2009年8月24日月曜日

「北限のタケノコ」プロジェクト 特産品化「夢ではない」

(東海新報 8月18日)

「北限のタケノコ」を気仙の特産品にしようと、
県大船渡地方振興局(高橋克雅局長)は、良質なタケノコを
生産、加工するためのプロジェクト事業を進めている。

間伐を行うモデル竹林を近く設定、水煮加工の商品化、
販路開拓などに力を入れる。

気仙は、モウソウ竹や真竹の自生の北限とされ、
竹林面積は117ヘクタール。
内訳は、陸前高田市66ヘクタール、大船渡市41ヘクタール、
住田町10ヘクタール。

管理の手が及ばない所では、竹やぶ化が進み、
豊富な竹林資源が宝の持ち腐れ状態。

北限のタケノコ特産品プロジェクト事業は、
国産志向の追い風に乗せ、北限のタケノコを売り出そうというもの。
事業費は、地域振興推進費90万円。
気仙地方林業振興協議会(会長・甘竹勝郎大船渡市長)が実施主体。

事務局の振興局農林部によると、肥培管理した場合の
タケノコの生産量は0・1ヘクタール当たり1トン、
間伐をすると太くなる。
安定生産を目指し、竹林を整備し、モデル竹林を設定。
間伐や施肥を実施する。

陸前高田市竹文化振興協会を通じ、竹林所有者の参加を呼びかけ、
現地検討会を開催、チラシを作成し間伐、施肥の技術を広める。
タケノコの集荷システムの構築や加工品の販路開拓、
消費拡大のための料理研修会にも取り組む。

タケノコの生産、加工の現状は、生で産直に出すか、
自家消費が中心で、加工分野は後進地。
プロジェクトで、先月は長期保存が可能な水煮などの
加工法の研修会を実施。

水煮タケノコの国産品が欲しいという声が関係者に寄せられ、
官民有志の「三陸の食卓をおすそわけ実行委員会」が、
今秋実施する東京での販売イベントに水煮を出品、
中華の食材のキクラゲとセットでレストランヘの販路を開拓。

間伐した竹の利用法(竹細工、門松、竹炭、チップ)も調査し、
家畜の敷料となるチップ(おが粉化)では、
民間業者による移動チッパーによる試験を実施。

気仙は、モウソウ竹が5、6月、真竹が7月下旬まで採れ、
3、4月に生出荷される西日本の産地と出荷時期が重ならない利点。
県大船渡地方振興局農林部の漆原隆一林務課長は、
「竹やぶ状態になっている所が多く、竹林所有者がタケノコ生産に
興味を持ってもらえれば。
北限のタケノコが特産品となることも夢ではない」

http://www.tohkaishimpo.com/

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