(読売 6月13日)
3年前に熊本県が行った小中学生対象の学力テストで、
「朝食を必ず食べる」中学生の5教科合計点(500点満点)の平均は
「ほとんど食べない」生徒の平均を65・4点も上回った。
規則正しい生活の大切さを裏付けたものだが、
専門家は「脳と栄養の関係を考えても当然」。
脳のエネルギー源は、ブドウ糖だけ。
ブドウ糖は、肝臓にグリコーゲンの形でわずかしか蓄えられていない。
中川八郎・大阪大名誉教授(神経内科学)は、
「ひと晩寝ると、体内に蓄えられたグリコーゲンは空になる。
朝食を抜くと、脳に必要なエネルギーが供給されず、集中力が低下し、
ミスが多発する」。
女子栄養大の三浦理代教授(栄養科学)は、
脳を目覚めさせる朝食として、「ごはんなどの炭水化物(糖質)とともに、
糖質を効率よくエネルギーに変えるビタミンB1を含む食品も食べて」。
B1摂取には、うなぎ入り卵焼きやほうれん草のごまあえなどが良い。
白米を胚芽米に代えるのも賢い手。
洋食なら、ピーナツクリームやシリアルなどの食品がお勧め。
三浦教授は、「脳を活性化するメニュー」などをレシピ付きで紹介。
ビタミンB1が豊富な豚肉のほかに、脳の神経伝達物質の材料となる
アミノ酸の一種「トリプトファン」を多く含む鶏肉、神経細胞の保護作用がある
ドコサヘキサエン酸(DHA)が多い魚を挙げている。
こうした食事は年齢に関係なく共通するが、年を重ねると注意したいのは
「脳の低栄養状態」。
同じ食材を食べ続けるなど、食事が単調になるときに起こりやすい。
この状態が長く続くと、脳の老化の引き金になる。
たくさんの食材をバランス良く食べたい。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/plus/20080613-OYT8T00519.htm
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