2008年7月29日火曜日

心筋梗塞:せっかちな行動の人、なりにくい 日本男性、欧米と逆--厚労省研究班調査

(毎日 7月18日)

日本人男性は、行動がせっかちで怒りっぽい人の方が、
そうでない人より心筋梗塞などの発症の危険が低いことが、
厚生労働省研究班(担当研究者、磯博康・大阪大教授)の
大規模調査で分かった。
国際疫学会誌電子版に今月掲載。

欧米では、せっかちな行動の人の方が発症しやすいことが
報告されているが、逆の結果に。

研究班は、90年と93~94年、8県の40~69歳の
男女計約8万6000人に自分の行動パターンについてアンケートを実施。

せっかち、怒りっぽい、競争心が強い、積極的という行動傾向は「タイプA」、
Aと対照的な傾向は「タイプB」とし、
その程度によって全体を4グループに分けた。
03年までに、669人が心筋梗塞などの虚血性心疾患を発症。

男性は、Bの傾向が強まるほど虚血性心疾患の危険が上昇し、
Bの傾向が最も強いグループの発症の危険が、
Aの傾向が最も強いグループより32%高かった。
Bより、Aの方が飲酒量や喫煙者が多かった。
女性は、統計学的に意味のある違いはみられなかった。

磯教授は、「日本は、協調性を大事にする社会のため、
温和なように振る舞っているBの人の中に、
感情を押し殺してストレスをため、発症の危険を高めている人がいる。

Aの傾向が強い日本人男性は、酒を飲むことなどによって
ストレスを発散させているのではないか」。

http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2008/07/18/20080718dde001040022000c.html

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