(毎日新聞社 2008年4月3日)
不安障害やうつ病などの病気に、脳内で分泌される「アクチビン」
というたんぱく質が関与している可能性があることを、
三菱化学生命科学研究所の研究チームがマウスの実験で突き止めた。
「従来の薬が効きにくい不安障害に対する治療法開発に役立つかも」。
遺伝子操作でアクチビンを働きにくくしたマウスと、
アクチビンの分泌量を増やしたマウスを作り、行動を調べた。
アクチビンが働きにくいマウスは、明るい場所や高い場所を怖がる
不安行動が強まったが、アクチビンが増えたマウスは
そうした場所を怖がらず、大胆に行動するようになった。
うつ病などになると、脳内の新たな神経生成が抑制されることが
分かっているが、アクチビンを働きにくくしたマウスの脳では、
神経生成が正常マウスの2割程度になることも確認。
世界保健機関(WHO)によると、不安障害やうつ病の人は
世界の成人の約1割に達するとされ、
うち数割は従来の薬が効かない難治性だという。
井ノ口馨・同研究所主任研究員は、
「アクチビンの調節が、不安治療の新たなターゲットになる可能性がある」。
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=70281
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