2008年12月14日日曜日

偏る業務量 地域医療の危機 揺れる県立病院再編案/3

(毎日新聞社 2008年12月6日)

県立中央病院のレジデント(後期研修医)の桜庭伸悟さん(30)は、
タクシーに乗り込むなり、眠りに落ちた。
医師が不足している国保葛巻病院(葛巻町)で、
当直を務める診療応援に向かう途中。
中央病院で、診療応援の割り振りを担当する地域医療支援部長の
望月泉副院長は、「居酒屋タクシーならぬ、『毛布』タクシーです」

桜庭さんは、研修医になって5年目。
医師5人のチームで、20-25人程度の入院患者に対応。
平日は、毎朝7時に出勤。
午前8-9時は回診し、看護師らに指示。
同9時半には手術が始まり、終わるのは午後2時ごろ。

2件目の手術があれば、病床が消灯する午後9時を過ぎることも。
カルテ作成や標本整理などを済ませると、帰宅は翌日午前0時近い。

週1回は、中央病院で当直。
月1、2回の診療応援にも行く。
1回あたり、当直と翌日午前の外来診察をこなすのが一般的。
「基幹病院ではないので、救急患者も軽症がほとんど。
中央病院の当直に比べれば楽ですよ」と語るが、
午後中央病院に戻れば、手術が待っている。

診療応援があっても、受け持つ入院患者のカルテ作成など
日常の業務量は変わらない。

達増拓也知事は、県立病院などの無床化を柱にした新経営計画案について、
「医師が辞め、その分残る医師の負担が増している。
病院を集約して、勤務医の負担を減らすのが目的」

しかし、実際は全国平均を下回るとは言え、
人口10万人あたりの医師数は増えている。
県全体では、86年の144・0人(全国157・3人)から
06年の186・8人(同217・5人)に増加。
県立病院も、常勤医は減っているが、97年545人から07年613人増。
研修医の確保に努めた結果だ。

全国自治体病院協議会県支部長の菅野千治・県立宮古病院長は、
「内陸と沿岸部の病院間で、医師の負担が偏っている」と問題点を指摘。

県立の中核・基幹病院に運ばれた救急患者は、07年度延べ13万3047人。
医師1人あたり、県全体の318・3人に対し、
最多の大船渡病院は562・8人。
在籍医師や重症患者が多い中央病院の185・9人は別にしても、
2番目の花巻厚生病院230・7人の約2・4倍。

他の県立病院や市町村立の医療機関に派遣される診療応援も負担に。
沿岸部など常勤医が不足する病院・地域診療センターへの派遣で、
県立病院全体では、06年度5108件から07年度5729件増。

1人しかいない九戸地域診療センターの常勤医は昨年度以降、
体調不良のため入院患者の診療に専念。
外来や夜間・休日の当直は、基幹病院や岩手医大から派遣を求めた。
07年度の二戸病院の診療応援は、前年度比35・1%増の831件増。

中央病院の望月副院長は、県の言う無床診療所化による
中核・基幹病院の医師負担軽減について、
「次々に来る診療応援の依頼を断り続けているのが現状。
仮に無床化しても、業務量は変わらないでしょう」と否定的。
……………………………………………………………………………
◇中核・基幹病院の診療応援回数
     06年度 07年度
中央   2233 2238
大船渡   265  413
釜石    152  301
花巻
厚生    116  131
宮古    365  256
胆沢    326  577
磐井    682  681
久慈     84  102
北上    103   79
二戸    615  831
計    4941 5609

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=84493

16年五輪 東京不利に?

(朝日 2008年12月13日)

五輪招致はテレビマネー次第なのか。
ローザンヌで開かれた国際オリンピック委員会(IOC)理事会で、
そんな議論が持ちあがった。
16年夏季五輪に名乗りを上げている東京に、不利に働く恐れがあるだけに、
日本にとっても、気になる話。

きっかけは、キャリオン財務委員長の発言。
14年冬季、16年夏季五輪の米国向け放送権の契約が、
金融恐慌の余波で難航し、16年大会の開催都市をきめる
来年10月以降になりそうだと明かした。

「経済情勢は厳しく、テレビ局側から交渉を遅らせてほしいと要望がある」
ロゲ会長も呼応する。「景気回復を待てばいい。交渉する時間はたっぷりある」
これが、東京など4都市が争う招致に影をおとしかねない。

カギを握るのが、シカゴ(米)の当落。
米国開催になれば、夜のゴールデンタイムに生中継できる米国のテレビ局は、
CM料アップを見こんで巨額の投資をする価値がある。
リオデジャネイロ(ブラジル)なら時差は少ないが、
東京、マドリード(スペイン)だと条件は悪くなる。

本来、開催都市の選定と放送権交渉は何の関係もないが、
IOCの財源を潤してくれる米国のテレビ局の「威光」が、
シカゴの得票を後押ししないとは言い切れない。

10年バンクーバー(カナダ)冬季、12年ロンドン夏季の2大会の放送権料は、
総額38億ドル(約3534億円)。
米NBCは、約58%に上る22億100万ドル(約2055億円)を負担。
この2大会は、開催都市がきまる前に契約が成立していたが、
今回はその慣例が崩れそう。

14年冬季はソチ(ロシア)に決まり、うまみの少ない米国テレビ局にとって、
16年夏季は、時差の少ない開催都市にこしたことはない。

ロゲ会長は、「IOC委員の仲間は、財政的な理由ではなく、
スポーツの側面で開催都市を選ぶ」と正論を唱えたが、
05~08年期のIOCの最高位のスポンサー12社のうち、
4社が契約更新を見送るなど、五輪ブランドにも陰りが見える。

頼みの綱は、テレビマネー。
それは、開催都市を決める投票権を持つIOC委員の常識。

http://www.asahi.com/sports/spo/TKY200812130099.html

地域が支える学校(8)小中一貫 垣根なく協力

(読売 12月11日)

地域と協力する小中一貫教育が広がる。

児童生徒数約1780人、学級数53、教職員は嘱託を含めて約150人。
東京都三鷹市立にしみたか学園は、いまどき珍しい<大規模校>。
第二中学校、第二小学校、井口小学校で小中一貫教育を行うため、
2006年度からこの名前を名乗っている。

「これだけの規模で、3校が交流を図るとなると、
時間割調整が容易ではありません」と、
学園長でもある二中の大嶺せい子校長(59)。

3校による研究会は04年度から始まっていたが、
当初は互いの職員室に戻ると、「小学校は見た目を追い過ぎる」、
「中学校は相変わらずの詰め込みだ」と言い合っていた。
05年度に赴任した大嶺さんは、
「小学校と中学校の文化は違って当然。しかし……」と説得に努めた。

小中一貫教育の構想が浮上した際、地域からも反対の声が上がった。
「学校が統廃合されてしまう」という誤解も。
学園ができた翌年度、3校は地域住民らが学校運営に参画する
コミュニティスクールの指定を受けた。

学園では、学級担任制から教科担任制に変わるという
環境変化に対応するとともに、特に苦手意識が出やすい数学で
習熟度別授業に力を注ぐ。
中学校の基礎クラスの教室には、小学校の元担任らも入る。

小中のギャップを小さくするため、小学校2校の6年生は、
長野県の自然教室で、2校の児童混合の班を作り、3泊4日を過ごす。
事前に話し合いの場を持ち、イベントも開いている。

6年の2学期には、小中の教員が協力して、
選択制学習と呼ばれる時間を7時間設ける。
発展的な内容を中心に、15コースほどのメニューを用意。
11月に行われた公開授業でも、「世界の気候と日本の気候」、
「科学の世界を広げよう」といったタイトルで、5教科が披露。

小中学校の児童会と生徒会が、夏休みのボランティア活動や
地域での清掃活動について一緒に話し合う。

中学生は、小学校の夏休みのプールでのボランティアや、運動会での受付も。
「中学生になったらお兄さん、お姉さんとしての役割を果たすんだ」と
小学生に自覚させる効果も大きい。

地域も一貫教育を支える。
3校が一つの学園を名乗ることで、学校が小中の別なく、
保護者の協力を得やすくなった。
「中学校で、小学校の保護者に出くわすことも珍しくない」と
他校から赴任してきた教員を驚かす。

学校に協力する地域の「サポート隊」には、約370人が登録。
家庭科でミシンの指導をしてもらったり、同窓会を通して地域の古老に
戦時中の話をしてもらったり。
3校のマンパワーが発揮されるのはこういう時。

大人の姿を見て、ボランティアに取り組む子供たちが増えてきた」と大嶺さん。
地域との関係が、これまで以上に深まることで
「学校がどうやったら地域の役に立てるかを考えている」。
地域が学校を支える例は多いが、逆の発想も必要かもしれない。

◆連携の背景に法改正

小中学校の連携教育や一貫教育を進める自治体が急増。
その背景には、改正教育基本法を受けて、学校教育法に
義務教育9年間の目標が具体的に規定された。
三鷹市では、小中一貫教育を全域に広げようとしており、
2009年秋には、市立小中学校22校すべてが
中学校区ごとに7学園でくくられる。 

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20081211-OYT8T00195.htm

2008年12月13日土曜日

高コスト体質 地域医療の危機 揺れる県立病院再編案/2

(毎日新聞社 2008年12月5日)

「無床化は絶対に行わないこと」。
県医療局の新経営計画案を受け、入院ベッドを廃止する無床診療所化の
対象になった県立病院・地域診療センターがある地元6市町村の
首長、議長らが、達増拓也知事らに提言書を渡し、計画案に強く反対。

首長らは、突然の計画案公表に加え、04年2月に策定された
「県立病院改革プラン」で、県立病院が診療所化されてから、
長くてまだ2年半しか過ぎていないと反発。
06年4月に紫波、花泉を病院から入院ベッド19床の地域診療センターに
移行したのをはじめ、07年4月に大迫、伊保内を、今年4月に住田を
それぞれ診療所化したばかり。
住田町の多田欣一町長は、「4月の病床削減時、県は医療サービスは
維持すると言った。約束をほごにされた思いだ」

こうした批判を覚悟の上、県医療局は非公開で新経営計画案を検討。
来年度からの実施を急ぐ背景には、県立病院の厳しい財政事情がある。

新経営計画案や医療局などによると、国の医療費抑制政策のあおりを受け、
県立病院は02年度に医業収益が急減。
18億円の赤字を計上。
100億円以上確保していた内部留保残高は同年度、90億円台に転落。
翌03年度には、逆に累積欠損金が100億円を突破。
県医療局が立案したのが、改革プランだった。

施設規模の適正化や医療資源の集約化で、
単年度収支の均衡を目指した改革プランだったが、
黒字化できたのは05年度だけ。
相次ぐ診療報酬や薬価基準のマイナス改定などで、
06年度から再び赤字になり、07年度には内部留保残高が
37億6900万円まで落ち込んだ。
県医療局は、「現状のままでは数年後には枯渇する」

県立中央病院の望月泉副院長は、
「地域診療センターは、民間では考えられないほどコストを要している」
改革プランは、5病院の無床診療所化を掲げたが、
地元住民らは「地域から入院ベッドが失われる」と反対運動を展開。
それぞれ19病床を残し地域診療センターに移行することで妥協し、
結局は中途半端な経営形態だけが残った。
県医療局の細川孝夫次長は、「前回(改革プラン策定時)は、
地元の(ベッドを)残してくれという声を踏まえただけ」

この結果、5センターだけで07年度は7億2200万円の赤字を計上。
最大の要因は人件費。
紫波の場合、常勤医3人のほか、3交代で勤務する看護師が18人。
19病床の紫波では入院患者数よりも多い状況。

各地域診療センターの一般会計からの繰り入れを含む医業収益に対して
人件費の割合は、紫波116・1%、大迫115・8%、花泉132・7%、
九戸146・0%(07年度、08年度から診療所化の住田は除く)。
県医療局の根子忠美・経営改革監は、
「一般に自治体病院の場合、6割程度に抑えるのが望ましい」と
高コスト体質を認める。

九戸村の岩部茂村長は、「医師は不足しているのに、
看護師らスタッフはそろっている。
患者が減る分、赤字になるのは見えていたはず。
職員配置など柔軟に対応できなかったのか」と疑問を呈す。

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&articleId=84404

山中教授が米バイオと協力  糖尿病治療の実現狙う

(共同通信社 2008年12月10日)

京都大の山中伸弥教授は、米バイオ企業ノボセル社と協力し、
人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から、
インスリン分泌能力を持つ膵臓の細胞をつくる研究を始めると発表。

安全な細胞を作製して、糖尿病患者に移植することができれば、
画期的な治療法につながると期待。
京大が、iPS細胞研究で海外企業と提携するのは初めて。
山中教授は、「互いの技術を融合し、糖尿病治療の可能性を探りたい」

京大によると、ノボセル社は人の胚性幹細胞(ES細胞)から
インスリンを分泌する膵島細胞をつくるのに成功。
動物への移植実験で、糖尿病の改善効果も確認した。

山中教授は最近、iPS細胞の実用化を促進するため、
積極的に海外と協力する方針を表明。
今回は、両者の狙いが一致。

ノボセル社は、1999年設立。本社は米カリフォルニア州。
幹細胞を使った慢性疾患の治療法開発や創薬事業を手掛ける。

島津製作所が基金を拠出する島津科学技術振興財団は、
科学計測の基礎的研究で成果を挙げた功労者を表彰する
2008年度の島津賞に、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を開発した
京都大学の山中伸弥教授を選んだ。

賞金は300万円。
来年2月19日に京都市内で表彰式と、山中教授による記念講演を開催。

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=84749

ホルモン低下が炎症起こす 徳島大、目の難病で解明

(共同通信社 2008年12月8日)

免疫異常で目の組織などに炎症が起きる難病の「シェーグレン症候群」が、
女性ホルモン低下に伴う特定のタンパク質の活性化によって
引き起こされるのを、徳島大の林良夫教授らのチームが解明。

この病気は、ドライアイや関節リウマチ、全身の疲労感などを伴い、
更年期の女性に多いのが特徴。

林教授は、「このタンパク質を薬などで抑えることができれば、
新たな治療法につながる可能性がある」

チームは、網膜のがんに関係する「RbAp」というタンパク質の一種に着目。
マウスを使った実験で、女性ホルモン濃度が低下すると、
RbApをつくる遺伝子が活性化し、過剰に働くとシェーグレン症候群に
似た症状が出るのを確かめた。

RbApは、涙腺などに細胞死を引き起こし、それが炎症反応をさらに
暴走させる悪循環を生んでいた。
林教授は、「更年期の女性が発症しやすいメカニズムがようやく分かった」

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=84545

生きたがんだけ光らせる蛍光物質 治療効果の確認可能に 日米の研究チーム開発

(毎日新聞社 2008年12月8日)

生きたがん細胞だけを光らせる蛍光物質を、日米の研究チームが開発。
1ミリ以下のがんを見つけられるうえ、がん細胞が死ぬと光が消えるため、
治療効果を確認しながら手術や内視鏡治療ができる。

英科学誌ネイチャー・メディシン電子版に発表。
開発したのは、浦野泰照・東京大准教授(薬学)、
小林久隆・米国立衛生研究所主任研究員ら。

生きた細胞内では、「リソソーム」という小器官が弱酸性、
死んだ細胞では中性になることに着目。
乳がん細胞に結びつきやすく、酸性のときだけ光る物質を開発。

マウスの肺に乳がんが転移したという条件を再現したうえで、
蛍光物質を注射すると、1ミリ以下の肺がんが検出され
内視鏡で切除することに成功。

がんを殺すエタノールをかけたところ、約30分後に光が弱まり、
がん細胞の死を確認。米国で臨床試験の準備に入った。

PET(陽電子放射断層撮影)など現在の画像検査では、
1センチ以下のがんを見つけることや、
抗がん剤投与後の効果をすぐに確認することは難しい。
浦野准教授は、「小さながんを見過ごさず、切除できるので
誰もが名医になれるだろう」

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=84579

「研究開発」誘致に本腰 県が条例拡充を検討

(岩手日報 12月8日)

県は、製造業の研究開発部門の誘致を一層促進するため、
知事が指定する特定区域で工場などを新設・増設する製造業に対して、
優遇措置を施す「特定区域産業活性化条例」を拡充する方向で検討。

景気悪化で、生産現場は縮小する産業界だが、
次世代を見据えた研究開発は不可欠。
首都圏に流出している県内の大学生らの雇用確保、地元定着率の向上にも
つながるだけに、条例拡充により「頭脳部門」の誘致に本腰を入れる。

同条例は、県と市町村が連携し、立地企業に対して不動産取得税免除、
法人事業税免除(3年)、不均一課税(2年)、固定資産税免除(3年)などの
優遇措置を施す制度。

▽投資規模や雇用人数などで決める大型補助(上限なし)
▽最大20億円の融資
▽行政手続きや人材確保、融資関係などのワンストップサービス

なども行い、総合的に企業を支援、地域の雇用確保、
経済活性化に結びつける。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20081208_3

地域が支える学校(7)独自基金 きずな強める

(読売 12月10日)

地域が、学校独自の教育活動を支える基金で奮闘している。

津市の新興住宅地にある市立南が丘小学校を会場にして開かれる
「南が丘ふれあいまつり」は3年目の昨夏、3000人が集まる大盛況に。
校区の世帯数に匹敵する人数。
大雨にたたられた今夏も、参加者は1500人を超えた。

同小には、「南が丘コミュニティ・ファンド」と呼ばれる基金がある。
町のシンボルに育ったまつりには毎年、この基金から10万円が助成。

ファンドは、地域住民が学校運営に参画するコミュニティスクールに
指定された2005年度から本格運用が始まった。
コミュニティスクールの協議機関である南が丘地域教育委員会
(法律では学校運営協議会)の委員長を務める会社員の辻林操さん(50)が、
ファンドの責任者も務めている。

ファンドの予算は、昨年度で128万円余り。
まつりへの助成のほか、70万円余りが、
学校の教育活動支援のために使われた。
5、6年を対象にして、秋に20講座ほど開講する選択教科の
外部講師の資料代などに7万9000円、全学年にほぼ週1コマ行う
英語科の授業の資料代に4万円といった具合。
学校要覧の印刷代、図書ボランティアの事務費、ボランティア保険などの
費用もまかなっている。

収入の7割はPTAから。
会費に上乗せする形で、1人月100円分を徴収。
残りは、寄付と、協力店を利用した場合の還元金。
地元を中心に、美容室、医院、飲食店、スポーツ用品店などが
協力店になっており、利用者がポイントカードや、押印したレシートを
事務局に届けると、売り上げの一部がファンドに入る。

ただ、事業所が点在する住宅街で、PRするスタッフも数人であるため、
今年度の協力店は7か所、寄付先を入れても24か所で、
スタート当初から伸びていない。
寄付の場合、景気にも左右される。
協力店になる利点をどうアピールするかも模索中。

昨年度から校長を務める中山佳之さん(54)は、
「地域のおかげで、教育内容が充実するのはありがたいし、
金額以上に、地域が学校に関心を持ってもらえる精神的な効果が大きい」

「充実させようとすればきりがないが、ソフト面での支援はほぼ満足のいく状態」
ファンドが地域のきずなを強めることに、ひと役買っているのは確かだろう。

◆少ない校長裁量予算

ベネッセコーポレーションによる2006年の調査では、
全国の市区町村教育長895人中、校長裁量予算があると答えたのは17.4%、
金額は50万円までで80%超、うち10万円までが32.1%。
公立小中学校長2345人の86.3%が予算不足と感じ、
学習活動の費用を増やしたいとする声が目立った。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20081210-OYT8T00228.htm

2008年12月12日金曜日

世界遺産の保護に日本も衛星観測で協力

(サイエンスポータル 2008年12月3日)

衛星からの観測データを、世界遺産の監視と保護に活用する
国連教育科学文化機関(ユネスコ)の活動に、
宇宙航空研究開発機構が参加。

衛星データを活用する活動は、ユネスコと欧州宇宙機関(ESA)によって
始められ、現在フランス国立宇宙研究センター(CNES)、
ドイツ航空宇宙センター(DLR)、カナダ宇宙庁(CSA)、
米航空宇宙局(NASA)など、24の宇宙機関が参加。

宇宙航空研究開発機構は、2006年1月に打ち上げた
陸域観測技術衛星「だいち」により、内外の世界遺産を含む
地上の観測を続けている。

今回の取り決めでは、国内の自然遺産として世界遺産に登録されている
白神山地、屋久島、知床、アンコールワット(カンボジア)、
四川ジャイアントパンダ保護区(中国)、サガルマータ国立公園(ネパール)、
マナス野生生物保護地区(インド)などアジアの世界遺産、
ユネスコから要請のあったカラクムル遺跡(メキシコ)、
マチュピチュ遺跡(ペルー)など10カ所程度の世界遺産を
年2回程度観測し、画像をユネスコに提供。

世界遺産は、1972年にユネスコ総会で成立し75年に発効した
「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」により
登録された遺跡や地域で、その数は現在、
文化遺産679件、自然遺産174件、複合遺産25件。

日本の条約加盟は92年と遅れたこともあり、
登録件数は、文化遺産11件、自然遺産3件。

http://www.scienceportal.jp/news/daily/0812/0812031.html

スキージャンプ即時解析へ 県立大グループ

(岩手日報 12月5日)

県立大ソフトウェア情報学部の村田嘉利教授らのグループは、
地磁気・加速度センサーをスキージャンプ選手に装着し、
飛び出す時の動作をデータ化するシステムの開発を進めている。

即時のデータ解析を通じ、踏みだす瞬間のポイントを把握するなど、
競技力向上につなげたい考え。
来年からは、ジャンプ台でのデータ取得を行い、2年以内の実用化を目指す。

研究しているのは、村田教授と佐藤永欣講師、及川正基さん(3年)の3人。
9月から研究を進め、模型などを使って実験。

センサーは、マッチ箱大。
選手のユニホームやヘルメットなどに装着し、回転や強さを計測。
パソコンに取り付けた受信器にデータを送り、三次元の動きをグラフに映し出す。

これまでは、ビデオカメラで撮影した「点」の動きを追うことで
解析する方法などがあったが、即時の解析は難しく、
複数のカメラが必要などの制約があった。

村田教授らが開発を進めるシステムは、
データを即時にパソコン上に表示することが可能。
一人の選手のジャンプを過去のデータと比べることや、
複数の選手との比較ができる。

今後は、実際のジャンプ台での計測を通して選手やコーチらの意見を聞き、
装着位置とデータとの関連を精査する。
将来的には、実際のフォームなどを写した画像とも
連動させたシステムを目指す。

村田教授は、「さまざまなスポーツの分野に広げていきたい」
県スキー連盟の山本進ジャンプ強化委員は、
「飛んだ直後に、アドバイスが可能になる。
よりよい指導ができるようになるのではないか」と歓迎。

アルベールビル冬季五輪複合団体で金メダルを獲得した三ケ田礼一さん
(県体育協会スポーツ特別指導員)は、
「スキージャンプは飛び出すところが勝負。
これまでは感覚的にやっていることが多かったが、
データとして選手にフィードバックできれば、選手強化につながるのではないか」

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20081205_16

地元の反発 地域医療の危機 岩手・揺れる県立病院再編案/1

(毎日新聞社 2008年12月4日)

県立沼宮内病院など、6県立病院・地域診療センターで
入院ベッドがなくなる無床診療所化を柱にした
県医療局の新経営計画案が、地元自治体や住民の反発を招いている。
県は、全体で病床396床を削減する計画だが、
医療サービスの低下を懸念する声は強い。

一方、慢性的な医師不足や病院間の業務量の偏在、
約138億円の累積赤字(07年度末現在)を生み出すコスト高……と、
地域医療を取り巻く環境は厳しい。
一元的なサービスカットしか、道は残されていないのだろうか。
「県下にあまねく医療を」、と掲げる県立病院の理念と経営のはざまで
揺れる住民や現場の医師らの声を伝える。

◇がん対策20年「水の泡」 検診で医療費抑制--沼宮内病院

岩手町は、町民を対象に大腸がんや胃がんの無料検診を実施、
早期発見や医療費削減で成果を収める。
その中核を担うのが、県立沼宮内病院。

今回の突然の無床化案に、厚生労働省がん対策推進協議会委員でもある
町健康福祉課の仁昌寺幸子課長は、
「長年の取り組みが水の泡になる。国や県のがん対策にも反している」

同病院は05年度68・2%、06年度55・9%、07年度48・3%と、
3年連続で病床利用率が70%を下回り、
総務省の「公立病院改革ガイドライン」の基準に達しなかった。
そのため、計画案では現在60床ある病床が10年に無床化。

85年の町の循環器系がん検診受診率は、県平均50・5%に対して28・1%。
町はてこ入れしようと87年4月、沼宮内病院と町内の開業医で構成する
検診推進委員会を設置、89年には、がん検診の無料化を始めた。
90年、全国に先駆けて大腸がんの集団検診を開始。
06年度の受診率は県平均25・0%に対し、町は70・7%と大幅に上回った。

高い1次検診受診率を生かすため、町は病院と連携。町の保健師らが、
2次検査が必要な町民に精密検診を受けるよう個別に促す。
05年度には対象者のうち、精密検査を受けた割合が胃がんで90・3%と
県平均83・5%を超えた。
この結果、最多の03年度は31人、07年度も11人の早期がん患者を発見。

こうした取り組みは、医療費削減にもつながった。
町の03年度調査によると、患者1人あたりの年間医療費は
ポリープ段階だと32万円にとどまるが、早期がんで127万円、
進行がんだと278万円にも膨らむ。
早期発見によって、00年5月は2137万円だった町のがん関連医療費は、
07年5月には1300万円まで減少。

県医療局は、「がん検診は日帰りでも可能だ」と説明するが、
仁昌寺課長は「早期のポリープこそ、腸壁や胃壁を取って検査するため、
数日の入院が必要だ」と反論。
「病床稼働率70%以下という基準だけでなく、果たしている役割を見てほしい」

◇九戸は夜間・休日「無医村」

開業医が不在の九戸村。
現在19床ある九戸地域診療センターは、
計画案が実施されると来年度には無床化。
それに伴って夜間医師が不在になると、
「『午後5時』以降は無医村になる」(岩部茂村長)と危機感を示す。
過疎化を食い止めようと、村は今年9月、県内で初めて中学生までの医療費を
無料化し、従来の小学生から対象を拡大したばかり。

同村の会社員、中村幸男さん(57)の長男夫婦と孫3人は今春、
小学校の統廃合もあって滝沢村に引っ越した。
中村さんはつぶやいた。
「子供を育てるには心配なのだろう。
この村は、暮らすのがどんどん大変になっていく」

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&articleId=84339

地域が支える学校(6)校長補佐役 市が派遣

(読売 12月9日)

校長を補佐する職員の配置を始める自治体が出てきた。

教師たちが翌日の授業準備やテストの採点を続ける
島根県出雲市立第一中学校の放課後の職員室で、
スーツ姿の男性が来客と話し込んでいた。
赤木亮一さん(48)。
名刺には、市教委学校教育課課長補佐と
スクールマネジャー」の二つの肩書。

「昨年より多くの生徒が参加しました。
小学生を助けて積極的に活動してくれました」
「来年度の活動の参考にするため、校長にも伝えます」

赤木さんの話し相手は、地元のコミュニティセンター長の鐘推晴夫さん(64)。
学校と地域が連携して行った清掃活動の報告に来た。

赤木さんの元には、たびたび来客がある。
外部との電話のやりとりも多い。
校長や教頭に代わって、地域との連絡役や交渉役を担う。
各校に1人、事務職員が配置されているが、
マネジャーは事務面での校長の右腕という位置付け。
法的な申請など、重要度の高い事務も請け負う。

普段は教員らと机を並べ、給食も一緒に食べる。
修学旅行にも一緒に出かける。

出雲市が、学校現場の支援を目的にスクールマネジャーの配置を
始めたのは昨年度からだ。
現在、市内の拠点校5校に5人の課長補佐を派遣。

手厚い支援には事情がある。
市は、出雲中央教育審議会の答申を受けて2006年度、
市立の全小中学校49校を、地域住民らが学校運営に参画する
コミュニティスクールに指定。

校長らから異論が出た。
学校運営に口出しされることへの抵抗感や事務的な負担増への懸念から。
地域や学校現場の主導ではないだけに、
指定後の取り組みで、学校間の温度差も招きやすい。

そんな課題を克服しようとしたのが、マネジャー配置という大胆な施策。
旧文部省出身の西尾理弘市長(67)の判断。

第一中の高瀬正博校長(60)は、「最初はスパイかと思ったよ」と言って
笑わせた後、真顔で続けた。「今ではなくてはならない存在だ」

学校と、運営方針を決める理事会(学校運営協議会)の理事との
連絡調整も、スクールマネジャーの業務。
赤木さんの存在で、同中では理事会の月1回開催が可能に。
職員としての経験を生かすことで、コピー用紙代節約など、
コスト削減という二次的効果も出ている。

この仕組みをどこまで広げるか、いつまで続けるのかについて、
市は方針を示していない。
スクールマネジャーが駐在していない大社小学校の松本俊憲校長(60)は、
「正直に言うと、常駐の学校がうらやましい。
ただ、一度慣れてしまうと、いなくなった時の反動も大きい。
市は、持続可能な仕組み作りに取り組んでほしい」と訴える。

学校を支援する自治体の本気度が問われている。

◆出雲中央教育審議会

2005年3月、近隣5市町と合併した新出雲市の誕生を機に、
同年7月、市長の諮問機関として設置。
同12月、第1次答申として全市立小中学校をコミュニティスクールとするよう提言。
07年6月、出雲市教育政策審議会も常設され、
学校運営の在り方や人材育成の議論を続けている。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20081209-OYT8T00224.htm

入浴:全身浴10分、肩こり解消 同時にストレッチで予防効果も

(毎日 12月5日)

寒く、慌ただしい時期を迎えた。
1年の疲れを、心身に感じている人も多いだろう。
だからこそ、ゆったりとお風呂につかりたくなる。
こりや痛みを解消する効果的な入浴法を紹介。

「大学時代は、今以上に頑固な肩こりに悩まされた」と、
自由形やバタフライを専門としていた元鹿屋体育大水泳部主将の
須藤明治・国士舘大准教授(運動処方学)。

激しい運動で、筋肉に過度の疲労が蓄積したのが原因。
逆に、運動不足でも血行不良となって肩こりになる。
最近はパソコンを使う時間が増え、長時間同じ姿勢を強いられる。
その結果、肩の筋肉が緊張して硬くなり血行不良に。

東京ガス都市生活研究所が、インターネットを使って首都圏に暮らす
20~60代の750人に聞いたところ、
女性では20~40代で8割、男性では20~50代の過半数が肩こり。

須藤准教授が、自分の肩こりを緩和したいと考え、
注目したのがお風呂やプール。
水中では、浮力によって体にかかる負荷が3分の1程度に。
筋肉は弛緩し、血管が広がり血行が促進。
静脈は、水圧を受けて心臓に戻る血流量が増え、心臓の負担も軽くなる。

須藤准教授が胸下まで15分間、35度前後のお湯につかった約10人で測定し、
血圧が10~30ミリHg下がった。
肩周辺の血流量が、10~20%増えることも確認。

東京ガスは11人を対象に、入浴の仕方(全身浴か半身浴)、湯温(38~40度)、
入浴時間(10~15分)を変えて、肩の張りを「筋硬度」という指標で測定。
肩こり解消の効果が最も高かった組み合わせは40度、10分間の全身浴で、
風呂を出てから少なくとも30分間、肩の筋肉が柔らかくなっていた。
入浴が難しければ、ひじから指先までを42度の湯に20分間つけても、
筋硬度は6%程度下がった。

須藤准教授は、入浴のついでにストレッチを勧める。
入浴中の筋活動は、リラックスしているため、
少ない負担で関節を動かすことができ、
筋肉や関節の痛みをほとんど感じることがない。
関節の周りを取り巻くように付いている体の内側の筋肉を使うことで、
関節の可動範囲が広がり、腰痛や肩こりの予防になる。
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◇入浴効果を高めるコツ

<1>脱衣場と風呂場の気温差をなくす
脱衣場で服を脱いだとき、冷たい空気にさらされると血管が収縮し、
そのまま入浴すると体に負担がかかる。
脱衣場と風呂場の間のドアを開けておく。

<2>入浴前にコップ1杯の水を飲む
入浴中は、200~300ミリリットルの汗をかく。
水分が失われると、血液が濃縮して流れが悪くなり、血栓ができる恐れ。

<3>湯温に注意
42度以上の熱い風呂では血圧が上がるので、
40度以下のややぬるめが好ましい。
ストレッチをするときには、入浴時間がやや延びるので35度前後に。

http://mainichi.jp/life/health/news/20081205ddm013100144000c.html

最も健康な州、2年連続でバーモント 最下位はルイジアナ

(CNN 12月4日)

米国で最も健康な州はバーモント州だったことが、
2008年版の全米健康ランキングで明らかに。
バーモント州のトップは2年連続。最下位は、ルイジアナ州。

全米健康ランキングは19年前から、
ユナイテッド・ヘルス・ファンデーションと米公衆衛生協会(APHA)などが調査。
調査項目は喫煙率や肥満率、保険加入率など。

2008年度版のランキングによると、バーモント州は喫煙率が17.6%まで
低下したほか、肥満率の増加が全米平均を下回り、保険未加入率が低い。
バーモント州のランキングは調査開始時は16位、
過去8年間で順調に順位を上げた。
医療を受けられない貧しい子供たちが少なく、喫煙率は1990年から43%低下し、
新生児の死亡率は37%下がった。

ハワイ州が、前年の3位から2位に上昇。
3位ニューハンプシャー、4位ミネソタ、5位ユタ、6位マサチューセッツ。

ユタ州の喫煙率は全米で最も低く、
マサチューセッツ州は保険未加入率が全米で最低。

最下位はルイジアナ州で、肥満率が高く、保険未加入率が高かった。
昨年の最下位だったミシシッピは、49位にランクをひとつ上げ、
48位サウスカロライナ、47位テネシー、46位テキサス。

全米50州のうち、調査項目が昨年から向上したのは36州で、14州が悪化。
向上率が大きかった州は、アーカンソーやニューメキシコ、ケンタッキーなど。
逆に、昨年からほとんど改善が見られなかったのはテキサスやモンタナ。

http://www.cnn.co.jp/science/CNN200812040027.html

2008年12月11日木曜日

地域が支える学校(5)交流施設が「接着剤」に

(読売 12月6日)

学校作りと地域作りが、新しい学校で同時に進む。

創立4年目の横浜市立東山田中学校で、
250人近い3年生への模擬面接が行われた。
面接官役は、会社役員、元高校教師、ボランティア活動家、
町内会長など、地域住民25人。

生徒たちは教室で個別に、志望理由などの質問を受け、
マナーについて意見を聞き、3段階で評価も受けた。
高校の推薦入試を受ける生徒にとって、面接はまもなく経験する試練。
これまでは、担任や校長らの指導を受けるだけだったが、
本番に近い形での練習の場となった。

「生徒に、いい意味の緊張が見られた。面接官役の皆さんも、
『こういう形で中学生とかかわったのは初めて。
普段とは違う一生懸命な姿を見ることができてよかった』」と斎藤悦子校長(56)。
「地域の人に満足してもらえて、私たちもうれしい」と、
地域住民の交流施設コミュニティハウスの竹原和泉館長(58)。
初めての試みは大成功。

横浜ニュータウンにある東山田中は、開校と同時に、
地域住民が学校運営に参画するコミュニティスクールの指定を受けた。
初代校長は、インターネット商取引大手「楽天」の元副社長、本城慎之介さん。
32歳の校長として当時、注目を集めた本城さんを2年間、
副校長として支えたのが斎藤さん。
地域活動の経験が豊富な竹原館長は現在、コミュニティスクールの
協議機関である学校運営協議会の副会長。
2人の女性が、コミュニティスクールを引っ張っている。

運営協議会では当初から、子供たちに将来を考えさせるキャリア教育を、
学校支援プロジェクトの柱に据えてきた。
子供たちの将来は、地域の将来とも密接な関係がある。
支援してくれる地元の事業所向けに、「10年後の社会人
中学生のために地域の大人ができること」と題したハンドブックも作った。

1年生は自分を見つめ、職業や社会について知る。
2年生で職業体験をさせる。
3年生は自分の進路を決めるために高校や事業所を見学する。
昨年の職業体験後の反省会の場で、
教員が「来年、地域の方に面接をやってもらえればありがたい」と
提案したのが、今回の催しにつながった。
竹原館長らが、ハウスに集う人たちを中心に声をかけた。

学校支援プロジェクトのもう一つの柱が、仲間意識を育むシンボルマークの制作。
公募作品の審査には、イラストレーターの日比野克彦さんも加わり、
地元の名所の山田富士と東山田の「ひ」の字を組み合わせた、
ユーモラスなマークが選ばれ、「やまたろう」と名前もついた。
すでに、マーク入りのバンダナやあめができている。

ハウスには、地域住民だけでなく、保護者や中学生自身も姿を見せる。
習字教室の先生が中学校の卒業証書の文字を書くといったことが、
ごく自然にできる。

ハウスが、学校と地域のつなぎ役になっている。

◆コミュニティハウス

地域住民が、生涯学習的な活動をするための横浜市独自の施設。
中学校区単位で約20年前から整備が始まり、現在108か所ある。
空き教室などを使った学校併設型85か所では、
地域と学校の交流・連携を深めることも目的にし、
以前はコミュニティスクールと呼ばれていた。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20081206-OYT8T00185.htm

ひどい上司を持つと心臓に悪い

(WebMD 11月24日)

自分の上司は不公平だ、気まぐれだ、思いやりがない、
全体的に管理能力に欠けると考えている人は、
心臓発作などの心臓病になるリスクが高いことを、
スウェーデンの新たな研究が明らかにした。

ひどい管理者のせいで、一般社員がストレスを感じている場合、
心臓病の長期リスクがさらに上昇する。
『Occupational and Environmental Medicine』に報告。

1992~1995年、男性一般社員3000人以上の心臓の健康状態を追跡。
2003年までに虚血性心疾患により入院、死亡した患者に関する
全国患者登録データと、この職業的健康記録を照らし合わせてみた。

10年間にわたる調査期間で、心臓発作、不安定狭心症、心停止などの
致死的および非致死的心臓疾患イベントが74例認められた。
部下が管理者を有能と評価すればするほど、重篤な心臓病のリスクは低い。

管理者のリーダーシップに対する認識と部下の重篤な心臓病リスクの関連性は、
部下の勤続年数が長いほど高かった。
ひどい上司によるストレスは、時間とともに増大することが示された。
社員の重篤な心臓病を予防するため、
会社は部下の評価に基づいて、管理者の不足能力を改善する手だてをとるべき。

カロリンスカ研究所、ストックホルム大学ストレス研究所のAnna Nyberg氏は、
「存在感があり意欲的な管理者とは、体制をつくり、情報を提供し、
社員を支えてくれる管理者で、部署が悪い方向にいかないよう対策を講じる。
ストレスによる部下の生理的変化を悪化させるのではなく、
その再生を促すのではないか」

参加者らは、ある評価体系を使って、コミュニケーションやフィードバック能力の高さ、
変化対応時の成果、目標設定能力、部下に任せた仕事の量などに関し、
上級管理者を評価。

その結果、リーダーシップスコアが高ければ高いほど、心臓病のリスクが低下。
この関連性のロバスト性は、「教育、社会的階級、収入、監督的立場、
仕事時に感じる身体的負荷、喫煙、運動、[BMI]、脂質、フィブリノゲン、
糖尿病を補正の上で」確認。
ひどい上司は、その下で働く人の健康や寿命にまでも悪影響を及ぼす可能性が。

別の研究で、身体的・精神的に有害だと思う職場環境にさらされている
社員の心血管疾患リスクは50%も高かった。
「特に職場の心理社会的ストレッサーは比較的多いので、
臨床的意味は大きい」

管理者の行動の質に対する認識が部下の健康に影響するとの
エビデンスは増えている。
部下が意識的にみている点は、上司の「思いやりある行動」、
どれだけ上手く部下に知的刺激を与えられるか、
部下とのコミュニケーション能力であった。

上司の評価に使われた質問には、「私が何か失敗すると、
上司にかなりきついことを言われる」といったものや、
管理者がいかに上手く期待していることを伝えられるかについて聞くものも。

情報伝達に難がある(単に否定的意味でなく)と思われている上司の部下は、
心臓病を発症するリスクが高い。
手始めに、管理者の仕事能力を高める訓練をしてみてはどうか。

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=SPECIALTY&categoryId=580&articleLang=ja&articleId=84203

筋繊維鞘に局在する nNOSは軽度の運動後の活動性維持に必要である

nature 2008年11月27日号Vol.456 No7221 / P.511-515

筋繊維鞘に局在する nNOSは軽度の運動後の活動性維持に必要

多くの神経筋疾患は、運動誘発性疲労応答の増大が特徴であり、
これは活動強度とは比例しない。
この疲労は、患者の中枢性あるいは末梢性のより強い疲労と
必ずしも相関することはなく、
明らかな身体疾患なしに重度の疲労を起こす患者もいる。

特定の代謝障害により起こる筋疾患を除いて、
この種の疲労の原因となる機構はまだ不明である。
有効な治療方法が存在しないため、この型の不活動性は
身体障害の主要な原因となる。

今回我々はマウスモデルを用いて、この激化した疲労応答が
筋肉に特有の力発生の消失とは異なること、
骨格筋での神経型一酸化窒素合成酵素(nNOS)による、
筋繊維鞘局在性のシグナル伝達が軽度の運動後の活動性の維持に
必要であることを示す。

nNOSヌルマウスでは、筋肉の病態はみられず、
筋肉特有の力が消失することもないが、
軽度の運動に対する疲労応答が増大する。
nNOSが筋繊維鞘に局在しないマウスモデルでみられる
長期にわたる不活動性は、cGMPシグナル伝達を薬理学的に
増強することによってのみ軽減できた。

cGMPシグナル伝達は、軽度の運動に反応して起こる
一酸化窒素シグナル伝達中に、筋肉のnNOSが活性化された結果として生じる。

我々の結果は、軽度の運動後の疲労激化の原因となる機構は、
筋繊維鞘に局在するnNOSからの収縮惹起性シグナル伝達の欠損であり、
この欠損は軽度の運動後に活動した筋肉に栄養を補給する
血管のcGMP介在性血管調節の低下をもたらすことを示唆。

さまざまな筋疾患の患者多数からの生検標本で、
筋繊維鞘のnNOS染色が減弱しており、
これは疲労が共通の機構によって起こることを示唆。

我々の結果は、軽度の運動に対して激しい疲労応答を示す患者は、
運動誘発性シグナル伝達を改善する治療戦略に応答して
臨床症状が改善される可能性を示している。

[原文]Sarcolemma-localized nNOS is required to maintain activity after mild exercise

Yvonne M. Kobayashi1,2,3,4, Erik P. Rader1,2,3,4, Robert W. Crawford1,2,3,4, Nikhil K. Iyengar4, Daniel R. Thedens5, John A. Faulkner7, Swapnesh V. Parikh4, Robert M. Weiss4, Jeffrey S. Chamberlain8, Steven A. Moore6 & Kevin P. Campbell1,2,3,41.Howard Hughes Medical Institute,2.Department of Molecular Physiology and Biophysics,3.Department of Neurology,4.Department of Internal Medicine,5.Department of Radiology,6.Department of Pathology, University of Iowa, Roy J. and Lucille A. Carver College of Medicine, 4283 Carver Biomedical Research Building, 285 Newton Road, Iowa City, Iowa 52242-1101, USA 7.Department of Molecular and Integrative Physiology, University of Michigan, 2031 Biomedical Sciences Research Building, Ann Arbor, Michigan 48109-2200, USA 8.Department of Neurology, University of Washington School of Medicine, HSB, Room K243b, Seattle, Washington 98195-7720, USA

Many neuromuscular conditions are characterized by an exaggerated exercise-induced fatigue response that is disproportionate to activity level. This fatigue is not necessarily correlated with greater central or peripheral fatigue in patients1, and some patients experience severe fatigue without any demonstrable somatic disease2. Except in myopathies that are due to specific metabolic defects, the mechanism underlying this type of fatigue remains unknown2. With no treatment available, this form of inactivity is a major determinant of disability3. Here we show, using mouse models, that this exaggerated fatigue response is distinct from a loss in specific force production by muscle, and that sarcolemma-localized signalling by neuronal nitric oxide synthase (nNOS) in skeletal muscle is required to maintain activity after mild exercise. We show that nNOS-null mice do not have muscle pathology and have no loss of muscle-specific force after exercise but do display this exaggerated fatigue response to mild exercise. In mouse models of nNOS mislocalization from the sarcolemma, prolonged inactivity was only relieved by pharmacologically enhancing the cGMP signal that results from muscle nNOS activation during the nitric oxide signalling response to mild exercise. Our findings suggest that the mechanism underlying the exaggerated fatigue response to mild exercise is a lack of contraction-induced signalling from sarcolemma-localized nNOS, which decreases cGMP-mediated vasomodulation in the vessels that supply active muscle after mild exercise. Sarcolemmal nNOS staining was decreased in patient biopsies from a large number of distinct myopathies, suggesting a common mechanism of fatigue. Our results suggest that patients with an exaggerated fatigue response to mild exercise would show clinical improvement in response to treatment strategies aimed at improving exercise-induced signalling.

http://www.m3.com/tools/MedicalLibrary/nature/200811/nature/7221/01.html?Mg=3b7443f9dd2f0a39369f8b184d2478b8&Eml=12b55b931cb52b4152963c77864c5aec&F=h&portalId=mailmag

「家で勉強しない」中学2、3年で9% 県教委調査

(岩手日報 12月8日)

県教委が児童生徒を対象に実施したアンケートで、
「学校の授業以外の勉強時間」を調べたところ、
中学2年、3年で「ほとんどしない」と答えた生徒が9%いた。

学年が進むにつれて、学習内容が理解できなくなり、
意欲が低下する生徒が増えることなどが要因。
県教委は、県PTA連合会に、家庭学習の環境づくりに協力するよう
初めて要請するなど、学校、家庭が一体となった取り組みを進めている。

アンケートは、10月1日に行われた学習定着度状況調査に参加した
市町村立の小中学校の小3から中3までの全児童生徒約8万7000人が対象。

「授業以外で1日どのくらい勉強しますか」という質問に、
1時間以上と答えたのは小3、小4は34%、小5は46%、小6は52%。
中1は60%、中2は47%、中3は最も多く61%。

一方で、「ほとんどしない」と答える児童生徒の割合は、
中2、中3で最も多く9%。
小3、小4は5%、小5は4%、小6、中1は最も少なく3%。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20081208_1

ロンドン五輪の建設コスト、1カ月135億円と

(CNN 12月4日)

世界的に景気が後退する中、2012年のロンドン五輪に向けた
建設コストが、1カ月あたり1億4700万ドル(約135億円)に達していると、
テッサ・ジョウェル五輪担当相が明らかに。

五輪の総予算は、138億ドル(約1兆2696億円)、
このうち64%は政府が負担、11%が納税者の負担。

ジョウェル五輪担当相は、これ以上の公的資金を投入することはないと強調。
建設計画面でも予算面でも、順調に進んでいる。

世界的な景気後退の中で、莫大な資金をかけて開催する五輪は、
ロンドンにとってプラスになると指摘。
「五輪開催は、経済的な金メダル。投資のためのカンフル剤だ」

http://www.cnn.co.jp/sports/CNN200812040012.html