(サイエンスポータル 2009年6月25日)
文部科学省は、今後のiPS細胞研究について
具体的な目標を示したロードマップを策定。
山中伸弥・京都大学教授らが樹立したiPS細胞は、
再生医療だけでなく、生命の仕組みの解明から疾患研究や創薬など、
基礎研究から臨床研究、産業応用まで幅広く活用されることが期待。
ロードマップでは、研究分野を4つに大別し、
約10年後の到達目標を設定。
初期化メカニズムの解明では、5年以内にiPS細胞の初期化の
分子メカニズムの解明を進め、iPS細胞とは異なる新たな
多能性幹細胞の樹立を目指す。
標準iPS細胞の作製と供給(標準化)では、
1年以内にiPS細胞の性質を明らかにするための評価項目を策定、
2年以内に、高品質でリスクの少ないiPS細胞の作製方法の確立と
その最適化、高品質でリスクの少ないiPS細胞の評価方法の確立、
iPS細胞の体系的な評価結果に関する情報を蓄積・解析する体制を構築。
3年後以降、高品質でリスクの少ないiPS細胞を国内外に
安価かつ同条件で配布できる。
疾患研究・創薬のための患者由来のiPS細胞の作製・評価、
バンクの構築では、2年以内に、疾患研究用iPS細胞の
作製方法の確立とその最適化、評価方法の確立、
疾患特異的iPS細胞バンクを整備し、2年後以降、
疾患特異的iPS細胞の国内外研究者への配布を開始。
5-10年後の目標として、遺伝病等の先天的疾患の患者の細胞から
作製されたiPS細胞を用いた病態の再現と解明、
後天性疾患の患者の細胞から作製されたiPS細胞を用いた
病態の再現と解明を掲げた。
再生医療については、iPS細胞バンクを5年以内に構築し、
4年後以降に前臨床研究用として再生医療用iPS細胞の分配を始める。
各部位別に目標を掲げ、中枢神経系は、2-4年で神経細胞への
分化誘導技術を確立し、3-5年程度で霊長類への前臨床研究を、
7年後以降にヒトへの臨床研究を開始する。
角膜については、5年以内にはモデル動物への前臨床研究、
7年以内にヒトへの臨床研究を開始。
網膜色素上皮細胞は、モデル動物への前臨床研究は2年以内に、
5年以内にヒトへの臨床研究を、
視細胞については、3-4年で前臨床研究を進め、
7年以内にヒトへの臨床研究を開始する。
血小板と赤血球については、血小板で5-8年程度、
赤血球では10年後以降、造血幹細胞は7年後以降、心筋は5-7年程度、
骨・軟骨、骨格筋は、10年後以降、肝臓細胞や膵ベータ細胞、
腎臓細胞などの内胚様系細胞についても10年後以降と、
ヒトへの臨床試験開始目標年を設定、
臨床試験開始に至るまでのiPS細胞からの分化誘導技術の確立や、
モデル動物への前臨床研究開始の目標時期も示している。
文部科学省は、今回のロードマップについて、
すでに多額の予算が投じられ、iPS細胞研究ネットワークや
ライフサイエンス委員会の意見を踏まえ、
国民への説明責任を果たす意味で策定した。
塩谷立・文部科学相は、
「iPS細胞研究の成果が少しでも早く臨床応用され、
難病に苦しむ世界中の患者の福音となるよう、
研究者に一層の主体性を持って研究に取り組んでもらうとともに、
文部科学省も必要な施策の実施に努める」
http://www.scienceportal.jp/news/daily/0906/0906251.html
2009年7月6日月曜日
高校再生(1)「活躍できる」気づけば成長
(読売 6月23日)
生徒と信頼関係を築き、活躍の場を広げる学校がある。
大阪市の舞洲アリーナ。
“軽音楽の甲子園”と呼ばれる大会「スニーカーエイジ」に
初出場した大阪府立北淀高校フォークソング部の11人は、
とにかく笑顔だった。
149校の中で、準グランプリ。
ギター、ボーカルの3年中村得夢君(18)は、
「やればできるやんと感じた。学校がめっちゃ好き。
次はもっと頑張ろうと思える、こんな学校はない」と声を弾ませた。
北淀高は、1963年に開校、かつては進学校として知られた。
合格発表ミスなどがあり、評判が徐々に悪化。
80年代、学校崩壊を経験。
校内が破壊され、授業は成立せず、生徒は競って規則や秩序を破り、
自由に校内外を動き回った。
先生への不信感をむき出しにした――
退学者数は、79年からの8年間で10倍。
千数百人もの生徒がいたとはいえ、87年度100人以上が退学。
生徒の素行不良などを理由に、住民からは廃校運動の声。
87年、府教育委員会の支援を得て再建がスタート。
学年フロアの真ん中に、「担任室」が設置。
教員が朝は校門、休み時間はトイレ前に立ち、
終業まで校門前に常駐する仕組みもできた。
生徒の目線で考え、教職員はチームとなって取り組み、
トラブルが起きた時も、まずは生徒の言い分をじっくり聞いた。
こうした努力の結果、徐々に授業ができるように。
山崎睦也教頭(54)は、赴任した95年当時、
「力で押さえつけるのではなく、生徒と信頼関係を築く姿勢ができていた」
新入生は教師不信が強く、授業中、大声で雑談する生徒も
一部にはいたが、「2年生になる頃には心を開いてくるようになった」
だが、何かが足りなかった。
99年から4年間、同校に勤務した伊井直比呂教諭(50)は、
赴任当時、生徒の「どうせ」という人生へのあきらめの空気に驚いた。
学力面だけで判断され続け、学校不信や教師不信に陥っていた。
「自尊感情を高めることが求められているのではないか」と
伊井教諭は考え、同僚の教諭らと、国際理解教育を企画。
先入観のない海外からの研修員や留学生が相手なら、
素直な部分が出せるのではないか。
「君たちの印象が、日本の高校生の印象になる」と励ますと、
自己紹介の英語を学ぶなど意欲的に取り組むように。
本番では、苦手な英語で堂々と留学生たちと交流し、
「北淀に来てよかった」と感想を寄せた。
「認められ、活躍できると感じることができれば、成長できる」
伊井教諭はそんな感触を得た。
こうした中、部活動が活発になってきた。
2005年、休部状態だったフォークソング部が再開。
最初は、ギター2本とマラカスだけだったが、
「夏休みが過ぎても、部員が辞めないようになり、
バンドとして形になるなど、一つひとつできることが増えてきた」、
06年から顧問を務める狭間弘美教諭(44)。
ボーカルの3年宮城泰希君(17)には、忘れられない経験が。
1年の冬、人間関係のいら立ちから、ゴミ箱やいすをけって暴れた時。
先生が駆け付け、「どうしてん。落ち着け」と声をかけて
言葉を引き出し、ギターを鳴らしながら昔話もしてくれた。
「本気で聞いてくれたことがうれしくて、大泣きしてしまった。
先生というより、人と向き合う感じ。こういうのは初めてだった」
大会当日の応援席には、野球、サッカー部員ら100人近い応援団。
「のびのびとやんちゃな北淀高校が、そのまま応援席に引っ越してきた。
奇跡のような一日だった」と狭間教諭。
大会では応援も審査され、部員と応援席が一体となって
勝ち取った準グランプリだった。
会場に響いた演奏は、学校が取り戻した〈一体感〉で輝いていた。
◆担任室
1~3年の各フロアの中心に設けられ、担任団が常駐するミニ職員室。
トラブル時の指導や相談、話し合いの場所として、
仕切られたスペースが設けられている。
何かあるとまず、担任室に連絡が入る。
情報を担任室に集約することで、学年全体で生徒の事情を共有し、
素早い対応ができる。
◆「義務教育化」の現状
高校進学率97.8%、中退者数7万2854人――。
高校を巡る最新の数字から、義務教育のような存在でありながら、
多様な生徒に応じられていない現状。
女子美術大学短期大学部の山田朋子准教授(43)(教育制度学)が、
様々な課題が集中する高校を100校以上調査、
〈1〉九九や漢字などの基礎学力が不足している生徒がいる
〈2〉荒れて授業が成立しない。地域で存在を煙たがられ、学校が孤立
〈3〉家庭が経済的困難を抱えている――などの傾向。
こうした状態を改善するには、学校一丸となった努力に加え、
地域や家族などによる様々な協力や支援が欠かせない。
山田准教授は、「生徒は自己否定感を強め、
将来に希望を見いだせずにいる。
そのまま社会に出れば、次世代に拡大された形で現れてくる。
悪循環を断ち切るためにも、義務教育の〈やり直しの場〉としての
役割が重要だが、現場は限界を超えている。
教員を増やすなどの支援を充実させるべきだ」
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090623-OYT8T00321.htm
生徒と信頼関係を築き、活躍の場を広げる学校がある。
大阪市の舞洲アリーナ。
“軽音楽の甲子園”と呼ばれる大会「スニーカーエイジ」に
初出場した大阪府立北淀高校フォークソング部の11人は、
とにかく笑顔だった。
149校の中で、準グランプリ。
ギター、ボーカルの3年中村得夢君(18)は、
「やればできるやんと感じた。学校がめっちゃ好き。
次はもっと頑張ろうと思える、こんな学校はない」と声を弾ませた。
北淀高は、1963年に開校、かつては進学校として知られた。
合格発表ミスなどがあり、評判が徐々に悪化。
80年代、学校崩壊を経験。
校内が破壊され、授業は成立せず、生徒は競って規則や秩序を破り、
自由に校内外を動き回った。
先生への不信感をむき出しにした――
退学者数は、79年からの8年間で10倍。
千数百人もの生徒がいたとはいえ、87年度100人以上が退学。
生徒の素行不良などを理由に、住民からは廃校運動の声。
87年、府教育委員会の支援を得て再建がスタート。
学年フロアの真ん中に、「担任室」が設置。
教員が朝は校門、休み時間はトイレ前に立ち、
終業まで校門前に常駐する仕組みもできた。
生徒の目線で考え、教職員はチームとなって取り組み、
トラブルが起きた時も、まずは生徒の言い分をじっくり聞いた。
こうした努力の結果、徐々に授業ができるように。
山崎睦也教頭(54)は、赴任した95年当時、
「力で押さえつけるのではなく、生徒と信頼関係を築く姿勢ができていた」
新入生は教師不信が強く、授業中、大声で雑談する生徒も
一部にはいたが、「2年生になる頃には心を開いてくるようになった」
だが、何かが足りなかった。
99年から4年間、同校に勤務した伊井直比呂教諭(50)は、
赴任当時、生徒の「どうせ」という人生へのあきらめの空気に驚いた。
学力面だけで判断され続け、学校不信や教師不信に陥っていた。
「自尊感情を高めることが求められているのではないか」と
伊井教諭は考え、同僚の教諭らと、国際理解教育を企画。
先入観のない海外からの研修員や留学生が相手なら、
素直な部分が出せるのではないか。
「君たちの印象が、日本の高校生の印象になる」と励ますと、
自己紹介の英語を学ぶなど意欲的に取り組むように。
本番では、苦手な英語で堂々と留学生たちと交流し、
「北淀に来てよかった」と感想を寄せた。
「認められ、活躍できると感じることができれば、成長できる」
伊井教諭はそんな感触を得た。
こうした中、部活動が活発になってきた。
2005年、休部状態だったフォークソング部が再開。
最初は、ギター2本とマラカスだけだったが、
「夏休みが過ぎても、部員が辞めないようになり、
バンドとして形になるなど、一つひとつできることが増えてきた」、
06年から顧問を務める狭間弘美教諭(44)。
ボーカルの3年宮城泰希君(17)には、忘れられない経験が。
1年の冬、人間関係のいら立ちから、ゴミ箱やいすをけって暴れた時。
先生が駆け付け、「どうしてん。落ち着け」と声をかけて
言葉を引き出し、ギターを鳴らしながら昔話もしてくれた。
「本気で聞いてくれたことがうれしくて、大泣きしてしまった。
先生というより、人と向き合う感じ。こういうのは初めてだった」
大会当日の応援席には、野球、サッカー部員ら100人近い応援団。
「のびのびとやんちゃな北淀高校が、そのまま応援席に引っ越してきた。
奇跡のような一日だった」と狭間教諭。
大会では応援も審査され、部員と応援席が一体となって
勝ち取った準グランプリだった。
会場に響いた演奏は、学校が取り戻した〈一体感〉で輝いていた。
◆担任室
1~3年の各フロアの中心に設けられ、担任団が常駐するミニ職員室。
トラブル時の指導や相談、話し合いの場所として、
仕切られたスペースが設けられている。
何かあるとまず、担任室に連絡が入る。
情報を担任室に集約することで、学年全体で生徒の事情を共有し、
素早い対応ができる。
◆「義務教育化」の現状
高校進学率97.8%、中退者数7万2854人――。
高校を巡る最新の数字から、義務教育のような存在でありながら、
多様な生徒に応じられていない現状。
女子美術大学短期大学部の山田朋子准教授(43)(教育制度学)が、
様々な課題が集中する高校を100校以上調査、
〈1〉九九や漢字などの基礎学力が不足している生徒がいる
〈2〉荒れて授業が成立しない。地域で存在を煙たがられ、学校が孤立
〈3〉家庭が経済的困難を抱えている――などの傾向。
こうした状態を改善するには、学校一丸となった努力に加え、
地域や家族などによる様々な協力や支援が欠かせない。
山田准教授は、「生徒は自己否定感を強め、
将来に希望を見いだせずにいる。
そのまま社会に出れば、次世代に拡大された形で現れてくる。
悪循環を断ち切るためにも、義務教育の〈やり直しの場〉としての
役割が重要だが、現場は限界を超えている。
教員を増やすなどの支援を充実させるべきだ」
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090623-OYT8T00321.htm
2009年7月5日日曜日
星空に学ぶ(8)「不思議」宇宙への引力
(読売 6月20日)
宇宙飛行士の向井千秋さん(57)、毛利衛さん(61)が
宇宙の魅力を語る。
「宇宙から地球に戻って一番驚いたのは、一枚の紙の重さを
ずっしりと感じたこと。地球には重力がある。
これは不思議なことだなぁって」
1994年と98年、米スペースシャトルで宇宙に向かった向井さん。
2度の宇宙体験を、そう振り返った。
ボールは、坂道の高い方から低い方に転がる。物には重さがある。
すべて地球に重力があるからにほかならない。
重力は、あまりに当たり前の存在だから、
日常生活で気にとめることはない。
「青い色眼鏡をかけると青い鳥が見えないように、
私たちは生まれてからずっと『重力』という色眼鏡を通して、
世界を見ている。
私は無重力環境に放り込まれ、重力の色眼鏡をいやおうなく外された。
重力の存在を強く意識できた。
重力がある地球こそ、『特殊な存在』であることも」
-------------------------------------------------
宇宙では、メダカを使った生物実験や材料実験など、
重要な科学研究に忙殺。
そうした中で、ネジを回そうと思うと自分の体の方が回転したり、
道具を置こうと思ったら、「物を置く」ということが
宇宙にはないことに気付かされたり。
疑問の余地がなかった日常の風景が、特別であると気付く
劇的な体験の連続だった。
「身の回りの世界は、普段は見えなくても、
実はいろんな不思議なことに満ちあふれている。
宇宙を知ることが、そうしたことに気付く『入り口』になる」
「子どものころから、『宇宙』はあこがれでした」。
毛利さんのその原点は、高校1年生の時、
出身地の北海道で見た「皆既日食」にある。
「人間にはどうしようもない大きな力で、宇宙は動いている。
壮大な自然現象を目の当たりにして、不思議な気持ちに包まれた」
もっともっと自然を知りたい。
その強い思いが、科学者へ、そして宇宙飛行士の道へと突き動かした。
92年、日本人で初めてシャトルに搭乗。2000年、再び宇宙へ。
2度の宇宙体験で得たもの。
それは、「地球は、遠く広がる宇宙の一部だという見方。
私たちが生活する地球に対する特別な思い」
それだけではない。
「自分も、宇宙の一部なんだということも感じた」
自分は何者で、宇宙のどこから来たのか?
宇宙の果てには、私たちのような生命体がいるのか?
宇宙に思いを寄せながら、「生命」を持つ自分、
宇宙でたった一人の自分の存在に思いが巡った。
毛利さんにとってあの「原点」がまた、やってくる。
来月22日、46年ぶりに日本で皆既日食が出現。
屋久島や奄美大島など一部だが、部分食なら全国で見られる。
「子どもたちの『理科離れ』は確かにある。
それは、受験のための理科の勉強だから。
本物に触れれば、大きな刺激を受けるはず。
またとない自然現象を自分の目で見て、何かを感じ取ってほしい」
毛利さんは、高1の時に感じた新鮮な感動をそのままに、
屋久島でその日に臨む。
◆むかい・ちあき
慶応大医学部卒。医学博士。
1985年、宇宙開発事業団(現宇宙航空研究開発機構)の
初の宇宙飛行士選抜試験に合格。
2004年9月から3年間、国際宇宙大学客員教授。
07年10月、同機構宇宙医学生物学研究室長。
◆もうり・まもる
北海道大大学院修了。理学博士。
専門は真空材料表面科学と核融合炉壁材料。
向井さんとともに宇宙飛行士選抜試験に合格。
2000年10月、日本科学未来館初代館長。
政府の宇宙開発戦略専門調査会委員も務める。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090620-OYT8T00233.htm
宇宙飛行士の向井千秋さん(57)、毛利衛さん(61)が
宇宙の魅力を語る。
「宇宙から地球に戻って一番驚いたのは、一枚の紙の重さを
ずっしりと感じたこと。地球には重力がある。
これは不思議なことだなぁって」
1994年と98年、米スペースシャトルで宇宙に向かった向井さん。
2度の宇宙体験を、そう振り返った。
ボールは、坂道の高い方から低い方に転がる。物には重さがある。
すべて地球に重力があるからにほかならない。
重力は、あまりに当たり前の存在だから、
日常生活で気にとめることはない。
「青い色眼鏡をかけると青い鳥が見えないように、
私たちは生まれてからずっと『重力』という色眼鏡を通して、
世界を見ている。
私は無重力環境に放り込まれ、重力の色眼鏡をいやおうなく外された。
重力の存在を強く意識できた。
重力がある地球こそ、『特殊な存在』であることも」
-------------------------------------------------
宇宙では、メダカを使った生物実験や材料実験など、
重要な科学研究に忙殺。
そうした中で、ネジを回そうと思うと自分の体の方が回転したり、
道具を置こうと思ったら、「物を置く」ということが
宇宙にはないことに気付かされたり。
疑問の余地がなかった日常の風景が、特別であると気付く
劇的な体験の連続だった。
「身の回りの世界は、普段は見えなくても、
実はいろんな不思議なことに満ちあふれている。
宇宙を知ることが、そうしたことに気付く『入り口』になる」
「子どものころから、『宇宙』はあこがれでした」。
毛利さんのその原点は、高校1年生の時、
出身地の北海道で見た「皆既日食」にある。
「人間にはどうしようもない大きな力で、宇宙は動いている。
壮大な自然現象を目の当たりにして、不思議な気持ちに包まれた」
もっともっと自然を知りたい。
その強い思いが、科学者へ、そして宇宙飛行士の道へと突き動かした。
92年、日本人で初めてシャトルに搭乗。2000年、再び宇宙へ。
2度の宇宙体験で得たもの。
それは、「地球は、遠く広がる宇宙の一部だという見方。
私たちが生活する地球に対する特別な思い」
それだけではない。
「自分も、宇宙の一部なんだということも感じた」
自分は何者で、宇宙のどこから来たのか?
宇宙の果てには、私たちのような生命体がいるのか?
宇宙に思いを寄せながら、「生命」を持つ自分、
宇宙でたった一人の自分の存在に思いが巡った。
毛利さんにとってあの「原点」がまた、やってくる。
来月22日、46年ぶりに日本で皆既日食が出現。
屋久島や奄美大島など一部だが、部分食なら全国で見られる。
「子どもたちの『理科離れ』は確かにある。
それは、受験のための理科の勉強だから。
本物に触れれば、大きな刺激を受けるはず。
またとない自然現象を自分の目で見て、何かを感じ取ってほしい」
毛利さんは、高1の時に感じた新鮮な感動をそのままに、
屋久島でその日に臨む。
◆むかい・ちあき
慶応大医学部卒。医学博士。
1985年、宇宙開発事業団(現宇宙航空研究開発機構)の
初の宇宙飛行士選抜試験に合格。
2004年9月から3年間、国際宇宙大学客員教授。
07年10月、同機構宇宙医学生物学研究室長。
◆もうり・まもる
北海道大大学院修了。理学博士。
専門は真空材料表面科学と核融合炉壁材料。
向井さんとともに宇宙飛行士選抜試験に合格。
2000年10月、日本科学未来館初代館長。
政府の宇宙開発戦略専門調査会委員も務める。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090620-OYT8T00233.htm
水と緑の地球環境:宮脇方式で初、モデル植林 被災地で導入検討--林野庁
(毎日 6月23日)
林野庁と大きく異なる独自の植樹法で、国内外の森林再生を指導する、
宮脇昭・横浜国大名誉教授(植物生態学)による同庁初の植林が、
広島県呉市の野路山国有林で行われた。
北海道を除く、全国6カ所の森林管理局職員ら参加した約70人は、
宮脇氏の指導に戸惑いながらも、12種の広葉樹約2000本を植えた。
同庁の植林は、木材生産の効率性を重視。
穴を掘って、主にスギ、ヒノキの単一樹種の裸苗を整然と植え、
単一林をつくる。
宮脇方式は、地面全体を掘り返し、酸素を供給し、
根を張りやすくした上で、土地本来の多様な広葉樹のポット苗を
交ぜ、密集させて植える。
両者は長年接点がなかったが、密植による競り合い効果で、
10~15年の短期で森の形状に成長させられるという、
宮脇方式の早期森林化に同庁は注目。
同国有林は、04年の台風で、ヒノキの単一林0・7ヘクタールが倒木。
再植林しなければ、表土が流出し災害を誘発する可能性があり、
早期復旧に迫られていた。
ドイツでは、90年の暴風で年間木材生産量の約2倍の人工林が
被害に遭い、針葉樹の単一林から土地本来の広葉樹を交ぜる政策に転換。
植林前日、宮脇氏の講演で、管理局職員らを前に、
本郷浩二・同庁業務課長は、「我々は、針葉樹を植えすぎた、と言えば
言い過ぎだと言われるかもしれない。
しかし(間伐など作業が困難な場所まで植えたため)、
現実に管理放棄された場所が被害に遭っている」、
「(被災地を)森林に早く戻すのに、宮脇先生の造林の仕方もある」
同庁は、今回の植林を継続させ、0・7ヘクタールの被災林に
合計2万本の広葉樹を宮脇方式で植える。
コストなどを検証し、自然災害の被災地の復旧に宮脇方式の導入を検討。
宮脇氏も、「生態学的手法による森づくりを、国有林から民有林まで
広げてほしい」と協力的で、国土や環境の保全に向けて、
両者が接点を得た意味は大きい。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/06/23/20090623ddm012040123000c.html
林野庁と大きく異なる独自の植樹法で、国内外の森林再生を指導する、
宮脇昭・横浜国大名誉教授(植物生態学)による同庁初の植林が、
広島県呉市の野路山国有林で行われた。
北海道を除く、全国6カ所の森林管理局職員ら参加した約70人は、
宮脇氏の指導に戸惑いながらも、12種の広葉樹約2000本を植えた。
同庁の植林は、木材生産の効率性を重視。
穴を掘って、主にスギ、ヒノキの単一樹種の裸苗を整然と植え、
単一林をつくる。
宮脇方式は、地面全体を掘り返し、酸素を供給し、
根を張りやすくした上で、土地本来の多様な広葉樹のポット苗を
交ぜ、密集させて植える。
両者は長年接点がなかったが、密植による競り合い効果で、
10~15年の短期で森の形状に成長させられるという、
宮脇方式の早期森林化に同庁は注目。
同国有林は、04年の台風で、ヒノキの単一林0・7ヘクタールが倒木。
再植林しなければ、表土が流出し災害を誘発する可能性があり、
早期復旧に迫られていた。
ドイツでは、90年の暴風で年間木材生産量の約2倍の人工林が
被害に遭い、針葉樹の単一林から土地本来の広葉樹を交ぜる政策に転換。
植林前日、宮脇氏の講演で、管理局職員らを前に、
本郷浩二・同庁業務課長は、「我々は、針葉樹を植えすぎた、と言えば
言い過ぎだと言われるかもしれない。
しかし(間伐など作業が困難な場所まで植えたため)、
現実に管理放棄された場所が被害に遭っている」、
「(被災地を)森林に早く戻すのに、宮脇先生の造林の仕方もある」
同庁は、今回の植林を継続させ、0・7ヘクタールの被災林に
合計2万本の広葉樹を宮脇方式で植える。
コストなどを検証し、自然災害の被災地の復旧に宮脇方式の導入を検討。
宮脇氏も、「生態学的手法による森づくりを、国有林から民有林まで
広げてほしい」と協力的で、国土や環境の保全に向けて、
両者が接点を得た意味は大きい。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/06/23/20090623ddm012040123000c.html
理系白書’09:挑戦のとき/12 北海道大電子科学研究所教授・永井健治さん
(毎日 6月23日)
細胞や分子を生きたまま観察し、生命の営みを解明する。
永井さんは、「バイオイメージング」という分野を先導する一人。
東京大大学院博士課程で、神経発生学を学んでいた98年。
研究室の先輩、宮脇敦史博士に留学の相談。
宮脇さんは、緑色蛍光たんぱく質(GFP)の開発で、
08年のノーベル化学賞を受けたロジャー・チェン・カリフォルニア大教授に
師事し、研究を発展させようと考えていた。
「留学より僕のところに来ない?」
迷った末、理化学研究所に新設された宮脇ラボで、ポスドクになった。
GFPは、光を吸収して「励起」と呼ばれる現象を起こし、
安定した状態に戻る時に緑の光を放つ。
GFPを作る遺伝子を組み込むことで、狙った分子や小器官を光らせ、
生きたまま観察できる。
神経発生学を学びながら、「原因(遺伝子)と結果(発現)は
確かめられても、途中に何が起きているのか分からない」という
じれったさを感じていた永井さんにとって、
GFPは謎を解く鍵になると感じた。
理研での6年間、宮脇さんとともに「ペリカン」、「ビーナス」など、
より明るく応用範囲の広い蛍光たんぱく質を開発、
観察対象が広がった。
任期が終わりに近づいたころ、北海道大の公募に応募し採用。
ポスドクから教授への転身。
北大で、最年少の教授。
「流れにさおささない(時流に乗らない)」がモットー。
それが、時にはつらい試練にもなる。
01年、若手を支援する「さきがけ21」の研究員に選ばれた。
テーマは、「光らない蛍光たんぱく質の活用」
普通は「光らなければ無駄」と考えるところを、
「光として放出されないエネルギーで特定の細胞を壊し、
様子を観察してはどうか」と考えた。
挑戦的なテーマ。
「理論的に無理」と断言した大御所もいた。
文献を読むうちに半年が過ぎ、最初の報告会では
成果を報告できなかった。
「翌年の研究費は3分の1に。人生最大のピンチでした」
05年3月までの任期中に、目標は達成できなかったが、
その1年後、ロシアのチームが同じテーマを実現し、
アイデアの正しさは実証された。
北大に来た年、研究所内に産学連携の
「ニコンバイオイメージングセンター」を開設。
最新鋭の顕微鏡6台を備え、全国から研究者が訪れる。
今春には、世界一短い波長の青い光を放つ蛍光たんぱく質
「シリウス」を開発。
「次は世界一長い波長で作ってみせます」と、大きな目を輝かせた。
==============
◇ながい・たけはる
大阪府生まれ。98年、東京大大学院医学系研究科博士課程修了。
01~05年、科学技術振興機構の「さきがけ21」研究員。05年から現職。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/06/23/20090623ddm016040110000c.html
細胞や分子を生きたまま観察し、生命の営みを解明する。
永井さんは、「バイオイメージング」という分野を先導する一人。
東京大大学院博士課程で、神経発生学を学んでいた98年。
研究室の先輩、宮脇敦史博士に留学の相談。
宮脇さんは、緑色蛍光たんぱく質(GFP)の開発で、
08年のノーベル化学賞を受けたロジャー・チェン・カリフォルニア大教授に
師事し、研究を発展させようと考えていた。
「留学より僕のところに来ない?」
迷った末、理化学研究所に新設された宮脇ラボで、ポスドクになった。
GFPは、光を吸収して「励起」と呼ばれる現象を起こし、
安定した状態に戻る時に緑の光を放つ。
GFPを作る遺伝子を組み込むことで、狙った分子や小器官を光らせ、
生きたまま観察できる。
神経発生学を学びながら、「原因(遺伝子)と結果(発現)は
確かめられても、途中に何が起きているのか分からない」という
じれったさを感じていた永井さんにとって、
GFPは謎を解く鍵になると感じた。
理研での6年間、宮脇さんとともに「ペリカン」、「ビーナス」など、
より明るく応用範囲の広い蛍光たんぱく質を開発、
観察対象が広がった。
任期が終わりに近づいたころ、北海道大の公募に応募し採用。
ポスドクから教授への転身。
北大で、最年少の教授。
「流れにさおささない(時流に乗らない)」がモットー。
それが、時にはつらい試練にもなる。
01年、若手を支援する「さきがけ21」の研究員に選ばれた。
テーマは、「光らない蛍光たんぱく質の活用」
普通は「光らなければ無駄」と考えるところを、
「光として放出されないエネルギーで特定の細胞を壊し、
様子を観察してはどうか」と考えた。
挑戦的なテーマ。
「理論的に無理」と断言した大御所もいた。
文献を読むうちに半年が過ぎ、最初の報告会では
成果を報告できなかった。
「翌年の研究費は3分の1に。人生最大のピンチでした」
05年3月までの任期中に、目標は達成できなかったが、
その1年後、ロシアのチームが同じテーマを実現し、
アイデアの正しさは実証された。
北大に来た年、研究所内に産学連携の
「ニコンバイオイメージングセンター」を開設。
最新鋭の顕微鏡6台を備え、全国から研究者が訪れる。
今春には、世界一短い波長の青い光を放つ蛍光たんぱく質
「シリウス」を開発。
「次は世界一長い波長で作ってみせます」と、大きな目を輝かせた。
==============
◇ながい・たけはる
大阪府生まれ。98年、東京大大学院医学系研究科博士課程修了。
01~05年、科学技術振興機構の「さきがけ21」研究員。05年から現職。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/06/23/20090623ddm016040110000c.html
脳神経:制御を解明 アルツハイマー理解に道--東大など
(毎日 6月29日)
脳神経細胞同士の接続を正常に保つ働きをたんぱく質
「Wnt」が持つことを、林悠・理化学研究所基礎科学特別研究員
(元東京大大学院)ら東大と九州大のチームが、線虫を使い解明。
哺乳類も同じメカニズムと見られ、アルツハイマー病など
脳神経変性疾患の理解につながると期待。
28日付の米科学誌「ネイチャー・ニューロサイエンス」電子版。
人間は、成長期に脳神経細胞同士が突起を伸ばして
盛んにつながる一方、「刈り込み」という不要な接続の削除が行われる。
アルツハイマー病やパーキンソン病は、
刈り込みが過剰に起きることが一因。
チームは、脳神経細胞が302個と少ない線虫を使って
神経細胞同士の接続を調べ、線虫でも刈り込みが起きていることを確認。
突起を切り離すたんぱく質「MBR-1」を突き止めた。
刈り込みが過剰に起きないよう、Wntが制御していることを発見。
http://mainichi.jp/select/science/news/20090629ddm012040079000c.html
脳神経細胞同士の接続を正常に保つ働きをたんぱく質
「Wnt」が持つことを、林悠・理化学研究所基礎科学特別研究員
(元東京大大学院)ら東大と九州大のチームが、線虫を使い解明。
哺乳類も同じメカニズムと見られ、アルツハイマー病など
脳神経変性疾患の理解につながると期待。
28日付の米科学誌「ネイチャー・ニューロサイエンス」電子版。
人間は、成長期に脳神経細胞同士が突起を伸ばして
盛んにつながる一方、「刈り込み」という不要な接続の削除が行われる。
アルツハイマー病やパーキンソン病は、
刈り込みが過剰に起きることが一因。
チームは、脳神経細胞が302個と少ない線虫を使って
神経細胞同士の接続を調べ、線虫でも刈り込みが起きていることを確認。
突起を切り離すたんぱく質「MBR-1」を突き止めた。
刈り込みが過剰に起きないよう、Wntが制御していることを発見。
http://mainichi.jp/select/science/news/20090629ddm012040079000c.html
社会還元意識した研究6割
(サイエンスポータル 2009年6月23日)
大学・公的研究機関では、社会還元を意識した研究が
6割程度行われていることを、
科学技術政策研究所「政府投資が生み出した成果の調査」で明らかに。
この調査は、科学技術基本計画がどの程度、実行されているかを
追跡するために行われた。
科学技術政策研究所が公表した報告者は、
第2期(2001-05年)、第3期(06年~)の科学技術基本計画中に
得られた研究成果として、189機関から回答のあった1,052件を分析。
第3期科学技術基本計画では、6つの大目標を掲げ、
このうち4つの目標が成果の社会還元を重視したもの。
調査の結果、社会での位置づけや活用をある程度明確に意識した
研究に該当するとされた成果が全体の62%を占め、
科学技術政策研究所は、大学・公的研究機関では、
社会還元を意識した研究が6割程度行われている。
同研究所は、1,052件の中から代表的な成果として39件を選び、
「大学・公的研究機関の多様な成果事例集」としてまとめた。
社会還元、活用を目標としたものは29件あり、
以下のような成果が含まれている。
「超高効率な発電性能を有する風レンズ風車の開発と
高精度な数値風況予測による風力エネルギーの有効利用」(九州大学)、
「常温でセラミックスを作る省エネプロセス技術」(産業技術総合研究所)、
「アルツハイマー病の原因物質の分子メカニズム解明」(理化学研究所)、
「緊急地震速報の実用化と進展」(気象研究所)、
「インフルエンザウイルス感染過程の解明とその応用」
(科学技術振興機構=代表研究機関・東京大学)
社会還元する方向が特定しにくい2つの政策目標、「飛躍知の発見・発明」、
「科学技術の限界突破」に該当する代表的成果として、
「新系統の高温超伝導物質を発見」(東京工業大学)、
「新しい光ナノ構造『フォトニック結晶』の開発とそれによる
自在な光制御の実現」(京都大学)、
「月の起源と進化の解明に迫る、月周回衛星『かぐや』」
(宇宙航空研究開発機構)、
「地球深部探査船『ちきゅう』の建造と
『南海トラフ地震発生帯掘削計画』の開始」(海洋研究開発機構)など
10の成果が挙げられた。
今回、これら39の事例とは別に、政府の支援が功を奏した
代表的な成果12例を、「政府投資が支えた近年の科学技術成果事例集」
として挙げている。
「iPS細胞の創出」、「脳科学の展開」、「地球と宇宙の探査・観測技術」、
「X線自由電子レーザーと大型放射光施設」、「次世代蓄電システム」、
「希少金属回収技術」、「次世代画像表示技術(有機EL)」、
「ユビキタス社会を支えるメモリと高速無線通信ネットワーク」、
「動脈硬化予防・治療法(高脂血症治療薬)」、
「重粒子線がん治療技術」、「新興・再興感染症の制御技術」、
「自然災害の減災システム技術」
http://www.scienceportal.jp/news/daily/0906/0906231.html
大学・公的研究機関では、社会還元を意識した研究が
6割程度行われていることを、
科学技術政策研究所「政府投資が生み出した成果の調査」で明らかに。
この調査は、科学技術基本計画がどの程度、実行されているかを
追跡するために行われた。
科学技術政策研究所が公表した報告者は、
第2期(2001-05年)、第3期(06年~)の科学技術基本計画中に
得られた研究成果として、189機関から回答のあった1,052件を分析。
第3期科学技術基本計画では、6つの大目標を掲げ、
このうち4つの目標が成果の社会還元を重視したもの。
調査の結果、社会での位置づけや活用をある程度明確に意識した
研究に該当するとされた成果が全体の62%を占め、
科学技術政策研究所は、大学・公的研究機関では、
社会還元を意識した研究が6割程度行われている。
同研究所は、1,052件の中から代表的な成果として39件を選び、
「大学・公的研究機関の多様な成果事例集」としてまとめた。
社会還元、活用を目標としたものは29件あり、
以下のような成果が含まれている。
「超高効率な発電性能を有する風レンズ風車の開発と
高精度な数値風況予測による風力エネルギーの有効利用」(九州大学)、
「常温でセラミックスを作る省エネプロセス技術」(産業技術総合研究所)、
「アルツハイマー病の原因物質の分子メカニズム解明」(理化学研究所)、
「緊急地震速報の実用化と進展」(気象研究所)、
「インフルエンザウイルス感染過程の解明とその応用」
(科学技術振興機構=代表研究機関・東京大学)
社会還元する方向が特定しにくい2つの政策目標、「飛躍知の発見・発明」、
「科学技術の限界突破」に該当する代表的成果として、
「新系統の高温超伝導物質を発見」(東京工業大学)、
「新しい光ナノ構造『フォトニック結晶』の開発とそれによる
自在な光制御の実現」(京都大学)、
「月の起源と進化の解明に迫る、月周回衛星『かぐや』」
(宇宙航空研究開発機構)、
「地球深部探査船『ちきゅう』の建造と
『南海トラフ地震発生帯掘削計画』の開始」(海洋研究開発機構)など
10の成果が挙げられた。
今回、これら39の事例とは別に、政府の支援が功を奏した
代表的な成果12例を、「政府投資が支えた近年の科学技術成果事例集」
として挙げている。
「iPS細胞の創出」、「脳科学の展開」、「地球と宇宙の探査・観測技術」、
「X線自由電子レーザーと大型放射光施設」、「次世代蓄電システム」、
「希少金属回収技術」、「次世代画像表示技術(有機EL)」、
「ユビキタス社会を支えるメモリと高速無線通信ネットワーク」、
「動脈硬化予防・治療法(高脂血症治療薬)」、
「重粒子線がん治療技術」、「新興・再興感染症の制御技術」、
「自然災害の減災システム技術」
http://www.scienceportal.jp/news/daily/0906/0906231.html
2009年7月4日土曜日
星空に学ぶ(7)天文の教え方 情報交換
(読売 6月18日)
宇宙・天文教育をより充実させようと、教師たちが情報交換。
発泡スチロールの玉を示しながら、
「この教材を使って、授業をしている先生はいますか?」と司会者。
参加者の一人が手を挙げ、「地球と月に見立てています。
子どもは、目に見える形で宇宙の大きさを示した方が興味を持つ」
宇宙航空研究開発機構主催のシンポジウム。
シンポの狙いは、宇宙教育を学校現場でより広めること。
地球と月のほかに、月探査衛星「かぐや」が月から撮影した
地球の画像を使った授業や、本物の宇宙食を使った授業など、
子どもに分かりやすく説明する実践例や教材がいくつも示された。
参加した教員や教材メーカーの社員らは、
積極的に授業を行う全国の先生たちの話を聞き、充実した様子。
青森市立造道中学校の三上敏彦教諭(40)は、
「自分の授業で、工夫してみようと思うこともたくさん浮かんできた」
大田区立小池小学校で理科支援員、和田直樹さん(48)。
本職は、宇宙関連メーカー勤務だが、子どもの通っている小学校で
理科の授業を手伝うようになり、子どもの卒業後も続けている。
和田さんは、宇宙機構が2004年度から始めた宇宙教育の
ボランティア指導者「宇宙教育リーダー」の認定も受けている。
授業など、学校現場に入る難しさを感じている。
「授業などを通じて知り合った学校の先生の紹介で、
新しい学校に入っていくことしか手だてがない」
「宇宙の自然現象や技術を、学校の教育現場に伝える橋渡し役が不足。
宇宙の教材は身近にたくさんあるのに、気づいていない先生が多い。
今後は、民間人も授業に協力しやすくできるように、
学校側の受け入れ体制を作ることが必要」
宇宙教育の充実は、高校でも求められている。
宇宙・天文分野を教える地学の選択は、現状では極めて少ないが、
2012年度の新学習指導要領により、履修の増加が予想。
新指導要領によると、高校理科は「地学基礎」、「物理基礎」など、
「基礎」の付く科目のうち3科目を選択してもよくなり、
文系を中心に地学の履修が増えそう。
文部科学省は、「宇宙・天文領域では、小中ともに新しい内容が
入っているので、高校側もそれに連携するようにした。
今までよりも、地学が選択しやすくなっている」(初等中等教育局)
今年から始まった教員免許更新の講習で、
天文・宇宙分野を扱う大学も多い。
学校の内と外の両方から、宇宙・天文教育を後押しする動き。
◆理科支援員
小学校5、6年の理科の授業で、観察や実験の手伝い、
準備や後片づけ、実験や授業計画の立案などを行う。
教員免許は不要で、教育学部や理系学部の大学生、大学院生、
退職教員などを想定。
独立行政法人科学技術振興機構が2007年度から行っている
委託事業で、教育委員会が公募で選ぶケースが多い。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090618-OYT8T00256.htm
宇宙・天文教育をより充実させようと、教師たちが情報交換。
発泡スチロールの玉を示しながら、
「この教材を使って、授業をしている先生はいますか?」と司会者。
参加者の一人が手を挙げ、「地球と月に見立てています。
子どもは、目に見える形で宇宙の大きさを示した方が興味を持つ」
宇宙航空研究開発機構主催のシンポジウム。
シンポの狙いは、宇宙教育を学校現場でより広めること。
地球と月のほかに、月探査衛星「かぐや」が月から撮影した
地球の画像を使った授業や、本物の宇宙食を使った授業など、
子どもに分かりやすく説明する実践例や教材がいくつも示された。
参加した教員や教材メーカーの社員らは、
積極的に授業を行う全国の先生たちの話を聞き、充実した様子。
青森市立造道中学校の三上敏彦教諭(40)は、
「自分の授業で、工夫してみようと思うこともたくさん浮かんできた」
大田区立小池小学校で理科支援員、和田直樹さん(48)。
本職は、宇宙関連メーカー勤務だが、子どもの通っている小学校で
理科の授業を手伝うようになり、子どもの卒業後も続けている。
和田さんは、宇宙機構が2004年度から始めた宇宙教育の
ボランティア指導者「宇宙教育リーダー」の認定も受けている。
授業など、学校現場に入る難しさを感じている。
「授業などを通じて知り合った学校の先生の紹介で、
新しい学校に入っていくことしか手だてがない」
「宇宙の自然現象や技術を、学校の教育現場に伝える橋渡し役が不足。
宇宙の教材は身近にたくさんあるのに、気づいていない先生が多い。
今後は、民間人も授業に協力しやすくできるように、
学校側の受け入れ体制を作ることが必要」
宇宙教育の充実は、高校でも求められている。
宇宙・天文分野を教える地学の選択は、現状では極めて少ないが、
2012年度の新学習指導要領により、履修の増加が予想。
新指導要領によると、高校理科は「地学基礎」、「物理基礎」など、
「基礎」の付く科目のうち3科目を選択してもよくなり、
文系を中心に地学の履修が増えそう。
文部科学省は、「宇宙・天文領域では、小中ともに新しい内容が
入っているので、高校側もそれに連携するようにした。
今までよりも、地学が選択しやすくなっている」(初等中等教育局)
今年から始まった教員免許更新の講習で、
天文・宇宙分野を扱う大学も多い。
学校の内と外の両方から、宇宙・天文教育を後押しする動き。
◆理科支援員
小学校5、6年の理科の授業で、観察や実験の手伝い、
準備や後片づけ、実験や授業計画の立案などを行う。
教員免許は不要で、教育学部や理系学部の大学生、大学院生、
退職教員などを想定。
独立行政法人科学技術振興機構が2007年度から行っている
委託事業で、教育委員会が公募で選ぶケースが多い。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090618-OYT8T00256.htm
2,700億円研究基金の配分手順決定 総合科学技術会議が主導
(サイエンスポータル 2009年6月22日)
2,700億円の基金を使った、全く新しい研究支援の仕組み
「最先端研究開発支援プログラム」の選定スケジュールが明らかに。
総合科学技術会議本会議で決定。
最先端研究開発支援プログラムは、
研究者の能力を研究開発のために最大限発揮できるよう、
サポートチームを結成し、研究者が研究に専念できる体制を確立、
研究者にとって自由度の高い多年度にわたる研究資金を確保。
中心研究者は、最先端研究開発支援会議で決定、
今回そのメンバーも明らかに。
支援会議は、首相が座長となり、科学技術政策担当相が座長代理、
構成員としては、相澤益男・総合科学技術会議議員、
榊原定征・総合科学技術会議議員(東レ代表取締役社長)、
國井秀子・リコーソフトウェア取締役会長、
小林誠・日本学術振興会理事・学術システム研究センター所長、
佐々木毅・学習院大学教授、白井克彦・早稲田大学総長、
竹中登一・アステラス製薬代表取締役、
千野境子・産経新聞社論説委員・特別記者、
長谷川眞理子・総合研究大学院大学教授、
松井孝典・千葉工業大学惑星探査研究センター所長、
渡辺捷昭・トヨタ自動車代表取締役社長が就任。
内閣府は、第1回目の最先端研究開発支援会議を開催し、
公募と選定の基本方針を決定し、中心研究者と研究課題の公募を開始。
公募期間は約1カ月。
中心研究者、研究課題の選定を迅速かつ円滑に行うため、
支援会議の下にワーキングチームを設け、
応募された中心研究者、研究課題から候補として60課題程度を選定、
支援会議に報告(7月下旬から8月中旬以降)。
ワーキングチームでは公募締め切り前に、日本学術会議、経団連、
関係府省などからヒアリングを行い、選定に役立てる。
支援会議は、候補の中から30課題程度に絞り込んだ
中心研究者・研究課題案を決定、総合科学技術会議本会議で正式決定。
選定された中心研究者、研究課題について、
内閣府は研究本体および研究管理を行うための適切な支援を行う
機関あるいは機関合同チームの候補を公募。
中心研究者は、応募してきた研究支援担当機関候補の中から
複数の研究支援担当機関候補を指名。
指名された研究支援担当機関候補は、目標とする研究成果、
予算総額、予算の年次計画などの詳細な研究計画を策定し、
内閣府を通じて中心研究者に提出、
中心研究者が研究支援担当機関を最終的に指名する。
こうしたプロセスを経て、総合科学技術会議が文部科学相に
意見具申を行い、文部科学相は日本学術振興会に伝達し、
日本学術振興会が各研究支援担当機関に必要な研究費を助成。
総合科学技術会議は、毎年、研究支援担当機関から
研究の進捗状況を、日本学術振興会からは基金の管理状況など
聴取するとともに、中心研究者からは3年後に研究状況を聴取し、
必要があれば改善を要求する。
http://www.scienceportal.jp/news/daily/0906/0906221.html
2,700億円の基金を使った、全く新しい研究支援の仕組み
「最先端研究開発支援プログラム」の選定スケジュールが明らかに。
総合科学技術会議本会議で決定。
最先端研究開発支援プログラムは、
研究者の能力を研究開発のために最大限発揮できるよう、
サポートチームを結成し、研究者が研究に専念できる体制を確立、
研究者にとって自由度の高い多年度にわたる研究資金を確保。
中心研究者は、最先端研究開発支援会議で決定、
今回そのメンバーも明らかに。
支援会議は、首相が座長となり、科学技術政策担当相が座長代理、
構成員としては、相澤益男・総合科学技術会議議員、
榊原定征・総合科学技術会議議員(東レ代表取締役社長)、
國井秀子・リコーソフトウェア取締役会長、
小林誠・日本学術振興会理事・学術システム研究センター所長、
佐々木毅・学習院大学教授、白井克彦・早稲田大学総長、
竹中登一・アステラス製薬代表取締役、
千野境子・産経新聞社論説委員・特別記者、
長谷川眞理子・総合研究大学院大学教授、
松井孝典・千葉工業大学惑星探査研究センター所長、
渡辺捷昭・トヨタ自動車代表取締役社長が就任。
内閣府は、第1回目の最先端研究開発支援会議を開催し、
公募と選定の基本方針を決定し、中心研究者と研究課題の公募を開始。
公募期間は約1カ月。
中心研究者、研究課題の選定を迅速かつ円滑に行うため、
支援会議の下にワーキングチームを設け、
応募された中心研究者、研究課題から候補として60課題程度を選定、
支援会議に報告(7月下旬から8月中旬以降)。
ワーキングチームでは公募締め切り前に、日本学術会議、経団連、
関係府省などからヒアリングを行い、選定に役立てる。
支援会議は、候補の中から30課題程度に絞り込んだ
中心研究者・研究課題案を決定、総合科学技術会議本会議で正式決定。
選定された中心研究者、研究課題について、
内閣府は研究本体および研究管理を行うための適切な支援を行う
機関あるいは機関合同チームの候補を公募。
中心研究者は、応募してきた研究支援担当機関候補の中から
複数の研究支援担当機関候補を指名。
指名された研究支援担当機関候補は、目標とする研究成果、
予算総額、予算の年次計画などの詳細な研究計画を策定し、
内閣府を通じて中心研究者に提出、
中心研究者が研究支援担当機関を最終的に指名する。
こうしたプロセスを経て、総合科学技術会議が文部科学相に
意見具申を行い、文部科学相は日本学術振興会に伝達し、
日本学術振興会が各研究支援担当機関に必要な研究費を助成。
総合科学技術会議は、毎年、研究支援担当機関から
研究の進捗状況を、日本学術振興会からは基金の管理状況など
聴取するとともに、中心研究者からは3年後に研究状況を聴取し、
必要があれば改善を要求する。
http://www.scienceportal.jp/news/daily/0906/0906221.html
「国体成功へ心一つに」 明暗分けた主会場
(岩手日報 6月25日)
2016年開催予定の岩手国体の主会場が決まった。
主会場となる北上市には安堵と喜びが広がった。
「盛岡主会場」を求めた関係者からは、残念がる声が上がる一方、
「岩手が一つとなって国体の成功を目指したい」と前向きな姿勢も。
「ほっとした」と胸をなで下ろすのは、
北上市体育協会の八重樫輝男会長。
「独自の強化策を実施し、地元選手の活躍で成功に導きたい」と夢を描く。
スポーツ少年団、フォルダスクールの宍戸朋夫代表は、
「北上でスポーツをする子どもにとって大きな励みになる」、
北上商工会議所の中村好雄会頭は、
「久々に元気をもらえるニュース。
岩手を全国に発信し、活性化につなげる良いチャンス」
「北上主会場」に一貫して反対してきた常任委副会長の
永野勝美県商工会議所連合会会長は、
「議論が長引けば、地域の対立感情をあおることにつながる。
一つになって国体を成功させたい」と前を向く。
盛岡市のボランティア団体、MTCAサポーターの会の
下村春美代表は、「残念だが、国体の成功に向けて協力したい」と
気持ちを切り替えた。
それでも、盛岡主会場を望む声は一部に根強い。
盛岡市議で、2016岩手国体盛岡主会場を実現する会の
福井誠司事務局長は、「本県の存在感を示す上でも、
盛岡会場とすることが重要と考えていた」
盛岡市みたけ地区の旧観武ケ原開拓農協整理組合の
一ノ渡宏明組合長は、「前回の岩手国体の際、
スポーツのメッカになる夢を持ち用地確保に協力してきた。
県都盛岡にこそ、第1種競技場があるべきだった」と悔しさ。
「国体後の展望に欠けている」と指摘していた
本田敏秋遠野市長は、「議論がコスト面に終始したのは残念。
(会場が内定していない)残る18競技の会場選定における
盛岡地域の役割など、大会の全体像をもっと示した上での
決定であれば、より多くの県民の賛同を得られたのでは」
「スムーズな大会運営を」と注文する声も。
阿部忠岩手陸上競技協会長は、「競技役員の多くが盛岡近郊に住み、
競技期間中の移動などで困難が生じる。
選手の宿泊場所の確保にも苦労するだろう」
二戸市金田一の菅野満さん(83)は、
「決まった以上、主会場としてしっかりと役割を果たしてほしい」
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090625_6
2016年開催予定の岩手国体の主会場が決まった。
主会場となる北上市には安堵と喜びが広がった。
「盛岡主会場」を求めた関係者からは、残念がる声が上がる一方、
「岩手が一つとなって国体の成功を目指したい」と前向きな姿勢も。
「ほっとした」と胸をなで下ろすのは、
北上市体育協会の八重樫輝男会長。
「独自の強化策を実施し、地元選手の活躍で成功に導きたい」と夢を描く。
スポーツ少年団、フォルダスクールの宍戸朋夫代表は、
「北上でスポーツをする子どもにとって大きな励みになる」、
北上商工会議所の中村好雄会頭は、
「久々に元気をもらえるニュース。
岩手を全国に発信し、活性化につなげる良いチャンス」
「北上主会場」に一貫して反対してきた常任委副会長の
永野勝美県商工会議所連合会会長は、
「議論が長引けば、地域の対立感情をあおることにつながる。
一つになって国体を成功させたい」と前を向く。
盛岡市のボランティア団体、MTCAサポーターの会の
下村春美代表は、「残念だが、国体の成功に向けて協力したい」と
気持ちを切り替えた。
それでも、盛岡主会場を望む声は一部に根強い。
盛岡市議で、2016岩手国体盛岡主会場を実現する会の
福井誠司事務局長は、「本県の存在感を示す上でも、
盛岡会場とすることが重要と考えていた」
盛岡市みたけ地区の旧観武ケ原開拓農協整理組合の
一ノ渡宏明組合長は、「前回の岩手国体の際、
スポーツのメッカになる夢を持ち用地確保に協力してきた。
県都盛岡にこそ、第1種競技場があるべきだった」と悔しさ。
「国体後の展望に欠けている」と指摘していた
本田敏秋遠野市長は、「議論がコスト面に終始したのは残念。
(会場が内定していない)残る18競技の会場選定における
盛岡地域の役割など、大会の全体像をもっと示した上での
決定であれば、より多くの県民の賛同を得られたのでは」
「スムーズな大会運営を」と注文する声も。
阿部忠岩手陸上競技協会長は、「競技役員の多くが盛岡近郊に住み、
競技期間中の移動などで困難が生じる。
選手の宿泊場所の確保にも苦労するだろう」
二戸市金田一の菅野満さん(83)は、
「決まった以上、主会場としてしっかりと役割を果たしてほしい」
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090625_6
岩手大教授に学術賞 環境負荷が低い水酸化物を研究
(岩手日報 6月25日)
岩手大大学院工学研究科の成田榮一教授(62)は、
石こうや石灰、セメントなどの分野で優れた論文を発表した
研究者に贈られる、無機マテリアル学会の学術賞を受賞。
北東北では初めて。
成田教授は、「長年続けてきた研究が評価され、うれしい。
今後の励みにしたい」と決意を新たにする。
受賞した研究テーマは、「層状複水酸化物(LDH)のインターカレーション
(取り込み)特性を活用した機能性ナノ複合体の創製」
LDHは、環境に対する負荷が低いなどの理由から注目、
成田教授は約20年間研究を続けている。
LDHは、電荷の異なる2種類以上の金属イオンからなる水酸化物。
正電荷を持つ基本層と、負電荷を持つ陰イオンで構成する中間層が
交互に積層した構造を持つ。
成田教授は、LDHの最も大きな特色である「層間の陰イオン交換性」を研究。
最近まで不明だったアミノ酸のような両性イオンや、
糖のような非イオン性分子を取り込む仕組みを明らかに。
LDH層間に、機能性有機成分を取り込む研究も進めている。
肌に刺激を与えることがあるUV吸収物質を層間に取り込むと、
皮膚に直接触れることを防ぎ、肌への負担が少なくなる。
成田教授は、「細胞、病原体などに薬物を効果的に送り込む
ドラッグデリバリー材、環境浄化に使う新しい材料の研究をさらに進めたい」
無機マテリアル学会は、1950年「石こう研究会」として設立、
1995年に現在名に改称。
学術賞は、同会の会員歴8年以上の正会員が対象。
本年度は、成田教授を含め3人が選ばれた。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090625_5
岩手大大学院工学研究科の成田榮一教授(62)は、
石こうや石灰、セメントなどの分野で優れた論文を発表した
研究者に贈られる、無機マテリアル学会の学術賞を受賞。
北東北では初めて。
成田教授は、「長年続けてきた研究が評価され、うれしい。
今後の励みにしたい」と決意を新たにする。
受賞した研究テーマは、「層状複水酸化物(LDH)のインターカレーション
(取り込み)特性を活用した機能性ナノ複合体の創製」
LDHは、環境に対する負荷が低いなどの理由から注目、
成田教授は約20年間研究を続けている。
LDHは、電荷の異なる2種類以上の金属イオンからなる水酸化物。
正電荷を持つ基本層と、負電荷を持つ陰イオンで構成する中間層が
交互に積層した構造を持つ。
成田教授は、LDHの最も大きな特色である「層間の陰イオン交換性」を研究。
最近まで不明だったアミノ酸のような両性イオンや、
糖のような非イオン性分子を取り込む仕組みを明らかに。
LDH層間に、機能性有機成分を取り込む研究も進めている。
肌に刺激を与えることがあるUV吸収物質を層間に取り込むと、
皮膚に直接触れることを防ぎ、肌への負担が少なくなる。
成田教授は、「細胞、病原体などに薬物を効果的に送り込む
ドラッグデリバリー材、環境浄化に使う新しい材料の研究をさらに進めたい」
無機マテリアル学会は、1950年「石こう研究会」として設立、
1995年に現在名に改称。
学術賞は、同会の会員歴8年以上の正会員が対象。
本年度は、成田教授を含め3人が選ばれた。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090625_5
「公差」、知られざる競争力の源泉
(日経 2009-06-23)
日本メーカーの製品がコピーされ、海外市場などで安値で
販売されてしまう模倣品問題が、依然として猛威。
その対策として、「公差」に注目しはじめた企業がある。
半導体製造装置メーカーのアスリートFA(諏訪市)。
同社は、長く模倣品に悩まされた末、公差設計をきちんと
実施することが解決への糸口であることを見つけ出した。
公差とは、製品や部品を製作する際の許容誤差。
設計寸法は理論値なので、実際の製作物の寸法はどうしても少しズレる。
これをあらかじめ考慮し、たとえズレてもきちんと組み立てることができ、
かつ機能を発揮できる範囲を公差として設定。
部品の公差を厳しくすればするほど、製品の組み立て工程でも
使用時にも、問題は発生しにくくなる。
しかし、それでは部品の製造コストが高くなりすぎる。
問題を起こすことなく、できるだけコストを下げるという、
高度なバランスが求められ、公差の設定は非常に重要。
これが、どうして模倣品の対策に有効なのか?
模倣品メーカーは通常、正規品を1個買ってきてバラし、
部品の寸法などを測ってコピーする。
しかし、これでは公差は絶対に分からない。
主要部品について適当に公差を決めてみても、
公差が緩ければ装置が正しく動作しないし、逆に厳しすぎれば
正規品並みの価格になってしまう。
正規品を大量に購入し、部品の寸法を片っ端から測定すれば、
統計的に公差を求めることはできる。
しかし、模倣品メーカーにとって割が合わなくなる。
アスリートFAも以前は、公差設計をおざなりに。
その代わり、装置の中で問題を起こしそうな場所には、
微調整機構を設けておくことで、現場で精度不足を補える。
この機構に、模倣品メーカーも大喜び。
大まかに造っても、なんとか動くようにできるからだ。
そこでアスリートFAは、公差設計にまじめに取り組み、
新製品では微調整機構を廃止した。
このように公差は、本来は設計上の重要な要素だが、
多くの企業では大切にされていない。
過去の図面と似たような公差を、何も考えずに
新しい図面に単純に当てはめるだけ。
設計や製造ほかの関係者が一堂に会して、
設計案を検討する設計審査(デザインレビュー)の席でも、
重要部品の公差が具体的な案として討議の対象になることはまずない。
製品の技術も、製造技術も進化していくのに、
公差を改めて検討することなく同じ値にしているのでは、
本来高められるはずの精度が高められない。
つまり、商品力を高める余地があるのに、それを生かしていない。
逆に、厳しすぎる公差を放置したままでいると、
製造部門が大変な苦労をし、余計なコストをかけて実現している可能性も。
特に、日本国内の製造部門は優秀なので、
図面で厳しい公差を指定されると、「なにくそ」と、理由や背景を問わず、
プライドをかけて実現してしまう場合。
工数やコストが最適になるはずがない。
海外では、寸法だけでなく、「平行」、「垂直」、「平坦さ」といった
図形的性質に対して公差を設ける「幾何公差」の活用が進んでいる。
寸法公差だけを使う場合に比べ、あいまいさのない公差設定ができる。
幾何公差の指示通りにものを造れる海外の工場に
仕事を依頼する場合は、日本企業の設計技術者も
幾何公差で、適切な指定ができなければならない。
日本国内では、幾何公差の普及も遅れている。
環境性能の向上、有害物質対策など、メーカーが検討するべき
事柄は増える一方。
製品を設計して製造する上で、もっとも基礎となる公差が
おざなりになっているとすれば、何のための商品力向上なのか。
公差設計のコンサルタントを務めるプラーナー(長野県下諏訪町)の
栗山弘氏によると、「ここ2年くらいは、国内でも公差について
学び直そうという企業が増え始めている」
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/mono/mon090622.html
日本メーカーの製品がコピーされ、海外市場などで安値で
販売されてしまう模倣品問題が、依然として猛威。
その対策として、「公差」に注目しはじめた企業がある。
半導体製造装置メーカーのアスリートFA(諏訪市)。
同社は、長く模倣品に悩まされた末、公差設計をきちんと
実施することが解決への糸口であることを見つけ出した。
公差とは、製品や部品を製作する際の許容誤差。
設計寸法は理論値なので、実際の製作物の寸法はどうしても少しズレる。
これをあらかじめ考慮し、たとえズレてもきちんと組み立てることができ、
かつ機能を発揮できる範囲を公差として設定。
部品の公差を厳しくすればするほど、製品の組み立て工程でも
使用時にも、問題は発生しにくくなる。
しかし、それでは部品の製造コストが高くなりすぎる。
問題を起こすことなく、できるだけコストを下げるという、
高度なバランスが求められ、公差の設定は非常に重要。
これが、どうして模倣品の対策に有効なのか?
模倣品メーカーは通常、正規品を1個買ってきてバラし、
部品の寸法などを測ってコピーする。
しかし、これでは公差は絶対に分からない。
主要部品について適当に公差を決めてみても、
公差が緩ければ装置が正しく動作しないし、逆に厳しすぎれば
正規品並みの価格になってしまう。
正規品を大量に購入し、部品の寸法を片っ端から測定すれば、
統計的に公差を求めることはできる。
しかし、模倣品メーカーにとって割が合わなくなる。
アスリートFAも以前は、公差設計をおざなりに。
その代わり、装置の中で問題を起こしそうな場所には、
微調整機構を設けておくことで、現場で精度不足を補える。
この機構に、模倣品メーカーも大喜び。
大まかに造っても、なんとか動くようにできるからだ。
そこでアスリートFAは、公差設計にまじめに取り組み、
新製品では微調整機構を廃止した。
このように公差は、本来は設計上の重要な要素だが、
多くの企業では大切にされていない。
過去の図面と似たような公差を、何も考えずに
新しい図面に単純に当てはめるだけ。
設計や製造ほかの関係者が一堂に会して、
設計案を検討する設計審査(デザインレビュー)の席でも、
重要部品の公差が具体的な案として討議の対象になることはまずない。
製品の技術も、製造技術も進化していくのに、
公差を改めて検討することなく同じ値にしているのでは、
本来高められるはずの精度が高められない。
つまり、商品力を高める余地があるのに、それを生かしていない。
逆に、厳しすぎる公差を放置したままでいると、
製造部門が大変な苦労をし、余計なコストをかけて実現している可能性も。
特に、日本国内の製造部門は優秀なので、
図面で厳しい公差を指定されると、「なにくそ」と、理由や背景を問わず、
プライドをかけて実現してしまう場合。
工数やコストが最適になるはずがない。
海外では、寸法だけでなく、「平行」、「垂直」、「平坦さ」といった
図形的性質に対して公差を設ける「幾何公差」の活用が進んでいる。
寸法公差だけを使う場合に比べ、あいまいさのない公差設定ができる。
幾何公差の指示通りにものを造れる海外の工場に
仕事を依頼する場合は、日本企業の設計技術者も
幾何公差で、適切な指定ができなければならない。
日本国内では、幾何公差の普及も遅れている。
環境性能の向上、有害物質対策など、メーカーが検討するべき
事柄は増える一方。
製品を設計して製造する上で、もっとも基礎となる公差が
おざなりになっているとすれば、何のための商品力向上なのか。
公差設計のコンサルタントを務めるプラーナー(長野県下諏訪町)の
栗山弘氏によると、「ここ2年くらいは、国内でも公差について
学び直そうという企業が増え始めている」
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/mono/mon090622.html
2009年7月3日金曜日
星空に学ぶ(6)地学の先生 減少の一途
(読売 6月17日)
宇宙や天文にかかわる指導者の不足が悩みのタネ。
成蹊高校の校舎屋上にある天体観測ドーム。
中には、巨大な望遠鏡(口径15センチ)が据え付けられている。
宮下敦教諭(49)が、同校天文気象部の新入部員を案内。
「誰か、この機械で望遠鏡を動かしてみて」
宮下教諭の呼びかけに、生徒がおそるおそるボタンを押すと、
電動式の望遠鏡がゆっくり天空に向きを変えた。
新入部員の1年、藤居萌さん(16)は、
「こんな望遠鏡を見たのは初めて。これで観測できるなんて幸せ」
同部の活動は盛んだ。
学校に泊まっての観測会が毎学期1回、
夏には福島県で観測合宿も行う。
7月、トカラ列島などで出現する「皆既日食」の観測ツアーも計画中。
「望遠鏡も本物。観測する天体も本物。
本物が、生徒の好奇心を刺激する」と宮下教諭。
「今は宇宙や天文に熟知した教員が不足していて、
こうした活動もなかなか進まない」
高校教育で、宇宙・天文分野をカバーする
「地学」の教員の減少が顕著に進んでいる。
東京都内の公立高校。
昨年度は201校中、地学教員は49人で、4校に1人の割合。
物理や化学、生物の180~260人に比べ、圧倒的に少ない。
地学教員の新規採用枠は、全国あわせても10人前後の状態が、
ここ十数年続いている。
約20年前に行った高校調査では、約75%の学校に望遠鏡があった。
高額な備品のため、現在も各校に残っていると思われるが、
地学教員が少ないうえ、天体望遠鏡に習熟する余裕がないため、
十分に活用されているとは考えにくい。
地学の授業がある高校も、当然のように少ない。
高校理科は、「物理1」、「化学1」、「生物1」、「地学1」から1科目を選択。
文部科学省の2004年全国調査では、高校2年の普通科で
「地学1」を開設しているのは30%。
「物理1」は83%、「化学1」は71%で、地学の低迷が著しい。
その一因として、宇宙や天文、地質などのコースを設ける大学が
少なくなったことなどが指摘。
天文観測所などの大規模施設の整備や、地質研究では欠かせない
野外調査は、高額の予算がかかることなどが原因。
都立若葉総合高校地学教諭でもある首都大学東京の
田村糸子客員研究員は、「地学が大学入試科目として軽視。
授業が削られ、教師も減る悪循環に陥っている」
「宇宙が誕生し、地球が生まれ、その地球の構造を理解し、
未来をも予測する。地学は、いわば『歴史科学』。
大きな視点で物事を見る力を養ううえで、とても大切な科目」
大学受験という目先の目標にとらわれては、
科学の本質はつかめない。
◆皆既日食
太陽の前を横切る月が、太陽を完全に隠してしまう天文現象。
空は夕方や明け方の薄明中のように暗くなり、
普段は見られない太陽のコロナが現れる。
日本では今年7月22日、トカラ列島、屋久島、種子島・奄美大島の
一部で観測できる。
日本での観測は1963年7月以来、46年ぶり。
今回を逃すと、2035年9月まで日本で観測できない。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090617-OYT8T00243.htm
宇宙や天文にかかわる指導者の不足が悩みのタネ。
成蹊高校の校舎屋上にある天体観測ドーム。
中には、巨大な望遠鏡(口径15センチ)が据え付けられている。
宮下敦教諭(49)が、同校天文気象部の新入部員を案内。
「誰か、この機械で望遠鏡を動かしてみて」
宮下教諭の呼びかけに、生徒がおそるおそるボタンを押すと、
電動式の望遠鏡がゆっくり天空に向きを変えた。
新入部員の1年、藤居萌さん(16)は、
「こんな望遠鏡を見たのは初めて。これで観測できるなんて幸せ」
同部の活動は盛んだ。
学校に泊まっての観測会が毎学期1回、
夏には福島県で観測合宿も行う。
7月、トカラ列島などで出現する「皆既日食」の観測ツアーも計画中。
「望遠鏡も本物。観測する天体も本物。
本物が、生徒の好奇心を刺激する」と宮下教諭。
「今は宇宙や天文に熟知した教員が不足していて、
こうした活動もなかなか進まない」
高校教育で、宇宙・天文分野をカバーする
「地学」の教員の減少が顕著に進んでいる。
東京都内の公立高校。
昨年度は201校中、地学教員は49人で、4校に1人の割合。
物理や化学、生物の180~260人に比べ、圧倒的に少ない。
地学教員の新規採用枠は、全国あわせても10人前後の状態が、
ここ十数年続いている。
約20年前に行った高校調査では、約75%の学校に望遠鏡があった。
高額な備品のため、現在も各校に残っていると思われるが、
地学教員が少ないうえ、天体望遠鏡に習熟する余裕がないため、
十分に活用されているとは考えにくい。
地学の授業がある高校も、当然のように少ない。
高校理科は、「物理1」、「化学1」、「生物1」、「地学1」から1科目を選択。
文部科学省の2004年全国調査では、高校2年の普通科で
「地学1」を開設しているのは30%。
「物理1」は83%、「化学1」は71%で、地学の低迷が著しい。
その一因として、宇宙や天文、地質などのコースを設ける大学が
少なくなったことなどが指摘。
天文観測所などの大規模施設の整備や、地質研究では欠かせない
野外調査は、高額の予算がかかることなどが原因。
都立若葉総合高校地学教諭でもある首都大学東京の
田村糸子客員研究員は、「地学が大学入試科目として軽視。
授業が削られ、教師も減る悪循環に陥っている」
「宇宙が誕生し、地球が生まれ、その地球の構造を理解し、
未来をも予測する。地学は、いわば『歴史科学』。
大きな視点で物事を見る力を養ううえで、とても大切な科目」
大学受験という目先の目標にとらわれては、
科学の本質はつかめない。
◆皆既日食
太陽の前を横切る月が、太陽を完全に隠してしまう天文現象。
空は夕方や明け方の薄明中のように暗くなり、
普段は見られない太陽のコロナが現れる。
日本では今年7月22日、トカラ列島、屋久島、種子島・奄美大島の
一部で観測できる。
日本での観測は1963年7月以来、46年ぶり。
今回を逃すと、2035年9月まで日本で観測できない。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090617-OYT8T00243.htm
インタビュー・環境戦略を語る:富士通・野副州旦社長
(毎日 6月29日)
グリーンITを掲げる富士通は、中期環境ビジョン
「グリーンポリシー2020」を策定、
「お客さま・社会への貢献」、「自らの変革」、「生物多様性の保全」
という3つの目標を掲げた。
環境負荷軽減を進める顧客の多様な要望に応えよう、という
同社の環境戦略を、野副州旦社長に聞いた。
--ITは環境問題にどのように貢献するか?
◆企業が、社会的ステータスを維持していくためには
今後、環境問題への取り組みを明確に。
木を何本植えたとか、工場に自然エネルギーを導入したとか、
それだけでは成果を実感できない。
ITのすごさは、省エネルギー化もあるが、CO2削減効果を数値化する、
つまり「見える化」にある。
--具体的には?
◆当社は、IT製品を納めるだけでなく、CO2削減のためのソリューション
(問題解決型の情報システム)を、08年度末までに160事例、提案。
病院では、「医療電子カルテ」や「医療画像システム」を導入すれば、
ペーパーレス化で紙資源節減や保管場所の縮小ができ、
CO2はそれぞれ30%、21%削減。
ある病院では、年間30万枚使用していたX線フィルムが不要に。
顧客向けの環境負荷軽減で、07~10年度に計約700万トン以上の
CO2排出量の削減を目標。
--2020年、国内で年間約3000万トンのCO2排出量削減を掲げている。
◆目標を達成するため、富士通自身が「環境を語れる企業」と
ならなくてはならない。
自らがITの利活用による実例を示すことで、
顧客のビジネス改善に貢献することが狙い。
--もう取り組みは始まっているか?
◆11月、群馬県館林市に「環境配慮型データセンター」が完成。
空調や電源などを効率的に運転させ、太陽光発電を活用。
独自の計測技術で、最適な電力使用を管理し、
従来の当社のデータセンターより約40%の省電力が実現。
--今後の課題は?
◆数字だけでなく、実現することが環境にどのように貢献するか、
何のためにCO2排出量を削減するのか、もっと説明する必要。
私は田舎に育った。
家の前には川が流れ、泳いだついでに小魚を捕り、
その魚が夕食になったりした。
木を植えること、川の水をきれいにすること自体が目的ではない。
同様に、ITは道具でしかない。
子どもたちのため、そうした環境をよみがえらせることこそが大切。
==============
◇のぞえ・くにあき
早大政経学部経済学科卒、71年富士通入社。
89年、初代の米ワシントン事務所長、日米貿易摩擦交渉などを担当。
08年6月から現職。福岡県出身。61歳。
http://mainichi.jp/select/science/news/20090629ddm008020017000c.html
グリーンITを掲げる富士通は、中期環境ビジョン
「グリーンポリシー2020」を策定、
「お客さま・社会への貢献」、「自らの変革」、「生物多様性の保全」
という3つの目標を掲げた。
環境負荷軽減を進める顧客の多様な要望に応えよう、という
同社の環境戦略を、野副州旦社長に聞いた。
--ITは環境問題にどのように貢献するか?
◆企業が、社会的ステータスを維持していくためには
今後、環境問題への取り組みを明確に。
木を何本植えたとか、工場に自然エネルギーを導入したとか、
それだけでは成果を実感できない。
ITのすごさは、省エネルギー化もあるが、CO2削減効果を数値化する、
つまり「見える化」にある。
--具体的には?
◆当社は、IT製品を納めるだけでなく、CO2削減のためのソリューション
(問題解決型の情報システム)を、08年度末までに160事例、提案。
病院では、「医療電子カルテ」や「医療画像システム」を導入すれば、
ペーパーレス化で紙資源節減や保管場所の縮小ができ、
CO2はそれぞれ30%、21%削減。
ある病院では、年間30万枚使用していたX線フィルムが不要に。
顧客向けの環境負荷軽減で、07~10年度に計約700万トン以上の
CO2排出量の削減を目標。
--2020年、国内で年間約3000万トンのCO2排出量削減を掲げている。
◆目標を達成するため、富士通自身が「環境を語れる企業」と
ならなくてはならない。
自らがITの利活用による実例を示すことで、
顧客のビジネス改善に貢献することが狙い。
--もう取り組みは始まっているか?
◆11月、群馬県館林市に「環境配慮型データセンター」が完成。
空調や電源などを効率的に運転させ、太陽光発電を活用。
独自の計測技術で、最適な電力使用を管理し、
従来の当社のデータセンターより約40%の省電力が実現。
--今後の課題は?
◆数字だけでなく、実現することが環境にどのように貢献するか、
何のためにCO2排出量を削減するのか、もっと説明する必要。
私は田舎に育った。
家の前には川が流れ、泳いだついでに小魚を捕り、
その魚が夕食になったりした。
木を植えること、川の水をきれいにすること自体が目的ではない。
同様に、ITは道具でしかない。
子どもたちのため、そうした環境をよみがえらせることこそが大切。
==============
◇のぞえ・くにあき
早大政経学部経済学科卒、71年富士通入社。
89年、初代の米ワシントン事務所長、日米貿易摩擦交渉などを担当。
08年6月から現職。福岡県出身。61歳。
http://mainichi.jp/select/science/news/20090629ddm008020017000c.html
青色発光ダイオードの赤﨑勇氏らに京都賞
(サイエンスポータル 2009年6月19日)
稲盛財団は、2009年京都賞受賞者に、
青色発光ダイオード(LED)の実現で先駆的な研究業績を挙げた
赤﨑勇・名古屋大学特別教授・名城大学教授ら4氏を選んだ。
赤﨑氏は、ほぼ不可能と言われていた窒化ガリウム系pn接合を実現、
青色発光素子の実用化に道を開いた業績で世界的に知られる。
先端技術部門での受賞。
赤﨑氏以外の受賞者は、基礎科学部門が、英国の進化生物学者、
ピーター・レイモンド・グラント博士とバーバラ・ローズマリー・グラント博士
(プリンストン大学名誉教授)。
思想・芸術部門が、フランスの作曲家・指揮者で
フランス国立音響音楽研究所名誉所長ピエール・ブーレーズ氏。
ピーター・レイモンド・グラント、バーバラ・ローズマリー・グラント博士夫妻は、
35年以上にわたるガラパゴス諸島でのダーウィンフィンチの
野外研究を通じ、生物の形態や行動が環境変化に応じて
急速に進化することを示した業績で
進化学、生態学の分野で大きな貢献。
ブーレーズ氏は作曲、指揮のほか著述、組織運営において
現代音楽界に大きな足跡を残した業績が評価。
授賞式は11月10日、国立京都国際会館、
受賞者にはディプロマ、メダルと賞金5,000万円が贈られる。
京都賞は、稲盛和夫・京セラ名誉会長が設立した稲盛財団が
1985年に創設した国際賞で、毎年、先端技術部門、基礎科学部門、
思想・芸術部門の3部門からそれぞれ受賞者が選ばれている。
先端技術部門の受賞者となった赤﨑勇・名古屋大学教授(当時)の
研究成果に対し、科学技術振興機構が企業化を促進するため、
「委託開発(独創的シーズ展開事業)」に選定、
1987~90年に開発費として5億5,000万円を支出。
開発実施企業となった豊田合成株式会社は、95年に事業化に成功、
97年から9年間で、携帯電話や大型フルカラーディスプレイなど
LEDを利用した同社の応用製品売り上げは約3兆6,000億円。
国有特許の実施料として国に45億円の収入ももたらしている。
http://www.scienceportal.jp/news/daily/0906/0906192.html
稲盛財団は、2009年京都賞受賞者に、
青色発光ダイオード(LED)の実現で先駆的な研究業績を挙げた
赤﨑勇・名古屋大学特別教授・名城大学教授ら4氏を選んだ。
赤﨑氏は、ほぼ不可能と言われていた窒化ガリウム系pn接合を実現、
青色発光素子の実用化に道を開いた業績で世界的に知られる。
先端技術部門での受賞。
赤﨑氏以外の受賞者は、基礎科学部門が、英国の進化生物学者、
ピーター・レイモンド・グラント博士とバーバラ・ローズマリー・グラント博士
(プリンストン大学名誉教授)。
思想・芸術部門が、フランスの作曲家・指揮者で
フランス国立音響音楽研究所名誉所長ピエール・ブーレーズ氏。
ピーター・レイモンド・グラント、バーバラ・ローズマリー・グラント博士夫妻は、
35年以上にわたるガラパゴス諸島でのダーウィンフィンチの
野外研究を通じ、生物の形態や行動が環境変化に応じて
急速に進化することを示した業績で
進化学、生態学の分野で大きな貢献。
ブーレーズ氏は作曲、指揮のほか著述、組織運営において
現代音楽界に大きな足跡を残した業績が評価。
授賞式は11月10日、国立京都国際会館、
受賞者にはディプロマ、メダルと賞金5,000万円が贈られる。
京都賞は、稲盛和夫・京セラ名誉会長が設立した稲盛財団が
1985年に創設した国際賞で、毎年、先端技術部門、基礎科学部門、
思想・芸術部門の3部門からそれぞれ受賞者が選ばれている。
先端技術部門の受賞者となった赤﨑勇・名古屋大学教授(当時)の
研究成果に対し、科学技術振興機構が企業化を促進するため、
「委託開発(独創的シーズ展開事業)」に選定、
1987~90年に開発費として5億5,000万円を支出。
開発実施企業となった豊田合成株式会社は、95年に事業化に成功、
97年から9年間で、携帯電話や大型フルカラーディスプレイなど
LEDを利用した同社の応用製品売り上げは約3兆6,000億円。
国有特許の実施料として国に45億円の収入ももたらしている。
http://www.scienceportal.jp/news/daily/0906/0906192.html
永田七恵さんを悼む 女子マラソン先駆者
(朝日 2009年6月29日)
27日、53歳の若さで死去した永田七恵さんは、
女性がフルマラソンを走ること自体が常識外れ、と
思われた時代からマラソンに取り組んだ。
女子マラソンが初採用された84年ロス五輪代表に。
次に続く選手が歩む道を切り開いた。
素質に恵まれていなかったが、
それを補うだけの努力をする情熱をもっていた。
郷里の岩手県で教員を務めるかたわら、競技を続け、
東京国際女子マラソンに79年の第1回から出場。
名伯楽といわれた故中村清・エスビー監督に弟子入り、
エスビー入り前にも、毎週日曜日に指導を受けるため東京に通った。
まだ東北新幹線の開業前。夜行列車で往復。
中村監督の「天才の力は有限。努力は無限なり」
という言葉が好きだった。
本人も生前、マラソンに取り組む理由をこう語っていた。
「走ることだけは、わたしを裏切らなかった。
努力すれば、努力しただけ返ってくるんです」
中村監督との二人三脚で、第5回東京国際女子マラソンで
日本選手として初優勝、ロス五輪で19位という結果を残した。
重圧のかかる舞台でも動じなかった。
「だって、中村監督がついていますもの。それは強いですよ。
この人がいれば絶対大丈夫。いつもそう思っていました」
2人の信頼関係は絶大だった。
昨年11月、東京国際女子マラソンが幕を閉じる際、
シンポジウムに出席。
4大会連続でとっていた五輪女子マラソンのメダルが
北京で途切れたことを残念がった。
「スピード時代になっているけど、日本人は頑張る気質があるから、
結果が出せると信じている。絶対復活して欲しい」
これが、日本の女子マラソン界に向けた最後の言葉に。
◆「よく耐えた」、「努力の天才」
エスビー食品でチームメートだった瀬古利彦さん(52)は、
「彼女がいなければ、今の女子マラソンの繁栄はない」
ともに、故中村清氏の指導を仰いだ。
「七恵ちゃんは、学校の先生を辞めて、20代半ばから
取り組んだから大変だった。
練習でも私生活でも、とにかく中村監督を信じてやっていた。
よく耐えたと思う」
中村監督が厳しく言っていたのは、体重の管理。
やや太めだった永田さんに対し、
毎日、「体重、体重」と言っていたことを思い出す。
「東北人だからのんびりしていた。
あれだけ怒られても、感じてないのかなって思うくらいに平気だった。
大物だったなあ」と故人をしのんだ。
ロス五輪女子マラソンにともに出場、途中棄権だった
増田明美さん(45)は、「七恵さんがいたから私も頑張れた。戦友だった」
永田さんを「努力の天才」と評する。
「市民ランナーから上がってきたけど、
中村さんのもとで洗練されていった。五輪で抜かれた時は悔しかった」
現役当時はお互いを意識して、ほとんど口を利くことはなかった。
それが、昨秋のシンポジウムで「十何年ぶり」かに再会、
現役時代の話に花が咲いた。
「これから、いっぱい思い出話をして、
たくさんの時間を共有できると思っていた。悲しいです」と言葉に詰まった。
http://www.asahi.com/sports/spo/TKY200906290108.html
27日、53歳の若さで死去した永田七恵さんは、
女性がフルマラソンを走ること自体が常識外れ、と
思われた時代からマラソンに取り組んだ。
女子マラソンが初採用された84年ロス五輪代表に。
次に続く選手が歩む道を切り開いた。
素質に恵まれていなかったが、
それを補うだけの努力をする情熱をもっていた。
郷里の岩手県で教員を務めるかたわら、競技を続け、
東京国際女子マラソンに79年の第1回から出場。
名伯楽といわれた故中村清・エスビー監督に弟子入り、
エスビー入り前にも、毎週日曜日に指導を受けるため東京に通った。
まだ東北新幹線の開業前。夜行列車で往復。
中村監督の「天才の力は有限。努力は無限なり」
という言葉が好きだった。
本人も生前、マラソンに取り組む理由をこう語っていた。
「走ることだけは、わたしを裏切らなかった。
努力すれば、努力しただけ返ってくるんです」
中村監督との二人三脚で、第5回東京国際女子マラソンで
日本選手として初優勝、ロス五輪で19位という結果を残した。
重圧のかかる舞台でも動じなかった。
「だって、中村監督がついていますもの。それは強いですよ。
この人がいれば絶対大丈夫。いつもそう思っていました」
2人の信頼関係は絶大だった。
昨年11月、東京国際女子マラソンが幕を閉じる際、
シンポジウムに出席。
4大会連続でとっていた五輪女子マラソンのメダルが
北京で途切れたことを残念がった。
「スピード時代になっているけど、日本人は頑張る気質があるから、
結果が出せると信じている。絶対復活して欲しい」
これが、日本の女子マラソン界に向けた最後の言葉に。
◆「よく耐えた」、「努力の天才」
エスビー食品でチームメートだった瀬古利彦さん(52)は、
「彼女がいなければ、今の女子マラソンの繁栄はない」
ともに、故中村清氏の指導を仰いだ。
「七恵ちゃんは、学校の先生を辞めて、20代半ばから
取り組んだから大変だった。
練習でも私生活でも、とにかく中村監督を信じてやっていた。
よく耐えたと思う」
中村監督が厳しく言っていたのは、体重の管理。
やや太めだった永田さんに対し、
毎日、「体重、体重」と言っていたことを思い出す。
「東北人だからのんびりしていた。
あれだけ怒られても、感じてないのかなって思うくらいに平気だった。
大物だったなあ」と故人をしのんだ。
ロス五輪女子マラソンにともに出場、途中棄権だった
増田明美さん(45)は、「七恵さんがいたから私も頑張れた。戦友だった」
永田さんを「努力の天才」と評する。
「市民ランナーから上がってきたけど、
中村さんのもとで洗練されていった。五輪で抜かれた時は悔しかった」
現役当時はお互いを意識して、ほとんど口を利くことはなかった。
それが、昨秋のシンポジウムで「十何年ぶり」かに再会、
現役時代の話に花が咲いた。
「これから、いっぱい思い出話をして、
たくさんの時間を共有できると思っていた。悲しいです」と言葉に詰まった。
http://www.asahi.com/sports/spo/TKY200906290108.html
漁業就業支援フェア 「新人漁師」確保岩手会場に気仙の8船主参加
(東海新報 6月27日)
漁業現場に若者たちを誘致する、「漁業就業支援フェア」開催が活発化。
大船渡市綾里漁協所属のサンマ船「第七稲荷丸」
(千葉幸男船主、19㌧)は、東京のフェアで30代の青年を確保し、
今月から「新人漁師」として研修中。
7月12日、漁師になりたい人と漁師を募集する船主が面談する
本県初のフェアが、ホテルメトロポリタン盛岡で開催。
気仙から8隻の船主が、今のところフェアへの参加を希望し、
担い手確保の場として大きな期待。
第七稲荷丸の研修生となったのは、逗子市出身の竹脇休さん(32)。
俳優の竹脇無我さんの甥で、東京で開かれたフェアに参加し、
漁師になる希望をかなえた。
製造業からの転身、漁協で最初に組合組織や漁業権などの勉強後、
船主の千葉さん(55)に就いて、漁具の手入れを教わりながら、
8月2日の北海道沖への出漁に備えている。
竹脇さんは、「初漁が楽しみ」と意欲的。
県近海協会理事で、新岩手秋刀魚船団監事の千葉さんは、
「技術を伝えるためにも、若手の確保が必要。
盛岡で開かれるフェアでは、さらに2人を確保したい」
フェア(岩手会場)は、漁家子弟でなくても漁師になりたい人や
興味を持っている人を対象に、漁業への就業を支援。
全国漁業就業者確保育成センター(事務局・(社)大日本水産会)と
岩手県の同センター(事務局・県水産振興課)が主催。
県内15カ所のハローワークなどに開催案内チラシを置いて、
求職者へ配布、当日は入場無料(事前申し込み不要)。
船主と面談し話がまとまれば、研修生として漁業現場(最長6カ月間)に
携わり就業を目指す。
船主のフェアへの参加は、気仙が積極的で、
綾里漁協所属の主要魚種がサンマの第七稲荷丸、岩崎稲荷丸、
新栄丸、第八隆盛丸、イカ釣り船の第八明神丸、第七大鳥丸、
大船渡市漁協所属のサンマ船・第二十八七福丸、
広田湾漁協所属のマグロはえ縄・サンマ船の第二十八黒崎丸が参加。
雇い主には、研修にかかる費用が国から補助。
船主の参加が6隻と多い綾里漁協では、
「地元で乗組員の確保が難しく、乗組員が確保され、
操業がスムーズに行われてほしい」
フェアの問い合わせは、県漁業就業者確保育成センター
(県水産振興課の山口さん、℡019・629・5815、FAX019・629・5824)。
http://www.tohkaishimpo.com/
漁業現場に若者たちを誘致する、「漁業就業支援フェア」開催が活発化。
大船渡市綾里漁協所属のサンマ船「第七稲荷丸」
(千葉幸男船主、19㌧)は、東京のフェアで30代の青年を確保し、
今月から「新人漁師」として研修中。
7月12日、漁師になりたい人と漁師を募集する船主が面談する
本県初のフェアが、ホテルメトロポリタン盛岡で開催。
気仙から8隻の船主が、今のところフェアへの参加を希望し、
担い手確保の場として大きな期待。
第七稲荷丸の研修生となったのは、逗子市出身の竹脇休さん(32)。
俳優の竹脇無我さんの甥で、東京で開かれたフェアに参加し、
漁師になる希望をかなえた。
製造業からの転身、漁協で最初に組合組織や漁業権などの勉強後、
船主の千葉さん(55)に就いて、漁具の手入れを教わりながら、
8月2日の北海道沖への出漁に備えている。
竹脇さんは、「初漁が楽しみ」と意欲的。
県近海協会理事で、新岩手秋刀魚船団監事の千葉さんは、
「技術を伝えるためにも、若手の確保が必要。
盛岡で開かれるフェアでは、さらに2人を確保したい」
フェア(岩手会場)は、漁家子弟でなくても漁師になりたい人や
興味を持っている人を対象に、漁業への就業を支援。
全国漁業就業者確保育成センター(事務局・(社)大日本水産会)と
岩手県の同センター(事務局・県水産振興課)が主催。
県内15カ所のハローワークなどに開催案内チラシを置いて、
求職者へ配布、当日は入場無料(事前申し込み不要)。
船主と面談し話がまとまれば、研修生として漁業現場(最長6カ月間)に
携わり就業を目指す。
船主のフェアへの参加は、気仙が積極的で、
綾里漁協所属の主要魚種がサンマの第七稲荷丸、岩崎稲荷丸、
新栄丸、第八隆盛丸、イカ釣り船の第八明神丸、第七大鳥丸、
大船渡市漁協所属のサンマ船・第二十八七福丸、
広田湾漁協所属のマグロはえ縄・サンマ船の第二十八黒崎丸が参加。
雇い主には、研修にかかる費用が国から補助。
船主の参加が6隻と多い綾里漁協では、
「地元で乗組員の確保が難しく、乗組員が確保され、
操業がスムーズに行われてほしい」
フェアの問い合わせは、県漁業就業者確保育成センター
(県水産振興課の山口さん、℡019・629・5815、FAX019・629・5824)。
http://www.tohkaishimpo.com/
2009年7月2日木曜日
星空に学ぶ(5)「月で建築」夢語り合う
(読売 6月16日)
宇宙建築について、大学教授や学生、社会人らが
語り合う会が可能性を広げる。
「月は、物を運ぶのも大変だし土質も複雑、場所によって
環境がかなり違う」、
「月面上のコンクリートはどこから持ってくる」、
「宇宙服が進化すれば、シェルターとしての建築物は不要」
月探査衛星「かぐや」が任務を終えて、月面に落下した6月11日夜、
東京大学工学部、松村・藤田研究室で、
月面基地や軌道上の生活空間の模型を前に、
十数人の男女が熱心なやりとりを繰り広げていた。
2002年に始まった「宇宙建築研究会」。
松村秀一教授(51)(建築工法・建築生産)のもと、
宇宙建築に興味を持つ留学生2人が偶然居合わせたのを
きっかけに集まった「宇宙好き」たちが毎月1回、
宇宙という共通の夢に向けて意見をぶつけ合う。
メンバーは、研究室に所属するトルコ人宇宙飛行士候補の
アニリール・セルカンさん(同大助教)、大学院生のほか、
慶応、東海の両大学の教授、宇宙航空研究開発機構に勤務経験のある
ゼネコン社員、宇宙飛行士インストラクターなど多彩。
各人が、研究テーマや構想を持ち寄って紹介・批判。
研究会が始まる前、宇宙にさほど関心のなかった松村さんも、
今では「『上下』の感覚、重力がない宇宙建築は新鮮な発想を生む。
発展途上国での建築など、地上にも応用でき、奥深い」などと面白がる。
研究会のメンバーで、宇宙建築が専門の
十亀昭人・東海大工学部准教授(39)は、宇宙建築を文系学生が
科学に関心を持つきっかけにしてもらおうと取り組んでいる。
十亀さんは、同大法学部1年生の特別授業で、
学生たちに宇宙開発を“体験”してもらった。
自身が考案した「ソガメ折り」で、折りたたんだ小さな星形のリング。
この端を引っ張ると、むくむくと膨らんで大きな筒状に。
宇宙を行き来する交通手段は、有人宇宙船か無人ロケットしかなく、
大きな容積の荷物を運ぶのは難しい。
ソガメ折りを使えば、宇宙ステーションなど人が宇宙で生活するほどの
巨大な構造物を小さく折りたたんで、宇宙で広げるだけでいい。
この不思議な「折り紙」は、学生の関心を引いた。
十亀准教授が、「将来の宇宙技術に応用できる」と解説すると、
枝村雄気さん(18)は、「人間が宇宙に活動領域を広げる上で、
この折り方が必要になってくると思うと、興味がわく」
「宇宙は、漫画や映画でも目に触れる。
科学の入り口として親しみやすい」と十亀准教授。
研究会は、高校生や一般人向けにわかりやすく宇宙を取りあげた
「宇宙で暮らす道具学」(雲母書房)を出版予定。
現在は不可能でもいつかは、という前向きな構想が、
夢をふくらませていく。
◆ソガメ折り
1997年、十亀准教授が考案。
星形のリング状に小さくたたまれたリングの端を引くと、
大きく膨らんだ筒状の構造物になる。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090616-OYT8T00438.htm
宇宙建築について、大学教授や学生、社会人らが
語り合う会が可能性を広げる。
「月は、物を運ぶのも大変だし土質も複雑、場所によって
環境がかなり違う」、
「月面上のコンクリートはどこから持ってくる」、
「宇宙服が進化すれば、シェルターとしての建築物は不要」
月探査衛星「かぐや」が任務を終えて、月面に落下した6月11日夜、
東京大学工学部、松村・藤田研究室で、
月面基地や軌道上の生活空間の模型を前に、
十数人の男女が熱心なやりとりを繰り広げていた。
2002年に始まった「宇宙建築研究会」。
松村秀一教授(51)(建築工法・建築生産)のもと、
宇宙建築に興味を持つ留学生2人が偶然居合わせたのを
きっかけに集まった「宇宙好き」たちが毎月1回、
宇宙という共通の夢に向けて意見をぶつけ合う。
メンバーは、研究室に所属するトルコ人宇宙飛行士候補の
アニリール・セルカンさん(同大助教)、大学院生のほか、
慶応、東海の両大学の教授、宇宙航空研究開発機構に勤務経験のある
ゼネコン社員、宇宙飛行士インストラクターなど多彩。
各人が、研究テーマや構想を持ち寄って紹介・批判。
研究会が始まる前、宇宙にさほど関心のなかった松村さんも、
今では「『上下』の感覚、重力がない宇宙建築は新鮮な発想を生む。
発展途上国での建築など、地上にも応用でき、奥深い」などと面白がる。
研究会のメンバーで、宇宙建築が専門の
十亀昭人・東海大工学部准教授(39)は、宇宙建築を文系学生が
科学に関心を持つきっかけにしてもらおうと取り組んでいる。
十亀さんは、同大法学部1年生の特別授業で、
学生たちに宇宙開発を“体験”してもらった。
自身が考案した「ソガメ折り」で、折りたたんだ小さな星形のリング。
この端を引っ張ると、むくむくと膨らんで大きな筒状に。
宇宙を行き来する交通手段は、有人宇宙船か無人ロケットしかなく、
大きな容積の荷物を運ぶのは難しい。
ソガメ折りを使えば、宇宙ステーションなど人が宇宙で生活するほどの
巨大な構造物を小さく折りたたんで、宇宙で広げるだけでいい。
この不思議な「折り紙」は、学生の関心を引いた。
十亀准教授が、「将来の宇宙技術に応用できる」と解説すると、
枝村雄気さん(18)は、「人間が宇宙に活動領域を広げる上で、
この折り方が必要になってくると思うと、興味がわく」
「宇宙は、漫画や映画でも目に触れる。
科学の入り口として親しみやすい」と十亀准教授。
研究会は、高校生や一般人向けにわかりやすく宇宙を取りあげた
「宇宙で暮らす道具学」(雲母書房)を出版予定。
現在は不可能でもいつかは、という前向きな構想が、
夢をふくらませていく。
◆ソガメ折り
1997年、十亀准教授が考案。
星形のリング状に小さくたたまれたリングの端を引くと、
大きく膨らんだ筒状の構造物になる。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090616-OYT8T00438.htm
健康努め医者不足補おう 地域医療研が盛岡で集会
(岩手日報 6月21日)
本年度の県地域医療研究会(会長・佐藤元美国保藤沢町民病院長)
春季集会では、約120人の参加者がニーズが増えている
在宅医療などについて議論を交わした。
宮城県登米市立上沼診療所の佐々木直英所長が、
「医者がいなけりゃ患者(病気)を減らせ!
予防医学から在宅医療まで」
と題して講演。
病気にならないために禁煙、予防接種の重要性を強調し、
その取り組みには医師だけでなく保健師や行政の力が必要。
パネル討論は、在宅医療(訪問診療)に取り組む
県内4人の医師らが発表。
洋野町国保大野診療所の中村晴彦所長は、
「認知症の人が増えており、その対応が大きな問題だ」
もりおか往診クリニックの木村幸博院長は、
「現在の在宅医療はチームで行われており、互いの情報共有化が重要」、
連携の取り組みを紹介。
佐藤会長は、「岩手に必要な医師をつくっていかなければならない。
それは病院をベースにした総合医だ」と総括。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090621_7
本年度の県地域医療研究会(会長・佐藤元美国保藤沢町民病院長)
春季集会では、約120人の参加者がニーズが増えている
在宅医療などについて議論を交わした。
宮城県登米市立上沼診療所の佐々木直英所長が、
「医者がいなけりゃ患者(病気)を減らせ!
予防医学から在宅医療まで」
と題して講演。
病気にならないために禁煙、予防接種の重要性を強調し、
その取り組みには医師だけでなく保健師や行政の力が必要。
パネル討論は、在宅医療(訪問診療)に取り組む
県内4人の医師らが発表。
洋野町国保大野診療所の中村晴彦所長は、
「認知症の人が増えており、その対応が大きな問題だ」
もりおか往診クリニックの木村幸博院長は、
「現在の在宅医療はチームで行われており、互いの情報共有化が重要」、
連携の取り組みを紹介。
佐藤会長は、「岩手に必要な医師をつくっていかなければならない。
それは病院をベースにした総合医だ」と総括。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090621_7
東芝メディカルシステムズの小松社長「新興国の市場開拓に注力」
(日経 6月19日)
体内の様子を撮影し、病気を発見・診断する画像診断装置。
ITの発展で撮れる画像が高度化し、
先進国をはじめ世界各地で導入が進んでいる。
国内最大手、東芝メディカルシステムズは、
コンピューター断層撮影装置(CT)を軸に、海外市場の強化を進める。
小松研一社長に、今後の見通しと戦略を聞いた。
——世界的不況は、医療機器業界にどのような影響を及ぼしているか?
「これまで、医療分野は景気の波とは関係ないとされ、
売り上げが影響を被ることはほとんどなかった。
金融危機は、医療業界にも大きな影。
最大市場の米国では、金融機関が病院への融資を引き締め、
病院が新規の設備投資を控え始めている。
資金繰りに行き詰まる病院もある」
「当社の主力製品であるCTも、この影響を受ける。
1台数千万~数億円する装置のため、契約交渉が長引いたり、
納入時期が延期になったりするなど、影響が出始めている。
米国市場の2009年1~3月の出荷額は、前年比3割減。
欧州市場も2割減」
「当社は健闘した。
08年度の売上高は米国、欧州ともに対前年プラス。
最上位機種で、撮影機構が1回転する間に320枚の断層画像を撮れる
CT『アクイリオン・ワン』、造影剤なしで脳内を撮影できる
磁気共鳴画像装置(MRI)や画質を高めたエックス線画像装置など、
07年以降発売した新製品が好調」
「価格引き下げ圧力は高まっている。
利益率は悪化し、今後は原価低減や販売効率の改善などで
収益確保策を講じる必要。
海外売上高が全社の3分の2を占め、利益率の改善は重要な課題」
——不況は新興国にも及んでいる。
「ロシアは、影響が大きい。
原油などエネルギー価格の下落などで、医療向け投資が停滞。
医療は、どの国家にとっても必要不可欠なインフラ。
中国は、景気対策の1つとして、地方に医療体制整備用の予算。
他の新興国でも、医療インフラ整備の手を緩めようとはしていない」
「ブラジルで開催された放射線医学会の付設展示会。
現地では、医療機器の需要が旺盛で、CTや超音波診断装置の
引き合いが非常に強く、前年の展示会に比べ1割程度受注額が伸びた」
「新興国で、先進の医療機器を使った診断ができる医師は限られている。
今後、先進国で先端医療を手掛ける医師が、
新興国の医師に技術を伝授する人的ネットワークを、
メーカーとして支えることも必要。
現地の販売代理店にも、適切な保守サービスを提供し、
医師の多様な要望に応えられる技術者を育成する必要」
「今年3月、全世界の技術者を育成する拠点を、
栃木県大田原市の本社工場に新設。
CTやMRIの実機を使い、取り付け作業や保守管理の手法、
ソフトウエアの内容を教える。
本社から情報をきめ細かく伝え、営業の質を高めたい」
——世界市場では、米GEなど欧米大手が強い。
「米GEや独シーメンス、オランダのフィリップスといった欧米3強は、
医療事業売上高が1兆円規模、当社の3600億円規模をしのぐ。
今後、装置そのものだけではなく、装置に搭載する
画像ソフトウエアやサービスなど、新しい領域で技術を磨き、
他社よりも事業効率を高めて対抗していく必要。
昨年秋、ベルギーのバルコの画像処理システム事業を買収。
こうした投資の効果を出していきたい」
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/interview/int090618.html
体内の様子を撮影し、病気を発見・診断する画像診断装置。
ITの発展で撮れる画像が高度化し、
先進国をはじめ世界各地で導入が進んでいる。
国内最大手、東芝メディカルシステムズは、
コンピューター断層撮影装置(CT)を軸に、海外市場の強化を進める。
小松研一社長に、今後の見通しと戦略を聞いた。
——世界的不況は、医療機器業界にどのような影響を及ぼしているか?
「これまで、医療分野は景気の波とは関係ないとされ、
売り上げが影響を被ることはほとんどなかった。
金融危機は、医療業界にも大きな影。
最大市場の米国では、金融機関が病院への融資を引き締め、
病院が新規の設備投資を控え始めている。
資金繰りに行き詰まる病院もある」
「当社の主力製品であるCTも、この影響を受ける。
1台数千万~数億円する装置のため、契約交渉が長引いたり、
納入時期が延期になったりするなど、影響が出始めている。
米国市場の2009年1~3月の出荷額は、前年比3割減。
欧州市場も2割減」
「当社は健闘した。
08年度の売上高は米国、欧州ともに対前年プラス。
最上位機種で、撮影機構が1回転する間に320枚の断層画像を撮れる
CT『アクイリオン・ワン』、造影剤なしで脳内を撮影できる
磁気共鳴画像装置(MRI)や画質を高めたエックス線画像装置など、
07年以降発売した新製品が好調」
「価格引き下げ圧力は高まっている。
利益率は悪化し、今後は原価低減や販売効率の改善などで
収益確保策を講じる必要。
海外売上高が全社の3分の2を占め、利益率の改善は重要な課題」
——不況は新興国にも及んでいる。
「ロシアは、影響が大きい。
原油などエネルギー価格の下落などで、医療向け投資が停滞。
医療は、どの国家にとっても必要不可欠なインフラ。
中国は、景気対策の1つとして、地方に医療体制整備用の予算。
他の新興国でも、医療インフラ整備の手を緩めようとはしていない」
「ブラジルで開催された放射線医学会の付設展示会。
現地では、医療機器の需要が旺盛で、CTや超音波診断装置の
引き合いが非常に強く、前年の展示会に比べ1割程度受注額が伸びた」
「新興国で、先進の医療機器を使った診断ができる医師は限られている。
今後、先進国で先端医療を手掛ける医師が、
新興国の医師に技術を伝授する人的ネットワークを、
メーカーとして支えることも必要。
現地の販売代理店にも、適切な保守サービスを提供し、
医師の多様な要望に応えられる技術者を育成する必要」
「今年3月、全世界の技術者を育成する拠点を、
栃木県大田原市の本社工場に新設。
CTやMRIの実機を使い、取り付け作業や保守管理の手法、
ソフトウエアの内容を教える。
本社から情報をきめ細かく伝え、営業の質を高めたい」
——世界市場では、米GEなど欧米大手が強い。
「米GEや独シーメンス、オランダのフィリップスといった欧米3強は、
医療事業売上高が1兆円規模、当社の3600億円規模をしのぐ。
今後、装置そのものだけではなく、装置に搭載する
画像ソフトウエアやサービスなど、新しい領域で技術を磨き、
他社よりも事業効率を高めて対抗していく必要。
昨年秋、ベルギーのバルコの画像処理システム事業を買収。
こうした投資の効果を出していきたい」
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/interview/int090618.html
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