(共同通信社 2008年9月26日)
あらゆる組織に成長できる万能細胞のiPS細胞を、
がん化の恐れが少ない方法で作製することに、
米ハーバード大などのチームがマウスの実験で成功、
米科学誌サイエンス(電子版)に発表。
人でも再現できれば、安全性がより高い手法として、
臨床応用の可能性を広げそうだ。
iPS細胞を注入したマウスに、がんは確認されていない。
iPS細胞を開発した山中伸弥・京都大教授の手法は、
皮膚などの細胞に3?4種類の遺伝子を組み込む際、
細胞の染色体に入り込み、がん遺伝子を活性化させる恐れがある
「レトロウイルス」と呼ばれる特殊なウイルスを使っているのが、
安全上の課題の一つ。
ハーバード大チームは、染色体に入り込まないため、
より安全性が高いとされる「アデノウイルス」を使用。
肝臓や皮膚の細胞から、iPS細胞作製に成功。
作製効率は、山中教授の方法より劣っていた。
国立成育医療センター研究所・阿久津英憲室長は、
「安心して、iPS細胞を使えるきっかけとなる成果。
ウイルスなしに作製できれば理想的だが、
今回の方法でも安全性は十分高いと思う。作製効率は、改善可能だろう」
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=80336
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