(毎日 12月3日)
546日ぶりのリングで、217発のチョップをさく裂。
腎臓がんで長期欠場していた小橋建太(40)が、
高山善廣(41)とタッグを組んで三沢光晴(45)秋山準(38)組と対戦。
06年6月4日の札幌大会以来のリング。
敗れはしたが、満員の1万7000人のファンが待ち望んだ復帰戦で、
小橋は130連発を含む217発のチョップを放ち、病魔の克服をアピール。
超満員1万7000人の「小橋コール」が館内に響き渡った。
三沢、秋山にこん身の逆水平、大根斬りチョップを叩き込む。
圧巻は15分すぎ。
秋山に61発の逆水平を見舞うと、「青春の握り拳」を振り上げる。
さらに69発、計130発のマシンガンチョップ。
真っ赤に染まった秋山の胸こそが、鉄人復活の証。
心を鬼にしてエルボーを打ち込んできた三沢には、
堂々月面水爆でお返しした。剛腕ラリアットもさく裂。
チョップは計217発にも達した。
飛び散る汗。魂の雄叫び。何もかもが、全盛期の雄姿と同じだ。
最後は、三沢の雪崩式エメラルドフロウジョンに屈したものの、
その三沢と涙の抱擁をかわした小橋は、
「オレは生きている。リングは最高!」と絶叫した。
昨年6月に非情の宣告、「右腎臓に悪性の腫瘍がある」。
01年に、レスラー生命にかかわるひざの大ケガから生還したが、
再び病魔が襲いかかった。
主治医に、「まずは生きること」と絶望的な言葉。
「もうリングに上がることはできないのか…」。
自暴自棄になりかけたが、
「自分にはプロレスしかない」という信念が心の支えに。
手術後、初めて有明の練習場を訪れたとき、
真っ先にリングで大の字になった。
「自分の居場所を確かめたくて。ああ、生きているんだなって」。
練習を開始しても、1つしかない腎臓がリング復帰への最大の障害。
ハードな練習で生じる老廃物を処理できず、食生活も制限。
転機は、昨年12月10日の武道館。
小橋コールで埋め尽くされた会場で、「必ずリングに帰ってきます!」と約束。
「ファンの声援が、一番のリハビリだとあらためて感じた」。
この宣言のあと、腎臓の検査の数値は少しずつ回復に。
「病気をしている間に40代になった。40からが勝負。
オレを見てみんなに元気になってもらいたい」。
リングを取り囲んだ女性ファンのほとんどが泣いていた。
「勇気をありがとう」と書かれた横断幕を横目に花道を戻る際には、
足元がふらついて倒れそうになった。
それでも奇跡を起こした男は言った。
「これがゴールじゃない。これで止まらないし、レスラーとして生き続ける」。
人生最大の敵を倒した鉄人が、再び力強く歩き始めた。
http://mainichi.jp/enta/sports/general/news/20071203spn00m050022000c.html
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これは、感動、感激ですね!!!
プロレスラーが不死鳥のようによみがえるシーンを
いくつも見てきたが、今回もまた目にすることが。
また素晴しいレスリングを見せて欲しい。
そして多くの勇気を与えて欲しい。
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