(読売 4月7日)
「宿題は、どうやって提出すればいいの」
「専用の書式があるのよ」
質問を電子メールで送ると、すぐに教師から返信が届く。
米フロリダ州オーランド。
自宅でパソコンに向かう公立校9年生(中3)の
ルース・アン・スピアーズさん(15)が受けているのは、
インターネット上にある「バーチャル・スクール(仮想学校)」の授業。
同州の公立校では2009年から、バーチャル・スクールの授業を
卒業単位として認めている。
「海洋科学」、「統計学」、「心理学」、「中国語」など様々な科目があり、
州内の生徒なら誰でも無料で受けられる。
同様の仕組みは全米にあるが、同州は昨年、全米最多の約12万人が受講。
「電子メールや電話で質問ができ、月に1度は先生から親に
電話が入るので安心」、母親のキャロルさん(43)。
ネット上の遠隔授業は教師も在宅勤務で、午前8時から午後8時まで、
個人授業に近い形式で対応。
1997年、一部学区でスタートした当時、受講生はわずか77人、
州の財政難などを背景に、飛躍的に普及。
同州公認フロリダ・バーチャル・スクール社は、
米国内49州・特別区で授業を提供。
個人・団体の利用者は、世界46か国に広がっており、日本にも利用者が。
同社の総支配人、アンディー・ロス氏(57)は、
「校舎や維持費が不要なため、金がかからない。
生徒も好きな時に勉強ができる」
昨年は3280万ドル(約27億5000万円)の予算削減を実現した計算。
「宿題で、麻薬撲滅を訴えるテレビ広告の原稿を書いたの。
1学期が終わると、先生から『良くできました』というメッセージが入る」
ルース・アンさんの目が輝いた。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/jijou/sekai/20110407-OYT8T00230.htm
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