2008年6月30日月曜日

米で「脳トレ」ブーム、ベビーブーマー高齢化で加速

(CNN 6月18日)

チェスター・サントスさん(32)は、7年前から脳を鍛えている。
記憶力の衰えが不安なわけではなく、高齢期を迎えた
ベビーブーマー世代の間で高まる「脳活性化」ブームに乗った形。

記憶力低下を心配する大人たちや、テストに備えて知識を詰め込みたい
10代の子供たちの間で、任天堂の「脳トレ」シリーズのようなゲームや、
数独、クロスワードなど認知症防止に役立つとされるパズル、
ネットの脳活性化プログラムが大ヒットしそうな勢い。

サントスさんは、2008年全米記憶力コンテストの優勝者。
トランプ一式の並びを3分で記憶でき、無作為の単語100語や
100人の名前と顔を15分で覚えられる。
「人の脳には、自分で思っている以上のことをできる能力がある」と話す
サントスさんは、それまでの仕事を辞め、記憶術を教える仕事に就いた。

調査会社米シャープブレインズの調べによると、
脳活性化ソフトの市場は、2007年に2億2500万ドル(約240億円)、
2005年の推定1億ドルから大幅に増えた。

これは、任天堂の脳トレゲームの貢献もあるが、
何事にも積極的なベビーブーマー世代が60代に差し掛かったことで、
2007年に転機を迎えた。

ネットで脳を鍛えるプログラムも登場。
「ルモシティ」は、「楽しく夢中になれるゲームで、
認識能力と脳の健康を高める」と銘打ったプログラム。
メリーランド州に住むサラ・シュルツさん(67)は、
このおかげで考えるのが早くなった。

脳を鍛えるプログラムはベビーブーマーだけでなく、10代の教育でも注目。
ニューヨークで歴史を教えるリーモン・マシューズさんは、
脳活性化を学習課程に取り入れたところ、生徒の成績に違いが出た。
シャープブレインズの予想では、米国の脳活性化ソフト市場は
2015年に20億ドル規模に達する見通し。

いずれ認定脳トレ指導員や脳トレプログラムが、
職場や政策に進出するとサントスさんは予想。

http://www.cnn.co.jp/science/CNN200806180032.html

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