(2010年11月16日 共同通信社)
金銭報酬を期待して課題に取り組むと、
約束された報酬がないときには、かえってやる気(動機づけ)を失い、
報酬なしで好奇心や関心を持って取り組んだ人より、
脳の活動も低下する-。
心理学の「アンダーマイニング効果」として知られていた現象を、
磁気共鳴画像装置(MRI)でとらえることに、
玉川大の松元健二准教授(認知脳科学)らが成功。
自発的な学習を促す教育法の開発などにつながる。
16日付の米科学アカデミー紀要(電子版)に発表。
松元さんらは、大学生28人を報酬のあるなしで半々に分け、
ストップウオッチを5秒ちょうどで止める課題などを与えた。
課題をこなす最中、MRIで脳の血流を調べたところ、
報酬の有無に関係なく、課題の認識を担う前頭葉の一部と、
うれしいかどうかといった「自分にとっての価値の計算」を担う
大脳基底核の一部が連動。
課題をいったん終えた後、全員に「金銭の支払いはない」と伝え、
再び同じ課題をこなしてもらった。
最初に報酬の約束がない群では、
同じような脳の活動が見られた一方、
報酬を約束されていた群では、活動が著しく低下した。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/11/16/128356/
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