(読売 8月23日)
家庭で出た廃食油を、特産品の豆腐と交換――。
大豆栽培が盛んな福島県鮫川村が7月から、
そんな取り組みを始めた。
廃食油は、村の公用車の燃料に使って有効活用。
村産大豆の需要拡大や、食べた村民の健康増進にも
つながるとして、村は「一石三鳥」と期待。
人口約4200人の村は今年3月、廃油を精製、
軽油の代替燃料となるバイオディーゼル燃料(BDF)を
つくる機械を購入。
村内の小中学校2校の給食調理で出た廃油を、給食配送用の
トラックの燃料にリサイクル。
今週から、村役場がBDFを使用できる公用車を導入するため、
一般家庭などからも廃食油を集めようと考えた。
村で生産された大豆は、村営の農産物加工販売所
「手・まめ・館」が買い取り、村産大豆100%の「達者の豆腐」
(1丁150円)に加工。
1日平均150丁ほど生産、「大豆の風味が生きて、おいしい」と好評。
村では、村産豆腐との交換なら廃食油が集まると考え、
村民を対象に、廃食油2・5L、豆腐1丁とを交換。
販売所に廃食油を持ち込むと、0・5Lごとに特製カードに
スタンプが押され、5個たまると豆腐1丁と交換される仕組み。
7月1日から始め、今月15日までに60Lの油が集まり、
豆腐24丁と交換。
村内で食堂を経営する女性(44)は、店で使った天ぷら油で
豆腐3丁を受け取った。
「廃油の処分はとても面倒。
引き取ってくれるうえに、豆腐をもらえてありがたい」
村では、今年度中に1200丁の交換ができるよう、
18万円を予算計上。
村民を巻き込んだ廃食油リサイクルに、
農林課の石井洋平・主任主事は、「反響は予想以上。
廃食油を捨てないという意識が高まり、子どもたちの環境学習に」
http://www.yomiuri.co.jp/eco/wagamachi/20100823-OYT8T00498.htm
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