2007年8月18日土曜日

やっぱりマスク必要 北京五輪の大気汚染対策

(共同通信社 2007年8月15日)

外出の際はマスクを-。
来年の北京五輪に向け大気汚染が心配されている中、
日本オリンピック委員会(JOC)情報医科学委員会は、
北京市内の約10カ所で汚染物質の濃度などを測定。
杉田正明委員は、「汚染は明らかで無視できない。
しっかりした対策が必要」と注意を呼びかけた。

計測したのは、粉じんや二酸化炭素(CO2)など約10項目。
場所や物質によっては、日本の3倍近く数値が悪いものも。
それでも計器にマスクをかぶせたところ、
「確実に(汚染物質を防ぐ)効果があった」(杉田委員)とし、
外出の際のマスク着用や、汚染源となる車の交通量が少ない時間帯を選んで
練習するなどの対策が必要とした。

杉田委員は、「大気汚染は慣れることは不可能。
10分程度外にいただけでも目や鼻、のどに影響が出るケースもある」。
北京五輪組織委員会は、「マスクなどは全く必要ない」としているが、
杉田委員は、「マスクやうがい薬などをセットにした"北京キット"を
選手団に用意することも考えたい」。

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=52445

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中国の大気汚染は、とても深刻です。
気管を一度おかしくすると、治るまでに長い時間必要な場合も。
喘息や気管支炎を発症してしまう場合もあります。
選手のコンディションを整えるには、
しっかりとした対策をとることが第一です。
中国の環境問題は、オリンピックにも大きく影響していますね。

2007年8月17日金曜日

コーンバーグ親子:2代でノーベル賞…あふれる好奇心、大発見生む

(毎日新聞 2007年8月8日)

独創的な研究とは何か?才能を育てる秘訣とは--。

東京大で開かれたシンポジウムで、
2代でノーベル賞を受賞した米のコーンバーグ親子、
父親のアーサー(89)と長男ロジャー(60)、次男トム(58)の3氏が、
これまでの研究成果を振り返り、科学への情熱や信念を語った。

今も現役でポリリン酸について研究するアーサー氏は、
自身の業績や建築家の三男ケン氏を含む息子たちの経歴を紹介し、
「社会の緊急的な課題を解決するような大きな発見は、
自然の不思議を知りたいという好奇心から生まれるものだ。
産業的な価値が生じるのは偶然にすぎない。
その研究に実用性があることを条件に研究費を提供するのは、
間違いであり、ナンセンスだ」。

ロジャー氏も、「人生で何かを発見するということは、ぞくぞくするような体験」。

質疑応答では、家庭環境や子育てに関する質問が相次いだ。
アーサー氏は、「一度として子どもたちに科学を押しつけようとは思わなかった。
ただ、自分の仕事を認めてほしいとは願っていた。
私がちょうどやりたいと思っていた分野の研究を、
子どもたちがやってくれたときは、本当にうれしかった。
子どもがやることを尊敬し、尊重することが大事だ」。

一方、家族の「お茶の間での会話」を聞かれたロジャー氏は、
「科学の話はあまりしない。皆さんの家族とどこも違いませんよ」。

「父親が偉大であることのプレッシャー」について、
「全く感じなかった。ただ、(研究上の)問題を解決したいという気持ちや、
これでいいのだろうかという不安はあった」。

トム氏は、「3人は研究について互いに影響し合っているか」という問いに
「科学が素晴らしいのは、自分で方法を決められるところ。
非常に個性的かつ創造的な仕事だ。
兄のやり方を見て意見も聞くが、私とはかなり異なる」。

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■コーンバーグ親子の略歴(敬称略)

◇父アーサー

59年にDNA合成酵素の発見でノーベル医学生理学賞受賞。
早石修・京都大名誉教授ら、著名な日本人研究者を育てた。
米スタンフォード大名誉教授

◇長男ロジャー

DNAに刻まれた遺伝情報の転写やたんぱく質合成の研究で昨年、
ノーベル化学賞受賞。親子での受賞は史上7組目。
同大教授

◇次男トム

ジュリアード音楽院でチェロの演奏家を目指した後、研究者に転身。
発生生物学などの分野で業績をあげる。
米カリフォルニア大サンフランシスコ校教授

◇三男ケン

研究所専門の建築家。世界各地の研究施設を手がける。
日本では沖縄科学技術大学院大学(仮称)のデザインを担当

http://www.mainichi-msn.co.jp/science/kagaku/news/20070808ddm016040020000c.html

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親子でノーベル賞受賞、という素晴しい業績をあげたコーンバーグ親子。
少なからず親の影響を子は受けるもの。
きっかけは家庭環境にあるが、
その種を果実として結実させたのは本人の努力が大きい。
私も両親の影響を受けて、今の道に進んでいることは確か。
必ずしも順調ではないですが・・・。
あとは私自身の努力によって、どんな花を、果実をつけるか??
自分なりの花を咲かせたいですねえ~。

2007年8月16日木曜日

糖尿病・代謝症候群センター(仮称)創設に意欲 国立国際医療センター・笹月総長

(じほう 2007年8月8日)

国立国際医療センター(IMCJ)の笹月健彦総長は、
厚生労働省の「糖尿病等の生活習慣病対策の推進に関する検討会」で、
IMCJ内に、「糖尿病・代謝症候群センター(仮称)」を創設予定。
2008年度の厚労省予算の概算要求に盛り込むよう要請するという。

また厚労省は、4つの国立の専門機関が生活習慣病対策の拠点としての
役割を担うなどの論点案を示した。

厚労省が提示した論点案では、
個人の特徴に応じた予防・治療(テーラーメード予防・治療)の研究開発と普及を
行うための拠点づくりが求められると指摘。

具体的には、各地域の生活習慣病対策を支援するために、
国立国際医療センター、国立循環器病センター、国立保健医療科学院、
国立健康・栄養研究所が一体となり、生活習慣病対策の拠点を担う。


笹月総長は、IMCJ内に設置した
「国立国際医療センターのミッションに関する検討委員会」が
今年6月にまとめた中間報告を報告。

国の糖尿病対策の拠点となり、医師の研修などを行う
「糖尿病・代謝症候群センター(仮称)」の創設を提言。


笹月総長は、「センターをバックに総合病院をサポートしていくのがわれわれの希望だ」
と、センター創設に意欲をみせた。


糖尿病対策の拠点を担うため、糖尿病・代謝症候群センターの設置を
08年度概算要求に盛り込むよう求めていくという。

構想では、「診療部門」「情報提供・研修部門」「臨床開発研究部門」の設置を検討。
このうち情報提供・研修部門では、
専門家向けに診療情報を発信する機能に加え、
地域の中核病院で診療を行っている医師に対する研修を行いたい意向。


IMCJは08年度のセンター創設を視野に、今年10月にはIMCJ内にある
「内分泌代謝科」を格上げして、「糖尿病・代謝診療部」を設置し準備を進める。
まずIMCJ内で糖尿病診療の質を高めることや、
医師への効果的な研修方法の研究を行うという。

一方、厚労省の論点案では、糖尿病対策の各地域での推進方策として、
日本医師会と日本糖尿病学会、日本糖尿病協会で組織する
「日本糖尿病対策推進会議」を活用することが有効と提案。

各地域の専門機関だけで診療を行うよりも、
初期診療から専門的な診療まで数多くの医療機関での対応が必要。
推進会議の活用は、政府の新健康フロンティア戦略や、
08年4月からスタートする新たな医療計画の作成指針にも明記。


http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=52014


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このような組織の創設はとても大事です。
糖尿病に関するあらゆる情報をいかに活用するか、
そのためにも情報を収集し、有効な情報を共有することが大切。
そこから、糖尿病に対するさまざまな対策、治療法や予防法を
広く示すことが可能に。
「質の高い」医療を目指すためにも、ぜひ活用されて欲しいです。

2007年8月15日水曜日

エタノール:増産目指し、稲わら原料に実証試験 農水省

(毎日新聞 2007年8月9日)


農林水産省は、食料生産と競合しない形でのバイオエタノール増産を目指し、
稲わらを原料に使った実証試験に着手。
08年度予算の概算要求に30億円程度を盛り込む。


稲わらなど草本系セルロース(繊維質)でのバイオエタノール製造としては
「世界に先駆けた試み」(環境バイオマス政策課)と位置づけ。

実用化されているバイオエタノール生産は、
原料のほとんどがトウモロコシ、サトウキビなど植物の食べられる部分。
米国やブラジルのエタノール増産で食料供給に悪影響が出始めたことから、
草本系、木質系のセルロースなど食用でない原料を使う技術が注目。

セルロースからエタノールを作るには、
いったん糖に分解しなければならないため、
トウモロコシなどに比べ技術的に難しいとされる。
各国で開発競争が起きており、国内ではホンダなどが微生物を使って
稲わらを効率的にエタノールに変える技術を開発。

同省の実証実験は、こうした実験レベルの成果を一歩進め、実用化に近づける。
公募などで全国数カ所をモデル地域に設定し、
稲わらの収集からエタノール生産、自動車での利用まで一貫した技術の確立を目指す。
製造コストも検証する。
稲わらは飼料などとして3割程度しか利用されていないことから、
エタノール原料として有効活用を図る。

2030年までに、年600万キロリットルの国産バイオ燃料を生産するとした
同省の目標に対しては、食料生産への影響を懸念する声も。
食料に頼らない技術を実証することで懸念を払拭し、
日本型の増産構想をアピールしたい考え。

同省が主導した政府の「工程表」では、大半を稲わら、木材など
新しい原料でまかなうとしている。

http://www.mainichi-msn.co.jp/science/kagaku/news/20070809k0000m020142000c.html


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バイオ燃料の開発は、日本にとって非常に重要です。
もちろん、すぐに化石燃料に取って代わる訳ではないですが、
太陽光はじめ、さまざまなエネルギーを用いることが可能であれば、
たとえ原油の価格が高騰したとしても、
生活環境に与える影響を最小限にすることができます。
さらに、稲を原料にできれば、
今の減反政策などによる農業の衰退を改善させる一つのきっかけに。
日本のバイオ技術は、世界一です。
この技術力を生かして、エネルギー対策を解決してほしいです。

2007年8月13日月曜日

サンゴ:海水温上昇で大規模「白化」 大量死の恐れ--沖縄・石垣島

(毎日 8月10日)

北半球で最大・最古のアオサンゴなど、
世界でも貴重なサンゴ礁が広がる沖縄県・石垣島の白保海域で、
大規模なサンゴの白化現象が起きていることが、
世界自然保護基金(WWF)サンゴ礁保護研究センターの調査で分かった。

7月の海水温が高かったことなどが原因で、このまま高水温が続けば、
白保周辺でサンゴの大量死が起きた98年の被害を上回る恐れが強いという。

白化は、サンゴと共生している藻類の褐虫藻が逃げ出し、
サンゴが白っぽく見える現象で、海水温が高まると起きやすい。
長期間続くと、サンゴは褐虫藻が光合成で作り出した栄養分を
得られなくなり、死んでしまう。

同センターが、白保の28地点を潜水調査し、
ほぼ全域でサンゴの白化を確認。
白化は、ミドリイシで90%以上、キクメイシやコモンサンゴで50~70%など、
この海域のサンゴ約120種のほぼすべてで起きていた。
今年7月は、海水温が30度以上を記録した積算時間が415時間と
例年の4倍以上で、白化が広がったらしい。

東京大の茅根創准教授(サンゴ礁学)は、
「98年は、白保のサンゴの半数以上が死んだ。
今回は、当時は影響の出なかったアオサンゴの白化も進んでおり、
98年の被害を上回る可能性が高い」。

http://www.mainichi-msn.co.jp/science/env/news/20070810ddm012040091000c.html

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温暖化の象徴的なニュースですね。
このような事態が続けば、いずれ沖縄にサンゴが消えてしまうでしょう。
陸上だけでなく、海洋にまで温暖化の影響が見られるのであれば、
いずれ日本全体が熱帯性、亜熱帯性に属するようになります。
生態系が大きく変わることで、私たちの生活様式にも大きく影響されます。
状況を把握しつつ、短期的、長期的な対策をとる必要があります。
環境が一度変わってしまえば、再び戻るには多くの年月が必要となります。
国際的な取り組みとして、日本がリーダーシップを発揮することを期待します。

ファンタジー小説「虹色ほたる」1万部突破!!

(東海新報 8月12日)

大船渡市大船渡町の川口雅幸さん(35)のファンタジー小説
「虹色ほたる~最後の夏休み~」(アルファポリス社)が、
全国的に人気が広がり、大手書店などでも大量陳列して推薦するなど、
注目を集めている。

先月三十日の発売開始後、十日間で発行一万部を突破。
現在までにすでに四回増刷。
自然と人々の優しさ、温かさなどがふんだんに描かれており、
多数の読者から「感動した」の声が次々と寄せられるなど、大反響。
川口さんは、「多くの人に読んでもらい、“あのころ”を思い起こしてほしい」。

川口さんは、時計や宝飾、メガネを取り扱う(株)時光堂の店長。
数年前に仲間同士のインターネット掲示板に、
連載の物語を書き始めたところ、これが大好評。
夢を大きく掲げて自身の小説系ホームページを平成17年に立ち上げ、
二作品目となる「虹色ほたる」の連載を開始。
16カ月間、連載を続け、翌年秋に完結。
主人公は、父を交通事故で亡くした小学六年生の男の子。

書き終えた時点で「本にしたい」と意欲がわき、
ア社が運営するサイト「ドリームブッククラブ」に縮小版にして投稿。
ネット読者が評価し、ポイント制で“採点”するもので、
人気が高ければ出版につながる。
「虹色…」は多くの注目を集め、次々とポイントを獲得。

ネット読者から「“今を生きる”ことを、もう諦めたりしません」(入院中の少女)、
「懐かしく愛おしい。あのころに帰りたい」(30歳代男性)など大好評。
同社が着目し、「是非、出版したい」との打診があり、昨年冬に出版が決まった。

大手書店なども注目。
このうち、推薦した本がベストセラーになるなど東京都内の大手書店の
“カリスマ店員”と呼ばれる人たちが、「虹色…」を発売前から推薦。
大量に注文し、一冊ごとに手書きの推薦文を入れて山積みで陳列するほど。

関西の大手書店では「虹色ほたるフェア」も企画し、
関東方面でもPR活動が行われるなど、全国的な広がりに。
本県でもラジオ放送などで取り上げられる予定。

ア社では、「描かれている美しい日本の自然風景は、
著者が生まれ育った岩手の風景が大きく影響」とし、
「この夏一押しの作品」とアピール。

「小さいころの思い出を基本に、次々とイメージがわき、
自分自身も入り込んで書いた物語」と川口さん。
全国的な広がりに喜びの表情を見せながら、
「夢はアニメ化や映画化。地域の活性化にも」。

http://www.tohkaishimpo.com/

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彼の作品がこんなにも反響があるとは!!
友だちとして、とっても嬉しいです。
いろんな人たちに読んでもらいたいですね。
めざせ、○○賞?!

2007年8月12日日曜日

戦争、スポーツで技術革新 転ばない義足、米軍が支給

(共同通信社 2007年8月6日)


「光が見える-再生への助走」「人工ボディー」<2>

義肢は、戦争とともに発達した。
曲がるひざや足首、物をつかめる手...。
近年は、パラリンピックをきっかけに障害者スポーツが普及し、
全力で走れる義足など特殊な義肢も広まっている。

義肢を必要とする理由はさまざま。
先天的な障害や事故に加え、海外では地雷を踏んで足を失う人が後を絶たない。
作業のオートメーション化が進み労働災害は減ったが、
糖尿病による手足の切断は増えている。

労災保険や障害者手帳など国の支援で、義肢購入の金銭負担は少ない。
残存部の筋肉の微電流を感知して物を握れる義手や、
負担を減らすため歩き方の癖を記憶するコンピューター付きの脚のほか、
シリコーンで密着性を高めてずれにくい義足も保険の範囲内。
一方、厚労省の認可を得ていない最新鋭の義肢や装飾用は、全額自己負担。


米軍がイラク戦争で足を失った兵士に支給した
ドイツ・オットーボック社製のマイクロプロセッサー付きひざ関節は、1つ約250万円するが、
よろめくとセンサーが感知して、油圧で転倒を防ぐよう自動的に動くという。

残存機能や状況によるが、できないことはないとされる義肢。
現在、唯一難しいのが交互に階段を上る機能という。
体に義肢を埋め込んで元通りに動けるようになる日も遠くないかもしれない。


http://www.m3.com/news/news.jsp?articleLang=ja&articleId=51888&categoryId=&sourceType=GENERAL


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私たちの身体は、いつ、いかなる時に失われるかは分かりません。
でも、このような技術が発達することで、
せめて日常生活に支障なく過ごせることがでるならば、
活動の領域が狭まることによるストレス、喪失感は軽減されます。
それにしても、どんなに科学が発達しても、
身体のような動きをするものを創りあげることは難しいですね。

本 「虹色ほたる~永遠の夏休み~」


これは、なかなか面白いですよ!!

小学6年生といえば、
子供の純真な想いとちょっと背伸びをしたくなる気持ちが入り混じって、
ついはしゃぎすぎたり、すぐに傷ついたり、うまく気持ちを伝えられなかったりする。
とっても多感な時ですね。

主人公のユウタが、友だちのケンゾーや妹分のさえと一緒に行動することで、
変わり行くふるさとに対する思いを深めています。

ホタルがとても象徴的ですね。

楽しい夏休みはあっという間に過ぎ去っていくし、
仲良くなった友だちともいずれ別れなければならない。
一期一会、ということばがピッタリですね。

だからこそ、今のこの時間を大切にする、光輝こうとする。
とても気に入りました。

ちなみに、著者の川口雅幸氏は私の旧友です。
面白くて、人と違ったことが好きで、ちょっとだけ(?)誠実なヤツです。
今後、もっともっと作品を出し続けて欲しいですね。