2011年3月6日日曜日

花粉症の季節は沖縄へ 50~60代の長期滞在 旅行業界に期待も

(2011年2月23日 共同通信社)

くしゃみ、鼻水、目のかゆみ。
鼻が詰まって、頭もボーッ。
今年は、スギなどの花粉の飛散量が多いといわれ、
こうした症状が出る心配が少ない場所で、花粉症の季節を過ごそうと、
沖縄県に長期滞在する人が目立っている。

北海道の一部地域とともに、旅行業界では
旅のきっかけづくりとして期待する動き。

▽マスクいらず

気温が20度を超えた、2月初旬の那覇市。
横浜市の主婦、児玉麻里さん(52)は、花粉から逃れることと、
沖縄への移住準備を兼ね、夫と一緒に昨年12月から約3カ月間、
市内のマンスリーマンションに滞在。
「今年は、花粉症の症状が出ないと思うと安心」

20代のころから、花粉症に悩まされてきた。
「若いころ、ティッシュの箱を持ち歩くような状態。
薬の影響もあって眠くなってしまうし、大変だった」。

近年、症状は落ち着いてきたものの、
横浜にいたころは、マスクを着用することが多かった。
沖縄に来てからは無縁に。

沖縄で短期滞在のマンションを展開するSUMUKA(那覇市)は、
花粉症からの避難や避寒を兼ねた滞在予約や
問い合わせが増えている。

50~60代の夫婦が予約の中心で、1月ごろから2、3カ月程度
滞在する人が多い。
部屋料金は2人で滞在する場合、1カ月約16万円。
同社総務部の仲宗根和美さんは、「症状が出なかったことを喜んで、
次の年の予約をする方もいます」

キャンピングカーで寝泊まりしているのは、吹田市の矢間文夫さん(63)。
毎年、2~5月のゴールデンウイーク明けまで、沖縄県内に滞在。
もともとキャンピングカーで全国を回るのが夢、
定年退職後に花粉症に悩まされる季節は、
「沖縄に逃げよう」と思い立った。

今年で3回目。
「マンゴー農園を手伝ったり酒盛りに参加したり、
地元の人との交流を楽しんでいる」

▽宿泊プランも

旅行会社JTBの店舗、トラベルゲート横浜では、
2月に開催した顧客向けのセミナーで、花粉症対策を取り上げ、
沖縄旅行を提案。

2回、3回と訪れている人もいる場所だけに、
旅行の新たなきっかけづくりとしての期待。

北海道上士幌町の「ぬかびら源泉郷」でも、スギがないことをアピール。
糠平舘観光ホテルでは、今年から個人向けに、
「スギ花粉避難宿泊プラン」を提供。

専用の食事メニューや温泉入浴、森林浴などで免疫力を高め、
花粉症による日ごろのストレスを解消してもらうのが狙い。
この季節に長期間休める人は多くない。

JTBトラベルゲート横浜の太田裕基子さんは、
「週末に1日プラスし、少しでも花粉から離れるだけでも、
気分が変わるはずです」と提案。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/2/23/132773/

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