2008年10月5日日曜日

宇宙の食糧:大麦が有望 ストレスあるがISSですくすく

(毎日 10月1日)

国際宇宙ステーション(ISS)で育った大麦は、
有害な活性酸素を消去する遺伝子の働きを高めていることが、
岡山大などの研究で分かった。

宇宙の厳しい環境が、植物に強いストレスを与えたことを示した。
生育への影響はなかったことから、将来の宇宙での暮らしを支える
食糧として期待。日本育種学会で発表。

ISSのロシア実験棟内で、気温25度、湿度70%の条件で栽培。
実験開始から3日目に発芽し、28日目で50~60センチに成長。

地上に持ち帰った後、葉の遺伝子を調べると、
活性酸素を消去する4種類の遺伝子の働きが地上で育った大麦に
比べて、2~9倍も高くなっていた。
病原菌に感染すると活性化する遺伝子など、
他の遺伝子に変化はみられなかった。

ISSは、高度約400キロを周回している。
重力は極めて弱く、宇宙放射線による1日当たりの被ばく量は、
地上で自然界の出す半年分に相当。

杉本学・岡山大准教授(細胞分子生化学)は、
「大麦は、米や小麦に比べて乾燥や高低温の環境にも強い。
宇宙での食糧源として期待できる」。

http://mainichi.jp/select/science/news/20081002k0000m040137000c.html

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