2010年11月6日土曜日

思考だけでパソコン操作 米大学が脳の信号を研究

(2010年10月28日 共同通信社)

頭の中で思い浮かべるだけで、パソコンを操作―。

米カリフォルニア工科大の研究チームは、
脳細胞が発する電気信号を利用して、手を使わずにパソコンを
自在に操作する技術に結び付くような脳の働きに関する研究結果を、
27日付の英科学誌ネイチャー(電子版)に発表。

重度の障害などで、意思表示ができない患者とのコミュニケーションに
応用することなどが期待。

研究では、重度のてんかん患者12人の協力を得て、
脳に電極を差し込み、電気信号を観察。
マリリン・モンローなど有名人の写真を示し、好みの人物を見たときに
特定の脳細胞が活性化することを記録。

脳の反応に応じて、写真を映し出したり消したりできる特殊なパソコンを使い、
異なる有名人2人分の写真を重ねて表示。
1人を強く念じるよう求めた結果、69%の確率で、好みの写真を表示させ、
興味のない方は消すことに成功した。

頭の中でイメージしただけで、機械を操作する研究をめぐっては、
これまでにてんかん患者がパソコンでゲームをしたり、
サルの脳神経データを読み取ってロボットアームを遠隔操作したり
することに成功した例がある。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/10/28/127609/

緑茶で乳がん防げない? 1日10杯でも差なし

(2010年10月28日 共同通信社)

緑茶をたくさん飲んでも、乳がんになる危険度は変わらない、
とする疫学調査結果を国立がん研究センターが発表。

1日10杯でも差はなく、同センター予防研究部の岩崎基室長は、
「緑茶の摂取で、乳がんの予防効果は期待できない」

緑茶に含まれるカテキンなどのポリフェノールには、
抗酸化作用があり、動物実験などでは乳がんを予防する可能性が
示されているが、人間を対象とした疫学研究では結果はさまざま。

1990年と93年から、岩手など9府県の40~69歳の女性
計約5万4千人を、平均14年追跡調査。
期間中、581人が乳がんを発症。

緑茶を飲む頻度が週に1杯未満から、1日5杯以上まで、
飲む頻度を6段階に分けて比べたが、はっきりとした関連はみられなかった。

約4万4千人について、緑茶をよく飲むグループを細分化して分析
(追跡期間は約10年)。
1日7~9杯、10杯以上など頻繁に飲む人での危険度の違いも
調べたが、関連はなかった。
煎茶と番茶・玄米茶との違いも、危険度には影響しなかった。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/10/28/127604/

2010年11月5日金曜日

変わったこと研究しよう ヒトの目超えた認識装置 「東京大情報理工学系研究科の石川正俊教授」

(2010年10月27日 共同通信社)

「変わったことを研究しようよ、と学生に言っています」。
大企業が注目するロボット技術の先生。
研究仲間と今回開発したのは、パラパラと本をめくるだけで、
電子の目で文字を読み取る装置「ブック・フリッピング・スキャニング」
図書館などの膨大な資料を、手早くコンピューターに蓄積できると期待。
実用化は2年後が目標。

ヒトの目は、0・033秒の一瞬の動きまでならば認識できる。
二十数年前、ヒトの目を超える機械を作ろうと思い立った。

「当時は、誰も思い付かない研究で、既存のレールがなかったから、
毎日がまるで『原生林開拓』。
1993年、やっと1号機ができたが、大きすぎるとばかにされた」

「めげずに『開拓』を続けたら、作物は実るし、鉱物は見つかるし、
温泉までわき出したかのような状態になった」

既に、先進的な科学的計測器として実用化された。
高速で動くホヤの精子の連続撮影にも成功。
人間の不妊治療研究に寄与しそうだ。
コントローラーを使わず、手を動かして遊べるゲーム機も試作。

問題や課題を、自分で考え出し、自力で解くことが、
新しいものを生み出す『価値創造の科学』につながる。
一見、有用には見えないアイデアでも、評価する社会になれば、
子どもたちの創造性も育つ」。
茨城県出身。56歳。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/10/27/127536/

厚労省など3省 メディカル・イノベーションで「実現プラン」

(2010年10月27日 Japan Medicine(じほう))

文部科学省と厚生労働省、経済産業省は、
新たな医療技術の研究開発や実用化を促進する
「メディカル・イノベーション」を推進するため、
2回目となる政務レベルの会合を開き、実現に向けたプランをまとめた。

プランでは、「国民の健康と安全・安心を確保するため、
医療・介護分野の技術革新を図り、疾患・障害の克服による
健康長寿社会を実現するとともに、国際競争力の強化による
経済成長を実現する」とし、
▽革新的医薬品・医療機器などの実用化
▽ドラッグ・ラグ、デバイス・ラグの解消-を目標に掲げた。

医薬品・医療機器の実用化により、
1.7兆円の経済波及効果と3万人の新規雇用を見込む。

3省の連携による具体的取り組みとしては、
社会的影響の大きいがんや精神・神経疾患、難病などを克服するため、
新たな医薬品・医療機器、医療・介護技術の創出に向けた
研究開発を実施。
研究成果を実用化するため、基礎研究を産業応用に結び付けるための
体制整備も行うとしている。

この日の会合では、国立がん研究センター研究所の中村祐輔所長らから、
日本の研究開発の実情をヒアリング。
中村氏は、国家的な研究戦略の策定や予算に対する権限を持つ
「ナショナルメディカルセンター」(仮称)の創設を求めた。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/10/27/127556/

2010年11月4日木曜日

健康ツーリズム定着目指す 人材育成で取り組み 疾病予防や地域活性化

(2010年10月27日 共同通信社)

日常生活を離れ、特定の地域に滞在しながら、心と体の疲れをときほぐし、
健康回復や体力増進を目指すヘルス(健康)ツーリズム

疾病予防や地域経済の活性化策として期待されながら、
各地での取り組みは道半ば。
専門的な知識を持った人が少ないのも普及が進まない一因、
人材育成の取り組みが始まっている。

▽気候や地形活用

和歌山県・熊野地方で、健康保養地医学研究機構
(代表・阿岸祐幸北大名誉教授)が、自然の気候や地形を活用した
ヘルスツーリズムの一つ、「気候療法」の知識を
身に付けてもらうための講習会を開いた。

観光で地域を盛り上げる方法を模索する人ら、
20~60代の計34人が参加。
座学のほか、世界遺産の熊野古道を歩き、
この地で実践されている気候療法を学んだ。

同機構の宮地正典さんは、「この療法は、美しい自然環境があれば、
日本中どこでも導入できる
自然の中で、冷気や太陽光を浴びながら、傾斜地を利用した
ウオーキングなどで体に適度な負荷を掛け、相乗効果を得るのが基本。
温泉などの入浴効果も生かせる。

参加者の1人で、世界遺産の石見銀山がある島根県大田市で、
温泉「薬師湯」を経営する内藤陽子さんは、
大学院でも温泉の健康への影響などを研究する予定。
「『現代型の湯治』を追求し、気候療法も取り入れたいと思っている」

気候療法が、一般に浸透しているドイツを手本にしながら、
同機構は、滞在型の保養地で健康づくりの指導や教育を行える
専門家の育成を進める。

▽長期滞在

地域が、独自に人材を育てているところもある。
かみのやま温泉がある山形県上山市では、
ドイツに研修に行くなどして、昨年15人の「ガイド」が誕生。
ドイツのような健康保養地の「かみのやま版」が目標。
県内のほかの地域とも組みながら、現在の日帰りや
1泊2日のツアーに加え、将来的には長期滞在できるような態勢を目指す。

福島県二本松市の岳温泉でも、ガイドを独自に養成し、
「スキルアップするための講座を定期的に開いている」(岳温泉観光協会)。

ヘルスツーリズムをうたうには、健康への影響を医科学的に実証する
必要があるため、コースの設定などを含め、基礎研究段階の地域も多い。

日本観光協会が今年発行した「ヘルスツーリズムの手引き」の編集に
携わった、田園都市研究所(船橋市)の一場博幸所長は、
本格的なヘルスツアーには、農業や医療面での連携も必要。
徐々に取り組みに広がりを持たせ、地域活性化につなげることが重要。
成功モデルが数カ所出てくると、全国的に盛り上がってくるのではないか」

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/10/27/127535/

発達障害の学生支援(8)才能を伸ばす視点必要

(読売 10月23日)

大学入試センター特任教授 上野一彦さんに聞く

今回、発達障害の学生支援に力を注ぐ七つの大学の実践を報告。
「大学全入時代」が到来する中、こうした学生を高等教育の場で、
どのように支援していけばよいか?
大学入試センターで、入学者選抜における障害者支援を研究する
上野一彦特任教授に話を聞いた。

――大学に進学する発達障害の学生は増えているのか?

「日本学生支援機構が、全国の大学などを対象に実施する
実態調査によると、2009年で、発達障害の診断書がある458人の学生が、
174校に在籍。
診断書がなくても、発達障害と推察され、教育上の配慮が
行われている学生も699人、診断書のある学生の約1・5倍。
両者を合わせると1157人、前年より500人増

――発達障害の学生に対し、センター試験では配慮が行われているのか?

特別措置を申請できる障害種別は、視覚障害、聴覚障害、肢体不自由、
病弱の規定しかなく、発達障害で特例を求めるには、
『その他』で志願するしかなかった。
来年の試験から、障害種別に『発達障害』が加わる。
審査に通れば、試験時間の1・3倍延長、拡大文字問題冊子の配布、
別室受験などが措置」

「申請には診断書に加え、高校で受けた支援を記す個所もあり、
教師が作成した個別の指導計画などの提出も求められる。
結果、保護者から高校へ、特別支援教育の推進を求める声が
強まることが予想、大学入学後の支援体制充実にも大きな影響を及ぼす」

――入試の多様化で発達障害学生を受け入れたものの、
支援に手をこまねいている大学も多い。

「教育理念に沿った学生を育てるため、どういった能力を持った
受験生を求めるのか、という視点が欠けている。
発達障害の学生の中には、特定の領域で能力を発揮する者もいる。
支援だけでなく、その学生ならではの才能を伸ばすという視点が必要。

成長がゆっくりな学生には、丁寧な指導が求められ、
そうした教育はその他の学生の力も引き上げる」

――どの大学でも頭を悩ませているのが、就労問題。

「就職を有利にするため、療育手帳を取らせる大学もあると聞くが、
知的発達の遅れを伴わない発達障害学生が、知的障害者に
交付される療育手帳を持つのはおかしい。

大卒は、決して万能なパスポートではない。
自立して社会参加していくために何が必要か、
大学に入る前にしっかりと考えてほしい」

◆うえの・かずひこ

専門は、発達臨床心理学。学習障害(LD)研究の草分け。
東京学芸大教授、副学長を経て、現在は名誉教授。
日本LD学会理事長。66歳。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20101023-OYT8T00254.htm

2010年11月3日水曜日

日本人ゲノムを初解読 高速解析装置使い5カ月で

(2010年10月25日 共同通信社)

日本人のゲノム(全遺伝情報)を、「次世代シークエンサー」という
DNA解析装置を使って解読することに成功、
理化学研究所ゲノム医科学研究センターの角田達彦チームリーダーらが
24日付の米科学誌ネイチャージェネティクス(電子版)に発表。
日本人のゲノム解読の報告は初めて。

DNAには4種類の塩基が並び、人間の場合は約30億塩基対ある。
次世代シークエンサーは、DNAを細かく断片化し、
大量の断片を同時に読み取り高速で解析できる。

角田さんらは、米イルミナ社の装置を使い、日本人男性1人の血液から
採取したDNAを約5カ月で解読。
初めてヒトゲノムを解読し、2003年に終了した国際プロジェクトは
10年以上かかった。
最新装置では、1~2週間で解読できる。

角田さんらは、塩基が個人によって異なる場所を約313万カ所見つけ、
国際プロジェクトで解読されたヒトゲノムにはない
約300万個の塩基対を新たに発見。

角田さんは、「1人だけでは分からないが、数十人程度を解析すれば、
日本人の特徴が見えてくるだろう」

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/10/25/127353/

地球の薬箱守る知恵紹介

(サイエンスポータル 2010年10月20日)

さまざまな薬、食糧、香料の原料となる薬用植物を、
昔から有効に活用してきた地域の賢人(古老)を招き、
薬用植物が豊富な地域を守る方策を考えるシンポジウム
「地球の薬箱を救え。Saving Plants that Save Lives」が、
名古屋市で開かれた。

生物多様性条約締約国会議(COP10)に合わせたイベントとして、
トラフィックが開いた。

シンポジウムには、ケニアから狩猟採集や養蜂で暮らす先住民族
イヤク族のリーダーであるアンドリュー・ナイネネ・レレコイティエン氏
中国四川省から中国チベットの伝統医薬の臨床や研究に
長年携わっている医師、張毅(ヅァン・イー)氏
ブラジルからアマゾンの20万ヘクタールに広がる地域に住む
ヤワナワ族のリーダー、タシュカ・ヤワナワ氏が、
東アフリカ地域の生物多様性と持続的な経済発展の両立、
危機に瀕した薬用植物の保全や持続可能な利用を目指す
中国・長江上流の地域のプロジェクト、アマゾンのヤワナワ族が
昔から行っている染料となる植物「ウルク」の管理された
生産などについて、それぞれ講演を行った。

トラフィックは、WWF(世界自然保護基金)とIUCN(国際自然保護連合)
によって設立されたNGOで、野生生物の取引を監視・調査する
約30カ国のネットワークを持つ。

9月に、トラフィックやWWFドイツが設立した
フェアワイルド・ファウンデーションが、
薬用植物の採取や取引について定めたフェアワイルド基準を改定

シンポジウムでは、公平な取引と薬用・アロマティック(芳香)植物の
持続可能な採取の両方を盛り込んだ、
この新たなフェアワイルド基準についても詳しく紹介。

http://www.scienceportal.jp/news/daily/1010/1010201.html

2010年11月2日火曜日

「どんど晴れ」台湾で好調 視聴率上昇で観光客期待

(岩手日報 10月26日)

台湾で放送中の本県舞台のドラマ「どんど晴れ」
(台湾番組名「旅館之嫁」)が好調で、放送する現地テレビ局
「緯來日本台」の番組視聴率ベスト5をほぼ独占。

同局が放送したドラマがきっかけで、日本への観光客が増えたケースもあり、
関係者は大きな期待を寄せる。

同番組は、9月から現地のケーブルテレビ局の
日本番組専門チャンネルで放送開始。
当初、4位が最高だった視聴率が徐々に上昇、
今月11日からの1週間で、第29~32話がベスト5のうち4位以外を独占。
現在、ホームページ内でのアクセスランキングでも2位。

同局によると、都市部で視聴率が高く、高収入層、OL層などに人気。
番組は11月で完結するが、今後3年間に最高6回繰り返し放送される予定。

同局が昨年放送したNHK大河ドラマ「篤姫」がきっかけで、
鹿児島県への台湾人旅行者が増加した例も。
今月18日から、県や盛岡市、民間の観光関係者ら12人が、
4日間の日程で現地を訪問、現地の旅行会社などに盛岡観光をPR。

訪問団長を務めた谷藤裕明市長は、
「現地のどんど晴れ人気には驚いた。
関係機関が連携して、いろいろな仕掛けを考えており、
どんどん観光客を呼び込みたい」と期待。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20101026_10

「疲労感」心臓発作の兆候 リスク2倍、大阪市大調査

(2010年10月26日 共同通信社)

疲労を強く感じている人は、心臓発作や脳卒中などの心血管疾患を
発症するリスクが、そうでない人の2倍以上高いことが、
大阪市立大チームの調査で分かった。

大学によると、疲労が心血管疾患の兆候となることを
データで示したのは、世界で初めて。
チームの小山英則元大阪市大講師(現兵庫医大)は、
「疲労を和らげることで、心血管疾患のリスクを下げることが
できるかもしれない」

「足もとがふらつく」、「このごろ体が重く感じる」など64項目を、
5段階で尋ねる問診票を使い、人工透析を受けている患者788人を
対象に疲労、うつ、過労、睡眠障害などの程度をそれぞれ20点満点で調査。

約2年間追跡し、疲労度が高かった14・7%の患者では、
高くない患者よりも心血管疾患を発症するリスクが2・17倍高かった。
自律神経失調も、兆候となる可能性がある。

チームは、疲労によって心臓の働きを調節している自律神経の
バランスが崩れ、心血管疾患が発生しやすい状態になっている。

小山元講師は、「人工透析を受けている人は、
心血管疾患のリスクが高いが、今回の結果では、透析とは関係なく、
疲労自体が兆候となっており、一般の人にもあてはまる可能性がある」

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/10/26/127456/

経鼻ワクチン、人で研究へ インフルエンザで感染研

(2010年10月25日 共同通信社)

鼻の粘膜にシュッとスプレーする「経鼻ワクチン」と呼ばれる
新しいタイプのインフルエンザワクチンを、
国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センターの
長谷川秀樹室長らのチームが開発、健康な人に投与して
効果を確かめる臨床研究を近く開始。
埼玉県和光市で、23日開かれたシンポジウムで明らかに。

経鼻ワクチンは、従来の注射のワクチンとは違って、痛みがないので、
子どもに投与しやすい上、従来よりも幅広い型の
インフルエンザウイルスに効果があると期待。

現在のワクチンは、皮下に注射して血液中に抗体をつくるが、
ウイルスの感染は防げない。
経鼻ワクチンは、従来のワクチンではできない「IgA」と呼ばれる
抗体を全身の粘膜につくり、感染そのものを防御できるのが特徴。

長谷川室長らは、これまでマウスやサルでの実験で
感染防御効果を確認したほか、ワクチンに使ったウイルスと違う型の
ウイルスにも効果があった。

臨床研究は、健康な成人男女計50人が対象。
ワクチン株には、A香港型の不活化したウイルスを使い、
3週間の間隔で2回鼻から投与。
鼻腔の粘膜にできたIgA抗体が、ウイルスを抑えることできるかなどを調べる。

長谷川室長は、「動物実験では、ワクチン投与の1年後でも
防御効果がみられた。安全性も問題はなかった」

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/10/25/127355/

2010年11月1日月曜日

プーアル茶販売で提携 川徳と上海企業

(岩手日報 10月23日)

県と中国雲南省プーアル市が、4月に締結した南部鉄瓶とプーアル茶の
相互普及宣伝協定に基づき、川徳(盛岡市)が
上海大可堂茶業有限公司(上海市)と、プーアル茶販売で提携。

達増知事が、定例記者会見で明らかに。
同協定による輸入販売は第1号。
調印式は、11月上旬に現地で行われ、
県は南部鉄瓶や観光客誘致のPRも展開。

調印式は上海市内で行われ、達増知事立ち会いの下、
川徳の川村宗生社長、上海大可堂の張奇明会長が調印を交わす見通し。

上海大可堂からプーアル市産のプーアル茶を川徳が輸入し、
盛岡市の店舗で販売する計画。
川徳によると、販売は早くても来年春以降とみられ、
販売時期や場所、量などは検討中。

同協定に基づき、達増知事は11月5~7日、上海市で開かれる
第10回プーアル茶祭り(プーアル市主催)に初めて招かれ、
高級プーアル茶試飲会などの公式行事に参加、南部鉄瓶をトップセールス。

県は6、7日、主会場の名園・上海豫園にある上海大可堂の
出展ブース(約8平方メートル)で、南部鉄瓶職人による製作実演などで
南部鉄瓶をPR販売。

達増知事は、訪日旅行客が増えている広東省広州市で、
主要旅行代理店3社、航空会社3社への観光レセプションを行い、
観光客誘致、国際チャーター便誘致を図る。

8、9日は斎藤淳夫商工労働観光部長らが広州のほか、
深〓、香港の旅行代理店5社程度、航空会社2社などを訪れ、
本県観光を売り込む計画。

※〓は土へんに川

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20101023_14

水虫菌検査キット開発 商品化へ、福井大など

(2010年10月22日 共同通信社)

福井大の法木左近准教授(病理学)らの研究グループは、
水虫を発症する「白癬菌」を検出できる検査キットを開発し、
商品化すると発表。

患部の皮膚を、界面活性剤に混ぜて試験紙に垂らす仕組み。
妊娠検査薬と同様に、陽性だと赤い線が浮かび上がる。
水虫は、皮膚科医が顕微鏡で調べて診断するが、
商品化すれば、誰でも手軽に検査できそうだ。

法木准教授らが、白癬菌に反応する抗体の作製を、東洋紡に依頼、
抗体を吸着させた試験紙を試作。
実用化に向け、チッソ(東京)と検討を始め、
2012年をめどにキットの一般販売を目指す。

国内の水虫感染者は、2500万人に上るとの推計があり、
法木准教授は、「水虫は最近、若い女性に増えているが、
恥ずかしがって病院に行かない。
早急に治療するきっかけになれば」

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/10/22/127277/

インサイド:広州アジア大会1カ月前 巨大祭典の底流/5止

(毎日 10月17日)

9月、東京で開かれた柔道の世界選手権。
7年ぶりの地元開催で、日本は男女合わせて過去最多となる
10個の金メダルを獲得。

全日本柔道連盟は、金メダリスト9人(重量級の杉本美香は2個獲得)
のうち、7人をアジア大会に送り込む。
女子の軽い2階級は、日本人対決の決勝で敗れた48kg級の
福見友子(了徳寺学園職)と、52kg級の中村美里(三井住友海上)を
選んだが、ともに世界ランキング1位の選手。

JOC選手強化本部長で、アジア大会の選手団副団長を務める
上村春樹・全柔連会長は、「アジアでは、勝たなければならない使命がある。
(12年)ロンドン五輪の疑似体験だと思ってほしい」

今大会の日本選手団は、海外で開かれる総合スポーツ大会としては
初めて1000人(役員含む)を超え、ほとんどの競技がトップ級の選手。
女子バレーと男子体操は、世界選手権との兼ね合いもあって
主力を派遣しないが、競泳の北島康介(日本コカ・コーラ)、
卓球の福原愛(ANA)、陸上女子短距離の福島千里(北海道ハイテクAC)
らがメンバー入り。
その背景には、国の強化策が関係している。

◆「メダル有望」を厚遇

今回は、「国直轄強化」の第1弾ともいえる大会。
文部科学省は今年度、独自の強化事業である
「チーム『ニッポン』マルチサポート事業」の予算として、
前年度比6倍の18億円を計上。

7月、同事業の対象として、五輪のメダル獲得が期待される
「ターゲット競技」を7つ追加し、15競技・種目と拡大。

JOCからの強化費は、政府の事業仕分けの影響を受け、
前年度よりも削減。
国からの支援を受けられるターゲット競技に入るかどうかは、
強化策に大きな影響を及ぼすため、各競技団体は
アジア大会でも実績を残さなければならない。

◆2位確保を目指す

今大会では、選手村近くのホテルを借りきった
「マルチサポート・ハウス」の設置も、「マルチサポート事業」の一つ。
ハウスでは、ビデオとパソコンによる映像解析、マッサージや
メンタル面でのケア、日本食のサービスなどが行われ、
国立スポーツ科学センター(JISS)のスタッフら約30人が派遣。

ターゲット競技に関係なく、全選手が施設を利用でき、
JOCのロンドン五輪対策プロジェクト委員長を務める
塚原光男・選手強化副本部長は、
「選手が、100%近い力を発揮できるよう、いかにサポートするのか。
ロンドンに向けてのテストになる」と期待。

バンクーバー五輪では、米国や豪州がこのような施設を設けていた。
総合スポーツ大会では、選手は原則的には選手村での生活。
外国の選手らと同じ環境で生活することで、交流を図れるメリットは大きいが、
その分、行動も制限される。
ハウスの設置には、国内と同じように利便性を高め、
成績向上に生かそうという狙い。

金メダル数で「世界5位以内」を目標とするロンドン五輪に向け、
JOCは今大会で韓国とのメダル争いを意識。
「中国は抜きんでているが、韓国は上回りたい」と上村副団長。
過去3大会は、金メダル数で韓国を下回ったが、
今回はアジア2位の確保を目指す。

前回は、50個の金メダルを獲得した日本。
国の積極的な強化支援は、今大会の成績にどんな変化をもたらすだろうか。

http://mainichi.jp/enta/sports/general/news/20101017ddm035050186000c.html

発達障害の学生支援(7)体験の場で「支える側」に

(読売 10月22日)

礼拝の始まりを知らせる教会音楽がキャンパスに響くと、
ベンチでくつろぐ学生たちが、次々とチャペルへ向かっていった。

キリスト教の精神を建学の理念に掲げ、一人ひとりの学生を
大切にする少人数教育から出発した、プール学院大学(堺市)は、
2005年から、発達障害の学生への支援活動を続けている。

学生支援センターを核にした学習支援、ソーシャルスキルトレーニング、
キャリア教育の3本柱。
担任やカウンセラーらによる支援会議で、個別の教育支援計画を策定、
結果を評価する。
発達障害者支援法の成立を受けて始まったこの取り組みは、
07年、文部科学省から優れたプログラムに選ばれている。

「特別支援、準支援、見守りの三つの支援レベルを設けて、
効果的なサポートを探っている」、責任者の森定玲子准教授(48)。
目指すのは、障害の有無にかかわらず、
すべての教職員・学生が互いの個性を認め合い、支え合う学びの場

国際文化学部2年の金咲洋輔さん(22)(仮名)に会った。
東京の大学に進学したがうまくいかず、医療機関で、
注意欠陥・多動性障害(ADHD)の疑いがあると。
昨年、地元の同大に入った。

大学は、「何でも体験したい」という学生の考えに応じ、
様々な体験の場を提供。
特別な支援を受けていないものの、金咲さんはこれまで、
新入生キャンプを手伝い、大学祭にも積極的に参加し、
教職員に意見を言うことも多い。
地域貢献の授業では、小学校を訪れ、発達障害の児童を教える
教師のアシスタントをしている。

金咲さんは、「こうした体験を通し、発達障害者は支援を受けるだけでなく、
逆に支援する側になってもいいと思うようになった」

障害というものを意識し過ぎず、相手が「手伝って」と言った時だけ
手を差しのべるくらいでちょうどいいことも。

「障害に対し、過敏な社会では、告白がしづらく、支援が受けにくくなる。
ありのままを認めて、もっと普通に接して」と金咲さん。
森定准教授は、「支援が過剰でも気づかないことがあり、
彼の意見が、適正な支援を考える契機となっている」

支援する側、される側という心の垣根を取り払った時、
誰もが差別されず、包み込まれるように生きられる
インクルージョン社会への入り口が見えてくる。

◆発達障害者支援法

広汎性発達障害、学習障害(LD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)など、
発達障害の早期発見と支援を、国・地方自治体の責務と定めた法律。
2005年に施行。
第8条、「大学及び高等専門学校は、発達障害者の障害の状態に応じ、
適切な教育上の配慮をするものとする」

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20101022-OYT8T00258.htm

2010年10月31日日曜日

本県自殺率ワースト2位 総数も北東北3県で最多

(岩手日報 10月20日)

警察庁の統計に基づく本県の9月末時点の自殺率
(人口10万人当たりの自殺者数)は27・5人、全国ワースト2位。
総数も366人で、北東北3県では最も多い。

県自殺対策推進協議会(会長・達増知事)で示された。
県障害保健福祉課によると、9月末時点の自殺率は、
本県が27・5人、秋田県25・7人、青森県25・5人。

自殺率1位は、青木ケ原樹海を抱える山梨県で30・2人。
警察庁の統計では、近年のワースト2~4位は北東北3県が占め、
統計が公表されている2006年以降、
本県が年間でワースト2位だったことはない。

今年9月末時点の自殺者数は、本県が366人(前年同期比4人減)と
ほぼ横ばいだが、青森県は352人(同57人減)、
秋田県が282人(同46人減)と減少。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20101020_6

イメージすれば指が動く? 脳活動測定、画面上で再現

(2010年10月21日 共同通信社)

人が指先を動かした際、脳の活動を測定しデータを解析、
コンピューターの画面上で指先の動きを再現する技術を、
情報通信研究機構と長岡技術科学大、
国際電気通信基礎技術研究所が共同で開発、20日発表。

体の不自由な人が、頭の中でイメージしただけで
ロボットアームを操作したり、遠隔地からさまざまな作業を
行ったりする技術への応用を目指す。

研究チームは、指先を縦や横、斜めに約20cm動かした際の、
脳の神経細胞の活動に伴う磁場や血流のわずかな変化を、
機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)などで計測。
解析して、コンピューター画面上の指で再現することに成功。
誤差は、1・5cm程度。

研究チームは、「滑らかな動きを十分な精度で再現できた。
装置を軽量化するなどして、実用に近づけたい」

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/10/21/127200/

ナダル、ウッズ、中村俊輔に学ぶ 勝つための集中力(下)

(日経 2010/9/10)

第2回は、テニスのラファエル・ナダルとサッカーの中村俊輔、
ゴルフのタイガー・ウッズの手法を解説。
すでに実践して効果を上げているビジネスマンの事例を紹介。

【ラファエル・ナダル】
集中とリラックスを共存させる 細かく休むことで集中力を持続

広く外的な集中力」は、長時間にわたって広い視野で周りの動きを認識し、
判断を下す時の集中力。
テニス選手や、サッカーのゴールキーパーに特に求められる。

「これを高めるには、集中と同時に、リラックスしていることが必要。
一見、矛盾しているように思われるが、実は集中とリラックスは共存できる
鹿屋体育大学の児玉光雄教授。

◆集中するために休息を取る

集中力は、開始直後から減衰、終わり間際で少し上がる。
こまめに休息を入れると、集中力を高レベルで維持できる上、
長時間持続させることもできる。

そのためには、集中をあえて途切れさせ、リラックスする時間を挟むとよい。
長期戦に備えて、集中エネルギーを回復させる効果もある。
「脳内で集中力を支える神経群は、カテコールアミンという物質を消費。
集中し続けていると、やがてそれが足りなくなって、集中が途切れる。
カテコールアミンは、短時間の休息でチャージできる」(児玉教授)。

集中力は、いつか必ず途切れる。
そうなる前、短時間でいいから意識的に、こまめに休息を取ることが、
集中力を高く保ち、かつ長時間、持続させる秘訣。

テニス選手のラファエル・ナダルは、コートで飲むペットボトルの向きを
気にするなど、プレー中の“決め事”にこだわって、集中力を高めている
選手だが、同時にゲームの流れが相手側に傾きかけた時、
靴ヒモを結び直す。
単に相手との駆け引きではなく、短時間を利用して一息入れるのだ。

仕事でも、「広く外的な集中力」は必要。
自分が会議の仕切り役なら適宜、休憩を挟む。
お茶をゆっくり飲み干す、窓の外に目を向ける、
たったこれだけでも効果がある。

【ラファエル・ナダルに学ぶ「おまじない」活用のポイント】

◎試合中に集中力をあえて途切れさせる
プレー中、意識してリラックスの瞬間を作る。
ゲームの流れが相手の側に傾きかけた時、タイムを取って靴ヒモを結び直す。

◎効果
合間に短い休息を挟むことで、脳内にホルモンの一種である
カテコールアミンがチャージされ、集中力を高レベルで維持できる。

◎ビジネスに応用
資料を長時間、読み込む時などはこまめに休息を入れる。
疲れ切ってしまう前、短い休みを挟むのがコツ。
2時間集中する時は、30分ごとに5分程度のブレークを設ける。

◆中村俊輔は、サッカーノートで「広く内的な集中力」を向上

広く内的な集中力」は、自分が抱えている問題を分析したり、
練習メニューを考えたりする時に必要。
これは、おまじないとは別のアプローチ、「言葉による記録」で高めよう。

「高い精度で入念なシミュレーションを行う必要があり、
様々なデータや経験などを、紙に書いて記録する習慣をつけると
効果が上がる」(児玉教授)。

サッカーの中村俊輔は、高校時代からノートをつけ始めた。
自分が目指すプレーや、試合の反省を書き出している。

仕事では、プロジェクトごとに専用ノートを用意し、アイデアを書き連ねたり、
資料をはり付けるなどの方法で、この集中力を高めることができる。

◆タイガー・ウッズが実践しているパフォーマースキル

「常に勝ち続ける選手のインタビューを聞くと、
『勝つと思っていた』と答える人が圧倒的に多い。
初めから、勝つ気持ちでいたから勝てる。
スポーツ心理学では、これを『パフォーマースキル』と呼ぶ」(児玉教授)。

タイガー・ウッズは、子供の時から「いつもチャンピオンのような気持ちや
態度でいるように」と、父親にたたき込まれてきた。
ゴルフが未熟だったころも、グリーンで堂々と振る舞っていた。
「並の選手は、『勝ってから、勝者のように振る舞おう』と考えるが、
勝ち続ける選手は、最初からチャンピオンの気持ちでいる」
なりきることも、効果がある。

◆サッカー日本代表の“肩組み効果”は絶大?

2010年サッカーワールドカップで、日本代表は2大会ぶりに
決勝トーナメントに進出。
予選リーグ初戦のカメルーンとの試合で、国歌斉唱の時、
日本代表メンバーが肩を組んでいたのを覚えている人は多い。
それまで見られなかったことだが、闘莉王がロッカールームで提案し、
やり始めたと言われている。
この時、ベンチでも控えの選手たちが肩を組んでいた。

チームの団結力は、メンバーがお互い心を開くことによってしか生まれない。
スキンシップの効果は、昔からよく言われるが、
言葉よりも何倍も強い効果がある」(児玉教授)。

「肩を組む」、たったこれだけのことに、侮れないおまじない効果が。
お互いに心を開くことは、ビジネスを成功させる上でも大切。
相手と握手をしたり、部下の肩をたたいたりすることで応用できる。

◆ビジネスパーソンの“おまじない”

CASE1 カズのまねと赤いネクタイ 映像制作会社社長 Aさん

赤いネクタイが、私の勝負アイテム。
5、6本は持っていて、大事なプレゼンの時に必ず締める。
赤が映えるように、シャツは白。
プレゼンの前、手を胸に添えるしぐさ。
尊敬する三浦知良選手が、日本代表で国歌斉唱の時、
必ずやっていたポーズ。気合が入る。

【児玉教授のコメント】
色彩学で、赤は集中力を高める色とされ、理にかなっている。
営業職の人なら、相手から好感を持たれるオレンジ色のネクタイもいい。

CASE2 先祖の墓を待ち受け画面に メーカー広報 Bさん

正月に先祖の墓参りをした時、墓石の写真を撮って、
待ち受け画面にした。
それから人との出会いが急に広まって、プロジェクトがいい方向に。
商談前、必ずケータイの電源を切るが、その時、必然的に
画像を見ることになり、何か気持ちが切り替わる気がする。

【児玉教授のコメント】
「誰のためにやるのか」を、明らかにすることは仕事の動機付けに。
「ご先祖様に感謝するため」という気持ちが働いている。

CASE3 スタバでいつも同じ物を飲む PR会社 Cさん

緊張する仕事の前、スターバックスコーヒーに立ち寄って、いつも同じ、
ホワイトモカのトールサイズ(ダブルショット、エキストラホット)を頼む。
すると、緊張がほぐれるような気がする。
私自身、海外旅行が好きで、旅先でリラックスしている時、
いつもこれを飲んでいるからかもしれない。

【児玉教授のコメント】
店も頼むものも決まっていて、これはプリショットルーチンそのもの。
気持ちが落ち着くように、刷り込みがなされている。

CASE4 ヨガの胸式呼吸でリラックスする 出版社 社長 Dさん

1年前からヨガを習い始め、仕事中にヨガの胸式呼吸をやる。
大勢の前で話す時、いまだに緊張するが、胸式呼吸を行うと、
肩の力が抜けて気持ちが落ち着く。
眠気を吹き飛ばす効果もある。

【児玉教授のコメント】
深く呼吸することで、脳に酸素が行き渡り、ストレスが解消される。
体が軟らかくなって、肩こりもほぐれる。現代人に、ヨガはお勧め。

CASE5 朝礼の後、指輪を磨く 指輪販売店店長 Eさん

接客前、自分の指輪や時計、ネックレスを磨く。
婚約指輪と結婚指輪を販売しているので、お客様の目に留まるから、
きれいにしておかなきゃ、という理由もあるが、きれいに磨くことで、
何か良いものを呼び込める気がする。
磨き終えると、前向きな気持ちになれる。

【児玉教授のコメント】
これも仕事前のプリショットルーチン。
できれば10分くらい磨き続けると、頭が空っぽになり、
瞑想の効果も期待できるのでお勧め。

http://www.nikkei.com/biz/skill/article/g=96958A9C93819499E2EAE2E29A8DE2EAE2EBE0E2E3E2E2E2E2E2E2E2;p=9694E2EAE2E3E0E2E3E2E1E6E1E4

先住民の怒り、交渉に火種 遺伝資源の利益配分で 「権利を否定」と批判

(2010年10月22日 共同通信社)

薬の開発に役立つ、植物や微生物などの遺伝資源をめぐる
生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の交渉で、
カナダの先住民グループの代表が、「カナダ政府などが、
われわれの権利をないがしろにしようとしている」と強く批判。
検討中の遺伝資源の利益配分に関する議定書に、
先住民の権利を尊重する文言を盛り込むよう求めた。

多様性条約は、自然と共生して暮らす先住民の役割を重視するが、
カナダは議定書から、国連の「先住民の権利に関する宣言」への
言及をなくすよう要求。
ほかの先進国や発展途上国の一部にも、薬草の使い方など
先住民の伝統的知識を利益配分の対象から巧みに外そうとする動きが。
グループの一部は、ボイコットも辞さない構えで、
今後の交渉の火種となる可能性がある。

カナダの先住民イヌーのアーマンド・マッケンジー博士は、
カナダ政府が20日の交渉で、国連宣言への言及を削るよう求めたと説明。
カナダは、宣言に賛同していないが、
「重要な宣言を無視するのは許されない」。

カナダ・ケベック州の先住民エレン・ガブリエルさんは、
「検討中の案は、随所に『必要に応じて』、『各国の国内法に従い』と
取り組みを弱める文言がある」と指摘。
このままでは、伝統的知識の利益配分や企業の利用手続きに、
"抜け穴"ができてしまう恐れがあると指摘。

米国の先住民のデブラ・ハリー博士は、
「議定書が不十分な内容になることが分かれば、途中で帰国する」と、
ボイコットも辞さない構え。

伝統的知識の例では、アフリカ南部の先住民が空腹を抑えるために
食べていた、サボテンに似た多肉植物が有名。
企業が、ダイエット食品として商品化したが、
こうした知識が開発のきっかけになる場合も多い。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/10/22/127284/