(CNN 2月17日)
脳卒中の後遺症や骨折、手術などによって身体機能の一部を損なった
患者の回復を図るリハビリテーションに、
任天堂の家庭用ゲーム機「Wii(ウィー)」を導入する動きが、
米国内の病院などで目立っている。
単調になりがちなリハビリへの意欲を向上させるといった効果。
米イリノイ州南部のヘリン病院は、昨年からWiiを活用。
患者は、モーションセンサー付きのコントローラーを操作し、
画面上でのテニスやボクシングに熱中するうち、
知らず知らずに従来のリハビリと同様の運動を繰り返す。
リハビリ部門責任者のジェームズ・オズボーン氏は、
「画面に現れる架空の相手を倒すことに集中するから、
リハビリのつらさを感じなくなったという患者が非常に多い。
苦痛から意識をそらすことで、運動もスムースになる」。
ノースカロライナ州ローリーのウェークメド・ヘルス病院では、
9歳~80歳代までの患者が、Wiiを取り入れたリハビリに取り組んでいる。
脳卒中で倒れ、左腕にまひが残った元警官のビリー・ペリーさんは、
「孫たちがWiiで遊んでいるのを見たことがあったので、
病院でリハビリにと提案されて飛びついた。
楽しいから、体がリラックスして動かしやすくなるね。
今度孫を訪ねた時には、仲間に入れてもらうつもり」。
Wiiは、イラクなどで負傷した米兵を受け入れる軍病院でも活躍。
負傷兵は、20代前半の若者が多く、普段からゲームを楽しむ層と重なり、
Wiiによるリハビリを受け入れるのに何の抵抗もないよう。
ミネソタ州ミネアポリスでは、ミネソタ大と地元病院が共同で、
Wiiのリハビリ効果を科学的に裏付けるための研究に取り組んでいる。
任天堂には、Wiiをリハビリ用として売り込む動きは特にみられないが、
「リハビリという分野に新たな活用法が見出されるのは、喜ばしい」。
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200802170021.html
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