(東海新報 5月13日)
自社用加工原料の地元調達を目指し、住田町の種山ケ原で
白いんげんや大豆の栽培実証事業に取り組んできた、
大船渡市・さいとう製菓(株)(齊藤俊明社長)と陸前高田市の
みそ、しょう油製造販売、(株)八木澤商店(河野和義社長)は、
農業参入のための協定を同町と締結。
賃貸方式で直営農場を確保することとなり、
本格生産への第一歩を踏み出した。
両社と町が同日締結したのは、農業生産法人以外の企業が
対象農地所在市町村との協定を交わすことで、
リース方式により農地を確保できるようになる「特定法人貸付事業協定」。
担い手不足対策や遊休農地解消を目的に、
平成15年の農業経営基盤強化法改正を機に設けられたもの。
全国規模で商品展開する両社は一昨年、菓子やみそ、しょう油の原料を
地元で調達しようと、大船渡市の建設業、(株)佐々木組(佐藤政夫社長)
との3社で、食品原料契約栽培システム構築研究会
(会長・佐藤社長)を結成。
県の後押しのもと、県肉牛生産公社住田第二牧場跡地で
「種山豆類プロジェクト」と銘打った栽培実証事業に取り組み、
一定の成果を出してきた。
本格スタートを前に開かれた協定締結式では、
各社や県、農業公社、町などの関係者約30人が出席。
さいとう製菓の齊藤賢治専務、八木澤商店の河野社長、
多田欣一住田町の三人が協定書に押印。
さいとう製菓では、主力商品「かもめの玉子」など和菓子あん用の白いんげん、
八木澤商店はみそ、しょう油の材料となる大豆を栽培する計画。
町農業委員会で認定を得られれば、6月にも種まきを行い、
さいとう製菓が6ヘクタール、八木澤商店が4ヘクタールの作付けを予定。
作業は、佐々木組に委託。
齊藤専務は、「白いんげんの多くは北海道産を使ってきたが、
地元調達によって地元や県内が元気になるよう、
『豊かな国いわて』を合言葉に皆さんと研究。
収量を安定させ、将来的には県外にも発信できれば」
河野社長は、「各方面の指導と協力をいただきながら挑戦していきたい。
われわれを例として、ほかにもチャレンジする企業が出てくればうれしい」
県大船渡地方振興局によると、この協定による農業参入は
気仙で2例目、新しい農業生産のモデルとして各方面の関心を集めそう。
http://www.tohkaishimpo.com/
2009年5月16日土曜日
MyMaiTree:あすを植えよう 宮脇さんと識者ら対談 第3回
(毎日 5月10日)
杉、ヒノキなど針葉樹の単層林づくりを推進してきた林野行政は、
2009年度から国有林内において、潜在自然植生を活用した
森林造成事業で新たな一歩を踏み出す。
土地本来の木を中心に、多くの樹種を交ぜて密植する、
宮脇昭・横浜国立大名誉教授の植生生態学の理論に基づいた
森林再生方法を直轄事業として初めて導入。
森林環境への国民の要望が多様化し、多様な森林づくりを
国民が求めていることなどが背景。
「次世代へのメッセージ」第3回は、
「山と森、国土を治める新たな一歩を」
最初の予定地、呉市の国有林現地調査に同行した宮脇さんと
島田泰助同庁次長が、新しい「山づくり」の課題と哲学を語り合った。
--国有林の森林づくりに、宮脇さんの方式を導入する理由は?
島田次長:林野庁の山づくりは戦後、戦争で荒れた森林を復興、
木材不足の対応に、単層林型の杉、ヒノキ等の針葉樹による植林を中心。
この方式でなければ、1000万ヘクタール超の広大な人工林はできなかった。
近年、多様な森づくりを、という国民の声が強い。
宮脇先生の潜在自然植生を活用した植林方法は、大変優れた方法で、
何とか活用できないかと考えた。
宮脇さん:杉、ヒノキ、松も大事。
植生生態学の立場から、同時に広葉樹も植えてほしいと思ったが、
これまで機会がなかった。
今回、国有林におけるエコロジカルな森づくりにともに取り組み、
大変感動している。
国有林を守り育ててきたプロの林業技術に、
わずかでもエコロジカルな、植生生態学のノウハウを入れ、
国土保全と、1億2000万人のいのちと遺伝子とこころ、
文化を守る森づくりを進めてもらう試みに期待。
島田次長:杉、ヒノキを中心とした人工林は、
健全に育てれば公益的機能が高く、国土保全の役割も大きい。
住宅用材としても大変重要で、木造住宅用の資材供給に、
健全な人工林を作る政策はしっかりとやっていく。
一方で、若干針葉樹を植え過ぎた部分も。
風倒木地のような自然条件の厳しいところでは、
自然条件に合った多様な森づくりを進める。
広葉樹と針葉樹を混交させ、自然の形に近い森づくりは、
06年度に改定した森林・林業基本計画の中でも大きな柱の一つ。
広葉樹林のつくり方も、下刈りや除伐を行い、目的とする森林の姿に
誘導するなどの取り組みを行ってきた。
宮脇先生との試行は、全く新しいやり方。
条件の厳しい急斜面や風倒木地などでの効果を期待。
森林づくりの経験や技術も生かし、広葉樹を活用した
新しい森林づくりの方策を作り上げる。
宮脇さん:立地条件が合い、管理されて経済的にも対応できるなら、
日本の伝統的な建築材である杉、ヒノキ、カラマツも植える。
尾根筋や急斜面や水際など、風倒木の被害地などは、画一的でなく、
土地本来の深根性、直根性の根が充満した主木群の幼苗を中心に植える。
高木、亜高木、低木をセットに混植・密植すると、
周りには、林縁群落で、野鳥が運んできた花木、低木が帯状にできる。
被害地でも、今ある木は残し、土地本来の木、東北南部から以西の
標高800メートル付近まで、シイ、タブ、カシ類、それ以上の高地や
東北、北海道は、ミズナラやカエデ類、カシワなどの落葉広葉樹を植える。
国土の特性に応じた使い方に。
広葉樹は金にならないといわれるが、ドイツのように80年伐期、
120年伐期で製材すれば、高く売れる。
高木になったら切って、焼かずに建築材や家具に使う。
ヒノキなど、切ると植えなければならないが、
広葉樹は自然に後継樹が待っている。
--宮脇さん指導の方法で評価するところと課題を。
島田次長:評価する点は、内外で先生の実績が1600カ所超。
植栽後の森林管理費用。
植えるときは、従来より経費が相当にかかり増しになるが、
3年くらい管理すれば、下刈りから除伐、間伐という部分が、
将来にわたって軽減。
苗木の成長も極めていい。
広く事業化するには、トータルコスト等を更に検証。
モデル実施して、結果を広く共有していく。
課題は、森林整備として林野庁が事業的に取り組んだ例がない。
森林整備に長年携わってきたプロに、
「この方法は、管理の手間が非常に省けるうえ成長もよく、
山でも活用のできる合理的なシステムだ」ということを、
どうやって知り、納得してもらうか。
国有林の職員も、山づくりには自信を持っている。
プロの人たちを納得させるため、国有林のより厳しい条件の現場で
実験して結果を示す。
国有林で行う取り組みについて、民有林も含めて広く発信し、
多くの林業関係者に、多様な森林づくりの有効な方策として、
宮脇先生ご指導の「山づくり」が受け入れられるように。
個別の課題は地域によって違い、ひとつずつ対応していく。
宮脇さん:現場で議論し、体で理解し、課題を乗り越えてもらいたい。
黒衣になって、お手伝いさせていただく。
--広島を最初の試験場所に選んだ経緯は?
島田次長:モデル候補地として杉、ヒノキの森林づくりではない形での
再生が望ましい3カ所を、宮脇先生に相談。
東北地方の落葉広葉樹エリアの地すべり被災地と
火山噴火のガスで荒廃した三宅島の森林、広島の台風被災地。
立地などから、広島で始めてみる。
国有林は、国土の約2割を占めさまざまな条件の場所がある。
広島の成果を共有し、各地で着実に潜在自然植生を活用した
モデル的な取り組みを広めることができれば。
宮脇さん:クレメンツの遷移説では、自然に任せると、
本来の広葉樹の森になるには150年くらいかかるが、
土地本来の木を中心に根の充満した多種類の苗を植えれば、
十数年から数十年で限りなく自然に近い森に。
--国民とともに進める国有林管理ということで、次世代へのメッセージを。
島田次長:森林の問題は、国土保全、地球温暖化、生物多様性等の
問題とともに、林業という面からは地域の活性化にもつながる
国民の大きな関心事。
国有林では、従来、民有林に先駆けて、新しい技術の導入・定着に
積極的に取り組み、その成果が民有林に普及するよう努めてきた。
国有林の技術を生かしながら、国土の3分の2を占める森林を
活力あるものにするために、針葉樹、広葉樹それぞれの特性を生かし、
調和のとれた多様な山づくりを目指して、林野政に取り組んでいきたい。
宮脇さん:科学技術がどんなに発展しても、地球上に生きている限り、
人間は植物の寄生者の立場でしか生きていけない。
森の番人である林野庁、森林管理局、森林管理署、森林事務所の
皆さんと、現場を通しての協力関係ができることは、
私が今まで58年、今か今かと思ってきたことなので誠に感慨深い。
あなたとあなたの家族のため、日本のため、人類の未来のために、
いのちを守る哲学と現場での科学的な実証成果を基本に、
緑環境の総合科学である植生生態学と、伝統的な日本の森林づくりを
担ってきた林野庁のノウハウを一体にした、
新しい森林づくりのシステムを創造し、発信していただきたい。
==============
◇あすを植えよう いのちの森・My Mai Tree
土地本来の木(北海道、東北北部、山地ではミズナラ、ブナなど、
東北南部以西の標高800メートル付近まではシイ、タブ、カシ類)を
中心に多種類の苗木を、自治体などと開催する植樹祭で植える。
創刊135年記念事業として開始、06年から3年余で、
15道府県28カ所に約19万3000本を植えた。
==============
◇潜在自然植生
植生生態学の考え方で、人間が影響を加える直前までの「原植生」、
現在の「現存植生」とは別の第3の植生概念。
人為的干渉を停止した場合、その時点の自然環境が許容し得る
最も安定した群落。
自然保護や地域開発、国土計画で、単に元に戻すのではなく、
新しい緑環境を創造する、科学的な処方として利用できる。
◇荒廃地等における森林再生モデル
モデル事業候補地として、
(1)地滑り被災地、(2)火山性ガス被災地、
(3)台風による風倒被災地、の3タイプをリストアップ、
今年度は(3)で実施。
宮脇さんと、広島県呉市の野路山国有林で現地調査を実施。
島田次長はじめ国有林野部、近畿中国森林管理局、広島森林管理署、
広島県所管部の関係者らが参加。
現地は、瀬戸内海国立公園域内の標高約750メートル付近の
水源かん養保安林。
04年、台風でヒノキ林が多く倒木。
事業計画面積約1ヘクタール。
植林作業は、6月に宮脇さんの指導で実施。
==============
◇島田泰助
1953年神奈川県生まれ。東京大農学部卒。76年農林省入省。
84年から2年間、国連食糧農業機関(FAO)派遣(タイ駐在)。
林野庁国有林野部経営企画課長、九州森林管理局長、
同庁森林整備部長、同庁林政部長を経て08年7月から現職。
==============
◇宮脇昭
1928年岡山県生まれ。ドイツ国立植生図研究所で
潜在自然植生理論を学ぶ。アジア初の国際生態学会会長などを経て、
(財)地球環境戦略研究機関国際生態学センター長。
70年「植物と人間」で毎日出版文化賞、06年ブループラネット賞。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/05/10/20090510ddm010040041000c.html
杉、ヒノキなど針葉樹の単層林づくりを推進してきた林野行政は、
2009年度から国有林内において、潜在自然植生を活用した
森林造成事業で新たな一歩を踏み出す。
土地本来の木を中心に、多くの樹種を交ぜて密植する、
宮脇昭・横浜国立大名誉教授の植生生態学の理論に基づいた
森林再生方法を直轄事業として初めて導入。
森林環境への国民の要望が多様化し、多様な森林づくりを
国民が求めていることなどが背景。
「次世代へのメッセージ」第3回は、
「山と森、国土を治める新たな一歩を」
最初の予定地、呉市の国有林現地調査に同行した宮脇さんと
島田泰助同庁次長が、新しい「山づくり」の課題と哲学を語り合った。
--国有林の森林づくりに、宮脇さんの方式を導入する理由は?
島田次長:林野庁の山づくりは戦後、戦争で荒れた森林を復興、
木材不足の対応に、単層林型の杉、ヒノキ等の針葉樹による植林を中心。
この方式でなければ、1000万ヘクタール超の広大な人工林はできなかった。
近年、多様な森づくりを、という国民の声が強い。
宮脇先生の潜在自然植生を活用した植林方法は、大変優れた方法で、
何とか活用できないかと考えた。
宮脇さん:杉、ヒノキ、松も大事。
植生生態学の立場から、同時に広葉樹も植えてほしいと思ったが、
これまで機会がなかった。
今回、国有林におけるエコロジカルな森づくりにともに取り組み、
大変感動している。
国有林を守り育ててきたプロの林業技術に、
わずかでもエコロジカルな、植生生態学のノウハウを入れ、
国土保全と、1億2000万人のいのちと遺伝子とこころ、
文化を守る森づくりを進めてもらう試みに期待。
島田次長:杉、ヒノキを中心とした人工林は、
健全に育てれば公益的機能が高く、国土保全の役割も大きい。
住宅用材としても大変重要で、木造住宅用の資材供給に、
健全な人工林を作る政策はしっかりとやっていく。
一方で、若干針葉樹を植え過ぎた部分も。
風倒木地のような自然条件の厳しいところでは、
自然条件に合った多様な森づくりを進める。
広葉樹と針葉樹を混交させ、自然の形に近い森づくりは、
06年度に改定した森林・林業基本計画の中でも大きな柱の一つ。
広葉樹林のつくり方も、下刈りや除伐を行い、目的とする森林の姿に
誘導するなどの取り組みを行ってきた。
宮脇先生との試行は、全く新しいやり方。
条件の厳しい急斜面や風倒木地などでの効果を期待。
森林づくりの経験や技術も生かし、広葉樹を活用した
新しい森林づくりの方策を作り上げる。
宮脇さん:立地条件が合い、管理されて経済的にも対応できるなら、
日本の伝統的な建築材である杉、ヒノキ、カラマツも植える。
尾根筋や急斜面や水際など、風倒木の被害地などは、画一的でなく、
土地本来の深根性、直根性の根が充満した主木群の幼苗を中心に植える。
高木、亜高木、低木をセットに混植・密植すると、
周りには、林縁群落で、野鳥が運んできた花木、低木が帯状にできる。
被害地でも、今ある木は残し、土地本来の木、東北南部から以西の
標高800メートル付近まで、シイ、タブ、カシ類、それ以上の高地や
東北、北海道は、ミズナラやカエデ類、カシワなどの落葉広葉樹を植える。
国土の特性に応じた使い方に。
広葉樹は金にならないといわれるが、ドイツのように80年伐期、
120年伐期で製材すれば、高く売れる。
高木になったら切って、焼かずに建築材や家具に使う。
ヒノキなど、切ると植えなければならないが、
広葉樹は自然に後継樹が待っている。
--宮脇さん指導の方法で評価するところと課題を。
島田次長:評価する点は、内外で先生の実績が1600カ所超。
植栽後の森林管理費用。
植えるときは、従来より経費が相当にかかり増しになるが、
3年くらい管理すれば、下刈りから除伐、間伐という部分が、
将来にわたって軽減。
苗木の成長も極めていい。
広く事業化するには、トータルコスト等を更に検証。
モデル実施して、結果を広く共有していく。
課題は、森林整備として林野庁が事業的に取り組んだ例がない。
森林整備に長年携わってきたプロに、
「この方法は、管理の手間が非常に省けるうえ成長もよく、
山でも活用のできる合理的なシステムだ」ということを、
どうやって知り、納得してもらうか。
国有林の職員も、山づくりには自信を持っている。
プロの人たちを納得させるため、国有林のより厳しい条件の現場で
実験して結果を示す。
国有林で行う取り組みについて、民有林も含めて広く発信し、
多くの林業関係者に、多様な森林づくりの有効な方策として、
宮脇先生ご指導の「山づくり」が受け入れられるように。
個別の課題は地域によって違い、ひとつずつ対応していく。
宮脇さん:現場で議論し、体で理解し、課題を乗り越えてもらいたい。
黒衣になって、お手伝いさせていただく。
--広島を最初の試験場所に選んだ経緯は?
島田次長:モデル候補地として杉、ヒノキの森林づくりではない形での
再生が望ましい3カ所を、宮脇先生に相談。
東北地方の落葉広葉樹エリアの地すべり被災地と
火山噴火のガスで荒廃した三宅島の森林、広島の台風被災地。
立地などから、広島で始めてみる。
国有林は、国土の約2割を占めさまざまな条件の場所がある。
広島の成果を共有し、各地で着実に潜在自然植生を活用した
モデル的な取り組みを広めることができれば。
宮脇さん:クレメンツの遷移説では、自然に任せると、
本来の広葉樹の森になるには150年くらいかかるが、
土地本来の木を中心に根の充満した多種類の苗を植えれば、
十数年から数十年で限りなく自然に近い森に。
--国民とともに進める国有林管理ということで、次世代へのメッセージを。
島田次長:森林の問題は、国土保全、地球温暖化、生物多様性等の
問題とともに、林業という面からは地域の活性化にもつながる
国民の大きな関心事。
国有林では、従来、民有林に先駆けて、新しい技術の導入・定着に
積極的に取り組み、その成果が民有林に普及するよう努めてきた。
国有林の技術を生かしながら、国土の3分の2を占める森林を
活力あるものにするために、針葉樹、広葉樹それぞれの特性を生かし、
調和のとれた多様な山づくりを目指して、林野政に取り組んでいきたい。
宮脇さん:科学技術がどんなに発展しても、地球上に生きている限り、
人間は植物の寄生者の立場でしか生きていけない。
森の番人である林野庁、森林管理局、森林管理署、森林事務所の
皆さんと、現場を通しての協力関係ができることは、
私が今まで58年、今か今かと思ってきたことなので誠に感慨深い。
あなたとあなたの家族のため、日本のため、人類の未来のために、
いのちを守る哲学と現場での科学的な実証成果を基本に、
緑環境の総合科学である植生生態学と、伝統的な日本の森林づくりを
担ってきた林野庁のノウハウを一体にした、
新しい森林づくりのシステムを創造し、発信していただきたい。
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◇あすを植えよう いのちの森・My Mai Tree
土地本来の木(北海道、東北北部、山地ではミズナラ、ブナなど、
東北南部以西の標高800メートル付近まではシイ、タブ、カシ類)を
中心に多種類の苗木を、自治体などと開催する植樹祭で植える。
創刊135年記念事業として開始、06年から3年余で、
15道府県28カ所に約19万3000本を植えた。
==============
◇潜在自然植生
植生生態学の考え方で、人間が影響を加える直前までの「原植生」、
現在の「現存植生」とは別の第3の植生概念。
人為的干渉を停止した場合、その時点の自然環境が許容し得る
最も安定した群落。
自然保護や地域開発、国土計画で、単に元に戻すのではなく、
新しい緑環境を創造する、科学的な処方として利用できる。
◇荒廃地等における森林再生モデル
モデル事業候補地として、
(1)地滑り被災地、(2)火山性ガス被災地、
(3)台風による風倒被災地、の3タイプをリストアップ、
今年度は(3)で実施。
宮脇さんと、広島県呉市の野路山国有林で現地調査を実施。
島田次長はじめ国有林野部、近畿中国森林管理局、広島森林管理署、
広島県所管部の関係者らが参加。
現地は、瀬戸内海国立公園域内の標高約750メートル付近の
水源かん養保安林。
04年、台風でヒノキ林が多く倒木。
事業計画面積約1ヘクタール。
植林作業は、6月に宮脇さんの指導で実施。
==============
◇島田泰助
1953年神奈川県生まれ。東京大農学部卒。76年農林省入省。
84年から2年間、国連食糧農業機関(FAO)派遣(タイ駐在)。
林野庁国有林野部経営企画課長、九州森林管理局長、
同庁森林整備部長、同庁林政部長を経て08年7月から現職。
==============
◇宮脇昭
1928年岡山県生まれ。ドイツ国立植生図研究所で
潜在自然植生理論を学ぶ。アジア初の国際生態学会会長などを経て、
(財)地球環境戦略研究機関国際生態学センター長。
70年「植物と人間」で毎日出版文化賞、06年ブループラネット賞。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/05/10/20090510ddm010040041000c.html
犬の顔は飼い主に似る?大学教授らが「顔面相似」調査
(読売 5月12日)
犬の顔は、やっぱり飼い主に似る?
関西学院大の研究グループが、ペットと人間の「顔面相似」に
関する調査結果をまとめた。
同様の調査は海外にもあるが、外国人より顔つきの違いが少ないと
される日本人を対象にした実験は初めて。
論文は、英国の国際学術誌「アンスロズーズ」6月号に掲載。
文学部総合心理科学科の中島定彦教授(動物心理学)ら。
愛犬団体の催しで、シバ犬やポメラニアン、パグなど40頭と、
20~60歳代の飼い主40人を無作為に選んで顔写真を撮影し、
犬と飼い主を正しく並べた顔写真20組と、
わざと違えて並べた20組を用意。
学生186人に見せたところ、62%の学生が
「前者が正しい組み合わせ」と回答。
別の学生187人も、66%が前者を選んだ。
長い髪の女性は垂れ耳の犬を選び、短い髪の女性は立ち耳を
選ぶ傾向があったといい、中島教授は
「人は見慣れたものに好感を抱くため、自分の顔とよく似た犬を
飼い犬に選ぶ傾向があるのでは」
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20090512-OYT1T00887.htm
犬の顔は、やっぱり飼い主に似る?
関西学院大の研究グループが、ペットと人間の「顔面相似」に
関する調査結果をまとめた。
同様の調査は海外にもあるが、外国人より顔つきの違いが少ないと
される日本人を対象にした実験は初めて。
論文は、英国の国際学術誌「アンスロズーズ」6月号に掲載。
文学部総合心理科学科の中島定彦教授(動物心理学)ら。
愛犬団体の催しで、シバ犬やポメラニアン、パグなど40頭と、
20~60歳代の飼い主40人を無作為に選んで顔写真を撮影し、
犬と飼い主を正しく並べた顔写真20組と、
わざと違えて並べた20組を用意。
学生186人に見せたところ、62%の学生が
「前者が正しい組み合わせ」と回答。
別の学生187人も、66%が前者を選んだ。
長い髪の女性は垂れ耳の犬を選び、短い髪の女性は立ち耳を
選ぶ傾向があったといい、中島教授は
「人は見慣れたものに好感を抱くため、自分の顔とよく似た犬を
飼い犬に選ぶ傾向があるのでは」
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20090512-OYT1T00887.htm
検証 橋下改革(5)「できる子も伸ばす」指導
(読売 5月13日)
習熟度に応じて、クラスを分ける取り組みは全国で行われている。
大阪の特徴は何か?
「interesting」、「carefully」。
大阪府太子町の町立中学校の多目的教室から、
英単語を繰り返し発音する声が響く。
基礎学力を定着させるための「ベーシックコース」を
受講しているのは2年生12人。
比較級の復習が始まると、奥田裕香教諭(43)は、
前2列に詰めて座る生徒に質問を投げかけた。
同校では2008年の2学期から、2年生の英語の一部で
習熟度別指導を取り入れている。
奥田教諭は、「一斉授業では、時間を持て余す生徒や
理解が遅れる生徒が出てくる。指導を分けたほうが緊張感を保てる」
普通教室に残った「チャレンジコース」の生徒20人は、
教科書の精読を終えた後、プリントの問題に取り組んだ。
指導する蟹山まどか・非常勤講師(24)は、
「生徒の弱点を洗い出し、重点的に説明できる」と手応えを語った。
生徒の多くも好意的に受け止めている。
ベーシックで学ぶ男子生徒は、「少人数なので手が挙げやすい。
授業に参加している感じがするし、成績がちょっと上がった」
チャレンジの女子生徒は、「教科書以外の範囲も学ぶことができる」
習熟度別指導は、府内の小学校の94%、中学校の80%で
何らかの形ですでに導入。
府教委は、実施校を100%に引き上げ、小学3~6年の国語と算数、
中学の全学年の国語、数学、英語で導入する方針。
学力向上支援員として非常勤講師を数百人配置し、
11年度までに実施教科の授業時間数に占める比率を、
現行の10%から30%に引き上げる。
新しい指導法に取り組む場合、一部の学校でスタートして
効果を検証するのが一般的だが、府教委は「より成果を出せる」と
100%実施にこだわった。
「できない子を救うだけでなく、できる子を伸ばすことも重要」として、
習熟度別指導の拡充を強く主張してきた橋下徹知事の意向が反映。
100%実施を掲げる大阪方式には、異論も。
府教育委員から、「まずモデル校を指定してみては」という声。
文部科学省の担当者は、「指導法は、学校の裁量に任せるのが通常の方法。
都道府県主導で、習熟度別をこれほど拡大する例はない」
学校現場には戸惑いもある。
ある小学校では、4人ずつ班を作り、児童同士が協力して課題に挑む
「学び合い」の手法を取り入れている。
校長は、「習熟度に違いがあるからこそ成立する方法。
理念が異なる習熟度別指導と、両立できるかどうか」
こうした声に対し、府教委は、「状況に応じ、習熟度別と従来の指導を
使い分ければ、成果は上がる」(小中学校課)と強調。
成績上位層も下位層も、ともに引き上げられるのか。模索は続く。
◆習熟度別指導
教員の定数に上乗せして配置する国の加配教員を活用するなどして
全国に広まっている。
07年度は全国の小学校の85%、中学校の73・9%で実施。
数学や英語など個人差が付きやすい教科を中心に導入、
クラス分けは児童生徒や保護者の希望で決められるケースが多い。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090513-OYT8T00277.htm
習熟度に応じて、クラスを分ける取り組みは全国で行われている。
大阪の特徴は何か?
「interesting」、「carefully」。
大阪府太子町の町立中学校の多目的教室から、
英単語を繰り返し発音する声が響く。
基礎学力を定着させるための「ベーシックコース」を
受講しているのは2年生12人。
比較級の復習が始まると、奥田裕香教諭(43)は、
前2列に詰めて座る生徒に質問を投げかけた。
同校では2008年の2学期から、2年生の英語の一部で
習熟度別指導を取り入れている。
奥田教諭は、「一斉授業では、時間を持て余す生徒や
理解が遅れる生徒が出てくる。指導を分けたほうが緊張感を保てる」
普通教室に残った「チャレンジコース」の生徒20人は、
教科書の精読を終えた後、プリントの問題に取り組んだ。
指導する蟹山まどか・非常勤講師(24)は、
「生徒の弱点を洗い出し、重点的に説明できる」と手応えを語った。
生徒の多くも好意的に受け止めている。
ベーシックで学ぶ男子生徒は、「少人数なので手が挙げやすい。
授業に参加している感じがするし、成績がちょっと上がった」
チャレンジの女子生徒は、「教科書以外の範囲も学ぶことができる」
習熟度別指導は、府内の小学校の94%、中学校の80%で
何らかの形ですでに導入。
府教委は、実施校を100%に引き上げ、小学3~6年の国語と算数、
中学の全学年の国語、数学、英語で導入する方針。
学力向上支援員として非常勤講師を数百人配置し、
11年度までに実施教科の授業時間数に占める比率を、
現行の10%から30%に引き上げる。
新しい指導法に取り組む場合、一部の学校でスタートして
効果を検証するのが一般的だが、府教委は「より成果を出せる」と
100%実施にこだわった。
「できない子を救うだけでなく、できる子を伸ばすことも重要」として、
習熟度別指導の拡充を強く主張してきた橋下徹知事の意向が反映。
100%実施を掲げる大阪方式には、異論も。
府教育委員から、「まずモデル校を指定してみては」という声。
文部科学省の担当者は、「指導法は、学校の裁量に任せるのが通常の方法。
都道府県主導で、習熟度別をこれほど拡大する例はない」
学校現場には戸惑いもある。
ある小学校では、4人ずつ班を作り、児童同士が協力して課題に挑む
「学び合い」の手法を取り入れている。
校長は、「習熟度に違いがあるからこそ成立する方法。
理念が異なる習熟度別指導と、両立できるかどうか」
こうした声に対し、府教委は、「状況に応じ、習熟度別と従来の指導を
使い分ければ、成果は上がる」(小中学校課)と強調。
成績上位層も下位層も、ともに引き上げられるのか。模索は続く。
◆習熟度別指導
教員の定数に上乗せして配置する国の加配教員を活用するなどして
全国に広まっている。
07年度は全国の小学校の85%、中学校の73・9%で実施。
数学や英語など個人差が付きやすい教科を中心に導入、
クラス分けは児童生徒や保護者の希望で決められるケースが多い。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090513-OYT8T00277.htm
2009年5月15日金曜日
検証 橋下改革(4)勉強嫌い DSでなくす
(読売 5月12日)
勉強嫌いをなくそうと、様々な手法を試みている。
「ゲームが好きな人は手を挙げて」
大阪府池田市立細河中学校で行われた1年生の国語の授業。
携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」を全員に配った後、
山際博教頭(49)が尋ねると、生徒たちが一斉に手を挙げた。
「漢字の勉強には、使い慣れている物で勉強する方法もある。
10級から1級まである。挑戦してみよう」
生徒たちは5分間、漢字検定ソフトを使い、タッチペンで画面に
漢字や読み仮名を黙々と書き込んだ。
尾玉純一朗君(12)は、「普段はゲームをしているけど、
勉強でもすごく面白かった。どんどん級を上げたい」
橋下徹府知事が昨年10月に打ち出した緊急対策には、
目玉の一つとして、DS学習の調査研究が盛り込まれた。
2009年1月から10年度末まで、府内の小中学校各10校に、
DSを40台ずつ貸し出し、計算力や覚えた漢字数の変化などを
調べようというもの。
細河中は、DS学習の研究校の一つ。
「表現の時間」という独自の国語授業(週1回)の毎回冒頭10分を、
DS学習に充てる。
山際教頭は、「長時間では飽きるだろうし、これだけで国語力が
上がるものではない」とした上で、
「紙と鉛筆で学ぶことが嫌になった生徒も、『DSなら面白い』という
感覚で勉強に入れるのでは」
DSを放課後学習に活用している貝塚市立第二中学校の
山口均教諭(48)も、「参加者が多くても、DSなら生徒に合わせて
問題を出してくれる」と利点。
勉強嫌いをなくすには、その原因を探るのが先決――。
そんな発想で行われているのが、府独自の「つまずき調査」。
教育改革を担う小河勝・府教育委員(64)の
大阪市立中学校の教員時代の実践から生まれた。
中学1、2年生を対象に、小学校の各学年で習う漢字の書き取りと
計算問題を解かせる。
生徒の名前と各問題を縦横に並べた一覧表を作り、
できなかったら塗りつぶし、どこでつまずいたかが一目で分かる。
昨年度は2回行われ、中学校では291校中99校が実施。
岸和田市立春木中学校で調査を担当した南川留美子教諭(50)によると、
3けたのかけ算の正答率が割り算より低く、意外な発見。
「今まではデータがなく、教師の感覚に頼っていた。
つまずきがわかることで、授業に生かせる」
昨年の全国学力テストに合わせて実施されたアンケートによると、
大阪の公立中学生は、国語については19・3%、数学は25・2%が、
好きではないと答えた。共に全国平均より4ポイント前後高い。
府教委小中学校課の箸尾谷知也参事(52)は、
「分かる、できる、もっと勉強したい、というサイクルを作りたい」
悪循環を断ち切るために、必死の取り組みが続く。
◆DS学習
タッチペンで手書き入力ができる携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」を
使った学習方法。
2007年度、京都府八幡市の市立中学校で試行、
英単語の習得に効果があることが判明し注目。
文部科学省も、同年度から3年間の委託研究を進めるなど
教育界の流行になり、橋下教育改革では、大阪府全体で取り込んだ。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090512-OYT8T00281.htm
勉強嫌いをなくそうと、様々な手法を試みている。
「ゲームが好きな人は手を挙げて」
大阪府池田市立細河中学校で行われた1年生の国語の授業。
携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」を全員に配った後、
山際博教頭(49)が尋ねると、生徒たちが一斉に手を挙げた。
「漢字の勉強には、使い慣れている物で勉強する方法もある。
10級から1級まである。挑戦してみよう」
生徒たちは5分間、漢字検定ソフトを使い、タッチペンで画面に
漢字や読み仮名を黙々と書き込んだ。
尾玉純一朗君(12)は、「普段はゲームをしているけど、
勉強でもすごく面白かった。どんどん級を上げたい」
橋下徹府知事が昨年10月に打ち出した緊急対策には、
目玉の一つとして、DS学習の調査研究が盛り込まれた。
2009年1月から10年度末まで、府内の小中学校各10校に、
DSを40台ずつ貸し出し、計算力や覚えた漢字数の変化などを
調べようというもの。
細河中は、DS学習の研究校の一つ。
「表現の時間」という独自の国語授業(週1回)の毎回冒頭10分を、
DS学習に充てる。
山際教頭は、「長時間では飽きるだろうし、これだけで国語力が
上がるものではない」とした上で、
「紙と鉛筆で学ぶことが嫌になった生徒も、『DSなら面白い』という
感覚で勉強に入れるのでは」
DSを放課後学習に活用している貝塚市立第二中学校の
山口均教諭(48)も、「参加者が多くても、DSなら生徒に合わせて
問題を出してくれる」と利点。
勉強嫌いをなくすには、その原因を探るのが先決――。
そんな発想で行われているのが、府独自の「つまずき調査」。
教育改革を担う小河勝・府教育委員(64)の
大阪市立中学校の教員時代の実践から生まれた。
中学1、2年生を対象に、小学校の各学年で習う漢字の書き取りと
計算問題を解かせる。
生徒の名前と各問題を縦横に並べた一覧表を作り、
できなかったら塗りつぶし、どこでつまずいたかが一目で分かる。
昨年度は2回行われ、中学校では291校中99校が実施。
岸和田市立春木中学校で調査を担当した南川留美子教諭(50)によると、
3けたのかけ算の正答率が割り算より低く、意外な発見。
「今まではデータがなく、教師の感覚に頼っていた。
つまずきがわかることで、授業に生かせる」
昨年の全国学力テストに合わせて実施されたアンケートによると、
大阪の公立中学生は、国語については19・3%、数学は25・2%が、
好きではないと答えた。共に全国平均より4ポイント前後高い。
府教委小中学校課の箸尾谷知也参事(52)は、
「分かる、できる、もっと勉強したい、というサイクルを作りたい」
悪循環を断ち切るために、必死の取り組みが続く。
◆DS学習
タッチペンで手書き入力ができる携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」を
使った学習方法。
2007年度、京都府八幡市の市立中学校で試行、
英単語の習得に効果があることが判明し注目。
文部科学省も、同年度から3年間の委託研究を進めるなど
教育界の流行になり、橋下教育改革では、大阪府全体で取り込んだ。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090512-OYT8T00281.htm
ディスプレー:未来のテレビはゴム状? 伸び縮み自在 東大など、有機ELで作製
(毎日 5月11日)
次世代の薄型テレビの素材として注目される有機ELを使い、
ゴムのように伸び縮みするディスプレーを、
東京大と大日本印刷などが作製。
顔形の立体ディスプレー上で表情の変化を映し出したり、
地球儀のような球形の装置で気象情報を表示するなど、
多彩な用途に生かせる。
11日付の英科学誌「ネイチャー・マテリアルズ」電子版で発表。
有機ELは、電圧をかけると発光する有機化合物。
消費電力が少なく、液晶やプラズマより薄いため、テレビで商品化。
研究チームは、単層カーボンナノチューブと呼ばれる
極細の炭素繊維とフッ素ゴムを、ジェット噴射で混ぜる独自製法で、
伸縮率や導電率の高い有機EL素材の開発に成功。
この素材で、縦横各10センチ、256画素の単色ディスプレーを試作。
伸縮を1000回繰り返しても品質が落ちない。
現在は、1画素が5ミリ角あり、
今後は画素の小型化、カラー化の研究を進める。
染谷隆夫・東京大教授(電子工学)は、
「従来は平面状だったディスプレーが、球面や動く部分でもできる。
人体形の装置で医療診断データを表示するなど、いろいろな用途が広がる」
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/05/11/20090511ddm012040058000c.html
次世代の薄型テレビの素材として注目される有機ELを使い、
ゴムのように伸び縮みするディスプレーを、
東京大と大日本印刷などが作製。
顔形の立体ディスプレー上で表情の変化を映し出したり、
地球儀のような球形の装置で気象情報を表示するなど、
多彩な用途に生かせる。
11日付の英科学誌「ネイチャー・マテリアルズ」電子版で発表。
有機ELは、電圧をかけると発光する有機化合物。
消費電力が少なく、液晶やプラズマより薄いため、テレビで商品化。
研究チームは、単層カーボンナノチューブと呼ばれる
極細の炭素繊維とフッ素ゴムを、ジェット噴射で混ぜる独自製法で、
伸縮率や導電率の高い有機EL素材の開発に成功。
この素材で、縦横各10センチ、256画素の単色ディスプレーを試作。
伸縮を1000回繰り返しても品質が落ちない。
現在は、1画素が5ミリ角あり、
今後は画素の小型化、カラー化の研究を進める。
染谷隆夫・東京大教授(電子工学)は、
「従来は平面状だったディスプレーが、球面や動く部分でもできる。
人体形の装置で医療診断データを表示するなど、いろいろな用途が広がる」
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/05/11/20090511ddm012040058000c.html
WADAが抜き打ち検査強化、持久力増強の新薬もチェック
(読売 5月12日)
世界反ドーピング機関(WADA)のジョン・フェイ会長は、
「バンクーバー五輪に向けて抜き打ちの血液検査を強化し、
全検体について、CERA(持続的エリスロポエチン受容体活性化剤)に
関する分析を行う」
国際オリンピック委員会(IOC)が実施した北京五輪出場選手の
血液検体再分析で、持久力を高めるエリスロポエチン(EPO)の
新薬であるCERAに、6選手が異常値を示した。
北京五輪では、IOC、国際競技連盟(IF)と協調して検査を徹底、
五輪までの半年余で40選手近くを摘発。
フェイ会長は、「IOCにならい、保存してある検体の再分析を実施する
IFがあれば歓迎する」、
規定による8年間の検体保存と、検査方法が確立した時点での再分析が、
ドーピングの強い抑止力になるとの見方を示した。
http://www.yomiuri.co.jp/sports/news/20090512-OYT1T00080.htm
世界反ドーピング機関(WADA)のジョン・フェイ会長は、
「バンクーバー五輪に向けて抜き打ちの血液検査を強化し、
全検体について、CERA(持続的エリスロポエチン受容体活性化剤)に
関する分析を行う」
国際オリンピック委員会(IOC)が実施した北京五輪出場選手の
血液検体再分析で、持久力を高めるエリスロポエチン(EPO)の
新薬であるCERAに、6選手が異常値を示した。
北京五輪では、IOC、国際競技連盟(IF)と協調して検査を徹底、
五輪までの半年余で40選手近くを摘発。
フェイ会長は、「IOCにならい、保存してある検体の再分析を実施する
IFがあれば歓迎する」、
規定による8年間の検体保存と、検査方法が確立した時点での再分析が、
ドーピングの強い抑止力になるとの見方を示した。
http://www.yomiuri.co.jp/sports/news/20090512-OYT1T00080.htm
再生医療に必要な「工場」とは?
(日経 2009-05-01)
万能細胞研究に関する規制緩和が進み出し、
再生医療への期待が高まっている。
実現には、まだいくつもの壁がある。
例えば、細胞の培養や加工には、医薬品と同等の厳重な品質対策が
求められ、高度な専用「工場」が必要。
東京女子医科大学は民間企業と組み、
そのモデルともいえる新センターを開設。
同大の経験から、臨床応用への課題を探った。
東京女子医大がバイオベンチャー企業、セルシードと共同で完成した
設備は、「細胞プロセッシングセンター(CPC)」
患者の体の健康な部分からとった細胞を培養、患部に移植しやすいよう
薄いシート状に加工して「出荷」。
歯根膜を作って歯周病の治療に使ったり、食道の膜を食道がんの治療に
応用したりする計画。
CPCは、大学の先端生命医科学研究所の一角にあり、
モニター室などを含めると320平方メートルを占める。
汚染を防ぐため、出入り口は研究所本体とは分けている。
白衣に着替えて一歩踏み込むと、まるで半導体工場のクリーンルーム。
生きた細胞を扱い、人間の体に入れる材料を処理するため消毒も万全。
手が髪の毛などに触れた場合、すぐに消毒しなければならない。
出入り口近くの部屋には、医療廃棄物を高圧蒸気で滅菌する
大型の「オートクレーブ」。
材料保管室があり、液体窒素で組織や細胞を冷凍保存できるタンクが並ぶ。
部屋のクリーン度は、「クラス10万」。
約30センチメートル四方にある直径0.5マイクロメートル以上の
ちりや微粒子は、10万個以下という清浄度。
奥へ進み、心臓部の細胞操作室の「前室」に入る。
清浄度は、10倍高いクラス1万。
白衣のうえに、不織布を着てホコリが立たないようにし、
いよいよ操作室へ。
幅19センチメートルの大型無菌キャビネット(カバー付きの作業台)があり、
内部はホコリが舞わないよう下降流を起こして、
クラス100の環境で作業できる。
同様の細胞操作室はもう1室ある。
加工した細胞を、「出荷」する前に余計な菌が存在しないことを
確かめる無菌検査室もある。
病原菌が紛れ込むと、どんどん増えて細胞を移植した患者に
害を及ぼす恐れがあるので、入念にチェックする。
これだけの建物・設備を整えるのに、約4億円かかった。
年間の運営費も、4000万円程度を見込む。
製薬会社などが順守する、薬事法に基づく治験薬GMP
(医薬品の製造・品質管理基準)に耐える中身。
東京女子医大はセルシードと協力し、
様々な助成制度も利用して費用を工面。
「大学だけではとても無理」と、同大の大和雅之教授は指摘。
他大学でも同じような悩みを抱える。
大阪大学のCPCも、クラス100のキャビネットを持ち、
GMP基準に合致した設備。
細胞処理の工程管理システムは、三洋電機とともに構築し、
細胞はバーコード管理。
年間の運営経費は、約3000万円。
同大学大学院医学系研究科の澤芳樹教授は、
「いずれ研究費が切れて倉庫になるのではないか」と不安。
設備を整えて臨床研究でデータを蓄積しても、
承認取得を目的とする治験では、
「改めて一からデータをとり直さなくてはならない」(澤教授)問題。
米国では、食品医薬品局(FDA)が臨床研究の段階から
治験を想定した計画作りを支援するので、研究結果を治験に生かせる。
新型万能細胞(iPS細胞)や胚性幹細胞(ES細胞)など、
万能細胞から作った細胞や組織を移植して病気を治す
再生医療は、国際競争が激化。
CPCの基準や治験の制度が硬直的だと、優れた研究成果があっても、
臨床に進む段階で米欧に大きく後れをとる懸念。
厚生労働省は、再生医療全体の制度的な枠組みや、
臨床研究指針などの検討に着手。
安全性の確保が重要なのは言うまでもないが、臨床応用を阻害しない
合理的な仕組みが求められる。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/techno/tec090428.html
万能細胞研究に関する規制緩和が進み出し、
再生医療への期待が高まっている。
実現には、まだいくつもの壁がある。
例えば、細胞の培養や加工には、医薬品と同等の厳重な品質対策が
求められ、高度な専用「工場」が必要。
東京女子医科大学は民間企業と組み、
そのモデルともいえる新センターを開設。
同大の経験から、臨床応用への課題を探った。
東京女子医大がバイオベンチャー企業、セルシードと共同で完成した
設備は、「細胞プロセッシングセンター(CPC)」
患者の体の健康な部分からとった細胞を培養、患部に移植しやすいよう
薄いシート状に加工して「出荷」。
歯根膜を作って歯周病の治療に使ったり、食道の膜を食道がんの治療に
応用したりする計画。
CPCは、大学の先端生命医科学研究所の一角にあり、
モニター室などを含めると320平方メートルを占める。
汚染を防ぐため、出入り口は研究所本体とは分けている。
白衣に着替えて一歩踏み込むと、まるで半導体工場のクリーンルーム。
生きた細胞を扱い、人間の体に入れる材料を処理するため消毒も万全。
手が髪の毛などに触れた場合、すぐに消毒しなければならない。
出入り口近くの部屋には、医療廃棄物を高圧蒸気で滅菌する
大型の「オートクレーブ」。
材料保管室があり、液体窒素で組織や細胞を冷凍保存できるタンクが並ぶ。
部屋のクリーン度は、「クラス10万」。
約30センチメートル四方にある直径0.5マイクロメートル以上の
ちりや微粒子は、10万個以下という清浄度。
奥へ進み、心臓部の細胞操作室の「前室」に入る。
清浄度は、10倍高いクラス1万。
白衣のうえに、不織布を着てホコリが立たないようにし、
いよいよ操作室へ。
幅19センチメートルの大型無菌キャビネット(カバー付きの作業台)があり、
内部はホコリが舞わないよう下降流を起こして、
クラス100の環境で作業できる。
同様の細胞操作室はもう1室ある。
加工した細胞を、「出荷」する前に余計な菌が存在しないことを
確かめる無菌検査室もある。
病原菌が紛れ込むと、どんどん増えて細胞を移植した患者に
害を及ぼす恐れがあるので、入念にチェックする。
これだけの建物・設備を整えるのに、約4億円かかった。
年間の運営費も、4000万円程度を見込む。
製薬会社などが順守する、薬事法に基づく治験薬GMP
(医薬品の製造・品質管理基準)に耐える中身。
東京女子医大はセルシードと協力し、
様々な助成制度も利用して費用を工面。
「大学だけではとても無理」と、同大の大和雅之教授は指摘。
他大学でも同じような悩みを抱える。
大阪大学のCPCも、クラス100のキャビネットを持ち、
GMP基準に合致した設備。
細胞処理の工程管理システムは、三洋電機とともに構築し、
細胞はバーコード管理。
年間の運営経費は、約3000万円。
同大学大学院医学系研究科の澤芳樹教授は、
「いずれ研究費が切れて倉庫になるのではないか」と不安。
設備を整えて臨床研究でデータを蓄積しても、
承認取得を目的とする治験では、
「改めて一からデータをとり直さなくてはならない」(澤教授)問題。
米国では、食品医薬品局(FDA)が臨床研究の段階から
治験を想定した計画作りを支援するので、研究結果を治験に生かせる。
新型万能細胞(iPS細胞)や胚性幹細胞(ES細胞)など、
万能細胞から作った細胞や組織を移植して病気を治す
再生医療は、国際競争が激化。
CPCの基準や治験の制度が硬直的だと、優れた研究成果があっても、
臨床に進む段階で米欧に大きく後れをとる懸念。
厚生労働省は、再生医療全体の制度的な枠組みや、
臨床研究指針などの検討に着手。
安全性の確保が重要なのは言うまでもないが、臨床応用を阻害しない
合理的な仕組みが求められる。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/techno/tec090428.html
2009年5月14日木曜日
検証 橋下改革(3)「よのなか科」で応用力
(読売 5月9日)
基礎学力は、反復学習や放課後自習で身につける。
では、応用力はどう養うのか?
「理想の家の設計図を書いてみて」。
大阪市内で開かれた教員対象の研修会で、
「よのなか科」と呼ばれる手法の模擬授業が行われた。
生徒役になった教員約50人は、6人1組で机を囲み、図を書いたり、
討論したりしながら間取りを考えていく。
講師は、発案者で府教委特別顧問の藤原和博さん(53)。
リクルート出身の民間人校長として、東京都杉並区立和田中学校で
塾による放課後授業「夜スペシャル」(夜スペ)などに取り組んだ実績を
買われ、橋下徹・大阪府知事に協力を要請された〈改革請負人〉の一人。
「よのなか科」で養う力を、藤原さんは「情報編集力」と呼ぶ。
情報を選別し、自分なりの答えを導くための応用力を意味。
例えば、「理想の家」の授業では、家に何をどう配置するかを考え、
話し合ってもらう。
サッカー場を設けても、地下室を加えてもいい。正解はない。
目的は、作業や議論を通して、発想や表現を引き出すこと。
議論を活発にするため、保護者や大学生に加わってもらったり、
専門家を呼んだりする。
研修に参加した岬町立岬中学校の岡田耕治校長(54)は、
「生徒は面白いと感じるはず。試す価値はある」
以前から、学校単位や先生個人で「よのなか科」に取り組む
ケースはあったが、都道府県で導入するのは府教委が初めて。
きっかけは、反復学習などと同様、全国学力テストでの低迷。
応用力を問うB問題の平均正答率は、基礎を問うA問題より
全国平均との開きが大きい傾向、無回答率も高かった。
「国語の授業で、自分の考えを話したり書いたりする」という質問に、
「当てはまる」とした府内の中学生は26・2%と全国平均(43・1%)を
大幅に下回ったことも、教育関係者にショックを広げた。
こうした結果を受けて、府教委は「考える、話す、書く」の要素を含んだ
「よのなか科」に注目。
藤原さんは2008年度、府内の小中高校55校で研修を実施。
今後も、独自の教材を開発して普及活動を進める。
本格的なスタートはこれからとはいえ、先行して授業に取り入れている教師も。
堺市立美原中学校の佐古田英樹教諭(33)は、
「暗記に偏りがちな社会科を変えたい」と、製菓会社の社員や税理士を招き、
「売れる菓子の条件は」、「税金は必要か」などをテーマに授業で議論。
生徒の評判は良かったが、ゲスト探しなどに準備を要する上、
平日なので保護者になかなか集まってもらえないなどの課題。
府教委小中学校課の角野茂樹課長は、
「自分ならもっと有意義な授業ができる、と思う教師もいるはず。
ぜひ挑戦してほしい」と呼びかけ。
授業内容の自由度が高い分、教師側も試されることになりそう。
◆よのなか科
藤原和博さんが、和田中校長時代に取り組んだ授業手法。
身近な社会事象から、経済や法律などを含めた「世の中」を考える
スタイルが特徴で、「ハンバーガー屋さんの店長になろう」、
「流行る店、流行らない店」などのテーマで実践。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090509-OYT8T00250.htm
基礎学力は、反復学習や放課後自習で身につける。
では、応用力はどう養うのか?
「理想の家の設計図を書いてみて」。
大阪市内で開かれた教員対象の研修会で、
「よのなか科」と呼ばれる手法の模擬授業が行われた。
生徒役になった教員約50人は、6人1組で机を囲み、図を書いたり、
討論したりしながら間取りを考えていく。
講師は、発案者で府教委特別顧問の藤原和博さん(53)。
リクルート出身の民間人校長として、東京都杉並区立和田中学校で
塾による放課後授業「夜スペシャル」(夜スペ)などに取り組んだ実績を
買われ、橋下徹・大阪府知事に協力を要請された〈改革請負人〉の一人。
「よのなか科」で養う力を、藤原さんは「情報編集力」と呼ぶ。
情報を選別し、自分なりの答えを導くための応用力を意味。
例えば、「理想の家」の授業では、家に何をどう配置するかを考え、
話し合ってもらう。
サッカー場を設けても、地下室を加えてもいい。正解はない。
目的は、作業や議論を通して、発想や表現を引き出すこと。
議論を活発にするため、保護者や大学生に加わってもらったり、
専門家を呼んだりする。
研修に参加した岬町立岬中学校の岡田耕治校長(54)は、
「生徒は面白いと感じるはず。試す価値はある」
以前から、学校単位や先生個人で「よのなか科」に取り組む
ケースはあったが、都道府県で導入するのは府教委が初めて。
きっかけは、反復学習などと同様、全国学力テストでの低迷。
応用力を問うB問題の平均正答率は、基礎を問うA問題より
全国平均との開きが大きい傾向、無回答率も高かった。
「国語の授業で、自分の考えを話したり書いたりする」という質問に、
「当てはまる」とした府内の中学生は26・2%と全国平均(43・1%)を
大幅に下回ったことも、教育関係者にショックを広げた。
こうした結果を受けて、府教委は「考える、話す、書く」の要素を含んだ
「よのなか科」に注目。
藤原さんは2008年度、府内の小中高校55校で研修を実施。
今後も、独自の教材を開発して普及活動を進める。
本格的なスタートはこれからとはいえ、先行して授業に取り入れている教師も。
堺市立美原中学校の佐古田英樹教諭(33)は、
「暗記に偏りがちな社会科を変えたい」と、製菓会社の社員や税理士を招き、
「売れる菓子の条件は」、「税金は必要か」などをテーマに授業で議論。
生徒の評判は良かったが、ゲスト探しなどに準備を要する上、
平日なので保護者になかなか集まってもらえないなどの課題。
府教委小中学校課の角野茂樹課長は、
「自分ならもっと有意義な授業ができる、と思う教師もいるはず。
ぜひ挑戦してほしい」と呼びかけ。
授業内容の自由度が高い分、教師側も試されることになりそう。
◆よのなか科
藤原和博さんが、和田中校長時代に取り組んだ授業手法。
身近な社会事象から、経済や法律などを含めた「世の中」を考える
スタイルが特徴で、「ハンバーガー屋さんの店長になろう」、
「流行る店、流行らない店」などのテーマで実践。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090509-OYT8T00250.htm
食の安全意識に差 岩手経済研究所アンケート
(岩手日報 5月9日)
食品を購入する際、年代が高いほど県産品や国産品を利用する
割合が高く、若い世代は価格やおいしさを重視する傾向が強いことが、
岩手経済研究所が実施した「食の安全・安心に関する考え方」
アンケートで分かった。
県産品については、約9割が積極利用派。
毒物混入や偽装表示問題を受け、「輸入食品の安全性」や
「食品関連事業者の安全意識」への不安は根強く、
多くの県民が輸入食品の検査や事業者への罰則強化が必要。
「食品を購入する際に重視する項目」(三つまで回答)で
最も多かったのは「価格」の71・9%。「鮮度」、「安全性」、「産地」の順。
女性は「鮮度」、「産地」、男性は「おいしさ」を重視する傾向。
低い年代は、「価格」と「おいしさ」にこだわり、
年代が高くなるほど「鮮度」を重視。
「国産食品と輸入食品が並んでいたら、どちらを購入しますか」
との問いに対しては、「原則として国産を購入」が47・8%で最多。
「食品の種類・輸入国などで選択」が24・7%。
年代が高くなるほど、国産品を選ぶ傾向が強く、
理由(三つまで回答)は83・2%が「安全性」。
県産食品の利用状況は、「できるだけ利用」と「大いに利用」と合わせた
積極利用派は86・0%、60代以上では97・4%が積極利用派。
県産食品を利用する理由(三つまで回答)も、「安全性」がトップ、
「鮮度」、「地産地消の推進」、「品質」の順。
29歳以下は、「地産地消の推進」が過半数を超え、
食育などを通して一定の浸透が進んでいる。
「安全・安心な食生活を送るために必要なこと」(三つまで回答)、
全体の70・0%が「輸入食品に対する監視・検査の強化」を求めた。
岩手経済研究所の藤原誠徳主任研究員は、
「年代が高いほど鮮度を重視し、低いほどコストパフォーマンス
(費用対効果)を重視する傾向。
29歳以下の若い層で、地産地消の推進が過半数を超えたことは
明るい材料といえる」
調査は、2008年12月に県内在住者1000人を対象に実施。
岩手銀行の本支店などを通じて調査票を配布、郵送で回答を得た。
回答率は57・6%。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090509_13
食品を購入する際、年代が高いほど県産品や国産品を利用する
割合が高く、若い世代は価格やおいしさを重視する傾向が強いことが、
岩手経済研究所が実施した「食の安全・安心に関する考え方」
アンケートで分かった。
県産品については、約9割が積極利用派。
毒物混入や偽装表示問題を受け、「輸入食品の安全性」や
「食品関連事業者の安全意識」への不安は根強く、
多くの県民が輸入食品の検査や事業者への罰則強化が必要。
「食品を購入する際に重視する項目」(三つまで回答)で
最も多かったのは「価格」の71・9%。「鮮度」、「安全性」、「産地」の順。
女性は「鮮度」、「産地」、男性は「おいしさ」を重視する傾向。
低い年代は、「価格」と「おいしさ」にこだわり、
年代が高くなるほど「鮮度」を重視。
「国産食品と輸入食品が並んでいたら、どちらを購入しますか」
との問いに対しては、「原則として国産を購入」が47・8%で最多。
「食品の種類・輸入国などで選択」が24・7%。
年代が高くなるほど、国産品を選ぶ傾向が強く、
理由(三つまで回答)は83・2%が「安全性」。
県産食品の利用状況は、「できるだけ利用」と「大いに利用」と合わせた
積極利用派は86・0%、60代以上では97・4%が積極利用派。
県産食品を利用する理由(三つまで回答)も、「安全性」がトップ、
「鮮度」、「地産地消の推進」、「品質」の順。
29歳以下は、「地産地消の推進」が過半数を超え、
食育などを通して一定の浸透が進んでいる。
「安全・安心な食生活を送るために必要なこと」(三つまで回答)、
全体の70・0%が「輸入食品に対する監視・検査の強化」を求めた。
岩手経済研究所の藤原誠徳主任研究員は、
「年代が高いほど鮮度を重視し、低いほどコストパフォーマンス
(費用対効果)を重視する傾向。
29歳以下の若い層で、地産地消の推進が過半数を超えたことは
明るい材料といえる」
調査は、2008年12月に県内在住者1000人を対象に実施。
岩手銀行の本支店などを通じて調査票を配布、郵送で回答を得た。
回答率は57・6%。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090509_13
NTC:味の素が命名権 国立施設では初めて導入
(毎日 5月11日)
味の素と日本オリンピック委員会(JOC)は、
ナショナルトレーニングセンター(NTC)のネーミングライツ(命名権)
契約を結ぶことで合意し、調印式を行った。
契約金額は、4年間で3億2000万円。
国立施設の命名権導入は初めてで、
新名称は「味の素ナショナルトレーニングセンター」
NTCは、独立行政法人の日本スポーツ振興センターが管理し、
JOCが運営主体。
味の素は今後、同センターなどで栄養分野のサポートも行う。
JOCの最高位の協賛社となるゴールドパートナーとして、
味の素とJOCが契約(金額は非公表)を結んだことも発表。
命名権と合わせ、09~12年の4年間で8億円前後の契約。
味の素の山口範雄社長は、「国の施設に、初めてネーミングをかぶせる
ということで光栄だと思ったし、そこに意義を感じた」
http://mainichi.jp/enta/sports/general/general/news/20090512k0000m050032000c.html
味の素と日本オリンピック委員会(JOC)は、
ナショナルトレーニングセンター(NTC)のネーミングライツ(命名権)
契約を結ぶことで合意し、調印式を行った。
契約金額は、4年間で3億2000万円。
国立施設の命名権導入は初めてで、
新名称は「味の素ナショナルトレーニングセンター」
NTCは、独立行政法人の日本スポーツ振興センターが管理し、
JOCが運営主体。
味の素は今後、同センターなどで栄養分野のサポートも行う。
JOCの最高位の協賛社となるゴールドパートナーとして、
味の素とJOCが契約(金額は非公表)を結んだことも発表。
命名権と合わせ、09~12年の4年間で8億円前後の契約。
味の素の山口範雄社長は、「国の施設に、初めてネーミングをかぶせる
ということで光栄だと思ったし、そこに意義を感じた」
http://mainichi.jp/enta/sports/general/general/news/20090512k0000m050032000c.html
ナノインキがもたらす生産革命
(日経 2009-05-08)
街を歩いていても、公園で日なたぼっこしていても、電気がたまる。
前を歩く人の背中でテレビ中継が見える——。
こんな生活を実現する印刷技術が登場。
製品化するか否かは事業判断によるが、太陽電池や電気をためる
二次電池、動画を映すディスプレー、スピーカーなどを服に印刷できる。
世界最高レベルのものづくり国家、日本だからこそなせる“神業”。
ポリカーボネートなどの樹脂フィルムを手がける帝人は、
シリコン粒子の溶けたインキを開発した米国ベンチャーの
ナノグラム(カリフォルニア州)と共同研究契約を結んだ。
樹脂フィルムに半導体回路を印刷する技術を開発し、
大画面ディスプレーや太陽電池メーカーなどに売り込む考え。
ナノグラムは、NTTの研究者だった神部信幸副社長らが
1996年に米国で設立、レーザーを使う独自技術で
直径数ナノ~数十ナノメートルの様々な素材の粒子と応用技術を開発。
これまでに、半導体回路に必要な電子が流れるn型と電子の穴(ホール)が
流れるp型のシリコン粒子、それらを溶かしたインキを開発。
これに帝人が注目。
「樹脂フィルム事業に新領域が広がる」(新事業開発グループの平坂雅男部長)
と期待し、ナノグラムと共同研究体制に入った。
チッソも、米国ベンチャーの技術に注目。
住友商事が仲介して、カンブリオス・テクノロジーズ(カリフォルニア州)が
開発した透明な導電性ナノ粒子インキの販売と事業開発に乗り出した。
透明な樹脂フィルムを基板とするタッチパネルや
有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)で、今後高い需要があると期待。
印刷を本業とする大日本印刷(DNP)も、2つの新技術を発表。
像情報技術研究所(柏市)は、塗って電圧をかけるとオレンジ色に光る
「ルテニウム錯体」というナノ粒子のインキを開発。
「書店や小売店で使う新製品のPOP(店頭販促)広告用途を狙う。
将来は色数を増やし、表示技術も開発すれば、
新型テレビの実現も夢ではない」と、森陽一エキスパートは意気込む。
ナノサイエンス研究センター(つくば市)は、熱処理装置メーカーの
ミクロ電子(川越市)と電子回路で最も使われる銅配線を
印刷で作る技術を開発、実用化にメドを付けた。
「銅以外にも配線用の銀や金、ニッケルのほか、はんだ付けに使う
スズ・鉛合金のインキの開発も目指し、様々なニーズに応えたい」と
武誠司グループリーダー。
最近、印刷で回路を作る研究に参入するのは、
化学品メーカーや印刷会社だが、1990年代前半にいち早く
スタートしたのは、印刷機メーカーのセイコーエプソン。
現在、40インチ以上の有機ELディスプレーをインクジェットで作る
研究に取り組んでいる。
環境に優しいグリーン・テクノロジーの利用を推進する同社は、
得意のインクジェット技術でできるだけ大掛かりで、
真空装置を使わない省スペース・省エネルギー・クリーンな
製造環境の実現を進めてきた。
帝人やチッソ、大日本印刷などが新たに加わり、
この動きが一気に加速するかもしれない。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/techno/tec090507.html
街を歩いていても、公園で日なたぼっこしていても、電気がたまる。
前を歩く人の背中でテレビ中継が見える——。
こんな生活を実現する印刷技術が登場。
製品化するか否かは事業判断によるが、太陽電池や電気をためる
二次電池、動画を映すディスプレー、スピーカーなどを服に印刷できる。
世界最高レベルのものづくり国家、日本だからこそなせる“神業”。
ポリカーボネートなどの樹脂フィルムを手がける帝人は、
シリコン粒子の溶けたインキを開発した米国ベンチャーの
ナノグラム(カリフォルニア州)と共同研究契約を結んだ。
樹脂フィルムに半導体回路を印刷する技術を開発し、
大画面ディスプレーや太陽電池メーカーなどに売り込む考え。
ナノグラムは、NTTの研究者だった神部信幸副社長らが
1996年に米国で設立、レーザーを使う独自技術で
直径数ナノ~数十ナノメートルの様々な素材の粒子と応用技術を開発。
これまでに、半導体回路に必要な電子が流れるn型と電子の穴(ホール)が
流れるp型のシリコン粒子、それらを溶かしたインキを開発。
これに帝人が注目。
「樹脂フィルム事業に新領域が広がる」(新事業開発グループの平坂雅男部長)
と期待し、ナノグラムと共同研究体制に入った。
チッソも、米国ベンチャーの技術に注目。
住友商事が仲介して、カンブリオス・テクノロジーズ(カリフォルニア州)が
開発した透明な導電性ナノ粒子インキの販売と事業開発に乗り出した。
透明な樹脂フィルムを基板とするタッチパネルや
有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)で、今後高い需要があると期待。
印刷を本業とする大日本印刷(DNP)も、2つの新技術を発表。
像情報技術研究所(柏市)は、塗って電圧をかけるとオレンジ色に光る
「ルテニウム錯体」というナノ粒子のインキを開発。
「書店や小売店で使う新製品のPOP(店頭販促)広告用途を狙う。
将来は色数を増やし、表示技術も開発すれば、
新型テレビの実現も夢ではない」と、森陽一エキスパートは意気込む。
ナノサイエンス研究センター(つくば市)は、熱処理装置メーカーの
ミクロ電子(川越市)と電子回路で最も使われる銅配線を
印刷で作る技術を開発、実用化にメドを付けた。
「銅以外にも配線用の銀や金、ニッケルのほか、はんだ付けに使う
スズ・鉛合金のインキの開発も目指し、様々なニーズに応えたい」と
武誠司グループリーダー。
最近、印刷で回路を作る研究に参入するのは、
化学品メーカーや印刷会社だが、1990年代前半にいち早く
スタートしたのは、印刷機メーカーのセイコーエプソン。
現在、40インチ以上の有機ELディスプレーをインクジェットで作る
研究に取り組んでいる。
環境に優しいグリーン・テクノロジーの利用を推進する同社は、
得意のインクジェット技術でできるだけ大掛かりで、
真空装置を使わない省スペース・省エネルギー・クリーンな
製造環境の実現を進めてきた。
帝人やチッソ、大日本印刷などが新たに加わり、
この動きが一気に加速するかもしれない。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/techno/tec090507.html
2009年5月13日水曜日
左大きければ学成りやすし 脳の左右差、外国語と関連
(2009年5月7日 共同通信社)
英語などの外国語が得意な人は、脳の前頭葉にある左右の
「下前頭回」のうち、左の方が右に比べて大きいとする研究結果を、
酒井邦嘉・東京大准教授(言語脳科学)らのチームが、
米科学誌ヒューマン・ブレイン・マッピングに発表。
語学の適性にかかわる脳の部位を特定したのは初めて。
酒井准教授は、「この部位が発達しているから語学ができるのか、
一生懸命勉強したから部位が大きくなったのか、
因果関係までは分からない」
中学1年から英語の勉強を始めた日本の中高生78人と、
小学生のころから英語を勉強している英語圏以外の国からの
留学生17人(成人)の、脳の形状を磁気共鳴画像装置(MRI)で精密に計測。
英語の文法などに関連する課題に答えてもらい、
成績と脳の形状を比較。
言語の文法的な処理をつかさどると考えられている左側の下前頭回の
体積が、右側に比べて大きい人ほど成績が良いことを発見。
この傾向は、日本人と留学生の間や、性別による違いはなく、
語学能力などの個人差に関係していると判断。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/5/7/97232/
英語などの外国語が得意な人は、脳の前頭葉にある左右の
「下前頭回」のうち、左の方が右に比べて大きいとする研究結果を、
酒井邦嘉・東京大准教授(言語脳科学)らのチームが、
米科学誌ヒューマン・ブレイン・マッピングに発表。
語学の適性にかかわる脳の部位を特定したのは初めて。
酒井准教授は、「この部位が発達しているから語学ができるのか、
一生懸命勉強したから部位が大きくなったのか、
因果関係までは分からない」
中学1年から英語の勉強を始めた日本の中高生78人と、
小学生のころから英語を勉強している英語圏以外の国からの
留学生17人(成人)の、脳の形状を磁気共鳴画像装置(MRI)で精密に計測。
英語の文法などに関連する課題に答えてもらい、
成績と脳の形状を比較。
言語の文法的な処理をつかさどると考えられている左側の下前頭回の
体積が、右側に比べて大きい人ほど成績が良いことを発見。
この傾向は、日本人と留学生の間や、性別による違いはなく、
語学能力などの個人差に関係していると判断。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/5/7/97232/
漢方製剤「麻黄湯」タミフル並み効果、新型には未確認
(2009年5月8日 読売新聞)
インフルエンザの治療に漢方製剤の「麻黄湯」を使うと、
抗ウイルス薬のタミフルと同じ程度の症状軽減効果があるという
研究結果を、福岡大病院の鍋島茂樹・総合診療部長らが明らかに。
新型インフルエンザへの効果は未確認だが、
タミフルの効かない耐性ウイルスも増える中、注目を集めそう。
日本感染症学会で、鍋島部長らの研究は、
昨年1~4月に同病院を受診し、A型インフルエンザウイルスを検出した
18-66歳の男女20人の同意を得て実施。
8人はタミフル、12人は麻黄湯エキスを5日間処方。
ともに発症48時間以内に服用し、高熱が続く時は解熱剤を飲んでもらった。
服用開始から平熱に戻るまでの平均時間は、タミフルが20・0時間、
麻黄湯が21・4時間でほとんど差がなかった。
解熱剤の平均服用回数はタミフルの2・4回に比べ、
麻黄湯は0・6回と少なくて済んだ。
麻黄湯のインフルエンザへの効能は、
以前から承認されており、健康保険で使える。
鍋島部長は、「正確な効果の比較には、大規模で厳密な研究が必要だが、
タミフルは異常行動などへの懸念から、10歳代への使用が
原則中止されていることもあり、漢方薬という選択肢の存在は大きい」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/5/8/97350/
インフルエンザの治療に漢方製剤の「麻黄湯」を使うと、
抗ウイルス薬のタミフルと同じ程度の症状軽減効果があるという
研究結果を、福岡大病院の鍋島茂樹・総合診療部長らが明らかに。
新型インフルエンザへの効果は未確認だが、
タミフルの効かない耐性ウイルスも増える中、注目を集めそう。
日本感染症学会で、鍋島部長らの研究は、
昨年1~4月に同病院を受診し、A型インフルエンザウイルスを検出した
18-66歳の男女20人の同意を得て実施。
8人はタミフル、12人は麻黄湯エキスを5日間処方。
ともに発症48時間以内に服用し、高熱が続く時は解熱剤を飲んでもらった。
服用開始から平熱に戻るまでの平均時間は、タミフルが20・0時間、
麻黄湯が21・4時間でほとんど差がなかった。
解熱剤の平均服用回数はタミフルの2・4回に比べ、
麻黄湯は0・6回と少なくて済んだ。
麻黄湯のインフルエンザへの効能は、
以前から承認されており、健康保険で使える。
鍋島部長は、「正確な効果の比較には、大規模で厳密な研究が必要だが、
タミフルは異常行動などへの懸念から、10歳代への使用が
原則中止されていることもあり、漢方薬という選択肢の存在は大きい」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/5/8/97350/
郷土愛育成に心一つ 北上青年会議所が勉強会
(岩手日報 5月10日)
北上市の北上青年会議所(八重樫敏理事長)は、
新事業「鬼っこてらこや」を前に講演会を開いた。
鎌倉青年会議所の理事長として、「鎌倉てらこや」を設立した
湯沢大地さん(41)が活動紹介。
体験学習などで、郷土愛をはぐくむ青少年育成事業のスタートに向け、
会員一丸での事業展開を誓った。
湯沢さんは、「てらこやのススメ」と題して講演し、
鎌倉てらこやの設立経緯や具体的な活動内容を紹介。
早稲田大生が主体となり進めた運営について、
「学生の参画で、子どもたちが本心を出してくれた」
「地域の特色を生かし、北上らしい事業を行ってほしい」
北上青年会議所は、6月20日に鬼っこてらこやを開塾。
「きたかみに恋しよう」をテーマに、10月まで国見山を舞台とした
合宿や講演会の開催を予定する。
北上市在住の高校生19人(黒沢尻北、黒沢尻工、西和賀、花巻南高)が
企画を練り、小学生との交流を通じ互いに郷土愛を学んでもらう内容。
同会議所青少年育成委員会の佐藤仁実委員長は、
「子ども、若者、大人の三世代で取り組む事業を、
未来に伝えていくことが大切。
青年会議所一丸で進めていきたい」
高校生グループのリーダーを務める花巻南高三年の千葉琴音さんは、
「小学生が、ずっと北上に住みたいと思えるような体験をさせてあげたい」
北上市、西和賀町内の小学4~6年生(定員45人)を募集。
参加費4000円。問い合わせは同会議所(0197・65・0281)へ。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090510_9
北上市の北上青年会議所(八重樫敏理事長)は、
新事業「鬼っこてらこや」を前に講演会を開いた。
鎌倉青年会議所の理事長として、「鎌倉てらこや」を設立した
湯沢大地さん(41)が活動紹介。
体験学習などで、郷土愛をはぐくむ青少年育成事業のスタートに向け、
会員一丸での事業展開を誓った。
湯沢さんは、「てらこやのススメ」と題して講演し、
鎌倉てらこやの設立経緯や具体的な活動内容を紹介。
早稲田大生が主体となり進めた運営について、
「学生の参画で、子どもたちが本心を出してくれた」
「地域の特色を生かし、北上らしい事業を行ってほしい」
北上青年会議所は、6月20日に鬼っこてらこやを開塾。
「きたかみに恋しよう」をテーマに、10月まで国見山を舞台とした
合宿や講演会の開催を予定する。
北上市在住の高校生19人(黒沢尻北、黒沢尻工、西和賀、花巻南高)が
企画を練り、小学生との交流を通じ互いに郷土愛を学んでもらう内容。
同会議所青少年育成委員会の佐藤仁実委員長は、
「子ども、若者、大人の三世代で取り組む事業を、
未来に伝えていくことが大切。
青年会議所一丸で進めていきたい」
高校生グループのリーダーを務める花巻南高三年の千葉琴音さんは、
「小学生が、ずっと北上に住みたいと思えるような体験をさせてあげたい」
北上市、西和賀町内の小学4~6年生(定員45人)を募集。
参加費4000円。問い合わせは同会議所(0197・65・0281)へ。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090510_9
シンガポール経済開発庁の楊バイオ医科学産業担当局長
(日経 4月30日)
アジアのバイオ医薬産業のハブを目指しているシンガポール。
2003年、バイオ医薬の研究開発拠点「バイオポリス」を開業し、
日本を含む海外の製薬会社や大学、研究機関の誘致を加速。
シンガポール経済開発庁のバイオ医科学産業担当局長である
楊吉全氏に誘致の進ちょく状況を聞いた。
——バイオ医薬産業を振興する狙いは?
「人口が少なく資源も乏しいシンガポールには、
知的集約型産業の育成が急務。
我が国の経済を支えている製造業には石油化学産業もあり、
バイオ医薬産業を育てる土台があった。
2000年、バイオ医薬産業の生産額は60億シンガポールドル(約3900億円)、
製造従事者は6000人にすぎなかったが、
電子機器や化学などに並ぶ一大産業に育成する考えで、
2015年に250億シンガポールドル、1万5000人に拡大する目標」
「バイオ医薬産業の育成を国策として打ち出した2000年以前は、
英グラクソスミスクラインや米シェリング・プラウなど
製薬会社の工場が存在していたが、
化学合成による低分子化合物の製造拠点がほとんど。
抗体医薬品などのバイオ医薬品を中心とする製造業に
脱皮することが課題」
——バイオ医薬産業の誘致策を強化している。
「政府が整備するバイオポリスの拡張は順調。
第1期、第2期の整備が終わり、建物の延べ床面積は24万平方メートル。
今後、10年初めにさらに4万平方メートル増やす。
製薬会社や大学などが、最先端の研究設備を手軽に使える環境を整える」
「2000年、バイオ医薬産業の研究開発(R&D)従事者は
ほとんどいなかったが、世界中の頭脳をヘッドハンティングし、
優秀な人材を呼び込む仕組み作りに取り組んでいる。
がん細胞の増殖を食い止める、代表的ながん抑制遺伝子を発見した
著名なデビッド・レーン氏の招請もその一例。
科学技術庁のチーフサイエンティストに就任。
日本から、胃がんの研究で知名度が高い元京都大学教授の
伊藤嘉明氏を招いている」
——日系企業の進出状況は?
「武田薬品工業のほか、早稲田大学とオリンパスが共同で
研究拠点を設けるなど、誘致実績も出てきた。
現状は、欧米からの進出企業が多いのが実情。
具体的な誘致目標はないが、日本の製薬会社の誘致を積極的に進める」
——誘致策の成果は?
「欧米のバイオ企業11社や医療技術企業17社が、50件の製造施設に投資。
誘致に成功した医薬品受託大手のロンザ(スイス)は、
生物製剤の工場を建設し、追加投資を計画。
同国は当初、低分子化合物の製造拠点しか持たなかったが、
バイオ医薬品に軸足を移している。
バイオ医薬産業の生産額は、08年190億シンガポールドル、
製造従事者は1万2000人増。
バイオ医薬産業の育成が実ってきた」
——シンガポールはバイオ医薬産業を育てるため、
経済開発庁傘下で国内企業に投資するバイオベンチャーキャピタルを
立ち上げたが、世界的な金融危機を受け、運用に支障は招じていないか?
「ファンドは政府資金を活用しており、長期的な視野に立った
運用ができるのが強み。
金融混乱ではこの強みが生きる。運営にも支障は招じていない」
——研究開発(R&D)投資を担うのはほとんどが外資系企業。
国内企業の振興が課題では?
「地場のバイオベンチャーは、抗がん剤の新薬を開発するなど
成果も出てきているが、バイオ医薬産業の成長のけん引役は外資と位置づけ。
バイオポリスの魅力作りに力を入れ、
日本企業を含めて外資の誘致を加速する」
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/interview/int090427_2.html
アジアのバイオ医薬産業のハブを目指しているシンガポール。
2003年、バイオ医薬の研究開発拠点「バイオポリス」を開業し、
日本を含む海外の製薬会社や大学、研究機関の誘致を加速。
シンガポール経済開発庁のバイオ医科学産業担当局長である
楊吉全氏に誘致の進ちょく状況を聞いた。
——バイオ医薬産業を振興する狙いは?
「人口が少なく資源も乏しいシンガポールには、
知的集約型産業の育成が急務。
我が国の経済を支えている製造業には石油化学産業もあり、
バイオ医薬産業を育てる土台があった。
2000年、バイオ医薬産業の生産額は60億シンガポールドル(約3900億円)、
製造従事者は6000人にすぎなかったが、
電子機器や化学などに並ぶ一大産業に育成する考えで、
2015年に250億シンガポールドル、1万5000人に拡大する目標」
「バイオ医薬産業の育成を国策として打ち出した2000年以前は、
英グラクソスミスクラインや米シェリング・プラウなど
製薬会社の工場が存在していたが、
化学合成による低分子化合物の製造拠点がほとんど。
抗体医薬品などのバイオ医薬品を中心とする製造業に
脱皮することが課題」
——バイオ医薬産業の誘致策を強化している。
「政府が整備するバイオポリスの拡張は順調。
第1期、第2期の整備が終わり、建物の延べ床面積は24万平方メートル。
今後、10年初めにさらに4万平方メートル増やす。
製薬会社や大学などが、最先端の研究設備を手軽に使える環境を整える」
「2000年、バイオ医薬産業の研究開発(R&D)従事者は
ほとんどいなかったが、世界中の頭脳をヘッドハンティングし、
優秀な人材を呼び込む仕組み作りに取り組んでいる。
がん細胞の増殖を食い止める、代表的ながん抑制遺伝子を発見した
著名なデビッド・レーン氏の招請もその一例。
科学技術庁のチーフサイエンティストに就任。
日本から、胃がんの研究で知名度が高い元京都大学教授の
伊藤嘉明氏を招いている」
——日系企業の進出状況は?
「武田薬品工業のほか、早稲田大学とオリンパスが共同で
研究拠点を設けるなど、誘致実績も出てきた。
現状は、欧米からの進出企業が多いのが実情。
具体的な誘致目標はないが、日本の製薬会社の誘致を積極的に進める」
——誘致策の成果は?
「欧米のバイオ企業11社や医療技術企業17社が、50件の製造施設に投資。
誘致に成功した医薬品受託大手のロンザ(スイス)は、
生物製剤の工場を建設し、追加投資を計画。
同国は当初、低分子化合物の製造拠点しか持たなかったが、
バイオ医薬品に軸足を移している。
バイオ医薬産業の生産額は、08年190億シンガポールドル、
製造従事者は1万2000人増。
バイオ医薬産業の育成が実ってきた」
——シンガポールはバイオ医薬産業を育てるため、
経済開発庁傘下で国内企業に投資するバイオベンチャーキャピタルを
立ち上げたが、世界的な金融危機を受け、運用に支障は招じていないか?
「ファンドは政府資金を活用しており、長期的な視野に立った
運用ができるのが強み。
金融混乱ではこの強みが生きる。運営にも支障は招じていない」
——研究開発(R&D)投資を担うのはほとんどが外資系企業。
国内企業の振興が課題では?
「地場のバイオベンチャーは、抗がん剤の新薬を開発するなど
成果も出てきているが、バイオ医薬産業の成長のけん引役は外資と位置づけ。
バイオポリスの魅力作りに力を入れ、
日本企業を含めて外資の誘致を加速する」
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/interview/int090427_2.html
2009年5月12日火曜日
教科書に地域医療執筆 藤沢の病院長と看護短大教授
(岩手日報 5月11日)
国内初となる地域医療学の教科書で、
藤沢町民病院の佐藤元美院長と岩手看護短大の鈴木るり子教授が
執筆を担当。
県内の現場で、コツコツと実績を積み重ねてきた二人が、
全国の医学生に地域医療の在り方や人材育成の現状を伝える。
医療現場に携わっていない読者にも、分かりやすい内容。
編集も担当した佐藤院長は、「専門用語を極力使わず、
地域医療の果たす役割や背景を理解してもらえるよう考慮した」
教科書は、「地域医療テキスト」(医学書院)。
B5判で206ページ。3990円。全国の書店などで発売。
佐藤院長が執筆したのは、「地域医療システム論」の中の
「市町村の事例」。
藤沢町で、県立病院が廃止に追い込まれた歴史から始まり、
保健医療福祉が一体となった「藤沢方式」を紹介、
町民病院の一日を時系列で追った。
病院スタッフが町内に出向き、住民と語り合う「地域ナイトスクール」は、
崩壊の危機にある地域医療を考える上で、
医療関係者と住民がどうあるべきかを示唆。
自治体病院の経営についても触れ、
「病院運営は、営利を目的するものではない。
しかし、経営がうまくいかなければ、必要な医療も提供できなくなる」、
高額医療機器導入の際の考え方も記した。
鈴木教授は、「地域医療を支える人材」の「看護職」について執筆。
「地域医療を支えるのは保健師である、という点をもっと厚みを
もたせたかったが、まずは基礎的なポイントを並べた」
地域医療学に関しては、各大学が個別に教材を用意し、
見学や実習などを通して対応しているが、包括的なテキストはなく、
自治医大地域医療学センターが中心となり、約一年がかりでまとめた。
佐藤院長は、「地域医療を守るには、他人に頼ってばかりではだめ。
藤沢町は苦労しながら、今のシステムを築き上げた。
教科書が全国の医療関係者、地域医療を考える住民の方々の
参考になれば何よりです」
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090511_15
国内初となる地域医療学の教科書で、
藤沢町民病院の佐藤元美院長と岩手看護短大の鈴木るり子教授が
執筆を担当。
県内の現場で、コツコツと実績を積み重ねてきた二人が、
全国の医学生に地域医療の在り方や人材育成の現状を伝える。
医療現場に携わっていない読者にも、分かりやすい内容。
編集も担当した佐藤院長は、「専門用語を極力使わず、
地域医療の果たす役割や背景を理解してもらえるよう考慮した」
教科書は、「地域医療テキスト」(医学書院)。
B5判で206ページ。3990円。全国の書店などで発売。
佐藤院長が執筆したのは、「地域医療システム論」の中の
「市町村の事例」。
藤沢町で、県立病院が廃止に追い込まれた歴史から始まり、
保健医療福祉が一体となった「藤沢方式」を紹介、
町民病院の一日を時系列で追った。
病院スタッフが町内に出向き、住民と語り合う「地域ナイトスクール」は、
崩壊の危機にある地域医療を考える上で、
医療関係者と住民がどうあるべきかを示唆。
自治体病院の経営についても触れ、
「病院運営は、営利を目的するものではない。
しかし、経営がうまくいかなければ、必要な医療も提供できなくなる」、
高額医療機器導入の際の考え方も記した。
鈴木教授は、「地域医療を支える人材」の「看護職」について執筆。
「地域医療を支えるのは保健師である、という点をもっと厚みを
もたせたかったが、まずは基礎的なポイントを並べた」
地域医療学に関しては、各大学が個別に教材を用意し、
見学や実習などを通して対応しているが、包括的なテキストはなく、
自治医大地域医療学センターが中心となり、約一年がかりでまとめた。
佐藤院長は、「地域医療を守るには、他人に頼ってばかりではだめ。
藤沢町は苦労しながら、今のシステムを築き上げた。
教科書が全国の医療関係者、地域医療を考える住民の方々の
参考になれば何よりです」
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090511_15
再生医療を支える科学:/下 素材や細胞の品質「標準化」が不可欠
(毎日 5月5日)
◇日本大・堤定美特任教授に聞く
再生医療では、ES細胞やiPS細胞、体性幹細胞などを使い、
損傷した臓器や組織を作り出して治療する。
いずれの方法でも、重要なのは、細胞を移植する時に使う素材や
治療用細胞の「品質」。
狙い通りの細胞に分化するか、がん化などの悪影響を起こさないか--。
再生医療にかかわるすべての技術に、一定の品質が担保されなければ
臨床では使えない。「標準化」の取り組みは不可欠だ。
◆無駄省くためルール
標準化とは、放置すると多様化、無秩序化するものに、
一定のルールを設定して単純化、秩序化すること。
例えば、機械を組み立てるねじが、メーカーごとにねじ山の形が
バラバラだと使いづらく、無駄なコストがかかる。
そこで、形状にルールを作る。
このルールを「規格」「標準」という。
工業製品の標準化が「工業標準化」で、日本工業規格(JIS)、
米国試験材料協会(ASTM)規格など、各国は独自の工業規格を持つ。
「基礎から応用に進んだ研究を、さらに産業にするために必要なのが標準化。
優れた技術も、標準化なしに世界に普及させることはできない」
日本大の堤定美・特任教授(医工学)は、世界157カ国が参加する
国際標準化機構(ISO)で、専門委員会の日本代表委員長を務める。
ISOでの活動は、25年に及ぶ標準化の第一人者。
「国内の再生医療分野では、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
を中心に、移植用培養皮膚や角膜、心筋のシート、骨、軟骨などの
規格化が進んでいます」
再生医療分野に限らず、標準化に対する日本の取り組みは、
06年ごろから強化。
狙いは二つ。
新技術を国際標準に沿った形で産業化することと、
日本発の新技術を国際標準にすること。
背景には、市場のグローバル化がある。
世界で同品質の製品が求められ、国際規格に合えば市場は広がり、
規格外だとしぼむ。
自国の規格を国際規格にできれば、メリットはさらに大きい。
政府の知的財産戦略本部が同年まとめた「国際標準総合戦略」には、
「標準を制する者が市場を制する」
◆優れたものが勝者に
「その中で、再生医療の標準化はやや特殊。
従来、多くの国際規格は市場でシェアを取った製品が基に。
ビデオのVHS方式のように。
再生医療は、市場にまだ『勝者』がいない。
純粋に科学的に優れたもの、妥当なものを規格にする方向で
議論が進んでいる」
舞台となるISOは、傘下に200以上の専門委員会(TC)がある。
TC1はねじ、TC2はボルトやナット、TC229はナノテクノロジー。
再生医療にかかわるのは、TC150(外科用インプラント専門委)と
TC194(医療機器の生物学的安全性専門委)。
堤教授が参加するTC150には07年、日本の提案で
再生医療製品専門の分科委員会ができた。
現在、12カ国が参加し日本は、同分科委員会の幹事国を務め、
今年9月、京都でTC150全体の年次総会を開催。
「国際規格を決める際は、当然各国の利益がぶつかる。
その中で議論を主導できる幹事国は、非常に有利。
再生医療分野は、市場のシェアではなく、科学的根拠を積み上げて
議論することになり、幹細胞研究など日本の優れた技術で勝負ができる。
いい形ができている」
◆懸案は国内の連携
堤教授が抱く懸念は、国内の態勢にある。
JISに、再生医療関係の規格がない。
再生医療に使う素材や治療用細胞を薬剤として扱うか、
医療機器として扱うかが決まっていない。
「薬剤か機器か。その違いは非常に大きい。
ISOやJISで標準化できるのは、機器だけ。
薬剤だと、製品化には厚生労働省による医薬品承認の手続きを
経ないといけないが、その手続きは複雑で、ブラックボックス的なので、
情報の共有が進まない。
再生医療では、医療機器扱いで国際規格を作り、
技術をオープンにした方がいい。
ルールを作り、技術をビジネスに乗せてはじめて、
医療は多くの人に行き渡る」
標準化は企業、政府、研究者が連携して取り組む問題。
「企業は、再生医療にかかわる規格案をどんどん出してほしい。
政府には、それを支援する制度を、研究者は特許と同様に
標準化への意識を持ってほしい。
トータルで、日本の潜在力は非常に大きい」
==============
◇つつみ・さだみ
京都大工学部卒業。同大生体医療工学研究センター教授、
再生医科学研究所ナノ再生医工学研究センター長などを経て、
08年から名誉教授。現在、日本大特任教授、金沢工大客員教授。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/05/05/20090505ddm016040132000c.html
◇日本大・堤定美特任教授に聞く
再生医療では、ES細胞やiPS細胞、体性幹細胞などを使い、
損傷した臓器や組織を作り出して治療する。
いずれの方法でも、重要なのは、細胞を移植する時に使う素材や
治療用細胞の「品質」。
狙い通りの細胞に分化するか、がん化などの悪影響を起こさないか--。
再生医療にかかわるすべての技術に、一定の品質が担保されなければ
臨床では使えない。「標準化」の取り組みは不可欠だ。
◆無駄省くためルール
標準化とは、放置すると多様化、無秩序化するものに、
一定のルールを設定して単純化、秩序化すること。
例えば、機械を組み立てるねじが、メーカーごとにねじ山の形が
バラバラだと使いづらく、無駄なコストがかかる。
そこで、形状にルールを作る。
このルールを「規格」「標準」という。
工業製品の標準化が「工業標準化」で、日本工業規格(JIS)、
米国試験材料協会(ASTM)規格など、各国は独自の工業規格を持つ。
「基礎から応用に進んだ研究を、さらに産業にするために必要なのが標準化。
優れた技術も、標準化なしに世界に普及させることはできない」
日本大の堤定美・特任教授(医工学)は、世界157カ国が参加する
国際標準化機構(ISO)で、専門委員会の日本代表委員長を務める。
ISOでの活動は、25年に及ぶ標準化の第一人者。
「国内の再生医療分野では、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
を中心に、移植用培養皮膚や角膜、心筋のシート、骨、軟骨などの
規格化が進んでいます」
再生医療分野に限らず、標準化に対する日本の取り組みは、
06年ごろから強化。
狙いは二つ。
新技術を国際標準に沿った形で産業化することと、
日本発の新技術を国際標準にすること。
背景には、市場のグローバル化がある。
世界で同品質の製品が求められ、国際規格に合えば市場は広がり、
規格外だとしぼむ。
自国の規格を国際規格にできれば、メリットはさらに大きい。
政府の知的財産戦略本部が同年まとめた「国際標準総合戦略」には、
「標準を制する者が市場を制する」
◆優れたものが勝者に
「その中で、再生医療の標準化はやや特殊。
従来、多くの国際規格は市場でシェアを取った製品が基に。
ビデオのVHS方式のように。
再生医療は、市場にまだ『勝者』がいない。
純粋に科学的に優れたもの、妥当なものを規格にする方向で
議論が進んでいる」
舞台となるISOは、傘下に200以上の専門委員会(TC)がある。
TC1はねじ、TC2はボルトやナット、TC229はナノテクノロジー。
再生医療にかかわるのは、TC150(外科用インプラント専門委)と
TC194(医療機器の生物学的安全性専門委)。
堤教授が参加するTC150には07年、日本の提案で
再生医療製品専門の分科委員会ができた。
現在、12カ国が参加し日本は、同分科委員会の幹事国を務め、
今年9月、京都でTC150全体の年次総会を開催。
「国際規格を決める際は、当然各国の利益がぶつかる。
その中で議論を主導できる幹事国は、非常に有利。
再生医療分野は、市場のシェアではなく、科学的根拠を積み上げて
議論することになり、幹細胞研究など日本の優れた技術で勝負ができる。
いい形ができている」
◆懸案は国内の連携
堤教授が抱く懸念は、国内の態勢にある。
JISに、再生医療関係の規格がない。
再生医療に使う素材や治療用細胞を薬剤として扱うか、
医療機器として扱うかが決まっていない。
「薬剤か機器か。その違いは非常に大きい。
ISOやJISで標準化できるのは、機器だけ。
薬剤だと、製品化には厚生労働省による医薬品承認の手続きを
経ないといけないが、その手続きは複雑で、ブラックボックス的なので、
情報の共有が進まない。
再生医療では、医療機器扱いで国際規格を作り、
技術をオープンにした方がいい。
ルールを作り、技術をビジネスに乗せてはじめて、
医療は多くの人に行き渡る」
標準化は企業、政府、研究者が連携して取り組む問題。
「企業は、再生医療にかかわる規格案をどんどん出してほしい。
政府には、それを支援する制度を、研究者は特許と同様に
標準化への意識を持ってほしい。
トータルで、日本の潜在力は非常に大きい」
==============
◇つつみ・さだみ
京都大工学部卒業。同大生体医療工学研究センター教授、
再生医科学研究所ナノ再生医工学研究センター長などを経て、
08年から名誉教授。現在、日本大特任教授、金沢工大客員教授。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/05/05/20090505ddm016040132000c.html
検証 橋下改革(2)放課後 勉強の習慣づけ
(読売 5月6日)
家庭で勉強する習慣をつけるため、放課後の学校が活用。
3月上旬の午後。大阪府田尻町立小学校の教室では、
1、2年生が一緒に、算数のプリントに取り組んでいた。
若い男性講師が、一人の女子児童の机の前でひざまずく。
「そうそう、できたやん」。
悩みながらも問題を解いた児童のプリントに、講師は笑顔で花丸をつけた。
小中学校で放課後に、子どもたちの自習を教員らがサポートする
府教育委員会の「おおさか・まなび舎」事業。
すでに実施されていた自学自習のプログラムを、
橋下知事の就任後に一部修正し、昨年9月に再スタート。
今年度、政令市と中核市を除く小学校の半数以上、
中学校は政令市を除く8割近くで実施を予定。
2010年度には全小中学校への拡大を目指す。
週2日、1回2時間で、参加は自由。参加費は無料。
授業形式ではなく、児童が自分の課題や学力に合わせて
プリントを選んで解く。
教員と一緒に、大学生などの「学習支援アドバイザー」が、
机を回って個別指導する。
熱心にプリントを解く子どもたちの姿に、奥山昌一教諭(54)は、
「理解が進んでいるのがひしひしとわかる。授業でも意欲が出ている」
アドバイザーで小学校教員を目指す関本真実さん(23)は、
「つまずいていた子どもたちが成長していくのがうれしい」
「まなび舎」のそもそもの狙いは、
子どもたちが家庭で勉強する習慣を身に着けるようにすること。
2008年度の全国学力テストの生活習慣調査では、
学力のみならず、家庭での学習時間でも、
大阪府は全国平均より低い実態が明らかに。
平日に家庭で30分以上学習している子どもの割合は、
小学校で76・1%、中学校で78・1%と、全国平均を約6~4ポイント下回った。
府教委では、放課後学習に加え、「家庭学習の手引き」と題した
パンフレットを作製。
小学校の低、中、高学年と中学校に分け、時間の目安や、
漢字練習や百ます計算など取り組む内容を記したもので、
全児童・生徒に配り、各家庭に協力を求めた。
学校でついた習慣を家庭での学習へとつなげるのは、そう簡単ではない。
田尻町立小では、学力に問題のある子どもについて、
保護者に呼びかけたり、友人に誘ってもらったりして
放課後学習に参加するよう促し、
「宿題をきちんとやる子が増えてきた」(同小)。
中には、勉強を見る親が夜間、仕事や友達づきあいなどで
不在がちなため、家に帰るとゲームをしたりテレビを見たりして、
学習が難しい児童もいる。
「放課後学習は、自学自習へのステップ。
最終的には、家で自ら学べる子を育てたい」
放課後学習を自宅での学習につなげるべく、これからも模索は続く。
◆学習支援アドバイザー
「おおさか・まなび舎」事業で、放課後に教室で自習する子どもたちを、
教員と一緒に個別指導する。
教員免許は不要だが、教員を目指す学生や元教員、
塾講師らの登録も多い。
謝礼は交通費を含めて2時間で1500円と少なく、ボランティアに近い。
謝礼は、府と市町村が半分ずつ補助。
謝礼を含めた「まなび舎」事業の09年度の総事業費は、約8700万円。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090506-OYT8T00282.htm
家庭で勉強する習慣をつけるため、放課後の学校が活用。
3月上旬の午後。大阪府田尻町立小学校の教室では、
1、2年生が一緒に、算数のプリントに取り組んでいた。
若い男性講師が、一人の女子児童の机の前でひざまずく。
「そうそう、できたやん」。
悩みながらも問題を解いた児童のプリントに、講師は笑顔で花丸をつけた。
小中学校で放課後に、子どもたちの自習を教員らがサポートする
府教育委員会の「おおさか・まなび舎」事業。
すでに実施されていた自学自習のプログラムを、
橋下知事の就任後に一部修正し、昨年9月に再スタート。
今年度、政令市と中核市を除く小学校の半数以上、
中学校は政令市を除く8割近くで実施を予定。
2010年度には全小中学校への拡大を目指す。
週2日、1回2時間で、参加は自由。参加費は無料。
授業形式ではなく、児童が自分の課題や学力に合わせて
プリントを選んで解く。
教員と一緒に、大学生などの「学習支援アドバイザー」が、
机を回って個別指導する。
熱心にプリントを解く子どもたちの姿に、奥山昌一教諭(54)は、
「理解が進んでいるのがひしひしとわかる。授業でも意欲が出ている」
アドバイザーで小学校教員を目指す関本真実さん(23)は、
「つまずいていた子どもたちが成長していくのがうれしい」
「まなび舎」のそもそもの狙いは、
子どもたちが家庭で勉強する習慣を身に着けるようにすること。
2008年度の全国学力テストの生活習慣調査では、
学力のみならず、家庭での学習時間でも、
大阪府は全国平均より低い実態が明らかに。
平日に家庭で30分以上学習している子どもの割合は、
小学校で76・1%、中学校で78・1%と、全国平均を約6~4ポイント下回った。
府教委では、放課後学習に加え、「家庭学習の手引き」と題した
パンフレットを作製。
小学校の低、中、高学年と中学校に分け、時間の目安や、
漢字練習や百ます計算など取り組む内容を記したもので、
全児童・生徒に配り、各家庭に協力を求めた。
学校でついた習慣を家庭での学習へとつなげるのは、そう簡単ではない。
田尻町立小では、学力に問題のある子どもについて、
保護者に呼びかけたり、友人に誘ってもらったりして
放課後学習に参加するよう促し、
「宿題をきちんとやる子が増えてきた」(同小)。
中には、勉強を見る親が夜間、仕事や友達づきあいなどで
不在がちなため、家に帰るとゲームをしたりテレビを見たりして、
学習が難しい児童もいる。
「放課後学習は、自学自習へのステップ。
最終的には、家で自ら学べる子を育てたい」
放課後学習を自宅での学習につなげるべく、これからも模索は続く。
◆学習支援アドバイザー
「おおさか・まなび舎」事業で、放課後に教室で自習する子どもたちを、
教員と一緒に個別指導する。
教員免許は不要だが、教員を目指す学生や元教員、
塾講師らの登録も多い。
謝礼は交通費を含めて2時間で1500円と少なく、ボランティアに近い。
謝礼は、府と市町村が半分ずつ補助。
謝礼を含めた「まなび舎」事業の09年度の総事業費は、約8700万円。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090506-OYT8T00282.htm
誰も口に出さない“緑経済”の陥穽
(日経 2009-05-04)
いつの時代にも実体は何であれ、
外観を美しくかつ意味あるもののように飾る言葉がある。
「グリーン・ニューディール」がその典型。
米オバマ政権が打ち出した、環境と景気刺激を同時に追求しようという政策。
ブッシュ前政権時代に、地球温暖化対策で大きく出遅れ、
京都議定書からも離脱した米国が地球温暖化など、
環境問題重視に大きくかじを切ることは歓迎すべき。
環境と景気刺激の「二兎を追う」政策に、過剰な期待をかけるのは禁物。
CO2排出を削減しようとすれば、自動車は小型軽量化せざるを得ず、
鋼材、樹脂など材料の使用量は減少に。燃料の消費量も減る。
小型化した車の組み立てラインの人員は、従来よりも少なくて済む。
素材産業や石油産業は、需要減少に見舞われ、
組み立て産業では、雇用が失われる恐れ。
ガソリンがぶ飲みの大型車が幅をきかせていた米国のような
“高炭素社会”では、グリーン・ニューディールは需要減退のリスクが高い。
自動車がハイブリッド車、電気自動車など環境対応車に転換する
プロセスで、新たな自動車需要は生まれるが、
それは通常の自動車の買い替えと同じで、需要拡大とはいえない。
環境対応車購入への優遇策で、買い替えの前倒しが期待できるくらい。
太陽光発電、風力発電などの装置産業や、スマートグリッドなどの
新たな送配電網の構築、断熱性能が高いエコ住宅の建設などでは、
新規需要や雇用が生み出される。
全体としてみれば、環境対応の強化は決してモノの需要の増加に
つながるわけではない。
グリーン・ニューディール政策については、欧州、日本から中国、
インドまで世界各国がオバマ政権に追随。
どんな国でも、政治は国民の幅広い支持が得られそうな政策や
キャッチフレーズに敏感。
政治が、グリーン・ニューディールを強調しすぎれば、
経済は停滞を続ける懸念がある。
景気回復には、グリーン・ニューディール以外の適切な需要創出策が必要。
省エネや様々な環境対応策がすでに具体化されている日本は、話が異なる。
グリーン・ニューディールが、需要を今の水準からさほど減退させない。
自動車は、すでに小型軽量化され、環境対応の進んだ車に乗り換えても、
原料などの需要減退の恐れは小さい。
ハイブリッド車、電気自動車の優遇策が、自動車の買い替え需要を
刺激することもあり得る。
環境省が発表した“日本版グリーン・ニューディール”は、
「緑の経済と社会の変革」と名付けられている。
施策は7分野で構成、環境対応の進んだ家電製品の購入を
支援することで話題となった「エコポイント」制度は、
「新3種の神器」と題された分野に含まれている。
エコポイントで最新鋭の家電に切り替わると、消費電力の減少によって
電力需要にはマイナスの影響が出る。
日本の電力会社は、夏場のピーク需要の抑制が発電設備全体の
年間平均稼働率上昇につながり、収益的にはプラスとなるため、
必ずしも悪い話ではない。
エコポイントによる家電の買い替え促進は、
経営不振の家電大手には強力な追い風に。
日本は省エネ対策が米欧に比べ先行したため、
1990年を基準年とする京都議定書のCO2排出削減は不利とされてきた。
京都議定書だけで言えばそうだが、先行したおかげで、
グリーン・ニューディール政策が景気刺激に大きな効果を持つ。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/tanso/tan090501.html
いつの時代にも実体は何であれ、
外観を美しくかつ意味あるもののように飾る言葉がある。
「グリーン・ニューディール」がその典型。
米オバマ政権が打ち出した、環境と景気刺激を同時に追求しようという政策。
ブッシュ前政権時代に、地球温暖化対策で大きく出遅れ、
京都議定書からも離脱した米国が地球温暖化など、
環境問題重視に大きくかじを切ることは歓迎すべき。
環境と景気刺激の「二兎を追う」政策に、過剰な期待をかけるのは禁物。
CO2排出を削減しようとすれば、自動車は小型軽量化せざるを得ず、
鋼材、樹脂など材料の使用量は減少に。燃料の消費量も減る。
小型化した車の組み立てラインの人員は、従来よりも少なくて済む。
素材産業や石油産業は、需要減少に見舞われ、
組み立て産業では、雇用が失われる恐れ。
ガソリンがぶ飲みの大型車が幅をきかせていた米国のような
“高炭素社会”では、グリーン・ニューディールは需要減退のリスクが高い。
自動車がハイブリッド車、電気自動車など環境対応車に転換する
プロセスで、新たな自動車需要は生まれるが、
それは通常の自動車の買い替えと同じで、需要拡大とはいえない。
環境対応車購入への優遇策で、買い替えの前倒しが期待できるくらい。
太陽光発電、風力発電などの装置産業や、スマートグリッドなどの
新たな送配電網の構築、断熱性能が高いエコ住宅の建設などでは、
新規需要や雇用が生み出される。
全体としてみれば、環境対応の強化は決してモノの需要の増加に
つながるわけではない。
グリーン・ニューディール政策については、欧州、日本から中国、
インドまで世界各国がオバマ政権に追随。
どんな国でも、政治は国民の幅広い支持が得られそうな政策や
キャッチフレーズに敏感。
政治が、グリーン・ニューディールを強調しすぎれば、
経済は停滞を続ける懸念がある。
景気回復には、グリーン・ニューディール以外の適切な需要創出策が必要。
省エネや様々な環境対応策がすでに具体化されている日本は、話が異なる。
グリーン・ニューディールが、需要を今の水準からさほど減退させない。
自動車は、すでに小型軽量化され、環境対応の進んだ車に乗り換えても、
原料などの需要減退の恐れは小さい。
ハイブリッド車、電気自動車の優遇策が、自動車の買い替え需要を
刺激することもあり得る。
環境省が発表した“日本版グリーン・ニューディール”は、
「緑の経済と社会の変革」と名付けられている。
施策は7分野で構成、環境対応の進んだ家電製品の購入を
支援することで話題となった「エコポイント」制度は、
「新3種の神器」と題された分野に含まれている。
エコポイントで最新鋭の家電に切り替わると、消費電力の減少によって
電力需要にはマイナスの影響が出る。
日本の電力会社は、夏場のピーク需要の抑制が発電設備全体の
年間平均稼働率上昇につながり、収益的にはプラスとなるため、
必ずしも悪い話ではない。
エコポイントによる家電の買い替え促進は、
経営不振の家電大手には強力な追い風に。
日本は省エネ対策が米欧に比べ先行したため、
1990年を基準年とする京都議定書のCO2排出削減は不利とされてきた。
京都議定書だけで言えばそうだが、先行したおかげで、
グリーン・ニューディール政策が景気刺激に大きな効果を持つ。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/tanso/tan090501.html
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