(2011年5月27日 毎日新聞社)
福井大高エネルギー医学研究センターなどは、
ナノサイズの格子状の突起がある培養プレート上で、
3次元の立体的ながん細胞の培養方法に、世界で初めて成功。
体内の腫瘍に近いがん細胞を、簡単に均一に培養できるため、
抗がん剤の研究開発などに役立つ。
生体材料・ナノテクノロジーの研究分野で、世界的権威のある
「Biomaterials」誌オンライン版に近く掲載される予定。
従来は、培養器の平面上にがん細胞を増殖させる
2次元の培養方法があったが、実際の腫瘍の特徴とは違いがあった。
3次元のがん細胞培養も試みられてきたが、均一に培養できなかったり、
細胞の生存率が低いなどの課題。
今回の方法では、がん細胞は突起を足場に、自発的に動いて
細胞間接着を繰り返し、細胞の塊を形成。
この方法では、従来の方法よりも細胞の生存率が上がり、均一に増殖。
体内では、がん細胞が活発に増殖して低酸素領域が生じ、
化学療法や放射線治療が難しくなるが、
今回作り出したがん細胞にも低酸素領域があり、治療研究に生かせる。
元福井大助教で、放射線医学総合研究所(千葉県)の
吉井幸恵研究員は、「従来よりも簡単に、抗がん剤の効き目などを実験できる。
患者に合った抗がん剤が提供できるようになれば」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/5/27/137117/
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