花巻市大迫町の早池峰神楽が、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の
「無形文化遺産」国内候補に選ばれた。
500年以上とも伝えられる長い間、地域で脈々と伝えられてきた。同神楽は市民の誇り。
「世界の早池峰神楽だ」、「伝承への大きな励みになる」。
舞い手らは、伝承への責任感を強くしている。
大償、岳両神楽の保存会は、8月1日の早池峰神社例大祭での
神楽奉納準備に忙しい。
大償神楽保存会は、花巻市大迫町内川目の「神楽の館」で練習。
約15人が気合のこもった表情で、演舞に打ち込んだ。
佐々木裕会長は、「舞う場一つ一つが勝負。
今後も緩みなく芸を磨いていくのみだ」と真摯に受け止める。
岳神楽保存会の小国朋身会長は、「早池峰信仰の下、生活する人があって
神楽は成り立つ。支えてくれる地域の人たちと喜びを分かち合いたい」
両神楽とも、公演は年間50-70回に上り、
西日本や関東などに出向くことも多い。
近年は、米国や欧州、韓国など海外公演も成功させ、各国メディアから絶賛。
大石満雄花巻市長は、「無形文化遺産となれば、国内のみならず
世界的に価値を認められる。より国際的な観光や交流の促進につながる」
市民にとっても、早池峰神楽はなくてはならない存在。
長年、神楽の公演に足を運んでいる花巻市南万丁目の小原順次さん(73)は
「神楽は心が揺さぶられる。
伝統が生む華麗さ、重厚さは世界でも類を見ないと思う」
保存活動に助力する早池峰神楽保存会の佐藤共成会長も
「住民にとって、神楽は生活の一部であり、誇り。
子どもたちへの伝承も充実しており(登録は)、今後の大きな励みになる」
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