2007年8月26日日曜日

がん抑制遺伝子p53:がん細胞殺す“スイッチ” たんぱく質特定

(毎日新聞 2007年8月24日)

がん抑制遺伝子の一つ「p53」が、
異常をきたした細胞を自殺に導く際に不可欠なたんぱく質を、
千葉大医学部や大鵬薬品工業などの研究チームが特定。

肺がんや大腸がんなど約半数の種類のがんで、
p53が正常に働いていないことが分かっている。
このたんぱく質の機能を詳しく調べれば、正常な細胞には影響を与えず、
がん細胞だけを自殺させる新薬の開発につながる可能性が。
がん発症のメカニズムの解明にもつながる成果に。

p53は、人間のあらゆる細胞にあるが、通常はあまり働かず眠った状態。
DNAが損傷を受けると細胞に異常が起きるが、
その細胞ではp53が活性化され、細胞を自殺に導く指令を出したり、
増殖を止めて損傷修復の時間をかせぐなど、
異常な細胞が増えるのを防いでいる。
しかし、正常に働かない場合がある理由は、謎???

田中知明・千葉大助教(分子腫瘍学)らは、
細胞の中で遺伝子が働く際、DNAと特定のたんぱく質が
「クロマチン」と呼ばれる複合体を作ることに着目。
肺がん細胞のクロマチンを分析し、p53と結合する分子を調べた結果、
CSE1」というたんぱく質を発見。

肺がん、大腸がん、乳がんの細胞を使った実験で、
p53とCSE1が結合しないと細胞の自殺が起こらないことを確認。
「CSE1は、細胞の生死を左右するスイッチ的な役割を持つたんぱく質。
新しいタイプの薬の開発につながる可能性がある」。

http://www.mainichi-msn.co.jp/science/kagaku/news/20070824dde001040051000c.html

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p53の役割はある程度分かっていましたが、
アポトーシス(細胞の自殺)を起こすには、CSE1と結合する必要がある。
アポトーシスのメカニズムはまだまだ分かっていません。
がん化を防ぐためには、
アポトーシスを起こして異常な細胞を除去させる必要があります。
アポトーシスのオン・オフを制御することができれば、
がん治療に効果的かもしれませんね。
私の場合は、おなかに蓄積した脂肪が
アポトーシスを起こしてくれるとうれしいですね?!

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