平成20年(2008年)の年が明けた。
気仙三市町、釜石市、大槌町の計五市町が会場となり、
「海フェスタいわて~海の祭典2008三陸~」が
7月19日(土)から9日間開催。
沿岸各市町が産業、生活の基盤としている海・川への関心を喚起し、
地震・津波などに対する地域防災意識の高揚と海洋環境への理解を深め、
港湾利用を図りながら、三陸沿岸地域振興の起爆剤としての役割が期待。
地方港湾での開催という前例のないケースでもあり、
各地域で親しまれてきたイベントを活用して、沿岸らしさをPRしたい。
港湾利用、環境、観光充実など、気仙地域が抱える課題解決の方向性が
見出せるか、祭典成功に向けた取り組みの波及効果も注目。
開催期間は、7月19日~27日(日)。
「海フェスタ」は、前身である「海の祭典」から数え、昭和61年から開催。
海の恩恵に感謝し、海洋国日本の繁栄を願う『海の日』の意義を再確認し、
海に対する関心を喚起することを目的に、主要港湾都市で毎年開催。
海フェスタとしては、6回目の開催。
県内沿岸五市町が会場となり、宮古市、久慈市が協力する形。
基本理念は、
▽港湾や海・川への関心の喚起、利用促進
▽地震、津波など防災意識の高揚
▽海洋環境への理解
▽海洋スポーツや海・川とのふれあい体験による青少年の健全育成
▽三陸沿岸地域の特色を全国に発信
注目は、中心会場である大船渡市が地方港であること。
岩手県開催は初で、東北では7年ぶり。
これまで東京や横浜など、大都市や県庁所在地での開催が多かった。
5市町の人口約13万人に、宮古市、久慈市を合わせても30万人未満。
富山県で開催した際、射水市や富山市など港湾所在各市が会場となり、
富山市だけで人口は、40万人超。
大船渡市の人口の10倍の規模。
富山県での開催内容は、大船渡市関係者がモデルケースとして参考。
全体事業費は1億円超、62事業を企画。
国や航海訓練所に所属する大型船や帆船、客船の寄港も10隻超、
来場者数は35万人を記録。
海フェスタ実行委員会(会長・甘竹勝郎大船渡市長)総会の場で、
実施事業の骨子が固まった。
5市町での事業数は、約60事業、動員も30万人規模。
事業構成は、記念式典や展示会、地震・津波等防災などのセミナー、
船舶の一般公開、マリン・ビーチスポーツ、海洋環境保全、
港・海・川のフェスティバルなど。
記念式典といった主要行事のほとんどは、大船渡市内での開催。
記念式典といった主要行事のほとんどは、大船渡市内での開催。
甘竹会長は、「これまである事業を期間中に集約させる形で開催。
当地区らしく、お金をかけずに成功させたい」。
事業費は、富山県開催よりも抑え、
夏場に行われた海・川にちなんだイベントを集約させて、
夏場に行われた海・川にちなんだイベントを集約させて、
地方の魅力をアピール。
象徴的なのが、大船渡市の夏の恒例イベントで、東北最大級の海の祭典として
約20万人を動員する「三陸・大船渡夏まつり」。
毎年8月上旬に開催しているが、今年は海フェスタの協賛事業として、
期間中の7月下旬に催される。
陸前高田市でも、チャオチャオ道中踊りの期間内開催を予定。
市民の手で伝統を積み重ねた事業を、海フェスタを機会に見つめ直し、
広く沿岸らしさを発信したい。
住民の防災意識の高揚と地域防災力の向上を図るため、
高い確率で発生が予想される宮城県沖地震の最新情報を提供するなど、
防災に関するシンポジウムを大船渡市、陸前高田市、大槌町で開催予定。
大船渡市立博物館では、津波の歴史文献、写真展が開かれる。
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