2008年6月1日日曜日

野外運動でストレス軽減 盛岡の佐々木さん研究

(岩手日報 5月26日)

元北海道教育大教授で健康・運動科学研究所(盛岡市)を主宰する
佐々木茂喜さん(72)は、高齢者がスノーシュートレッキング、スキー、
ブナ林散策などをすると、ストレスが低下することを裏付けた。


今後は、病気や自殺予防の観点からも詳しく調べ、
野外での運動とストレスの関係を明らかにする。
佐々木さんは、寒冷地に住む高齢者は冬季、屋内に閉じこもりがちになり、
そのストレスが生活習慣病や自殺の誘因になるのではないか。
昨年2、3、10月、八幡平市の安比高原を訪れた
中高年のレジャー客延べ43人に協力を依頼。
スノーシュー、スキー、ブナ林散策、ゴルフなどの前後で
ストレスがどう変化するかを測定。
測定は、唾液中に含まれるクロモグラニン、アミラーゼの量を指標。
最もストレス改善率が高いのは、スキー教室の参加者で75・4%。
愛好者がスキーを楽しんだ時の55・4%、ブナ林散策は37・6%、
スノーシューは26・4%。
ゴルフは、人によりばらつきがあり、平均はマイナス4・8%と改善されず。
スキー教室の改善率が高かったことは、
「事前には不安感があるため、事後との落差が大きかった」。
スノーシューやブナ林散策は、
「自由に歩き回れるため、解放感による効果がある」。
ゴルフの場合は、「競争意識が働き、ストレスになる人もいる」。
佐々木さんは、岩手医大助教授なども歴任。
今回の成果は、北翔大北方圏生活福祉研究所(札幌市)の年報に掲載。
今後は、「より多くの症例的測定を行い、高齢者に適した運動、
スポーツの在り方を探りたい」。
ストレスを感じると、唾液中クロモグラニンやアミラーゼが増加する。
唾液を採取し、量を測定することで、ストレスの強さが分かる。
今回の測定は、運動前と後に参加者の唾液を採取し、唾液中の濃度を比較。

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