(2010年12月19日 毎日新聞社)
赤ワインが、記憶に関わる脳の神経細胞の数を倍増させ、
認知能力を高めることが、岡嶋研二・名古屋市立大大学院教授
(展開医科学)のチームの動物実験で分かった。
白ワインでは効果がなかった。
近く米国の栄養生化学雑誌に発表。
これまで、赤ワインを1日400ml(グラス3杯程度)を飲む人は、
飲まない人に比べ、認知症の症状が表れにくいことが、
フランス・ボルドー大などの疫学調査で分かっていた。
チームは、赤ワインに含まれ、心疾患減少に効果のある
「レスベラトロール」という成分に注目。
マウスに、レスベラトロール含有量の多い赤ワイン0・2mlを毎日、
3週間にわたり飲ませた。
その結果、脳の中で記憶をつかさどる「海馬」と呼ばれる部分の
神経細胞が、飲まないマウスに比べ2倍に増えていた。
迷路でゴールにたどりつく時間も、訓練開始から5日目に、
飲まないマウスに比べ、ほぼ半分になった。
白ワインを飲んだマウスは、飲まないマウスと同じ結果。
効果がどこまで継続するかはこれからの課題だが、
持続して摂取する必要がある。
レスベラトロール濃度が高いのは、
フルボディーや色の濃いタイプの赤ワイン。
岡嶋教授は、「赤ワインの健康効果は、欧州の人々の間で言われてきたが、
やはり科学的な裏付けがあった。
アルコールの過剰な摂取は、肝臓への悪影響もあり、
飲み過ぎないでほしい」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/12/20/130034/
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