(岩手日報 8月30日)
全国学力テストで、本県の中学3年生の数学平均正答率は
知識に関するA問題が45番目、応用力を調べるB問題が44番目と、
最下位クラスに低迷。
数学は、「日々の積み重ねが大事」とされるが、
本県中学生の授業以外の学習時間は「1時間未満」の割合が半数近い。
自宅学習が定着していないのも一因。
2005年度から3年間、文科省の学力向上事業の指定校となった
盛岡市の乙部中(今野庄校長、生徒275人)。
校区の手代森小、都南東小と連携し、学力向上へ実践を続ける。
算数・数学の学力分析は、「応用する力」の不足が浮き彫りに。
同校研究主任の大越千晶教諭は、
「教科書をかみ砕いて、『考える授業』を目指す」と改善に取り組む。
一方で、「中学生は、自習の定着が大事。
目に見える形の成果には、相当な時間がかかる」と本音ものぞかせる。
昨年のテストで、本県の中学生は数学Aが44番目、Bが42番目。
県教委は、調査分析委員会を設置。
報告書を全小中学校に配布して、授業の改善策を提示した。
「分からない」子どもを減らす努力もした。
しかし、結果は昨年より後退した。
数学の低迷は、長年の課題とされる。
「首都圏のような高校受験の競争が少ない」、
「教科免許のない教諭が授業する小規模校が多い」という関係者の見方も。
隣県・秋田は、同様の状況でも今年も全国トップ級の正答率。
盛岡市・巻堀中の伊藤好男校長は、
「学校、家庭、地域が一体となり、30年かけて地道に取り組んだ
秋田の姿勢は見習わなければならない」
中学校教諭でつくる県教育研究会数学部会の
富谷行雄会長(盛岡市・河南中校長)は、
「数学は毎日の積み重ねが大切」と、自宅学習の習慣付けを課題。
今回の調査で、「授業以外の1日の学習時間」は1時間未満が46・3%、
30分未満の割合は小学校6年生より中学校3年生が多かった。
県教委の小岩和彦義務教育担当課長は、
「英語、数学では指導主事が全校を巡回指導するなど支援。
授業と結びつけた家庭学習の一層の強化に取り組みたい」
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20080830_12
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