の体の方が回転したり、
道具を置こうと思ったら、「物を置く」ということが
宇宙にはないことに気付かされたり。
疑問の余地がなかった日常の風景が、特別であると気付く
劇的な体験の連続だった。
「身の回りの世界は、普段は見えなくても、
実はいろんな不思議なことに満ちあふれている。
宇宙を知ることが、そうしたことに気付く『入り口』になる」
「子どものころから、『宇宙』はあこがれでした」。
毛利さんのその原点は、高校1年生の時、
出身地の北海道で見た「皆既日食」にある。
「人間にはどうしようもない大きな力で、宇宙は動いている。
壮大な自然現象を目の当たりにして、不思議な気持ちに包まれた」
もっともっと自然を知りたい。
その強い思いが、科学者へ、そして宇宙飛行士の道へと突き動かした。
92年、日本人で初めてシャトルに搭乗。2000年、再び宇宙へ。
2度の宇宙体験で得たもの。
それは、「地球は、遠く広がる宇宙の一部だという見方。
私たちが生活する地球に対する特別な思い」
それだけではない。
「自分も、宇宙の一部なんだということも感じた」
自分は何者で、宇宙のどこから来たのか?
宇宙の果てには、私たちのような生命体がいるのか?
宇宙に思いを寄せながら、「生命」を持つ自分、
宇宙でたった一人の自分の存在に思いが巡った。
毛利さんにとってあの「原点」がまた、やってくる。
来月22日、46年ぶりに日本で皆既日食が出現。
屋久島や奄美大島など一部だが、部分食なら全国で見られる。
「子どもたちの『理科離れ』は確かにある。
それは、受験のための理科の勉強だから。
本物に触れれば、大きな刺激を受けるはず。
またとない自然現象を自分の目で見て、何かを感じ取ってほしい」
毛利さんは、高1の時に感じた新鮮な感動をそのままに、
屋久島でその日に臨む。
◆むかい・ちあき
慶応大医学部卒。医学博士。
1985年、宇宙開発事業団(現宇宙航空研究開発機構)の
初の宇宙飛行士選抜試験に合格。
2004年9月から3年間、国際宇宙大学客員教授。
07年10月、同機構宇宙医学生物学研究室長。
◆もうり・まもる
北海道大大学院修了。理学博士。
専門は真空材料表面科学と核融合炉壁材料。
向井さんとともに宇宙飛行士選抜試験に合格。
2000年10月、日本科学未来館初代館長。
政府の宇宙開発戦略専門調査会委員も務める。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090620-OYT8T00233.htm
宇宙飛行士の向井千秋さん(57)、毛利衛さん(61)が
宇宙の魅力を語る。
「宇宙から地球に戻って一番驚いたのは、一枚の紙の重さを
ずっしりと感じたこと。地球には重力がある。
これは不思議なことだなぁって」
1994年と98年、米スペースシャトルで宇宙に向かった向井さん。
2度の宇宙体験を、そう振り返った。
ボールは、坂道の高い方から低い方に転がる。物には重さがある。
すべて地球に重力があるからにほかならない。
重力は、あまりに当たり前の存在だから、
日常生活で気にとめることはない。
「青い色眼鏡をかけると青い鳥が見えないように、
私たちは生まれてからずっと『重力』という色眼鏡を通して、
世界を見ている。
私は無重力環境に放り込まれ、重力の色眼鏡をいやおうなく外された。
重力の存在を強く意識できた。
重力がある地球こそ、『特殊な存在』であることも」
-------------------------------------------------
宇宙では、メダカを使った生物実験や材料実験など、
重要な科学研究に忙殺。
そうした中で、ネジを回そうと思うと自分の体の方が回転したり、
道具を置こうと思ったら、「物を置く」ということが
宇宙にはないことに気付かされたり。
疑問の余地がなかった日常の風景が、特別であると気付く
劇的な体験の連続だった。
「身の回りの世界は、普段は見えなくても、
実はいろんな不思議なことに満ちあふれている。
宇宙を知ることが、そうしたことに気付く『入り口』になる」
「子どものころから、『宇宙』はあこがれでした」。
毛利さんのその原点は、高校1年生の時、
出身地の北海道で見た「皆既日食」にある。
「人間にはどうしようもない大きな力で、宇宙は動いている。
壮大な自然現象を目の当たりにして、不思議な気持ちに包まれた」
もっともっと自然を知りたい。
その強い思いが、科学者へ、そして宇宙飛行士の道へと突き動かした。
92年、日本人で初めてシャトルに搭乗。2000年、再び宇宙へ。
2度の宇宙体験で得たもの。
それは、「地球は、遠く広がる宇宙の一部だという見方。
私たちが生活する地球に対する特別な思い」
それだけではない。
「自分も、宇宙の一部なんだということも感じた」
自分は何者で、宇宙のどこから来たのか?
宇宙の果てには、私たちのような生命体がいるのか?
宇宙に思いを寄せながら、「生命」を持つ自分、
宇宙でたった一人の自分の存在に思いが巡った。
毛利さんにとってあの「原点」がまた、やってくる。
来月22日、46年ぶりに日本で皆既日食が出現。
屋久島や奄美大島など一部だが、部分食なら全国で見られる。
「子どもたちの『理科離れ』は確かにある。
それは、受験のための理科の勉強だから。
本物に触れれば、大きな刺激を受けるはず。
またとない自然現象を自分の目で見て、何かを感じ取ってほしい」
毛利さんは、高1の時に感じた新鮮な感動をそのままに、
屋久島でその日に臨む。
◆むかい・ちあき
慶応大医学部卒。医学博士。
1985年、宇宙開発事業団(現宇宙航空研究開発機構)の
初の宇宙飛行士選抜試験に合格。
2004年9月から3年間、国際宇宙大学客員教授。
07年10月、同機構宇宙医学生物学研究室長。
◆もうり・まもる
北海道大大学院修了。理学博士。
専門は真空材料表面科学と核融合炉壁材料。
向井さんとともに宇宙飛行士選抜試験に合格。
2000年10月、日本科学未来館初代館長。
政府の宇宙開発戦略専門調査会委員も務める。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090620-OYT8T00233.htm
水と緑の地球環境:宮脇方式で初、モデル植林 被災地で導入検討--林野庁
(毎日 6月23日)
林野庁と大きく異なる独自の植樹法で、国内外の森林再生を指導する、
宮脇昭・横浜国大名誉教授(植物生態学)による同庁初の植林が、
広島県呉市の野路山国有林で行われた。
北海道を除く、全国6カ所の森林管理局職員ら参加した約70人は、
宮脇氏の指導に戸惑いながらも、12種の広葉樹約2000本を植えた。
同庁の植林は、木材生産の効率性を重視。
穴を掘って、主にスギ、ヒノキの単一樹種の裸苗を整然と植え、
単一林をつくる。
宮脇方式は、地面全体を掘り返し、酸素を供給し、
根を張りやすくした上で、土地本来の多様な広葉樹のポット苗を
交ぜ、密集させて植える。
両者は長年接点がなかったが、密植による競り合い効果で、
10~15年の短期で森の形状に成長させられるという、
宮脇方式の早期森林化に同庁は注目。
同国有林は、04年の台風で、ヒノキの単一林0・7ヘクタールが倒木。
再植林しなければ、表土が流出し災害を誘発する可能性があり、
早期復旧に迫られていた。
ドイツでは、90年の暴風で年間木材生産量の約2倍の人工林が
被害に遭い、針葉樹の単一林から土地本来の広葉樹を交ぜる政策に転換。
植林前日、宮脇氏の講演で、管理局職員らを前に、
本郷浩二・同庁業務課長は、「我々は、針葉樹を植えすぎた、と言えば
言い過ぎだと言われるかもしれない。
しかし(間伐など作業が困難な場所まで植えたため)、
現実に管理放棄された場所が被害に遭っている」、
「(被災地を)森林に早く戻すのに、宮脇先生の造林の仕方もある」
同庁は、今回の植林を継続させ、0・7ヘクタールの被災林に
合計2万本の広葉樹を宮脇方式で植える。
コストなどを検証し、自然災害の被災地の復旧に宮脇方式の導入を検討。
宮脇氏も、「生態学的手法による森づくりを、国有林から民有林まで
広げてほしい」と協力的で、国土や環境の保全に向けて、
両者が接点を得た意味は大きい。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/06/23/20090623ddm012040123000c.html
林野庁と大きく異なる独自の植樹法で、国内外の森林再生を指導する、
宮脇昭・横浜国大名誉教授(植物生態学)による同庁初の植林が、
広島県呉市の野路山国有林で行われた。
北海道を除く、全国6カ所の森林管理局職員ら参加した約70人は、
宮脇氏の指導に戸惑いながらも、12種の広葉樹約2000本を植えた。
同庁の植林は、木材生産の効率性を重視。
穴を掘って、主にスギ、ヒノキの単一樹種の裸苗を整然と植え、
単一林をつくる。
宮脇方式は、地面全体を掘り返し、酸素を供給し、
根を張りやすくした上で、土地本来の多様な広葉樹のポット苗を
交ぜ、密集させて植える。
両者は長年接点がなかったが、密植による競り合い効果で、
10~15年の短期で森の形状に成長させられるという、
宮脇方式の早期森林化に同庁は注目。
同国有林は、04年の台風で、ヒノキの単一林0・7ヘクタールが倒木。
再植林しなければ、表土が流出し災害を誘発する可能性があり、
早期復旧に迫られていた。
ドイツでは、90年の暴風で年間木材生産量の約2倍の人工林が
被害に遭い、針葉樹の単一林から土地本来の広葉樹を交ぜる政策に転換。
植林前日、宮脇氏の講演で、管理局職員らを前に、
本郷浩二・同庁業務課長は、「我々は、針葉樹を植えすぎた、と言えば
言い過ぎだと言われるかもしれない。
しかし(間伐など作業が困難な場所まで植えたため)、
現実に管理放棄された場所が被害に遭っている」、
「(被災地を)森林に早く戻すのに、宮脇先生の造林の仕方もある」
同庁は、今回の植林を継続させ、0・7ヘクタールの被災林に
合計2万本の広葉樹を宮脇方式で植える。
コストなどを検証し、自然災害の被災地の復旧に宮脇方式の導入を検討。
宮脇氏も、「生態学的手法による森づくりを、国有林から民有林まで
広げてほしい」と協力的で、国土や環境の保全に向けて、
両者が接点を得た意味は大きい。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/06/23/20090623ddm012040123000c.html
理系白書’09:挑戦のとき/12 北海道大電子科学研究所教授・永井健治さん
(毎日 6月23日)
細胞や分子を生きたまま観察し、生命の営みを解明する。
永井さんは、「バイオイメージング」という分野を先導する一人。
東京大大学院博士課程で、神経発生学を学んでいた98年。
研究室の先輩、宮脇敦史博士に留学の相談。
宮脇さんは、緑色蛍光たんぱく質(GFP)の開発で、
08年のノーベル化学賞を受けたロジャー・チェン・カリフォルニア大教授に
師事し、研究を発展させようと考えていた。
「留学より僕のところに来ない?」
迷った末、理化学研究所に新設された宮脇ラボで、ポスドクになった。
GFPは、光を吸収して「励起」と呼ばれる現象を起こし、
安定した状態に戻る時に緑の光を放つ。
GFPを作る遺伝子を組み込むことで、狙った分子や小器官を光らせ、
生きたまま観察できる。
神経発生学を学びながら、「原因(遺伝子)と結果(発現)は
確かめられても、途中に何が起きているのか分からない」という
じれったさを感じていた永井さんにとって、
GFPは謎を解く鍵になると感じた。
理研での6年間、宮脇さんとともに「ペリカン」、「ビーナス」など、
より明るく応用範囲の広い蛍光たんぱく質を開発、
観察対象が広がった。
任期が終わりに近づいたころ、北海道大の公募に応募し採用。
ポスドクから教授への転身。
北大で、最年少の教授。
「流れにさおささない(時流に乗らない)」がモットー。
それが、時にはつらい試練にもなる。
01年、若手を支援する「さきがけ21」の研究員に選ばれた。
テーマは、「光らない蛍光たんぱく質の活用」
普通は「光らなければ無駄」と考えるところを、
「光として放出されないエネルギーで特定の細胞を壊し、
様子を観察してはどうか」と考えた。
挑戦的なテーマ。
「理論的に無理」と断言した大御所もいた。
文献を読むうちに半年が過ぎ、最初の報告会では
成果を報告できなかった。
「翌年の研究費は3分の1に。人生最大のピンチでした」
05年3月までの任期中に、目標は達成できなかったが、
その1年後、ロシアのチームが同じテーマを実現し、
アイデアの正しさは実証された。
北大に来た年、研究所内に産学連携の
「ニコンバイオイメージングセンター」を開設。
最新鋭の顕微鏡6台を備え、全国から研究者が訪れる。
今春には、世界一短い波長の青い光を放つ蛍光たんぱく質
「シリウス」を開発。
「次は世界一長い波長で作ってみせます」と、大きな目を輝かせた。
==============
◇ながい・たけはる
大阪府生まれ。98年、東京大大学院医学系研究科博士課程修了。
01~05年、科学技術振興機構の「さきがけ21」研究員。05年から現職。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/06/23/20090623ddm016040110000c.html
細胞や分子を生きたまま観察し、生命の営みを解明する。
永井さんは、「バイオイメージング」という分野を先導する一人。
東京大大学院博士課程で、神経発生学を学んでいた98年。
研究室の先輩、宮脇敦史博士に留学の相談。
宮脇さんは、緑色蛍光たんぱく質(GFP)の開発で、
08年のノーベル化学賞を受けたロジャー・チェン・カリフォルニア大教授に
師事し、研究を発展させようと考えていた。
「留学より僕のところに来ない?」
迷った末、理化学研究所に新設された宮脇ラボで、ポスドクになった。
GFPは、光を吸収して「励起」と呼ばれる現象を起こし、
安定した状態に戻る時に緑の光を放つ。
GFPを作る遺伝子を組み込むことで、狙った分子や小器官を光らせ、
生きたまま観察できる。
神経発生学を学びながら、「原因(遺伝子)と結果(発現)は
確かめられても、途中に何が起きているのか分からない」という
じれったさを感じていた永井さんにとって、
GFPは謎を解く鍵になると感じた。
理研での6年間、宮脇さんとともに「ペリカン」、「ビーナス」など、
より明るく応用範囲の広い蛍光たんぱく質を開発、
観察対象が広がった。
任期が終わりに近づいたころ、北海道大の公募に応募し採用。
ポスドクから教授への転身。
北大で、最年少の教授。
「流れにさおささない(時流に乗らない)」がモットー。
それが、時にはつらい試練にもなる。
01年、若手を支援する「さきがけ21」の研究員に選ばれた。
テーマは、「光らない蛍光たんぱく質の活用」
普通は「光らなければ無駄」と考えるところを、
「光として放出されないエネルギーで特定の細胞を壊し、
様子を観察してはどうか」と考えた。
挑戦的なテーマ。
「理論的に無理」と断言した大御所もいた。
文献を読むうちに半年が過ぎ、最初の報告会では
成果を報告できなかった。
「翌年の研究費は3分の1に。人生最大のピンチでした」
05年3月までの任期中に、目標は達成できなかったが、
その1年後、ロシアのチームが同じテーマを実現し、
アイデアの正しさは実証された。
北大に来た年、研究所内に産学連携の
「ニコンバイオイメージングセンター」を開設。
最新鋭の顕微鏡6台を備え、全国から研究者が訪れる。
今春には、世界一短い波長の青い光を放つ蛍光たんぱく質
「シリウス」を開発。
「次は世界一長い波長で作ってみせます」と、大きな目を輝かせた。
==============
◇ながい・たけはる
大阪府生まれ。98年、東京大大学院医学系研究科博士課程修了。
01~05年、科学技術振興機構の「さきがけ21」研究員。05年から現職。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/06/23/20090623ddm016040110000c.html
脳神経:制御を解明 アルツハイマー理解に道--東大など
(毎日 6月29日)
脳神経細胞同士の接続を正常に保つ働きをたんぱく質
「Wnt」が持つことを、林悠・理化学研究所基礎科学特別研究員
(元東京大大学院)ら東大と九州大のチームが、線虫を使い解明。
哺乳類も同じメカニズムと見られ、アルツハイマー病など
脳神経変性疾患の理解につながると期待。
28日付の米科学誌「ネイチャー・ニューロサイエンス」電子版。
人間は、成長期に脳神経細胞同士が突起を伸ばして
盛んにつながる一方、「刈り込み」という不要な接続の削除が行われる。
アルツハイマー病やパーキンソン病は、
刈り込みが過剰に起きることが一因。
チームは、脳神経細胞が302個と少ない線虫を使って
神経細胞同士の接続を調べ、線虫でも刈り込みが起きていることを確認。
突起を切り離すたんぱく質「MBR-1」を突き止めた。
刈り込みが過剰に起きないよう、Wntが制御していることを発見。
http://mainichi.jp/select/science/news/20090629ddm012040079000c.html
脳神経細胞同士の接続を正常に保つ働きをたんぱく質
「Wnt」が持つことを、林悠・理化学研究所基礎科学特別研究員
(元東京大大学院)ら東大と九州大のチームが、線虫を使い解明。
哺乳類も同じメカニズムと見られ、アルツハイマー病など
脳神経変性疾患の理解につながると期待。
28日付の米科学誌「ネイチャー・ニューロサイエンス」電子版。
人間は、成長期に脳神経細胞同士が突起を伸ばして
盛んにつながる一方、「刈り込み」という不要な接続の削除が行われる。
アルツハイマー病やパーキンソン病は、
刈り込みが過剰に起きることが一因。
チームは、脳神経細胞が302個と少ない線虫を使って
神経細胞同士の接続を調べ、線虫でも刈り込みが起きていることを確認。
突起を切り離すたんぱく質「MBR-1」を突き止めた。
刈り込みが過剰に起きないよう、Wntが制御していることを発見。
http://mainichi.jp/select/science/news/20090629ddm012040079000c.html
社会還元意識した研究6割
(サイエンスポータル 2009年6月23日)
大学・公的研究機関では、社会還元を意識した研究が
6割程度行われていることを、
科学技術政策研究所「政府投資が生み出した成果の調査」で明らかに。
この調査は、科学技術基本計画がどの程度、実行されているかを
追跡するために行われた。
科学技術政策研究所が公表した報告者は、
第2期(2001-05年)、第3期(06年~)の科学技術基本計画中に
得られた研究成果として、189機関から回答のあった1,052件を分析。
第3期科学技術基本計画では、6つの大目標を掲げ、
このうち4つの目標が成果の社会還元を重視したもの。
調査の結果、社会での位置づけや活用をある程度明確に意識した
研究に該当するとされた成果が全体の62%を占め、
科学技術政策研究所は、大学・公的研究機関では、
社会還元を意識した研究が6割程度行われている。
同研究所は、1,052件の中から代表的な成果として39件を選び、
「大学・公的研究機関の多様な成果事例集」としてまとめた。
社会還元、活用を目標としたものは29件あり、
以下のような成果が含まれている。
「超高効率な発電性能を有する風レンズ風車の開発と
高精度な数値風況予測による風力エネルギーの有効利用」(九州大学)、
「常温でセラミックスを作る省エネプロセス技術」(産業技術総合研究所)、
「アルツハイマー病の原因物質の分子メカニズム解明」(理化学研究所)、
「緊急地震速報の実用化と進展」(気象研究所)、
「インフルエンザウイルス感染過程の解明とその応用」
(科学技術振興機構=代表研究機関・東京大学)
社会還元する方向が特定しにくい2つの政策目標、「飛躍知の発見・発明」、
「科学技術の限界突破」に該当する代表的成果として、
「新系統の高温超伝導物質を発見」(東京工業大学)、
「新しい光ナノ構造『フォトニック結晶』の開発とそれによる
自在な光制御の実現」(京都大学)、
「月の起源と進化の解明に迫る、月周回衛星『かぐや』」
(宇宙航空研究開発機構)、
「地球深部探査船『ちきゅう』の建造と
『南海トラフ地震発生帯掘削計画』の開始」(海洋研究開発機構)など
10の成果が挙げられた。
今回、これら39の事例とは別に、政府の支援が功を奏した
代表的な成果12例を、「政府投資が支えた近年の科学技術成果事例集」
として挙げている。
「iPS細胞の創出」、「脳科学の展開」、「地球と宇宙の探査・観測技術」、
「X線自由電子レーザーと大型放射光施設」、「次世代蓄電システム」、
「希少金属回収技術」、「次世代画像表示技術(有機EL)」、
「ユビキタス社会を支えるメモリと高速無線通信ネットワーク」、
「動脈硬化予防・治療法(高脂血症治療薬)」、
「重粒子線がん治療技術」、「新興・再興感染症の制御技術」、
「自然災害の減災システム技術」
http://www.scienceportal.jp/news/daily/0906/0906231.html
大学・公的研究機関では、社会還元を意識した研究が
6割程度行われていることを、
科学技術政策研究所「政府投資が生み出した成果の調査」で明らかに。
この調査は、科学技術基本計画がどの程度、実行されているかを
追跡するために行われた。
科学技術政策研究所が公表した報告者は、
第2期(2001-05年)、第3期(06年~)の科学技術基本計画中に
得られた研究成果として、189機関から回答のあった1,052件を分析。
第3期科学技術基本計画では、6つの大目標を掲げ、
このうち4つの目標が成果の社会還元を重視したもの。
調査の結果、社会での位置づけや活用をある程度明確に意識した
研究に該当するとされた成果が全体の62%を占め、
科学技術政策研究所は、大学・公的研究機関では、
社会還元を意識した研究が6割程度行われている。
同研究所は、1,052件の中から代表的な成果として39件を選び、
「大学・公的研究機関の多様な成果事例集」としてまとめた。
社会還元、活用を目標としたものは29件あり、
以下のような成果が含まれている。
「超高効率な発電性能を有する風レンズ風車の開発と
高精度な数値風況予測による風力エネルギーの有効利用」(九州大学)、
「常温でセラミックスを作る省エネプロセス技術」(産業技術総合研究所)、
「アルツハイマー病の原因物質の分子メカニズム解明」(理化学研究所)、
「緊急地震速報の実用化と進展」(気象研究所)、
「インフルエンザウイルス感染過程の解明とその応用」
(科学技術振興機構=代表研究機関・東京大学)
社会還元する方向が特定しにくい2つの政策目標、「飛躍知の発見・発明」、
「科学技術の限界突破」に該当する代表的成果として、
「新系統の高温超伝導物質を発見」(東京工業大学)、
「新しい光ナノ構造『フォトニック結晶』の開発とそれによる
自在な光制御の実現」(京都大学)、
「月の起源と進化の解明に迫る、月周回衛星『かぐや』」
(宇宙航空研究開発機構)、
「地球深部探査船『ちきゅう』の建造と
『南海トラフ地震発生帯掘削計画』の開始」(海洋研究開発機構)など
10の成果が挙げられた。
今回、これら39の事例とは別に、政府の支援が功を奏した
代表的な成果12例を、「政府投資が支えた近年の科学技術成果事例集」
として挙げている。
「iPS細胞の創出」、「脳科学の展開」、「地球と宇宙の探査・観測技術」、
「X線自由電子レーザーと大型放射光施設」、「次世代蓄電システム」、
「希少金属回収技術」、「次世代画像表示技術(有機EL)」、
「ユビキタス社会を支えるメモリと高速無線通信ネットワーク」、
「動脈硬化予防・治療法(高脂血症治療薬)」、
「重粒子線がん治療技術」、「新興・再興感染症の制御技術」、
「自然災害の減災システム技術」
http://www.scienceportal.jp/news/daily/0906/0906231.html
2009年7月4日土曜日
星空に学ぶ(7)天文の教え方 情報交換
(読売 6月18日)
宇宙・天文教育をより充実させようと、教師たちが情報交換。
発泡スチロールの玉を示しながら、
「この教材を使って、授業をしている先生はいますか?」と司会者。
参加者の一人が手を挙げ、「地球と月に見立てています。
子どもは、目に見える形で宇宙の大きさを示した方が興味を持つ」
宇宙航空研究開発機構主催のシンポジウム。
シンポの狙いは、宇宙教育を学校現場でより広めること。
地球と月のほかに、月探査衛星「かぐや」が月から撮影した
地球の画像を使った授業や、本物の宇宙食を使った授業など、
子どもに分かりやすく説明する実践例や教材がいくつも示された。
参加した教員や教材メーカーの社員らは、
積極的に授業を行う全国の先生たちの話を聞き、充実した様子。
青森市立造道中学校の三上敏彦教諭(40)は、
「自分の授業で、工夫してみようと思うこともたくさん浮かんできた」
大田区立小池小学校で理科支援員、和田直樹さん(48)。
本職は、宇宙関連メーカー勤務だが、子どもの通っている小学校で
理科の授業を手伝うようになり、子どもの卒業後も続けている。
和田さんは、宇宙機構が2004年度から始めた宇宙教育の
ボランティア指導者「宇宙教育リーダー」の認定も受けている。
授業など、学校現場に入る難しさを感じている。
「授業などを通じて知り合った学校の先生の紹介で、
新しい学校に入っていくことしか手だてがない」
「宇宙の自然現象や技術を、学校の教育現場に伝える橋渡し役が不足。
宇宙の教材は身近にたくさんあるのに、気づいていない先生が多い。
今後は、民間人も授業に協力しやすくできるように、
学校側の受け入れ体制を作ることが必要」
宇宙教育の充実は、高校でも求められている。
宇宙・天文分野を教える地学の選択は、現状では極めて少ないが、
2012年度の新学習指導要領により、履修の増加が予想。
新指導要領によると、高校理科は「地学基礎」、「物理基礎」など、
「基礎」の付く科目のうち3科目を選択してもよくなり、
文系を中心に地学の履修が増えそう。
文部科学省は、「宇宙・天文領域では、小中ともに新しい内容が
入っているので、高校側もそれに連携するようにした。
今までよりも、地学が選択しやすくなっている」(初等中等教育局)
今年から始まった教員免許更新の講習で、
天文・宇宙分野を扱う大学も多い。
学校の内と外の両方から、宇宙・天文教育を後押しする動き。
◆理科支援員
小学校5、6年の理科の授業で、観察や実験の手伝い、
準備や後片づけ、実験や授業計画の立案などを行う。
教員免許は不要で、教育学部や理系学部の大学生、大学院生、
退職教員などを想定。
独立行政法人科学技術振興機構が2007年度から行っている
委託事業で、教育委員会が公募で選ぶケースが多い。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090618-OYT8T00256.htm
宇宙・天文教育をより充実させようと、教師たちが情報交換。
発泡スチロールの玉を示しながら、
「この教材を使って、授業をしている先生はいますか?」と司会者。
参加者の一人が手を挙げ、「地球と月に見立てています。
子どもは、目に見える形で宇宙の大きさを示した方が興味を持つ」
宇宙航空研究開発機構主催のシンポジウム。
シンポの狙いは、宇宙教育を学校現場でより広めること。
地球と月のほかに、月探査衛星「かぐや」が月から撮影した
地球の画像を使った授業や、本物の宇宙食を使った授業など、
子どもに分かりやすく説明する実践例や教材がいくつも示された。
参加した教員や教材メーカーの社員らは、
積極的に授業を行う全国の先生たちの話を聞き、充実した様子。
青森市立造道中学校の三上敏彦教諭(40)は、
「自分の授業で、工夫してみようと思うこともたくさん浮かんできた」
大田区立小池小学校で理科支援員、和田直樹さん(48)。
本職は、宇宙関連メーカー勤務だが、子どもの通っている小学校で
理科の授業を手伝うようになり、子どもの卒業後も続けている。
和田さんは、宇宙機構が2004年度から始めた宇宙教育の
ボランティア指導者「宇宙教育リーダー」の認定も受けている。
授業など、学校現場に入る難しさを感じている。
「授業などを通じて知り合った学校の先生の紹介で、
新しい学校に入っていくことしか手だてがない」
「宇宙の自然現象や技術を、学校の教育現場に伝える橋渡し役が不足。
宇宙の教材は身近にたくさんあるのに、気づいていない先生が多い。
今後は、民間人も授業に協力しやすくできるように、
学校側の受け入れ体制を作ることが必要」
宇宙教育の充実は、高校でも求められている。
宇宙・天文分野を教える地学の選択は、現状では極めて少ないが、
2012年度の新学習指導要領により、履修の増加が予想。
新指導要領によると、高校理科は「地学基礎」、「物理基礎」など、
「基礎」の付く科目のうち3科目を選択してもよくなり、
文系を中心に地学の履修が増えそう。
文部科学省は、「宇宙・天文領域では、小中ともに新しい内容が
入っているので、高校側もそれに連携するようにした。
今までよりも、地学が選択しやすくなっている」(初等中等教育局)
今年から始まった教員免許更新の講習で、
天文・宇宙分野を扱う大学も多い。
学校の内と外の両方から、宇宙・天文教育を後押しする動き。
◆理科支援員
小学校5、6年の理科の授業で、観察や実験の手伝い、
準備や後片づけ、実験や授業計画の立案などを行う。
教員免許は不要で、教育学部や理系学部の大学生、大学院生、
退職教員などを想定。
独立行政法人科学技術振興機構が2007年度から行っている
委託事業で、教育委員会が公募で選ぶケースが多い。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090618-OYT8T00256.htm
2,700億円研究基金の配分手順決定 総合科学技術会議が主導
(サイエンスポータル 2009年6月22日)
2,700億円の基金を使った、全く新しい研究支援の仕組み
「最先端研究開発支援プログラム」の選定スケジュールが明らかに。
総合科学技術会議本会議で決定。
最先端研究開発支援プログラムは、
研究者の能力を研究開発のために最大限発揮できるよう、
サポートチームを結成し、研究者が研究に専念できる体制を確立、
研究者にとって自由度の高い多年度にわたる研究資金を確保。
中心研究者は、最先端研究開発支援会議で決定、
今回そのメンバーも明らかに。
支援会議は、首相が座長となり、科学技術政策担当相が座長代理、
構成員としては、相澤益男・総合科学技術会議議員、
榊原定征・総合科学技術会議議員(東レ代表取締役社長)、
國井秀子・リコーソフトウェア取締役会長、
小林誠・日本学術振興会理事・学術システム研究センター所長、
佐々木毅・学習院大学教授、白井克彦・早稲田大学総長、
竹中登一・アステラス製薬代表取締役、
千野境子・産経新聞社論説委員・特別記者、
長谷川眞理子・総合研究大学院大学教授、
松井孝典・千葉工業大学惑星探査研究センター所長、
渡辺捷昭・トヨタ自動車代表取締役社長が就任。
内閣府は、第1回目の最先端研究開発支援会議を開催し、
公募と選定の基本方針を決定し、中心研究者と研究課題の公募を開始。
公募期間は約1カ月。
中心研究者、研究課題の選定を迅速かつ円滑に行うため、
支援会議の下にワーキングチームを設け、
応募された中心研究者、研究課題から候補として60課題程度を選定、
支援会議に報告(7月下旬から8月中旬以降)。
ワーキングチームでは公募締め切り前に、日本学術会議、経団連、
関係府省などからヒアリングを行い、選定に役立てる。
支援会議は、候補の中から30課題程度に絞り込んだ
中心研究者・研究課題案を決定、総合科学技術会議本会議で正式決定。
選定された中心研究者、研究課題について、
内閣府は研究本体および研究管理を行うための適切な支援を行う
機関あるいは機関合同チームの候補を公募。
中心研究者は、応募してきた研究支援担当機関候補の中から
複数の研究支援担当機関候補を指名。
指名された研究支援担当機関候補は、目標とする研究成果、
予算総額、予算の年次計画などの詳細な研究計画を策定し、
内閣府を通じて中心研究者に提出、
中心研究者が研究支援担当機関を最終的に指名する。
こうしたプロセスを経て、総合科学技術会議が文部科学相に
意見具申を行い、文部科学相は日本学術振興会に伝達し、
日本学術振興会が各研究支援担当機関に必要な研究費を助成。
総合科学技術会議は、毎年、研究支援担当機関から
研究の進捗状況を、日本学術振興会からは基金の管理状況など
聴取するとともに、中心研究者からは3年後に研究状況を聴取し、
必要があれば改善を要求する。
http://www.scienceportal.jp/news/daily/0906/0906221.html
2,700億円の基金を使った、全く新しい研究支援の仕組み
「最先端研究開発支援プログラム」の選定スケジュールが明らかに。
総合科学技術会議本会議で決定。
最先端研究開発支援プログラムは、
研究者の能力を研究開発のために最大限発揮できるよう、
サポートチームを結成し、研究者が研究に専念できる体制を確立、
研究者にとって自由度の高い多年度にわたる研究資金を確保。
中心研究者は、最先端研究開発支援会議で決定、
今回そのメンバーも明らかに。
支援会議は、首相が座長となり、科学技術政策担当相が座長代理、
構成員としては、相澤益男・総合科学技術会議議員、
榊原定征・総合科学技術会議議員(東レ代表取締役社長)、
國井秀子・リコーソフトウェア取締役会長、
小林誠・日本学術振興会理事・学術システム研究センター所長、
佐々木毅・学習院大学教授、白井克彦・早稲田大学総長、
竹中登一・アステラス製薬代表取締役、
千野境子・産経新聞社論説委員・特別記者、
長谷川眞理子・総合研究大学院大学教授、
松井孝典・千葉工業大学惑星探査研究センター所長、
渡辺捷昭・トヨタ自動車代表取締役社長が就任。
内閣府は、第1回目の最先端研究開発支援会議を開催し、
公募と選定の基本方針を決定し、中心研究者と研究課題の公募を開始。
公募期間は約1カ月。
中心研究者、研究課題の選定を迅速かつ円滑に行うため、
支援会議の下にワーキングチームを設け、
応募された中心研究者、研究課題から候補として60課題程度を選定、
支援会議に報告(7月下旬から8月中旬以降)。
ワーキングチームでは公募締め切り前に、日本学術会議、経団連、
関係府省などからヒアリングを行い、選定に役立てる。
支援会議は、候補の中から30課題程度に絞り込んだ
中心研究者・研究課題案を決定、総合科学技術会議本会議で正式決定。
選定された中心研究者、研究課題について、
内閣府は研究本体および研究管理を行うための適切な支援を行う
機関あるいは機関合同チームの候補を公募。
中心研究者は、応募してきた研究支援担当機関候補の中から
複数の研究支援担当機関候補を指名。
指名された研究支援担当機関候補は、目標とする研究成果、
予算総額、予算の年次計画などの詳細な研究計画を策定し、
内閣府を通じて中心研究者に提出、
中心研究者が研究支援担当機関を最終的に指名する。
こうしたプロセスを経て、総合科学技術会議が文部科学相に
意見具申を行い、文部科学相は日本学術振興会に伝達し、
日本学術振興会が各研究支援担当機関に必要な研究費を助成。
総合科学技術会議は、毎年、研究支援担当機関から
研究の進捗状況を、日本学術振興会からは基金の管理状況など
聴取するとともに、中心研究者からは3年後に研究状況を聴取し、
必要があれば改善を要求する。
http://www.scienceportal.jp/news/daily/0906/0906221.html
「国体成功へ心一つに」 明暗分けた主会場
(岩手日報 6月25日)
2016年開催予定の岩手国体の主会場が決まった。
主会場となる北上市には安堵と喜びが広がった。
「盛岡主会場」を求めた関係者からは、残念がる声が上がる一方、
「岩手が一つとなって国体の成功を目指したい」と前向きな姿勢も。
「ほっとした」と胸をなで下ろすのは、
北上市体育協会の八重樫輝男会長。
「独自の強化策を実施し、地元選手の活躍で成功に導きたい」と夢を描く。
スポーツ少年団、フォルダスクールの宍戸朋夫代表は、
「北上でスポーツをする子どもにとって大きな励みになる」、
北上商工会議所の中村好雄会頭は、
「久々に元気をもらえるニュース。
岩手を全国に発信し、活性化につなげる良いチャンス」
「北上主会場」に一貫して反対してきた常任委副会長の
永野勝美県商工会議所連合会会長は、
「議論が長引けば、地域の対立感情をあおることにつながる。
一つになって国体を成功させたい」と前を向く。
盛岡市のボランティア団体、MTCAサポーターの会の
下村春美代表は、「残念だが、国体の成功に向けて協力したい」と
気持ちを切り替えた。
それでも、盛岡主会場を望む声は一部に根強い。
盛岡市議で、2016岩手国体盛岡主会場を実現する会の
福井誠司事務局長は、「本県の存在感を示す上でも、
盛岡会場とすることが重要と考えていた」
盛岡市みたけ地区の旧観武ケ原開拓農協整理組合の
一ノ渡宏明組合長は、「前回の岩手国体の際、
スポーツのメッカになる夢を持ち用地確保に協力してきた。
県都盛岡にこそ、第1種競技場があるべきだった」と悔しさ。
「国体後の展望に欠けている」と指摘していた
本田敏秋遠野市長は、「議論がコスト面に終始したのは残念。
(会場が内定していない)残る18競技の会場選定における
盛岡地域の役割など、大会の全体像をもっと示した上での
決定であれば、より多くの県民の賛同を得られたのでは」
「スムーズな大会運営を」と注文する声も。
阿部忠岩手陸上競技協会長は、「競技役員の多くが盛岡近郊に住み、
競技期間中の移動などで困難が生じる。
選手の宿泊場所の確保にも苦労するだろう」
二戸市金田一の菅野満さん(83)は、
「決まった以上、主会場としてしっかりと役割を果たしてほしい」
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090625_6
2016年開催予定の岩手国体の主会場が決まった。
主会場となる北上市には安堵と喜びが広がった。
「盛岡主会場」を求めた関係者からは、残念がる声が上がる一方、
「岩手が一つとなって国体の成功を目指したい」と前向きな姿勢も。
「ほっとした」と胸をなで下ろすのは、
北上市体育協会の八重樫輝男会長。
「独自の強化策を実施し、地元選手の活躍で成功に導きたい」と夢を描く。
スポーツ少年団、フォルダスクールの宍戸朋夫代表は、
「北上でスポーツをする子どもにとって大きな励みになる」、
北上商工会議所の中村好雄会頭は、
「久々に元気をもらえるニュース。
岩手を全国に発信し、活性化につなげる良いチャンス」
「北上主会場」に一貫して反対してきた常任委副会長の
永野勝美県商工会議所連合会会長は、
「議論が長引けば、地域の対立感情をあおることにつながる。
一つになって国体を成功させたい」と前を向く。
盛岡市のボランティア団体、MTCAサポーターの会の
下村春美代表は、「残念だが、国体の成功に向けて協力したい」と
気持ちを切り替えた。
それでも、盛岡主会場を望む声は一部に根強い。
盛岡市議で、2016岩手国体盛岡主会場を実現する会の
福井誠司事務局長は、「本県の存在感を示す上でも、
盛岡会場とすることが重要と考えていた」
盛岡市みたけ地区の旧観武ケ原開拓農協整理組合の
一ノ渡宏明組合長は、「前回の岩手国体の際、
スポーツのメッカになる夢を持ち用地確保に協力してきた。
県都盛岡にこそ、第1種競技場があるべきだった」と悔しさ。
「国体後の展望に欠けている」と指摘していた
本田敏秋遠野市長は、「議論がコスト面に終始したのは残念。
(会場が内定していない)残る18競技の会場選定における
盛岡地域の役割など、大会の全体像をもっと示した上での
決定であれば、より多くの県民の賛同を得られたのでは」
「スムーズな大会運営を」と注文する声も。
阿部忠岩手陸上競技協会長は、「競技役員の多くが盛岡近郊に住み、
競技期間中の移動などで困難が生じる。
選手の宿泊場所の確保にも苦労するだろう」
二戸市金田一の菅野満さん(83)は、
「決まった以上、主会場としてしっかりと役割を果たしてほしい」
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090625_6
岩手大教授に学術賞 環境負荷が低い水酸化物を研究
(岩手日報 6月25日)
岩手大大学院工学研究科の成田榮一教授(62)は、
石こうや石灰、セメントなどの分野で優れた論文を発表した
研究者に贈られる、無機マテリアル学会の学術賞を受賞。
北東北では初めて。
成田教授は、「長年続けてきた研究が評価され、うれしい。
今後の励みにしたい」と決意を新たにする。
受賞した研究テーマは、「層状複水酸化物(LDH)のインターカレーション
(取り込み)特性を活用した機能性ナノ複合体の創製」
LDHは、環境に対する負荷が低いなどの理由から注目、
成田教授は約20年間研究を続けている。
LDHは、電荷の異なる2種類以上の金属イオンからなる水酸化物。
正電荷を持つ基本層と、負電荷を持つ陰イオンで構成する中間層が
交互に積層した構造を持つ。
成田教授は、LDHの最も大きな特色である「層間の陰イオン交換性」を研究。
最近まで不明だったアミノ酸のような両性イオンや、
糖のような非イオン性分子を取り込む仕組みを明らかに。
LDH層間に、機能性有機成分を取り込む研究も進めている。
肌に刺激を与えることがあるUV吸収物質を層間に取り込むと、
皮膚に直接触れることを防ぎ、肌への負担が少なくなる。
成田教授は、「細胞、病原体などに薬物を効果的に送り込む
ドラッグデリバリー材、環境浄化に使う新しい材料の研究をさらに進めたい」
無機マテリアル学会は、1950年「石こう研究会」として設立、
1995年に現在名に改称。
学術賞は、同会の会員歴8年以上の正会員が対象。
本年度は、成田教授を含め3人が選ばれた。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090625_5
岩手大大学院工学研究科の成田榮一教授(62)は、
石こうや石灰、セメントなどの分野で優れた論文を発表した
研究者に贈られる、無機マテリアル学会の学術賞を受賞。
北東北では初めて。
成田教授は、「長年続けてきた研究が評価され、うれしい。
今後の励みにしたい」と決意を新たにする。
受賞した研究テーマは、「層状複水酸化物(LDH)のインターカレーション
(取り込み)特性を活用した機能性ナノ複合体の創製」
LDHは、環境に対する負荷が低いなどの理由から注目、
成田教授は約20年間研究を続けている。
LDHは、電荷の異なる2種類以上の金属イオンからなる水酸化物。
正電荷を持つ基本層と、負電荷を持つ陰イオンで構成する中間層が
交互に積層した構造を持つ。
成田教授は、LDHの最も大きな特色である「層間の陰イオン交換性」を研究。
最近まで不明だったアミノ酸のような両性イオンや、
糖のような非イオン性分子を取り込む仕組みを明らかに。
LDH層間に、機能性有機成分を取り込む研究も進めている。
肌に刺激を与えることがあるUV吸収物質を層間に取り込むと、
皮膚に直接触れることを防ぎ、肌への負担が少なくなる。
成田教授は、「細胞、病原体などに薬物を効果的に送り込む
ドラッグデリバリー材、環境浄化に使う新しい材料の研究をさらに進めたい」
無機マテリアル学会は、1950年「石こう研究会」として設立、
1995年に現在名に改称。
学術賞は、同会の会員歴8年以上の正会員が対象。
本年度は、成田教授を含め3人が選ばれた。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090625_5
「公差」、知られざる競争力の源泉
(日経 2009-06-23)
日本メーカーの製品がコピーされ、海外市場などで安値で
販売されてしまう模倣品問題が、依然として猛威。
その対策として、「公差」に注目しはじめた企業がある。
半導体製造装置メーカーのアスリートFA(諏訪市)。
同社は、長く模倣品に悩まされた末、公差設計をきちんと
実施することが解決への糸口であることを見つけ出した。
公差とは、製品や部品を製作する際の許容誤差。
設計寸法は理論値なので、実際の製作物の寸法はどうしても少しズレる。
これをあらかじめ考慮し、たとえズレてもきちんと組み立てることができ、
かつ機能を発揮できる範囲を公差として設定。
部品の公差を厳しくすればするほど、製品の組み立て工程でも
使用時にも、問題は発生しにくくなる。
しかし、それでは部品の製造コストが高くなりすぎる。
問題を起こすことなく、できるだけコストを下げるという、
高度なバランスが求められ、公差の設定は非常に重要。
これが、どうして模倣品の対策に有効なのか?
模倣品メーカーは通常、正規品を1個買ってきてバラし、
部品の寸法などを測ってコピーする。
しかし、これでは公差は絶対に分からない。
主要部品について適当に公差を決めてみても、
公差が緩ければ装置が正しく動作しないし、逆に厳しすぎれば
正規品並みの価格になってしまう。
正規品を大量に購入し、部品の寸法を片っ端から測定すれば、
統計的に公差を求めることはできる。
しかし、模倣品メーカーにとって割が合わなくなる。
アスリートFAも以前は、公差設計をおざなりに。
その代わり、装置の中で問題を起こしそうな場所には、
微調整機構を設けておくことで、現場で精度不足を補える。
この機構に、模倣品メーカーも大喜び。
大まかに造っても、なんとか動くようにできるからだ。
そこでアスリートFAは、公差設計にまじめに取り組み、
新製品では微調整機構を廃止した。
このように公差は、本来は設計上の重要な要素だが、
多くの企業では大切にされていない。
過去の図面と似たような公差を、何も考えずに
新しい図面に単純に当てはめるだけ。
設計や製造ほかの関係者が一堂に会して、
設計案を検討する設計審査(デザインレビュー)の席でも、
重要部品の公差が具体的な案として討議の対象になることはまずない。
製品の技術も、製造技術も進化していくのに、
公差を改めて検討することなく同じ値にしているのでは、
本来高められるはずの精度が高められない。
つまり、商品力を高める余地があるのに、それを生かしていない。
逆に、厳しすぎる公差を放置したままでいると、
製造部門が大変な苦労をし、余計なコストをかけて実現している可能性も。
特に、日本国内の製造部門は優秀なので、
図面で厳しい公差を指定されると、「なにくそ」と、理由や背景を問わず、
プライドをかけて実現してしまう場合。
工数やコストが最適になるはずがない。
海外では、寸法だけでなく、「平行」、「垂直」、「平坦さ」といった
図形的性質に対して公差を設ける「幾何公差」の活用が進んでいる。
寸法公差だけを使う場合に比べ、あいまいさのない公差設定ができる。
幾何公差の指示通りにものを造れる海外の工場に
仕事を依頼する場合は、日本企業の設計技術者も
幾何公差で、適切な指定ができなければならない。
日本国内では、幾何公差の普及も遅れている。
環境性能の向上、有害物質対策など、メーカーが検討するべき
事柄は増える一方。
製品を設計して製造する上で、もっとも基礎となる公差が
おざなりになっているとすれば、何のための商品力向上なのか。
公差設計のコンサルタントを務めるプラーナー(長野県下諏訪町)の
栗山弘氏によると、「ここ2年くらいは、国内でも公差について
学び直そうという企業が増え始めている」
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/mono/mon090622.html
日本メーカーの製品がコピーされ、海外市場などで安値で
販売されてしまう模倣品問題が、依然として猛威。
その対策として、「公差」に注目しはじめた企業がある。
半導体製造装置メーカーのアスリートFA(諏訪市)。
同社は、長く模倣品に悩まされた末、公差設計をきちんと
実施することが解決への糸口であることを見つけ出した。
公差とは、製品や部品を製作する際の許容誤差。
設計寸法は理論値なので、実際の製作物の寸法はどうしても少しズレる。
これをあらかじめ考慮し、たとえズレてもきちんと組み立てることができ、
かつ機能を発揮できる範囲を公差として設定。
部品の公差を厳しくすればするほど、製品の組み立て工程でも
使用時にも、問題は発生しにくくなる。
しかし、それでは部品の製造コストが高くなりすぎる。
問題を起こすことなく、できるだけコストを下げるという、
高度なバランスが求められ、公差の設定は非常に重要。
これが、どうして模倣品の対策に有効なのか?
模倣品メーカーは通常、正規品を1個買ってきてバラし、
部品の寸法などを測ってコピーする。
しかし、これでは公差は絶対に分からない。
主要部品について適当に公差を決めてみても、
公差が緩ければ装置が正しく動作しないし、逆に厳しすぎれば
正規品並みの価格になってしまう。
正規品を大量に購入し、部品の寸法を片っ端から測定すれば、
統計的に公差を求めることはできる。
しかし、模倣品メーカーにとって割が合わなくなる。
アスリートFAも以前は、公差設計をおざなりに。
その代わり、装置の中で問題を起こしそうな場所には、
微調整機構を設けておくことで、現場で精度不足を補える。
この機構に、模倣品メーカーも大喜び。
大まかに造っても、なんとか動くようにできるからだ。
そこでアスリートFAは、公差設計にまじめに取り組み、
新製品では微調整機構を廃止した。
このように公差は、本来は設計上の重要な要素だが、
多くの企業では大切にされていない。
過去の図面と似たような公差を、何も考えずに
新しい図面に単純に当てはめるだけ。
設計や製造ほかの関係者が一堂に会して、
設計案を検討する設計審査(デザインレビュー)の席でも、
重要部品の公差が具体的な案として討議の対象になることはまずない。
製品の技術も、製造技術も進化していくのに、
公差を改めて検討することなく同じ値にしているのでは、
本来高められるはずの精度が高められない。
つまり、商品力を高める余地があるのに、それを生かしていない。
逆に、厳しすぎる公差を放置したままでいると、
製造部門が大変な苦労をし、余計なコストをかけて実現している可能性も。
特に、日本国内の製造部門は優秀なので、
図面で厳しい公差を指定されると、「なにくそ」と、理由や背景を問わず、
プライドをかけて実現してしまう場合。
工数やコストが最適になるはずがない。
海外では、寸法だけでなく、「平行」、「垂直」、「平坦さ」といった
図形的性質に対して公差を設ける「幾何公差」の活用が進んでいる。
寸法公差だけを使う場合に比べ、あいまいさのない公差設定ができる。
幾何公差の指示通りにものを造れる海外の工場に
仕事を依頼する場合は、日本企業の設計技術者も
幾何公差で、適切な指定ができなければならない。
日本国内では、幾何公差の普及も遅れている。
環境性能の向上、有害物質対策など、メーカーが検討するべき
事柄は増える一方。
製品を設計して製造する上で、もっとも基礎となる公差が
おざなりになっているとすれば、何のための商品力向上なのか。
公差設計のコンサルタントを務めるプラーナー(長野県下諏訪町)の
栗山弘氏によると、「ここ2年くらいは、国内でも公差について
学び直そうという企業が増え始めている」
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/mono/mon090622.html
2009年7月3日金曜日
星空に学ぶ(6)地学の先生 減少の一途
(読売 6月17日)
宇宙や天文にかかわる指導者の不足が悩みのタネ。
成蹊高校の校舎屋上にある天体観測ドーム。
中には、巨大な望遠鏡(口径15センチ)が据え付けられている。
宮下敦教諭(49)が、同校天文気象部の新入部員を案内。
「誰か、この機械で望遠鏡を動かしてみて」
宮下教諭の呼びかけに、生徒がおそるおそるボタンを押すと、
電動式の望遠鏡がゆっくり天空に向きを変えた。
新入部員の1年、藤居萌さん(16)は、
「こんな望遠鏡を見たのは初めて。これで観測できるなんて幸せ」
同部の活動は盛んだ。
学校に泊まっての観測会が毎学期1回、
夏には福島県で観測合宿も行う。
7月、トカラ列島などで出現する「皆既日食」の観測ツアーも計画中。
「望遠鏡も本物。観測する天体も本物。
本物が、生徒の好奇心を刺激する」と宮下教諭。
「今は宇宙や天文に熟知した教員が不足していて、
こうした活動もなかなか進まない」
高校教育で、宇宙・天文分野をカバーする
「地学」の教員の減少が顕著に進んでいる。
東京都内の公立高校。
昨年度は201校中、地学教員は49人で、4校に1人の割合。
物理や化学、生物の180~260人に比べ、圧倒的に少ない。
地学教員の新規採用枠は、全国あわせても10人前後の状態が、
ここ十数年続いている。
約20年前に行った高校調査では、約75%の学校に望遠鏡があった。
高額な備品のため、現在も各校に残っていると思われるが、
地学教員が少ないうえ、天体望遠鏡に習熟する余裕がないため、
十分に活用されているとは考えにくい。
地学の授業がある高校も、当然のように少ない。
高校理科は、「物理1」、「化学1」、「生物1」、「地学1」から1科目を選択。
文部科学省の2004年全国調査では、高校2年の普通科で
「地学1」を開設しているのは30%。
「物理1」は83%、「化学1」は71%で、地学の低迷が著しい。
その一因として、宇宙や天文、地質などのコースを設ける大学が
少なくなったことなどが指摘。
天文観測所などの大規模施設の整備や、地質研究では欠かせない
野外調査は、高額の予算がかかることなどが原因。
都立若葉総合高校地学教諭でもある首都大学東京の
田村糸子客員研究員は、「地学が大学入試科目として軽視。
授業が削られ、教師も減る悪循環に陥っている」
「宇宙が誕生し、地球が生まれ、その地球の構造を理解し、
未来をも予測する。地学は、いわば『歴史科学』。
大きな視点で物事を見る力を養ううえで、とても大切な科目」
大学受験という目先の目標にとらわれては、
科学の本質はつかめない。
◆皆既日食
太陽の前を横切る月が、太陽を完全に隠してしまう天文現象。
空は夕方や明け方の薄明中のように暗くなり、
普段は見られない太陽のコロナが現れる。
日本では今年7月22日、トカラ列島、屋久島、種子島・奄美大島の
一部で観測できる。
日本での観測は1963年7月以来、46年ぶり。
今回を逃すと、2035年9月まで日本で観測できない。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090617-OYT8T00243.htm
宇宙や天文にかかわる指導者の不足が悩みのタネ。
成蹊高校の校舎屋上にある天体観測ドーム。
中には、巨大な望遠鏡(口径15センチ)が据え付けられている。
宮下敦教諭(49)が、同校天文気象部の新入部員を案内。
「誰か、この機械で望遠鏡を動かしてみて」
宮下教諭の呼びかけに、生徒がおそるおそるボタンを押すと、
電動式の望遠鏡がゆっくり天空に向きを変えた。
新入部員の1年、藤居萌さん(16)は、
「こんな望遠鏡を見たのは初めて。これで観測できるなんて幸せ」
同部の活動は盛んだ。
学校に泊まっての観測会が毎学期1回、
夏には福島県で観測合宿も行う。
7月、トカラ列島などで出現する「皆既日食」の観測ツアーも計画中。
「望遠鏡も本物。観測する天体も本物。
本物が、生徒の好奇心を刺激する」と宮下教諭。
「今は宇宙や天文に熟知した教員が不足していて、
こうした活動もなかなか進まない」
高校教育で、宇宙・天文分野をカバーする
「地学」の教員の減少が顕著に進んでいる。
東京都内の公立高校。
昨年度は201校中、地学教員は49人で、4校に1人の割合。
物理や化学、生物の180~260人に比べ、圧倒的に少ない。
地学教員の新規採用枠は、全国あわせても10人前後の状態が、
ここ十数年続いている。
約20年前に行った高校調査では、約75%の学校に望遠鏡があった。
高額な備品のため、現在も各校に残っていると思われるが、
地学教員が少ないうえ、天体望遠鏡に習熟する余裕がないため、
十分に活用されているとは考えにくい。
地学の授業がある高校も、当然のように少ない。
高校理科は、「物理1」、「化学1」、「生物1」、「地学1」から1科目を選択。
文部科学省の2004年全国調査では、高校2年の普通科で
「地学1」を開設しているのは30%。
「物理1」は83%、「化学1」は71%で、地学の低迷が著しい。
その一因として、宇宙や天文、地質などのコースを設ける大学が
少なくなったことなどが指摘。
天文観測所などの大規模施設の整備や、地質研究では欠かせない
野外調査は、高額の予算がかかることなどが原因。
都立若葉総合高校地学教諭でもある首都大学東京の
田村糸子客員研究員は、「地学が大学入試科目として軽視。
授業が削られ、教師も減る悪循環に陥っている」
「宇宙が誕生し、地球が生まれ、その地球の構造を理解し、
未来をも予測する。地学は、いわば『歴史科学』。
大きな視点で物事を見る力を養ううえで、とても大切な科目」
大学受験という目先の目標にとらわれては、
科学の本質はつかめない。
◆皆既日食
太陽の前を横切る月が、太陽を完全に隠してしまう天文現象。
空は夕方や明け方の薄明中のように暗くなり、
普段は見られない太陽のコロナが現れる。
日本では今年7月22日、トカラ列島、屋久島、種子島・奄美大島の
一部で観測できる。
日本での観測は1963年7月以来、46年ぶり。
今回を逃すと、2035年9月まで日本で観測できない。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090617-OYT8T00243.htm
インタビュー・環境戦略を語る:富士通・野副州旦社長
(毎日 6月29日)
グリーンITを掲げる富士通は、中期環境ビジョン
「グリーンポリシー2020」を策定、
「お客さま・社会への貢献」、「自らの変革」、「生物多様性の保全」
という3つの目標を掲げた。
環境負荷軽減を進める顧客の多様な要望に応えよう、という
同社の環境戦略を、野副州旦社長に聞いた。
--ITは環境問題にどのように貢献するか?
◆企業が、社会的ステータスを維持していくためには
今後、環境問題への取り組みを明確に。
木を何本植えたとか、工場に自然エネルギーを導入したとか、
それだけでは成果を実感できない。
ITのすごさは、省エネルギー化もあるが、CO2削減効果を数値化する、
つまり「見える化」にある。
--具体的には?
◆当社は、IT製品を納めるだけでなく、CO2削減のためのソリューション
(問題解決型の情報システム)を、08年度末までに160事例、提案。
病院では、「医療電子カルテ」や「医療画像システム」を導入すれば、
ペーパーレス化で紙資源節減や保管場所の縮小ができ、
CO2はそれぞれ30%、21%削減。
ある病院では、年間30万枚使用していたX線フィルムが不要に。
顧客向けの環境負荷軽減で、07~10年度に計約700万トン以上の
CO2排出量の削減を目標。
--2020年、国内で年間約3000万トンのCO2排出量削減を掲げている。
◆目標を達成するため、富士通自身が「環境を語れる企業」と
ならなくてはならない。
自らがITの利活用による実例を示すことで、
顧客のビジネス改善に貢献することが狙い。
--もう取り組みは始まっているか?
◆11月、群馬県館林市に「環境配慮型データセンター」が完成。
空調や電源などを効率的に運転させ、太陽光発電を活用。
独自の計測技術で、最適な電力使用を管理し、
従来の当社のデータセンターより約40%の省電力が実現。
--今後の課題は?
◆数字だけでなく、実現することが環境にどのように貢献するか、
何のためにCO2排出量を削減するのか、もっと説明する必要。
私は田舎に育った。
家の前には川が流れ、泳いだついでに小魚を捕り、
その魚が夕食になったりした。
木を植えること、川の水をきれいにすること自体が目的ではない。
同様に、ITは道具でしかない。
子どもたちのため、そうした環境をよみがえらせることこそが大切。
==============
◇のぞえ・くにあき
早大政経学部経済学科卒、71年富士通入社。
89年、初代の米ワシントン事務所長、日米貿易摩擦交渉などを担当。
08年6月から現職。福岡県出身。61歳。
http://mainichi.jp/select/science/news/20090629ddm008020017000c.html
グリーンITを掲げる富士通は、中期環境ビジョン
「グリーンポリシー2020」を策定、
「お客さま・社会への貢献」、「自らの変革」、「生物多様性の保全」
という3つの目標を掲げた。
環境負荷軽減を進める顧客の多様な要望に応えよう、という
同社の環境戦略を、野副州旦社長に聞いた。
--ITは環境問題にどのように貢献するか?
◆企業が、社会的ステータスを維持していくためには
今後、環境問題への取り組みを明確に。
木を何本植えたとか、工場に自然エネルギーを導入したとか、
それだけでは成果を実感できない。
ITのすごさは、省エネルギー化もあるが、CO2削減効果を数値化する、
つまり「見える化」にある。
--具体的には?
◆当社は、IT製品を納めるだけでなく、CO2削減のためのソリューション
(問題解決型の情報システム)を、08年度末までに160事例、提案。
病院では、「医療電子カルテ」や「医療画像システム」を導入すれば、
ペーパーレス化で紙資源節減や保管場所の縮小ができ、
CO2はそれぞれ30%、21%削減。
ある病院では、年間30万枚使用していたX線フィルムが不要に。
顧客向けの環境負荷軽減で、07~10年度に計約700万トン以上の
CO2排出量の削減を目標。
--2020年、国内で年間約3000万トンのCO2排出量削減を掲げている。
◆目標を達成するため、富士通自身が「環境を語れる企業」と
ならなくてはならない。
自らがITの利活用による実例を示すことで、
顧客のビジネス改善に貢献することが狙い。
--もう取り組みは始まっているか?
◆11月、群馬県館林市に「環境配慮型データセンター」が完成。
空調や電源などを効率的に運転させ、太陽光発電を活用。
独自の計測技術で、最適な電力使用を管理し、
従来の当社のデータセンターより約40%の省電力が実現。
--今後の課題は?
◆数字だけでなく、実現することが環境にどのように貢献するか、
何のためにCO2排出量を削減するのか、もっと説明する必要。
私は田舎に育った。
家の前には川が流れ、泳いだついでに小魚を捕り、
その魚が夕食になったりした。
木を植えること、川の水をきれいにすること自体が目的ではない。
同様に、ITは道具でしかない。
子どもたちのため、そうした環境をよみがえらせることこそが大切。
==============
◇のぞえ・くにあき
早大政経学部経済学科卒、71年富士通入社。
89年、初代の米ワシントン事務所長、日米貿易摩擦交渉などを担当。
08年6月から現職。福岡県出身。61歳。
http://mainichi.jp/select/science/news/20090629ddm008020017000c.html
青色発光ダイオードの赤﨑勇氏らに京都賞
(サイエンスポータル 2009年6月19日)
稲盛財団は、2009年京都賞受賞者に、
青色発光ダイオード(LED)の実現で先駆的な研究業績を挙げた
赤﨑勇・名古屋大学特別教授・名城大学教授ら4氏を選んだ。
赤﨑氏は、ほぼ不可能と言われていた窒化ガリウム系pn接合を実現、
青色発光素子の実用化に道を開いた業績で世界的に知られる。
先端技術部門での受賞。
赤﨑氏以外の受賞者は、基礎科学部門が、英国の進化生物学者、
ピーター・レイモンド・グラント博士とバーバラ・ローズマリー・グラント博士
(プリンストン大学名誉教授)。
思想・芸術部門が、フランスの作曲家・指揮者で
フランス国立音響音楽研究所名誉所長ピエール・ブーレーズ氏。
ピーター・レイモンド・グラント、バーバラ・ローズマリー・グラント博士夫妻は、
35年以上にわたるガラパゴス諸島でのダーウィンフィンチの
野外研究を通じ、生物の形態や行動が環境変化に応じて
急速に進化することを示した業績で
進化学、生態学の分野で大きな貢献。
ブーレーズ氏は作曲、指揮のほか著述、組織運営において
現代音楽界に大きな足跡を残した業績が評価。
授賞式は11月10日、国立京都国際会館、
受賞者にはディプロマ、メダルと賞金5,000万円が贈られる。
京都賞は、稲盛和夫・京セラ名誉会長が設立した稲盛財団が
1985年に創設した国際賞で、毎年、先端技術部門、基礎科学部門、
思想・芸術部門の3部門からそれぞれ受賞者が選ばれている。
先端技術部門の受賞者となった赤﨑勇・名古屋大学教授(当時)の
研究成果に対し、科学技術振興機構が企業化を促進するため、
「委託開発(独創的シーズ展開事業)」に選定、
1987~90年に開発費として5億5,000万円を支出。
開発実施企業となった豊田合成株式会社は、95年に事業化に成功、
97年から9年間で、携帯電話や大型フルカラーディスプレイなど
LEDを利用した同社の応用製品売り上げは約3兆6,000億円。
国有特許の実施料として国に45億円の収入ももたらしている。
http://www.scienceportal.jp/news/daily/0906/0906192.html
稲盛財団は、2009年京都賞受賞者に、
青色発光ダイオード(LED)の実現で先駆的な研究業績を挙げた
赤﨑勇・名古屋大学特別教授・名城大学教授ら4氏を選んだ。
赤﨑氏は、ほぼ不可能と言われていた窒化ガリウム系pn接合を実現、
青色発光素子の実用化に道を開いた業績で世界的に知られる。
先端技術部門での受賞。
赤﨑氏以外の受賞者は、基礎科学部門が、英国の進化生物学者、
ピーター・レイモンド・グラント博士とバーバラ・ローズマリー・グラント博士
(プリンストン大学名誉教授)。
思想・芸術部門が、フランスの作曲家・指揮者で
フランス国立音響音楽研究所名誉所長ピエール・ブーレーズ氏。
ピーター・レイモンド・グラント、バーバラ・ローズマリー・グラント博士夫妻は、
35年以上にわたるガラパゴス諸島でのダーウィンフィンチの
野外研究を通じ、生物の形態や行動が環境変化に応じて
急速に進化することを示した業績で
進化学、生態学の分野で大きな貢献。
ブーレーズ氏は作曲、指揮のほか著述、組織運営において
現代音楽界に大きな足跡を残した業績が評価。
授賞式は11月10日、国立京都国際会館、
受賞者にはディプロマ、メダルと賞金5,000万円が贈られる。
京都賞は、稲盛和夫・京セラ名誉会長が設立した稲盛財団が
1985年に創設した国際賞で、毎年、先端技術部門、基礎科学部門、
思想・芸術部門の3部門からそれぞれ受賞者が選ばれている。
先端技術部門の受賞者となった赤﨑勇・名古屋大学教授(当時)の
研究成果に対し、科学技術振興機構が企業化を促進するため、
「委託開発(独創的シーズ展開事業)」に選定、
1987~90年に開発費として5億5,000万円を支出。
開発実施企業となった豊田合成株式会社は、95年に事業化に成功、
97年から9年間で、携帯電話や大型フルカラーディスプレイなど
LEDを利用した同社の応用製品売り上げは約3兆6,000億円。
国有特許の実施料として国に45億円の収入ももたらしている。
http://www.scienceportal.jp/news/daily/0906/0906192.html
永田七恵さんを悼む 女子マラソン先駆者
(朝日 2009年6月29日)
27日、53歳の若さで死去した永田七恵さんは、
女性がフルマラソンを走ること自体が常識外れ、と
思われた時代からマラソンに取り組んだ。
女子マラソンが初採用された84年ロス五輪代表に。
次に続く選手が歩む道を切り開いた。
素質に恵まれていなかったが、
それを補うだけの努力をする情熱をもっていた。
郷里の岩手県で教員を務めるかたわら、競技を続け、
東京国際女子マラソンに79年の第1回から出場。
名伯楽といわれた故中村清・エスビー監督に弟子入り、
エスビー入り前にも、毎週日曜日に指導を受けるため東京に通った。
まだ東北新幹線の開業前。夜行列車で往復。
中村監督の「天才の力は有限。努力は無限なり」
という言葉が好きだった。
本人も生前、マラソンに取り組む理由をこう語っていた。
「走ることだけは、わたしを裏切らなかった。
努力すれば、努力しただけ返ってくるんです」
中村監督との二人三脚で、第5回東京国際女子マラソンで
日本選手として初優勝、ロス五輪で19位という結果を残した。
重圧のかかる舞台でも動じなかった。
「だって、中村監督がついていますもの。それは強いですよ。
この人がいれば絶対大丈夫。いつもそう思っていました」
2人の信頼関係は絶大だった。
昨年11月、東京国際女子マラソンが幕を閉じる際、
シンポジウムに出席。
4大会連続でとっていた五輪女子マラソンのメダルが
北京で途切れたことを残念がった。
「スピード時代になっているけど、日本人は頑張る気質があるから、
結果が出せると信じている。絶対復活して欲しい」
これが、日本の女子マラソン界に向けた最後の言葉に。
◆「よく耐えた」、「努力の天才」
エスビー食品でチームメートだった瀬古利彦さん(52)は、
「彼女がいなければ、今の女子マラソンの繁栄はない」
ともに、故中村清氏の指導を仰いだ。
「七恵ちゃんは、学校の先生を辞めて、20代半ばから
取り組んだから大変だった。
練習でも私生活でも、とにかく中村監督を信じてやっていた。
よく耐えたと思う」
中村監督が厳しく言っていたのは、体重の管理。
やや太めだった永田さんに対し、
毎日、「体重、体重」と言っていたことを思い出す。
「東北人だからのんびりしていた。
あれだけ怒られても、感じてないのかなって思うくらいに平気だった。
大物だったなあ」と故人をしのんだ。
ロス五輪女子マラソンにともに出場、途中棄権だった
増田明美さん(45)は、「七恵さんがいたから私も頑張れた。戦友だった」
永田さんを「努力の天才」と評する。
「市民ランナーから上がってきたけど、
中村さんのもとで洗練されていった。五輪で抜かれた時は悔しかった」
現役当時はお互いを意識して、ほとんど口を利くことはなかった。
それが、昨秋のシンポジウムで「十何年ぶり」かに再会、
現役時代の話に花が咲いた。
「これから、いっぱい思い出話をして、
たくさんの時間を共有できると思っていた。悲しいです」と言葉に詰まった。
http://www.asahi.com/sports/spo/TKY200906290108.html
27日、53歳の若さで死去した永田七恵さんは、
女性がフルマラソンを走ること自体が常識外れ、と
思われた時代からマラソンに取り組んだ。
女子マラソンが初採用された84年ロス五輪代表に。
次に続く選手が歩む道を切り開いた。
素質に恵まれていなかったが、
それを補うだけの努力をする情熱をもっていた。
郷里の岩手県で教員を務めるかたわら、競技を続け、
東京国際女子マラソンに79年の第1回から出場。
名伯楽といわれた故中村清・エスビー監督に弟子入り、
エスビー入り前にも、毎週日曜日に指導を受けるため東京に通った。
まだ東北新幹線の開業前。夜行列車で往復。
中村監督の「天才の力は有限。努力は無限なり」
という言葉が好きだった。
本人も生前、マラソンに取り組む理由をこう語っていた。
「走ることだけは、わたしを裏切らなかった。
努力すれば、努力しただけ返ってくるんです」
中村監督との二人三脚で、第5回東京国際女子マラソンで
日本選手として初優勝、ロス五輪で19位という結果を残した。
重圧のかかる舞台でも動じなかった。
「だって、中村監督がついていますもの。それは強いですよ。
この人がいれば絶対大丈夫。いつもそう思っていました」
2人の信頼関係は絶大だった。
昨年11月、東京国際女子マラソンが幕を閉じる際、
シンポジウムに出席。
4大会連続でとっていた五輪女子マラソンのメダルが
北京で途切れたことを残念がった。
「スピード時代になっているけど、日本人は頑張る気質があるから、
結果が出せると信じている。絶対復活して欲しい」
これが、日本の女子マラソン界に向けた最後の言葉に。
◆「よく耐えた」、「努力の天才」
エスビー食品でチームメートだった瀬古利彦さん(52)は、
「彼女がいなければ、今の女子マラソンの繁栄はない」
ともに、故中村清氏の指導を仰いだ。
「七恵ちゃんは、学校の先生を辞めて、20代半ばから
取り組んだから大変だった。
練習でも私生活でも、とにかく中村監督を信じてやっていた。
よく耐えたと思う」
中村監督が厳しく言っていたのは、体重の管理。
やや太めだった永田さんに対し、
毎日、「体重、体重」と言っていたことを思い出す。
「東北人だからのんびりしていた。
あれだけ怒られても、感じてないのかなって思うくらいに平気だった。
大物だったなあ」と故人をしのんだ。
ロス五輪女子マラソンにともに出場、途中棄権だった
増田明美さん(45)は、「七恵さんがいたから私も頑張れた。戦友だった」
永田さんを「努力の天才」と評する。
「市民ランナーから上がってきたけど、
中村さんのもとで洗練されていった。五輪で抜かれた時は悔しかった」
現役当時はお互いを意識して、ほとんど口を利くことはなかった。
それが、昨秋のシンポジウムで「十何年ぶり」かに再会、
現役時代の話に花が咲いた。
「これから、いっぱい思い出話をして、
たくさんの時間を共有できると思っていた。悲しいです」と言葉に詰まった。
http://www.asahi.com/sports/spo/TKY200906290108.html
漁業就業支援フェア 「新人漁師」確保岩手会場に気仙の8船主参加
(東海新報 6月27日)
漁業現場に若者たちを誘致する、「漁業就業支援フェア」開催が活発化。
大船渡市綾里漁協所属のサンマ船「第七稲荷丸」
(千葉幸男船主、19㌧)は、東京のフェアで30代の青年を確保し、
今月から「新人漁師」として研修中。
7月12日、漁師になりたい人と漁師を募集する船主が面談する
本県初のフェアが、ホテルメトロポリタン盛岡で開催。
気仙から8隻の船主が、今のところフェアへの参加を希望し、
担い手確保の場として大きな期待。
第七稲荷丸の研修生となったのは、逗子市出身の竹脇休さん(32)。
俳優の竹脇無我さんの甥で、東京で開かれたフェアに参加し、
漁師になる希望をかなえた。
製造業からの転身、漁協で最初に組合組織や漁業権などの勉強後、
船主の千葉さん(55)に就いて、漁具の手入れを教わりながら、
8月2日の北海道沖への出漁に備えている。
竹脇さんは、「初漁が楽しみ」と意欲的。
県近海協会理事で、新岩手秋刀魚船団監事の千葉さんは、
「技術を伝えるためにも、若手の確保が必要。
盛岡で開かれるフェアでは、さらに2人を確保したい」
フェア(岩手会場)は、漁家子弟でなくても漁師になりたい人や
興味を持っている人を対象に、漁業への就業を支援。
全国漁業就業者確保育成センター(事務局・(社)大日本水産会)と
岩手県の同センター(事務局・県水産振興課)が主催。
県内15カ所のハローワークなどに開催案内チラシを置いて、
求職者へ配布、当日は入場無料(事前申し込み不要)。
船主と面談し話がまとまれば、研修生として漁業現場(最長6カ月間)に
携わり就業を目指す。
船主のフェアへの参加は、気仙が積極的で、
綾里漁協所属の主要魚種がサンマの第七稲荷丸、岩崎稲荷丸、
新栄丸、第八隆盛丸、イカ釣り船の第八明神丸、第七大鳥丸、
大船渡市漁協所属のサンマ船・第二十八七福丸、
広田湾漁協所属のマグロはえ縄・サンマ船の第二十八黒崎丸が参加。
雇い主には、研修にかかる費用が国から補助。
船主の参加が6隻と多い綾里漁協では、
「地元で乗組員の確保が難しく、乗組員が確保され、
操業がスムーズに行われてほしい」
フェアの問い合わせは、県漁業就業者確保育成センター
(県水産振興課の山口さん、℡019・629・5815、FAX019・629・5824)。
http://www.tohkaishimpo.com/
漁業現場に若者たちを誘致する、「漁業就業支援フェア」開催が活発化。
大船渡市綾里漁協所属のサンマ船「第七稲荷丸」
(千葉幸男船主、19㌧)は、東京のフェアで30代の青年を確保し、
今月から「新人漁師」として研修中。
7月12日、漁師になりたい人と漁師を募集する船主が面談する
本県初のフェアが、ホテルメトロポリタン盛岡で開催。
気仙から8隻の船主が、今のところフェアへの参加を希望し、
担い手確保の場として大きな期待。
第七稲荷丸の研修生となったのは、逗子市出身の竹脇休さん(32)。
俳優の竹脇無我さんの甥で、東京で開かれたフェアに参加し、
漁師になる希望をかなえた。
製造業からの転身、漁協で最初に組合組織や漁業権などの勉強後、
船主の千葉さん(55)に就いて、漁具の手入れを教わりながら、
8月2日の北海道沖への出漁に備えている。
竹脇さんは、「初漁が楽しみ」と意欲的。
県近海協会理事で、新岩手秋刀魚船団監事の千葉さんは、
「技術を伝えるためにも、若手の確保が必要。
盛岡で開かれるフェアでは、さらに2人を確保したい」
フェア(岩手会場)は、漁家子弟でなくても漁師になりたい人や
興味を持っている人を対象に、漁業への就業を支援。
全国漁業就業者確保育成センター(事務局・(社)大日本水産会)と
岩手県の同センター(事務局・県水産振興課)が主催。
県内15カ所のハローワークなどに開催案内チラシを置いて、
求職者へ配布、当日は入場無料(事前申し込み不要)。
船主と面談し話がまとまれば、研修生として漁業現場(最長6カ月間)に
携わり就業を目指す。
船主のフェアへの参加は、気仙が積極的で、
綾里漁協所属の主要魚種がサンマの第七稲荷丸、岩崎稲荷丸、
新栄丸、第八隆盛丸、イカ釣り船の第八明神丸、第七大鳥丸、
大船渡市漁協所属のサンマ船・第二十八七福丸、
広田湾漁協所属のマグロはえ縄・サンマ船の第二十八黒崎丸が参加。
雇い主には、研修にかかる費用が国から補助。
船主の参加が6隻と多い綾里漁協では、
「地元で乗組員の確保が難しく、乗組員が確保され、
操業がスムーズに行われてほしい」
フェアの問い合わせは、県漁業就業者確保育成センター
(県水産振興課の山口さん、℡019・629・5815、FAX019・629・5824)。
http://www.tohkaishimpo.com/
2009年7月2日木曜日
星空に学ぶ(5)「月で建築」夢語り合う
(読売 6月16日)
宇宙建築について、大学教授や学生、社会人らが
語り合う会が可能性を広げる。
「月は、物を運ぶのも大変だし土質も複雑、場所によって
環境がかなり違う」、
「月面上のコンクリートはどこから持ってくる」、
「宇宙服が進化すれば、シェルターとしての建築物は不要」
月探査衛星「かぐや」が任務を終えて、月面に落下した6月11日夜、
東京大学工学部、松村・藤田研究室で、
月面基地や軌道上の生活空間の模型を前に、
十数人の男女が熱心なやりとりを繰り広げていた。
2002年に始まった「宇宙建築研究会」。
松村秀一教授(51)(建築工法・建築生産)のもと、
宇宙建築に興味を持つ留学生2人が偶然居合わせたのを
きっかけに集まった「宇宙好き」たちが毎月1回、
宇宙という共通の夢に向けて意見をぶつけ合う。
メンバーは、研究室に所属するトルコ人宇宙飛行士候補の
アニリール・セルカンさん(同大助教)、大学院生のほか、
慶応、東海の両大学の教授、宇宙航空研究開発機構に勤務経験のある
ゼネコン社員、宇宙飛行士インストラクターなど多彩。
各人が、研究テーマや構想を持ち寄って紹介・批判。
研究会が始まる前、宇宙にさほど関心のなかった松村さんも、
今では「『上下』の感覚、重力がない宇宙建築は新鮮な発想を生む。
発展途上国での建築など、地上にも応用でき、奥深い」などと面白がる。
研究会のメンバーで、宇宙建築が専門の
十亀昭人・東海大工学部准教授(39)は、宇宙建築を文系学生が
科学に関心を持つきっかけにしてもらおうと取り組んでいる。
十亀さんは、同大法学部1年生の特別授業で、
学生たちに宇宙開発を“体験”してもらった。
自身が考案した「ソガメ折り」で、折りたたんだ小さな星形のリング。
この端を引っ張ると、むくむくと膨らんで大きな筒状に。
宇宙を行き来する交通手段は、有人宇宙船か無人ロケットしかなく、
大きな容積の荷物を運ぶのは難しい。
ソガメ折りを使えば、宇宙ステーションなど人が宇宙で生活するほどの
巨大な構造物を小さく折りたたんで、宇宙で広げるだけでいい。
この不思議な「折り紙」は、学生の関心を引いた。
十亀准教授が、「将来の宇宙技術に応用できる」と解説すると、
枝村雄気さん(18)は、「人間が宇宙に活動領域を広げる上で、
この折り方が必要になってくると思うと、興味がわく」
「宇宙は、漫画や映画でも目に触れる。
科学の入り口として親しみやすい」と十亀准教授。
研究会は、高校生や一般人向けにわかりやすく宇宙を取りあげた
「宇宙で暮らす道具学」(雲母書房)を出版予定。
現在は不可能でもいつかは、という前向きな構想が、
夢をふくらませていく。
◆ソガメ折り
1997年、十亀准教授が考案。
星形のリング状に小さくたたまれたリングの端を引くと、
大きく膨らんだ筒状の構造物になる。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090616-OYT8T00438.htm
宇宙建築について、大学教授や学生、社会人らが
語り合う会が可能性を広げる。
「月は、物を運ぶのも大変だし土質も複雑、場所によって
環境がかなり違う」、
「月面上のコンクリートはどこから持ってくる」、
「宇宙服が進化すれば、シェルターとしての建築物は不要」
月探査衛星「かぐや」が任務を終えて、月面に落下した6月11日夜、
東京大学工学部、松村・藤田研究室で、
月面基地や軌道上の生活空間の模型を前に、
十数人の男女が熱心なやりとりを繰り広げていた。
2002年に始まった「宇宙建築研究会」。
松村秀一教授(51)(建築工法・建築生産)のもと、
宇宙建築に興味を持つ留学生2人が偶然居合わせたのを
きっかけに集まった「宇宙好き」たちが毎月1回、
宇宙という共通の夢に向けて意見をぶつけ合う。
メンバーは、研究室に所属するトルコ人宇宙飛行士候補の
アニリール・セルカンさん(同大助教)、大学院生のほか、
慶応、東海の両大学の教授、宇宙航空研究開発機構に勤務経験のある
ゼネコン社員、宇宙飛行士インストラクターなど多彩。
各人が、研究テーマや構想を持ち寄って紹介・批判。
研究会が始まる前、宇宙にさほど関心のなかった松村さんも、
今では「『上下』の感覚、重力がない宇宙建築は新鮮な発想を生む。
発展途上国での建築など、地上にも応用でき、奥深い」などと面白がる。
研究会のメンバーで、宇宙建築が専門の
十亀昭人・東海大工学部准教授(39)は、宇宙建築を文系学生が
科学に関心を持つきっかけにしてもらおうと取り組んでいる。
十亀さんは、同大法学部1年生の特別授業で、
学生たちに宇宙開発を“体験”してもらった。
自身が考案した「ソガメ折り」で、折りたたんだ小さな星形のリング。
この端を引っ張ると、むくむくと膨らんで大きな筒状に。
宇宙を行き来する交通手段は、有人宇宙船か無人ロケットしかなく、
大きな容積の荷物を運ぶのは難しい。
ソガメ折りを使えば、宇宙ステーションなど人が宇宙で生活するほどの
巨大な構造物を小さく折りたたんで、宇宙で広げるだけでいい。
この不思議な「折り紙」は、学生の関心を引いた。
十亀准教授が、「将来の宇宙技術に応用できる」と解説すると、
枝村雄気さん(18)は、「人間が宇宙に活動領域を広げる上で、
この折り方が必要になってくると思うと、興味がわく」
「宇宙は、漫画や映画でも目に触れる。
科学の入り口として親しみやすい」と十亀准教授。
研究会は、高校生や一般人向けにわかりやすく宇宙を取りあげた
「宇宙で暮らす道具学」(雲母書房)を出版予定。
現在は不可能でもいつかは、という前向きな構想が、
夢をふくらませていく。
◆ソガメ折り
1997年、十亀准教授が考案。
星形のリング状に小さくたたまれたリングの端を引くと、
大きく膨らんだ筒状の構造物になる。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090616-OYT8T00438.htm
健康努め医者不足補おう 地域医療研が盛岡で集会
(岩手日報 6月21日)
本年度の県地域医療研究会(会長・佐藤元美国保藤沢町民病院長)
春季集会では、約120人の参加者がニーズが増えている
在宅医療などについて議論を交わした。
宮城県登米市立上沼診療所の佐々木直英所長が、
「医者がいなけりゃ患者(病気)を減らせ!
予防医学から在宅医療まで」
と題して講演。
病気にならないために禁煙、予防接種の重要性を強調し、
その取り組みには医師だけでなく保健師や行政の力が必要。
パネル討論は、在宅医療(訪問診療)に取り組む
県内4人の医師らが発表。
洋野町国保大野診療所の中村晴彦所長は、
「認知症の人が増えており、その対応が大きな問題だ」
もりおか往診クリニックの木村幸博院長は、
「現在の在宅医療はチームで行われており、互いの情報共有化が重要」、
連携の取り組みを紹介。
佐藤会長は、「岩手に必要な医師をつくっていかなければならない。
それは病院をベースにした総合医だ」と総括。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090621_7
本年度の県地域医療研究会(会長・佐藤元美国保藤沢町民病院長)
春季集会では、約120人の参加者がニーズが増えている
在宅医療などについて議論を交わした。
宮城県登米市立上沼診療所の佐々木直英所長が、
「医者がいなけりゃ患者(病気)を減らせ!
予防医学から在宅医療まで」
と題して講演。
病気にならないために禁煙、予防接種の重要性を強調し、
その取り組みには医師だけでなく保健師や行政の力が必要。
パネル討論は、在宅医療(訪問診療)に取り組む
県内4人の医師らが発表。
洋野町国保大野診療所の中村晴彦所長は、
「認知症の人が増えており、その対応が大きな問題だ」
もりおか往診クリニックの木村幸博院長は、
「現在の在宅医療はチームで行われており、互いの情報共有化が重要」、
連携の取り組みを紹介。
佐藤会長は、「岩手に必要な医師をつくっていかなければならない。
それは病院をベースにした総合医だ」と総括。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090621_7
東芝メディカルシステムズの小松社長「新興国の市場開拓に注力」
(日経 6月19日)
体内の様子を撮影し、病気を発見・診断する画像診断装置。
ITの発展で撮れる画像が高度化し、
先進国をはじめ世界各地で導入が進んでいる。
国内最大手、東芝メディカルシステムズは、
コンピューター断層撮影装置(CT)を軸に、海外市場の強化を進める。
小松研一社長に、今後の見通しと戦略を聞いた。
——世界的不況は、医療機器業界にどのような影響を及ぼしているか?
「これまで、医療分野は景気の波とは関係ないとされ、
売り上げが影響を被ることはほとんどなかった。
金融危機は、医療業界にも大きな影。
最大市場の米国では、金融機関が病院への融資を引き締め、
病院が新規の設備投資を控え始めている。
資金繰りに行き詰まる病院もある」
「当社の主力製品であるCTも、この影響を受ける。
1台数千万~数億円する装置のため、契約交渉が長引いたり、
納入時期が延期になったりするなど、影響が出始めている。
米国市場の2009年1~3月の出荷額は、前年比3割減。
欧州市場も2割減」
「当社は健闘した。
08年度の売上高は米国、欧州ともに対前年プラス。
最上位機種で、撮影機構が1回転する間に320枚の断層画像を撮れる
CT『アクイリオン・ワン』、造影剤なしで脳内を撮影できる
磁気共鳴画像装置(MRI)や画質を高めたエックス線画像装置など、
07年以降発売した新製品が好調」
「価格引き下げ圧力は高まっている。
利益率は悪化し、今後は原価低減や販売効率の改善などで
収益確保策を講じる必要。
海外売上高が全社の3分の2を占め、利益率の改善は重要な課題」
——不況は新興国にも及んでいる。
「ロシアは、影響が大きい。
原油などエネルギー価格の下落などで、医療向け投資が停滞。
医療は、どの国家にとっても必要不可欠なインフラ。
中国は、景気対策の1つとして、地方に医療体制整備用の予算。
他の新興国でも、医療インフラ整備の手を緩めようとはしていない」
「ブラジルで開催された放射線医学会の付設展示会。
現地では、医療機器の需要が旺盛で、CTや超音波診断装置の
引き合いが非常に強く、前年の展示会に比べ1割程度受注額が伸びた」
「新興国で、先進の医療機器を使った診断ができる医師は限られている。
今後、先進国で先端医療を手掛ける医師が、
新興国の医師に技術を伝授する人的ネットワークを、
メーカーとして支えることも必要。
現地の販売代理店にも、適切な保守サービスを提供し、
医師の多様な要望に応えられる技術者を育成する必要」
「今年3月、全世界の技術者を育成する拠点を、
栃木県大田原市の本社工場に新設。
CTやMRIの実機を使い、取り付け作業や保守管理の手法、
ソフトウエアの内容を教える。
本社から情報をきめ細かく伝え、営業の質を高めたい」
——世界市場では、米GEなど欧米大手が強い。
「米GEや独シーメンス、オランダのフィリップスといった欧米3強は、
医療事業売上高が1兆円規模、当社の3600億円規模をしのぐ。
今後、装置そのものだけではなく、装置に搭載する
画像ソフトウエアやサービスなど、新しい領域で技術を磨き、
他社よりも事業効率を高めて対抗していく必要。
昨年秋、ベルギーのバルコの画像処理システム事業を買収。
こうした投資の効果を出していきたい」
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/interview/int090618.html
体内の様子を撮影し、病気を発見・診断する画像診断装置。
ITの発展で撮れる画像が高度化し、
先進国をはじめ世界各地で導入が進んでいる。
国内最大手、東芝メディカルシステムズは、
コンピューター断層撮影装置(CT)を軸に、海外市場の強化を進める。
小松研一社長に、今後の見通しと戦略を聞いた。
——世界的不況は、医療機器業界にどのような影響を及ぼしているか?
「これまで、医療分野は景気の波とは関係ないとされ、
売り上げが影響を被ることはほとんどなかった。
金融危機は、医療業界にも大きな影。
最大市場の米国では、金融機関が病院への融資を引き締め、
病院が新規の設備投資を控え始めている。
資金繰りに行き詰まる病院もある」
「当社の主力製品であるCTも、この影響を受ける。
1台数千万~数億円する装置のため、契約交渉が長引いたり、
納入時期が延期になったりするなど、影響が出始めている。
米国市場の2009年1~3月の出荷額は、前年比3割減。
欧州市場も2割減」
「当社は健闘した。
08年度の売上高は米国、欧州ともに対前年プラス。
最上位機種で、撮影機構が1回転する間に320枚の断層画像を撮れる
CT『アクイリオン・ワン』、造影剤なしで脳内を撮影できる
磁気共鳴画像装置(MRI)や画質を高めたエックス線画像装置など、
07年以降発売した新製品が好調」
「価格引き下げ圧力は高まっている。
利益率は悪化し、今後は原価低減や販売効率の改善などで
収益確保策を講じる必要。
海外売上高が全社の3分の2を占め、利益率の改善は重要な課題」
——不況は新興国にも及んでいる。
「ロシアは、影響が大きい。
原油などエネルギー価格の下落などで、医療向け投資が停滞。
医療は、どの国家にとっても必要不可欠なインフラ。
中国は、景気対策の1つとして、地方に医療体制整備用の予算。
他の新興国でも、医療インフラ整備の手を緩めようとはしていない」
「ブラジルで開催された放射線医学会の付設展示会。
現地では、医療機器の需要が旺盛で、CTや超音波診断装置の
引き合いが非常に強く、前年の展示会に比べ1割程度受注額が伸びた」
「新興国で、先進の医療機器を使った診断ができる医師は限られている。
今後、先進国で先端医療を手掛ける医師が、
新興国の医師に技術を伝授する人的ネットワークを、
メーカーとして支えることも必要。
現地の販売代理店にも、適切な保守サービスを提供し、
医師の多様な要望に応えられる技術者を育成する必要」
「今年3月、全世界の技術者を育成する拠点を、
栃木県大田原市の本社工場に新設。
CTやMRIの実機を使い、取り付け作業や保守管理の手法、
ソフトウエアの内容を教える。
本社から情報をきめ細かく伝え、営業の質を高めたい」
——世界市場では、米GEなど欧米大手が強い。
「米GEや独シーメンス、オランダのフィリップスといった欧米3強は、
医療事業売上高が1兆円規模、当社の3600億円規模をしのぐ。
今後、装置そのものだけではなく、装置に搭載する
画像ソフトウエアやサービスなど、新しい領域で技術を磨き、
他社よりも事業効率を高めて対抗していく必要。
昨年秋、ベルギーのバルコの画像処理システム事業を買収。
こうした投資の効果を出していきたい」
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/interview/int090618.html
高校生のための海洋生物科学シンポジウム開催 北里大と東大が連携
(東海新報 6月28日)
「海の未来をひらく」をテーマにした高校生のための
海洋生物科学シンポジウムが、大船渡市で開催。
海洋生物の生態や環境問題、食糧・創薬資源としての重要性など、
専門に研究している4人の学者が講演。
地元の生徒たちは、海の魅力と海洋生物の不思議に興味津々。
無限の可能性に思いをはせていた。
シンポジウムは、北里大学海洋生命科学部(緒方武比古学部長)と
東京大学海洋研究所国際沿岸海洋研究センター(道田豊センター長)主催。
さんりく基金の共催、県、大船渡市、三陸鉄道、東海新報社などが後援。
これからの日本を担う高校生たちに、
海とそこに生きる多種多様な生物に深い関心を持ってもらおうと、
一昨年の釜石市、昨年の奥州市に次いで3回目の開催。
会場には大船渡高校の1、2年生、一般市民ら合わせて450人が参加。
今回のテーマは、「海の未来をひらく~環境修復から創薬まで~」
東大海洋研究所の津田敦准教授、北里大海洋生命科学部の
神保充准教授、北里大海洋バイオテクノロジー釜石研究所の
笠井宏朗部長補佐、北里大海洋生命科学部の難波信由准教授
の4人が、最先端の研究内容を紹介。
津田氏は、「動物プランクトンの行動を観察する」と題し、
エビやカニの仲間のプランクトンであるカイアシ類の生態や
交尾行動など興味深い話題を提供。
「観察する眼を持っていれば、つまらないことからいろいろなモノが見えてくる。
それが科学の面白さ」
「サンゴ共生のしくみと環境の影響」について講演した神保氏は、
サンゴ礁保全の問題解決の糸口として、
サンゴの持つレクチンというタンパク質に注目。
「レクチンの働きを解明することが、白化対策の一助になるかも」と提起。
笠井氏は、「海洋微生物を利用したバイオテクノロジー」、
医療健康分野や食糧分野、健康食品の開発、
微生物を使った環境浄化への取り組みなどを紹介。
「生物が持つ力を、人々の役に立てる技術にすることがバイオテクノロジー、
創薬の研究開発にもつなげたい」
難波氏は、「海藻・広がる海の未来」と題して講演。
「海藻は、海の森(藻場)をつくって二酸化炭素を削減、
バイオエタノールの原料としても注目。
海藻からわれわれの未来が見えてくる」、
食糧資源としての重要性と地球環境の修復に果たしうる役割を力説。
新沼佳乃子さん(大高2年)は、「プランクトンが、自分の意思で
動いていることに驚いた。生き物の姿や生態も興味深かった」
中村崇嗣くん(同)は、「サンゴの白化とレクチンの話が面白かった。
海に近いところに住んでいるのに、知らないことが多いので
もっと深く理解したい」と熱心に聴講。
会場の高校生からは、講師に質問も寄せられ、
関心の高さをうかがわせた。
緒方学部長は、「これからも、2つの大学と研究所が連携しながら、
さまざまな機会に、海の大切さ、不思議さ、面白さを情報発信したい」
http://www.tohkaishimpo.com/
「海の未来をひらく」をテーマにした高校生のための
海洋生物科学シンポジウムが、大船渡市で開催。
海洋生物の生態や環境問題、食糧・創薬資源としての重要性など、
専門に研究している4人の学者が講演。
地元の生徒たちは、海の魅力と海洋生物の不思議に興味津々。
無限の可能性に思いをはせていた。
シンポジウムは、北里大学海洋生命科学部(緒方武比古学部長)と
東京大学海洋研究所国際沿岸海洋研究センター(道田豊センター長)主催。
さんりく基金の共催、県、大船渡市、三陸鉄道、東海新報社などが後援。
これからの日本を担う高校生たちに、
海とそこに生きる多種多様な生物に深い関心を持ってもらおうと、
一昨年の釜石市、昨年の奥州市に次いで3回目の開催。
会場には大船渡高校の1、2年生、一般市民ら合わせて450人が参加。
今回のテーマは、「海の未来をひらく~環境修復から創薬まで~」
東大海洋研究所の津田敦准教授、北里大海洋生命科学部の
神保充准教授、北里大海洋バイオテクノロジー釜石研究所の
笠井宏朗部長補佐、北里大海洋生命科学部の難波信由准教授
の4人が、最先端の研究内容を紹介。
津田氏は、「動物プランクトンの行動を観察する」と題し、
エビやカニの仲間のプランクトンであるカイアシ類の生態や
交尾行動など興味深い話題を提供。
「観察する眼を持っていれば、つまらないことからいろいろなモノが見えてくる。
それが科学の面白さ」
「サンゴ共生のしくみと環境の影響」について講演した神保氏は、
サンゴ礁保全の問題解決の糸口として、
サンゴの持つレクチンというタンパク質に注目。
「レクチンの働きを解明することが、白化対策の一助になるかも」と提起。
笠井氏は、「海洋微生物を利用したバイオテクノロジー」、
医療健康分野や食糧分野、健康食品の開発、
微生物を使った環境浄化への取り組みなどを紹介。
「生物が持つ力を、人々の役に立てる技術にすることがバイオテクノロジー、
創薬の研究開発にもつなげたい」
難波氏は、「海藻・広がる海の未来」と題して講演。
「海藻は、海の森(藻場)をつくって二酸化炭素を削減、
バイオエタノールの原料としても注目。
海藻からわれわれの未来が見えてくる」、
食糧資源としての重要性と地球環境の修復に果たしうる役割を力説。
新沼佳乃子さん(大高2年)は、「プランクトンが、自分の意思で
動いていることに驚いた。生き物の姿や生態も興味深かった」
中村崇嗣くん(同)は、「サンゴの白化とレクチンの話が面白かった。
海に近いところに住んでいるのに、知らないことが多いので
もっと深く理解したい」と熱心に聴講。
会場の高校生からは、講師に質問も寄せられ、
関心の高さをうかがわせた。
緒方学部長は、「これからも、2つの大学と研究所が連携しながら、
さまざまな機会に、海の大切さ、不思議さ、面白さを情報発信したい」
http://www.tohkaishimpo.com/
夏のむくみは冬の冷えの予兆?70人の女子短大生を対象に調査
(日経ヘルス 6月25日)
夏に体がむくむと、冬、冷え性になりやすい――。
第60回日本東洋医学会学術総会(6月19~21日)で、
市立砺波総合病院東洋医学科医長の古谷陽一医師らのグループは、
冷えの前兆として現れる身体症状についての研究結果を発表。
この研究は、どんな身体症状が冷えに先行して現れるのかを調べた。
主な身体症状は、「腹が張る」、「腹がゴロゴロ鳴る」、「体がむくむ」、
「げっぷがでやすい」など50項目。
夏の「体がむくむ」症状と冬の冷えには関連があり、
冬に冷えの症状が現れた被験者は、夏に「体がむくむ」症状が出て、
秋以降もむくみの症状が継続。
夏に「体がむくむ」ことが、冬以降の冷えを予測する診断材料になり、
冷え性を発症するリスクファクターとなる可能性がある。
研究対象は、短期大学の女子学生77人(平均年齢20歳)。
夏(7月)と冬(11月)に1回ずつ、50項目の自覚症状
(寺澤 捷年:『症例から学ぶ和漢診療学 第2版』、医学書院)について
調査を行った。
夏と冬に、5日間ずつ「体が冷えている」度合いを11段階で毎日答え、
その平均値を「冷えの強さ」として記録。
5以上を冷え性と判定し、すでに夏に冷え性だった3人を分析から除いた。
記録不備で4人を除外。
その結果、70人中17人が冬に「冷え性」と判定され、
夏に「体がむくむ」症状が、冬の冷えと最も関連が深かった。
古谷医師は、「夏に体がむくむと、必ず冷え性になるわけではないが、
冷え性になりやすいといえる」
冬に冷えが現れた群と、そうでなかった群を比べると、
冷え性群は、身長と体重の値が低く、BMI(体格指数)には差がなかった。
古谷医師は、「『体がむくむ』のほか、『低身長』も、
冷え性のリスクファクターになる可能性がある」
http://nh.nikkeibp.co.jp/article/nhpro/20090625/103553/
夏に体がむくむと、冬、冷え性になりやすい――。
第60回日本東洋医学会学術総会(6月19~21日)で、
市立砺波総合病院東洋医学科医長の古谷陽一医師らのグループは、
冷えの前兆として現れる身体症状についての研究結果を発表。
この研究は、どんな身体症状が冷えに先行して現れるのかを調べた。
主な身体症状は、「腹が張る」、「腹がゴロゴロ鳴る」、「体がむくむ」、
「げっぷがでやすい」など50項目。
夏の「体がむくむ」症状と冬の冷えには関連があり、
冬に冷えの症状が現れた被験者は、夏に「体がむくむ」症状が出て、
秋以降もむくみの症状が継続。
夏に「体がむくむ」ことが、冬以降の冷えを予測する診断材料になり、
冷え性を発症するリスクファクターとなる可能性がある。
研究対象は、短期大学の女子学生77人(平均年齢20歳)。
夏(7月)と冬(11月)に1回ずつ、50項目の自覚症状
(寺澤 捷年:『症例から学ぶ和漢診療学 第2版』、医学書院)について
調査を行った。
夏と冬に、5日間ずつ「体が冷えている」度合いを11段階で毎日答え、
その平均値を「冷えの強さ」として記録。
5以上を冷え性と判定し、すでに夏に冷え性だった3人を分析から除いた。
記録不備で4人を除外。
その結果、70人中17人が冬に「冷え性」と判定され、
夏に「体がむくむ」症状が、冬の冷えと最も関連が深かった。
古谷医師は、「夏に体がむくむと、必ず冷え性になるわけではないが、
冷え性になりやすいといえる」
冬に冷えが現れた群と、そうでなかった群を比べると、
冷え性群は、身長と体重の値が低く、BMI(体格指数)には差がなかった。
古谷医師は、「『体がむくむ』のほか、『低身長』も、
冷え性のリスクファクターになる可能性がある」
http://nh.nikkeibp.co.jp/article/nhpro/20090625/103553/
2009年7月1日水曜日
星空に学ぶ(4)若田さんと交信 大興奮
(読売 6月13日)
宇宙で生活する宇宙飛行士と交信する試みが、
子どもたちの好奇心に火をつける。
「皆さん、こんにちはー」。
沖縄県うるま市の石川会館ホールに、国際宇宙ステーションで
生活する宇宙飛行士の若田光一さん(45)の声が響いた。
前方スクリーンには、ふわりと浮く若田さんの姿。
無重力の宇宙を目の当たりにした800人の親子連れから、
一斉に歓声がわいた。
待ちに待った若田さんとの交信イベント。
数百人の希望者から、「直接交信の切符」を手にした
5人の小中学生が登壇。
衛星通信でステーションにつながったマイクを通じて、
若田さんに話しかけた。
「宇宙に行って、これまでの考え方が変わりましたか」
――美しい地球を守ろうとの思いを新たにしました。
「宇宙飛行士になるには、勉強した方が良いですか」
――一生懸命勉強して一生懸命遊ぶことが大切だよ。
丁寧に答える若田さんは、ステーションから家族に電話ができること、
シャワーや風呂はないことなどを紹介。
そのたび、子どもたちから驚きの声が漏れた。
「たのしい宇宙授業」と題して、交信イベントを企画、
実施したのは県内15人の小中学校教師たちで作る有志組織
「沖縄宇宙プロジェクト(WAO)」。
日本の宇宙機関である宇宙航空研究開発機構が、
教育目的でステーションとの交信機会を提供。
WAOは、4年前の発足時からいち早く応募。
交信はわずか15分間だが、子どもたちは強い刺激を受けた。
舞台で質問をした読谷村の小学5年、下里楓さん(10)は、
「たくさん聞きたいことがあったけど…もっと宇宙のことを知りたい」
と興奮冷めやらない様子。
母親の直美さん(40)は、「これをきっかけに、
もっと頑張って勉強してくれれば」と期待。
WAO代表のうるま市立伊波小理科教諭の喜友名一さん(48)は、
「宇宙の楽しさだけでなく、科学そのものを好きになってくれたと思う」
「たのしい宇宙授業」は10回目。
県内各地で、趣向を凝らした授業を開いてきた。
サッカーボールやピンポン球を太陽や地球、月にたとえて、
天体の大きさや天体間の距離感を実感してもらう授業。
ロケットが飛ぶ仕組みを、ストローを使った吹き矢実験で解説する授業。
ほかにも多彩なプログラムを実践。
WAOのメンバーの那覇市立泊小理科教諭、槙田正法さん(48)は、
「謎に包まれた宇宙や天文は、好奇心を刺激し、
もっと知りたいと思わせる最適の手段であることがわかった」
忙しい教師たちが、勤務時間後の夜や休日に、企画の準備に取り組む。
「宇宙が好きだし、教師同士の出会いもあるから」と口をそろえる。
子どもたちがさらに元気に賢くなってほしいという願いを込めた活動は、
大人たちも元気にしている。
◆国際宇宙ステーション
地上400キロ・メートルの宇宙空間で、日米露など15か国で
建設が進められている有人施設。2010年に完成予定。
完成すると、縦72メートル、横108メートルのサッカー場ほどの広さ。
現在、若田光一さんら日米露など6人の飛行士が滞在、
無重力を利用した生物実験や材料開発を進めている。
若田さんは6月中に、約3か月間の滞在を終えて地球に帰る予定。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090613-OYT8T00271.htm
宇宙で生活する宇宙飛行士と交信する試みが、
子どもたちの好奇心に火をつける。
「皆さん、こんにちはー」。
沖縄県うるま市の石川会館ホールに、国際宇宙ステーションで
生活する宇宙飛行士の若田光一さん(45)の声が響いた。
前方スクリーンには、ふわりと浮く若田さんの姿。
無重力の宇宙を目の当たりにした800人の親子連れから、
一斉に歓声がわいた。
待ちに待った若田さんとの交信イベント。
数百人の希望者から、「直接交信の切符」を手にした
5人の小中学生が登壇。
衛星通信でステーションにつながったマイクを通じて、
若田さんに話しかけた。
「宇宙に行って、これまでの考え方が変わりましたか」
――美しい地球を守ろうとの思いを新たにしました。
「宇宙飛行士になるには、勉強した方が良いですか」
――一生懸命勉強して一生懸命遊ぶことが大切だよ。
丁寧に答える若田さんは、ステーションから家族に電話ができること、
シャワーや風呂はないことなどを紹介。
そのたび、子どもたちから驚きの声が漏れた。
「たのしい宇宙授業」と題して、交信イベントを企画、
実施したのは県内15人の小中学校教師たちで作る有志組織
「沖縄宇宙プロジェクト(WAO)」。
日本の宇宙機関である宇宙航空研究開発機構が、
教育目的でステーションとの交信機会を提供。
WAOは、4年前の発足時からいち早く応募。
交信はわずか15分間だが、子どもたちは強い刺激を受けた。
舞台で質問をした読谷村の小学5年、下里楓さん(10)は、
「たくさん聞きたいことがあったけど…もっと宇宙のことを知りたい」
と興奮冷めやらない様子。
母親の直美さん(40)は、「これをきっかけに、
もっと頑張って勉強してくれれば」と期待。
WAO代表のうるま市立伊波小理科教諭の喜友名一さん(48)は、
「宇宙の楽しさだけでなく、科学そのものを好きになってくれたと思う」
「たのしい宇宙授業」は10回目。
県内各地で、趣向を凝らした授業を開いてきた。
サッカーボールやピンポン球を太陽や地球、月にたとえて、
天体の大きさや天体間の距離感を実感してもらう授業。
ロケットが飛ぶ仕組みを、ストローを使った吹き矢実験で解説する授業。
ほかにも多彩なプログラムを実践。
WAOのメンバーの那覇市立泊小理科教諭、槙田正法さん(48)は、
「謎に包まれた宇宙や天文は、好奇心を刺激し、
もっと知りたいと思わせる最適の手段であることがわかった」
忙しい教師たちが、勤務時間後の夜や休日に、企画の準備に取り組む。
「宇宙が好きだし、教師同士の出会いもあるから」と口をそろえる。
子どもたちがさらに元気に賢くなってほしいという願いを込めた活動は、
大人たちも元気にしている。
◆国際宇宙ステーション
地上400キロ・メートルの宇宙空間で、日米露など15か国で
建設が進められている有人施設。2010年に完成予定。
完成すると、縦72メートル、横108メートルのサッカー場ほどの広さ。
現在、若田光一さんら日米露など6人の飛行士が滞在、
無重力を利用した生物実験や材料開発を進めている。
若田さんは6月中に、約3か月間の滞在を終えて地球に帰る予定。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090613-OYT8T00271.htm
三菱航空機の江川社長「MRJ、早期の海外受注獲得に手応え」
(日経 2009-06-18)
三菱航空機(名古屋市)の江川豪雄社長は、パリ航空ショーの会場で、
「欧米や東南アジアなどの顧客から手応えはある」、
同社が開発する国産初の小型ジェット旅客機「MRJ」の
海外受注を早期に獲得できるとの見通し。
同社の商談ブースには、昨年の2倍近い顧客が訪れ、
燃費性能などを武器に、営業活動を活発化する考え。
MRJの受注は、今のところ全日本空輸からの25機のみ。
三菱航空機は、小型ジェット機の市場規模を今後20年間で5千機とみており、
1千機はMRJが獲得したい。
初日に、同社ブースを訪れた顧客は50組を超えるなど、
昨年の2倍近いペース増。
旅客機メーカーとしての三菱航空機の認知度が向上し、
「(従来機より2~3割は高い)燃費性能や座席スペースなど
ライバル社よりも大きく上回っている。
顧客もそれを理解し、興味を持ち、(MRJを発注しようと)熱意を感じる」
世界的な景気後退の影響について、
「旅客機数を減らす航空会社があるうえ、金融市場の不安から
資金調達が難しくなっている」と一定の打撃はある。
小型ジェット機は市場が伸びているうえ、将来的な需要も大きい。
「無理に安売りする気はない」との姿勢を維持。
現在の計画では2011年に初飛行、13年に1号機納入となるが、
「エンジニアを増やすなど、機体開発は順調に進んでいる」
修理やメンテナンスなどのアフターサービスは、
「(スウェーデンの航空機メーカーである)サーブなどと提携を交渉中」
MRJのスペックの詳細が決まる秋以降、正式に契約する計画。
「あくまで、三菱航空機が責任を持ってやる。
エンジニアの教育トレーニングや一部サービスを委託することもあるが、
中心は三菱航空機」、
アフターサービスを他社任せにせず、
高品質の自社サービス網を世界に構築する考え。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/_mono/_mo090617.html
三菱航空機(名古屋市)の江川豪雄社長は、パリ航空ショーの会場で、
「欧米や東南アジアなどの顧客から手応えはある」、
同社が開発する国産初の小型ジェット旅客機「MRJ」の
海外受注を早期に獲得できるとの見通し。
同社の商談ブースには、昨年の2倍近い顧客が訪れ、
燃費性能などを武器に、営業活動を活発化する考え。
MRJの受注は、今のところ全日本空輸からの25機のみ。
三菱航空機は、小型ジェット機の市場規模を今後20年間で5千機とみており、
1千機はMRJが獲得したい。
初日に、同社ブースを訪れた顧客は50組を超えるなど、
昨年の2倍近いペース増。
旅客機メーカーとしての三菱航空機の認知度が向上し、
「(従来機より2~3割は高い)燃費性能や座席スペースなど
ライバル社よりも大きく上回っている。
顧客もそれを理解し、興味を持ち、(MRJを発注しようと)熱意を感じる」
世界的な景気後退の影響について、
「旅客機数を減らす航空会社があるうえ、金融市場の不安から
資金調達が難しくなっている」と一定の打撃はある。
小型ジェット機は市場が伸びているうえ、将来的な需要も大きい。
「無理に安売りする気はない」との姿勢を維持。
現在の計画では2011年に初飛行、13年に1号機納入となるが、
「エンジニアを増やすなど、機体開発は順調に進んでいる」
修理やメンテナンスなどのアフターサービスは、
「(スウェーデンの航空機メーカーである)サーブなどと提携を交渉中」
MRJのスペックの詳細が決まる秋以降、正式に契約する計画。
「あくまで、三菱航空機が責任を持ってやる。
エンジニアの教育トレーニングや一部サービスを委託することもあるが、
中心は三菱航空機」、
アフターサービスを他社任せにせず、
高品質の自社サービス網を世界に構築する考え。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/_mono/_mo090617.html
岩手大教授に尾瀬賞 東北初、湿原保全の研究評価
(岩手日報 6月17日)
岩手大人文社会科学部の竹原明秀教授(50)は、
湿原に関する優れた学術研究を顕彰する第12回尾瀬賞
(財団法人尾瀬保護財団主催)を受賞。
東北では初めて。
竹原教授の研究内容は、「東北地方の湿原に発達する
植物群落の構造とその保全に関する研究」。
東北地方の18カ所の湿原を、25年間にわたり地道に調査研究、
その成果が各自治体の保護管理計画にも反映されていることが高く評価。
竹原教授は、植生科学や環境動態解析、環境保全学などが専門。
森林や湿原などに見られる植物や植物群落を、
生育環境や人間活動との関係を中心に研究、
さまざま地域で野外調査を進めている。
授賞式では、同財団の大沢正明理事長(群馬県知事)が
表彰状と賞金100万円の目録を手渡した。
竹原教授は、「機械ではなく、足を使った基礎研究に光が当たり、
とても感謝している。今後も研究に力を注ぎ、若い人材も育てていきたい」
同賞は、植生破壊などが懸念されている湿原の保護を進めるため、
1997年度に創設。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090617_4
岩手大人文社会科学部の竹原明秀教授(50)は、
湿原に関する優れた学術研究を顕彰する第12回尾瀬賞
(財団法人尾瀬保護財団主催)を受賞。
東北では初めて。
竹原教授の研究内容は、「東北地方の湿原に発達する
植物群落の構造とその保全に関する研究」。
東北地方の18カ所の湿原を、25年間にわたり地道に調査研究、
その成果が各自治体の保護管理計画にも反映されていることが高く評価。
竹原教授は、植生科学や環境動態解析、環境保全学などが専門。
森林や湿原などに見られる植物や植物群落を、
生育環境や人間活動との関係を中心に研究、
さまざま地域で野外調査を進めている。
授賞式では、同財団の大沢正明理事長(群馬県知事)が
表彰状と賞金100万円の目録を手渡した。
竹原教授は、「機械ではなく、足を使った基礎研究に光が当たり、
とても感謝している。今後も研究に力を注ぎ、若い人材も育てていきたい」
同賞は、植生破壊などが懸念されている湿原の保護を進めるため、
1997年度に創設。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090617_4
安値案件にひた走る人材派遣の事情
(日経 2009-06-10)
4月の有効求人倍率(季節調整値)0.46倍。
求職者2人につき、仕事が1つしかない雇用環境のもと、
人材派遣市場も需要が急減。
派遣先企業から受け取る料金と派遣スタッフに支払う時給との差額、
「粗利」の拡大を追求するだけでは、事態打開は望めない。
派遣各社は、低料金の新規案件の獲得と、有力な派遣先からの
受注件数拡大に向けて動きを加速。
今年3月末、派遣契約の終了が相次いだ。
新年度スタートの需要がなく、仕事に就けない派遣スタッフが多数発生。
5月の大型連休明けの需要復活に期待したが、市場は凍り付いたまま。
パソナ、テンプスタッフ、リクルートスタッフィングなど、
大手派遣会社の受注は前年同期の5~6割減。
大手派遣会社が、事態打開のために乗り出したのが、
「従来は手を出さなかった安い仕事でもとる」営業。
派遣案件数の確保を優先する必要がある、との判断。
人材派遣の募集時時給は昨秋以降、急落。
3大都市圏の4月の平均時給は、前年同月比4.7%安の1459円。
10カ月連続で、前年同月を下回る。
事務系派遣は値下がりが目立ち、1412円と同5.8%下がった。
派遣会社は、安い時給の仕事を受注し、求人情報サイトに掲載。
好条件の仕事は掲載しなくても埋まるため、
募集時時給の下落に拍車をかける構図。
3月末でも契約が終了せず、更改された案件は、
「ほぼ横ばいを維持」(スタッフサービス)。
派遣先企業からも、経費削減を振りかざした
「強い値下げ要請は出なかった」(パソナ)。
その代わり、顧客企業による取引先派遣会社の集約。
これまでも顧客が派遣の発注窓口を、現場から購買担当に一本化、
変更した際、コスト削減に派遣会社数を減らす動きはあった。
今回、大手派遣会社が総合力を生かし、適正な人員配置なども含め
提案するなど、積極的に動いている点が異なる。
全国展開する企業が取引する派遣会社は、50~100社。
3社程度に絞り込むことが多く、
「2%程度のボリュームディスカウントが効く」(大手派遣会社)。
派遣市場では、新規受注の減少にブレーキがかかったが、
派遣の需要が反発するにはまだ時間がかかりそう。
華やかな宣伝広告で注目を集めた派遣業界に、
再び追い風が吹く日までは地歩固めの日々となりそう。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/shikyou/shi090608.html
4月の有効求人倍率(季節調整値)0.46倍。
求職者2人につき、仕事が1つしかない雇用環境のもと、
人材派遣市場も需要が急減。
派遣先企業から受け取る料金と派遣スタッフに支払う時給との差額、
「粗利」の拡大を追求するだけでは、事態打開は望めない。
派遣各社は、低料金の新規案件の獲得と、有力な派遣先からの
受注件数拡大に向けて動きを加速。
今年3月末、派遣契約の終了が相次いだ。
新年度スタートの需要がなく、仕事に就けない派遣スタッフが多数発生。
5月の大型連休明けの需要復活に期待したが、市場は凍り付いたまま。
パソナ、テンプスタッフ、リクルートスタッフィングなど、
大手派遣会社の受注は前年同期の5~6割減。
大手派遣会社が、事態打開のために乗り出したのが、
「従来は手を出さなかった安い仕事でもとる」営業。
派遣案件数の確保を優先する必要がある、との判断。
人材派遣の募集時時給は昨秋以降、急落。
3大都市圏の4月の平均時給は、前年同月比4.7%安の1459円。
10カ月連続で、前年同月を下回る。
事務系派遣は値下がりが目立ち、1412円と同5.8%下がった。
派遣会社は、安い時給の仕事を受注し、求人情報サイトに掲載。
好条件の仕事は掲載しなくても埋まるため、
募集時時給の下落に拍車をかける構図。
3月末でも契約が終了せず、更改された案件は、
「ほぼ横ばいを維持」(スタッフサービス)。
派遣先企業からも、経費削減を振りかざした
「強い値下げ要請は出なかった」(パソナ)。
その代わり、顧客企業による取引先派遣会社の集約。
これまでも顧客が派遣の発注窓口を、現場から購買担当に一本化、
変更した際、コスト削減に派遣会社数を減らす動きはあった。
今回、大手派遣会社が総合力を生かし、適正な人員配置なども含め
提案するなど、積極的に動いている点が異なる。
全国展開する企業が取引する派遣会社は、50~100社。
3社程度に絞り込むことが多く、
「2%程度のボリュームディスカウントが効く」(大手派遣会社)。
派遣市場では、新規受注の減少にブレーキがかかったが、
派遣の需要が反発するにはまだ時間がかかりそう。
華やかな宣伝広告で注目を集めた派遣業界に、
再び追い風が吹く日までは地歩固めの日々となりそう。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/shikyou/shi090608.html
熱中症危険度5段階で 携帯式の計測器開発
(2009年6月22日 共同通信社)
梅雨が明ければ、熱中症が猛威を振るう夏本番。
日本気象協会は、熱中症の危険度を5段階で知らせる
携帯式の「熱中症計」を開発。
気温と湿度を自動計測し、熱中症発症の可能性を示す指標値を算出。
「ほぼ安全」、「注意」、「警戒」、「厳重警戒」、「危険」の5ランクで、
ランプを点灯させて知らせる。
「危険」は、外出を避けるのが望ましいレベルで、
「厳重警戒」以上になるとブザーも鳴る。
大きさは縦6・5センチ、横4・5センチ、厚さ1・5センチ、重さ20グラムで、
子どもの手のひらにも乗るサイズ。
画面には、気温と湿度も表示。
1個1050円、協会の支社や支店で販売するほか、
ホームページでも注文を受け付け。
担当者は、「毎年多くの人が熱中症で病院に運ばれたり、
亡くなったりしており、対策は待ったなし。
気軽に持ち歩いて予防に役立ててほしい」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/6/22/102588/
梅雨が明ければ、熱中症が猛威を振るう夏本番。
日本気象協会は、熱中症の危険度を5段階で知らせる
携帯式の「熱中症計」を開発。
気温と湿度を自動計測し、熱中症発症の可能性を示す指標値を算出。
「ほぼ安全」、「注意」、「警戒」、「厳重警戒」、「危険」の5ランクで、
ランプを点灯させて知らせる。
「危険」は、外出を避けるのが望ましいレベルで、
「厳重警戒」以上になるとブザーも鳴る。
大きさは縦6・5センチ、横4・5センチ、厚さ1・5センチ、重さ20グラムで、
子どもの手のひらにも乗るサイズ。
画面には、気温と湿度も表示。
1個1050円、協会の支社や支店で販売するほか、
ホームページでも注文を受け付け。
担当者は、「毎年多くの人が熱中症で病院に運ばれたり、
亡くなったりしており、対策は待ったなし。
気軽に持ち歩いて予防に役立ててほしい」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/6/22/102588/
2009年6月30日火曜日
星空に学ぶ(3)学会発表、プロから刺激
(読売 6月11日)
高校生に学会発表の機会を与え、学習意欲を引き出す。
地球惑星科学分野では、国内最大級の学術組織
「日本地球惑星科学連合」の年次大会が開かれた。
約4000人の研究者が集結した会場の一画に、
約160人の高校生が研究をまとめたポスターを張り出し、
訪れた研究者を相手に発表する特別会場があった。
発表者の一人、大阪教育大学付属高校天王寺校舎の2年生、
山下真弓さん(17)の周りにも、研究者の人だかり。
「航空機事故と月齢の関係」を検証した珍しい研究が、
研究者の目にとまったようだが、次々と鋭い質問が。
「着眼点は良いが、データの統計処理はもっと工夫が必要」、
「事故数のデータに根拠があるの?」
はきはき答える山下さんだが、途中言葉に詰まる場面も。
それでも「研究者の方々が甘い部分を指摘してくれて、
ドキドキしたけどとてもためになった」と満足そうな表情。
同連合が、「高校生のポスター発表」を開催したのは
4年前の年次大会から。
同連合の担当者によると、レベルの高い専門学会で発表の場を提供し、
学習の強い動機付けにしてもらうのが狙い。
初回は22件の参加だったが年々応募が増え、
今回は48件とほぼ倍増。
研究のテーマも、太陽や流星、オーロラなどの天体観測から、
気象現象の観測、鉱物分析など多岐にわたる。
個人の研究から、大学や研究機関と共同で長期にわたって行った
「超高校級」の研究まで。
レベルの高さや幅の広さもさることながら、
山下さんを指導する岡本義雄・地学教諭(57)は、
「プロの研究者から生で意見を聞くことは、高校生の意欲を
さらに高める貴重な経験になる」と、高校側も高く評価。
日本天文学会も、2000年の大会から、
高校生のほか中学生も対象とする「ジュニアセッション」を催している。
「天体観測は、中高校生でも望遠鏡さえあればできるので、
参加しやすいという特徴。
他の科学分野の学会には、なかなかできない取り組み」、
ジュニアセッション実行委員長の
吉田真・宇宙航空研究開発機構准教授(47)。
背後には、宇宙天文を「入り口」にすれば、
中高生に科学の面白さを感じてもらえるとの考え。
思惑通り、ジュニアセッションには毎回約300人もの生徒が参加、
大会でも最も大きい会場を用意。
生徒たちの自由な発想と、「楽しさ」を重視し、
発表内容の事前審査はしないことも、参加者が増える背景。
ただ、学会の本来の目的は、研究者に発表の場を提供すること。
日程を決める際、中高校生に十分に配慮できず、
試験や運動会が多い季節に開催されることも少なくない。
旅費も生徒持ちのことが多い。
関係者が調整して、研究者の卵たちを上手に育てたい。
◆日本地球惑星科学連合
太陽系や太陽系外の天体から、地球の大気・海洋・環境を研究する
国内35の関連学会が加盟。
2005年、各学会による任意団体として発足、
昨年12月に一般社団法人に衣替え。
研究者同士の研究交流の場としてだけでなく、
文部科学省の新学習指導要領や小中高の地学教育の在り方に対する
提言も積極的に行っている。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090611-OYT8T00214.htm
高校生に学会発表の機会を与え、学習意欲を引き出す。
地球惑星科学分野では、国内最大級の学術組織
「日本地球惑星科学連合」の年次大会が開かれた。
約4000人の研究者が集結した会場の一画に、
約160人の高校生が研究をまとめたポスターを張り出し、
訪れた研究者を相手に発表する特別会場があった。
発表者の一人、大阪教育大学付属高校天王寺校舎の2年生、
山下真弓さん(17)の周りにも、研究者の人だかり。
「航空機事故と月齢の関係」を検証した珍しい研究が、
研究者の目にとまったようだが、次々と鋭い質問が。
「着眼点は良いが、データの統計処理はもっと工夫が必要」、
「事故数のデータに根拠があるの?」
はきはき答える山下さんだが、途中言葉に詰まる場面も。
それでも「研究者の方々が甘い部分を指摘してくれて、
ドキドキしたけどとてもためになった」と満足そうな表情。
同連合が、「高校生のポスター発表」を開催したのは
4年前の年次大会から。
同連合の担当者によると、レベルの高い専門学会で発表の場を提供し、
学習の強い動機付けにしてもらうのが狙い。
初回は22件の参加だったが年々応募が増え、
今回は48件とほぼ倍増。
研究のテーマも、太陽や流星、オーロラなどの天体観測から、
気象現象の観測、鉱物分析など多岐にわたる。
個人の研究から、大学や研究機関と共同で長期にわたって行った
「超高校級」の研究まで。
レベルの高さや幅の広さもさることながら、
山下さんを指導する岡本義雄・地学教諭(57)は、
「プロの研究者から生で意見を聞くことは、高校生の意欲を
さらに高める貴重な経験になる」と、高校側も高く評価。
日本天文学会も、2000年の大会から、
高校生のほか中学生も対象とする「ジュニアセッション」を催している。
「天体観測は、中高校生でも望遠鏡さえあればできるので、
参加しやすいという特徴。
他の科学分野の学会には、なかなかできない取り組み」、
ジュニアセッション実行委員長の
吉田真・宇宙航空研究開発機構准教授(47)。
背後には、宇宙天文を「入り口」にすれば、
中高生に科学の面白さを感じてもらえるとの考え。
思惑通り、ジュニアセッションには毎回約300人もの生徒が参加、
大会でも最も大きい会場を用意。
生徒たちの自由な発想と、「楽しさ」を重視し、
発表内容の事前審査はしないことも、参加者が増える背景。
ただ、学会の本来の目的は、研究者に発表の場を提供すること。
日程を決める際、中高校生に十分に配慮できず、
試験や運動会が多い季節に開催されることも少なくない。
旅費も生徒持ちのことが多い。
関係者が調整して、研究者の卵たちを上手に育てたい。
◆日本地球惑星科学連合
太陽系や太陽系外の天体から、地球の大気・海洋・環境を研究する
国内35の関連学会が加盟。
2005年、各学会による任意団体として発足、
昨年12月に一般社団法人に衣替え。
研究者同士の研究交流の場としてだけでなく、
文部科学省の新学習指導要領や小中高の地学教育の在り方に対する
提言も積極的に行っている。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090611-OYT8T00214.htm
クリニクラウン 活動広げる「病院の道化師」。子どもたちに
(2009年6月16日 毎日新聞社)
赤い鼻を付けた医師が小児病棟に入り、
笑いを振りまいて子どもたちを元気にする--。
米映画「パッチ・アダムス」(98年制作)に登場した
「病院の道化師」が日本でも活躍。
5年目を迎える日本クリニクラウン協会(本部・大阪市)の活動は、
国内14病院(08年度)に広がっている。
クリニクラウンは、病院を意味する「クリニック」と道化師を指す
「クラウン」を合わせた英語の造語。
優れた演じ手であると同時に、子どもとの接し方や児童心理、
保健衛生や病院の規則にも詳しいスペシャリスト。
日本語では「臨床道化師」と訳され、同協会は13人を認定。
闘病生活が長くなると、病室を訪れるのは白衣の医師や看護師、
親など大人ばかりで、子どもは自然に、
治療を受ける受け身の姿勢になりやすい。
クリニクラウンは、病室を定期的に訪問し、遊びなどを通して
子どもたちの成長を支えている。
同協会の塚原成幸事務局長は、「入院中、治療のための
さまざまな制限を受けている子どもたちが思い切り笑い、
主体的に遊ぶことができる環境作りが大切な役割」
大ちゃんとTOMO(トモ)さんの男女1組のクリニクラウンが、
水戸市の茨城県立こども病院を訪れた。
同協会は、2年前から月1回定期的に派遣。
病院スタッフと一人一人の病状や付き添いの親の状況などを
打ち合わせた後、長期入院している子どもたちの病棟に入った。
突然、近くの部屋の扉が開いて、「ピエロが来たー」という歓声が。
クリニクラウンは、4-5人の幼児からお尻にパンチを浴び、逃げ惑った。
病室から男の子が、窓ガラス越しにその様子を見つめていた。
恥ずかしがりやで病室から出たがらない子。
トモさんが注意深く病室に入ると、男の子は大喜び。
「外に出る」と言って病室を出ると、大ちゃんや他の子どもたちと
廊下でパレードを始めた。
祖母が、「さっきまで暗い顔をしていたのに、すごいですね」と感激。
病棟訪問後、クリニクラウンから一人一人の子どもの様子などが
病院側に報告。
病院スタッフで子どもたちの精神的負担を軽減し、発育を手助けする
専門職、チャイルド・ライフ・スペシャリストの松井基子さんは、
「お姉さんらしく振る舞っている子が、普段とは違う子どもらしい表情を
見せたり、日ごろはおとなしい子どもが自分から積極的に
行動を起こすこともある」とその効果に期待。
クリニクラウンの先進地オランダでは、国民的な理解が深い。
同国のクリニクラウン財団は、年間の寄付だけで10億円以上の予算、
約9割の小児医療施設を訪れている。
日本でも、クリニクラウンへの期待は広がっているが、
個人的寄付が集まりにくい。
自分の仕事を持ちながら活動をしているのが実態で、
継続して活動できる方法を模索している。
◇1年かけ養成、試験経て認定
クリニクラウンになるには、募集から認定まで約1年の養成期間が必要。
養成トレーニングでは、相手に恐怖感を与えないコミュニケーションや
適切な距離の取り方、即興的な動きなど病室での身体表現方法を学ぶ。
0-18歳と、幅広い年齢に即した子どもたちとのかかわり方や
子どもを取り巻く環境、保健衛生の基礎知識、残された家族のケアなど、
臨床現場に入るための講義を受ける。
病院での臨床研修を受けて経験を積み、最後に認定試験を受ける。
現在認定されている13人は、演劇やダンスなどの経験者や
医療・福祉関係者など。
問い合わせは、日本クリニクラウン協会(06・6575・5592)。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/6/16/102108/
赤い鼻を付けた医師が小児病棟に入り、
笑いを振りまいて子どもたちを元気にする--。
米映画「パッチ・アダムス」(98年制作)に登場した
「病院の道化師」が日本でも活躍。
5年目を迎える日本クリニクラウン協会(本部・大阪市)の活動は、
国内14病院(08年度)に広がっている。
クリニクラウンは、病院を意味する「クリニック」と道化師を指す
「クラウン」を合わせた英語の造語。
優れた演じ手であると同時に、子どもとの接し方や児童心理、
保健衛生や病院の規則にも詳しいスペシャリスト。
日本語では「臨床道化師」と訳され、同協会は13人を認定。
闘病生活が長くなると、病室を訪れるのは白衣の医師や看護師、
親など大人ばかりで、子どもは自然に、
治療を受ける受け身の姿勢になりやすい。
クリニクラウンは、病室を定期的に訪問し、遊びなどを通して
子どもたちの成長を支えている。
同協会の塚原成幸事務局長は、「入院中、治療のための
さまざまな制限を受けている子どもたちが思い切り笑い、
主体的に遊ぶことができる環境作りが大切な役割」
大ちゃんとTOMO(トモ)さんの男女1組のクリニクラウンが、
水戸市の茨城県立こども病院を訪れた。
同協会は、2年前から月1回定期的に派遣。
病院スタッフと一人一人の病状や付き添いの親の状況などを
打ち合わせた後、長期入院している子どもたちの病棟に入った。
突然、近くの部屋の扉が開いて、「ピエロが来たー」という歓声が。
クリニクラウンは、4-5人の幼児からお尻にパンチを浴び、逃げ惑った。
病室から男の子が、窓ガラス越しにその様子を見つめていた。
恥ずかしがりやで病室から出たがらない子。
トモさんが注意深く病室に入ると、男の子は大喜び。
「外に出る」と言って病室を出ると、大ちゃんや他の子どもたちと
廊下でパレードを始めた。
祖母が、「さっきまで暗い顔をしていたのに、すごいですね」と感激。
病棟訪問後、クリニクラウンから一人一人の子どもの様子などが
病院側に報告。
病院スタッフで子どもたちの精神的負担を軽減し、発育を手助けする
専門職、チャイルド・ライフ・スペシャリストの松井基子さんは、
「お姉さんらしく振る舞っている子が、普段とは違う子どもらしい表情を
見せたり、日ごろはおとなしい子どもが自分から積極的に
行動を起こすこともある」とその効果に期待。
クリニクラウンの先進地オランダでは、国民的な理解が深い。
同国のクリニクラウン財団は、年間の寄付だけで10億円以上の予算、
約9割の小児医療施設を訪れている。
日本でも、クリニクラウンへの期待は広がっているが、
個人的寄付が集まりにくい。
自分の仕事を持ちながら活動をしているのが実態で、
継続して活動できる方法を模索している。
◇1年かけ養成、試験経て認定
クリニクラウンになるには、募集から認定まで約1年の養成期間が必要。
養成トレーニングでは、相手に恐怖感を与えないコミュニケーションや
適切な距離の取り方、即興的な動きなど病室での身体表現方法を学ぶ。
0-18歳と、幅広い年齢に即した子どもたちとのかかわり方や
子どもを取り巻く環境、保健衛生の基礎知識、残された家族のケアなど、
臨床現場に入るための講義を受ける。
病院での臨床研修を受けて経験を積み、最後に認定試験を受ける。
現在認定されている13人は、演劇やダンスなどの経験者や
医療・福祉関係者など。
問い合わせは、日本クリニクラウン協会(06・6575・5592)。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/6/16/102108/
免疫ブレーキ 筑波大教授らが解明 ワクチン増強応用も
(2009年6月16日 毎日新聞社)
一部の細菌などに対し、抗体を作りにくくしている
「免疫のブレーキ」と言える人体の仕組みを、
筑波大大学院人間総合科学研究科の本多伸一郎講師と
渋谷彰教授らが見つけた。
「ブレーキ」を一時的に外す薬を作れば、
ワクチン効果の増強などに応用できる。
15日付の米科学アカデミー紀要電子版に発表。
細菌などが人体に入ると、体内のリンパ球が「IgG抗体」を作って攻撃。
表面を「多糖類」という物質で覆われた肺炎球菌などには、
IgG抗体ができにくく、ワクチンも効きにくい。
だが、理由は謎だった。
本多講師らは、働きがよく分からなかった別の種類の抗体
「IgM抗体」に注目。
リンパ球から、IgM抗体と結びつく受容体をなくしたマウスを、
遺伝子操作で作った。
マウスに肺炎球菌などと構造が似た化学物質を注射すると、
普通のマウスの約10倍のIgG抗体ができ、化学物質を攻撃。
12週間後に再び、同じ物質を注射すると、
IgG抗体の中でも攻撃力が強いものが、1度目の実験より約5割増。
こうした実験から、IgMが多糖類に覆われた菌などへの
IgG抗体の生産を抑えていると結論。
渋谷教授は、「IgMは、免疫が過剰に働きすぎて体を傷つけるのを
防いでいるのではないか。
ワクチン注射の際だけ、IgMの働きを止める薬を作れば
効果の増強につながるだろう」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/6/16/102095/
一部の細菌などに対し、抗体を作りにくくしている
「免疫のブレーキ」と言える人体の仕組みを、
筑波大大学院人間総合科学研究科の本多伸一郎講師と
渋谷彰教授らが見つけた。
「ブレーキ」を一時的に外す薬を作れば、
ワクチン効果の増強などに応用できる。
15日付の米科学アカデミー紀要電子版に発表。
細菌などが人体に入ると、体内のリンパ球が「IgG抗体」を作って攻撃。
表面を「多糖類」という物質で覆われた肺炎球菌などには、
IgG抗体ができにくく、ワクチンも効きにくい。
だが、理由は謎だった。
本多講師らは、働きがよく分からなかった別の種類の抗体
「IgM抗体」に注目。
リンパ球から、IgM抗体と結びつく受容体をなくしたマウスを、
遺伝子操作で作った。
マウスに肺炎球菌などと構造が似た化学物質を注射すると、
普通のマウスの約10倍のIgG抗体ができ、化学物質を攻撃。
12週間後に再び、同じ物質を注射すると、
IgG抗体の中でも攻撃力が強いものが、1度目の実験より約5割増。
こうした実験から、IgMが多糖類に覆われた菌などへの
IgG抗体の生産を抑えていると結論。
渋谷教授は、「IgMは、免疫が過剰に働きすぎて体を傷つけるのを
防いでいるのではないか。
ワクチン注射の際だけ、IgMの働きを止める薬を作れば
効果の増強につながるだろう」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/6/16/102095/
教職員「心の病」深刻 県内08年度
(岩手日報 6月19日)
県内の教職員で2008年度、精神疾患が原因で休職した人は71人
(前年度比1人増)で、過去最多。
公立学校共済組合岩手支部(支部長・法貴敬教育長)が実施した
「心の健康」アンケートでは、4人に1人が「健康でない」、
「あまり健康でない」と回答。
県教委は、「多忙化や同僚、児童・生徒、保護者らとの関係変化などが原因」
ととらえ、職場環境の改善、復帰支援など対策を強化。
病気休職の教職員は05年度が85人、精神疾患59人(県立学校21、小中38)、
06年度81人で同61人(19、42)、07年度120人で同70人(16、54)、
08年度115人で同71人(17、54)と、
全体の教職員数が年々減少している中、精神疾患は増加。
公立学校共済組合岩手支部の調査は、昨年夏に実施。
教職員1万2668人が対象で、9595人から回答。
「あまり健康でない」と答えたのは2226人、
「健康でない」は388人の計2614人(27・2%)。
原因は、業務量(48・4%)、同僚との人間関係(35・8%)、
児童・生徒や保護者、管理職との人間関係、生徒指導など。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090619_3
県内の教職員で2008年度、精神疾患が原因で休職した人は71人
(前年度比1人増)で、過去最多。
公立学校共済組合岩手支部(支部長・法貴敬教育長)が実施した
「心の健康」アンケートでは、4人に1人が「健康でない」、
「あまり健康でない」と回答。
県教委は、「多忙化や同僚、児童・生徒、保護者らとの関係変化などが原因」
ととらえ、職場環境の改善、復帰支援など対策を強化。
病気休職の教職員は05年度が85人、精神疾患59人(県立学校21、小中38)、
06年度81人で同61人(19、42)、07年度120人で同70人(16、54)、
08年度115人で同71人(17、54)と、
全体の教職員数が年々減少している中、精神疾患は増加。
公立学校共済組合岩手支部の調査は、昨年夏に実施。
教職員1万2668人が対象で、9595人から回答。
「あまり健康でない」と答えたのは2226人、
「健康でない」は388人の計2614人(27・2%)。
原因は、業務量(48・4%)、同僚との人間関係(35・8%)、
児童・生徒や保護者、管理職との人間関係、生徒指導など。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090619_3
枯れた技術が有機ELで花開く
(日経 2009-06-16)
超薄型テレビのディスプレーとして注目を集める
有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)パネルだが、
高価格がネックのテレビよりも、照明市場向けの需要が
一足先に開花しそうだ。
低消費電力で明るく、紫外線を出さないことが評価され、
環境対応製品への関心が高い欧州などで普及する可能性が高まってきた。
照明に最適な白色有機ELの量産競争で、大手メーカーを尻目に
先頭を走っているのが、操業開始して3年目の無名ベンチャー。
強さの秘密は、枯れた技術の徹底活用。
青森県六ケ所村に工場を構える東北デバイス
(花巻市、相馬平和社長)。
親会社の電子部品製造、エーエムエス(青森県中泊町)の
古川岩雄会長は、「働く場がなく、出稼ぎに行くしかない青森の人に
雇用の場を作るため、会社の体力があるうちに成長市場に挑み、
夢を実現したかった」
先端技術コンサルティング会社の技術指導とファンドの資金支援を受け、
白色有機EL開発部門を2005年、社外に切り出し、ベンチャーとして自立。
照明向けの白色有機ELを新規事業に選んだのは、
鮮明なカラー画像が求められ、量産が難しいテレビ用途より
性能要求のハードルが幾分低い白色の方が、
中小でも参入チャンスがあると見抜いた。
省エネ・環境対応型の照明市場で先行したLED(発光ダイオード)に対し、
白色有機ELは価格競争では負けるが、低温動作でパネル面全体が
発光する点や応答速度の早さで優位に立つ。
今後の需要拡大を期待して、パナソニック電工やNECライティング、
ロームなど大手や有機EL研究で有名な山形大学の城戸淳二教授が
指導する有機エレクトロニクス研究所(米沢市)など、
参入が相次ぐ見通し。
今後の競争激化は必至だが、実用化の目安である1万時間超の
寿命の製品を量産しているのは現在、東北デバイスだけ。
六ケ所村の工場は06年4月、世界初の量産工場として稼働。
昨年、約20億円を投じた第2号ラインも稼働、
2インチパネル換算で月100万枚量産できる。
大手に先駆けて量産を軌道に乗せることができた要因は、
「枯れた技術の水平思考」という製造哲学。
同社の赤星治副社長が、「ローテクの積み重ね」と明かすように、
先端技術と装置をはなから使う気がない。
従業員75人のうち、15人が大手半導体メーカーからの転身組で占め、
半導体工場でよく使われる膜封止、真空蒸着といった
既存の製造技術の活用にとことんこだわる。
赤星氏は、「月産100万枚の生産設備を大手が作ると、
100億円以上かかる」
投資額が大手の5分の1程度で済んだのは、
「有機ELから撤退した三洋電機関係会社から、装置を安く購入し、
旧世代の小型ガラス基板を使って、作業者が手で持ち運ぶようにして
高価な自動搬送装置の導入を最小限にとどめたり、
独自のケチケチ作戦を徹底追求した」
大手は、発光源の有機EL材料を2枚のガラス基板に挟む手法が
一般的だが、東北デバイスは膜封止を採用。
発光材料を薄膜でとじ込めるので、乾燥剤が不要になり、
従来1ミリメートルを超えていたパネルの厚さは0.3ミリメートルまで薄く、
材料コストも節約できた。
中小が大手に勝つ絶対条件のコストダウンは、妥協を許さない。
巨額の資金と人材を投じて最先端技術の開発に執着するが、
技術が先端過ぎて量産に手こずる大手の戦略に対する痛烈な皮肉。
同社は、これまで携帯電話のバックライトや照明大手のOEM
(相手先ブランドによる生産)供給など、特定顧客との取引が主体、
今年4月から一般企業からも受注することを決め、
エレクトロニクス商社4社と代理店契約。
顧客獲得競争で先手を打つ狙いだが、「安く作るノウハウの蓄積で
歩留まりは90%を達成、大手との競争に勝つ自信はある」(赤星氏)。
大手の参入といった試練はこれからだが、東北デバイスの
枯れた技術の水平思考戦略は、中小・ベンチャー企業が
モノ作りで生き残る1つのヒントに。
中国や韓国など、アジア勢の追い上げを受ける半導体、液晶、
プラズマなど先端技術分野だけでなく、自動車関連でも
日本メーカーの事業撤退や工場閉鎖が相次ぎ、日本列島至るところに
まだ十分使える製造装置がエンジニア付きであふれている。
ローテクでも、新たな使い道を探せば、おカネと時間を節約して
成長市場に参入できるのに、この好機にチャレンジする起業家が
なかなか現れない。
資金面や市場開拓に不安があって、ぐずぐずしているうちに、
アジアのベンチャーに宝の山をそっくり持ち去られてしまう。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/mono/mon090605.html
超薄型テレビのディスプレーとして注目を集める
有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)パネルだが、
高価格がネックのテレビよりも、照明市場向けの需要が
一足先に開花しそうだ。
低消費電力で明るく、紫外線を出さないことが評価され、
環境対応製品への関心が高い欧州などで普及する可能性が高まってきた。
照明に最適な白色有機ELの量産競争で、大手メーカーを尻目に
先頭を走っているのが、操業開始して3年目の無名ベンチャー。
強さの秘密は、枯れた技術の徹底活用。
青森県六ケ所村に工場を構える東北デバイス
(花巻市、相馬平和社長)。
親会社の電子部品製造、エーエムエス(青森県中泊町)の
古川岩雄会長は、「働く場がなく、出稼ぎに行くしかない青森の人に
雇用の場を作るため、会社の体力があるうちに成長市場に挑み、
夢を実現したかった」
先端技術コンサルティング会社の技術指導とファンドの資金支援を受け、
白色有機EL開発部門を2005年、社外に切り出し、ベンチャーとして自立。
照明向けの白色有機ELを新規事業に選んだのは、
鮮明なカラー画像が求められ、量産が難しいテレビ用途より
性能要求のハードルが幾分低い白色の方が、
中小でも参入チャンスがあると見抜いた。
省エネ・環境対応型の照明市場で先行したLED(発光ダイオード)に対し、
白色有機ELは価格競争では負けるが、低温動作でパネル面全体が
発光する点や応答速度の早さで優位に立つ。
今後の需要拡大を期待して、パナソニック電工やNECライティング、
ロームなど大手や有機EL研究で有名な山形大学の城戸淳二教授が
指導する有機エレクトロニクス研究所(米沢市)など、
参入が相次ぐ見通し。
今後の競争激化は必至だが、実用化の目安である1万時間超の
寿命の製品を量産しているのは現在、東北デバイスだけ。
六ケ所村の工場は06年4月、世界初の量産工場として稼働。
昨年、約20億円を投じた第2号ラインも稼働、
2インチパネル換算で月100万枚量産できる。
大手に先駆けて量産を軌道に乗せることができた要因は、
「枯れた技術の水平思考」という製造哲学。
同社の赤星治副社長が、「ローテクの積み重ね」と明かすように、
先端技術と装置をはなから使う気がない。
従業員75人のうち、15人が大手半導体メーカーからの転身組で占め、
半導体工場でよく使われる膜封止、真空蒸着といった
既存の製造技術の活用にとことんこだわる。
赤星氏は、「月産100万枚の生産設備を大手が作ると、
100億円以上かかる」
投資額が大手の5分の1程度で済んだのは、
「有機ELから撤退した三洋電機関係会社から、装置を安く購入し、
旧世代の小型ガラス基板を使って、作業者が手で持ち運ぶようにして
高価な自動搬送装置の導入を最小限にとどめたり、
独自のケチケチ作戦を徹底追求した」
大手は、発光源の有機EL材料を2枚のガラス基板に挟む手法が
一般的だが、東北デバイスは膜封止を採用。
発光材料を薄膜でとじ込めるので、乾燥剤が不要になり、
従来1ミリメートルを超えていたパネルの厚さは0.3ミリメートルまで薄く、
材料コストも節約できた。
中小が大手に勝つ絶対条件のコストダウンは、妥協を許さない。
巨額の資金と人材を投じて最先端技術の開発に執着するが、
技術が先端過ぎて量産に手こずる大手の戦略に対する痛烈な皮肉。
同社は、これまで携帯電話のバックライトや照明大手のOEM
(相手先ブランドによる生産)供給など、特定顧客との取引が主体、
今年4月から一般企業からも受注することを決め、
エレクトロニクス商社4社と代理店契約。
顧客獲得競争で先手を打つ狙いだが、「安く作るノウハウの蓄積で
歩留まりは90%を達成、大手との競争に勝つ自信はある」(赤星氏)。
大手の参入といった試練はこれからだが、東北デバイスの
枯れた技術の水平思考戦略は、中小・ベンチャー企業が
モノ作りで生き残る1つのヒントに。
中国や韓国など、アジア勢の追い上げを受ける半導体、液晶、
プラズマなど先端技術分野だけでなく、自動車関連でも
日本メーカーの事業撤退や工場閉鎖が相次ぎ、日本列島至るところに
まだ十分使える製造装置がエンジニア付きであふれている。
ローテクでも、新たな使い道を探せば、おカネと時間を節約して
成長市場に参入できるのに、この好機にチャレンジする起業家が
なかなか現れない。
資金面や市場開拓に不安があって、ぐずぐずしているうちに、
アジアのベンチャーに宝の山をそっくり持ち去られてしまう。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/mono/mon090605.html
2009年6月29日月曜日
太陽光をはるかにしのぐ太陽熱
(日経 2009-06-15)
家庭で利用できる再生可能エネルギーの最も身近なものは、
やはり太陽のエネルギーだろう。
家庭でガスや灯油が使われていなかった時代には、
厨房の煮炊きには薪や炭が使われ、お風呂を沸かす
(この言葉も現代では死語になったようだ、「お湯を張る」と
いった方が一般的)のも、芝や薪が使われていた。
この時代は、バイオマスという名の再生可能エネルギーが
家庭の主役だった。
毎秒、地球に降り注ぐ太陽エネルギーの総量は、
われわれが地球全体で消費する全エネルギーの18000倍と推計。
見方を変えると、われわれが1年かけて地球上で消費する
全エネルギー量を、わずか30分間で供給できる計算。
地球のすべての生命の源は、すべてこの太陽に依存している。
水力や風力も、太陽による水循環・風循環の結果だし、
石油や石炭といった化石燃料も、元をたどれば
太陽エネルギーが作り出したもの。
太陽エネルギーの利用の基本は、熱と光を利用すること。
光としての利用は、日中の明るさが第一だが、
近年、この光エネルギーを電気として取り出す太陽光発電システムが
世界中で爆発的な普及段階を迎えている。
一方、熱としての利用例は発電よりはるかに歴史が古く、
農業用水をあらかじめため池にためておき、
水温が太陽によって温められてから田畑に供給する例や、
温室としての利用などがある。
何より温水器としての利用は、住宅でも早くから普及していた技術。
太陽熱温水器は最もポピュラーな設備で、
古くから使われてきたものに、「くみ置き式」と呼ばれるもの。
1950年頃、すでに実用化され、農村部での普及は高かった。
汲み置き式は、保温性が良くなかったため、さめやすいという欠点。
「自然循環式」と呼ばれ、集熱部と貯湯部に分かれ、
温められたお湯が貯湯タンクに貯められる方式が登場。
温水温度は、夏ではセ氏60~65度、冬でも同30~35度。
1980年頃、この方式が主流となり現在に至っている。
太陽エネルギーの有効活用という点から考え、
太陽光発電の転換効率に比べて、
太陽熱利用の熱利用効率の方が、実は数倍も大きい。
太陽のエネルギーの大きさは、条件の良いところでは、
1平方メートルあたり1キロワット。
年間の日照時間が約2000時間の東京では、
1平方メートルあたり年間2000キロワット。
これを太陽光発電に利用すると、発電効率は15~20%だが、
太陽熱として利用すると30~70%の効率で利用可能。
家庭での暖房・給湯用の熱利用量は、
石油換算で1世帯あたり年間740リットル、
太陽熱利用効率を50%とすると、面積8平方メートル程度の
太陽熱温水器を屋根に載せれば、太陽熱ですべてをまかなえる。
太陽エネルギーの熱利用が、もっともっと注目されても良いのでは。
◆なかがみ・ひでとし
1973年(昭48年)東大大学院工学系研究科修了、
住環境計画研究所を創設し所長。
慶大システムデザイン・マネジメント研究科教授のほか、
経済産業省の総合資源エネルギー調査会委員なども務める。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/tanso/tan090611.html
家庭で利用できる再生可能エネルギーの最も身近なものは、
やはり太陽のエネルギーだろう。
家庭でガスや灯油が使われていなかった時代には、
厨房の煮炊きには薪や炭が使われ、お風呂を沸かす
(この言葉も現代では死語になったようだ、「お湯を張る」と
いった方が一般的)のも、芝や薪が使われていた。
この時代は、バイオマスという名の再生可能エネルギーが
家庭の主役だった。
毎秒、地球に降り注ぐ太陽エネルギーの総量は、
われわれが地球全体で消費する全エネルギーの18000倍と推計。
見方を変えると、われわれが1年かけて地球上で消費する
全エネルギー量を、わずか30分間で供給できる計算。
地球のすべての生命の源は、すべてこの太陽に依存している。
水力や風力も、太陽による水循環・風循環の結果だし、
石油や石炭といった化石燃料も、元をたどれば
太陽エネルギーが作り出したもの。
太陽エネルギーの利用の基本は、熱と光を利用すること。
光としての利用は、日中の明るさが第一だが、
近年、この光エネルギーを電気として取り出す太陽光発電システムが
世界中で爆発的な普及段階を迎えている。
一方、熱としての利用例は発電よりはるかに歴史が古く、
農業用水をあらかじめため池にためておき、
水温が太陽によって温められてから田畑に供給する例や、
温室としての利用などがある。
何より温水器としての利用は、住宅でも早くから普及していた技術。
太陽熱温水器は最もポピュラーな設備で、
古くから使われてきたものに、「くみ置き式」と呼ばれるもの。
1950年頃、すでに実用化され、農村部での普及は高かった。
汲み置き式は、保温性が良くなかったため、さめやすいという欠点。
「自然循環式」と呼ばれ、集熱部と貯湯部に分かれ、
温められたお湯が貯湯タンクに貯められる方式が登場。
温水温度は、夏ではセ氏60~65度、冬でも同30~35度。
1980年頃、この方式が主流となり現在に至っている。
太陽エネルギーの有効活用という点から考え、
太陽光発電の転換効率に比べて、
太陽熱利用の熱利用効率の方が、実は数倍も大きい。
太陽のエネルギーの大きさは、条件の良いところでは、
1平方メートルあたり1キロワット。
年間の日照時間が約2000時間の東京では、
1平方メートルあたり年間2000キロワット。
これを太陽光発電に利用すると、発電効率は15~20%だが、
太陽熱として利用すると30~70%の効率で利用可能。
家庭での暖房・給湯用の熱利用量は、
石油換算で1世帯あたり年間740リットル、
太陽熱利用効率を50%とすると、面積8平方メートル程度の
太陽熱温水器を屋根に載せれば、太陽熱ですべてをまかなえる。
太陽エネルギーの熱利用が、もっともっと注目されても良いのでは。
◆なかがみ・ひでとし
1973年(昭48年)東大大学院工学系研究科修了、
住環境計画研究所を創設し所長。
慶大システムデザイン・マネジメント研究科教授のほか、
経済産業省の総合資源エネルギー調査会委員なども務める。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/tanso/tan090611.html
体内時刻、血液の代謝物質から計測 慶応大と理研、睡眠障害治療などに期待
(2009年6月16日 毎日新聞社)
血液から24時間周期で量が変化する471種の代謝物質を、
慶応大先端生命科学研究所(鶴岡市)と理化学研究所の
発生・再生科学総合研究センター(神戸市)が特定。
この代謝物質の量を測定することで、
マウスの「体内時計」の時刻が分かる。
人にも同様の仕組みがあるとみられ、体内時計の狂いが原因とされる
睡眠障害や時差ぼけなどの診断や治療につながる。
研究チームは、マウスの血液をさまざまな時刻に採取し、
約2500種の代謝物質を測定。
その中から、24時間周期で量が変わる471種を突き止めた。
その変動パターンを記録し重ね合わせることで、
代謝物質が示す時刻表を作った。
一定の時刻に血液から採取した代謝物質の量を測定し、
出来上がった時刻表と突き合わせることで、体内時刻を測定。
普通のマウスでは、体内時刻と実際の時刻との誤差は1時間以内。
電気の点灯時間を8時間早くして、時差ぼけにした
マウスの体内時刻を測定したところ、実際の時刻より8時間前の状態。
慶応大の曽我朋義教授(分析化学)は、
「体内時刻の測定が可能になることで、体内時計の狂いの修正や、
狂いから生じる病気の解決につながるのでは」
米国・科学アカデミー紀要の電子版に発表。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/6/16/102109/
血液から24時間周期で量が変化する471種の代謝物質を、
慶応大先端生命科学研究所(鶴岡市)と理化学研究所の
発生・再生科学総合研究センター(神戸市)が特定。
この代謝物質の量を測定することで、
マウスの「体内時計」の時刻が分かる。
人にも同様の仕組みがあるとみられ、体内時計の狂いが原因とされる
睡眠障害や時差ぼけなどの診断や治療につながる。
研究チームは、マウスの血液をさまざまな時刻に採取し、
約2500種の代謝物質を測定。
その中から、24時間周期で量が変わる471種を突き止めた。
その変動パターンを記録し重ね合わせることで、
代謝物質が示す時刻表を作った。
一定の時刻に血液から採取した代謝物質の量を測定し、
出来上がった時刻表と突き合わせることで、体内時刻を測定。
普通のマウスでは、体内時刻と実際の時刻との誤差は1時間以内。
電気の点灯時間を8時間早くして、時差ぼけにした
マウスの体内時刻を測定したところ、実際の時刻より8時間前の状態。
慶応大の曽我朋義教授(分析化学)は、
「体内時刻の測定が可能になることで、体内時計の狂いの修正や、
狂いから生じる病気の解決につながるのでは」
米国・科学アカデミー紀要の電子版に発表。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/6/16/102109/
ランコム、肌老化に関わる遺伝子を解析 加齢肌を若い肌に近づける新美容液を発売
(日経ヘルス 6月25日)
日本ロレアルのプレステージブランドであるランコムは、
肌老化に関わる遺伝子に着目した美容液「ジェニフィック」を発売。
新製品は、若い人の肌に多く存在するという、
肌ダメージの修復力が高いたんぱく質を作り出す遺伝子の働きを促し、
若々しいハリのある肌に導く。
肌には多くの遺伝子があり、その遺伝子から発するサインに従って、
たんぱく質の合成や再生などが行われる。
この遺伝子からのサインは、年を重ねるにしたがって変化する。
平均35歳と65歳の2つのグループを対象に遺伝子解析をしたところ、
対象の遺伝子4000個のうち、550個以上のサインが変化。
若年肌と加齢肌では、出るサインの種類が違う。
この差と肌の修復力の関係も見えてきた。
光による肌ダメージを受けた場合、若年肌は修復のため、
6時間後に遺伝子のサインの出現がピークを迎え、
加齢肌は30時間後にピークを迎える。
加齢肌では、再生を促す遺伝子から出るサインのタイミングが、
遅くなっている。
今回の新商品には、若い肌に多くみられる肌の遺伝子を出現させる、
セラミドと似た構造を持つ成分「フィトスフィンゴシン」と、
若い肌に多いたんぱく質の合成を促すビフィズス菌抽出エキスの
「ビオリサット」を配合。
新製品のモニターテストでは、25人の日本人女性に2カ月の間、
1日2回、商品を使用してもらったところ、
肌の老化に伴って減少する角質細胞(ケラチノサイト)の
接着力を高めるたんぱく質の発現率が26%アップ、
加齢とともに増えるたんぱく質の発現率が56%抑制。
価格は30ml、1万500円。
使うタイミングは、洗顔後、ローションをつける前。
その後に使用する化粧品の浸透や効果を促す
ブースター的な役割も期待できる。
http://nh.nikkeibp.co.jp/article/nhpro/20090625/103554/
日本ロレアルのプレステージブランドであるランコムは、
肌老化に関わる遺伝子に着目した美容液「ジェニフィック」を発売。
新製品は、若い人の肌に多く存在するという、
肌ダメージの修復力が高いたんぱく質を作り出す遺伝子の働きを促し、
若々しいハリのある肌に導く。
肌には多くの遺伝子があり、その遺伝子から発するサインに従って、
たんぱく質の合成や再生などが行われる。
この遺伝子からのサインは、年を重ねるにしたがって変化する。
平均35歳と65歳の2つのグループを対象に遺伝子解析をしたところ、
対象の遺伝子4000個のうち、550個以上のサインが変化。
若年肌と加齢肌では、出るサインの種類が違う。
この差と肌の修復力の関係も見えてきた。
光による肌ダメージを受けた場合、若年肌は修復のため、
6時間後に遺伝子のサインの出現がピークを迎え、
加齢肌は30時間後にピークを迎える。
加齢肌では、再生を促す遺伝子から出るサインのタイミングが、
遅くなっている。
今回の新商品には、若い肌に多くみられる肌の遺伝子を出現させる、
セラミドと似た構造を持つ成分「フィトスフィンゴシン」と、
若い肌に多いたんぱく質の合成を促すビフィズス菌抽出エキスの
「ビオリサット」を配合。
新製品のモニターテストでは、25人の日本人女性に2カ月の間、
1日2回、商品を使用してもらったところ、
肌の老化に伴って減少する角質細胞(ケラチノサイト)の
接着力を高めるたんぱく質の発現率が26%アップ、
加齢とともに増えるたんぱく質の発現率が56%抑制。
価格は30ml、1万500円。
使うタイミングは、洗顔後、ローションをつける前。
その後に使用する化粧品の浸透や効果を促す
ブースター的な役割も期待できる。
http://nh.nikkeibp.co.jp/article/nhpro/20090625/103554/
公園遊具:高齢者仕様に 介護予防へ「うんどう教室」、全国51カ所
(2009年6月19日 毎日新聞社)
子ども向けの遊具に代わり、高齢者の運動用に、
平均台や鉄棒などを設置する公園が増えている。
ボランティアなどを講師に迎えた運動教室も好評。
目標は、介護予防のための体力維持。
「5年後も今のまま」を合言葉に、
運動を習慣付けようという動きが広がっている。
大阪府の中央部、大阪、東大阪、八尾の3市にまたがる
府営久宝寺緑地。
高さ20センチの平均台や地面に足をつけたまま、
つかまることができる鉄棒などを設置した「健康広場」に、
毎月第2土曜日、50-80代の男女20-30人が集まる。
公園を管理する財団法人大阪府公園協会が開催している
「うんどう教室」。
同年配の指導員に従って、両手を広げながら「コ」の字形の
平均台の上を歩いたり、鉄棒にぶら下がって体をひねったり。
ゆっくりとした動きだが、約1時間の運動を終えると、
筋肉を使った実感が残る。
「うんどう教室」は、財団法人体力つくり指導協会
(03・5858・2200、http://www.tairyoku.or.jp)が93年から始めた。
田中喜代次・筑波大大学院教授(スポーツ医学)が監修した
専用の健康遊具と運動プログラムを使い、
講習を受けたボランティアの講師が指導に当たる。
高齢者の介護予防意識の高まりとともに、導入する自治体が増え、
現在22自治体51カ所の公園に広がっている。
運動は4種類。
転倒やふらつきを防止する運動や、肩こりを軽減する運動など、
高齢者が取り組みやすく、運動機能の維持につながるものを中心。
同協会の西城真人高齢者うんどう習慣化事業部長は、
「面倒がらずに習慣付けてもらえるよう、負荷が小さい運動ばかり」
種類も当初の13種類から、徐々に絞り込んだ。
名称を平仮名にしたのは、「筋力トレーニングなどの運動とは
違うイメージにしたかったから」
田中教授は、「指導員の講習では、高齢者の気持ちが
分かるかどうかも考える。
小学校と同じように、地域に常にある存在として定着してほしい」
………………………………………………………………………
◆家庭でできる運動法
「うんどう教室」のプログラムは、健康遊具のない家庭でも
継続できるよう考案。
教室参加者が使用する「健康ノート」から、
家庭でできる運動方法を紹介。
いずれも1セット3回が基本。
◇つまずかないうんどう
<1>壁や柱に向かって、足の幅一足分空けた場所に立ち、
一方の足を肩幅を目安に真後ろに引く
<2>壁や柱に手をつきひじを伸ばし、前のひざを曲げながら、
おへそを前に出すようにしていく
<3>後ろのふくらはぎが張ったところで止め、10数える。
足を踏み替えて同様に行う
◇かいだんうんどう
<1>少しひざを曲げ、太ももが硬くなる感じを確認する
<2>太ももを触り、硬さを保ったまま姿勢を正す
<3>さらにお尻の穴を締めるよう意識する。
お尻を触りながらやるとより効果的
<4>そのまま緊張を保ち10数える
<5>息を吐いて力を抜き、リラックスする
◇ふらつかないうんどう
<1>気を付けの姿勢で中指を下へ向かって力を入れて伸ばす
<2>胸を張り、背筋が緊張したことを確認したら、おなかをへこませ、
腹筋(下腹部)に力を入れる
<3>太もも・お尻にも力を入れる(かいだんうんどう参照)
<4>すべての部分の緊張を保ち、10数える
<5>息を吐いて力を抜き、リラックスする
◇全身のびのびうんどう
<1>両手を上げ片方の手で、もう一方の手の親指をつかむ
<2>ひじをしっかり伸ばして、一度真上に伸び上がるように意識し、
息をゆっくり吐きながら、親指を引くよう上体を横に曲げ、体の脇を伸ばす
<3>息を吸いながら上体を起こし、反対の親指に持ち替えて同様に行う。
2~3回繰り返す
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/6/19/102443/
子ども向けの遊具に代わり、高齢者の運動用に、
平均台や鉄棒などを設置する公園が増えている。
ボランティアなどを講師に迎えた運動教室も好評。
目標は、介護予防のための体力維持。
「5年後も今のまま」を合言葉に、
運動を習慣付けようという動きが広がっている。
大阪府の中央部、大阪、東大阪、八尾の3市にまたがる
府営久宝寺緑地。
高さ20センチの平均台や地面に足をつけたまま、
つかまることができる鉄棒などを設置した「健康広場」に、
毎月第2土曜日、50-80代の男女20-30人が集まる。
公園を管理する財団法人大阪府公園協会が開催している
「うんどう教室」。
同年配の指導員に従って、両手を広げながら「コ」の字形の
平均台の上を歩いたり、鉄棒にぶら下がって体をひねったり。
ゆっくりとした動きだが、約1時間の運動を終えると、
筋肉を使った実感が残る。
「うんどう教室」は、財団法人体力つくり指導協会
(03・5858・2200、http://www.tairyoku.or.jp)が93年から始めた。
田中喜代次・筑波大大学院教授(スポーツ医学)が監修した
専用の健康遊具と運動プログラムを使い、
講習を受けたボランティアの講師が指導に当たる。
高齢者の介護予防意識の高まりとともに、導入する自治体が増え、
現在22自治体51カ所の公園に広がっている。
運動は4種類。
転倒やふらつきを防止する運動や、肩こりを軽減する運動など、
高齢者が取り組みやすく、運動機能の維持につながるものを中心。
同協会の西城真人高齢者うんどう習慣化事業部長は、
「面倒がらずに習慣付けてもらえるよう、負荷が小さい運動ばかり」
種類も当初の13種類から、徐々に絞り込んだ。
名称を平仮名にしたのは、「筋力トレーニングなどの運動とは
違うイメージにしたかったから」
田中教授は、「指導員の講習では、高齢者の気持ちが
分かるかどうかも考える。
小学校と同じように、地域に常にある存在として定着してほしい」
………………………………………………………………………
◆家庭でできる運動法
「うんどう教室」のプログラムは、健康遊具のない家庭でも
継続できるよう考案。
教室参加者が使用する「健康ノート」から、
家庭でできる運動方法を紹介。
いずれも1セット3回が基本。
◇つまずかないうんどう
<1>壁や柱に向かって、足の幅一足分空けた場所に立ち、
一方の足を肩幅を目安に真後ろに引く
<2>壁や柱に手をつきひじを伸ばし、前のひざを曲げながら、
おへそを前に出すようにしていく
<3>後ろのふくらはぎが張ったところで止め、10数える。
足を踏み替えて同様に行う
◇かいだんうんどう
<1>少しひざを曲げ、太ももが硬くなる感じを確認する
<2>太ももを触り、硬さを保ったまま姿勢を正す
<3>さらにお尻の穴を締めるよう意識する。
お尻を触りながらやるとより効果的
<4>そのまま緊張を保ち10数える
<5>息を吐いて力を抜き、リラックスする
◇ふらつかないうんどう
<1>気を付けの姿勢で中指を下へ向かって力を入れて伸ばす
<2>胸を張り、背筋が緊張したことを確認したら、おなかをへこませ、
腹筋(下腹部)に力を入れる
<3>太もも・お尻にも力を入れる(かいだんうんどう参照)
<4>すべての部分の緊張を保ち、10数える
<5>息を吐いて力を抜き、リラックスする
◇全身のびのびうんどう
<1>両手を上げ片方の手で、もう一方の手の親指をつかむ
<2>ひじをしっかり伸ばして、一度真上に伸び上がるように意識し、
息をゆっくり吐きながら、親指を引くよう上体を横に曲げ、体の脇を伸ばす
<3>息を吸いながら上体を起こし、反対の親指に持ち替えて同様に行う。
2~3回繰り返す
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/6/19/102443/
2009年6月28日日曜日
小学館ネット・メディア・センターの小室GM「スマートフォン向けに注力」
(日経 6月16日)
若者の活字離れやインターネットの普及で、
出版の落ち込みに歯止めがかからない。
雑誌や書籍の販売収入や広告収入が減る中、
各社はデジタル事業に活路を探る。
小学館が、電子雑誌などの実験場とする「ネット・メディア・センター」
トップを務める小室登志和ゼネラルマネジャーに今後の戦略を聞いた。
——電子雑誌「SooK」などを試みてきた。現在の方向性は?
「2008年7月に就任し、小学館のコンテンツをどう生かすかという
試みを進めている。
一歩先行しているのは、携帯電話向けの電子コミック。
デジタルコンテンツで売り上げが好調なのは、
辞書などのレファレンス系。
朝日新聞社やECナビなどのネット百科事典『kotobank』にも、
コンテンツを提供」
「カシオなど電子辞書や携帯電話、iPhoneなど、
色々な端末で国語辞典や英和、和英の辞書を活用。
それらに次いで、実用系雑誌のコンテンツを活用したい。
週刊誌は、1週間で世の中から消えていってしまい、
ムックや単行本にまとめない限り、2度と手に入らない。
紙で再活用する以外に、デジタルで活用できないかと考えている」
——デジタル雑誌の収益モデルの現状は?
「まだ小学館はやっていないが、講談社は雑誌『クーリエ・ジャポン』を
iPhoneで展開し、主婦の友社や、マガジンハウスも販促に利用。
紙の雑誌をどう売るかという販促と、デジタルコンテンツとして
どうマルチユースできるか、を模索しているところ」
「メディアの特性として、パソコン上だとユーザーはお金を払ってくれない。
やはり携帯電話だろう。
これからスマートフォンが増えてくる。
携帯電話や、携帯型ゲーム機など向けに、どうコンテンツを
利用できるかに力点を置いて戦略を立てている」
——iPhone向けソフト販売の動向は?
「大辞泉を08年11月に発売し、今年4月にバージョン2に更新。
すしネタ図鑑や、キノコ図鑑もアップ。
英語トレーニングのソフトが、教育ジャンルで売り上げ2位になるなど好調。
アップルストアなら、流通コストもかからない。
ロングテールで、減っていくとはいえ1日十数本と売れ続ける。
これからアプリのリリースが増えていけば、『チリも積もれば……』で、
置いておくだけで売り上げが立つ」
「出版社の強みは、iPhoneでこんなアプリあったらいいな、と
小学館の出版目録を見ると、大抵あること。
80数年の歴史の中で、ネタ本としての出版物はある。
そのままアプリにはできない。
例えば、すしネタ図鑑で分かったのだが、書籍をそのままアプリにしても
ユーザーは満足してくれない。
iPhoneなりのデジタルの面白さがないとダメ」
——具体的にどう進化させるのか?
「四季のガイドブックなら、紙の書籍ならめくるだけだが、
デジタル機器なら、今いる場所から近くの店を探したり、
ガイド機能を付けたりしないと用を足さない。
ここ数年、紙の出版物の制作がデジタル化。
デジタルデータがあるため、転用が容易に」
「ネット・メディア・センターは、出版局や編集局と一緒に
デジタルコンテンツを制作。
窓口であり、サポート役。
部員数は12人だが、業務が増えており、増員したい。
外部とコラボしないと、小学館だけでデジタル化をすべてやるのは難しい。
協業相手を探したり、契約を含めた営業をするスタッフも必要だし、
コンテンツが増えれば開発要員も必要。
携帯サイト運営会社と組むなど、我々にないものを持っているところと
協業していきたい」
——紙の書籍の販売不振に、デジタル書籍はどう影響を及ぼすか?
「紙かデジタルか、という時代ではない。
今後は同時発売や、電子コミックのように、
紙にフィードバックする例が増えてくる。
雑誌コンテンツをどう生かすかは、どの出版社にとっても緊急の課題。
機器の特性をいかした電子雑誌の形を模索」
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/interview/int090615.html
若者の活字離れやインターネットの普及で、
出版の落ち込みに歯止めがかからない。
雑誌や書籍の販売収入や広告収入が減る中、
各社はデジタル事業に活路を探る。
小学館が、電子雑誌などの実験場とする「ネット・メディア・センター」
トップを務める小室登志和ゼネラルマネジャーに今後の戦略を聞いた。
——電子雑誌「SooK」などを試みてきた。現在の方向性は?
「2008年7月に就任し、小学館のコンテンツをどう生かすかという
試みを進めている。
一歩先行しているのは、携帯電話向けの電子コミック。
デジタルコンテンツで売り上げが好調なのは、
辞書などのレファレンス系。
朝日新聞社やECナビなどのネット百科事典『kotobank』にも、
コンテンツを提供」
「カシオなど電子辞書や携帯電話、iPhoneなど、
色々な端末で国語辞典や英和、和英の辞書を活用。
それらに次いで、実用系雑誌のコンテンツを活用したい。
週刊誌は、1週間で世の中から消えていってしまい、
ムックや単行本にまとめない限り、2度と手に入らない。
紙で再活用する以外に、デジタルで活用できないかと考えている」
——デジタル雑誌の収益モデルの現状は?
「まだ小学館はやっていないが、講談社は雑誌『クーリエ・ジャポン』を
iPhoneで展開し、主婦の友社や、マガジンハウスも販促に利用。
紙の雑誌をどう売るかという販促と、デジタルコンテンツとして
どうマルチユースできるか、を模索しているところ」
「メディアの特性として、パソコン上だとユーザーはお金を払ってくれない。
やはり携帯電話だろう。
これからスマートフォンが増えてくる。
携帯電話や、携帯型ゲーム機など向けに、どうコンテンツを
利用できるかに力点を置いて戦略を立てている」
——iPhone向けソフト販売の動向は?
「大辞泉を08年11月に発売し、今年4月にバージョン2に更新。
すしネタ図鑑や、キノコ図鑑もアップ。
英語トレーニングのソフトが、教育ジャンルで売り上げ2位になるなど好調。
アップルストアなら、流通コストもかからない。
ロングテールで、減っていくとはいえ1日十数本と売れ続ける。
これからアプリのリリースが増えていけば、『チリも積もれば……』で、
置いておくだけで売り上げが立つ」
「出版社の強みは、iPhoneでこんなアプリあったらいいな、と
小学館の出版目録を見ると、大抵あること。
80数年の歴史の中で、ネタ本としての出版物はある。
そのままアプリにはできない。
例えば、すしネタ図鑑で分かったのだが、書籍をそのままアプリにしても
ユーザーは満足してくれない。
iPhoneなりのデジタルの面白さがないとダメ」
——具体的にどう進化させるのか?
「四季のガイドブックなら、紙の書籍ならめくるだけだが、
デジタル機器なら、今いる場所から近くの店を探したり、
ガイド機能を付けたりしないと用を足さない。
ここ数年、紙の出版物の制作がデジタル化。
デジタルデータがあるため、転用が容易に」
「ネット・メディア・センターは、出版局や編集局と一緒に
デジタルコンテンツを制作。
窓口であり、サポート役。
部員数は12人だが、業務が増えており、増員したい。
外部とコラボしないと、小学館だけでデジタル化をすべてやるのは難しい。
協業相手を探したり、契約を含めた営業をするスタッフも必要だし、
コンテンツが増えれば開発要員も必要。
携帯サイト運営会社と組むなど、我々にないものを持っているところと
協業していきたい」
——紙の書籍の販売不振に、デジタル書籍はどう影響を及ぼすか?
「紙かデジタルか、という時代ではない。
今後は同時発売や、電子コミックのように、
紙にフィードバックする例が増えてくる。
雑誌コンテンツをどう生かすかは、どの出版社にとっても緊急の課題。
機器の特性をいかした電子雑誌の形を模索」
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/interview/int090615.html
県立大船渡病院 がん診療「緩和ケアチーム」編成
(東海新報 6月16日)
県立大船渡病院(八島良幸院長)は、がん医療の専門的な知識や
技術を有する医師や看護師で、「緩和ケアチーム」を編成、
がん治療と並行して緩和ケアに力を入れている。
今年4月、厚労省の地域がん診療連携拠点病院に指定、
14日は市民公開講座を開催、一般への緩和ケアの周知に努めた。
緩和ケアチームは、同病院の村上雅彦緩和医療科長、
道又利第一精神科長、武田彩緩和ケア認定看護師の3人で構成。
平成19年から活動を開始、それぞれの専門性を発揮し、
常に連携を取りながらがん治療患者に緩和ケアを提供。
緩和ケア体制も整った地域がん診療連携拠点病院として、
緩和ケアを知ってもらうための市民公開講座が開かれ、
市民や医療関係者82人が熱心に聴講。
道又第一精神科長が、緩和ケアのキーワードの「心・体・絆」や、
「健康が揺らぐと、うつ状態にもなる。
告知を受けた時から、お手伝いするのが緩和ケアであることを知って
活用してほしい」
村上緩和医療科長は、質の高いがん医療を提供することを
目標に定めたがん対策基本法の内容や、
「男性の2人に1人、女性の3人に1人が、一生のうちにがんと診断、
死亡率の1位に。
緩和ケアは、患者のつらさを和らげ、その人らしく過ごすためのサポートで、
患者を支える家族にも対応して行うもの」
同病院で緩和ケアを受けている陸前高田市広田町の
元教育委員・吉田政彦さん(81)が体験談。
胃と肺のがん手術を経験し、胆管部に腫瘍を抱えて、
現在は通院して緩和ケアを受け、
「がんのことで頭がいっぱいになった時、四方山話をして助言や励ましを
頂き、ケアチームの存在は心強くありがたかった」、
ケアチームとの信頼関係が治療に役立ったこと、
夫を支える妻の壽子さんも、「思いを委ねたところ、
救われて安息を得ることができた」と家族の心境を語った。
患者が使用するタオル帽子や各種がんのパンフレットが会場に展示、
大船渡病院ボランティア会の畑中幹子さんも、病院支援の輪を広げる
活動について紹介。
聴講した大船渡高校一年の佐藤寿子さん(16)は薬剤師志望で、
「緩和ケアがあることによって変わると思いました」と
医療の現状を学んでいた。
県内では、がん患者を支援する岩手ホスピスの会や、
市民レベルで緩和ケアを学ぶ動きが始まっている。
緩和ケアでは、患者本人の痛みや吐き気、不安、いらだちなど
身心のつさらや、家族が抱えるつらさを和らげるため、
初期の段階から治療と並行して行われる。
同病院では、各種がんのパンフレットを手に取ってもらうため、
各階のエレベーター付近に置いており、緩和ケアチームの村上医療科長は
「市民の方々と一緒に、緩和ケアを学んでいきたい」、
10月には医師対象の研修も実施する予定。
http://www.tohkaishimpo.com/
県立大船渡病院(八島良幸院長)は、がん医療の専門的な知識や
技術を有する医師や看護師で、「緩和ケアチーム」を編成、
がん治療と並行して緩和ケアに力を入れている。
今年4月、厚労省の地域がん診療連携拠点病院に指定、
14日は市民公開講座を開催、一般への緩和ケアの周知に努めた。
緩和ケアチームは、同病院の村上雅彦緩和医療科長、
道又利第一精神科長、武田彩緩和ケア認定看護師の3人で構成。
平成19年から活動を開始、それぞれの専門性を発揮し、
常に連携を取りながらがん治療患者に緩和ケアを提供。
緩和ケア体制も整った地域がん診療連携拠点病院として、
緩和ケアを知ってもらうための市民公開講座が開かれ、
市民や医療関係者82人が熱心に聴講。
道又第一精神科長が、緩和ケアのキーワードの「心・体・絆」や、
「健康が揺らぐと、うつ状態にもなる。
告知を受けた時から、お手伝いするのが緩和ケアであることを知って
活用してほしい」
村上緩和医療科長は、質の高いがん医療を提供することを
目標に定めたがん対策基本法の内容や、
「男性の2人に1人、女性の3人に1人が、一生のうちにがんと診断、
死亡率の1位に。
緩和ケアは、患者のつらさを和らげ、その人らしく過ごすためのサポートで、
患者を支える家族にも対応して行うもの」
同病院で緩和ケアを受けている陸前高田市広田町の
元教育委員・吉田政彦さん(81)が体験談。
胃と肺のがん手術を経験し、胆管部に腫瘍を抱えて、
現在は通院して緩和ケアを受け、
「がんのことで頭がいっぱいになった時、四方山話をして助言や励ましを
頂き、ケアチームの存在は心強くありがたかった」、
ケアチームとの信頼関係が治療に役立ったこと、
夫を支える妻の壽子さんも、「思いを委ねたところ、
救われて安息を得ることができた」と家族の心境を語った。
患者が使用するタオル帽子や各種がんのパンフレットが会場に展示、
大船渡病院ボランティア会の畑中幹子さんも、病院支援の輪を広げる
活動について紹介。
聴講した大船渡高校一年の佐藤寿子さん(16)は薬剤師志望で、
「緩和ケアがあることによって変わると思いました」と
医療の現状を学んでいた。
県内では、がん患者を支援する岩手ホスピスの会や、
市民レベルで緩和ケアを学ぶ動きが始まっている。
緩和ケアでは、患者本人の痛みや吐き気、不安、いらだちなど
身心のつさらや、家族が抱えるつらさを和らげるため、
初期の段階から治療と並行して行われる。
同病院では、各種がんのパンフレットを手に取ってもらうため、
各階のエレベーター付近に置いており、緩和ケアチームの村上医療科長は
「市民の方々と一緒に、緩和ケアを学んでいきたい」、
10月には医師対象の研修も実施する予定。
http://www.tohkaishimpo.com/
スポーツ21世紀:新しい波/305 toto好調の波紋/4
(毎日 6月13日)
疑問の始まりは、校庭の記念樹。
今年度、3小学校の校庭が人工芝化される東京都目黒区。
子どもを小学校に通わせる40歳の母親は、
「工事で学校のシンボルが切られると聞き、初めて関心を持った。
なぜ人工芝にするのか、納得できる説明もデータも示されないまま」
子どもの体にどんな影響があるのか?維持管理費はいくらか?
周辺環境や自然環境に悪影響はないのか?
4月、区側に説明を求める活動を行い、記念樹の伐採は見送られたが、
工事はこのほど始まった。
昨年度、過去最高の売り上げを記録したスポーツ振興くじ(toto)。
その助成事業に、今年度からグラウンドの人工芝化が加えられた。
くじを運営する日本スポーツ振興センターの担当者は、
「維持費の安さなどから需要がある」
目黒区教委の学校施設計画課も、
「雨が降った直後にも使えるなど、天然芝より使い勝手が良い」
人工芝化に対して、1件3000万円を上限に4分の3の事業費が
totoから助成。
しかし、3000万円で済む工事はほとんどなく、
超過分はその自治体の負担。
新たに天然芝化する場合、上限6000万円で5分の4の事業費が助成。
制度としては天然芝が優遇されているが、
目黒区のように、維持管理に手間がかからないという理由で
人工芝を選択する自治体も増えてきたようだ。
目黒区では、議会でも議論に。
工藤はる代区議(無所属)は、「区立学校の人工芝化は区長の公約だが、
一方的に話が進められ、住民や父母の一部からは理解を得られていない」
けがの少ない芝生の上でスポーツができ、街の緑化にもつながる目的で
進められてきた芝生化運動。
しかし、天然芝とは異なり、人工芝で足腰を痛めたり、
やけどをする例はプロ野球でも問題に。
天然芝に近い人工芝が開発されているとはいえ、
そのメリットには疑問視する声があるのも確か。
http://www.blogger.com/post-create.g?blogID=4989583565510097401
疑問の始まりは、校庭の記念樹。
今年度、3小学校の校庭が人工芝化される東京都目黒区。
子どもを小学校に通わせる40歳の母親は、
「工事で学校のシンボルが切られると聞き、初めて関心を持った。
なぜ人工芝にするのか、納得できる説明もデータも示されないまま」
子どもの体にどんな影響があるのか?維持管理費はいくらか?
周辺環境や自然環境に悪影響はないのか?
4月、区側に説明を求める活動を行い、記念樹の伐採は見送られたが、
工事はこのほど始まった。
昨年度、過去最高の売り上げを記録したスポーツ振興くじ(toto)。
その助成事業に、今年度からグラウンドの人工芝化が加えられた。
くじを運営する日本スポーツ振興センターの担当者は、
「維持費の安さなどから需要がある」
目黒区教委の学校施設計画課も、
「雨が降った直後にも使えるなど、天然芝より使い勝手が良い」
人工芝化に対して、1件3000万円を上限に4分の3の事業費が
totoから助成。
しかし、3000万円で済む工事はほとんどなく、
超過分はその自治体の負担。
新たに天然芝化する場合、上限6000万円で5分の4の事業費が助成。
制度としては天然芝が優遇されているが、
目黒区のように、維持管理に手間がかからないという理由で
人工芝を選択する自治体も増えてきたようだ。
目黒区では、議会でも議論に。
工藤はる代区議(無所属)は、「区立学校の人工芝化は区長の公約だが、
一方的に話が進められ、住民や父母の一部からは理解を得られていない」
けがの少ない芝生の上でスポーツができ、街の緑化にもつながる目的で
進められてきた芝生化運動。
しかし、天然芝とは異なり、人工芝で足腰を痛めたり、
やけどをする例はプロ野球でも問題に。
天然芝に近い人工芝が開発されているとはいえ、
そのメリットには疑問視する声があるのも確か。
http://www.blogger.com/post-create.g?blogID=4989583565510097401
日本人由来の乳酸菌にストレス緩和作用カルピス、医学生を対象とした臨床試験で確認
(日経ヘルス 6月24日)
カルピスと徳島大学医学部は、日本人の腸内からとった
同社保有の乳酸菌、ラクトバチルスガセリCP2305株
(以下、ガセリCP2305株)の摂取により、
ストレス緩和作用が期待できることを、
医学生を対象にした臨床試験で確認。
第13回腸内細菌学会で発表。
徳島大学医学部に在籍する20歳前後の医学生24人を2群に分け、
二重盲検試験で実施。
試験期間は、心身に大きなストレス負荷がかかる
解剖実習期間中の4週間。
片方の群に、ガセリCP2305株を含む発酵乳を、
もう片方の群に、擬似発酵乳を毎日とってもらった。
摂取期間前後で、痛みなどの評価法としても用いられるVAS法で、
不安や不眠、食欲不振、胃もたれといった“ストレス症状”について調べた。
ストレスホルモンである唾液中のコルチゾール量なども測定。
便を採取して、培養法で腸内細菌叢の状態も調べ、比較した。
その結果、ガセリ菌摂取群では、コルチゾールの増加が有意に抑制。
“ストレス症状”については、摂取前後のスコアの差を比べ、
ガセリ菌摂取群は疑似発酵乳群に比べ、
「うつ症状」、「睡眠習慣」、「腹痛」のスコアが有意に改善、
「食欲不振」、「胃部不快感(胃もたれ)」、「不安」、「不眠」で改善傾向。
腸内細菌叢では、ガセリ菌摂取群で、善玉菌と呼ばれる
ラクトバチルス属が増加傾向にあり、大腸菌群は減少。
ガセリCP2305株が、なぜストレス緩和に働くのか?
詳しいメカニズムの解明はこれからだが、
同社健康・機能性食品開発研究所の藤原茂主席研究員は、
「ストレスによる腸内の軽微な炎症が抑えられ、
代謝産物など何らかの物質が作用し、
内分泌系や自律神経系に影響を与えている可能性が考えられる」
http://nh.nikkeibp.co.jp/article/nhpro/20090624/103547/
カルピスと徳島大学医学部は、日本人の腸内からとった
同社保有の乳酸菌、ラクトバチルスガセリCP2305株
(以下、ガセリCP2305株)の摂取により、
ストレス緩和作用が期待できることを、
医学生を対象にした臨床試験で確認。
第13回腸内細菌学会で発表。
徳島大学医学部に在籍する20歳前後の医学生24人を2群に分け、
二重盲検試験で実施。
試験期間は、心身に大きなストレス負荷がかかる
解剖実習期間中の4週間。
片方の群に、ガセリCP2305株を含む発酵乳を、
もう片方の群に、擬似発酵乳を毎日とってもらった。
摂取期間前後で、痛みなどの評価法としても用いられるVAS法で、
不安や不眠、食欲不振、胃もたれといった“ストレス症状”について調べた。
ストレスホルモンである唾液中のコルチゾール量なども測定。
便を採取して、培養法で腸内細菌叢の状態も調べ、比較した。
その結果、ガセリ菌摂取群では、コルチゾールの増加が有意に抑制。
“ストレス症状”については、摂取前後のスコアの差を比べ、
ガセリ菌摂取群は疑似発酵乳群に比べ、
「うつ症状」、「睡眠習慣」、「腹痛」のスコアが有意に改善、
「食欲不振」、「胃部不快感(胃もたれ)」、「不安」、「不眠」で改善傾向。
腸内細菌叢では、ガセリ菌摂取群で、善玉菌と呼ばれる
ラクトバチルス属が増加傾向にあり、大腸菌群は減少。
ガセリCP2305株が、なぜストレス緩和に働くのか?
詳しいメカニズムの解明はこれからだが、
同社健康・機能性食品開発研究所の藤原茂主席研究員は、
「ストレスによる腸内の軽微な炎症が抑えられ、
代謝産物など何らかの物質が作用し、
内分泌系や自律神経系に影響を与えている可能性が考えられる」
http://nh.nikkeibp.co.jp/article/nhpro/20090624/103547/
2009年6月27日土曜日
やっぱり「ちょい太」、やせ形より7年長生き…厚労省調査
(2009年6月10日 読売新聞)
40歳時点の体格によって、その後の余命に大きな差があり、
太り気味の人が最も長命であることが、厚生労働省の研究班
(研究代表者=辻一郎東北大教授)の大規模調査で分かった。
最も短命なのはやせた人で、太り気味の人より6-7歳早く死ぬ、
という衝撃的な結果に。
「メタボ」対策が世の中を席巻する中、
行きすぎたダイエットにも警鐘を鳴らすものといえそう。
宮城県内の40歳以上の住民約5万人を対象に12年間、
健康状態などを調査。
過去の体格も調べ、体の太さの指標となるBMIごとに、
40歳時点の平均余命を分析した結果、
普通体重(BMIが18・5~25)が男性39・94年、女性47・97年、
太り気味(25~30)は男性が41・64年、女性が48・05年と長命。
「肥満」(同30以上)の人は、男性が39・41年、女性が46・02年。
やせた人(同18・5未満)は男性34・54年、女性41・79年。
病気でやせている例など、統計から排除しても傾向は変わらなかった。
やせた人に喫煙者が多いほか、やせていると感染症にかかりやすい、
という説もあり、様々な原因が考えられる。
体格と寿命の因果関係は、はっきり分かっていない。
太り気味の人が長命という結果について、東北大の栗山進一准教授は、
「無理に太れば、寿命が延びるというものではない」とくぎを刺す。
同じ研究で、医療費の負担は太っているほど重くなる。
肥満の人が40歳以降にかかる医療費の総額は、
男性が平均1521万円、女性が同1860万円。
どちらも、やせた人の1・3倍。
太っていると、生活習慣病などで治療が長期にわたる例が多く、
高額な医療費がかかる脳卒中などを発症する頻度も高い可能性がある。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/6/10/101701/
40歳時点の体格によって、その後の余命に大きな差があり、
太り気味の人が最も長命であることが、厚生労働省の研究班
(研究代表者=辻一郎東北大教授)の大規模調査で分かった。
最も短命なのはやせた人で、太り気味の人より6-7歳早く死ぬ、
という衝撃的な結果に。
「メタボ」対策が世の中を席巻する中、
行きすぎたダイエットにも警鐘を鳴らすものといえそう。
宮城県内の40歳以上の住民約5万人を対象に12年間、
健康状態などを調査。
過去の体格も調べ、体の太さの指標となるBMIごとに、
40歳時点の平均余命を分析した結果、
普通体重(BMIが18・5~25)が男性39・94年、女性47・97年、
太り気味(25~30)は男性が41・64年、女性が48・05年と長命。
「肥満」(同30以上)の人は、男性が39・41年、女性が46・02年。
やせた人(同18・5未満)は男性34・54年、女性41・79年。
病気でやせている例など、統計から排除しても傾向は変わらなかった。
やせた人に喫煙者が多いほか、やせていると感染症にかかりやすい、
という説もあり、様々な原因が考えられる。
体格と寿命の因果関係は、はっきり分かっていない。
太り気味の人が長命という結果について、東北大の栗山進一准教授は、
「無理に太れば、寿命が延びるというものではない」とくぎを刺す。
同じ研究で、医療費の負担は太っているほど重くなる。
肥満の人が40歳以降にかかる医療費の総額は、
男性が平均1521万円、女性が同1860万円。
どちらも、やせた人の1・3倍。
太っていると、生活習慣病などで治療が長期にわたる例が多く、
高額な医療費がかかる脳卒中などを発症する頻度も高い可能性がある。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/6/10/101701/
カルシウム不足:女性の99%超 やせ傾向、朝食抜く人ほど不足
(2009年6月12日 毎日)
骨の健康に不可欠なカルシウムについて、
必要摂取量を満たしている女性は1%に満たないことが、
ダノン健康・栄養普及協会の調査で分かった。
カルシウムは、過不足の結果がすぐに表れないことから
「沈黙のミネラル」と呼ばれ、摂取量不足が問題。
調査は、20-50歳代の女性を対象にインターネットで実施、722人が回答。
カルシウムを「適度にとっている」、「とりすぎ」と感じている人は36・5%、
実際の食生活から摂取状況を推定するチェック表を使って
自己診断してもらったところ、「足りている」は0・8%、
「少し足りない」を含めても5%未満。
女性のカルシウム摂取量(18歳以上で1日600-700ミリグラム)に
ついて、77・1%が「分からない」と答え、正解率は8・7%。
ライフスタイルとの関連を分析、やせ傾向の人に不足が目立ち、
朝食を抜いたり夕食を外食で済ませることが多い人ほど不足。
上西一弘・女子栄養大教授(栄養生理学)は、
「女性のカルシウム不足は、閉経後の骨粗しょう症のリスクを高める。
若い時から骨密度を測るなど気をつける必要がある」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/6/12/101880/
骨の健康に不可欠なカルシウムについて、
必要摂取量を満たしている女性は1%に満たないことが、
ダノン健康・栄養普及協会の調査で分かった。
カルシウムは、過不足の結果がすぐに表れないことから
「沈黙のミネラル」と呼ばれ、摂取量不足が問題。
調査は、20-50歳代の女性を対象にインターネットで実施、722人が回答。
カルシウムを「適度にとっている」、「とりすぎ」と感じている人は36・5%、
実際の食生活から摂取状況を推定するチェック表を使って
自己診断してもらったところ、「足りている」は0・8%、
「少し足りない」を含めても5%未満。
女性のカルシウム摂取量(18歳以上で1日600-700ミリグラム)に
ついて、77・1%が「分からない」と答え、正解率は8・7%。
ライフスタイルとの関連を分析、やせ傾向の人に不足が目立ち、
朝食を抜いたり夕食を外食で済ませることが多い人ほど不足。
上西一弘・女子栄養大教授(栄養生理学)は、
「女性のカルシウム不足は、閉経後の骨粗しょう症のリスクを高める。
若い時から骨密度を測るなど気をつける必要がある」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/6/12/101880/
米グーグルのホロウィッツ副社長「技術の世代交代進む」
(日経 6月13日)
米グーグルで、検索・広告・動画以外のサービスを統括する
ブラッドリー・ホロウィッツ副社長に、
クラウドコンピューティングの将来性などについて聞いた。
——グーグルのクラウド・サービスは、基幹業務系など
企業向けシステムを避けているのか?
「ワープロや表計算などから成る『グーグル・アップス』をみると、
パソコンソフトのクラウド化が中心にみえる。
ウェブメールの『Gメール』の企業版は、企業が自前サーバーで
運営してきたメールシステムを、クラウド上に完全に置き換えるもの」
「昨春から提供している『アップ・エンジン』は、クラウド上の
グーグル・サーバーに、誰でも自由にアプリケーション・ソフトを構築、
その機能・処理能力をネット経由で社員や消費者に提供できる。
企業の独自システムを構築するのに適している」
——アマゾン・ドットコムのように単純なストレージ分野には進出しないのか?
「アップ・エンジンは、グーグル・サーバーのCPU(中央演算処理装置)と
記憶容量を使えるので、ストレージサービスに似ている。
ファイアーウオールで守られた企業内システムのデータを暗号化して、
社外とやり取りできるようにするSDCというツールを、4月から提供。
企業向けの業務ソフトそのものの分野では、
セールスフォース・ドットコムなどの優れたSaaS企業があり、
グーグルは企業向けシステムの分野ではデータセンター機能や
ソフトの開発環境などインフラ部分を提供」
「SaaS型の業務ソフト企業とは、グーグルのクラウドサービスと
うまく連携が取れるような環境を整えている。
セールスフォース・ドットコムとは、マッシュアップが可能な仕組みを用意。
SDCは、企業の社内データをセールスフォースのデータベースと
安全にやり取りするパイプとしても使える」
——最近、米マッキンゼーが大企業では自社データセンターより
クラウドの方がコスト高になると報告。
「特定の状況を設定した上で、既存の企業システムと比較して、
クラウドは危険だとか時期尚早だとかいう報告が出ている。
世界中で、クラウドへの移行がむしろ加速している事実について、
疑問を挟む余地はない。
私自身は、もはや未熟な時期は過ぎたと思っているが、
たとえまだ未熟だとしても、クラウドが主流になるのは時間の問題」
——今春、Gメールのサービスが何時間も止まる事故が相次ぎ、
クラウドの信頼性に不安が高まった。
「個別企業内のメールサーバーが止まっても、外からは分からず、
ニュースにはならない。
今この瞬間も、東京のどこかの会社でメールサーバーが止まっているはず。
それくらい個別企業のメールサーバーが落ちる頻度は高い。
Gメールは、比べものにならないくらい落ちる確率が小さい。
我々のシステムに何か問題が起きると、すぐに世の中に知られ、ニュースに。
透明性を高めることの宿命だ」
「Gメールでもグーグル・アップスでも、利用登録した瞬間に
世界で最も安定的で速いサーバーが使え、世界中のグーグル社員が
あなたのデータセンター管理者として最先端の技術で働いてくれる。
ウイルスや侵入などに対する安全の面でも、これほど心強い体制は、
個別企業のデータセンターでは実現できない」
——扱うデータ量が膨大になり、制御不能にならないのか?
「全く逆だ。
グーグルがデータを蓄積し処理している超並列サーバーの特徴は、
規模が大きくなるほど効率的になり、処理速度が高まり、
安定性が増す設計になっている」
——クラウド化の進展で基本ソフト(OS)など、
パソコンなど端末側のプラットフォームの自由度が高まっている。
「クラウド化の進展で、ソフトやデータを動かすプラットフォームは、
ブラウザーやウェブ上のSNSなど、OSより上のレイヤーに移りつつあり、
みんなが同じOSを使う必要性は薄れている。
インテルがOS供給元となるソフト会社を買収し、パームが新しくだした
携帯端末『Pre(プレ)』は、『webOS』というクラウド利用を前提にしたOSを
搭載した背景にはそんな潮流がある」
「もっと大きな流れとして、ICTの基本的な技術群が
世代交代の時期に入ったとみている。
『グーグル・マップ』やGメールも、1990年代に登場したJavaやXMLなどを
組みあわせた技術であるAjaxによって実現。
前世紀の技術で、ここまで高度なクラウドコンピューティングが
実現できたのは、ある意味奇跡。
これまでは何とか古い技術でやりくりできたが、そろそろ限界に」
「OSだけではなく、ネットワーク機器にしろ、通信インフラにしろ、
情報通信技術のあらゆる側面で、クラウドコンピューティングの普及を
前提にした、新たな土台作りが必要。
それぞれの業界のプレーヤーがそれに気付いており、
すでに動き始めているというのが今日の状況」
◆ブラッドリー・ホロウィッツ
米ミシガン大コンピューター・サイエンス学科卒、
米マサチューセッツ工科大(MIT)メディアラボで修士号。
博士課程在籍中の95年、シリコンバレーに移り住み、
動画ソフトベンチャーを共同創業。00年上場、03年売却。
04年、米ヤフーで先進技術開発部門長などを務め、
08年2月から現職。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/interview/int090612.html
米グーグルで、検索・広告・動画以外のサービスを統括する
ブラッドリー・ホロウィッツ副社長に、
クラウドコンピューティングの将来性などについて聞いた。
——グーグルのクラウド・サービスは、基幹業務系など
企業向けシステムを避けているのか?
「ワープロや表計算などから成る『グーグル・アップス』をみると、
パソコンソフトのクラウド化が中心にみえる。
ウェブメールの『Gメール』の企業版は、企業が自前サーバーで
運営してきたメールシステムを、クラウド上に完全に置き換えるもの」
「昨春から提供している『アップ・エンジン』は、クラウド上の
グーグル・サーバーに、誰でも自由にアプリケーション・ソフトを構築、
その機能・処理能力をネット経由で社員や消費者に提供できる。
企業の独自システムを構築するのに適している」
——アマゾン・ドットコムのように単純なストレージ分野には進出しないのか?
「アップ・エンジンは、グーグル・サーバーのCPU(中央演算処理装置)と
記憶容量を使えるので、ストレージサービスに似ている。
ファイアーウオールで守られた企業内システムのデータを暗号化して、
社外とやり取りできるようにするSDCというツールを、4月から提供。
企業向けの業務ソフトそのものの分野では、
セールスフォース・ドットコムなどの優れたSaaS企業があり、
グーグルは企業向けシステムの分野ではデータセンター機能や
ソフトの開発環境などインフラ部分を提供」
「SaaS型の業務ソフト企業とは、グーグルのクラウドサービスと
うまく連携が取れるような環境を整えている。
セールスフォース・ドットコムとは、マッシュアップが可能な仕組みを用意。
SDCは、企業の社内データをセールスフォースのデータベースと
安全にやり取りするパイプとしても使える」
——最近、米マッキンゼーが大企業では自社データセンターより
クラウドの方がコスト高になると報告。
「特定の状況を設定した上で、既存の企業システムと比較して、
クラウドは危険だとか時期尚早だとかいう報告が出ている。
世界中で、クラウドへの移行がむしろ加速している事実について、
疑問を挟む余地はない。
私自身は、もはや未熟な時期は過ぎたと思っているが、
たとえまだ未熟だとしても、クラウドが主流になるのは時間の問題」
——今春、Gメールのサービスが何時間も止まる事故が相次ぎ、
クラウドの信頼性に不安が高まった。
「個別企業内のメールサーバーが止まっても、外からは分からず、
ニュースにはならない。
今この瞬間も、東京のどこかの会社でメールサーバーが止まっているはず。
それくらい個別企業のメールサーバーが落ちる頻度は高い。
Gメールは、比べものにならないくらい落ちる確率が小さい。
我々のシステムに何か問題が起きると、すぐに世の中に知られ、ニュースに。
透明性を高めることの宿命だ」
「Gメールでもグーグル・アップスでも、利用登録した瞬間に
世界で最も安定的で速いサーバーが使え、世界中のグーグル社員が
あなたのデータセンター管理者として最先端の技術で働いてくれる。
ウイルスや侵入などに対する安全の面でも、これほど心強い体制は、
個別企業のデータセンターでは実現できない」
——扱うデータ量が膨大になり、制御不能にならないのか?
「全く逆だ。
グーグルがデータを蓄積し処理している超並列サーバーの特徴は、
規模が大きくなるほど効率的になり、処理速度が高まり、
安定性が増す設計になっている」
——クラウド化の進展で基本ソフト(OS)など、
パソコンなど端末側のプラットフォームの自由度が高まっている。
「クラウド化の進展で、ソフトやデータを動かすプラットフォームは、
ブラウザーやウェブ上のSNSなど、OSより上のレイヤーに移りつつあり、
みんなが同じOSを使う必要性は薄れている。
インテルがOS供給元となるソフト会社を買収し、パームが新しくだした
携帯端末『Pre(プレ)』は、『webOS』というクラウド利用を前提にしたOSを
搭載した背景にはそんな潮流がある」
「もっと大きな流れとして、ICTの基本的な技術群が
世代交代の時期に入ったとみている。
『グーグル・マップ』やGメールも、1990年代に登場したJavaやXMLなどを
組みあわせた技術であるAjaxによって実現。
前世紀の技術で、ここまで高度なクラウドコンピューティングが
実現できたのは、ある意味奇跡。
これまでは何とか古い技術でやりくりできたが、そろそろ限界に」
「OSだけではなく、ネットワーク機器にしろ、通信インフラにしろ、
情報通信技術のあらゆる側面で、クラウドコンピューティングの普及を
前提にした、新たな土台作りが必要。
それぞれの業界のプレーヤーがそれに気付いており、
すでに動き始めているというのが今日の状況」
◆ブラッドリー・ホロウィッツ
米ミシガン大コンピューター・サイエンス学科卒、
米マサチューセッツ工科大(MIT)メディアラボで修士号。
博士課程在籍中の95年、シリコンバレーに移り住み、
動画ソフトベンチャーを共同創業。00年上場、03年売却。
04年、米ヤフーで先進技術開発部門長などを務め、
08年2月から現職。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/interview/int090612.html
岡村・日商会頭 東京への五輪招致で地域活性化
(産経 2009.6.12)
日本商工会議所の岡村正会頭(東芝会長)は、
内外情勢調査会の講演で、「経済圏は広域化してきており、
広域化した課題に対応するためには、今の都道府県では不十分」、
道州制の導入が必要との考えを示した。
講演は、「今後の日本経済と地域活性化」がテーマ。
岡村会頭は、「国と地方の権限、役割を明確にする必要がある」と指摘、
道州制は「地域活性化のためにも必要」と訴えた。
国を挙げて東京招致を目指している2016年開催の
オリンピック・パラリンピックについても、
「東京のみならず、全国各地の活力を高める」、
東京開催の実現が地域活性化にもつながるとの考え。
岡村会頭自身、招致委員会の理事を務めているが、
東京での開催が、「日本経済の起爆にもなる」と期待。
一方、次期衆院選に関連し、
「若い人が将来に夢を抱けるような長期的ビジョンを提示してほしい」、
日本の将来像を政策論争の中心に据えるよう、与野党に求めた。
日本が進むべき方向として、「世界に冠たる科学技術立国を目指すべき」
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090612/biz0906122159016-n1.htm
日本商工会議所の岡村正会頭(東芝会長)は、
内外情勢調査会の講演で、「経済圏は広域化してきており、
広域化した課題に対応するためには、今の都道府県では不十分」、
道州制の導入が必要との考えを示した。
講演は、「今後の日本経済と地域活性化」がテーマ。
岡村会頭は、「国と地方の権限、役割を明確にする必要がある」と指摘、
道州制は「地域活性化のためにも必要」と訴えた。
国を挙げて東京招致を目指している2016年開催の
オリンピック・パラリンピックについても、
「東京のみならず、全国各地の活力を高める」、
東京開催の実現が地域活性化にもつながるとの考え。
岡村会頭自身、招致委員会の理事を務めているが、
東京での開催が、「日本経済の起爆にもなる」と期待。
一方、次期衆院選に関連し、
「若い人が将来に夢を抱けるような長期的ビジョンを提示してほしい」、
日本の将来像を政策論争の中心に据えるよう、与野党に求めた。
日本が進むべき方向として、「世界に冠たる科学技術立国を目指すべき」
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090612/biz0906122159016-n1.htm
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