2007年7月28日土曜日

たばこで余命3・5年短縮 男性、40歳時点で 1万人の追跡調査で推計 厚労省研究班

(共同通信社 2007年7月24日)

たばこを吸っている男性の40歳時点の平均余命は、吸わない男性より3.5年短い!!

厚生労働省研究班(主任研究者・上島弘嗣滋賀医大教授)が、
30歳以上の男女約1万人を対象とした追跡調査をまとめた。
1日2箱以上吸う男性の余命は、1箱未満よりも0.9年短く、
ヘビースモーカーほど短命の傾向。

喫煙が健康に悪影響を及ぼすことは広く知られているが、
たばこの影響を余命で示したのは国内初の試み。

1980年に全国300カ所の保健所で健康診断を受けた30歳以上の男女のうち、
計9625人(男性4237人、女性5388人)に対する追跡調査。
このうち、99年までに死亡した約2000人の喫煙の有無や、
年齢別の死亡率などを基に全調査対象者の平均余命をはじき出した。

健診時にたばこを吸っていた男性は2666人(喫煙率・約63%)で、
40歳の平均余命は38.6年。
残る男性のうち、もともと吸っていなかった777人については42.1年で3.5年長い。
以前は吸っていたが、健診時に禁煙していた794人の余命は40.4年。

男性喫煙者のうち1日の本数が「1箱未満」の40歳の平均余命は39年、
1~2箱は38.8年、2箱以上は38.1年と、
本数が多いほど余命が短くなる傾向。

女性の喫煙率は約9%で、喫煙者(476人)の40歳の平均余命は43.4年、
非喫煙者(4793人)は45.6年と、2.2年の差。

研究班の村上義孝滋賀医大特任講師は、
「男性の場合、喫煙が平均余命に影響していることは明らか。
女性も同様な傾向がみられたが、
調査開始時点での喫煙率が低く明言はできない」。

▽喫煙の影響

たばこに含まれるニコチンなどが健康に与える影響については
多くの研究が行われ、喫煙者はがん、心臓病、脳卒中、肺気腫、
ぜんそく、歯周病などの罹患率が高い。
喫煙男性は、非喫煙者と比べて肺がんによる死亡率は約4・5倍、
食道がんによる死亡率は約2・2倍。
2005年の喫煙率は男性39・3%、女性11・3%。
男性は年々減少傾向で初めて4割を下回ったが先進国の中では高い。
女性は20代(18・9%)、30代(19・4%)でほかの世代より高い。

http://www.m3.com/news/news.jsp?articleLang=ja&articleId=51160&categoryId=&sourceType=GENERAL

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喫煙による身体への悪影響はいろいろ報告されていますが、
このように死亡率にまで反映された結果は非常に重要です。
喫煙していない人でも、受動喫煙による悪影響も問題にされています。
健康な生活を少しでも長く送りたいのなら、
たばことはオサラバする必要がありますね。
自称スポーツマン?の私としては、たばことは縁がないですが。

2007年7月27日金曜日

女性は22年連続世界一 85・81歳、06年の平均寿命 男性は79・00歳で2位

(共同通信社 2007年7月27日)

2006年の日本人女性の平均寿命は85.81歳で、22年連続で長寿世界一!!
男性は79歳で、04年と同じ2位に。

05年は、インフルエンザの流行で男女とも前年を下回ったが、
06年は再び延び、2年ぶりに過去最高を更新。
厚労省は、日本人の3大死因である、がん、心臓病、脳卒中の
治療成績向上が主な要因と分析。
「平均寿命は今後も延びていくと見込まれる」。
平均寿命は、05年と比べて女性は0.29歳、男性は0.44歳延びた。
男女差は0.15歳縮まり、6.81歳。

国際比較では、女性の2位は香港の84.6歳(05年)で、
次いでスペインとスイスの83.9歳。
男性の1位は、アイスランドの79.4歳(06年)、3位は香港の78.8歳。

06年生まれの赤ちゃんが何歳まで生きるかの試算では、
75歳まで生きる人の割合は男性70・3%、女性85・5%。
90歳まで生きる人の割合は男性20・6%、女性43・9%。

ゼロ歳児が、将来死亡する原因として最も可能性が高いのは、
男女ともがんで、心臓病、脳卒中を加えた3大死因による
将来の死亡確率は男性が56・0%、女性が53・6%。
3大死因が克服された場合、平均寿命は男性が8.31歳延びて87.31歳に、
女性が7.2歳延びて93.01歳と予想。

日本人の平均寿命は一貫して延びる傾向で、
平成以降で男女とも前年を下回ったのは、阪神大震災が起きた1995年と、
インフルエンザが流行した99年、05年だけ。

▽簡易生命表

各年齢の人が、あと何年生きられるかの期待値を表す「平均余命」について、
厚生労働省が毎年公表している指標。
0歳児の平均余命が、日本人の平均寿命を表す。
平均余命は、日本人の人口や人口動態統計などを基に、
その年の各年齢の人の死亡率が今後も変化しないと仮定して算出。
厚労省は、国勢調査による日本人の確定人口を元にした
「完全生命表」も5年ごとに公表。

http://www.m3.com/news/news.jsp?articleLang=ja&articleId=51346&categoryId=&sourceType=GENERAL

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日本人の寿命はどんどん延びていますね。
高齢者の生活様式がこれからどんどん変わっていく可能性があります。
寿命も大切ですが、「健康寿命」をいかに延ばしていけるかが、
高齢者の活躍の場を広げるカギでは??
私はちなみに、目指せ120歳!!を目標にしています。

2007年7月26日木曜日

ティーンエイジャーの野球少年で可動域が減少

(Medscape 7月26日)

ケンタッキー大学(レキシントン)外科准教授Scott D. Mair博士は、
長年にわたる野球練習がティーンエイジャーの
投球腕に悪影響を及ぼす可能性があると、
米国整形外科スポーツ医学会(AOSSM)第31回年次総会で報告。
「このような少年では全可動域が減少する」。

野球少年32名(13-21歳、平均年齢は18歳)を対象とし、2000~2006年に調査。
研究者らは、90°外転時の肩の内旋域(IR)および外旋域(ER)を計測。
また、90°外転時と中立位における等尺性強度も計測。
野球少年に対し、野球競技歴と疼痛の有無について質問。
誰のX線写真であるか知らない放射線科医が、
開始時と経過観察時に少年の腕の変化について検査。

少年の投球腕の全可動域は、平均9 ± 11°減少、投球腕のIRの減少は有意(6 ± 9°)。
これに対し、少年の非投球腕のIRの変化は0 ± 8°、ERは非投球腕において平均5°減少。
体重に対する強度の割合の変化は有意なし。

可動域の減少は、肩の症状を訴えた18名で特に顕著。
IRの減少については、投球腕に肩症状のある少年では平均10°に対し、
肩症状のない少年では0°。
全可動域の減少については、肩症状のある少年では平均13°に対し、
肩症状のない少年では4°。
X線写真でも、6年の間に少年の腕の変化が顕著に認められた。

放射線科医は、骨端軟骨の拡大および皮質厚の増加に注目することによって、
少年32名中28名において投球腕と非投球腕を正しく識別。

ラッシュ大学(イリノイ州シカゴ)の整形外科教授Brian J. Coleは、
この研究は、野球少年の腕の発育について既に判っていることの
多くを裏付けるものである、と。
しかし、この研究は野球少年が投球腕について訴える
あらゆる症状に注意を払うことの重要性を強調。
「内旋不全のみられる子供には問題がある可能性が高い。
しかし、これは治療可能である。このことが真に重要な問題である」。

American Orthopaedic Society for Sports Medicine 31st Annual Meeting. Presented July 15, 2007.

http://www.m3.com/news/news.jsp?articleLang=ja&articleId=51253&categoryId=580&sourceType=SPECIALTY

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私も昔は野球少年でしたので、この話は人事ではありません。
肘や肩を痛めたために、いまだにボールを投げ過ぎたりするとしびれた感覚が・・・。
もはや先発完投はできませんね。
といっても、ピッチャーではなかったですが。
成長期に適したトレーニングや投げ方をいかに指導していくか。
科学的データを蓄積していくことは大切ですね。

2007年7月25日水曜日

8年後、米成人の4割肥満

(共同通信社 2007年7月20日)

米ジョンズホプキンズ大の研究チームは、
米国人の肥満傾向がこのまま続けば、8年後の2015年には
成人の4人に3人(75%)が標準体重を上回り、
41%は肥満になると警告。

肥満は、メタボリック症候群の発症要因と指摘され、糖尿病などの原因にも。
医療費増加による歳出拡大を恐れる米国では、
大きな政治・社会問題となっており、"メタボ大国"ぶりを浮き彫りに。

米国では過去約30年間、肥満が着実に増加。
体重(キロ)を身長(メートル)の二乗で割る「体格指数」(BMI)では、
03-04年、成人の66%が25以上の「標準以上」または30以上の「肥満」。
身長175センチなら、体重92キロでほぼBMI30。

肥満は、米国における生活習慣と関連しているとみられ、
他の人種より肥満の割合が少ないアジア系の場合でも、
米国生まれの人は米国以外の出身者より4倍以上も肥満になる確率が高い。

http://www.m3.com/news/news.jsp?articleLang=ja&articleId=51021&categoryId=&sourceType=GENERAL

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肥満は、アメリカだけの話ではないです。
日本も、BMIは米国ほどではないにしても、
「隠れ肥満」や「生活習慣病予備軍」が年々増えている傾向に。
もっとも、私も肥満への道を着実に進んでいるようなので、
何とかしなければ・・・。