(毎日 6月7日)
日本バレーボール協会(JVA)の選手登録は従来、
代表者がチーム単位で所定の用紙に書き込む方式。
昨年4月からは、選手個々が携帯電話やパソコンを使い、
インターネットを通じて行う方式に改められた。
これが、中学や高校で部活の指導にあたる教諭らの懸念を呼んだ。
背景には、教育現場に根強く残る携帯電話やパソコンへの警戒感。
近年、学校裏サイトや出会い系サイトが、
犯罪やいじめの温床として指摘。
「インターネットから生徒の問題行動が起きているだけに、
教師は取り扱いに悩んでいる」、
「個人情報が流出することはないのか」、
「普段は使うなと指導しているのに(新登録制度は)矛盾する」
大阪市中学体育連盟バレーボール部総会では、
不安の声が相次いだ。
加えて、システムが難解だという声がある。
ある教諭は、「アナログ世代の私自身、登録に挑戦したが、できなかった。
だから子供たちにも教えられない」、
「紙で登録する方法に戻してください」と、
出席したJVA関係者を恨めしそうに見つめた。
この二つは、背中合わせの関係。
システムの開発、整備にあたったJVAの岡山保美氏は、
登録が難解になった理由が、個人情報保護にある。
「情報にアクセスする権限を厳しく制限する発想で、システムを作った。
個人情報の登録や修正は、基本的に生徒本人や親以外にはできない。
親ができない場合は先生がするが、
その場合は生徒の親から委任状を出してもらう」。
現場の意見を受け、顔写真の添付を義務から外すなどしたが、
「基本線は譲れない」との考え。
「インターネットという便利なツールが、悪い形で使われている現状もある。
しかし、悪を排除しつつ、便利を生かしていくことが大事」と話す岡山氏。
「5年先、10年先のIT(情報技術)の浸透状況を考えれば、
方向性は間違っていない」。
http://mainichi.jp/enta/sports/21century/
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