(毎日 1月21日)
アスリートや指導者が肉好きであることは、ここにも何回か書いた。
指導者のみなさんとの懇親会でも、焼き肉屋が選ばれることが多い。
骨付きカルビにタン塩、ビールに韓国焼酎。
次から次へと彼らの胃袋の中に消えていく。
数時間前に見せていた厳しい指導者の顔はそこにはなく、
あるのはただのオヤジの優しい笑顔。
楽しい時間を過ごし、誰もが満腹でお開きになる。
いや、お開きになったはずであるが、後日談を聞かされることが少なくない。
「街道沿いにおいしいラーメン屋ができた」。
誰かが漏らしたささやきに、有志が続々名乗りを上げる。
そう、フィニッシュラーメン。焼き肉屋でたくさん食べたはずなのに。
しかし、この一連の行動は、実は理屈が通る。
お酒を浴びた体は、一時的なエネルギー不足に陥る。
アルコールの分解に、エネルギーが必要になるからだ。
体は、エネルギー源である糖質を欲しがる。
甘い物好きであれば、ラーメンではなくケーキ類に誘惑。
いわば、魔の時間。
理屈は合っているとはいえ、アルコールと一緒に肉ばかり食べて
主食や野菜が少ない結果でもある。
バランスが崩れた状態なので、理屈が合っているからといって
ほめられたものでは当然ない。
寝る前の脂質の取りすぎは、内臓の負担になるばかりか、
体脂肪として蓄積しやすい。
ラーメンはお茶漬けにするとか、ケーキは果物にするとか、
せめて置き換えてほしい。
フィニッシュラーメンへの流れは、習慣でもあることを認識してほしい。
お酒で思考能力が落ち、自分に甘くなるから、「ま、いいか」となる。
甘い男も善しあしなのだ。
http://mainichi.jp/life/health/chie/news/20080121ddf035050025000c.html
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