2010年10月19日火曜日

「海の産業」創造へ大船渡でシンポ 産学官関係者が情報交流

(東海新報 10月10日)

いわて三陸起業・新事業支援ネットワークと県主催の
第1回「いわて三陸発!海の産業創造シンポジウム」は、
釜石市に続いて、大船渡市で開かれた。

海洋産業の産学官関係者が、基調講演やトークセッションなどを
通して情報交流を深め、起業や新事業創出への意識を高めた。

シンポジウムには、県や気仙の産学官から約30人が出席。
県沿岸広域振興局大船渡地域振興センターの大畠齊所長があいさつ、
岩手大学地域連携推進センターの産学官連携コーディネーター・
佐藤利雄氏が、「起業・新事業活動のススメ
~やりたいキモチが成功のカギ~」と題して基調講演。

佐藤氏は、産学官連携による花巻地域企業の技術移転や
経営革新事例を紹介。
産学官連携コーディネーターの立場から、起業化支援に求められる組織、
個人の取り組みなどについてもアドバイス、
新事業活動の展開に向けては特に、産学官民の交流や情報の活用を
活発化させるネットワークづくりの重要性を訴えた。

トークセッションでは、イタリア料理店「ポルコ・ロッソ」の
オーナーシェフ・山崎純氏(大船渡市)、商品開発コーディネーターで
㈱パイロットフィッシュ代表取締役の五日市知香氏(盛岡市)、
県水産技術センターの菊池達也氏(釜石市)が、
三陸の海の資源を活用した起業・新事業活動に関する事例を発表。

「三陸の恵み豊かな食財に魅せられて…」と題して発表を行った
山崎氏は、食材探しで大船渡を訪れた東京の有名シェフと
フードコーディネーターから、「生産者を訪ねること」の大切さを学び、
それが「コックとしての大きな転機となった」

地元食材生産者の訪問を通し、同氏は
自分が料理を作っているのではなく、生産者と自然が作っていること、
コックは素材に生かされていることに気づかされた」
世界3大漁場を抱えた三陸には、料理に必要な豊かな自然環境と
生産者と食材のすべてが揃っていることを強調。

地元で生まれ育った人たちが、それに気づいていないことを指摘、
今後も自身の料理を通し、三陸地域の素晴らしさや食材の良さを、
地元内外に発信していく意欲を示した。

トークセッションのあと、佐藤氏、事例発表者、シンポジウム参加者が
軽食をとりながら交流を深め、情報交換を図った。

http://www.tohkaishimpo.com/

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