2008年8月15日金曜日

微生物使い土壌活性化 成長促進、労力軽減効果も

(東海新報 8月13日)

農業を取り巻く環境は、営農者の高齢化や後継者不足、
農地の荒廃など多くの課題を抱えている。
資材高騰の煽りで肥料価格も大きく値上がりし、農家経営を圧迫。

こうした中、健康な土づくりによる成長促進と作業労力の軽減化などに
つながる微生物有機肥料が注目。

この画期的な肥料は、有機物が完全発酵した土壌微生物活性剤の
「バイオソイル」と「サンデーグリーン」(ティーエフケイ(株))。

有機物を三次発酵させた土づくりをする土壌微生物保全剤で、
環境保全型農業への転換を導く土中再発酵のない完熟肥料。

いずれも土が団粒構造になるため、保水性、保肥性、保温性が高まり、
土の入れ替えが不要。
臭いもなく、有益微生物の働きで病原菌や根腐れを抑制し、
土もやわらかくなる。

東北で唯一の取り扱い代理店、大船渡市の(株)知恩(村上道義代表)は、
「作物の生育速度や収穫量アップに効果がある」。
バイオソイル施用区と対照区でナスの実証栽培を行っている
陸前高田市米崎町の農業・吉田税さん(74)は、
「施用区では、成長も収量も二倍。実がやわらかく、色つやもいい。
虫もつかず追肥もほとんど不要で、肥料と労力の節減に。
農家のコストダウンを図る意味で、栽培形態の確立を図りたい」。
近年の世界的な資源価格高騰を受け、肥料コスト上昇が農家経営を直撃。
微生物有機肥料は、従来の高度化成肥料に比べ高値感はあるものの、
村上代表は、「肥料価格高騰の折、価格が安定している微生物肥料は
収量面や農作業の省力化などメリットも多い」。

農業従事者の高齢化や産地間競争の激化、食の安心安全に対する
関心の高まりなど、農業を取り巻く環境が厳しさを増している中、
環境と人にやさしい微生物を使った土壌活性剤の効果が注目。

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