2007年9月1日土曜日

成人ぜんそくの機構解明 兵庫医大、免疫が悪玉化

(共同通信社 2007年8月28日)

成人に多い難治性ぜんそくは、
かぜなどによるのどの炎症で免疫細胞の一種が悪玉化し、
特殊なアレルギー反応が起きるのが原因とする研究結果を、
兵庫医大の中西憲司教授(免疫学)らが発表。

小児ぜんそくは、カビやダニなどが原因で起きることが多いが、
成人ぜんそくは自分の体が作り出す炎症関連物質が悪さをしているらしい。
「この物質の働きを弱められれば、深刻な症状の軽減につながる」。

佐賀大、大阪大との共同研究。
中西教授は、マウスののどに毒素を入れて炎症を起こし、反応を分析。
炎症部位から出る物質が、リンパ球の一種に働きかけて
異常な免疫反応を起こし、呼吸困難や気管支炎を招くことを突き止めた。

こうした免疫反応は、繰り返し起きてぜんそく症状が悪化するが、
この物質を抑えると症状が治まることも確認。

「成人ぜんそくが慢性化する仕組みが解明できた。
大型動物でも実験したい」。

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=53296

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ぜんそくは、慢性的な病気です。
免疫システムに異常が来たしていることは確かですが、
どのようなメカニズムでぜんそくが起こるのかは、
明らかにされていませんでした。

スポーツ選手では、ウィンタースポーツを行っている選手に
ぜんそくの発症が多いようです。
ぜんそくの機能が解明されれば、
スポーツ選手のぜんそく予防にも役立つと思います。

2007年8月31日金曜日

理研:左右の神経なぜ混線 防ぐたんぱく質解明 突然変異マウスで

(毎日新聞 2007年8月29日)

左右の神経の混線を防ぐ仕組みを、
理化学研究所の岩里琢治・副チームリーダーらが突き止めた。

神経細胞の先端部分のたんぱく質が、
運動機能をつかさどる脊椎内で逆方向への延伸を食い止めていた。
両手が一緒に動いてしまう先天性疾患の原因解明や
再生医療研究に役立つという。

左右の足を一緒に動かし、ウサギのように跳びはねて歩く
突然変異マウスを偶然見つけ、「ミッフィー」と名付けた。

通常、マウスやヒトは左半身の動きを右側の脳、右半身を左側の脳が制御。
左右の大脳皮質から伸びた神経は、脊椎の手前で交差し、
左右反対側に伸びて筋肉を動かす末梢神経とつながっている。

脊椎内は、「正中線」という境界線で左右に区切られており、
境界線には神経の「進入禁止」標識の役割を果たす膜たんぱく質がある。
神経細胞の先端が正中線にぶつかると、神経は境界線を越えない仕組み。

しかし、「ミッフィー」を調べると、
脊椎内の神経の多くが左右の境界線を越えて混線していた。
遺伝子解析の結果、「αキメリン」というたんぱく質をつくる遺伝子が壊れていた。
研究チームは、αキメリンが境界線を越えて神経が伸びないようにする
役割を果たしていることを、培養細胞などの実験で明らかに。

http://www.mainichi-msn.co.jp/science/kagaku/news/20070829ddm016040038000c.html

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神経がなぜ左右に分かれ、しかも混線せずに整列されているのか?
そのカギが見つかりましたね。
マウスでは、遺伝子疾患として認められましたが、
人でもこのような混線した状態、疾患は見られるのでしょうか?
神経系の発生、修復に関する知見は、
再生医学にとっても必要な情報です。
私は昔、よくウサギのように飛び跳ねていたものです。
頭の中もよく混線しますが・・・。

2007年8月29日水曜日

アメフット:関学大がNFLと提携し選手育成

(毎日新聞 2007年8月24日)


関学大アメリカンフットボール部は、
米国プロフットボールリーグ(NFL)と提携し、
「NFL選手育成プログラム」を実施すると発表。
既に立命大、日大が同様の提携を結んでおり、国内では3校目。

将来の日本人NFL選手を育てるのが目的で、
将来性の高い同部所属の学生4人を選び、
NFLコーチのクリニックや英語の専門講義を受ける。
今年度から実施。

http://www.mainichi-msn.co.jp/sports/feature/news/20070825k0000m050037000c.html


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これはいいニュースですね。
日本のアメフトのレベルを上げるには、NFLと提携するのがいい。
レベルの高い練習、試合をしなければ、強くはなれない。
国際経験を積めるというのも、学生にとって貴重な財産に。
サッカーでは、プロチームと学生チームの交流が盛んです。

しかし、野球ではいまだにプロとアマの交流を阻む壁がありますね。
国内外問わず、プロ・アマ問わず、
交流する機会を多く作るための環境を整えることが、
協会トップがすべき本来の仕事だと思いますが・・・。

2007年8月28日火曜日

こんな目覚めはしたくない! 進化しすぎてるアラーム・クロック


(ミセス・マキの“アメリカ家電”そりゃナイス! 8月9日)
最近の目覚まし時計は、いろいろなアイデア商品が出ています。
追いかけて止めなければならない逃げ回る時計や、
部屋の中を飛行するプロペラをキャッチしないと鳴りやまない、というものまで……。

ベッド脇のテーブルに置いても、高さ1メートルまでなら壊れることなく、
ジャンプして床を逃げ回ることが可能なんだそう。
部屋中をあっちこっち行きながら、またアラームを鳴らします。
なんと、3メートル上空まで飛行することができるそう。
アラーム音を止めるただひとつの方法は、
このプロペラを捕まえて時計本体に戻すことなのです。

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こんな目覚まし時計があったら、
朝っぱらから格闘しなければなりませんね。
健康にいいかも??
逆にストレスがたまってしまいそうですが・・・。
ちなみに、私は寝起きがいいので、
目覚ましが鳴ればすぐに起きます。
その後、また寝ちゃいますが・・・。

大畑、左アキレスけん断裂=W杯絶望-ラグビー

(時事通信 8月26日)

ラグビー日本代表のWTB大畑大介(神戸製鋼)が25日、
イタリア・トレビゾで行われたポルトガル代表との調整試合で
左アキレスけん断裂の大けがを負い、
9月7日に開幕するワールドカップ(W杯)の出場は絶望となった。

大畑は、1月に右アキレスけんを断裂したが、順調な回復を見せ、
7月から日本代表に復帰していた。
大畑は、テストマッチで世界最多の通算69トライを記録したトライゲッター。
W杯は、1999年大会と2003年大会に連続出場。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070826-00000012-jij-spo

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いや~、このニュースは残念です。
大畑選手は、今の日本代表のなかでも唯一の花形選手。
ラグビーのワールドカップが9月に始まるというのに、
日本のマスコミはまったくといっていいほど取り上げない。
だから、せめて大畑選手がいて活躍してくれれば、
また彼の持つ世界最多のトライ数を更新してくれれば、
少しでも注目されることになるのでは、と思っていたが・・・。
選手にケガは付きもの、とはいえ直前でのリタイアは残念です。

ま、残りの選手たちが発奮して、
初戦のオーストラリア戦に健闘して、
フィージー、カナダに勝って、
ウェールズにはまぐれでも奇跡でもいいから勝って、
決勝トーナメントに進んでほしいです!!!

2007年8月27日月曜日

文科省:概算要求方針固める 3年で小中教員2万1千人増

(毎日新聞 2007年8月23日)

文部科学省は、来年度から3年間で、
小中学校の教職員を約2万1000人増員する人事計画をまとめた。
教職員の待遇改善が狙いで、
初年度は管理職を補佐する主幹教諭の配置など計約7100人を要求。

教職員の人件費にあたる「義務教育費国庫負担金」は、
対前年度比298億円増の1兆6957億円を要求。

安倍晋三首相は、教育再生を政権の最重要課題に掲げ、
同省の教育再生関連予算は安倍政権の目玉予算に。
行政改革推進法で教員の定数減を求められている中で、
参院選で敗北して求心力を失いつつある安倍首相が、
教員増を盛り込む教育予算を実現できるかが注目。

同省は新年度予算の概算要求で、
「子どもと向き合う時間の拡充および教員の適切な処遇」として、
義務教育費国庫負担金のほか、非常勤講師の配置(77億円)や
事務作業の外部委託(205億円)の新規事業も盛り込む。

義務教育費国庫負担金の内訳は、
▽主幹教諭や事務職員の配置(167億円)
▽メリハリある教員給与体系の実現(89億円)など。

約7100人の増員計画は、主幹教諭(約3600人)、
▽習熟度別少人数指導の充実(約1900人)
▽事務負担の軽減(485人)
▽栄養教諭(約150人)など。

文科省によると、小中学校の教員数は現在、約70万人。
伊吹文明文科相はこれまで、「教師が多忙であることは
(国会の)各公聴会、参考人の話でも出ている。
これをどう緩和してあげるかだ」などと
教職員の待遇改善の必要性を強調。

http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/seisaku/news/20070823k0000m010144000c.html

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教師が多忙である、ということはよく聞く話です。
でも、それは学習面以外のところに時間を割かれているからでは。
特に、生活指導と部活動の負担が大きい。
いじめによる自殺や夜遊びする生徒がいるので、
生活指導はある程度必要。
しかし、教師だけで解決できる問題ではない。
もっと学校をオープンにして、
地域の人たちと協力し合う体制を整えることが大事。
なぜなら、生徒の生活領域は地域内がほとんどなのだから。
部活動も、ほぼ毎日練習するような部もある。
これでは、生徒も先生も新たな知識を得ようという活力が生まれない。
教員数、予算を増やすのはいいが、
教育現場をもっと分析し、解決策を明確に示すことが大事。
本来、これは教育委員会の仕事のはずだが・・・。

2007年8月26日日曜日

がん抑制遺伝子p53:がん細胞殺す“スイッチ” たんぱく質特定

(毎日新聞 2007年8月24日)

がん抑制遺伝子の一つ「p53」が、
異常をきたした細胞を自殺に導く際に不可欠なたんぱく質を、
千葉大医学部や大鵬薬品工業などの研究チームが特定。

肺がんや大腸がんなど約半数の種類のがんで、
p53が正常に働いていないことが分かっている。
このたんぱく質の機能を詳しく調べれば、正常な細胞には影響を与えず、
がん細胞だけを自殺させる新薬の開発につながる可能性が。
がん発症のメカニズムの解明にもつながる成果に。

p53は、人間のあらゆる細胞にあるが、通常はあまり働かず眠った状態。
DNAが損傷を受けると細胞に異常が起きるが、
その細胞ではp53が活性化され、細胞を自殺に導く指令を出したり、
増殖を止めて損傷修復の時間をかせぐなど、
異常な細胞が増えるのを防いでいる。
しかし、正常に働かない場合がある理由は、謎???

田中知明・千葉大助教(分子腫瘍学)らは、
細胞の中で遺伝子が働く際、DNAと特定のたんぱく質が
「クロマチン」と呼ばれる複合体を作ることに着目。
肺がん細胞のクロマチンを分析し、p53と結合する分子を調べた結果、
CSE1」というたんぱく質を発見。

肺がん、大腸がん、乳がんの細胞を使った実験で、
p53とCSE1が結合しないと細胞の自殺が起こらないことを確認。
「CSE1は、細胞の生死を左右するスイッチ的な役割を持つたんぱく質。
新しいタイプの薬の開発につながる可能性がある」。

http://www.mainichi-msn.co.jp/science/kagaku/news/20070824dde001040051000c.html

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p53の役割はある程度分かっていましたが、
アポトーシス(細胞の自殺)を起こすには、CSE1と結合する必要がある。
アポトーシスのメカニズムはまだまだ分かっていません。
がん化を防ぐためには、
アポトーシスを起こして異常な細胞を除去させる必要があります。
アポトーシスのオン・オフを制御することができれば、
がん治療に効果的かもしれませんね。
私の場合は、おなかに蓄積した脂肪が
アポトーシスを起こしてくれるとうれしいですね?!