2011年3月12日土曜日

携帯端末での音楽聴取で音の聞き分けに支障も

(サイエンスポータル 2011年3月4日)

携帯音楽プレーヤーで、大音量の音楽を聴き続けると、
音を聞き分ける能力が低下する危険があるとの研究結果を、
自然科学研究機構 生理学研究所の研究グループが明らかに。

周囲に雑音がある環境下で聴くため、つい音量を上げるのが原因。
一つ一つの音を聞く分には支障がないため、
通常の聴覚検査では異常が見つからないことも分かった。
雑音がある中で、音を聞き分ける検査も必要、と研究者たちは指摘。

生理学研究所の岡本秀彦准教授、柿木隆介教授は、
ドイツの研究者と共同で、普段から大音量で携帯音楽プレーヤーを
聴いている13人と、そうでない13人の若者を対象に、
音を聞き分ける力を生体磁気計測装置(MEG)による
脳の反応の違いで調べた。

この結果、雑音の中から音を聞き分ける能力が、
携帯音楽プレーヤー常用者の方が弱くなっていることが明らかに。

静かなところで、特定の周波数の音が聞こえるか聞こえないかを
検査する通常の聴覚検査では、
常用者でも非常用者でも違いがない。

「騒々しい場所で、携帯音楽プレーヤーを楽しむ時は、
大音量ではなく、ノイズキャンセラーなどの機能を使って、
音は控えめに」と岡本准教授。

http://www.scienceportal.jp/news/daily/1103/1103041.html

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