(毎日新聞 2008年3月13日)
睡眠時間が短いと、肥満や高血糖、動脈硬化の原因となる
脂質異常症を引き起こしやすいことが、
日本大学などによる国内の大規模疫学調査で分かった。
兼板佳孝・日大専任講師(公衆衛生学)は、
「睡眠も、喫煙や運動、栄養・食事、飲酒などと同様に
生活習慣病と密接に関連する。
生活習慣病を予防するには、睡眠習慣を含めた保健指導が必要」。
睡眠時間が短すぎたり長すぎると、死亡リスクが高まることは知られている。
だが、日本人を対象とした睡眠時間と生活習慣病のリスクとの関連は、
これまで十分な検討がなされていなかった。
兼板さんらは、地方公務員の男性約2万1700人の健診データを
99年から06年まで追跡。
99年時に肥満(体格指数BMIが25以上)でない約1万1400人について、
7年後の肥満の発症率と睡眠時間の変化との関連を調べた。
両健診時に、睡眠時間が5時間以上だったグループに比べ、
両健診でいずれも5時間未満と短いグループは1・36倍、
7年間で5時間未満に減ったグループは1・33倍、肥満になりやすかった。
高血糖や脂質異常の高トリグリセライド血症についてもほぼ同様。
元々肥満だったグループは、7年後に睡眠が短くなる割合が高く、
肥満と短時間睡眠が相互に関連することも分かった。
http://mainichi.jp/select/science/news/20080313ddm001040181000c.html
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