2008年9月8日月曜日

トレーナー養成へ 岩手国体強化本部

(岩手日報 9月7日)

2016年の岩手国体に向けた県選手強化本部(本部長・達増知事)は、
選手のけが予防やコンディションを整えるトレーナーを
独自に認定する「いわて認定アスレチックトレーナー養成事業」を始める。

本年度は、医療関係者らを中心に10人程度を10月から公募。
12月から始まる講習会などで、2年かけてスポーツ医学や選手の
特性に合わせたトレーニングメニューの作り方などを学ぶ。
最終的に、国体実施40競技すべてに配置する体制を整える。

アスレチックトレーナーは、選手一人一人の体のバランスや
筋肉のつき方に合ったトレーニングメニューの作成、けが予防、応急処置、
コンディショニングなどを行う。
技術指導や作戦づくりに重点を置くのが監督やコーチとすれば、
トレーナーは選手の体づくりを支える。

埼玉インターハイの陸上男子1600メートルリレーで6位入賞した
盛岡南高陸上部は、3年前から県体育協会のトレーナー派遣を受ける。
同校陸上部の千田俊一監督は、
「練習段階から、選手のコンディションを整えてもらった。
大会では、食事や水分補給の指導、体調管理を任せ、
自分は戦略づくりに専念できた。
専門知識を備えたトレーナーの存在は大きい」。

日本体育協会(日体協)の公認制度があり、養成講習も行われるが、
受講者は全国から年間80人程度に限られ、
都道府県体協の推薦が必要。
講習会場も都市部に限られる。
本県で公認資格を持つのは現在5人だけで、
強化対象の学校や競技をかけもちしている状態。

同強化本部は、「天皇杯獲得(総合優勝)には、各競技まんべんなく
サポートが必要」という考えで、国体実施全競技に配置する計画。

昨年国体を行った秋田も独自の認定で、
ほぼすべての競技にトレーナーを置いた。
2年後、国体を控える千葉県は06年度から講習を行い、
これまで500人を養成。

同強化本部は、県内で日体協とほぼ同じカリキュラムの講習を行い、
質の高いトレーナーを育てる。
初年度は、一定の医療知識を備えた看護師や理学療法士、
柔道整復師らを中心に選考する予定。

同強化本部事務局の県教委スポーツ健康課の川口仁志総括課長は、
「選手の資質、能力を最大限引き出すために不可欠だが、
絶対数が足りない。
知識や技術を身に付けたトレーナーを県内レベルで育て、
サポート体制を整えたい」。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20080907_3

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