(毎日 2月22日)
塩素消毒したプールで泳いだ後に水道水で目を洗うと、
塩素で角膜が傷ついた目の表面の粘液が洗い流されてしまうことが、
坪田一男・慶応大教授(眼科)らの研究で分かった。
厚生労働省や文部科学省はプール後の洗眼を呼びかけているが、
逆に細菌やウイルスに感染しやすい状況を作っているという。
20~30代の男女10人の協力で実験。
国のプールの水質基準に従って、塩素消毒剤を溶かした生理食塩水、
水道水、生理食塩水、蒸留水で50秒間目を洗ってもらった。
その結果、塩素消毒剤入りを使うと、角膜上皮細胞が破壊される程度が
他の3種類より激しく、目の表面の粘液を洗い流す作用も強い。
水道水も、粘液を洗い流す作用は同程度。
厚労省は、発熱や結膜炎などの症状が出るプール熱の感染拡大を防ぐため、
プール利用者に洗眼を呼びかけるよう、都道府県などに求めている。
文科省は体育教員への指導手引で、水泳後の洗眼指導を例示。
眼科医の間では、プール後の洗眼は問題視されていたが、
根拠となる研究が少なかった。
チームの加藤直子・慶大講師は、
「プールの中で目を開けるのなら、ゴーグルをつけてほしい。
そうでなければ、プール後の洗眼は避けるべきだ」。
http://mainichi.jp/life/health/news/20080222ddm012040134000c.html
0 件のコメント:
コメントを投稿