(読売 6月11日)
いつまでも若く、柔軟な頭脳を維持したい。
そんな願いに、科学の光が当たる。
実証されつつある脳を元気にするコツを紹介。
東京都品川区中延のアーケード街近くに、楽器メーカー「ヤマハ」が
開設した「音楽と健康スタジオ」教室がある。
リズミカルな音楽に合わせ、熟年世代から80歳代までの10人が、
手足の曲げ伸ばし、ストレッチ、軽いエアロビクスなどに汗を流す。
合間には、合唱団のような発声練習も行う。
振るとマラカスのような音を出す「サウンドフープ」という器具を使い、
リズムに体の動きを乗せていく。
教室は、「運動と音楽の両面から脳を刺激する」
(同社の宮下順治・プロジェクトリーダー)ことを目的に、
2005年から始まった。1回1時間、月3回。
「無理せず、継続が大事」。
予備的な実験で、教室の参加者は、思考、計算などをつかさどる
脳の前頭葉(額に近い部分)の血流が高まることが確認。
会員約200人へのアンケートでは、「気持ちが明るくなった」、
「若返った気がする」と効果を挙げる声。
運動が、筋肉や心肺機能を向上させるだけでなく、
脳を元気にさせるという研究成果が、次々に発表。
米国の研究チームは、ネズミに自由に運動させると、
神経細胞を元気にする「BDNF」が脳内で増加することを突き止めた。
「BDNFを増やす引き金は、筋肉細胞が分泌する別のたんぱく質」と、
東京大の柳原大・准教授(身体運動科学)は説明。
「ネズミは、自発的には激しい運動をしない。
人間ならウオーキングや水泳、ハイキングなど適度な運動が当てはまる」。
運動後の壮快感は、脳が元気になるサインでもあるようだ。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/plus/20080611-OYT8T00330.htm?from=nwla
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