2011年3月12日土曜日

携帯端末での音楽聴取で音の聞き分けに支障も

(サイエンスポータル 2011年3月4日)

携帯音楽プレーヤーで、大音量の音楽を聴き続けると、
音を聞き分ける能力が低下する危険があるとの研究結果を、
自然科学研究機構 生理学研究所の研究グループが明らかに。

周囲に雑音がある環境下で聴くため、つい音量を上げるのが原因。
一つ一つの音を聞く分には支障がないため、
通常の聴覚検査では異常が見つからないことも分かった。
雑音がある中で、音を聞き分ける検査も必要、と研究者たちは指摘。

生理学研究所の岡本秀彦准教授、柿木隆介教授は、
ドイツの研究者と共同で、普段から大音量で携帯音楽プレーヤーを
聴いている13人と、そうでない13人の若者を対象に、
音を聞き分ける力を生体磁気計測装置(MEG)による
脳の反応の違いで調べた。

この結果、雑音の中から音を聞き分ける能力が、
携帯音楽プレーヤー常用者の方が弱くなっていることが明らかに。

静かなところで、特定の周波数の音が聞こえるか聞こえないかを
検査する通常の聴覚検査では、
常用者でも非常用者でも違いがない。

「騒々しい場所で、携帯音楽プレーヤーを楽しむ時は、
大音量ではなく、ノイズキャンセラーなどの機能を使って、
音は控えめに」と岡本准教授。

http://www.scienceportal.jp/news/daily/1103/1103041.html

ナノチューブの新しい作製法

(サイエンスポータル 2011年3月1日)

新しいセンサー材料や電子デバイスなどへの応用が期待されている
ナノチューブの新しい作製法を、
京都大学と高輝度光科学研究センターの研究グループが開発。

京都大学大学院理学研究科の北川 宏・教授、大坪 主弥・研究員
らは、
金属イオンや有機分子から成る金属錯体をつなぎ合わせる
ボトムアップ法と呼ばれる手法で、
微細な筒状物質「ナノチューブ」をつくり出すことに挑んだ。

白金イオンとビピリジン、エチレンジアミンから成る
一辺約1nmの正方形状の金属錯体と、ヨウ素を室温で反応させ、
正方形状の金属錯体が、ヨウ素を介してつながった
四角柱状のナノチューブを作製することに成功。

このナノチューブは、筒状の内孔部に水やアルコールの分子を
取り込める一方、窒素や二酸化炭素の分子は取り込めない。

ナノチューブは、さまざまな分子を取り込んで吸着する性質以外にも、
導電性や高い耐久性を持つことから、
電子デバイス材料への応用が期待。

今回の成果は、構成要素(パーツ)となる金属イオンや有機分子を
組み換えることによって、いろいろなサイズの細孔や形状、
性質を持つナノチューブを作製できる可能性を示した。

今後、ガス分子に対して敏感に応答するセンサー材料や、
ガス吸着能力と導電性を併せ持つ、新たな多機能電子デバイスへの
応用が期待できる。

ナノチューブは、1991年に飯島 澄男 氏(名城大学大学院 教授)が
発見したカーボンナノチューブが有名、さまざまな応用が期待。
作製に1,000℃以上の高温が必要なことから、
いろいろなサイズや形状のものをつくることは難しい。

http://www.scienceportal.jp/news/daily/1103/1103011.html

教員の研修(5)いじめ対策 NPOの力も

(読売 2月25日)

「目つきが悪い」、「相手の気持ちが分からない」。
いじめ加害者のイメージが続々と挙がる。

意見が出尽くすと、講師役のNPO法人「湘南DVサポートセンター」の
滝田信之理事長がほほ笑んで言った。
「『1年1組』のみんな、よくできました。
本物の中学1年に劣らない数の意見が出ましたね」

東京都港区の民間施設で行われた同センターの
「いじめ防止プログラム」指導者研修。

生徒として滝田理事長の指導を受けていたのは、
小中、高校の教員ら約20人。

「加害者を知る」作業を通し、加害者の排除だけでは
根本的な問題解決にならないことなどを、約3時間をかけて学んだ。

プログラムは、滝田理事長が心理学の手法を使って開発した
家庭内暴力(DV)用のものを、校内に応用。
2007年から小、中学生向けのいじめ対策として使い始めた。

全体の説明会と、クラス単位のワークショップからなる計5時間。
中学校ではその後、いじめ防止のリーダー役の生徒を募り、
いじめを許さない校風づくりもする。

プログラムへの関心は、徐々に高まりつつある。
藤沢市で07年に試行したところ、一定の効果が認められ、
09年度から希望する市立小中学校での実施を予算化。
文部科学省も、今年度から同センターに補助金を出し、展開の糸口を探る。

一方、課題もある。
指導者養成に時間がかかる点。
滝田理事長によると、実際にいじめのある学級で実施した場合、
子どもの心を傷つける恐れもある。

講義中心の研修を20時間以上受けたうえで、
経験豊富な指導者と共に実践を積む必要がある。
通常業務だけでも忙しい教員は、この点がネックとなり、
プログラムを一人でできるようになった教員は、まだ数えるほど。

三重県伊勢市立五十鈴中学校の西村朱美教諭は、
今冬から滝田理事長の支援を得て、同中でプログラムを始めた一人。
「将来は独り立ちしたい」と意気込む。

文部科学省の緊急調査によると、今年度、
全都道府県・政令指定都市の教育委員会が、
いじめ問題に関する教員研修を実施、
その内容は一般的な講義形式が多い。
より実践的な手法を求める教員たちにとって、
こうした民間の研修への期待は大きい。

草の根からの試みが、教育現場を変えようとしている。

◆文部科学省の緊急調査

2010年12月実施。
全都道府県と政令指定都市の教育委員会が、
「今年度中にいじめ問題に関する教員研修を実施した、または実施する」。
その内容(複数回答)は、「講義・講話方式」が100%と最も多く、
「グループ協議」80.3%。
市区町村の教委では、研修の「実施の予定なし」33.9%、
内容も「講義・講話方式」77.8%、「グループ協議」44.9%。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20110225-OYT8T00205.htm

2011年3月11日金曜日

教員の研修(4)発達障害を医師と学ぶ

(読売 2月24日)

世田谷区内の多目的ホールの一室に、
年代も様々な小学校の教員ら、約20人が集まっていた。

発達障害を学ぶ勉強会。
講師の宮尾益知・国立成育医療センター発達心理科医長に、
女性教諭(41)が問いかけた。

「小学1年生ですが、暴れて級友を殴ってしまいます。
止められない時、大声で抑止してもいいのでしょうか?」

宮尾医長は、女性教諭に児童の家庭環境などを尋ねながら、
「まずは、お母さんの話をよく聞いてあげて。
『私も親だからわかります』という話し方をすると、
親も安心して聞いてくれます」とアドバイス。

女性教諭は、「本で読むのと、実際に医師の助言が
聞けるのとは全然違う。
じっくり話を聞き、気持ちをほぐしてあげる必要があるとわかった」

勉強会は、現職教員らでつくる教育研究団体「TOSS」のメンバーが、
昨年春から月1回のペースで開いているもの。

宮尾医長を囲んで講義を受け、それぞれの指導経験を報告。
発達障害の研修は、各地の教育委員会で開かれているが、
医師から最新の知見を継続的に学べる機会は貴重で、
首都圏だけでなく、兵庫県や福島県からの参加者もいる。

児童生徒が、授業中に教室内を歩き回るなど、
教室の「荒れ」や「学級崩壊」と言われる事象の多くが、
発達障害に由来している可能性がある。

TOSSの向山洋一代表は、「発達障害への理解と、
それにどう対応するかが、今の教員に欠かせない」と強調。

「臨床教育学」を提唱している北海道教育大学大学院の
庄井良信教授(50)は週1回、同大学院で学ぶ現職教員ら
約10人を集め、ゼミを行っている。
1人が報告する指導事例について意見や質問を交わし、
児童生徒への理解を深めるのが狙い。

庄井教授によると、ベテラン教員でも、発達障害や不登校、
いじめなど様々な課題を抱えた子どもたちに戸惑うことも少なくなく、
自らの指導を問い直そうと、大学院の門をたたく人が多い。

「教師の教育は、用意された講座を消化するだけでは不十分。
プロの教師として、自分自身や抱える課題への理解を深め、
コミュニケーション力を身に着けるには、体験を語ることが不可欠

◆TOSS

「Teacher’s Organization of Skill Sharing」の略。
前身は、向山洋一代表が始めた「教育技術法則化運動」、
優れた教育技術を「法則」として定石化し、
「我流の授業を改めよう」と提唱。
全国で約1万人の教員が参加、各地でサークルを作り、
指導力向上のための講座などを行っている。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20110224-OYT8T00182.htm

スポーツ政策を考える:菊幸一・筑波大教授(スポーツ社会学)

(毎日 2月26日)

メディアは、勝った負けたの話題は提供する。
スポーツは、人間にとって大事で、価値あるものとして伝えているだろうか?

スポーツが文化として残すべきものであるならば、
試合の結果だけでなく、プロセスの中に大事なことや
意味があることを、そのプロセスを自ら味わい、楽しむことを伝えてほしい。

登山ブームと言われている。
中高年者は頂上に到達しなくても、川のせせらぎや森のざわめき、
鳥のさえずりを聞いて心地よさを感じ、自然との一体感を味わっている。
競争ではなく、体と環境が直接向き合う世界が、
多くの人を引きつけているのだと思う。

トップを目指すアスリートと違い、一般の人は山登りにしろ、
ランニングにしろ、さまざまなスタイルでスポーツを楽しんでいる。
日常生活圏域のスポーツライフを充実させていくためには、
車ではなく、人の流れを優先させた環境整備を図っていくことが第一で、
ただスタジアムや体育館などの箱モノを造れば済むという話ではない。

民主党が言っていた「コンクリートから人へ」はとても重要で、
すべて人間の体から発想していくことが求められている時代。

子どもの体力が低下している問題で、子どもは遊ばなくなった、
体を使わなくなったと大人たちは嘆く。
駅にエレベーターやエスカレーターができれば、
子どもだって階段を上るより、便利な方を選ぶ。

かつて町中には、子どもたちの遊び場がたくさんあった。
道路が行き止まりになった先には空き地があり、
車が入って来ないので、子どもたちはそこで自由に遊んでいた。

車のための道路を優先させて、利便性を高めていく中で、
路地裏は消えた。
子どもたちの遊び場を、よみがえらせる街づくりの政策が求められている。

スポーツの世界では、サッカーが手の使用を禁じているように、
日常の生活ではあり得ないような課題が設定。
いま自分が持っている力と課題との距離を測りながら、
努力したら達成できる課題を設定する。
その課題を克服していくプロセスの楽しさを味わう。

これは、社会がどんなに変化しても変わらないスポーツの本質で、
その営みは、社会のいろいろな課題を設定して克服していくプロセスと同じ。

もしスポーツが、次の世代に残せるものがあるとするならば、
他から与えられたのではなく、自ら設定した課題にチャレンジしていく
楽しさを味わう営みだろう。

手段としてのスポーツ、つまり教育的な効果があるから、
健康のためにいいからなどではなく、スポーツの原点である
プレーすることの素晴らしさを、子どもたちに伝えていかなければならない。
==============
◇きく・こういち

1957年生まれ。東京学芸大卒。日本スポーツ社会学会理事長。
「『楽しい体育』の豊かな可能性を拓く」(編著)、「『からだ』の社会学」(編著)

http://mainichi.jp/enta/sports/general/general/archive/news/2011/02/26/20110226dde035070018000c.html

岡山・ロボットスーツ無料貸与 歩行リハビリに活用

(2011年2月28日 毎日新聞社)

岡山県は4月から、足が不自由な人の歩行を助ける
ロボットスーツを、県内の病院や施設に無料で貸し出す事業を始める。

筋力が衰えた高齢者や脳卒中患者のリハビリへの活用の可能性を探る。
地方自治体によるロボットスーツ普及支援は全国初で、
予算は、3年間で約6200万円。
県は、「ロボット大国・日本の有望株に先行投資して、
新産業を誘致したい」

貸し出すロボットスーツは「HAL」。

「ハイブリッド補助手足」を意味。
開発した筑波大の山海嘉之教授が、岡山市出身という縁で
普及支援を決めた。

全身型(重さ約23kg)と下半身型(同約15kg)があり、
山海教授が設立したベンチャー企業「サイバーダイン」が、
09年からレンタル販売、全国で約160台が稼働。

HALは、白い樹脂でカバーした近未来型デザイン。
皮膚に付けたセンサーが、脳が出す電気信号を感知すると、
股や膝など関節部分にあるモーターが動いて、人間の動きを補助する。

県は下半身型HALを、年間20台前後貸し出す。
従来のリハビリ装具に比べ、リハビリ期間の短縮につながるか、
脊髄損傷など重度のリハビリへの対応ができるかなどを調べる。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/2/28/133080/

2011年3月10日木曜日

教員の研修(3)生徒や親の心理を知る

(読売 2月23日)

不登校を防ぐには、学年の最初の3日間が肝心。

生徒たちにグループではなく、ペアを組ませて、
クラスで誰か1人は話せる級友を持てるようにしましょう。
隣の人に声をかけて。

『最初の3日が肝心だぞ』」
講師を務める諸富祥彦・明治大学教授(47)(教育臨床心理学)
指示すると、約40人の参加者は一斉に隣を向き、
照れながらも、「最初の3日が肝心だぞ」。
会場の空気がフッと和んだ。

習志野市の千葉工業大学を会場に、
「千葉県教育カウンセラー協会」が主催した
「教育カウンセラー」養成講座の初日。

カウンセリングを応用した指導で、子ども同士が互いに関わり合う
場面を、意図的に作り出すことの大切さを語る講義に、
教員を中心とした参加者はじっと聞き入った。

「親にケンカの連絡をしたら、全部録音されていて驚いた」、
「『担任を代えろ』と言われた」。
この日の後半は、「保護者対応の実際」がテーマ。
参加者は3~4人のグループに分かれ、保護者から学校に
持ち込まれた苦情の体験を、それぞれが保護者と教諭、
校長の役割を演じて追体験。
保護者への接し方を考えた。

「『私のことをわかってくれない』という親は多い。
親も子も、自尊感情を傷つけないことが重要。
相手の話に理解を示しながら、聞くのが大切」と諸富教授は助言。

教育カウンセラーは、1999年に発足したNPO法人
「日本教育カウンセラー協会」が設けた認定制度。

勉強や進路、交友関係など子どもたちが抱える課題に対し、
カウンセリングの技術を、日常の指導の中で生かすのが目的で、
これまで約1万5000人が資格を取得。

カウンセリングや児童生徒の心理を学ぶ教員対象の研修は、
自治体などの主催で各地で開かれているが、同協会の講座には、
より専門的な知識を求める教員たちが集う。

「教科書の60ページだよ」。
授業中、こんな風に児童同士での声かけを指示することで、
「勉強する意識が高まり、ボーッとする子が減った」と、
千葉県市原市立若宮小学校の森岡里佳教諭(33)は、
養成講座の成果を語る。
折り合いの悪い児童同士でも、声かけが話をするきっかけに。

同協会の村主典英理事(56)は、「一緒に学ぶことで、
参加者同士のつながりができ、相談したり、互いに高め合うことができる」

◆学校のカウンセラー

不登校や非行などに対応する「スクールカウンセラー」が代表的。
臨床心理士、精神科医、心理学系の大学教授らが
教育機関に出向くなどして相談業務に当たる。
教育カウンセラーは、心理職ではなく教育者と位置づけ、
日常の指導に活用するため、教員らが取得する場合が多い。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20110223-OYT8T00162.htm

豆腐店起源の酵素、宇宙へ…エイズ、高血圧解明に期待

(2011年3月1日 読売新聞)

長岡技術科学大などのグループが、
たんぱく質分解酵素の結晶構造解明を目指し、
国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」での
実験実施を目指している。

「DAP B2」
と呼ばれるこの酵素は、
たんぱく質分解の仕方が非常に珍しく、そのメカニズムを調べることで、
病人への栄養補給に応用したり、たんぱく質分解が関係していると
みられるエイズや高血圧の発症の仕組みを解明したりなどの成果が期待。

この酵素は、ある微生物(バクテリア)から生成、
それは約20年前、豆腐製造の廃液の中から発見。

当時同大の学生だった小笠原渉准教授と、教授だった
森川康・名誉教授が、特殊な能力を持つ微生物を採集するため、
長岡市上除町の「今井豆富店」で、廃液を調べる中で、行き当たった。

たんぱく質は、アミノ酸が鎖のようにつながった構造、
この酵素は、たんぱく質をアミノ酸2分子からなる「ジペプチド」単位で、
規則的に切断していく働きがある。

ジペプチドは、栄養素として、アミノ酸より消化吸収が早い。
この酵素の働きがわかれば、たんぱく質からジペプチドを
大量に生成させ、病気で栄養補給が困難な患者に対し、利用が可能に。

この酵素が、なぜこうした働きを持つのかは不明で、
これを調べるには、結晶の構造解析が必要。
無重力状態で結晶を生成させれば、解析できる可能性が高く、
小笠原准教授らは昨年、「きぼう」内で行う実験として応募し、
最終選考候補に残った。
選考結果は4月下旬にわかる。

小笠原准教授や、同大出身で岩手医科大の野中孝昌教授らが
グループを作り、共同研究を進めている。
選考されれば、今年6月21日にカザフスタンで打ち上げられる
プログレス補給船に搭載され、宇宙飛行士により、
「きぼう」で結晶生成の実験が行われた後、
ソユーズ宇宙船で9月16日に同国へ帰還する予定。

小笠原准教授は、「長岡の豆腐店から広がる、宇宙への道。
応用範囲が広く科学的にも期待が大きいので、ぜひ実現して、
構造解析を成功させたい」

http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/3/1/133112/

「海外で...」夢抱き 医療英語学ぶ看護師

(2011年2月28日 共同通信社)

ニュージーランド地震で安否が分からない邦人の中には、
英語を学ぼうと留学した13人の看護師がいる。

開発途上国での医療ボランティア、高度な医療行為を行う
欧米の医療機関への就職...。

自らの医療技術を生かせる場を広げようと、
海外を目指していたさなかだった。

被災した語学学校「キングズ・エデュケーション」には、
医療専門英語のコースがある。

不明の大坪紀子さん(41)は、青年海外協力隊員の体験を機に看護師に。
「将来は、アフリカの人たちの役に立ちたい」との夢。

「ニュージーランドの病院で働きたい」と知人に話していた早坂美紀さん(37)、
阪神大震災被災者を治療した経験もある玉野裕子さん(43)。
彼女たちは、このコースを受講していた。

ミャンマー、カンボジアでの医療を支援するNPO法人
ジャパンハートは2010年度、約150人の
ボランティア看護師を現地に派遣。

日本の看護師免許では通常、外国で医療行為はできず、
受け入れ国が実績を認める団体の一員として特別に携わる。

スタッフの女性は、「渡航費の負担を伴っても続ける人もいて、
04年の設立から増え続けている」

青年海外協力隊には10年度、203人の看護師が応募。
語学試験などをパスした66人が、医療支援のため海外へ出た。

看護師の社会的地位が高い欧米などの医療機関就職を目指す人も多い。
ニュージーランドなど一部の国は、日本の看護師には
語学力審査だけで、看護師登録を認めている。

語学を含む看護師向け留学プログラムを扱う旅行社
トラベルパートナーズの戸塚雄二社長は、
「欧米での就職は、高い技能を持つ看護師の競争。
登録されても、就職は容易ではない」と指摘、
プログラム参加者もここ10年間増え続けている。

海外に出た看護師数は統計がないが、
日本看護協会は、世界19カ国の看護師受け入れ状況に関する
情報をサイトで提供。

日本も、フィリピンなどから看護師を受け入れ、
医療者の国境を越える移動は世界的な傾向。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/2/28/133002/

2011年3月9日水曜日

教員の研修(2)元校長と授業振り返る

(読売 2月19日)

新潟県長岡市の夕暮れ。
授業を終えたばかりの木本高志・市立栖吉小学校教諭(36)が、
市の教育センターにやってきた。

市の教育委員会が実施する教員研修「教員サポート錬成塾」で、
指導役の元教師と一緒に、その日の授業を振り返る。

題材は、この日午前に行われた5年生の体育のバスケットボール。
校長経験者でもある広部隆司さん(63)は、
授業の様子を、自分で撮影した写真で流れを示しながら、
振り返りを始めた。

授業では、チームメートに責められたのか、涙を流す女子がいた。
「『何してんだと責めるよりも、励ます言葉を考えよう』と指導すれば、
子どもたちは応えてくれる」と、広部さんが語りかけると、
木本教諭は深くうなずいた。

「授業のアイデアを見てもらえるのも、この研修ならでは。
力のある先生に教えてもらえるのはぜいたくで、ありがたい」と木本教諭。

2003年度に始まった錬成塾。
小学校の教員になって4年目の木本教諭が受講したのは、
採用2~6年目が対象の「ベーシック」コース。

校長経験のある元教師から年5回、自分の授業について
事前と事後に研修を受けるもので、今年度は48人が受講。
7年目以降の中堅が対象の「クリエーティブ」コースもあり、
両コースでこれまで計約460人が受講。

若い人を育てるのは、年長者の責任。
現職の頃を振り返ると、もう少ししてあげられればよかった、
との思いもあった」と、錬成塾の塾長も務める広部さん。

「マニュアルを教えるのではなく、子どもを見て、
一緒にどうすればいいかを考える。
現職の頃よりも勉強になっています」

中堅や若手が、教員OBなどに学ぶ教育委員会主催の研修は、
東京都や宇都宮市など各地で行われている。

東京都教育委は06年度から、採用5~10年の若手を
ベテランが指導する「東京教師道場」を開催。
定員は毎年400人。
10人程度のグループに分かれ、2年間かけて互いの授業を見学し、
検討し合う。

都教職員研修センターの杉本昌彦統括指導主事(48)は、
「昨年3月の修了者について、校長の97%が『授業力が向上した』と
アンケートで回答している。
授業の細かな分析を2年間続ける中で、力が培われている」

◆ベテラン教員に学ぶ研修

宇都宮市教委は、今年度から、中堅がベテランと授業を公開し合う
「教員マイスター制度」に取り組む。
金沢市教委は、小学校のベテラン教員が指導する「金沢『匠』塾」を実施。
宮崎県教委も、ベテランが塾長になる「宮崎授業力リーダー養成塾」を実施。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20110219-OYT8T00183.htm

インタビュー・環境戦略を語る:花王・後藤卓雄専務執行役員

(毎日 2月28日)

09年6月、「いっしょにeco(エコ)」をキーワードとする環境宣言
CO2排出量や水の使用量などについて、
20年時点での削減目標(05年比)を定めた花王。
エコロジーを経営目標の根幹として掲げるのはなぜか?
その狙いを、後藤卓雄専務執行役員に聞いた。

--環境宣言発表の経緯を聞かせてください。

◆花王は以前から、商品のコンパクト化や詰め替え化など、
環境対応に力を入れてきた。
企業の当然の使命ととらえ、あえて外部に
宣言するようなことはしなかった。

世界的に環境問題への関心が高まっている中、
環境問題に真正面から取り組む姿勢をはっきり示すべきだと考え、
花王石鹸発売120周年の節目の年(2010年)を前に、
生活と地球環境の新たな調和を目指そうと、環境宣言を発表

--「いっしょにエコ」という言葉に、どのような思いを込めたのか?

◆製造から使用・廃棄まで、商品のライフサイクルすべての段階で、
環境負荷を小さくすることが重要だが、我が社だけではできない。
お客さまと、パートナー(取引先)と、社会と、という
三つの「いっしょに」を考えた。

「お客さまといっしょに」は、花王の環境対応製品を
消費者が使う場面で、毎日無理なく環境負荷を低減していこうと。
「パートナーといっしょに」は、流通業者など取引先と、
流通段階での配送頻度の低減などに取り組む。
「社会といっしょに」では、00年から「都市緑化基金」と共同実施している
植樹活動「花王・みんなの森づくり活動」など、
社会と連携した環境活動を目指す。

--環境対応製品には何があるか?

◆環境宣言後に発売した、
すすぎが1回で済む濃縮液体洗剤「アタックネオ」、
少量で効き目の高い柔軟剤「ハミングネオ」、
すすぎ1回で済む柔軟剤入り濃縮液体洗剤「ニュービーズネオ」--
の「ネオシリーズ」は、花王独自の環境技術に基づいた
節水・節電型の製品。
昨年9月、化粧水「ビオレうるおい弱酸水」の詰め替え用を発売。

--今後の展開は?

現在、和歌山事業場内に次世代の環境技術の開発拠点
「エコテクノロジーリサーチセンター」を建設中で、
今年夏に動き出す。

新たな環境技術の開発を進め、環境宣言で定めた、
製品のライフサイクル全体でのCO2排出量の35%削減や、
製品使用時の水使用量30%削減を達成したい。

「アタックネオ」は、すでに中国とオーストラリアで
現地の洗濯文化にあった商品に改良し、発売、
今後もさらに海外展開を進める。
==============
◇ごとう・たくお

71年、新潟大工学部卒。花王石鹸(現花王)入社。
パーソナルケア・化粧品技術部長、常務執行役員などを経て、
08年6月から現職。63歳。

http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2011/02/28/20110228ddm008020022000c.html

アンドロイド携帯、これが仕事で使えるアプリ

(日経 2011/1/16)

携帯電話各社が、米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を
搭載したスマートフォン(高機能携帯電話)の開発に力を入れている。

アンドロイド端末の国内出荷台数は、
2010年度中に米アップルの「iPhone(アイフォーン)」を上回る見通し。

スマートフォンは、「アプリ」と呼ぶ応用ソフトをネット経由で取り込んで
機能を拡張し、表示や使い勝手などを自分好みに
カスタマイズできるのが特長。
アンドロイド端末で、仕事に役立つアプリや使用上の注意点を探った。

仕事に役立つアプリは、主に個人で使うものと、
企業で本格的に使うものの2種類。

アンドロイド向けアプリ紹介サイト「アンドロイダー」を運営する
トリワークス(渋谷)の百名覚編集グループリーダーが推奨する
個人向けアプリを見てみよう。

スケジュール管理で、一番人気はジョルテ。
端末に標準搭載のアプリは、使い勝手が悪いことが多いが、
「システム手帳のような画面で、月表示や週表示を簡単に切り替えられる」

ファイル共有アプリでは、エバーノートが知られている。
ネット上に、文書や画像などのファイルを保管することで、
自宅や会社のパソコンで編集した文書などを、外出先から確認できる。

少し変わったアプリでは、名刺読み取りアプリのビズカロイド・ライト。
スマートフォンのカメラで名刺を撮影すると、
文字認識機能を利用し、住所や電話番号などを読み取り、
アドレス帳に登録できる。

表計算やプレゼンテーションなどの閲覧ソフトでは、
エクセルのファイルなどを閲覧できる、
ネットフロント・ライフ・ドキュメンツが便利。

ドキュメント・トゥー・ゴーなどの有償版では、
閲覧だけでなく編集に対応したものもある。

企業向けの業務アプリでは、情報共有ソフトやセキュリティー管理が登場。
エクスチェンジ・タッチダウンは、米マイクロソフトの情報共有ソフト
「エクスチェンジ」のメールやスケジュールなどの情報を、
アンドロイド端末から参照する機能を備える。

A-Secureでは、端末の紛失や盗難時にGPSによる場所の調査、
操作のロックやデータの消去を遠隔指示できる。
対応端末は一部に限られるが、企業で本格導入する場合は
セキュリティーの向上に役立つ。

注意しなくてはならないのは、アプリを使いすぎると、
電池を急速に消耗してしまうこと。

NTTドコモの「ギャラクシーS」を購入したある会社員は、
電池が半日も持たなかった。
大量のアプリを、同時に起動していたのが原因。

電池を効率的に使うには、アプリの稼働状態を表示する
タスク管理ツールが不可欠。
「タスク管理ツールを入れ、起動中のアプリをこまめに
終了するようにしたら、一日持つようになった」

無線LAN(構内情報通信網)や全地球測位システム(GPS)などの
設定を、簡単に変更できる設定管理ツールも便利。

無線LANやGPS機能は、非使用時に無効とすれば、
電池の持ち時間が長くなるほか、
「会議のとき、簡単にマナーモードに切り替えられるので便利」

アンドロイドは、端末ごとにOSのバージョンや画面サイズが
異なるため、アプリ利用時に注意が必要。

端末によってアプリが使えなかったり、画面表示が乱れたりする。
グーグルのアプリ配信サイトでは、有償アプリ購入後に返品できる
仕組みがあるが、昨年12月に返品期間を、
従来の24時間以内から15分以内に縮めた。
購入後は、必ずアプリの動作を確認しておきたい。

http://www.nikkei.com/biz/skill/article/g=96958A90889DE0E3E7E0E5E6E0E2E3E0E2E3E0E2E3E38A84E0E2E2E2;p=9694E2EAE2E3E0E2E3E2E1E6E1E7

2011年3月8日火曜日

教員の研修(1)定年後 新人の育成役

(読売 2月18日)

稲城市の市立稲城第三小学校3年2組の教室。
担任で新人の一色香織教諭(25)が、黒板の前に立つ。
チャイムが鳴ると、児童39人が次々に前に出て、
暗記してきた春の七草などを整然と発表。

秩序立った授業の背景には、この学級のもう一人の担任、
教員歴40年の白尾秀子教諭(61)の存在。

「お尻はイスの奥までくっつける」、
「机とおなかの間はこぶし一つ分だけ空ける」――
一色教諭は、白尾教諭の助言を受け、年度初めに生活習慣を
かみ砕いて黒板に書き、繰り返し指導してきた。
「白尾先生に言われなければ、ここまで細かくは指導できなかった」と
一色教諭は振り返る。

若手の指導力向上のため、東京都教育委員会は今年度から、
新たに採用された小学校教員に、ベテラン教師が
「新人育成教員」として、1年間付きっきりで指導する新しい研修を始めた。
全国でも珍しい試み。

白尾教諭は、一昨年春に同小を定年退職後、
今年度から新人育成教員となった。
「生活の乱れを後から直すには、大変なエネルギーが必要。
最初から良いルールを浸透させることで、学習もスムーズにいく」、
ベテランならではのコツを明かす。

「通常の研修だと指導は受けても、実際の教室の中まで
見てくれる人がいない。
この研修は、毎日家庭教師がいるようなもの。
若手の成長が格段に早い」、同小の寺井尚一校長(63)。

「『どんな学級にしたい』という目標は、どの先生も持っているが、
『どうやって』がわからない。
それを示してくれるのが新人育成教員」

学校では今、ベテランの大量退職が続く。
都教育庁によると、公立の小中、高校などで2005年度は
約900人だった定年退職者が、07~09年度は毎年1600人を超えた。
新人育成教員の事業費は、年間約5億円。
新人に手厚い研修を行うのは、1年目でも学校では
保護者たちから先生として完成された指導力を求められるため。

都は、10年度からの5年間で500人の新人育成教員を任用する予定。
今年度の新人育成教員の体験記を冊子にまとめて配布し、
経験を広めたいとしている。

◆ベテランの大量退職

1960~70年代、都市部では人口が急増し、児童数の増大のため、
団塊世代の教員らが大量に採用。
この時期に採用された教員が定年退職の年齢となり、
今後数年間は大量退職が続く。
都市部の各教育委員会では、採用枠を拡大。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20110218-OYT8T00204.htm

医療現場に仏教を、「臨床僧」誕生 介助法など習得、今夏までに派遣開始

(2011年2月28日 毎日新聞社)

患者やその家族が、心穏やかに過ごすための手助けをしようと、
僧侶の有志の会「臨床僧の会・サーラ」が、京都市で発足。

代表は、禅僧で医師でもある対本宗訓さん(56)。

対本さんは、臨済宗仏通寺(広島県)派の管長まで務めたが、
「医学が扱う生命と、宗教が説く『いのち』の双方を知りたい」と、
45歳で帝京大医学部へ入学し、医師になった。

医学部の6年間、命という言葉がほとんど出てこなかった。
科学だけでは、患者の『死んで私はどこへ行くのか』という
質問に答えられない。
かと言って、衣を着た僧侶がいきなり病室で説法しても、
患者には届かない。
日常の言葉で、法を説く力が求められる

免疫力が低下している患者もおり、知識なく病室に入るのは危険。
会では、参加希望の僧侶にヘルパーなどの資格を取ってもらう。

人体の基本的な仕組みや医療倫理の基礎を研修し、病院で実習。
教義や説法は脇に置き、まずは食事や入浴の介助、
花壇の手入れなどを通して汗をかき、患者に信頼してもらう道を取る。

多くの病院にとって、僧侶は葬式イコール死のイメージが強く、
白眼視されがちなゆえ、僧侶の派遣を長続きさせる
システムづくりを重視している。

僧侶の宗派は問わないが、現在は臨済宗の禅僧約30人が参加を希望。
長野県下諏訪町の福田精裕・慈雲寺住職(43)は、
僧堂で修行中に父母が相次いで病気で倒れ、見送った経験。

「修行してはいても、介護中は精神的に参った。
死期が近づいたり、介護が長引いて苦しんでいる人を今度は助けたい。
求められれば、人は死ななくてはならず、
死は受け入れるべきものだと語らせていただく

事務局長の児玉修さん(63)の口調は厳しい。
エリートコースを歩んだ傲慢な医者と、悩み苦しむ人に対して
何もしない怠慢な僧侶、どちらも動かすのは大変だ。
当面は、貴重な残り時間を無為に過ごさざるを得ない
終末期の患者のために働く。
決してボランティアではなく、死を語れる存在の僧侶として
受け入れてくれる病院を探している」。

今夏までに派遣を開始する予定。
事務局の電話とファクスは(075・954・1005)。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/2/28/133077/

「早寝早起き」親の工夫が必要

(2011年2月25日 読売新聞)

なかなか実行できないのが、子どもの早寝早起き。

親の上手な働きかけや工夫が必要だ。
入園や入学を控えている家庭では、早めに生活のリズムを整えたい。

京都市の小学2年生の前田凪彩さん(8)は、今年1月から、
学校で配られた「早起き・早寝カレンダー」への記入を続けている。
毎日、起床と就寝の時刻を点で記し、
つなげて折れ線グラフにすることで、変化が見える。

これまで、夕食が午後8時、就寝が10時、起床が午前7時過ぎと遅め。
親子で話し合い、夕食を午後7時にしたところ、
就寝が少しずつ早まり、9時に寝られる。
姉や弟も刺激を受け、朝も声を掛け合って午前6時半には起き、
8時前の登校班の集合時間に遅れることもなくなった。

母親の栄美さん(38)は、「カレンダーでやる気が出た。
朝からせかさずに済み、子どもとの口論が減った」

早寝早起きは、子どもの成長にどんな意味があるのだろう?
兵庫県立総合リハビリテーションセンター中央病院内にある
「子どもの睡眠と発達医療センター」のセンター長、
三池輝久さんは、「十分な量と質の高い睡眠を取ることは、
子どもの心身を育て、能力を発揮することにつながる。
そのためには、早寝と早起きがセットで必要

乳幼児期や小学校低学年までに必要な睡眠時間の目安は、
9~10時間。
「成長期の子どもは、夜間に熟睡することで、
脳細胞や神経の発育が促される」

同じ10時間でも、夜9時ごろ寝るのと夜ふかし後の
午前0時ごろから寝るのとでは、睡眠の質が違う。

起床後、頭が働き活動できるまでには一定の時間が必要、
「登園や登校の時間から逆算し、早めに寝かせなければなりません」

文部科学省などは、授業への集中力を高めようと、
2006年から、「早寝早起き朝ごはん」を提唱、
家庭にも働きかけている。

行動に移すための具体的なポイントは何か?

保育関係者や小児科医らでつくる「子どもの早起きをすすめる会」の
発起人で、南和歌山医療センター小児科医の星野恭子さんは、
まずは早起きから。
思い切って普段より1時間ほど早く子どもを起こして、
それを1週間続けると、次第にリズムができる。
起床や就寝の時間を記録すれば、行動を振り返りやすい

仕事で帰宅が遅い親も多く、寝かせる時間も遅くなりがち。
「難しいとは思うけれど、子どもと一緒に寝て、
朝早く起きて家事をしたり、触れ合ったりするなど、
生活リズムを合わせるよう努めて。
早寝早起きは、子どもの健やかな成長につながるので、
家族全員で協力して、身につけてほしい

◆子どもに早寝早起きをさせるポイント(星野さんの話を基に作成)

〈1〉朝、カーテンを開けて日光を浴びさせる。
体内時計をリセットする効果がある。

〈2〉朝食にスープなど子どもが好きなメニューを作り、
「できたよ」と言って起こす。

〈3〉昼間たっぷり活動させる。

〈4〉夜遅い時間のテレビ番組を見たい場合は録画する。

〈5〉ゲームは「夜8時まで」などとルールを決める。

〈6〉寝室を暗くする。

〈7〉絵本の読み聞かせや子守歌、おやすみのあいさつなど
「入眠儀式」を設けるのも効果的。

〈8〉安心して眠れる環境が大切なので、小学生でも添い寝していい。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/2/25/132893/

2011年3月7日月曜日

インサイド:トヨタとスポーツ/5止 グループ企業は闘志前面 プライド持ち競い合う

(毎日 2月26日)

近年のスポーツ界では、トヨタ自動車のグループ企業も
各競技で全国優勝した。

女子バレーボールでは、10年にデンソーが全日本選手権優勝。
男子バスケットのアイシンは今年、全日本4連覇を達成。
女子駅伝では、08年に豊田自動織機が実業団を制した。
3社とも、トヨタ自動車本社がある豊田市に隣接する刈谷市に本社を置く。

スピードメーターやエアコンなど、自動車部品を製造するデンソーは、
かつてトヨタ自動車の開発部門。
今でも、トヨタが約25%を占める筆頭株主。
今は、トヨタとの取引は全体の半分。
09年度は、自動車部品製造会社で世界一の売上高を記録。

スポーツチームは01年にバレー、ソフト、バスケット、陸上長距離の
女子4部を、強化部に指定。
人事部にスポーツ強化室を置く。
支援理由を、永田将人室長は「棚に並ぶ商品ではないので、
一般の認識が低い。
スポーツで、ブランド価値を高める狙いもある

これまでソフト日本代表で、染谷美佳が08年北京五輪金、
バレーでも井上香織が10年世界選手権で銅を獲得。
永田室長は、「日本一になり、世界の舞台で活躍できる選手を輩出したい」

◆互いにライバル

アイシン精機も、トヨタが株式を約23%所有。
オートマチック変速機で高い技術力を誇り、
約4割はトヨタ以外の国内外の自動車メーカーとの取引。
トヨタ以外からも売り上げを得ているという状況は、デンソーと同じ。

社員の関心は高く、山田竜一郎バスケット部部長は、
「勝敗が(試合開催日の)週明けのあいさつになるほど」

日本リーグで、トヨタ自動車とも対戦機会があり、
「勝ちたいというより、勝たないと優勝できない」とライバル心。
バスケットは、外国選手も複数入りチームを構成するが、
「広告宣伝と思っていない。
企業として、プライドを持ってやっている」と山田部長。
コートは、相手がトヨタでも対等、と意識できる格好の舞台。

トヨタの一部門などから成長し、
「トヨタを追い越せ」と発奮するグループ企業。
一方で、本社や練習場が同じ愛知県内で近接していることもあり、
両者は底上げのため、さまざまに交流している。

豊田自動織機は、トヨタの豊田章男社長の曽祖父で、
グループ創始者・豊田佐吉が設立した「本家」。
今は、自動車組み立てとフォークリフト生産が主。
今季初めてラグビー・トップリーグに昇格し、トヨタ自動車とも対戦。
田村誠監督は、トヨタでラグビー部長なども務めた経験があり、
強化面でアドバイスも受けている。

女子ソフトは昨年、トヨタ自動車が日本リーグで優勝。
4位に豊田自動織機、デンソーも5位。
3チームは、シーズン前のオープン戦で頻繁に対戦する。
運動部の運営を担当する豊田自動織機ウェルサポートの
朝倉康善社長は、「『負けるな』という声が、社内で大きい。
グループ企業同士での切磋琢磨は強化につながる

◆実業団の灯消さぬ

NEC男子バレー部、日産自動車硬式野球部など、
複数回の全国優勝を誇る名門企業チームが次々と消えた。
その中で、「うちはやめない」と存続方針を打ち出して、
スポーツを支え続けるトヨタ自動車。
選手のレベルアップを担う、リーディングカンパニーへの期待は大きい。

http://mainichi.jp/enta/sports/general/general/archive/news/2011/02/26/20110226ddm035050121000c.html

漢方最前線(5)高齢社会に養生の知恵

(2011年2月25日 読売新聞)

「おなかの底から、気味の悪い冷気がどっと上がってきて、
動悸が止まらない」

「のどの奥に、梅干しのタネのようなゴロゴロしたものが詰まって、
せきをしても取れない……」

診療室では時々、びっくりするような訴えがある。
臨床検査を繰り返しても、これといった原因が見当たらず、
医師、患者双方が苦しむケースも多い。

平馬直樹・日本医科大学講師(58)は、現代医学では
相手にされないような症状でも、漢方医学には治療の手がかりがある。

「それぞれ奔豚気(ほんとんき)病、梅核気(ばいかくき)と呼ばれる症状。
現在では、パニック症候群や自律神経失調症に属すが、
昔からこうした患者がいた。
中国・漢時代から治療法が記録」。
「気」の巡りを改善させる治療薬で、症状が軽減する例も多い。

漢方医療には内科、精神科などの診療科はない。
心と身体を、ことさら区別しない「総合診療」が持ち味。
「医療の根幹をになうのは、西洋近代医学。
漢方は、野球でいえば外野の外の球拾いの役割。
主力陣が持てあます症状の中には、漢方医学で対処できるものもある。
両医学をうまく組み合わせることが大切

その総合診療の良さが発揮されるのは、高齢者医療。
そこでは、医師に頼るだけではなく、
患者本人の健康への自覚も問われる。

漢方薬は、この30年で日本の医療に広く普及したが、
「漢方医学そのものの理解は進んでいない」と、ベテラン医師たちは指摘。

丁宗鉄・日本薬科大学教授(63)は、
「大切なのは、養生の知恵。
未病のうちに気づく、節制し、保養すること。
年齢と共に、臓器や組織にトラブルが起こるのは人の当たり前の姿。
不具合を全部取り除くのではなく、不自由でもその範囲で快適さ、
生活の質を維持できればよい。
西洋医学も含めて、医療の考え方をこうした方向に組み替えていくべき」

石田秀実・九州国際大学名誉教授(60)は、
「世界の伝統医学の多くが、過去のものとなった中、
中国伝統医学は、心身を全体的に把握する、
とりわけて豊かなシステムと現実的有効性を持っている」

その文化資産を上手に活用できるかどうかは、
私たちの老後にも大きな影響を与えるだろう。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/2/28/133069/

北東北の医工が連携 盛岡で初の交流会

(岩手日報 2月26日)

北東北3県の医療機器関連企業、医療機関などが一堂に会する
北東北ものづくり医療機器産業交流会が、初めて開かれた。

医療機器関連産業は、景気に左右されにくく、
自動車、半導体に続く本県産業振興の第3の柱。
自社の固有技術を応用展開して、業界参入を目指す企業が集まり、
企業間連携、医療と工業の「医工連携」を図った。

3県から、関係者約100人が参加。
30の企業、研究機関が技術パネルを展示して、
自社の強みをプレゼンテーション。
本県からは10企業、機関が参加。

産業用機械のレンズの研磨加工を得意とする品川光学(奥州市)は、
2009年から生体に優しいCCM合金の人工股関節分野に参入。
骨頭部とカップ部の研磨技術で、高い評価を得ている。

白井光一社長は、「12年度までに試作品を完成させ、
13年度から大手メーカーに供給できるようにしたい」、
高度な研磨技術の多分野への応用展開をPR。

会場では、岩手医大、秋田大医学部付属病院、
弘前大大学院医学研究科の教授らが、
医療機器開発、医工連携などをテーマに講演。

企業関係者は、医療側のニーズを今後の研究開発の参考。
交流会は、北東北3県の関係機関の主催。

いわて医療機器事業化研究会の共同代表の一人で、
共立医科器械(盛岡市)の餘目正敏社長は、
「北東北で埋もれている技術の発掘、有効活用に一体で取り組み、
医療機器関連産業の振興、地域活性化につなげたい」

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20110226_11

2011年3月6日日曜日

インサイド:トヨタとスポーツ/4 グランパス支援 地域とつながるツール

(毎日 2月25日)

昨秋、Jリーグ参加18年目にして初優勝を決めた
名古屋グランパスの前身は、旧日本リーグのトヨタ自動車サッカー部。

93年、Jリーグ発足に伴うプロ化に際し、トヨタだけでなく、
日本リーグを支えてきた企業チームは戸惑いを見せていた。
「地域密着」を掲げ、クラブ名称に企業名を入れることを禁じた
Jリーグの方針に、異を唱える企業は多かった。

最終的に、トヨタはJリーグ参加に踏み切った。
「グランパス支援を、トヨタ従業員の士気高揚につなげる関係ではない。
一出資会社としての付き合いにする」がトヨタ側の判断。

グランパスがプロとしてスタートするには、
企業チームとは異なる価値観の創出が必要。

◆サッカー教室も


今も、グランパスがトヨタの多大な財政支援で支えられているのは事実。
22・5%を出資する筆頭株主で、グループ企業の出資も10社を超える。
歴代社長は、トヨタグループの役員も兼務し、クラブハウスと練習場は、
硬式野球、ラグビー部が使うトヨタスポーツセンター(豊田市)の一角。
ユニホームの胸のロゴなどに出すトヨタの広告費用は、億単位。
しかし、プロクラブへの出資には違う意味合いがある。

ホームタウンの名古屋市にゆかりのある中部電力やJR東海、松坂屋など、
トヨタグループ以外の企業も出資し、チーム名の通り、
グランパスは「名古屋」のクラブ。

グランパスの福島義広・代表取締役専務は、
「トヨタグループ以外の企業からすると、ハードルが高いかもしれないが、
さまざまな形で協賛をいただければ」と広げた間口を強調。

愛知県全域ではここ3年間、東部の豊橋、岡崎両市で
子供たちのためのサッカー教室を設立し、
グランパスのコーチ陣が地域の指導者に対してセミナーを開いている。

選手の幼稚園訪問や年間チケット購入者と、
ストイコビッチ監督や闘莉王らトップ選手との交流会なども開催、
愛知県サッカー協会の小久保孝専務理事は、
「地域をより重視しているように感じる」

◆V効果で観客増員

かつての企業スポーツは、大企業を置く各地の都市「企業城下町」を
基盤に発展してきた。
スポーツは、社員の福利厚生や士気高揚だけでなく、
企業と地域社会を結ぶ役割を果たしてきた。

バブル崩壊や景気低迷の時期を経て、スポーツの価値観も
地域との関係を重視する方向にシフトし始めてきている。

こうした動きは、サッカー以外のプロスポーツにも波及し、
プロ野球では、ダイエー(現ソフトバンク)が福岡、ロッテは千葉、
日本ハムは北海道に本拠地を移し、地元住民の支持を確実に得ている。

昨季、グランパスの1試合の平均観客動員数は、
初優勝もあって、前年比約4000人増の約2万人に。
J1全体が、前年比500人減の約1万8400人の中、
福島専務は、「初優勝で地元が大いに盛り上がり、
熱心なサポーターだけでなく、多くの人が興味を持ってくれた」と
優勝効果を強調。

その盛り上がりをどう発展させていくか?
グランパスの動向は、トヨタという世界的企業と地域との関係を
これからも映し出していくに違いない。

http://mainichi.jp/enta/sports/general/general/archive/news/2011/02/25/20110225ddm035050060000c.html

LRT:環境負荷小さい次世代型路面電車 東京・銀座でも計画

(毎日 2月21日)

国内外で、次世代型路面電車(LRT)が注目。

走行時の環境負荷が小さいことや、ドーナツ化現象に悩む
市街地の再生策として、日本でも再評価の機運が高まり、
東京・銀座で、約半世紀ぶりにLRTを走らせようとする計画。

住民との合意形成や既存の交通機関との調整などが課題。
中央区は、11年度予算案でLRT導入を検討するため、
調査費1500万円を計上。

土木部管理課は、「LRTを走らせることが可能か不可能か判断したい」と
慎重だが、具体的な青写真を描いている。

有望視するのが、臨海部の晴海・勝どき地区から築地を経由し、
銀座を結ぶ約3kmのルート。

道路が狭い都心では、レール幅を確保するのは難しく、
車道に専用または優先レーンをとって、
車両をつないだ連結バス(BRT)を走らせる構想も。

有賀重光・管理課長は、「BRTでも、電気やハイブリッドなど
環境にやさしい技術がある。エコなまちづくりに貢献できる」

計画の背景は、地価下落による都心回帰現象。
晴海を含む月島地区は、高層マンションの建設が相次ぎ、
過去10年間で人口が約1・5倍に増加。

晴海地区は、半径500m以内に地下鉄の駅がなく、
住民から新しい交通システム整備の要望が10年来寄せられていた。

LRT建設費は、車両費を除いて1kmあたり20億~40億円、
地下鉄と比較して10分の1近く、コスト面でも魅力的。

国土交通省は、06年に警察庁と「LRTプロジェクト」を設け、
整備費補助など自治体の導入支援を本格化。

支援第1号は、同年にLRTを国内で初めて新規開業させた富山市。
09年、市中心部の環状線が開業。
業績も好調で、商店街や住宅地などを狭い範囲に集約させる
「コンパクトシティー」も進んだ。
高齢化や低炭素型社会先進地として、評価が高い。

鹿児島市を走る市電では、06年度から線路敷き部分に
芝生を植える緑化事業を進めている。

景観向上やヒートアイランド現象の緩和などが狙いで、
広島市なども追随。
日本に先駆け、欧州では人口20万~50万人規模の
都市を中心に導入が進む。

ストラスブール(仏)、カールスルーエ(独)など、
LRT先進地として紹介される都市では、中心部から自家用車を締め出し、
歩行者と公共交通だけを通行させている。

「ポスト富山」の課題も浮上。
10年度末、一部区間でLRTの新線を開業予定だった堺市では、
09年秋の市長選で整備計画が争点となり、
反対派の竹山修身氏が現職を破って当選。
採算性などを理由に白紙となった。

沿線住民との合意がないまま事業を推進しようとした
旧市政への不信感が表れた形で、
LRTを巡る合意形成の難しさが教訓として残った。

国交省街路交通施設課は、LRT導入の条件を、
(1)まちづくり計画、
(2)沿道住民、
(3)既存の公共交通、
(4)予算・採算性--
の4分野での合意形成が必要と指摘。

谷口守・筑波大教授(交通環境政策)は、
「沿道空間全体の見直しや既存の交通ネットワークの中で、
LRTをどう位置付けるかが重要。
LRT導入で、交通渋滞が頻発すれば、かえって温室効果ガスの
排出量は増える。
都市中心部への集中投資に反対する意見も多く、
政争の具となりやすい。
首長の指導力が問われる」

◇振動少ない低床式

LRT(ライト・レール・トランジット)は、従来の路面電車に比べ、
騒音や振動を抑え、低床式車両で乗り降りしやすい
バリアフリー仕様が特徴の輸送システム。

排ガスがなく、減速時のエネルギーを電力として再利用するため、
環境負荷が小さい。
既存の道路に軌道を敷設でき、建設費が抑えられるので、
導入を検討する自治体が増えている。
既設路線でも、新型車両の導入などでLRT化が進んでいる。

日本初の路面電車は、1895年に京都市で開業。
日本交通計画協会によると、ピーク時の1930年代前半には、
65都市で総路線距離約1480kmに達したが、
高度成長期以降、自家用車や他の交通機関の普及などで減少。

昨年3月現在、17都市で総距離は約206kmに落ち込んだ。
銀座では、71年に姿を消した。

http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2011/02/21/20110221ddm016040048000c.html

花粉症の季節は沖縄へ 50~60代の長期滞在 旅行業界に期待も

(2011年2月23日 共同通信社)

くしゃみ、鼻水、目のかゆみ。
鼻が詰まって、頭もボーッ。
今年は、スギなどの花粉の飛散量が多いといわれ、
こうした症状が出る心配が少ない場所で、花粉症の季節を過ごそうと、
沖縄県に長期滞在する人が目立っている。

北海道の一部地域とともに、旅行業界では
旅のきっかけづくりとして期待する動き。

▽マスクいらず

気温が20度を超えた、2月初旬の那覇市。
横浜市の主婦、児玉麻里さん(52)は、花粉から逃れることと、
沖縄への移住準備を兼ね、夫と一緒に昨年12月から約3カ月間、
市内のマンスリーマンションに滞在。
「今年は、花粉症の症状が出ないと思うと安心」

20代のころから、花粉症に悩まされてきた。
「若いころ、ティッシュの箱を持ち歩くような状態。
薬の影響もあって眠くなってしまうし、大変だった」。

近年、症状は落ち着いてきたものの、
横浜にいたころは、マスクを着用することが多かった。
沖縄に来てからは無縁に。

沖縄で短期滞在のマンションを展開するSUMUKA(那覇市)は、
花粉症からの避難や避寒を兼ねた滞在予約や
問い合わせが増えている。

50~60代の夫婦が予約の中心で、1月ごろから2、3カ月程度
滞在する人が多い。
部屋料金は2人で滞在する場合、1カ月約16万円。
同社総務部の仲宗根和美さんは、「症状が出なかったことを喜んで、
次の年の予約をする方もいます」

キャンピングカーで寝泊まりしているのは、吹田市の矢間文夫さん(63)。
毎年、2~5月のゴールデンウイーク明けまで、沖縄県内に滞在。
もともとキャンピングカーで全国を回るのが夢、
定年退職後に花粉症に悩まされる季節は、
「沖縄に逃げよう」と思い立った。

今年で3回目。
「マンゴー農園を手伝ったり酒盛りに参加したり、
地元の人との交流を楽しんでいる」

▽宿泊プランも

旅行会社JTBの店舗、トラベルゲート横浜では、
2月に開催した顧客向けのセミナーで、花粉症対策を取り上げ、
沖縄旅行を提案。

2回、3回と訪れている人もいる場所だけに、
旅行の新たなきっかけづくりとしての期待。

北海道上士幌町の「ぬかびら源泉郷」でも、スギがないことをアピール。
糠平舘観光ホテルでは、今年から個人向けに、
「スギ花粉避難宿泊プラン」を提供。

専用の食事メニューや温泉入浴、森林浴などで免疫力を高め、
花粉症による日ごろのストレスを解消してもらうのが狙い。
この季節に長期間休める人は多くない。

JTBトラベルゲート横浜の太田裕基子さんは、
「週末に1日プラスし、少しでも花粉から離れるだけでも、
気分が変わるはずです」と提案。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/2/23/132773/