(共同通信社 2008年9月5日)
発生段階で、脊椎動物の脳が一定の大きさになるよう、
神経の成長を巧みに調節している仕組みを、
理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの
笹井芳樹グループディレクターらが解明し、米科学誌セルに発表。
いったん脳の原型ができると、「ONT1」というタンパク質が働き、
それ以上の脳形成を止めていた。
笹井ディレクターは、「謎が多い臓器形成の仕組みの一端が分かった。
万能細胞を使った再生医療の研究にも役立ちそうだ」。
チームは、アフリカツメガエルの受精卵で実験。
神経成長を促す別のタンパク質とONT1が、互いに抑制し合いながら
バランスを取っているのを発見。
受精卵が細胞分裂を繰り返して、胎児に相当する段階に進むと、
ONT1が強く働いて脳形成が終わった。
この仕組みは、魚類や哺乳類などでも共通だが、
人を含む霊長類などではそれに加えて、
さらに脳を大きくする別の仕組みも存在するらしい。
「ほかの臓器でも、似た調節機構が働いているのではないか」。
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=79535
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