(毎日 6月28日)
4月の東京都高体連女子バレーボール専門部会総会で、
日本バレーボール協会(JVA)の山岸紀郎専務理事は、
会場の高校生らに個人登録制度のメリットを説明。
「中学、高校(のチーム)だけでなく、それ以外から試合に
参加するチャンスが出てくる。
皆さんも、『中学校のOGでチームを作って、皇后杯に出ようよ』
という話になるかもしれません。
天皇杯・皇后杯は、学校やクラブなどカテゴリーの枠を超えた
チームの参加を認めています」
「天皇杯・皇后杯」とは昨年度、黒鷲旗大会から分離する形でスタートした
天皇杯・皇后杯全日本選手権大会のこと。
第1回は昨年4月から各都道府県予選を行い、
今年1月に男子はJT、女子は東レが優勝。
大会について、JVAのホームページは
「(JVAに)有効に登録されていれば、誰でも参加することが可能。
バレーボールを行うすべての選手が、日本一を目指せる壮大な大会」。
個人登録制度と不可分の関係にあることが分かる。
こうした施策は、日本サッカー協会(JFA)の影響を強く受けている。
総収入が約175億円(08年度予算)に達するJFAも、
以前は他競技団体と変わらぬ「貧乏所帯」。
成長のきっかけは、77年からの長沼健専務理事(当時)による改革。
その柱が、個人登録制度導入。
「中学生」「高校生」など所属・身分による種別区分を年齢ごとに改め、
加盟登録費を個人から徴収。
登録選手へのメリットとして、天皇杯全日本選手権大会を、
全国すべての登録チームが参加できるトーナメント大会に衣替え。
個人登録について、JVA同様に中学校など現場からの反発もあったが、
これを機に赤字体質を脱却。
93年のJリーグ発足、代表チーム強化、02年の日韓W杯開催へ。
近年、バスケットやバレーなどが個人登録制度を導入した背景には、
こうしたサッカーの実績がある。
http://mainichi.jp/enta/sports/21century/
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