2007年8月13日月曜日

サンゴ:海水温上昇で大規模「白化」 大量死の恐れ--沖縄・石垣島

(毎日 8月10日)

北半球で最大・最古のアオサンゴなど、
世界でも貴重なサンゴ礁が広がる沖縄県・石垣島の白保海域で、
大規模なサンゴの白化現象が起きていることが、
世界自然保護基金(WWF)サンゴ礁保護研究センターの調査で分かった。

7月の海水温が高かったことなどが原因で、このまま高水温が続けば、
白保周辺でサンゴの大量死が起きた98年の被害を上回る恐れが強いという。

白化は、サンゴと共生している藻類の褐虫藻が逃げ出し、
サンゴが白っぽく見える現象で、海水温が高まると起きやすい。
長期間続くと、サンゴは褐虫藻が光合成で作り出した栄養分を
得られなくなり、死んでしまう。

同センターが、白保の28地点を潜水調査し、
ほぼ全域でサンゴの白化を確認。
白化は、ミドリイシで90%以上、キクメイシやコモンサンゴで50~70%など、
この海域のサンゴ約120種のほぼすべてで起きていた。
今年7月は、海水温が30度以上を記録した積算時間が415時間と
例年の4倍以上で、白化が広がったらしい。

東京大の茅根創准教授(サンゴ礁学)は、
「98年は、白保のサンゴの半数以上が死んだ。
今回は、当時は影響の出なかったアオサンゴの白化も進んでおり、
98年の被害を上回る可能性が高い」。

http://www.mainichi-msn.co.jp/science/env/news/20070810ddm012040091000c.html

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温暖化の象徴的なニュースですね。
このような事態が続けば、いずれ沖縄にサンゴが消えてしまうでしょう。
陸上だけでなく、海洋にまで温暖化の影響が見られるのであれば、
いずれ日本全体が熱帯性、亜熱帯性に属するようになります。
生態系が大きく変わることで、私たちの生活様式にも大きく影響されます。
状況を把握しつつ、短期的、長期的な対策をとる必要があります。
環境が一度変わってしまえば、再び戻るには多くの年月が必要となります。
国際的な取り組みとして、日本がリーダーシップを発揮することを期待します。

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