2007年8月17日金曜日

コーンバーグ親子:2代でノーベル賞…あふれる好奇心、大発見生む

(毎日新聞 2007年8月8日)

独創的な研究とは何か?才能を育てる秘訣とは--。

東京大で開かれたシンポジウムで、
2代でノーベル賞を受賞した米のコーンバーグ親子、
父親のアーサー(89)と長男ロジャー(60)、次男トム(58)の3氏が、
これまでの研究成果を振り返り、科学への情熱や信念を語った。

今も現役でポリリン酸について研究するアーサー氏は、
自身の業績や建築家の三男ケン氏を含む息子たちの経歴を紹介し、
「社会の緊急的な課題を解決するような大きな発見は、
自然の不思議を知りたいという好奇心から生まれるものだ。
産業的な価値が生じるのは偶然にすぎない。
その研究に実用性があることを条件に研究費を提供するのは、
間違いであり、ナンセンスだ」。

ロジャー氏も、「人生で何かを発見するということは、ぞくぞくするような体験」。

質疑応答では、家庭環境や子育てに関する質問が相次いだ。
アーサー氏は、「一度として子どもたちに科学を押しつけようとは思わなかった。
ただ、自分の仕事を認めてほしいとは願っていた。
私がちょうどやりたいと思っていた分野の研究を、
子どもたちがやってくれたときは、本当にうれしかった。
子どもがやることを尊敬し、尊重することが大事だ」。

一方、家族の「お茶の間での会話」を聞かれたロジャー氏は、
「科学の話はあまりしない。皆さんの家族とどこも違いませんよ」。

「父親が偉大であることのプレッシャー」について、
「全く感じなかった。ただ、(研究上の)問題を解決したいという気持ちや、
これでいいのだろうかという不安はあった」。

トム氏は、「3人は研究について互いに影響し合っているか」という問いに
「科学が素晴らしいのは、自分で方法を決められるところ。
非常に個性的かつ創造的な仕事だ。
兄のやり方を見て意見も聞くが、私とはかなり異なる」。

==============
■コーンバーグ親子の略歴(敬称略)

◇父アーサー

59年にDNA合成酵素の発見でノーベル医学生理学賞受賞。
早石修・京都大名誉教授ら、著名な日本人研究者を育てた。
米スタンフォード大名誉教授

◇長男ロジャー

DNAに刻まれた遺伝情報の転写やたんぱく質合成の研究で昨年、
ノーベル化学賞受賞。親子での受賞は史上7組目。
同大教授

◇次男トム

ジュリアード音楽院でチェロの演奏家を目指した後、研究者に転身。
発生生物学などの分野で業績をあげる。
米カリフォルニア大サンフランシスコ校教授

◇三男ケン

研究所専門の建築家。世界各地の研究施設を手がける。
日本では沖縄科学技術大学院大学(仮称)のデザインを担当

http://www.mainichi-msn.co.jp/science/kagaku/news/20070808ddm016040020000c.html

***************************

親子でノーベル賞受賞、という素晴しい業績をあげたコーンバーグ親子。
少なからず親の影響を子は受けるもの。
きっかけは家庭環境にあるが、
その種を果実として結実させたのは本人の努力が大きい。
私も両親の影響を受けて、今の道に進んでいることは確か。
必ずしも順調ではないですが・・・。
あとは私自身の努力によって、どんな花を、果実をつけるか??
自分なりの花を咲かせたいですねえ~。

0 件のコメント: