(朝日 2008年9月22日)
カルシウムとビタミンDをともに多く摂取すると、大腸がんにかかるリスクを
下げる可能性があることが、九州大などの調査でわかった。
米国のがん予防専門誌で報告。
古野純典・九大教授らのグループが、福岡市とその近郊に住み、
大腸がんと診断された836人と、同じ年代で大腸がんではない861人から
食事や生活習慣を詳しくたずね、関連を調べた。
1日あたりのカルシウム摂取量が平均約700ミリグラムと、
最多の人たちが大腸がんになるリスクは、
同400ミリグラムで最も少ない人たちと比べ、3割ほど低い。
しかし、カルシウムを多くとっても、ビタミンDをあまりとらない人では、
違いははっきりしなかった。
カルシウムを平均約700ミリグラムとり、かつビタミンDを多くとる人
(1日10マイクログラムかそれ以上)で比べると、
大腸がんリスクは、カルシウム摂取が少なく、
ビタミンDをあまりとらない人より、6割低い。
ビタミンDは、サンマやサケといった魚類やキノコ類に多い。
日本人のカルシウム摂取量は、1日あたり平均540ミリグラム余で不足ぎみ。
ビタミンDは、8マイクログラムほど。
大腸がんは、肥満や飲酒でリスクが高まることがわかっている。
牛乳を飲んでカルシウムを多くとると、
大腸がんリスクが2割ほど下がることは、欧米グループが報告。
溝上哲也・国立国際医療センター部長(前・九大助教授)は、
「ビタミンDはカルシウムの吸収を助けるので、
大腸がんの予防効果を高めるのかも知れない。
さらに効果を調べたい」
http://www.asahi.com/science/update/0922/TKY200809220168.html
0 件のコメント:
コメントを投稿