(毎日 2008年1月4日)
年末年始の休みが終わり、仕事や学校が始まる時期を迎えた。
体調を整え、快適に新年をスタートさせるコツを、
池谷医院(あきる野市)の池谷敏郎医師(内科・循環器科)と、
精神科医で作家の奥田弘美さんに聞いた。
年末年始はアルコール、糖分、油、炭水化物をとる機会が多く、
内臓脂肪がたまりがち。
池谷医師が勧めるのは、「朝だけダイエット」。
朝食を野菜ジュースと果物のみにし、昼食と夕食は普通に食べる方法。
数日間でも摂取カロリーを少なくすると、
短期間にたまった内臓脂肪はすぐに落ちる。
運動も大切で、ウオーキングが最適。
だが、「家事を一生懸命やるだけでも運動になる」。
久々に人込みに出ると、風邪のウイルスにさらされる心配。
予防には、マスクがよい。
のどの湿度を上げて、ウイルスを増殖しにくくする。
うがいと手洗いも大切。
うがいは、上を向いて舌を出すようにして、
のどの奧で15秒ほどがらがらし、3回ほど繰り返すとよい。
冬は寒さで血圧が上昇し、血管にもストレスがかかるため、
脳卒中を招きやすい。
脳卒中の患者は約140万人、年に約13万人が脳卒中で死亡。
体がなまった休み明けは要注意。
脳卒中には、くも膜下出血と脳出血、脳梗塞などがあり、
発症には血圧の上昇が大きくかかわる。
この時期に大切なのは、寒暖の差をなくして血圧の急上昇を防ぐこと。
風呂に入るときは脱衣所を暖めておいたり、家から外に出るときには
セーターを着込んだりする。
急に激しい運動をすることも避ける方が良い。
魚を積極的に食べるとよい。
暴飲暴食や運動不足で血中の中性脂肪が増え、
善玉コレステロールが減ると、脳卒中の原因となる動脈硬化を生じる。
魚に多く含まれているドコサヘキサエン酸(DHA)と
エイコサペンタエン酸(EPA)は、脂肪のバランスを整え、予防に効果的。
奥田さんは、「ストレスのもとは、体や心に起こる変化。
年末年始は帰省して人と会ったり、気づかないうちに心も疲れている。
心の健康を保つには、人間関係や仕事、プライベート、健康、
お金のバランスが大事」。
まず実行したいのが、早起き。
休み最後の2日間は、夜更かしをした後でも、通常の出勤時間に起きる。
2日間はアルコールを控え、肉、魚、豆腐などのたんぱく質と野菜を摂る。
「思考パターンを作るのは、脳内の神経伝達物質。
心を前向きにするには、睡眠と食事を整えるのが基本」。
心に新年の景気づけをするのも効果的。
例えば、財布や文具など普段使うものを新しくする。
1年の目標を決めると、エネルギーが出てくる。
ストイックな目標より、「旅行に行く」、「英会話を習う」など、楽しい項目。
「休みの最後の日までフルに活動して仕事に向かう場合、
仕事の初日は、『ならしの日』と割り切って」と奥田さん。
▽間に合うことは翌週に回す
▽残業をせず定時に帰る
▽新年会は慎むなど、張り切りすぎないように意識する。
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■奥田弘美さんが勧める心の健康回復法
・バランスのとれた食事
・散歩など軽い運動
・1人の時間の確保
・早寝早起き
・ゆっくり入浴
・マッサージなどのリラクセーション
・日用品を新調する
・楽しい目標をたてる
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=65317
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