(WebMD 7月2日)
おばあちゃんは、めったに鍵の置き場所を忘れない。チェック。
おばあちゃんは、最近ジョーおじさんがした悪ふざけについて
楽しく話しながら、好きな料理をさっと作ることができる。チェック。
おばあちゃんは、駐車した場所をいつも覚えている。
あなたが駐車した場所も言うことができる。チェック。
高齢者の日常作業能力を調べる基本的質問に答えていくと、
認知症を知らせる初期兆候の発見に役立つ。
これまで、日常生活能力を評価する方法は限られていた。
最近、Everyday Cognition (ECog) という手っ取り早く簡単な
スクリーニングツールが開発。
高齢者の身近にいる人が記入し、高齢者の基本知能の時間的変化を
明らかにすることができるツール。
成人した子供が親について回答してもいいし、配偶者同士でもいい。
カリフォルニア大学のSarah Tomaszewski Fariasらは、
77歳前後の成人576名のデータを評価、認知症患者に取り組んでいる
医療従事者にインタビューを行って、新しい質問表を思いついた。
ECogのアイデアは、特定の作業をある認知能力と結びつけることによって、
様々な日常生活領域の能力を評価するというコンセプトをヒントに。
Farias博士らは、主な認知機能領域として、記憶力、言語能力、
事実の知識(語義)、視覚空間能力、計画力、組織力、注意分割力の
7つを特定し、最終的に39項目の質問を考え出した。
◆チェックリストの仕組み
信頼できる情報提供者、高齢者と一緒に住んでいる人や、
その高齢者をよく知っている人が、その人の特定の作業能力について
10年前と今を比較する。
高齢者の能力は良くなったか?問題があるか?
少し低下したか?かなり低下したか?
例:「10年前と比べ、以下の事柄について何か変化はありましたか?」
・物の置き場所を覚える
・物の名前を忘れる
・一般的な言葉の意味を思い出す
・地図で初めての場所にたどり着く
・よく知っている近所を好きなように歩く
・買い物で立ち寄る順番を計画する
・生活や仕事の空間をきちんと整理しておく
・お金に関する記録をきちんと整理しておく
・料理や仕事をしながらおしゃべりする
Farias博士らは、信頼できる情報提供者に、
新しいスクリーニングツールを検証してもらった。
質問表に記入した人は、約45年間高齢者のことを知っていて、
週75時間は一緒に過ごしていた。
情報提供者は、配偶者、成人した子供、家族、友人など。
ほとんどは女性。
情報提供者は、臨床医や患者自身よりも率直に、
高齢者の機能的能力を具体的に説明することができる。
認知症の人は、自分の問題に対する意識がない。
医療従事者は、毎日そばにいることがほとんどないので、
ピーナツバターとジャムのサンドイッチをつくるなどの
複雑な作業を評価するのは無理。
新しいスクリーニング質問表が、
「高齢者の日常生活能力測定に有望なツール」であることを示した。
ECogは、初期の機能変化に感度が高いとみられ、
認知機能が正常な人、軽度障害のある人、
認知症の人を区別することができた。
「ECogは、認知症発症リスクの高い人を見つける便利な
スクリーニング評価尺度として期待。他の認知機能テストと同じように、
スクリーニング結果が教育の役割による強い影響を受けない」。
掲載論文の背景情報によれば、ECogスクリーニングテストは、
認知症症状がしばしば診断されないプライマリケアの診察で役立つだろう。
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=SPECIALTY&categoryId=580&articleLang=ja&articleId=77101
0 件のコメント:
コメントを投稿